JP2003130781A - 光プローブ及び光ピックアップ装置 - Google Patents

光プローブ及び光ピックアップ装置

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JP2003130781A
JP2003130781A JP2001327651A JP2001327651A JP2003130781A JP 2003130781 A JP2003130781 A JP 2003130781A JP 2001327651 A JP2001327651 A JP 2001327651A JP 2001327651 A JP2001327651 A JP 2001327651A JP 2003130781 A JP2003130781 A JP 2003130781A
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opening
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Application number
JP2001327651A
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English (en)
Inventor
Junichi Takahashi
淳一 高橋
Hiroyasu Mifune
博庸 三船
Genichi Otsu
元一 大津
Motonobu Korogi
元伸 興梠
Takashi Yatsui
崇 八井
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Kanagawa Academy of Science and Technology
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Kanagawa Academy of Science and Technology
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、開口が破損しにくく、高い精度と
再現性で微小な開口を有すると共に、モード間干渉と開
口径形状により、入射光の偏光方向と平行な方向につい
ての小スポット化と、更なる高効率化を実現でき、高速
なトラッキング動作を可能にする光プローブと、軽量化
及び小型化が容易に実現でき、精度の高いトラッキング
制御ができる光ピックアップ装置を提供することを目的
とする。 【解決手段】 本発明の光プローブは、長方形状の開口
となされた光入射開口と、光入射開口から入射された光
を集光して出射する長方形状の光出射開口と、光入射開
口と直交する面の断面が次第に小となるように形成され
たガイド壁と、光入射開口側に接合した透光性基板とを
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光プローブ及び光ピ
ックアップ装置に関し、特に記録媒体に近接して配設さ
れ光を照射する光プローブと、当該光プローブを用いて
記録媒体に記録された信号を再生する光ピックアップ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】近接場における光プローブを用い、記録
媒体に記録された信号の記録再生装置では、光プローブ
の全面に光を照射して光プローブの光出射開口からの光
を記録媒体上のピット毎に照射していた。このような従
来の近接場における光プローブが従来よりいくつか提案
されている。その一つとして、特開2000−1713
80号公報(以下従来例1と称す)は、長方形状の開口
となされた光入射開口と、光入射開口から入射された光
を集光して出射する光出射開口と、光入射開口と直交す
る面の断面が次第に小となるように形成されたガイド壁
とを有し、光出射開口は一次的であって長方形状の開口
に複数の遮光材を長辺方向に略等間隔で複数個配設する
ことで複数の開口を形成してスリット上となした光プロ
ーブが提案されている。
【0003】また、特願2001−044611号(以
下従来例2と称す)のプローブでは、従来例2の構成を
示す図72からわかるように、テーパ状穴の底面の開口
形状が、例えば長円形状、長方形状等のいわゆる細長形
状をしている。このような開口を形成する膜または基板
の上に、マイクロレンズを形成した基板を設ける。記録
媒体の移動方向と短辺の方向が一致するようにしてもよ
いし、またはこの逆でもよく、斜めにしてもよい。
【0004】更に、図73に示す従来例2の別の構成を
有するプローブでは、プローブが突起形状になって、そ
の突起部の頂点部形状が長方形状とされている。このよ
うな突起部を形成する膜または基板の上にマイクロレン
ズを形成した基板を設ける。記録媒体の移動方向と短辺
の方向が一致するようにしてもよいし、またはこの逆で
もよく、斜めにしてもよい。これらの従来例では、光学
系からコリメートされた光が照射され、スライダ上のマ
イクロレンズによりプローブ上に集光されている。これ
により、プローブに光学系から直接集光するよりも両者
間の位置合わせや追随をラフにしても問題がない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来例
1では、光出射開口側長方形形状の短辺の寸法は数十n
mにしなければいけない。従来例1の公報では特に作製
方法については述べられていないが、作製方法としては
図74〜77に示す作製工程が考えられる。図74に示
す作製工程では、先ず異方性エッチングにより逆ピラミ
ッド状の穴を設け、その後裏面からのエッチングにより
開口を開ける。この場合、裏面からのエッチング深さに
より開口寸法が決まる。開口寸法が数十nmになるよう
に裏面のエッチングを止める手段として、エッチング速
度を予め測定し、それからエッチング時間を決めて行う
ことが考えられる。しかし、シリコン基板の厚みは、基
板間で数十μm程度はばらついている。また、エッチン
グスピードも、エッチング液中に溶解したシリコンの量
やエッチング液にとけ込む酸素の量、微妙な温度などに
より、大きく変化する。従って、予め測定したエッチン
グスピードと基板厚みから数十nmの開口寸法が形成さ
れるようにエッチングを停止することは現実には非常に
困難である。
【0006】また、図75示す作製工程のように、SO
I基板を用いて、埋設されているSiO2膜を裏面からのエ
ッチングストップ膜として、用いることにより、再現性
良く所望の(50nm程度)を得られる。また、小さい
開口ができる面の周囲に厚い縁ができるため、このまま
だと記録媒体に数十nmの距離まで開口を近づけること
ができない。そこで、縁を除去するのであるが、この時
の開口を有する部分の厚みは10μm程度であるので、
縁を除去する際、あるいは除去した後、非常に破損しや
すくなる。これを克服するために、図76あるいは図7
7のように、一旦、シリコン基板の開口を設ける部分の
厚みを薄くして(図76の(c)及び図77の(c)参
照)、エッチングを行った底に開口を設けるエッチング
を行うための酸化シリコンのパターンを形成し(図76
の(e)及び図77の(e)参照)、異方性エッチング
により開口を設ける(図76の(f)及び図77の
(f)参照)方法も考えられる。しかし、この場合、図
76の(e)及び図77の(e)でフォトレジストを塗
布する場合に、周囲の縁の部部との段差が数百μmある
ので、均一にフォトレジストが塗布できず、酸化シリコ
ンのパターを精度良く形成できない。
【0007】更に、従来例2は、従来例1に透光性基板
とマイクロレンズを組み合わせたものであり、長方形開
口の長手方向に光を走査することがないので、並列的に
記録再生を行うことによる高速化やトラッキング動作を
行うことができない。
【0008】本発明はこれらの問題点を解決するための
ものであり、開口が破損しにくく、高い精度と再現性で
微小な開口を有すると共に、モード間干渉と開口径形状
により、入射光の偏光方向と平行な方向についての小ス
ポット化と、更なる高効率化を実現でき、高速なトラッ
キング動作を可能にする光プローブと、軽量化及び小型
化が容易に実現でき、精度の高いトラッキング制御がで
きる光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記問題点を解決するた
めに、本発明の光プローブは、長方形状の開口となされ
た光入射開口と、光入射開口から入射された光を集光し
て出射する長方形状の光出射開口と、光入射開口と直交
する面の断面が次第に小となるように形成されたガイド
壁と、光入射開口側に接合した透光性基板とを有する。
よって、開口が破損しにくく、高い精度と再現性で微小
な開口を有する光プローブを提供できる。
【0010】また、入射された光を光出射開口上に集光
する対物レンズを、透光性基板に形成することにより、
非常に歩留まりが向上すると共に、高い光利用効率、軽
量化、小型化が可能となる。
【0011】更に、別の発明の光プローブは、長方形状
の開口となされた光入射開口と、光入射開口から入射さ
れた光を集光して出射する長方形状の光出射開口と、光
入射開口と直交する面の断面が次第に小となるように形
成されたガイド壁とを有する。よって、構造がより一層
簡易なものとなる。
【0012】また、光出射開口には、複数の遮光材を長
辺方向に略等間隔で複数個配設して複数の開口を形成し
てスリット状となされていることにより、軽量化及び小
型化が容易に実現でき、精度の高いトラッキング制御が
でき高い光効率が実現できると共に、開口が破損しにく
く、高い精度と再現性で微小な開口を作製することがで
きる光プローブを提供できる。
【0013】更に、別の発明としての光プローブは、光
透過性を有する基板と、基板上に形成されてなる突起部
とを備え、突起部は外壁に単数又は複数のテーパ角度を
有し、突起部の頂点部が細長形状である。よって、モー
ド間干渉と開口径形状により、入射光の偏光方向と平行
な方向についての小スポット化と、更なる高効率化を実
現でき、高速なトラッキング動作を可能にする光プロー
ブを提供できる。なお、突起部は光透過性材料又は高屈
折率材料により構成されることが好ましく、ガラス−高
屈折率材料の界面での反射による光利用効率の低下を防
ぎ、更に光利用効率を向上することができる。
【0014】また、入射された光を突起部の頂点部に集
光する対物レンズを、基板に形成したことにより、非常
に歩留まりが向上すると共に、高い光利用効率、軽量
化、小型化が可能となる。なお、対物レンズは光透過性
材料又は高屈折率材料により構成されることが好まし
い。
【0015】また、突起部の頂点部の開口には、複数の
遮光材を長辺方向に略等間隔で複数個配設して複数の開
口を形成してスリット状となされている。よって、軽量
化及び小型化が容易に実現でき、精度の高いトラッキン
グ制御ができ高い光効率が実現できると共に、開口が破
損しにくく、高い精度と再現性で微小な開口を作製する
ことができる光プローブを提供できる。
【0016】更に、入射された光の偏向を、光出射開口
の短辺方向に、又は突起部の頂点部の短辺方向に、平行
な直線偏光とするとともに、光入射開口から光出射開口
までの入射された光が集光される部分の屈折率を、又は
突起部分の屈折率をnとし、入射された光の真空中での
波長をλとし、光出射開口の短辺又は突起部の頂点部の
短辺の長さをaとし、光出射開口の長辺又は突起部の頂
点部の長辺の長さをbとしたときに、a≧λ/2nかつ
b<λ/2nの条件を満たすことが好ましい。
【0017】また、別の発明としての光ピックアップ装
置は、長方形状の開口となされた光入射開口と、光入射
開口から入射された光を集光して出射する長方形状の光
出射開口と、光入射開口と直交する面の断面が次第に小
となるように形成されたガイド壁と、光入射開口側に接
合した透光性基板とを有する光プローブと、光出射開口
の長辺方向に、入射された光を走査する光走査手段とを
有する。よって、精度の高いトラッキング制御ができる
光ピックアップ装置を提供できる。
【0018】更に、光走査手段によって走査された光を
光出射開口上に集光する対物レンズを、透光性基板に形
成したことにより、非常に歩留まりが向上すると共に、
高い光利用効率、軽量化、小型化が可能となる。
【0019】また、別の発明としての光ピックアップ装
置は、長方形状の開口となされた光入射開口と、光入射
開口から入射された光を集光して出射する長方形状の光
出射開口と、光入射開口と直交する面の断面が次第に小
となるように形成されたガイド壁とを有する光プローブ
と、光出射開口の長辺方向に、入射された光を走査する
光走査手段とを有する。よって、精度の高いトラッキン
グ制御ができる光ピックアップ装置を提供できる。
【0020】更に、光出射開口には、複数の遮光材を長
辺方向に略等間隔で複数個配設して複数の開口を形成し
てスリット状となされていることにより、軽量化及び小
型化が容易に実現でき、精度の高いトラッキング制御が
でき高い光効率が実現できる。
【0021】また、別の発明としての光ピックアップ装
置は、光透過性を有する基板と、基板上に形成されてな
る突起部とを備え、突起部は外壁に単数又は複数のテー
パ角度を有し、突起部の頂点部が細長形状である光プロ
ーブと、基板からの光を入射するとともに、頂点部の長
辺方向に入射された光を走査する光走査手段とを有し、
突起部は、基板からの光を入射して、先端部分で近接場
光、伝搬光、或いは近接場光及び伝搬光の両方を発生さ
せる。よって、モード間干渉と開口径形状により、入射
光の偏光方向と平行な方向についての小スポット化と、
更なる高効率化を実現でき、高速なトラッキング動作を
可能にする光ピックアップ装置を提供できる。
【0022】更に、光走査手段によって走査された光を
突起部の頂点部に集光する対物レンズを基板に形成した
ことにより、非常に歩留まりが向上すると共に、高い光
利用効率、軽量化、小型化が可能となる。
【0023】更に、突起部の前記頂点部の開口には、複
数の遮光材を長辺方向に略等間隔で複数個配設して複数
の開口を形成してスリット状となされていることによ
り、よって、軽量化及び小型化が容易に実現でき、精度
の高いトラッキング制御ができ高い光効率が実現できる
光ピックアップ装置を提供できる。
【0024】また、上記光走査手段として、振動鏡、回
転多面鏡、音響光学偏向器又は電気光学偏向器を用いる
ことが好ましい。
【0025】更に、上記電気光学偏向器が立方体の電気
光学結晶で構成され、光が透過する方向と平行な電気光
学結晶の面に電極が形成され、電極の幅が光が透過する
方向に関して変化する形状に形成されていることによ
り、簡単な構造で記録再生速度を向上できる。
【0026】また、上記電気光学偏向器がドメイン反転
型の電気光学結晶であることにより、簡単な構造で記録
再生速度を向上できる。
【0027】更に、上記電気光学結晶としてLN(LiNb
O3)結晶を用い、LN結晶の光学軸に平行にLN結晶に
電界がかかるように電極と結晶の形状を定めるととも
に、光を光学軸と平行な方向の直線偏光としたことによ
り、電気光学偏向器の動作を効率良く、つまり電源の電
圧、消費電力をより一層低くすることができる。
【0028】また、別の発明としての光ピックアップ装
置は、アーム先端に設けられた微小開口を有する光プロ
ーブと、光プローブを介して記録媒体に光を照射するた
めの光源を持つ光学系と、光学系からの光を走査する偏
向器と、偏向器によって走査された光を光プローブに集
光する集光手段とを、アームに搭載した。よって、偏向
器と光プローブをアライメントするアクチュエータや制
御系を不要とし、装置全体の小型化や簡素化を図ること
ができる。
【0029】更に、別の発明としての光ピックアップ装
置は、アーム先端に設けられた微小開口を有する光プロ
ーブと、光プローブを介して記録媒体に光を照射するた
めの光源を持つ光学系と、光学系からの光を走査する偏
向器とを、アームに搭載するとともに、偏向器によって
走査された光を光プローブに集光する集光手段を光プロ
ーブ上に搭載した。よって、偏向器と光プローブをアラ
イメントするアクチュエータや制御系を不要とし、装置
全体の小型化や簡素化を図ることができる。
【0030】また、別の発明としての光ピックアップ装
置は、アーム先端に設けられた微小開口を有する光プロ
ーブと、光プローブを介して記録媒体に光を照射するた
めの光源を持つ光学系と、光学系からの光を走査する偏
向器と、偏向器によって走査された光を集光する第1の
集光手段と、をアームに搭載するとともに、第1の集光
手段によって集光された光を光プローブに集光する第2
の集光手段を光プローブ上に搭載した。よって、偏向器
と光プローブをアライメントするアクチュエータや制御
系を不要とし、装置全体の小型化や簡素化を図ると共
に、更なる光利用効率の向上を図ることができる。
【0031】更に、入射された光の偏向を、光出射開口
の短辺方向に、又は突起部の頂点部の短辺方向に、平行
な直線偏光とするとともに、光入射開口から光出射開口
までの入射された光が集光される部分の屈折率を、又は
突起部分の屈折率をnとし、入射された光の真空中での
波長をλとし、光出射開口の短辺又は突起部の頂点部の
短辺の長さをaとし、光出射開口の長辺又は突起部の頂
点部の長辺の長さをbとしたときに、a≧λ/2nかつ
b<λ/2nの条件を満たすことが好ましい。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の光プローブは、長方形状
の開口となされた光入射開口と、光入射開口から入射さ
れた光を集光して出射する長方形状の光出射開口と、光
入射開口と直交する面の断面が次第に小となるように形
成されたガイド壁と、光入射開口側に接合した透光性基
板とを有する。
【0033】
【実施例】図1は本発明の第1の実施例に係る光プロー
ブを有する近接場光プローブ・スライダ搭載の光ピック
アップ装置の構成を示す概略図である。同図において、
レーザダイオード(以下LDと略す)11から出射した
レーザ光はコリメートレンズ12で平行光になり、ビー
ムスプリッタ(以下BSと略す)13で直角に反射さ
れ、ガルバノミラー14でさらに反射される。ガルバノ
ミラー14は振動することによりレーザ光を反射させる
方向を変える。反射された光は近接場光プローブ・スラ
イダ15の光入射開口16を通り、光出射開口17に向
かう。光出射開口17の長辺の寸法はレーザ光の波長以
上であり、短辺寸法は数十nmの波長以下となってい
る。光入射開口16と光出射開口17の間でモード間干
渉が生じる。このモード間干渉効果を利用することで、
小スポット化と高効率化とが同時に達成されている。し
かし、そのビームスポットの形状は楕円形状となってし
まう。すなわち、入射光の偏光方向と垂直な方向に対し
ては、ビームスポット径が小さくなり、回折限界を超え
た高分解能化が達成可能であるが、入射光の偏光方向と
平行な方向に対しては、ピームスポット径が半波長程度
までにしか小さくならず、高分解能化が困難であった。
しかし、本実施例では、小スポット化が困難であった入
射光の偏光方向と平行な方向、光出射開口の短辺方向に
対しては、開口形状によって光が閉じ込められることに
なる。また、短辺に対して平行に入射する光に対しては
カットオフが存在しない。これにより、入射光の偏光方
向と平行な方向に対してもピームスポットの小スポット
化を実現し、一層の高分解化と高効率化とを実現するこ
とができる。このような光出射開口の形状として具体的
には、長辺の長さaが、a≧λ/2nの範囲、すなわ
ち、長辺の長さaは、最低次モードのカットオフ径(λ
/2n)以上であることが必要である。また、短辺の長
さbは、a>bを満たすことが必要である。具体的に
は、コアが空気(屈折率n=1)からなる開口におい
て、波長λを780nm、a>390nmとなる。な
お、最低次モードのカットオフ径(λ/2n)以上とな
るように長辺の長さaを設定すれば、bはいくらでも小
さくしても構わない。また、ガラス基板と突起との間に
かつ繋ぎ目がないので、境界面における反射がなく、光
利用効率が高くなる。
【0034】本実施例の構成の第1の使用方法として、
トラッキングエラー検出とトラッキングアクチュエーシ
ョンが挙げられる。記録メディア上には各トラックにト
ラックを案内する案内溝としてのランドグルーブが存在
する。書き込みができないROMタイプの場合はこの限
りではない。図1のガルバノミラー14によりトラック
幅より小さい幅で出射光の位置が振れるように、いわゆ
るビームウォブリング動作をさせる。ランド(或いはグ
ルーブ)に出射光が当たるタイミングと、その時の、P
D18で検出する反射光の強度からウォブリングする出
射光振れ幅の中心位置とトラック中心位置とのずれを検
出できる。いわゆるトラックエラー検出を行うことがで
きる。この値から図示しないPDからガルバノミラー1
4への制御回路により、出射光振れ幅の中心位置とトラ
ック中心位置を一致させるようにガルバノミラー14を
制御することができる。
【0035】本実施例の構成の第2の使用方法として
は、高速記録・再生を目的とするものがある。本実施例
の近接場光プローブ・スライダは記録メディアとスライ
ダ底面間のギャップを小さくするために接触スライディ
ングをさせる場合がある。この場合、摩擦・摩耗の観点
からすると記録メディアの回転速度は低い方がよい。と
ころがこれだと記録・再生速度が遅くなってしまう。そ
こで、ビームを振らせることにより複数トラックに記録
或いは再生を行い、実質的記録再生速度を向上させるこ
とができる。本実施例では出射光の走査を行うシステム
を提供できる。
【0036】図2は本発明の近接場光プローブ・スライ
ダの一例の構成を示す図である。図2の(a)は近接場
光プローブ・スライダを上面から見た図、図2の(b)
は断面図、図2の(c)は近接場光プローブ・スライダ
の底面図を各々示す。同図において、ガラス基板21上
にテーパ形状を持つ単結晶シリコン22が接合されてい
る。傾斜部分には金属遮光膜23があり伝搬光が漏れな
いようになっている。光入射開口と光出射開口の間には
効率を向上するためのシリンドリカルレンズの集光レン
ズ24がある。図2の近接場光プローブ・スライダを記
録媒体上で使用する際の説明図である図3に示すよう
に、サスペンション25を介して、近接場光プローブ・
スライダ15は記録媒体上に位置決めされる。光出射開
口の長辺は複数トラックの長さを持っているので、上記
のような動作を行うことができる。特に、トラッキング
動作をする場合はせいぜい2トラック分の長辺方向の寸
法があればよい。
【0037】図4は図2の近接場光プローブ・スライダ
を作製するプロセス例を示す工程図である。先ず、図4
の(a)に示すように、厚み数百μmの単結晶Si(シリ
コン)基板41上に約1μmのSiO2(酸化シリコン)層
42と約10μmの単結晶Si層43が積層されている。
所謂SOI基板を用いる。一番上には膜厚数百nmのSi
O2層44がある。開口を作製したいところのSiO2層44
をフォトリソ、エッチングにより除去する。除去する部
分の寸法は開口の寸法が数十から数百nmになるように
見込んで決める。次に、図4の(b)に示すように、単
結晶Si層43をアルカリエッチングによりエッチングす
る。この時のエッチャントとしては、ヒドラジン(N2H4
・H2O)、KOH、NaOH、CaOH、EDP(Ethylene Diamine Pyr
ocatechol(water))、TMAH(tetramethyl ammoniumhy
droxide、(CH34NOH)などの結晶軸異方性エッチャン
トを用いる。エッチャントの温度は50から80℃ぐら
いにする。これらのエッチャントは結晶軸異方性エッチ
ャントであり、これにより(111)面に囲まれた逆ピ
ラミッド状の穴形状ができる。先端部分がちょうどSiO2
層になるようにすると、穴底面が正方形または長方形に
なる。この一辺が数十から数百nmになるように最初の
SiO2のパターニング寸法を決めておく。そして、図4の
(c)に示すように、最上層のSiO2層44を弗酸などで
除去すると共に、シリンドリカルの集光レンズ45を開
口に設置する。そして、図4の(d)に示すように、ガ
ラス47を単結晶Si層43の上に乗せ、単結晶Si基板4
1とガラス47に電極48,49を圧接させる。このガ
ラス47としては例えば米国コーニング社製#7740
を用いる。その厚みは0.1mmから3mmぐらいであ
る。窒素ガス中あるいは真空中で350℃に加熱した状
態で、単結晶Si基板41側に正の300V程度の電圧V
bを10分程度印加する。このような方法によりガラス
47は単結晶Si層43に接合される。単結晶Si基板41
と単結晶Si層43の間には絶縁層であるSiO2層42ある
が、温度が高く、電圧も高いので、電流が突き抜けた
り、漏れていたりして、接合に必要な電流が流れる。こ
の接合方法を陽極接合という。次に、図4の(e)に示
すように、接合された基板を再びアルカリエッチャント
の中に入れる。単結晶Si基板41はアルカリエッチャン
トによりエッチングされる。例えばKOHはSi以外にSiO2
(ガラスの主成分)もエッチングするが、ガラスは非常
に厚いので、全てエッチングされることはない。また、
単結晶Si層43とガラス47は非常に強固に接合されて
いるので、両者間にエッチャントが侵入することはない
ので、単結晶Si層43がエッチングされることはない。
よって、単結晶Si基板41のみがエッチングされる。Si
O2はアルカリエッチャントに対するエッチングスピード
がSiの1/100以下であるので、単結晶Si基板41が
エッチングされきったところでエッチングを止めること
ができる。そして、図4の(f)に示すように、SiO2
弗酸で除去することにより、微小開口が形成される。こ
の後ダイシングソーで所望の大きさに切られる。また、
シリンドリカルの集光レンズ45を設置することが困難
な場合は、本発明の第2の実施例に係る光プローブを有
する近接場光プローブ・スライダ搭載の光ピックアップ
装置の構成を示す図5のように、対物レンズ51をプロ
ーブ・スライダ外に置いても良い。
【0038】図6は本発明の第3の実施例に係る光プロ
ーブを有する近接場光プローブ・スライダ搭載の光ピッ
クアップ装置の構成を示す概略図である。同図に示す光
走査方法としてポリゴンミラー61を使っている以外は
図1の第1の実施例の構成と同じである。図6におい
て、出射光振れ幅の中心位置とトラック中心位置を一致
させるには、図6中のトラッキングアクチュエーション
方向にポリゴンミラー61を動かすことで可能となる。
【0039】本実施例の構成の使用方法としては、高速
記録・再生を目的とするものがある。ビームを振らせる
ことにより複数トラックに記録或いは再生を行い、実質
的記録再生速度を向上させることができる。本実施例で
は出射光の走査を行うシステムを提供できる。また、シ
リンドリカルレンズの集光レンズを設置することが困難
な場合は、図5のように対物レンズ51をプローブ・ス
ライダ外に置いても良い。
【0040】図7は本発明の第4の実施例に係る光プロ
ーブを有する近接場光プローブ・スライダ搭載の光ピッ
クアップ装置の構成を示す概略図である。同図に示す光
走査方法としてAOモデュレータ71を使っている以外
は図1の構成と同じである。AOモデュレータ71には
図示しないが偏向方向を制御する交流電圧が接続されて
いる。トラッキングエラー検出のためにビームをウォブ
リングするには、この交流電圧を必要な振れ幅に対応す
る周波数変動を持つ交流電圧とする。これによりトラッ
キングエラーを検出し、この値から前記交流電圧周波数
変動の中心周波数を制御することにより、出射光振れ幅
の中心位置とトラック中心位置を一致させるようにAO
モデュレータ71を制御することができる。
【0041】本実施例の構成の使用方法としては、高速
記録・再生を目的とするものがある。ビームを振らせる
ことにより複数トラックに記録或いは再生を行い、実質
的記録再生速度を向上させることができる。本実施例で
は出射光の走査を行うシステムを提供できる。また、シ
リンドリカルレンズの集光レンズを設置することが困難
な場合は、図5のように対物レンズ51をプローブ・ス
ライダ外に置いても良い。更に、AOモデュレータ71
としてはTi:LiNbO3、LiNbO3、ZnO等を用いることができ
る。
【0042】図8は本発明の第5の実施例に係る光プロ
ーブを有する近接場光プローブ・スライダ搭載の光ピッ
クアップ装置の構成を示す概略図である。同図に示す光
走査方法としてEOモデュレータ81を使っている以外
は図1の構成と同じである。EOモデュレータ81には
図示しないが偏向方向を制御する交流電圧が接続されて
いる。トラッキングエラー検出のためにビームをウォブ
リングするには、この交流電圧を、必要な振れ幅に対応
する振幅を持つ交流電圧とする。これによりトラッキン
グエラーを検出し、この値から上記交流電圧のバイアス
値を制御することにより、出射光振れ幅の中心位置とト
ラック中心位置を一致させるようにEOモデュレータ8
1を制御することができる。
【0043】本実施例の構成の使用方法としては、高速
記録・再生を目的とするものがある。ビームを振らせる
ことにより複数トラックに記録或いは再生を行い、実質
的記録再生速度を向上させることができる。本実施例で
は出射光の走査を行うシステムを提供できる。また、シ
リンドリカルレンズの集光レンズを設置することが困難
な場合は、図5のように対物レンズ51をプローブ・ス
ライダ外に置いても良い。更に、EOモデュレータ81
としてはTi:LiNbO3、LiTAO3等を用いることができる。
【0044】図9は本発明の近接場光プローブ・スライ
ダの一例の構成を示す図である。図9の(a)は近接場
光プローブ・スライダを上面から見た図、図9の(b)
は断面図、図9の(c)は近接場光プローブ・スライダ
の底面図を各々示す。同図において、近接場光プローブ
・スライダ91は、集光レンズからの光を例えば図1の
ガルバノミラー14から光を入射するように略長方形状
に開口した光入射開口16と、集光レンズからの光を出
射するように開口した複数の光出射開口17とを備えて
いる。そして、この近接場光プローブ・スライダ91
は、光入射開口16と光出射開口17とを接続するとと
もに、光入射開口16と直交する面の断面が次第に小と
なるように形成された内壁を有している。図9に示すよ
うに、ガラス基板101上にテーパ形状を持つ単結晶シ
リコン102が接合されている。傾斜部分には金属遮光
膜があり伝搬光が漏れないようになっている。光入射開
口と光出射開口の間には効率を向上するためのシリンド
リカルの集光レンズ103がある。この近接場光プロー
ブ・スライダは、単一の光入射開口が図9の(a)中の
A方向を長辺とした矩形状に形成され、当該光入射開口
から入射された光が集光レンズを介してA方向に配列さ
れた複数の光出射開口に入射されるように構成されてい
る。光入射開口は、近接場光プローブ・スライダの内壁
を傾斜させて形成することでガルバノミラー側から集光
レンズ側に向かって開口が次第に小となるように形成さ
れている。そして、この近接場光プローブ・スライダ
は、このように光入射開口が形成されることにより、一
次元スリット状であって、複数の遮光材が当該一次元方
向において複数個配設された光出射開口を形成する。上
記光出射開口は、A方向において一次元方向に約50n
m程度の間隔Lで複数個配列されてなる。この間隔はス
ライダ底面に形成した遮光膜104を短冊状にエッチン
グしたときのパターンで決まる。従って、スライダ底面
までの距離が長い光入射光側からのエッチングで寸法が
決まるわけではないので、その寸法精度が非常に高い。
また、この近接場光プローブ・スライダは、図9に示す
ようにガルバノミラー側の上面がSi(100)面で構成
され、光入射開口から光出射開口を接続する内壁がSi
(111)面で構成されている。
【0045】このような近接場光プローブ・スライダ
は、ガルバノミラーからの光を光入射開口で入射し、内
壁で入射された光を乱反射させるように次第に光出射開
口に向かって図9の(a)中のB方向において集光し、
集光レンズに光を導く。そして、近接場光プローブ・ス
ライダは、集光レンズに入射した光を光出射開口に導
き、各光出射開口から光を出射させる。この結果、近接
場光プローブ・スライダからは、ガルバノミラーで1次
元のA方向において方向が変化されたことに応じて各光
出射開口から順次光を記録メディアに出射する。これに
より高速記録・再生を実現できる。本近接場光プローブ
・スライダは記録メディアとスライダ底面間のギャップ
を小さくするために接触スライディングをさせる場合が
ある。この場合、摩擦・摩耗の観点からすると記録メデ
ィアの回転速度は低い方がよい。ところがこれだと記録
・再生速度が遅くなってしまう。そこで、ビームを振ら
せることにより複数トラックに記録或いは再生を行い、
実質的記録再生速度を向上させることができる。本実施
例では出射光の走査を行うシステムを提供できる。
【0046】図10は図9のプローブ・スライダを記録
媒体上で使用する際の説明図である。同図に示すよう
に、サスペンション111を介して、スライダは記録媒
体上に位置決めされる。光出射開口の間隔は底面側のフ
ォトリソ・エッチングで決まるので、その間隔をトラッ
クピッチとほぼ同じにすることができる。よって、トラ
ックとの角度θを小さくして記録メディアに形成される
トラック列に対して配設することができる。従って、上
述した従来例1の光プローブと比較して、使用中に角度
θがずれることによるトラッキングの誤差を小さくする
ことができる。
【0047】図11は図9の近接場光プローブ・スライ
ダを作製するプロセス例を示す工程図である。同図にお
いて、図4と同じ参照符号は同じ構成要素を示す。先
ず、図11の(a)に示すように、厚み数百μmの単結
晶Si(シリコン)基板41上に約1μmのSiO2(酸化シ
リコン)層42と約10μmの単結晶Si層43が積層さ
れている。所謂SOI基板を用いる。一番上には膜厚数
百nmのSiO2層44がある。開口を作製したいところの
SiO2層44をフォトリソ、エッチングにより除去する。
除去する部分の寸法は開口の寸法が数十から数百nmに
なるように見込んで決める。次に、図11の(b)に示
すように、単結晶Si層43をアルカリエッチングにより
エッチングする。この時のエッチャントとしては、ヒド
ラジン(N2H4・H2O)、KOH、NaOH、CaOH、EDP(Ethylene
Diamine Pyrocatechol(water))、TMAH(tetramethy
l ammonium hydroxide、(CH34NOH)などの結晶軸異
方性エッチャントを用いる。エッチャントの温度は50
から80℃ぐらいにする。これらのエッチャントは結晶
軸異方性エッチャントであり、これにより(111)面
に囲まれた逆ピラミッド状の穴形状ができる。先端部分
がちょうどSiO2層42になるようにすると、穴底面が正
方形または長方形になる。この一辺が数十から数百nm
になるように最初のSiO2のパターニング寸法を決めてお
く。そして、図11の(c)に示すように、最上層のSi
O2層44を弗酸などで除去すると共に、シリンドリカル
の集光レンズ45を開口に設置する。そして、図11の
(d)に示すように、ガラス47を単結晶Si層43の上
に乗せ、単結晶Si基板41とガラス47に電極48,4
9を圧接させる。このガラス47としては例えば米国コ
ーニング社製#7740を用いる。その厚みは0.1m
mから3mmぐらいである。窒素ガス中あるいは真空中
で350℃に加熱した状態で、単結晶Si基板41側に正
の300V程度の電圧Vbを10分程度印加する。この
ような方法によりガラス47は単結晶Si層43に接合さ
れる。単結晶Si基板41と単結晶Si層43の間には絶縁
層であるSiO2層42があるが、温度が高く、電圧も高い
ので、電流が突き抜けたり、漏れていたりして、接合に
必要な電流が流れる。そして、図11の(e)に示すよ
うに、接合された基板を再びアルカリエッチャントの中
に入れる。単結晶Si基板41はアルカリエッチャントに
よりエッチングされる。例えばKOHはSi以外にSiO2(ガ
ラスの主成分)もエッチングするが、ガラスは非常に厚
いので、全てエッチングされることはない。また、単結
晶Si層43とガラス47は非常に強固に接合されている
ので、両者間にエッチャントが侵入することはないの
で、単結晶Si層43がエッチングされることはない。よ
って、単結晶Si基板41のみがエッチングされる。SiO2
はアルカリエッチャントに対するエッチングスピードが
Siの1/100以下であるので、単結晶Si基板41がエ
ッチングされきったところでエッチングを止めることが
できる。そして、図11の(f)に示すように、遮光膜
1201をSiO2層42上に形成する。次に、図11の
(g)に示すように、短冊状のレジストパターン120
2を形成する。そして、図11の(h)に示すように、
遮光膜1201をエッチングによりパターニングし、レ
ジストパターン1202を除去する。このような方法で
作製した近接場光プローブ・スライダは透光性基板であ
るガラスに支えられているので、機械的強度が高い。ま
た、基板に対して著しく薄いシリコン層(約10μm以
下)をエッチングして開口穴を形成するので、光出射開
口の短辺方向の寸法精度が高くなる。また、シリンドリ
カルレンズの集光レンズを設置することが困難な場合
は、図5のように対物レンズ51をプローブ・スライダ
外に置いても良い。
【0048】図12は本発明の近接場光プローブ・スラ
イダの他の例の構成を示す図である。図2に示す近接場
光プローブ・スライダとほとんど同じであるが、出射側
開口に光を集光させるレンズを開口穴に設置するのでは
なく、ガラス基板21上にマイクロレンズ1701を作
製する。
【0049】図13は図12の近接場光プローブ・スラ
イダを作製するプロセス例を示す工程図である。図4と
ほとんど同じである。ただし、図13の(c)でシリン
ドリカルの集光レンズを設置しないことと、図13の
(d)の陽極接合において、既に他のプロセスによりマ
イクロレンズ1701を形成済みのガラス基板47を接
合することが異なる。図12に示す構成では、図2に示
す例のようにシリンドリカルレンズの集光レンズ24を
開口穴に設置するという不確実な工程を経なくていいの
で、非常に歩留まりが良くなる。
【0050】このような近接場光プローブを使って光出
射開口での近接場光を走査する方法は上述の図1,図5
〜図8で示した方法で可能である。また、マイクロレン
ズとしては図14〜18の種々のマイクロレンズを用い
ることができる。特にワーキングディスタンスを短くし
て、NAを高くするためには図16のマイクロレンズを
用いると良い。この場合の近接場光スライダ・プローブ
構成を図19に示す。なお、図13では既にマイクロレ
ンズを形成したガラス基板を陽極接合したが、これとは
異なり後述する図30のように、平板のガラスを陽極接
合した後、マイクロレンズを形成するようにしても良
い。また、マイクロレンズとしては必ずしも、球面レン
ズである必要はなく、非球面レンズや、楕円形レンズ、
シリンドリカルレンズでも良い。
【0051】図20は本発明の近接場光プローブ・スラ
イダの他の例の構成を示す図である。図9に示す近接場
光プローブ・スライダとほとんど同じであるが、出射側
開口に光を集光させるレンズを開口穴に設置するのでは
なく、ガラス基板上にマイクロレンズ2501を作製す
る。
【0052】図21は図20の近接場光プローブ・スラ
イダを作製するプロセス例を示す工程図である。図11
とほとんど同じであるが、図21の(c)でシリンドリ
カルの集光レンズを設置しないことと、図21の(d)
の陽極接合において、既に他のプロセスによりマイクロ
レンズ2601を形成済みのガラス基板47を接合する
ことが異なる。この構成では、図11に示すようにシリ
ンドリカルの集光レンズを開口穴に設置するという不確
実な工程を経なくていいので、非常に歩留まりが良くな
る。
【0053】このような近接場プローブを使って光出射
開口での近接場光を走査する方法は上述した実施例の方
法で可能である。また、マイクロレンズ2601として
は図14〜18の種々のマイクロレンズを用いることが
できる。特にワーキングディスタンスを短くして、NA
を高くするためには図16のマイクロレンズを用いると
良い。なお、図21では既にマイクロレンズを形成した
ガラス基板を陽極接合したが、これとは異なり後述する
図30のように、平板のガラスを陽極接合した後、マイ
クロレンズを形成するようにしても良い。また、マイク
ロレンズとしては必ずしも、球面レンズである必要はな
く、非球面レンズや、楕円形レンズ、シリンドリカルレ
ンズでも良い。
【0054】図22は本発明の近接場光プローブ・スラ
イダの他の例の構成を示す図である。図22の(a)は
近接場光プローブ・スライダを上面から見た図、図22
の(b)は断面図、図22の(c)は近接場光プローブ
・スライダの底面図を各々示す。同図において、突起部
2701は、ガラス基板101よりも屈折率が非常に高
い高屈折率材料からなる。この実施の形態では、例えば
Si材料からなる。この突起部2701は、底面をガラス
基板101側に形成した例えば四角錐形状となってガラ
ス基板101上に形成される。この突起部2701は、
先端部分に近接場光を発生させるように設計され、先端
部分を光の波長程度あるいは波長以下に形成させること
で先端部分に近接場光でない伝搬光を発生させるように
設計される。更に、この突起部2701の側面は光が突
起部の底面側から入射されたとき、先端部分で光強度が
大きくなるように設計されている。ここで、本近接場光
プローブ・スライダでは、突起部2701の頂点部27
02の形状が、例えば長円形状、長方形状等のいわゆる
細長形状をしている。図22に示す例では、突起部27
01はその頂点部2702が長方形状とされている。具
体的には後述するが、突起部2701の頂点部2702
をいわゆる細長形状とすることで、モード間干渉により
発生する略楕円状のビームスポットの、長軸方向、すな
わち入射光の偏光方向と平行な方向に対しても小スポッ
ト化を実現することができる。金属遮光膜2703は、
例えばAl・Au等の遮光性材料からなり、例えば蒸着
法等の薄膜形成技術により、光を透過させない程度の膜
厚に形成される。この金属遮光膜2703は、例えばA
l材料を用いた場合、約30nm程度、或いはそれ以上
の膜厚で形成される。この金属遮光膜2703は、ガラ
ス基板101及び突起部2701の側面に形成される。
【0055】このような近接場光プローブ・スライダ
は、ガラス基板101側から光が入射されると、金属遮
光膜2703で光を散乱させて突起部2701の頂点部
2702での光強度が大きくなるように集光し、突起部
2701と試料との間に近接陽光を発生させる。また、
金属遮光膜2703を形成することで、突起部2701
の先端から発生する光以外の光を遮断することができ、
読み取り信号のS/Nを向上させることができる。
【0056】更に、上述したように、このような近接場
光プローブ・スライダでは、モード間干渉効果を利用す
ることで、小スポット化と高効率化とが同時に達成され
ている。しかし、上述したように、突起部の頂点部の形
状が、正方形形状又は円形状、あるいはそれに類する形
状であるような場合、本願出願人が先に特許第3,05
3,380号明細書で提案したモード間干渉により発生
するビームスポットの形状は楕円形状となってしまう。
すなわち、入射光の偏光方向と垂直な方向に対しては、
ビームスポット径が小さくなり、回折限界を超えた高分
解能化が達成可能であるが、入射光の偏光方向と平行な
方向に対しては、ピームスポット径が半波長程度までに
しか小さくならず、高分解能化が困難であった。本実施
例では、突起部の頂点部の形状を入射光の偏光方向と平
行な方向が短辺となり、入射光の偏光方向と垂直な方向
が長辺となるような長方形形状としている。突起部の頂
点部の形状を長方形形状とすることで、小スポット化が
困難であった入射光の偏光方向と平行な方向、すなわち
頂点部の短辺方向に対しては、頂点部形状によって光が
閉じ込められることになる。また、頂点部の短辺に対し
て平行に入射する光に対してはカットオフが存在しな
い。これにより、入射光の偏光方向と平行な方向に対し
てもピームスポットの小スポット化を実現し、一層の高
分解化と高効率化とを実現することができる。
【0057】このような頂点部の形状として具体的に
は、長辺の長さaが、a≧λ/2nの範囲、すなわち長
辺の長さaは最低次モードのカットオフ径(λ/2n)
以上であることが必要である。また、短辺の長さbは、
a>bを満たすことが必要である。具体的には、シリコ
ン(屈折率n=3.6)からなる突起部において、波長
λを780nmとした場合、a>108nmとなる。な
お、最低次モードのカットオフ径(λ/2n)以上とな
るように、長辺の長さaを設定すれば、bはいくらでも小
さくしても構わない。
【0058】図23は図22の近接場光プローブ・スラ
イダを作製するプロセス例を示す工程図である。先ず、
図23の(a)に示すように、ガラス基板41には厚み
数百μmのガラスを用いる。石英基板でも良い。そし
て、図23の(b)に示すように、プローブを作製する
場所にフォトレジストなどで突起形状樹脂61を形成す
る。図23の(c)に示すように、これをマスクにし、
突起形状をガラス材料で突起62を形成(樹脂パターン
の転写)する。更に、図23の(d)に示すように、突
起側に遮光膜63を堆積する。最後に、図23の(e)
に示すように、突起先端部分の遮光膜63をFIBある
いは化学機械研磨などの方法で除去する。
【0059】図24は図22の近接場光プローブ・スラ
イダを作製する別のプロセス例を示す工程図である。先
ず、図24の(a)に示すように、厚み数百μmの単結
晶Si(シリコン)基板41上に約1μmのSiO2(酸化シ
リコン)層42と約5〜10μmの単結晶Si層43が積
層されている。所謂SOI基板を用いる。図24の
(b)、(c)に示すように、ガラス46を単結晶Si層
43の上に乗せ、単結晶Si基板41とガラス46に電極
47,48を圧接させる。このガラス46としては例え
ば米国コーニング社製#7740を用いる。その厚みは
0.1mmから3mmぐらいである。窒素ガス中あるい
は真空中で350℃に加熱した状態で、単結晶Si基板4
1側に正の300V程度の電圧Vbを10分程度印加す
る。このような方法により図24の(c)に示すように
ガラス46は単結晶Si層43に接合される。単結晶Si基
板41と単結晶Si層43の間には絶縁層であるSiO2層4
2があるが、温度が高く、電圧も高いので、電流が突き
抜けたり、漏れていたりして、接合に必要な電流が流れ
る。そして、図24の(d)に示すように、単結晶Si基
板41を強アルカリエッチングなどで、SiO2層42をフ
ッ酸などで除去する。図24の(e)に示すように、こ
の後、フォトリソにより、パターン樹脂2801を形成
する。そして、図24の(f)に示すように、これをマ
スクにし、先の対物レンズを作製したときと同様に、突
起形状を高屈折率材料に形成(樹脂パターンの転写)す
る。このときの高屈折率材料としてはシリコンを用い
る。シリコンの屈折率は、波長λ=780nmにおいて
屈折率n=3.7と非常に高い。また、5μm程度の厚
みだと40%程度の透過率を示す。更に、図24の
(g)に示すように、突起側に遮光膜2802を堆積す
る。最後に、図24の(h)に示すように、突起先端部
分の遮光膜2802をFIBあるいは化学機械研磨など
の方法で除去する。このような近接場プローブを使って
光出射開口での近接場光を走査する方法は実施例で述べ
た方法で可能である。ただし、この例では集光レンズが
プローブ・スライダ上にないので、図5のように対物レ
ンズ51をプローブ・スライダ外に置く構成にする必要
がある。
【0060】図25は本発明の近接場光プローブ・スラ
イダの他の例の構成を示す図である。図22に示す近接
場光プローブ・スライダとほとんど同じであるが、複数
の遮光材2703が、頂点部2702の長径方向におい
て複数個配設された光出射開口を形成する。上記光出射
開口は、図中のA方向において一次元方向に約50nm
程度の間隔Lで複数個配列されてなる。この間隔は頂点
部2702に短冊状に形成するレジストパターンで決ま
る。よって、その寸法精度が非常に高い。
【0061】図26は図25の近接場光プローブ・スラ
イダを作製するプロセス例を示す工程図である。図23
とほとんど同じである。ただし、図26の(b)に示す
ように突起形状樹脂61を形成する際に、後に短冊状の
遮光膜63を形成する場所の樹脂膜厚を少々薄くする。
これはこの場所だけ露光量を減らして、フォトマスクを
介して露光することにより実現できる。図26の(c)
に示すように、これをマスクにし、図23と同様に、突
起形状をガラス材料で突起62を形成(樹脂パターンの
転写)する。短冊状に樹脂膜厚を薄くしたところのガラ
ス材料には、溝ができる。更に、図26の(d)に示す
ように、突起側に遮光膜63を堆積する。短冊状の溝部
分にも遮光膜63が堆積する。最後に、図26の(e)
に示すように、突起先端部分の遮光膜63をFIBある
いは化学機械研磨などの方法で除去する。先の溝部分の
遮光膜は除去されないで残るので、短冊状に遮光膜63
が残る。
【0062】図27は図25の近接場光プローブ・スラ
イダを作製する別のプロセス例を示す工程図である。図
24とほとんど同じである。ただし、図27の(e)で
突起形状樹脂2801を形成する際に、後に短冊状の遮
光膜2802を形成する場所の樹脂膜厚を少々薄くす
る。これはこの場所だけ露光量を減らして、フォトマス
クを介して露光することにより実現できる。図27の
(f)に示すように、これをマスクにし、先の対物レン
ズを作製したときと同様に、突起を高屈折率材料に形成
(樹脂パターンの転写)する。このときの高屈折率材料
としてはシリコンとなる。シリコンの屈折率は、波長λ
=780nmにおいて屈折率n=3.7と非常に高い。
また、5μm程度の厚みだと40%程度の透過率を示
す。短冊状に樹脂膜厚を薄くしたところの高屈折率材料
には、溝ができる。更に、図27の(g)に示すよう
に、突起側に遮光膜2802を堆積する。短冊状の溝部
分にも遮光膜が堆積する。そして、図27の(h)に示
すように、突起先端部分の遮光膜2802をFIBある
いは化学機械研磨などの方法で除去する。先の溝部分の
遮光膜2802は除去されないで残るので、短冊状に遮
光膜2802が残る。
【0063】このような近接場光プローブを使って光出
射開口での近接場光を走査する方法は上述の実施例で述
べた方法で可能である。ただし、この例では集光レンズ
がプローブ・スライダ上にないので、図5のように対物
レンズ51をプローブ・スライダ外に置く構成にする必
要がある。
【0064】図28は本発明の近接場光プローブ・スラ
イダの他の例の構成を示す図である。図22に示す近接
場光プローブ・スライダとほとんど同じであるが、出射
側開口に光を集光させるマイクロレンズ3101を、ガ
ラス基板上に作製する。
【0065】図29は図28の近接場光プローブ・スラ
イダを作製するプロセス例を示す工程図である。先ず、
図29の(a)に示すように、ガラス基板41には厚み
数百μmのガラスを用いる。石英基板でも良い。次に、
図29の(b)に示すように、プローブを作製する場所
にフォトレジストなどで突起形状樹脂61を形成する。
図29の(c)に示すように、これをマスクにし、突起
形状をガラス材料で突起62を形成(樹脂パターンの転
写)する。更に、図29の(d)に示すように、突起側
に遮光膜63を堆積する。そして、図29の(e)に示
すように、突起先端部分の遮光膜63をFIBあるいは
化学機械研磨などの方法で除去する。次に、突起が形成
されている面と反対の面に、感光性材料(レジスト)を塗
布する。塗布する感光性材料の厚さは、ガラス基板に形
成する対物レンズの高さと、後に感光性材料をレジスト
してエッチングを行う材料(Si)のエッチング速度とレジ
ストのエッチング速度との比(選択比)により設定す
る。例えば、両者のエッチング速度が等しい場合(選択
比1)には、レジストの高さは形成する対物レンズの高
さと等しくする。また、Siのエッチング速度がレジスト
のエッチング速度より2倍大きい場合(選択比2)に
は、レジストの高さは対物レンズの高さの1/2でよ
い。また、ガラス基板上に塗布する感光性材料として
は、通常の半導体製造に用いられるフォトレジストある
いは感光性ドライフィルムを使用する。具体的には、OF
PR−800(ポジ型レジスト)、OMR−85(ネガ型レジス
ト)などを用いればよい。ポジ型あるいはネガ型の選択
によりレジストに形状を転写する工程(フォトリソ工
程)に用いる写真マスクの形状が変化するが、基本的な
形成手順は変わらない。なお、ここではポジ型レジスト
を用いる場合について説明する。次に、図29の(f)
に示すように、ガラス基板41上に形成したレジスト上
に対物レンズ径と同等のパターンを形成したマスク(フ
ォトマスク)を介して光を照射し、感光性材料を感光さ
せる。これにより、光照射後に現像するとガラス基板上
に対物レンズ径と同等のパターン樹脂64が残る。続い
て、図29の(g)に示すように、上記残存したパター
ン樹脂に対し、熱および(あるいは)圧力を加え、重力
および表面張力の効果によりレジスト表面を凸レンズ形
状のマイクロレンズ65を形成する。なお、作用させる
温度と圧力はレジスト形状により異なるが、温度におい
ては200〜400度、圧力は1〜10気圧の範囲で選
べばよい。更に、このようにして形成した凸レンズ形状
の樹脂をマスクとしてガラス基板を垂直な方向にエッチ
ング(異方性エッチング)する。このエッチングの手段
としては、半導体製造プロセスで通常用いられるドライ
エッチングが可能である。具体的には反応性イオンエッ
チング法(RIE)や電子サイクロトロン共鳴エッチン
グ法(ECR)などである。ドライエッチングに用いる
ガスは基板材料により選択する。例えば基板材料がSiの
場合は、CF4、CHF3、SF6などを用いる。また、エッチン
グ速度や選択性の調整のために上記のエッチッグガス
に、N2、O2、Arなどのガスを混入してもよい。すなわ
ち、上記工程により、Si上に対物レンズ65が形成され
る。
【0066】図30は図28の近接場光プローブ・スラ
イダを作製する別のプロセス例を示す工程図である。先
ず、図30の(a)に示すように、厚み数百μmの単結
晶Si(シリコン)基板41上に約1μmのSiO2(酸化シ
リコン)層42と約5〜10μmの単結晶Si層43が積
層されている。所謂SOI基板を用いる。図30の
(b)に示すように、ガラス47を単結晶Si層43の上
に乗せ、単結晶Si層43とガラス47に電極48,49
を圧接させる。このガラス47としては例えば米国コー
ニング社製#7740を用いる。その厚みは0.1mm
から3mmぐらいである。窒素ガス中あるいは真空中で
350℃に加熱した状態で、単結晶Si基板41側に正の
300V程度の電圧Vbを10分程度印加する。図30
の(c)に示すように、ガラス47は単結晶Si層43に
接合される。単結晶Si基板41と単結晶Si層43の間に
は絶縁層であるSiO2層42があるが、温度が高く、電圧
も高いので、電流が突き抜けたり、漏れていたりして、
接合に必要な電流が流れる。図30の(d)〜(g)は
上記従来例と同様に対物レンズを作製する。そして、図
30の(h)に示すように、単結晶Si基板41とSiO2
42を図24の(d)と同様に除去する。この後、図3
0の(i),(j)に示すように、プローブを作製する
場所にパターン樹脂3206を形成する。そして、図3
0の(k)に示すように、これをマスクにし、先の対物
レンズを作製したときと同様に、突起形状を高屈折率材
料3207に形成(樹脂パターンの転写)する。このと
きの高屈折率材料としてはシリコンとなる。シリコンの
屈折率は、波長λ=780nmにおいて屈折率n=3.
7と非常に高い。また、5μm程度の厚みだと40%程
度の透過率を示す。更に、図30の(l)に示すよう
に、突起側に遮光膜3208を堆積し、図30の(m)
に示すように、突起先端部分の遮光膜3208をFIB
あるいは化学機械研磨などの方法で除去する。
【0067】図28に示す構成を有する近接場光プロー
ブ・スライダでは、図22に示す例よりもレンズをプロ
ーブに近づけて配置できるのでNAを高くすることがで
きる。よって、光利用効率を向上することができる。こ
のような近接場プローブを使って光出射開口での近接場
光を走査する方法は上述の実施例で述べた方法で可能で
ある。また、マイクロレンズとしては図14〜18の種
々のマイクロレンズを用いることができる。更に、ワー
キングディスタンスを短くして、NAを高くするために
は図16のマイクロレンズを用いると良い。また、マイ
クロレンズとしては必ずしも、球面レンズである必要は
なく、非球面レンズや、楕円形レンズ、シリンドリカル
レンズでも良い。
【0068】図31は本発明の近接場光プローブ・スラ
イダの他の例の構成を示す図である。図25とほとんど
同じであるが、出射側開口に光を集光させるマイクロレ
ンズ3301を、ガラス基板101上に作製する。
【0069】図32は図31の近接場光プローブ・スラ
イダを作製するプロセス例を示す工程図である。図26
とほとんど同じである。ただし、図32の(b)に示す
ように突起形状樹脂61を形成する際に、後に短冊状の
遮光膜63を形成する場所の樹脂膜厚を少々薄くする。
これはこの場所だけ露光量を減らして、フォトマスクを
介して露光することにより実現できる。図32の(c)
に示すように、これをマスクにし、図29と同様に、突
起形状をガラス材料で突起62を形成(樹脂パターンの
転写)する。短冊状に樹脂膜厚を薄くしたところのガラ
ス材料には、溝ができる。更に、図32の(d)に示す
ように、突起側に遮光膜63を堆積する。短冊状の溝部
分にも遮光膜63が堆積する。そして、図32の(e)
に示すように、突起先端部分の遮光膜63をFIBある
いは化学機械研磨などの方法で除去する。先の溝部分の
遮光膜63は除去されないで残るので、短冊状に遮光膜
63が残る。
【0070】図33は図31の近接場光プローブ・スラ
イダを作製する別のプロセス例を示す工程図である。図
27とほとんど同じである。ただし、図33の(e)〜
(h)において、マイクロレンズを形成する。
【0071】図31に示す構成を有する近接場光プロー
ブ・スライダでは、図25に示す例よりもレンズをプロ
ーブに近づけて配置できるのでNAを高くすることがで
きる。よって、光利用効率を向上することができる。こ
のような近接場プローブを使って光出射開口での近接場
光を走査する方法は上述の実施例で述べた方法で可能で
ある。また、マイクロレンズとしては図14〜18の種
々のマイクロレンズを用いることができる。なお、マイ
クロレンズとしては必ずしも、球面レンズである必要は
なく、非球面レンズや、楕円形レンズでも良い。更に、
ワーキングディスタンスを短くして、NAを高くするた
めには図16のマイクロレンズを用いると良い。このマ
イクロレンズ形状のフォトレジストパターンを形成する
方法としては、ここで挙げたリフローの方式の他に、図
34のようないわゆる中間調マスクパターンのフォトマ
スクを使っても良い。
【0072】図35は本発明の近接場光プローブ・スラ
イダの他の例の構成を示す図である。図35の(a)は
近接場光プローブ・スライダを上面から見た図、同図の
(b)は断面図、同図の(c)は近接場光プローブ・ス
ライダの底面図、同図の(d)は近接場光プローブ・ス
ライダの側面図を各々示す。図22とほとんど同じであ
るが、ここではガラス基板ではなく薄いシリコン基板2
704の上にシリコンでできた、四角錐形状の突起が形
成されている。シリコンは屈折率が非常に高い高屈折率
材料であり、波長750nm〜850nmの間で3.7
程度の大きい屈折率nを持つ。突起の下のシリコンは薄
いので、上記波長でも、入射光に対して、数十%程度は
透過する。突起部の形状、寸法も図22に示すものと同
様に決定される。
【0073】図36は図35の近接場光プローブ・スラ
イダを作製するプロセス例を示す工程図である。先ず、
図36の(a)に示すように、厚み数百μmの単結晶Si
(シリコン)基板41上に約1μmのSiO2(酸化シリコン)
層42と約5〜10μmの単結晶Si層43が積層されて
いる。所謂SOI基板を用いる。次に、図36の(b)
に示すように、プローブを作製する場所にフォトレジス
トなどで突起形状樹脂61を形成する。そして、図36
の(c)に示すように、これをマスクにし、突起形状を
高屈折率材料で突起62を形成(樹脂パターンの転写)す
る。このときの高屈折率材料として、一例として、Si
(シリコン)を用いる。シリコンの屈折率nは、波長λ=
780nmにおいて屈折率n=3.7と非常に高い。ま
た5μm程度の厚みだと40%程度の透過率を示す。次
に、図36の(d)に示すように、突起側に遮光膜63
を堆積する。そして、図36の(e)に示すように、突
起先端部分の遮光膜63をFIBあるいは化学機械研磨
などの方法で除去する。最後に、図36の(f)に示す
ように、単結晶Si基板41とSiO2層42を除去する。こ
のような近接場プローブを使って出射開口での近接場光
を走査する方法は図1、図5〜図8に示した方法で可能
である。ただし、この例では集光レンズがプローブ・ス
ライダ上にないので、図5のように対物レンズ51をプ
ローブ・スライダ外に置く構成にする必要がある。ま
た、図35に示す構成ではガラスとシリコンの界面が存
在しないので、ガラス−シリコン界面での反射による光
利用効率の低下を防ぎ、さらなる光利用効率の向上が可
能となる。空気とシリコン界面には反射防止膜を形成で
きる。
【0074】図37は本発明の近接場光プローブ・スラ
イダの他の例の構成を示す図である。図37の(a)は
近接場光プローブ・スライダを上面から見た図、同図の
(b)は断面図、同図の(c)は近接場光プローブ・ス
ライダの底面図、同図の(d)は近接場光プローブ・ス
ライダの側面図を、各々示す。構造は図34のものとほ
とんど同じであるが、突起部と薄いシリコン基板を支え
るガラス基板2706を設けている。これらをこれによ
りスライダ・プローブの剛性が向上する。
【0075】図38は図37の近接場光プローブ・スラ
イダを作製するプロセス例を示す工程図である。先ず、
図38の(a)に示すように、厚み数百μmの単結晶Si
(シリコン)基板41上に約1μmのSiO2(酸化シリコン)
層42と約5〜10μmの単結晶Si層43が積層されて
いる。所謂SOI基板を用いる。次に、図38の(b)
に示すように、単結晶Si層43上に、感光性材料(レジ
スト)を塗布し、後にガラスを接合する面をマイクロレ
ンズ周辺に残しておくようにレジストパターン71を形
成する。形成の仕方などは図4に示す例と同様である。
更に、図38の(c)に示すように、形成したレジスト
パターン71をマスクとしてSiを垂直な方向にエッチン
グ(異方性エッチング)し、周辺にガラス接合面を残
す。エッチングの方法は図4に示す例と同様である。そ
して、図38の(d)に示すように、ガラス72を単結
晶Si層43の上に乗せ、単結晶Si基板41とガラス72
に電極73を圧接させる。このガラスとしては例えば米
国コーニング社製#7740を用いる。その厚みは0.
1mmから3mmぐらいである。そして、窒素ガス中あ
るいは真空中で350℃に加熱した状態で、単結晶Si基
板側に正の300V程度の電圧Vbを10分程度印加す
る。このような方法によりガラス72は単結晶Si層43
に接合される。シリコン基板とシリコン層の間には絶縁
層であるSiO2があるが、温度が高く、電圧も高いので、
電流が突き抜けたり、漏れていたり、接合に必要な電流
が流れる。このようにして、ガラス72と単結晶Si層4
3が接合される。そして、図38の(f)に示すよう
に、単結晶Si(シリコン)基板41を除去する。更に、Si
O2(酸化シリコン)層42も除去する。そして、図38の
(g)に示すように、プローブを作製する場所にフォト
レジストなどで突起形状樹脂61を形成する。次に、図
37の(h)に示すように、これをマスクにし、突起6
2を単結晶Si層に形成(樹脂パターンの転写)する。更
に、図37の(i)に示すように、突起側に遮光膜63
を堆積する。また、図37の(j)に示すように、突起
先端部分の遮光膜63をFIBあるいは化学機械研磨な
どの方法で除去する。
【0076】このような近接場プローブを使って出射開
口での近接場光を走査する方法は図1、図5〜図8に示
した方法で可能である。ただし、図37に示す例では集
光レンズがプローブ・スライダ上にないので、図5のよ
うに対物レンズ51をプローブ・スライダ外に置く構成
にする必要がある。また、図36に示す構成を有する近
接場光プローブ・スライダではガラスとシリコンの界面
が存在しないので、ガラス−シリコン界面での反射によ
る光利用効率の低下を防ぎ、さらなる光利用効率の向上
が可能となる。空気とシリコン界面及びガラスとシリコ
ン界面には反射防止膜を形成できる。
【0077】図39は本発明の近接場光プローブ・スラ
イダの他の例の構成を示す図である。図39の(a)は
近接場光プローブ・スライダを上面から見た図、同図の
(b)は断面図、同図の(c)は近接場光プローブ・ス
ライダの底面図、同図の(d)は近接場光プローブ・ス
ライダの側面図を、各々示す。構造は図35のものとほ
とんど同じであるが、突起部の底面側にはマイクロレン
ズ2707が形成されている。この例では対物レンズと
突起部がともに高屈折率なSiでできている。したがっ
て、レンズ及び突起部内での光の波長は従来のガラスの
場合よりも短くなる。具体的にはガラスの屈折率nは約
1.5であるので、ガラスの場合の0.4倍になる。例
えば真空中で波長750nmの光はSi内では約200n
mになる。上記のモード間干渉あるいは高NAレンズを
用いる場合でも、Si内ではガラス内の場合よりも波長が
上記のように短くなるので、スポットの大きさは全て従
来例の0.4倍になるので、従来よりも高密度な記録が
実現する。また、マイクロレンズと突起部との間に且つ
繋ぎ目がないので、境界面における反射が無く、光利用
効率が高くなる。
【0078】図40は図39の近接場光プローブ・スラ
イダを作製するプロセス例を示す工程図である。先ず、
図40の(a)に示すように、厚み数百μmの単結晶Si
(シリコン)基板41上に約1μmのSiO2(酸化シリコン)
層42と約5〜10μmの単結晶Si層43が積層されて
いる。所謂SOI基板を用いる。次に、図40の(b)
に示すように、プローブを作製する場所にフォトレジス
トなどで突起形状樹脂61を形成する。そして、図40
の(c)に示すように、これをマスクにし、突起62を
高屈折率材料で形成(樹脂パターンの転写)する。このと
きの高屈折率材料として、一例として、Si(シリコン)を
用いる。シリコンの屈折率nは、波長λ=780nmに
おいて屈折率n=3.7と非常に高い。また5μm程度
の厚みだと40%程度の透過率を示す。更に、図40の
(d)に示すように、突起側に遮光膜63を堆積する。
そして、図40の(e)に示すように、突起先端部分の
遮光膜63をFIBあるいは化学機械研磨などの方法で
除去する。次に、図40の(f)に示すように、単結晶
Si(シリコン)基板の突起が形成されている部分を除去す
る。そして、同じ場所のSiO2(酸化シリコン)層を除去す
る。次に、図40の(g)に示すように、露出したSi上
に、感光性材料(レジスト)を塗布する。塗布する感光性
材料の厚さは、Si上に形成する対物レンズの高さと、後
に感光性材料をレジストしてエッチングを行う材料(Si)
のエッチング速度とレジストのエッチング速度との比
(選択比)により設定する。例えば、両者のエッチング
速度が等しい場合(選択比1)には、レジストの高さは
形成する対物レンズの高さと等しくする。また、Siのエ
ッチング速度がレジストのエッチング速度より2倍大き
い場合(選択比2)には、レジストの高さは対物レンズ
の高さの1/2でよい。また、Si上に塗布する感光性材
料としては、通常の半導体製造に用いられるフォトレジ
ストあるいは感光性ドライフィルムを使用する。具体的
には、OFPR−800(ポジ型レジスト)、OMR−85(ネガ型
レジスト)などを用いればよい。ポジ型あるいはネガ型
の選択によりレジストに形状を転写する工程(フォトリ
ソ工程)に用いる写真マスクの形状が変化するが、基本
的な形成手順は変わらない。ここではポジ型レジストを
用いる場合について説明する。次に、Si上に形成したレ
ジスト上に対物レンズ径と同等のパターンを形成したマ
スク(フォトマスク)を介して光を照射し、感光性材料
を感光させる。これにより、光照射後に現像するとSi上
に対物レンズ径と同等のパターン樹脂64が残る。続い
て、上記残存したパターン樹脂64に対し、熱および
(あるいは)圧力を加え、重力および表面張力の効果に
よりレジスト表面を凸レンズ形状に形成する。なお、作
用させる温度と圧力はレジスト形状により異なるが、温
度においては200〜400度、圧力は1〜10気圧の
範囲で選べばよい。更に、このようにして形成した凸レ
ンズ形状の樹脂をマスクとしてSiを垂直な方向にエッチ
ング(異方性エッチング)する。このエッチングの手段
としては、半導体製造プロセスで通常用いられるドライ
エッチングが可能である。具体的には反応性イオンエッ
チング法(RIE)や電子サイクロトロン共鳴エッチング
法(ECR)などである。ドライエッチングに用いるガス
は基板材料により選択する。例えば基板材料がSiの場合
は、CF4、CHF3、SF6などを用いる。また、エッチング速
度や選択性の調整のために上記のエッチッグガスに、
N2、O2、Arなどのガスを混入してもよい。すなわち、上
記工程により、Si上に対物レンズ65が形成される。
【0079】図39に示す構成を有する近接場光プロー
ブ・スライダでは、レンズをプローブに近づけて配置で
きるのでNAを高くすることができる。よって、光利用
効率の向上と記録密度の向上が図れる。また、マイクロ
レンズとしては必ずしも、球面レンズである必要はな
く、非球面レンズや、楕円形レンズでも良い。このマイ
クロレンズ形状のフォトレジストパターンを形成する方
法としては、ここで挙げたリフローの方式の他に、図3
4に示すようないわゆる中間調マスクパターンのフォト
マスクを使っても良い。
【0080】図41は本発明の近接場光プローブ・スラ
イダの他の例の構成を示す図である。図41の(a)は
近接場光プローブ・スライダを上面から見た図、同図の
(b)は断面図、同図の(c)は近接場光プローブ・ス
ライダの底面図、同図の(d)は近接場光プローブ・ス
ライダの側面図を、各々示す。構造は図37のものとほ
とんど同じであるが、これらを支えるガラス基板270
6を設けている。これによりスライダ・プローブの剛性
が向上する。更に、マイクロレンズ2707を作製する
フォトリソが容易になる。
【0081】図42は図41の近接場光プローブ・スラ
イダを作製するプロセス例を示す工程図である。先ず、
図42の(a)に示すように、厚み数百μmの単結晶Si
(シリコン)基板41上に約1μmのSiO2(酸化シリコン)
層42と約5〜10μmの単結晶Si層43が積層されて
いる。所謂SOI基板を用いる。そして、図42の
(b)に示すように、単結晶Si層43上に、感光性材料
(レジスト)を塗布し、マイクロレンズ形状のレジストパ
ターン71を形成する。この時、後にガラスを接合する
面をマイクロレンズ周辺に残しておくようにレジストパ
ターン71を形成する。形成の仕方などは図4に示す例
と同様である。更に、図42の(c)に示すように、形
成した凸レンズ形状の樹脂をマスクとしてSiを垂直な方
向にエッチング(異方性エッチング)する。この時レン
ズ周辺にガラス接合面も残す。エッチングの方法は図4
の例と同様である。そして、図42の(d)に示すよう
に、ガラス72を単結晶Si層43の上に乗せ、単結晶Si
基板41とガラス72に電極73を圧接させる。このガ
ラスとしては例えば米国コーニング社製#7740を用
いる。その厚みは0.1mmから3mmぐらいである。
窒素ガス中あるいは真空中で350℃に加熱した状態
で、単結晶Si基板41側に正の300V程度の電圧を1
0分程度印加する。このような方法によりガラス72は
単結晶Si層43に接合される。シリコン基板とシリコン
層の間には絶縁層であるSiO2があるが、温度が高く、電
圧も高いので、電流が突き抜けたり、漏れていたり、接
合に必要な電流が流れる。ガラス72と単結晶Si層43
が接合される。次に、図42の(f)に示すように、単
結晶Si(シリコン)基板を41除去する。さらに、SiO
2(酸化シリコン)層42も除去する。そして、図42の
(g)に示すように、プローブを作製する場所にフォト
レジストなどで突起形状樹脂61を形成する。図42の
(h)に示すように、これをマスクにし、突起62を単
結晶Si層42に形成(樹脂パターンの転写)する。更に、
図42の(i)に示すように、突起側に遮光膜63を堆
積する。最後に、図42の(j)に示すように、突起先
端部分の遮光膜63をFIBあるいは化学機械研磨など
の方法で除去する。
【0082】図41に示す構成を有する近接場光プロー
ブ・スライダでは、図37の例よりもレンズをプローブ
に近づけて配置できるのでNAを高くすることができ
る。よって、光利用効率を向上することができる。ま
た、フォトレジストを塗布する場合に、段差がないの
で、均一にフォトレジストが塗布できるので、凸レンズ
形状樹脂のパターンを精度良く形成できる。突起部先端
での出射光スポットを小さくする方法としては、モード
間干渉を使う方法とマイクロレンズの高いNAを利用す
る方法のどちらを使っても良い。また、マイクロレンズ
としては必ずしも、球面レンズである必要はなく、非球
面レンズや、楕円形レンズでも良い。このマイクロレン
ズ形状のフォトレジストパターンを形成する方法として
は、ここで挙げたリフローの方式の他に、図34のよう
ないわゆる中間調マスクパターンのフォトマスクを使っ
ても良い。このような近接場プローブを使って出射開口
での近接場光を走査する方法は図1、図5〜図8に示し
た例で述べた方法で可能である。また、小さい光スポッ
ト径を得るための他の方法として高NAのマイクロレン
ズを対物レンズに用いることができる。ここでは、いわ
ゆる固浸レンズ(Solid Immersion Lens以下SILと呼ぶ)
としてマイクロレンズを用いる。例えば、真空での波長
を780nmの光を用い、マイクロレンズ(SIL)の開口
率NAを1、Siの屈折率nを3.7とすると、入射して
くる波面等の条件にもよるが、実際に得られる波面の条
件で考えると、突起先端にSILにより集光される、ピー
ク値の1/e になるビーム径は約170nm、ピーク
値の半値になるビーム径は約100nmになる。さら
に、突起の短辺を数十nm、例えば、50nmにするこ
とによりスポットの大きさは短辺長により制限されるの
で、これにより、記録密度はさらに向上する。上記の実
施例では対物レンズと突起部がともに高屈折率なSiでで
きている。したがって、レンズ及び突起部内での光の波
長は従来のガラスの場合よりも短くなる。具体的にはガ
ラスの屈折率nは約1.5であるので、ガラスの場合の
0.4倍になる。例えば真空中で波長750nmの光は
Si内では約200nmになる。上記のモード間干渉ある
いは高NAレンズを用いる場合でも、Si内ではガラス内
の場合よりも波長が上記のように短くなるので、スポッ
トの大きさは全て従来例の0.4倍になるので、従来よ
りも高密度な記録が実現する。
【0083】図43は本発明の近接場光プローブ・スラ
イダの他の例の構成を示す図である。図43の(a)は
近接場光プローブ・スライダを上面から見た図、同図の
(b)は断面図、同図の(c)は近接場光プローブ・ス
ライダの底面図、同図の(d)は近接場光プローブ・ス
ライダの側面図を、各々示す。構造は図35のものとほ
とんど同じであるが、複数の遮光材が、頂点部の長辺方
向において複数個配設された光出射開口を形成する。光
出射開口は、A方向において一次元方向に約50nm程
度の間隔Lで複数個配列されてなる。この間隔は頂点部
に形成するレジストパターンで決まる。したがって、そ
の寸法精度が非常に高い。
【0084】図44は図43の近接場光プローブ・スラ
イダを作製するプロセス例を示す工程図である。図36
とほとんど同じであるが、図44の(b)に示すよう
に、突起形状樹脂61を形成する際に、後に短冊状の遮
光膜63を形成する場所の樹脂膜厚を少々薄くする。こ
れはこの場所だけ露光量を減らして、フォトマスクを介
して露光することにより実現できる。そして、図44の
(c)に示すように、これをマスクにし、先の対物レン
ズを作製したときと同様に、突起62を高屈折率材料で
形成(樹脂パターンの転写)する。このときの高屈折率材
料としてはシリコンとなる。シリコンの屈折率nは、波
長λ=780nmにおいて屈折率n=3.7と非常に高
い。また、5μm程度の厚みだと40%程度の透過率を
示す。短冊状に樹脂膜厚を薄くしたところの高屈折率材
料には、溝ができる。更に、図44の(d)に示すよう
に、突起側に遮光膜63を堆積する。短冊状の溝部分に
も遮光膜63が堆積する。そして、図44の(e)に示
すように、突起先端部分の遮光膜63をFIBあるいは
化学機械研磨などの方法で除去する。先の溝部分の遮光
膜は除去されないで残るので、短冊状に遮光膜63が残
る。以下のプロセスは図36の(f)と同じである。こ
のような近接場プローブを使って出射開口での近接場光
を走査する方法は図1、図5〜図8に示した方法で可能
である。
【0085】図45は本発明の近接場光プローブ・スラ
イダの他の例の構成を示す図である。図45の(a)は
近接場光プローブ・スライダを上面から見た図、同図の
(b)は断面図、同図の(c)は近接場光プローブ・ス
ライダの底面図、同図の(d)は近接場光プローブ・ス
ライダの側面図を、各々示す。構造は図43とほとんど
同じであるが、突起部と薄いシリコン基板を支えるガラ
ス基板2706を設けている。これらをこれによりスラ
イダ・プローブの剛性が向上する。
【0086】図46は図45に示す近接場光プローブ・
スライダを作製するプロセス例を示す工程図である。図
38とほとんど同じである。ただし、図46の(g)に
示すように、突起形状樹脂61を形成する際に、後に短
冊状の遮光膜63を形成する場所の樹脂膜厚を少々薄く
する。これはこの場所だけ露光量を減らして、フォトマ
スクを介して露光することにより実現できる。そして、
図46の(h)に示すように、これをマスクにし、先の
対物レンズを作製したときと同様に、突起62を高屈折
率材料で形成(樹脂パターンの転写)する。このときの高
屈折率材料としてはシリコンとなる。シリコンの屈折率
nは、波長λ=780nmにおいて屈折率n=3.7と
非常に高い。また、5μm程度の厚みだと40%程度の
透過率を示す。短冊状に樹脂膜厚を薄くしたところの高
屈折率材料には、溝ができる。更に、図46の(i)に
示すように、突起側に遮光膜63を堆積する。短冊状の
溝部分にも遮光膜63が堆積する。最後に、図46の
(j)に示すように、突起先端部分の遮光膜63をFI
Bあるいは化学機械研磨などの方法で除去する。先の溝
部分の遮光膜63は除去されないで残るので、短冊状に
遮光膜63が残る。このような近接場プローブを使って
出射開口での近接場光を走査する方法は図1、図5〜図
8に示した方法で可能である。
【0087】図47は本発明の近接場光プローブ・スラ
イダの他の例の構成を示す図である。図47の(a)は
近接場光プローブ・スライダを上面から見た図、同図の
(b)は断面図、同図の(c)は近接場光プローブ・ス
ライダの底面図、同図の(d)は近接場光プローブ・ス
ライダの側面図を、各々示す。構造は図43のものとほ
とんど同じであるが、突起部の底面側にはマイクロレン
ズ2707が形成されている。
【0088】図48は図47の近接場光プローブ・スラ
イダを作製するプロセス例を示す工程図である。図40
とほとんど同じであるが、図48の(b)に示すよう
に、突起形状樹脂61を形成する際に、後に短冊状の遮
光膜63を形成する場所の樹脂膜厚を少々薄くする。こ
れはこの場所だけ露光量を減らして、フォトマスクを介
して露光することにより実現できる。そして、図48の
(c)に示すように、これをマスクにし、先の対物レン
ズを作製したときと同様に、突起62を高屈折率材料に
形成(樹脂パターンの転写)する。このときの高屈折率材
料としてはシリコンとなる。シリコンの屈折率nは、波
長λ=780nmにおいて屈折率n=3.7と非常に高
い。また、5μm程度の厚みだと40%程度の透過率を
示す。短冊状に樹脂膜厚を薄くしたところの高屈折率材
料には、溝ができる。次に、図48の(d)に示すよう
に、突起側に遮光膜63を堆積する。短冊状の溝部分に
も遮光膜63が堆積する。そして、図48の(e)に示
すように、突起先端部分の遮光膜63をFIBあるいは
化学機械研磨などの方法で除去する。先の溝部分の遮光
膜63は除去されないで残るので、短冊状に遮光膜63
が残る。以下のプロセスは図40と同じである。このよ
うな近接場プローブを使って出射開口での近接場光を走
査する方法は図1、図5〜図8に示した方法で可能であ
る。
【0089】図47に示す構成を有する近接場光プロー
ブ・スライダでは、レンズをプローブに近づけて配置で
きるのでNAを高くすることができる。よって、光利用
効率の向上と記録密度の向上が図れる。また、マイクロ
レンズとしては必ずしも、球面レンズである必要はな
く、非球面レンズや、楕円形レンズでも良い。このマイ
クロレンズ形状のフォトレジストパターンを形成する方
法としては、ここで挙げたリフローの方式の他に、図3
4のようないわゆる中間調マスクパターンのフォトマス
クを使っても良い。突起部先端での出射光スポットを小
さくする方法としては、モード間干渉を使う方法とマイ
クロレンズの高いNAを利用する方法のどちらを使って
も良い
【0090】図49は本発明の近接場光プローブ・スラ
イダの他の例の構成を示す図である。図49の(a)は
近接場光プローブ・スライダを上面から見た図、同図の
(b)は断面図、同図の(c)は近接場光プローブ・ス
ライダの底面図、同図の(d)は近接場光プローブ・ス
ライダの側面図を、各々示す。構造は図47のものとほ
とんど同じであるが、突起部と薄いシリコン基板を支え
るガラス基板2706を設けている。これらをこれによ
りスライダ・プローブの剛性が向上する。
【0091】図50は図49の近接場光プローブ・スラ
イダを作製するプロセス例を示す工程図である。図42
とほとんど同じであるが、図50の(g)に示すよう
に、突起形状樹脂61を形成する際に、後に短冊状の遮
光膜63を形成する場所の樹脂膜厚を少々薄くする。こ
れはこの場所だけ露光量を減らして、フォトマスクを介
して露光することにより実現できる。そして、図50の
(h)に示すように、これをマスクにし、先の対物レン
ズを作製したときと同様に、突起62を高屈折率材料で
形成(樹脂パターンの転写)する。このときの高屈折率材
料としてはシリコンとなる。シリコンの屈折率nは、波
長λ=780nmにおいて屈折率n=3.7と非常に高
い。また、5μm程度の厚みだと40%程度の透過率を
示す。短冊状に樹脂膜厚を薄くしたところの高屈折率材
料には、溝ができる。次に、図50の(i)に示すよう
に、突起側に遮光膜63を堆積する。短冊状の溝部分に
も遮光膜63が堆積する。最後に、図50の(j)に示
すように、突起先端部分の遮光膜63をFIBあるいは
化学機械研磨などの方法で除去する。先の溝部分の遮光
膜63は除去されないで残るので、短冊状に遮光膜63
が残る。
【0092】図49に示す構成を有する近接場光プロー
ブ・スライダでは、レンズをプローブに近づけて配置で
きるのでNAを高くすることができる。よって、光利用
効率の向上と記録密度の向上が図れる。また、マイクロ
レンズとしては必ずしも、球面レンズである必要はな
く、非球面レンズや、楕円形レンズでも良い。このマイ
クロレンズ形状のフォトレジストパターンを形成する方
法としては、ここで挙げたリフローの方式の他に、図3
4のようないわゆる中間調マスクパターンのフォトマス
クを使っても良い。突起部先端での出射光スポットを小
さくする方法としては、モード間干渉を使う方法とマイ
クロレンズの高いNAを利用する方法のどちらを使って
も良い。
【0093】ここまで述べてきた例では凸型のレンズを
用いて説明してきたが、特にこれに限定されるものでは
なく、マイクロレンズとしては図14〜図18の種々の
マイクロレンズを用いることができる。特にワーキング
ディスタンスを短くして、NAを高くするためには図1
6のマイクロレンズを用いると良い。また、マイクロレ
ンズとしては必ずしも、球面レンズである必要はなく、
非球面レンズや、楕円形レンズ、シリンドリカルレンズ
でも良い。
【0094】図51は本発明に係る光プローブ搭載の光
ピックアップ装置の構成を示す概略図である。基本的な
構成は図8と同じであるが、EOモデュレータ81のよ
り具体的構成が示されている。なお、図51の近接場光
プローブ・スライダ3501には、図28の構成のもの
を使っているが、特にこれに限定されるものではない。
EOモデュレータ81には記録メディアから近接場光プ
ローブ・スライダ3501を介してPD18に入射する
光をPD18にて電気信号に変換して、これをフィード
バック回路3502に入力する。これと交流電圧からE
Oモデュレータ81を制御する信号を出力する。トラッ
キングエラー検出のためにビームをウォブリングするに
は、この交流電圧を、必要な振れ幅に対応する振幅を持
つ交流電圧とする。これによりトラッキングエラーを検
出し、この値から交流電圧のバイアス値を制御すること
により、出射光振れ幅の中心位置とトラック中心位置を
一致させるようにEOモデュレータ81を制御すること
ができる。
【0095】本実施例の構成の使用方法としては、高速
記録・再生を目的とするものがある。ビームを振らせる
ことにより複数トラックに記録或いは再生を行い、実質
的記録再生速度を向上させることができる。本実施例で
は出射光の走査を行うシステムを提供できる。また、シ
リンドリカルレンズの集光レンズを設置することが困難
な場合は、図5のように対物レンズ51をプローブ・ス
ライダ外に置いても良い。EOモデュレータ81として
はTi:LiNbO3、LiTaO3、LiNbO3(LN)、MgO等を用いる
ことができる。
【0096】図52はEOモデュレータの具体的構成を
示す図である。同図において、電気光学結晶の形状は立
方体で、光の透過する方向(x方向)に長く、電極が形
成されている面に垂直な方向(z方向)に薄いことが好
ましい。電極のy方向の長さ(幅)はx方向に関して変
化するように形成されている。最も単純な形は直角三角
形又は図52のように台形である。電気光学結晶は電界
を印加することで屈折率が変化する。ここでは特に、電
界に比例して屈折率が変化するポッケルス効果を利用す
る。図52では電極が形成されている部分のみに電界が
印加されるので、電圧源により、この部分の屈折率が他
の部分のそれよりも増加又は減少する。これによりスネ
ルの式から結晶を透過する光は結晶内で屈折して、結晶
を出射した光は偏向する。出射した光を先に述べた近接
場光プローブに照射すれば、その先端の近接場光は走査
されることとなる。
【0097】このように、動作を効率よく、つまり電源
の電圧、消費電力がより低くて済む構成により、光を走
査できる動作を説明する。一般に、ポッケルス効果にお
ける結晶の屈折率の状態を表す屈折率楕円体の式は電気
光学定数テンソルと印加電界ベクトルを用いて次のよう
に表せる。
【0098】
【数1】
【0099】本発明の実施例で使用するLN(LiNbO3
結晶の場合、電気光学定数テンソルの各成分の値は
【0100】
【数2】
【0101】となる。
【0102】図53で、LN結晶の光学軸(z軸)に電
界を印加し、光がx方向へ伝搬した場合を考える。ただ
し、光学軸とは、結晶中を伝搬する伝搬光が偏光に依存
無く、常に常光線となる方向を光学軸という。式(2.
1〜3)より(ここでn、n はE=0のときの
、nを表している)、
【0103】
【数3】
【0104】電界を印加したことによる屈折率変化は少
ないので、
【0105】
【数4】
【0106】この近似により、
【0107】
【数5】
【0108】従って、z偏光とy偏光で屈折率は
【0109】
【数6】
【0110】のように変化することが分かる。
【0111】ここで、図54のように屈折率分布をもつ
領域を作り、ビーム径Dの光を伝搬させるときのことを
考える。図54に示すように上から見たとき、このビー
ムの上端を通る光(以下ビームAと称す)とビームの下
端を通る光(以下ビームBと称す)に注目すると、それ
ぞれのビームが結晶を通り抜けるのにかかる時間は次の
ように表せる。
【0112】
【数7】
【0113】従って、ちょうどビームAが結晶端にたど
り着いたとき、ビームBはΔZだけ結晶を飛び出してい
る。
【0114】
【数8】
【0115】このことから、光は位相をそろえるため角
度a偏向することになる。
【0116】
【数9】
【0117】更に、このビームがガウシアンビームのウ
ェイストに置かれていたとした場合、無限遠での回折広
がり半頂角は
【0118】
【数10】
【0119】となる。ここから、集光したときに1スポ
ット半径のN個分スポットを動かすことができる量(分
解点数Nと呼ぶ)は
【0120】
【数11】
【0121】で表される。
【0122】以上のことから、LN結晶に図55の斜線
で示すような形の電極を作製することで偏向器となるこ
とが分かる。
【0123】更に、(式7)と(式13)を用いてLN
結晶に入射した光の分解点数Nは
【0124】
【数12】
【0125】と表せる。
【0126】LN結晶の場合、r33>r13、n≒n
であるため、偏向の効果が大きい光学軸に平行な、す
なわちz軸方向の偏光(z偏光)の光を入射させる。図
で表すと、図56のようになる。トラッキング信号検出
を可能とするためには記録されているマークの中心から
ビームをその半径程度移動させる必要がある。すなわ
ち、偏向素子に求める分解点数は1以上が必要となる。
これを目標にLN結晶に図57のような電極を作製し
た。(式14)より、このような大きさをもつ偏向器で
は光学軸に平行な偏光に対して分解点数Nは
【0127】
【数13】
【0128】となり、160V程度で分解点数N=1が
実現できる。ここで、波長は830nm、屈折率n
2.2とした。
【0129】図57のように、LN結晶の光学軸に平行
に電界を印加しかつ光学軸方向に平行な直線偏光の光
(E//)をx軸方向に入射した場合の出射ビームの移動
量(偏向量)を図58の(b)に、垂直な光(E)の
それを図58の(a)に示す。両者を比較すれば明らか
なように、前者の場合の方が、移動量が大きいことが解
る。すなわち、より低い電圧でビームを振ることができ
る。
【0130】図59は電気光学偏向器の一例を示す図で
ある。図中の電極に電圧源より電圧を印加すると電気光
学結晶に電界が発生する。斜線で示した部分とそれ以外
の部分は、同じ電界がかかった場合に生じる屈折率の変
化が異なるようになっている。それぞれは楔形をしてい
て、交互にスタックされている。ここで、図60のよう
に光が入射すると、斜線の部分とそれ以外の部分の境界
で屈折率差による屈折が生じる。この現象が、光が境界
を通るたびに生じるので、結晶から出る光は偏向され
る。この偏向の度合いは結晶に印加する電圧により制御
できるので、結晶を出た光を先に述べた近接場光プロー
ブに照射すれば、その先端の近接場光は走査されること
となる。
【0131】本実施例では、上記動作を効率よく、つま
り電源の電圧、消費電力がより低くて済む構成とした。
結晶の光学軸の方向、入射する光の偏光方向、印加する
電界の方向などは図52に示すものと同じである。ただ
し、図59の斜線部分とそれ以外の部分の光学軸方向が
反対になる構成とする。この構成で光を走査できる原理
はドメイン反転型の電気光学結晶と同じであるが、図5
2で述べた理由により、効率がよい。
【0132】図60は本発明の光ピックアップ装置の装
置全体構成を示す概略斜視図である。同図において、記
録媒体の上には近接場光を発生する近接場光プローブ・
スライダ4401があり、記録媒体が回転することによ
り空気流により記録媒体表面から数十nm浮上する。或
いは、接触状態でスライドする。近接場光プローブ・ス
ライダ4401はサスペンション4402を介してアー
ム4403に接続されている。アーム4403上には集
光素子4404、偏向器4405、光学系4406が搭
載されている。偏向器4405は、具体的には先に述べ
たAOモデュレータ或いはEOモデュレータ等である
が、これらに限定されるものではない。光学系4406
は図51で示したようなLD、PD、ビームスプリッタ
(BS)、コリメートレンズなどで構成されたもので、
近接場光の光源や、記録媒体からの反射光を検出する機
能を有する。このような機能があればよいので、構成は
特にここで示したものに限定されるものではない。集光
素子4404については以下で説明する。アームモータ
4407によりアーム4403は移動させられる。これ
により、記録媒体上の所望のトラック上に近接場光プロ
ーブ・スライダ4401が移動する。それとともに、先
に述べたアーム4403上に搭載されているものは近接
場光スライダ・プローブと一体になって移動する。した
がって、自動的に光学系4406から発した光は近接場
光プローブに照射されるので、両者をアライメントする
アクチュエータや制御系は必要ない。また、細長い形状
である偏向器4405をアーム4403上に寝かせて搭
載することができるので、装置を薄型にコンパクトに構
成することができる。
【0133】図61はプローブ・スライダ、アーム、光
学系、偏向器、集光素子の構成の第1の例を示す図であ
る。偏向器4405は例えばEOモデュレータであり、
LN結晶などの材料でできている。EOモデュレータと
同じ材料で一体になった反射型対物レンズ4501がス
ライダ4409の直上に配置されている。スライダ44
09はサスペンション4402を介してアーム4403
に接続されている。この対物レンズ4501と近接場光
スライダ・プローブ4401の間のアーム部分には穴4
502が空いているか、透光性の素材(ガラスなど)が
はめ込まれている。偏向器4405により偏向された光
は反射型対物レンズ4501により近接場光プローブ4
408に集光される。これにより、トラッキング或いは
高速記録・再生のための光走査を行うことができる。
【0134】図62は第2の例を示す図である。ここで
は反射型対物レンズではなく、傾斜面に反射膜を付けた
プリズムミラーになっている。このプリズムミラーはE
Oモデュレータと同じ材料で一体なっている。その底面
には偏向器、及びプリズムミラーを構成する材料よりも
高い屈折率を持つ材料により構成される対物レンズ46
03が設けられている。スライダ4409はサスペンシ
ョン4402を介してアーム4403に接続されてい
る。この対物レンズ4601と近接場光スライダ・プロ
ーブ4401の間のアーム部分には穴4502が空いて
いるか、透光性の素材(ガラスなど)がはめ込まれてい
る。偏向器により偏向された光は対物レンズ4603に
より近接場光プローブ4408に集光される。これによ
り、トラッキング或いは高速記録・再生のための光走査
を行うことができる
【0135】図63は第3の例を示す図である。偏向器
は例えばEOモデュレータであり、LN結晶などの材料
でできている。EOモデュレータとは別個の反射型対物
レンズ4501がスライダ4409の直上に配置されて
いる。両者間は直接接合されるか透光性の接着剤などで
結合されていることが望ましいが特にこれが必須という
わけではない。スライダ4501はサスペンション44
02を介してアーム4403に接続されている。この反
射型対物レンズ4501と近接場光スライダ・プローブ
4401の間のアーム部分には穴4502が空いている
か、透光性の素材(ガラスなど)がはめ込まれている。
偏向器4405により偏向された光は反射型対物レンズ
4501により近接場光プローブ4408に集光され
る。これにより、トラッキング或いは高速記録・再生の
ための光走査を行うことができる。
【0136】図64は第4の例を示す図である。ここで
は反射型対物レンズではなく、傾斜面に反射膜を付けた
プリズムミラー4801になっている。このプリズムミ
ラー4801は、EOモデュレータとは別個のもので、
スライダ4409の直上に配置されている。両者間は直
接接合されるか透光性の接着剤などで結合されているこ
とが望ましいが特にこれが必須というわけではない。そ
の底面には偏向器4405、及びプリズムミラー480
1を構成する材料よりも高い屈折率を持つ材料により構
成される対物レンズ4603が設けられている。スライ
ダ4409はサスペンション4402を介してアーム4
403に接続されている。この対物レンズ4601と近
接場光スライダ・プローブ4401の間のアーム部分に
は穴4502が空いているか、透光性の素材(ガラスな
ど)がはめ込まれている。偏向器4405により偏向さ
れた光は対物レンズ4601により近接場光プローブ4
408に集光される。これにより、トラッキング或いは
高速記録・再生のための光走査を行うことができる。
【0137】図65は第5の例を示す図である。図60
と構成はほぼ同じであるが、対物レンズ4601がプリ
ズムミラーの底面ではなく、スライダ4409上に設け
てある。このようにすると、平行光のままスライダ44
09上の対物レンズ4601に光を照射できるので、光
と近接場光プローブ4408間のアライメントに必要と
される精度が緩和される。集光と近接場光プローブ44
08のアライメントは対物レンズ4601と近接場光プ
ローブ4408間の位置関係で決まり、作製時に高精度
に決定すれば使用時は、両者間の位置関係は変わらない
からである。トラッキング或いは高速記録・再生のため
の光走査を行うことができる。
【0138】図66は第6の例を示す図である。図65
と構成とほぼ同じであるが、プリズムミラー4801
は、EOモデュレータとは別個のものである。両者間は
直接接合されるか透光性の接着剤などで結合されている
ことが望ましいが特にこれが必須というわけではない。
トラッキング或いは高速記録・再生のための光走査を行
うことができる。
【0139】図67は第7の例を示す図である。図65
及び図66で示したようにスライダ4409上に対物レ
ンズ4601を搭載している。アーム4403上のレン
ズを反射型対物レンズ4501、スライダ4409上の
レンズを対物レンズ4601としている。対物レンズ4
601が一つの場合よりも二つの対物レンズ全体のNA
を高くすることができるので、集光スポット径を小さく
でき、近接場光プローブ・スライダ底面に照射される光
の面積が少なくなる。これにより、光利用効率が高くな
る。
【0140】図68は第8の例を示す図である。反射型
対物レンズ4501をEOモデュレータとは別個のもの
にしたこと以外図61の構成と同じである。同様に、光
利用効率が高くなる。なお反射型対物レンズ或いはプリ
ズムの反射膜は偏向器の電極とは電気的に接続されてい
ない方が好ましい。また、マイクロレンズとしては図1
4〜18の種々のマイクロレンズを用いることができ
る。
【0141】図69は第9の例を示す図である。同図に
示す例では、プリズムミラーとスライダ上の対物レンズ
4601の間にもう一つの対物レンズ4602を設けて
いる。
【0142】図70は近接場光プローブ・スライダの構
成の他の一例を示す図である。ここでは透光性基板上に
開口を有するシリコンを接合するのではなく、シリコン
基板102のみに開口を設けている。基板の厚みや開口
形成の精度が高くできる方法がある場合は、本近接場光
プローブ・スライダでも何ら問題はない。また、図71
のように、プローブ・スライダとしては、遮光膜と突起
頂点の面が同一面になるようにしてもよい。メディアと
対向させて使用する場合、頂点部に応力が集中せず破損
しにくい。
【0143】なお、上記実施例において、陽極接合に用
いるガラスとしては、米国コーニング社製#7740を
一例として挙げたが、特にこれに限定されるわけではな
く、米国コーニング社製#7070、或いは岩城硝子の
SW−3等を用いることもできる。また、単結晶Si層と
ガラス基板を接合する方法として、上述した陽極接合を
挙げたが、特にこれに限るわけではなく、常温の直接接
合を用いても良い。常温接合は、鏡面研磨したシリコン
ウェファやガラス基板、金属基板をいわゆるRCA洗浄し
た後、10−9Torrの真空チャンバ内でArのFAB
(Fast Atomic Beam)を2枚の基板にそれぞれに300
sec程度、同時に照射した後、10MPaの圧力で圧
着する。大気に戻した後の接合強度は12MPa以上に
なる。また、透光性基板として、コーニング社の#77
40を挙げたが、特にこれ限るものではなく、直接接合
を用いる場合は石英基板や透光性の樹脂を用いることも
できる。特に、石英を用いた場合は、高温の直接接合に
より透光性基板とSi層を接合することができる。この方
法は、基板表面を充分に洗浄して、ゴミや汚れを除去し
て乾燥させ、正常な雰囲気中で面同士を接触させる。こ
の後900℃以上の熱処理を窒素中で行うことにより基
板が接合される。また、低融点ガラス(フリットガラ
ス)を用いたガラス接合によりSi層と透光性基板を接合
することもできる。更に、接着材により開口を作製した
層と透光性基板の接合を行うこともできる。この場合、
ガラス基板を用い、ガラスと屈折率が等しくなるように
製造された光学用接着剤(例えば駿河精機製V40−J
91)を用いることができる。
【0144】この場合、接合後にガラス表面と開口の間
にできる空間を、屈折率が空気より高い接着剤で充填す
るように接合することにより、微小開口に照射される光
ビームスポットを、接着剤が充填されていない場合より
も小さくすることができる。これによりレーザ光源から
発した光が近接場光となって記録媒体に到達する結合効
率が高くなる効果が生じる。また、開口を形成する基板
は特に単結晶Si基板を用いることはなく、数十nmから
数百nmの開口寸法を実現できるのであれば化合物半導
体やガラス基板(遮光膜は必須)、樹脂基板、金属基板
であっても良い。上記の各請求項実施例において、いわ
ゆる凹レンズ、又は凸レンズを用いているが、特にこれ
に限られるものではなく、回折格子型のレンズ、又はフ
レネルレンズでも良い。また、集光レンズとして、シリ
ンドリカルレンズのみではなく、ボールレンズなどを用
いても良い。
【0145】また、上記実施例において、突起部及びテ
ーパ状開口を形成する材料として、主として透光性基板
とは異なる材料とし、Siを用いた一例について説明した
が、これに限られず、透光性基板と同じ材料で、或い
は、透光性基板と一体に作製されていても問題ない。実
施例で空孔であったテーパ状開口に、下記のプローブ材
料を充填しても良い。更に、上記実施例において、突起
部及びテーパ状開口を形成する材料として、主としてSi
を用いた一例について説明したが、これに限られず、以
下の材料も使用可能である。
【0146】以下プローブ材料を列記する。SiO2、Ge、
ガラス、結晶石英、C(ダイヤモンド)、アモルファスS
i、マイクロクリスタル(微小結晶)Si、多結晶Si、Six
Ny(x、yは任意)、TiO2、TeO2、Al2O3、Y2O3、La2O
2S、LiGaO2、BaTiO3、ZnO、SrTiO3、 PbTiO3、 KNbO3
K(Ta,Nb)O3(KTN)、LiNbO3、LiTaO3、Pb(Mg1/3Nb
2/3)O3、(Pb,La)(Zr,Ti)O2、(Pb,La)(Hf,Ti)O
3、PbGeO3、Li2GeO3、MgAl2O4、COFe2O4、(Sr,Ba)Nb2
O6、La2Ti2O7、Nd2Ti2O7、Ba2TiSi12O8、Pb5Ge3O11、Bi
4Ge3O12、Bi4Si3O12、Y3Al 5O12、 Gd3Fe5O12、(Gd,B
i)3Fe5O12、Ba2NaNbO15、Bi12GeO2O、Bi12SiO2、Ca1 2A
l14O33、LiF、NaF、KF、RbF、CsF、NaCl、KCl、RbCl、C
sCl、AgCl、TlCl、CuCl、LiBr、NaBr、KBr、CsBr、AgB
r、TlBr、LiI、NaI、KI、CSi、Tl(Br,I)、Tl(Cl,B
r)、MgF2、CaF2、SrF22、BaF2、PbF2、Hg2CI2、FeF3
CsPbCl3、BaMgF4、BaZnF4、Na2SbF5、LiClO4・3H2O、CdH
g(SCN)4、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、α-Hg
S、PBS、PBSe、EuS、EuSe、GaSe、LiInS2、AgGaS2、AgG
aSe2、TiInS2、TiInSe2、TlGaSe2、TlGaS2、As2S3、As2
Se3、Ag3AsS3、Ag3SBS3、CdGa2S4、CdCr2S4、TlTa3S4
Tl3TaSe4、Tl3VS4、Tl3AsS4、Tl3PSe4、GaP、GaAs、Ga
N、(Ga,Al)As、Ga(As,P)、(LNGa)P、(LNGa)A
s、(Ga,AI)Sb、Ga(AsSb)、(LNGa)(AsP)、(GaA
l)(AsSb)、ZnGeP2、CaCO3、NaNO3、a-HIO3、a-LiI
O3、KIO2F2、FeBO3、Fe3BO6、KB5O8・4H2O、BeSO4・2H
2O、CuSO4・5H2O、Li2SO4・H2O、KH2PO4, KD2PO4、NH4H2P
O4、KH2AsO4、KD2AsO4 CSH2AsO4、CsD2AsO4、KTiOPO 4,R
bTiOPO4、(K,Rb)TiOPO4、PbMoO4、a-Gd2(MoO43、a
-Tb2(MoO43、Pb2MoO5、Bi2WO6、K2MoOS3・KCl、YVO4
Ca3(VO42、Pb5(GeO4)(VO42、CO(NH 22,Li(C
OOH)・H2O、Sr(COOH)2、(NH4CH2COOH)3H2SO4、(ND
4CD2COOD)3D 2SO4,(NH4CH2COOH)3H2BeF、(NH42C2O
4・H2O、C4H3N3O4、C4H9NO3、C6H4(NO 2)、C6H4NO2Br、
C6H4NO2CI、C6H4NO2NH2、C6H4(NH4)OH、C6H4(CO22
HCs、C 6H4(CO22HRb、C6H3NO2CH3NH2、C6H3CH3(N
H22、C6H12O5・H2OKH(C8H4O4)、ClOH11N3O6、[CH2・C
F2]n
【0147】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、特許請求の範囲内の記載であれば多種の変
形や置換可能であることは言うまでもない。
【0148】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光プロー
ブは、長方形状の開口となされた光入射開口と、光入射
開口から入射された光を集光して出射する長方形状の光
出射開口と、光入射開口と直交する面の断面が次第に小
となるように形成されたガイド壁と、光入射開口側に接
合した透光性基板とを有する。よって、開口が破損しに
くく、高い精度と再現性で微小な開口を有する光プロー
ブを提供できる。
【0149】また、入射された光を光出射開口上に集光
する対物レンズを、透光性基板に形成することにより、
非常に歩留まりが向上すると共に、高い光利用効率、軽
量化、小型化が可能となる。
【0150】更に、別の発明の光プローブは、長方形状
の開口となされた光入射開口と、光入射開口から入射さ
れた光を集光して出射する長方形状の光出射開口と、光
入射開口と直交する面の断面が次第に小となるように形
成されたガイド壁とを有する。よって、構造がより一層
簡易なものとなる。
【0151】また、光出射開口には、複数の遮光材を長
辺方向に略等間隔で複数個配設して複数の開口を形成し
てスリット状となされていることにより、軽量化及び小
型化が容易に実現でき、精度の高いトラッキング制御が
でき高い光効率が実現できると共に、開口が破損しにく
く、高い精度と再現性で微小な開口を作製することがで
きる光プローブを提供できる。
【0152】更に、別の発明としての光プローブは、光
透過性を有する基板と、基板上に形成されてなる突起部
とを備え、突起部は外壁に単数又は複数のテーパ角度を
有し、突起部の頂点部が細長形状である。よって、モー
ド間干渉と開口径形状により、入射光の偏光方向と平行
な方向についての小スポット化と、更なる高効率化を実
現でき、高速なトラッキング動作を可能にする光プロー
ブを提供できる。なお、突起部は光透過性材料又は高屈
折率材料により構成されることが好ましく、ガラス−高
屈折率材料の界面での反射による光利用効率の低下を防
ぎ、更に光利用効率を向上することができる。
【0153】また、入射された光を突起部の頂点部に集
光する対物レンズを、基板に形成したことにより、非常
に歩留まりが向上すると共に、高い光利用効率、軽量
化、小型化が可能となる。なお、対物レンズは光透過性
材料又は高屈折率材料により構成されることが好まし
い。
【0154】また、突起部の頂点部の開口には、複数の
遮光材を長辺方向に略等間隔で複数個配設して複数の開
口を形成してスリット状となされている。よって、軽量
化及び小型化が容易に実現でき、精度の高いトラッキン
グ制御ができ高い光効率が実現できると共に、開口が破
損しにくく、高い精度と再現性で微小な開口を作製する
ことができる光プローブを提供できる。
【0155】更に、入射された光の偏向を、光出射開口
の短辺方向に、又は突起部の頂点部の短辺方向に、平行
な直線偏光とするとともに、光入射開口から光出射開口
までの入射された光が集光される部分の屈折率を、又は
突起部分の屈折率をnとし、入射された光の真空中での
波長をλとし、光出射開口の短辺又は突起部の頂点部の
短辺の長さをaとし、光出射開口の長辺又は突起部の頂
点部の長辺の長さをbとしたときに、a≧λ/2nかつ
b<λ/2nの条件を満たすことが好ましい。
【0156】また、別の発明としての光ピックアップ装
置は、長方形状の開口となされた光入射開口と、光入射
開口から入射された光を集光して出射する長方形状の光
出射開口と、光入射開口と直交する面の断面が次第に小
となるように形成されたガイド壁と、光入射開口側に接
合した透光性基板とを有する光プローブと、光出射開口
の長辺方向に、入射された光を走査する光走査手段とを
有する。よって、精度の高いトラッキング制御ができる
光ピックアップ装置を提供できる。
【0157】更に、光走査手段によって走査された光を
光出射開口上に集光する対物レンズを、透光性基板に形
成したことにより、非常に歩留まりが向上すると共に、
高い光利用効率、軽量化、小型化が可能となる。
【0158】また、別の発明としての光ピックアップ装
置は、長方形状の開口となされた光入射開口と、光入射
開口から入射された光を集光して出射する長方形状の光
出射開口と、光入射開口と直交する面の断面が次第に小
となるように形成されたガイド壁とを有する光プローブ
と、光出射開口の長辺方向に、入射された光を走査する
光走査手段とを有する。よって、精度の高いトラッキン
グ制御ができる光ピックアップ装置を提供できる。
【0159】更に、光出射開口には、複数の遮光材を長
辺方向に略等間隔で複数個配設して複数の開口を形成し
てスリット状となされていることにより、軽量化及び小
型化が容易に実現でき、精度の高いトラッキング制御が
でき高い光効率が実現できる。
【0160】また、別の発明としての光ピックアップ装
置は、光透過性を有する基板と、基板上に形成されてな
る突起部とを備え、突起部は外壁に単数又は複数のテー
パ角度を有し、突起部の頂点部が細長形状である光プロ
ーブと、基板からの光を入射するとともに、頂点部の長
辺方向に入射された光を走査する光走査手段とを有し、
突起部は、基板からの光を入射して、先端部分で近接場
光、伝搬光、或いは近接場光及び伝搬光の両方を発生さ
せる。よって、モード間干渉と開口径形状により、入射
光の偏光方向と平行な方向についての小スポット化と、
更なる高効率化を実現でき、高速なトラッキング動作を
可能にする光ピックアップ装置を提供できる。
【0161】更に、光走査手段によって走査された光を
突起部の頂点部に集光する対物レンズを基板に形成した
ことにより、非常に歩留まりが向上すると共に、高い光
利用効率、軽量化、小型化が可能となる。
【0162】更に、突起部の前記頂点部の開口には、複
数の遮光材を長辺方向に略等間隔で複数個配設して複数
の開口を形成してスリット状となされていることによ
り、よって、軽量化及び小型化が容易に実現でき、精度
の高いトラッキング制御ができ高い光効率が実現できる
光ピックアップ装置を提供できる。
【0163】また、上記光走査手段として、振動鏡、回
転多面鏡、音響光学偏向器又は電気光学偏向器を用いる
ことが望ましい。
【0164】更に、上記電気光学偏向器が立方体の電気
光学結晶で構成され、光が透過する方向と平行な電気光
学結晶の面に電極が形成され、電極の幅が光が透過する
方向に関して変化する形状に形成されていることによ
り、簡単な構造で記録再生速度を向上できる。
【0165】また、上記電気光学偏向器がドメイン反転
型の電気光学結晶であることにより、簡単な構造で記録
再生速度を向上できる。
【0166】更に、上記電気光学結晶としてLN(LiNb
O)結晶を用い、LN結晶の光学軸に平行にLN結晶
に電界がかかるように電極と結晶の形状を定めるととも
に、光を光学軸と平行な方向の直線偏光としたことによ
り、電気光学偏向器の動作を効率良く、つまり電源の電
圧、消費電力をより一層低くすることができる。
【0167】また、別の発明としての光ピックアップ装
置は、アーム先端に設けられた微小開口を有する光プロ
ーブと、光プローブを介して記録媒体に光を照射するた
めの光源を持つ光学系と、光学系からの光を走査する偏
向器と、偏向器によって走査された光を光プローブに集
光する集光手段とを、アームに搭載した。よって、偏向
器と光プローブをアライメントするアクチュエータや制
御系を不要とし、装置全体の小型化や簡素化を図ること
ができる。
【0168】更に、別の発明としての光ピックアップ装
置は、アーム先端に設けられた微小開口を有する光プロ
ーブと、光プローブを介して記録媒体に光を照射するた
めの光源を持つ光学系と、光学系からの光を走査する偏
向器とを、アームに搭載するとともに、偏向器によって
走査された光を光プローブに集光する集光手段を光プロ
ーブ上に搭載した。よって、偏向器と光プローブをアラ
イメントするアクチュエータや制御系を不要とし、装置
全体の小型化や簡素化を図ることができる。
【0169】また、別の発明としての光ピックアップ装
置は、アーム先端に設けられた微小開口を有する光プロ
ーブと、光プローブを介して記録媒体に光を照射するた
めの光源を持つ光学系と、光学系からの光を走査する偏
向器と、偏向器によって走査された光を集光する第1の
集光手段と、をアームに搭載するとともに、第1の集光
手段によって集光された光を光プローブに集光する第2
の集光手段を光プローブ上に搭載した。よって、偏向器
と光プローブをアライメントするアクチュエータや制御
系を不要とし、装置全体の小型化や簡素化を図ると共
に、更なる光利用効率の向上を図ることができる。
【0170】更に、入射された光の偏向を、光出射開口
の短辺方向に、又は突起部の頂点部の短辺方向に、平行
な直線偏光とするとともに、光入射開口から光出射開口
までの入射された光が集光される部分の屈折率を、又は
突起部分の屈折率をnとし、入射された光の真空中での
波長をλとし、光出射開口の短辺又は突起部の頂点部の
短辺の長さをaとし、光出射開口の長辺又は突起部の頂
点部の長辺の長さをbとしたときに、a≧λ/2nかつ
b<λ/2nの条件を満たすことが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る光プローブ搭載の
光ピックアップ装置の構成を示す概略図である。
【図2】本発明の近接場光プローブ・スライダの一例の
構成を示す図である。
【図3】図2の近接場光プローブ・スライダを記録媒体
上で使用する際の説明図である。
【図4】図2の近接場光プローブ・スライダを作製する
プロセス例を示す工程図である。
【図5】本発明の第2の実施例に係る光プローブを有す
る近接場光プローブ・スライダ搭載の光ピックアップ装
置の構成を示す概略図である。
【図6】本発明の第3の実施例に係る光プローブ搭載の
光ピックアップ装置の構成を示す概略図である。
【図7】本発明の第4の実施例に係る光プローブ搭載の
光ピックアップ装置の構成を示す概略図である。
【図8】本発明の第5の実施例に係る光プローブ搭載の
光ピックアップ装置の構成を示す概略図である。
【図9】本発明の近接場光プローブ・スライダの構成の
他の一例を示す図である。
【図10】図9の近接場光プローブ・スライダを記録媒
体上で使用する際の説明図である。
【図11】図9の近接場光プローブ・スライダを作製す
るプロセス例を示す工程図である。
【図12】本発明の近接場光プローブ・スライダの他の
例の構成を示す図である。
【図13】図12の近接場光プローブ・スライダを作製
するプロセス例を示す工程図である。
【図14】マイクロレンズの一例を示す断面図である。
【図15】マイクロレンズの一例を示す断面図である。
【図16】マイクロレンズの一例を示す断面図である。
【図17】マイクロレンズの一例を示す断面図である。
【図18】マイクロレンズの一例を示す断面図である。
【図19】本発明の近接場光プローブ・スライダの他の
例の構成を示す図である。
【図20】本発明の近接場光プローブ・スライダの他の
例の構成を示す図である。
【図21】図20の近接場光プローブ・スライダを作製
するプロセス例を示す工程図である。
【図22】本発明の近接場光プローブ・スライダの他の
例の構成を示す図である。
【図23】図22の近接場光プローブ・スライダを作製
するプロセス例を示す工程図である。
【図24】図22の近接場光プローブ・スライダを作製
する別のプロセス例を示す工程図である。
【図25】本発明の近接場光プローブ・スライダの他の
例の構成を示す図である。
【図26】図25の近接場光プローブ・スライダを作製
するプロセス例を示す工程図である。
【図27】図25の近接場光プローブ・スライダを作製
する別のプロセス例を示す工程図である。
【図28】本発明の近接場光プローブ・スライダの他の
例の構成を示す図である。
【図29】図28の近接場光プローブ・スライダを作製
するプロセス例を示す工程図である。
【図30】図28の近接場光プローブ・スライダを作製
する別のプロセス例を示す工程図である。
【図31】本発明の近接場光プローブ・スライダの他の
例の構成を示す図である。
【図32】図31の近接場光プローブ・スライダを作製
するプロセス例を示す工程図である。
【図33】図31の近接場光プローブ・スライダを作製
する別のプロセス例を示す工程図である。
【図34】中間調マスクパターンのフォトマスクを使っ
た例を示す図である。
【図35】本発明の近接場光プローブ・スライダの他の
例の構成を示す図である。
【図36】図35の近接場光プローブ・スライダを作製
するプロセス例を示す工程図である。
【図37】本発明の近接場光プローブ・スライダの他の
例の構成を示す図である。
【図38】図37の近接場光プローブ・スライダを作製
するプロセス例を示す工程図である。
【図39】本発明の近接場光プローブ・スライダの他の
例の構成を示す図である。
【図40】図39の近接場光プローブ・スライダを作製
するプロセス例を示す工程図である。
【図41】本発明の近接場光プローブ・スライダの他の
例の構成を示す図である。
【図42】図41の近接場光プローブ・スライダを作製
するプロセス例を示す工程図である。
【図43】本発明の近接場光プローブ・スライダの他の
例の構成を示す図である。
【図44】図43の近接場光プローブ・スライダを作製
するプロセス例を示す工程図である。
【図45】本発明の近接場光プローブ・スライダの他の
例の構成を示す図である。
【図46】図45の近接場光プローブ・スライダを作製
するプロセス例を示す工程図である。
【図47】本発明の近接場光プローブ・スライダの他の
例の構成を示す図である。
【図48】図47の近接場光プローブ・スライダを作製
するプロセス例を示す工程図である。
【図49】本発明の近接場光プローブ・スライダの他の
例の構成を示す図である。
【図50】図49の近接場光プローブ・スライダを作製
するプロセス例を示す工程図である。
【図51】本発明に係る光プローブ搭載の光ピックアッ
プ装置の構成を示す概略図である。
【図52】EOモデュレータの具体的構成を示す図であ
る。
【図53】LN結晶の光学軸(z軸)に電界を印加し、
光がx方向へ伝搬した場合の電気光学偏向器の構造を示
す図である。
【図54】EOモデュレータにおける屈折率分布領域を
示す図である。
【図55】z軸方向の偏光(z偏光)の光を入射させる
場合の電気光学偏向器内の光の偏向の様子を示す図であ
る。
【図56】電極の具体例を示す図である。
【図57】LN結晶に電界を印加した際の光の偏向の様
子を示す図である。
【図58】光学軸方向に平行な直線偏向光をx軸方向に
入射した場合の出射ビームの移動量を示す図である。
【図59】電気光学偏向器の一例を示す図である。
【図60】本発明の光ピックアップ装置の装置全体構成
を示す概略斜視図である。
【図61】光ピックアップ装置の第1の例を示す概略図
である。
【図62】光ピックアップ装置の第2の例を示す概略図
である。
【図63】光ピックアップ装置の第3の例を示す概略図
である。
【図64】光ピックアップ装置の第4の例を示す概略図
である。
【図65】光ピックアップ装置の第5の例を示す概略図
である。
【図66】光ピックアップ装置の第6の例を示す概略図
である。
【図67】光ピックアップ装置の第7の例を示す概略図
である。
【図68】光ピックアップ装置の第8の例を示す概略図
である。
【図69】光ピックアップ装置の第9の例を示す概略図
である。
【図70】本発明の近接場光プローブ・スライダの構成
の他の一例を示す図である。
【図71】本発明の近接場光プローブ・スライダの構成
の他の一例を示す図である。
【図72】従来例2の構成を示す図である。
【図73】従来例2の別の構成を示す図である。
【図74】従来の近接場光プローブ・スライダを作製す
るプロセス例を示す工程図である。
【図75】従来の近接場光プローブ・スライダを作製す
るプロセス例を示す工程図である。
【図76】従来の近接場光プローブ・スライダを作製す
るプロセス例を示す工程図である。
【図77】従来の近接場光プローブ・スライダを作製す
るプロセス例を示す工程図である。
【符号の説明】
11;LD、12;コリメータレンズ、13;BS、1
4;ガルバノミラー、15;近接場光プローブ・スライ
ダ、16;光入射開口、17;光出射開口、18;P
D。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三船 博庸 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 大津 元一 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番地1 号 財団法人神奈川科学技術アカデミー内 (72)発明者 興梠 元伸 神奈川県川崎市高津区坂戸3丁目2番地1 号 財団法人神奈川科学技術アカデミー内 (72)発明者 八井 崇 神奈川県川崎市宮前区野川3184−21 Fターム(参考) 5D118 AA01 AA13 BA01 CD03 DC07 DC13 DC16 5D119 AA01 AA11 AA22 AA38 AA43 EA02 EB02 JA34 JA52 JA54 JA55 5D789 AA01 AA11 AA22 AA38 AA43 CA21 CA22 CA23 EA02 EB02 JA34 JA52 JA54 JA55 JA66

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長方形状の開口となされた光入射開口
    と、該光入射開口から入射された光を集光して出射する
    長方形状の光出射開口と、前記光入射開口と直交する面
    の断面が次第に小となるように形成されたガイド壁と、
    前記光入射開口側に接合した透光性基板とを有すること
    を特徴とする光プローブ。
  2. 【請求項2】 前記入射された光を前記光出射開口上に
    集光する対物レンズを、前記透光性基板に形成した請求
    項1記載の光プローブ。
  3. 【請求項3】 長方形状の開口となされた光入射開口
    と、該光入射開口から入射された光を集光して出射する
    長方形状の光出射開口と、前記光入射開口と直交する面
    の断面が次第に小となるように形成されたガイド壁とを
    有することを特徴とする光プローブ。
  4. 【請求項4】 前記光出射開口には、複数の遮光材を長
    辺方向に略等間隔で複数個配設して複数の開口を形成し
    てスリット状となされている請求項1〜3のいずれかに
    記載の光プローブ。
  5. 【請求項5】 光透過性を有する基板と、該基板上に形
    成されてなる突起部とを備え、前記突起部は外壁に単数
    又は複数のテーパ角度を有し、前記突起部の頂点部が細
    長形状であることを特徴とする光プローブ。
  6. 【請求項6】 前記突起部は光透過性材料により構成さ
    れる請求項5記載の光プローブ。
  7. 【請求項7】 前記突起部は高屈折率材料により構成さ
    れる請求項5記載の光プローブ。
  8. 【請求項8】 前記光透過性材料により構成され、前記
    入射された光を前記突起部の前記頂点部に集光する対物
    レンズを、前記基板に形成した請求項5〜7のいずれか
    に記載の光プローブ。
  9. 【請求項9】 高屈折率材料により構成される基板と、
    該基板上に形成されてなる突起部とを備え、前記突起部
    は外壁に単数又は複数のテーパ角度を有し、前記突起部
    の頂点部が細長形状であることを特徴とする光プロー
    ブ。
  10. 【請求項10】 前記突起部は高屈折率材料により構成
    される請求項9記載の光プローブ。
  11. 【請求項11】 前記高屈折率材料により構成され、前
    記入射された光を前記突起部の前記頂点部に集光する対
    物レンズを、前記基板に形成した請求項9又は10に記
    載の光プローブ。
  12. 【請求項12】 前記突起部の前記頂点部の開口には、
    複数の遮光材を長辺方向に略等間隔で複数個配設して複
    数の開口を形成してスリット状となされている請求項5
    〜11のいずれかに記載の光プローブ。
  13. 【請求項13】 入射された光の偏向を、前記光出射開
    口の短辺方向に、又は前記突起部の前記頂点部の短辺方
    向に、平行な直線偏光とするとともに、 前記光入射開口から前記光出射開口までの入射された光
    が集光される部分の屈折率を、又は前記突起部分の屈折
    率をnとし、入射された光の真空中での波長をλとし、
    前記光出射開口の短辺又は前記突起部の前記頂点部の短
    辺の長さをaとし、前記光出射開口の長辺又は前記突起
    部の前記頂点部の長辺の長さをbとしたときに、a≧λ
    /2nかつb<λ/2nの条件を満たす請求項1〜7の
    いずれかに記載の光プローブ。
  14. 【請求項14】 長方形状の開口となされた光入射開口
    と、該光入射開口から入射された光を集光して出射する
    長方形状の光出射開口と、前記光入射開口と直交する面
    の断面が次第に小となるように形成されたガイド壁と、
    前記光入射開口側に接合した透光性基板とを有する光プ
    ローブと、 前記光出射開口の長辺方向に、前記入射された光を走査
    する光走査手段とを有することを特徴とする光ピックア
    ップ装置。
  15. 【請求項15】 前記光走査手段によって走査された光
    を前記光出射開口上に集光する対物レンズを、前記透光
    性基板に形成した請求項14記載の光ピックアップ装
    置。
  16. 【請求項16】 長方形状の開口となされた光入射開口
    と、該光入射開口から入射された光を集光して出射する
    長方形状の光出射開口と、前記光入射開口と直交する面
    の断面が次第に小となるように形成されたガイド壁とを
    有する光プローブと、 前記光出射開口の長辺方向に、前記入射された光を走査
    する光走査手段とを有することを特徴とする光ピックア
    ップ装置。
  17. 【請求項17】 前記光出射開口には、複数の遮光材を
    長辺方向に略等間隔で複数個配設して複数の開口を形成
    してスリット状となされている請求項14〜16のいず
    れかに記載の光ピックアップ装置。
  18. 【請求項18】 光透過性を有する基板と、該基板上に
    形成されてなる突起部とを備え、前記突起部は外壁に単
    数又は複数のテーパ角度を有し、前記突起部の頂点部が
    細長形状である光プローブと、 前記基板からの光を入射するとともに、前記頂点部の長
    辺方向に入射された光を走査する光走査手段とを有し、 前記突起部は、前記基板からの光を入射して、先端部分
    で近接場光、伝搬光、或いは近接場光及び伝搬光の両方
    を発生させることを特徴とする光ピックアップ装置。
  19. 【請求項19】 前記光走査手段によって走査された光
    を前記突起部の頂点部に集光する対物レンズを、前記基
    板に形成した請求項18記載の光ピックアップ装置。
  20. 【請求項20】 前記突起部の前記頂点部の開口には、
    複数の遮光材を長辺方向に略等間隔で複数個配設して複
    数の開口を形成してスリット状となされている請求項1
    8又は19に記載の光ピックアップ装置。
  21. 【請求項21】 前記光走査手段として、振動鏡を用い
    た請求項14〜20のいずれかに記載の光ピックアップ
    装置。
  22. 【請求項22】 前記光走査手段として、回転多面鏡を
    用いた請求項14〜20のいずれかに記載の光ピックア
    ップ装置。
  23. 【請求項23】 前記光走査手段として、音響光学偏向
    器を用いた請求項14〜20のいずれかに記載の光ピッ
    クアップ装置。
  24. 【請求項24】 前記光走査手段として、電気光学偏向
    器を用いた請求項14〜20のいずれかに記載の光ピッ
    クアップ装置。
  25. 【請求項25】 前記電気光学偏向器が立方体の電気光
    学結晶で構成され、光が透過する方向と平行な前記電気
    光学結晶の面に電極が形成され、前記電極の幅が光が透
    過する方向に関して変化する形状に形成されている請求
    項24記載の光ピックアップ装置。
  26. 【請求項26】 前記電気光学偏向器がドメイン反転型
    の電気光学結晶である請求項24記載の光ピックアップ
    装置。
  27. 【請求項27】 前記電気光学結晶としてLN(LiNbO
    )結晶を用い、該LN結晶の光学軸に平行に前記LN
    結晶に電界がかかるように前記電極と結晶の形状を定め
    るとともに、光を前記光学軸と平行な方向の直線偏光と
    した請求項25又は26に記載の光ピックアップ装置。
  28. 【請求項28】 アーム先端に設けられた微小開口を有
    する光プローブと、該光プローブを介して記録媒体に光
    を照射するための光源を持つ光学系と、該光学系からの
    光を走査する偏向器と、該偏向器によって走査された光
    を前記光プローブに集光する集光手段とを、前記アーム
    に搭載したことを特徴とする光ピックアップ装置。
  29. 【請求項29】 アーム先端に設けられた微小開口を有
    する光プローブと、該光プローブを介して記録媒体に光
    を照射するための光源を持つ光学系と、該光学系からの
    光を走査する偏向器とを、前記アームに搭載するととも
    に、前記偏向器によって走査された光を前記光プローブ
    に集光する集光手段を光プローブ上に搭載したことを特
    徴とする光ピックアップ装置。
  30. 【請求項30】 アーム先端に設けられた微小開口を有
    する光プローブと、該光プローブを介して記録媒体に光
    を照射するための光源を持つ光学系と、該光学系からの
    光を走査する偏向器と、該偏向器によって走査された光
    を集光する第1の集光手段と、を前記アームに搭載する
    とともに、前記第1の集光手段によって集光された光を
    前記光プローブに集光する第2の集光手段を前記光プロ
    ーブ上に搭載したことを特徴とする光ピックアップ装
    置。
  31. 【請求項31】 前記入射された光の偏向を、前記光出
    射開口の短辺方向に、又は前記突起部の前記頂点部の短
    辺方向に、平行な直線偏光とするとともに、 前記光入射開口から光出射開口までの入射された光が集
    光される部分の屈折率を、又は前記突起部分の屈折率を
    nとし、入射された光の真空中での波長をλとし、前記
    光出射開口の短辺又は前記突起部の前記頂点部の短辺の
    長さをaとし、前記光出射開口の長辺又は前記突起部の
    前記頂点部の長辺の長さをbとしたときに、a≧λ/2
    nかつb<λ/2nの条件を満たす請求項14〜30の
    いずれかに記載の光ピックアップ装置。
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