JP2003129124A - Rh真空脱ガス槽用還流管の構造 - Google Patents
Rh真空脱ガス槽用還流管の構造Info
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Abstract
く低減でき、かつ使用中に揮発成分の蒸散によるれんが
の損傷のない新しい還流管の構造を提案する。 【解決手段】 RH真空脱ガス槽用還流管を内面側から順
に、焼成れんが、不定形耐火物、次いで不焼成れんがの
順に構築したものとする。この際、焼成れんがは、マグ
ネシア・クロマイト系焼成れんが又はマグネシア・カー
ボン系焼成れんがとすることが好ましい。
Description
理に用いられるRH真空脱ガス槽、特にその還流管の構造
に関する。
には、従来からRH脱ガス槽が用いらいる。このRH脱ガス
槽には溶鋼が繰り返し導き入れられるので、槽の内張り
耐火物は厳しい熱条件に曝される。特に、RH真空脱ガス
層の下部に設けられる還流管は、溶鋼がその中を通過す
るので激しい温度変化を伴う熱衝撃と溶鋼との接触によ
る侵食にさらされ、その寿命は短い。そのため、真空処
理を受ける鋼種の耐火物コストが高くなり、その低減が
強く望まれている。そのような要望に応えるために、従
来使用されていた比較的高価なマグネシア・クロマイト
系の焼成れんがあるいは特開平9-10491号公報に示され
るマグネシア・カーボンれんがに代えて、たとえばマグ
ネシア・カーボン系の不焼成れんがを用いることが検討
された。
うな不焼成れんがは、その内部に多量のガス発生成分
(水分や粘結剤成分など)を含むため、そのまま還流管
に用いると、ガス成分の急激な揮発によりれんがが損傷
するおそれがある。そのため、不焼成れんがを用いる場
合には、揮発成分の蒸散を図るための乾燥・焼成を予め
十分に行っておかねばならない。このような事情により
単に耐火物を焼成れんがから不焼成れんがに変える試み
は耐火物コストを大きく下げる結果をもたしていない。
本発明は、かかる従来技術の有する問題点に鑑み、真空
脱ガス処理における耐火物コストを大きく低減でき、か
つ使用中に揮発成分の蒸散によるれんがの損傷のない新
しい還流管の構造を提案することを目的とする。
用還流管は、内面側から順に、焼成れんが、不定形耐火
物、次いで不焼成れんがの順に構築されている。この
際、焼成れんがは、マグネシア・クロマイト系焼成れん
が又はマグネシア・カーボン系焼成れんがとすることが
好ましい。
に説明する。図1は本発明が適用されるRH式真空脱ガス
槽の概略を示す断面図である。RH真空脱ガス槽は、図1
に示すように、たとえば上部槽(図示しない)、中部槽
20及び下部槽10からなり、その下方に取鍋中に収容され
た溶鋼に浸漬される浸漬管30A、30Bが接続されている。
そして、一方の浸漬管に設けられたガスリフトの作用に
より溶鋼を取鍋から上昇管を経て真空脱ガス槽内に導
き、真空による精錬作用を与えた後、その溶鋼を下降管
を経て取鍋に戻すようになっている。
10の最下部に位置し、上記上昇管及び下降管に接続され
ており、溶鋼を下部槽10内に導き入れる部分であり、上
昇管11Aと下降管11Bがある。その形状は、図3に示すよ
うに、上部が厚くなっているやや肉厚の円筒形である。
なお、上昇管、下降管はガスリフト作用を切り替えるこ
とによりこれらの機能を切り替えることもできる。
示すように、内面側、すなわち溶鋼が通過する面から順
に、焼成れんが12、不定形耐火物13、次いで不焼成れん
が14の順に構築したものとする。
傍を焼成れんがとするのは、溶鋼が通過するときの急激
な温度上昇に耐え、スポーリングなどの欠損を起こすこ
とのないようにするためである。その厚さは、例えば直
径1,000mmの還流管(肉厚200mm)で30〜50mmである。ま
た、その材質は従来から還流管に用いられている材質で
よく、例えばマグネシア・クロマイト系の焼成れんがを
用いることができる。そのほか、マグネシア・カーボン
れんがを用いることもできる。但し、マグネシアカーボ
ンれんがを用いる場合には、そのC含有量が3〜9%(質
量比)とし、その寿命の延長と溶鋼の脱炭防止を図るの
がよい。
を施す。これ前記焼成れんがと裏側に施工される不焼成
れんがを一定のクッション効果を保持しながら、還流管
として一体にする役割を有する。その厚さは3〜5mm程度
で十分であり、その材質はアルミナ(Al2O3)系など公
知の材質とすることができる。
る。図3では上部が厚くなっている形状に合わせるため
不焼成れんが14を内層部分14A、外層部分14Bに分割した
構造になっているが、必ずしもそのようにする必要はな
い。一般に不焼成れんがは、施工後使用するまでに焼成
される過程においてガス成分の急激な揮発によるれんが
の損傷を防止するために乾燥、焼成を行っておかねばな
らないが、本発明の場合には特にそのような工程を必要
としない。それは、本発明の場合には、図1、図2、図
3から分かるように、内面側は焼成れんがが施されてお
り、下面側には浸漬管が装着されているため、還流管上
面のごく一部のみが露出するのみであり、そのためその
使用初期においてはその部分を除いて溶鋼と直接接しな
いようになっている。これにより不焼成れんがは還流管
が使用される過程において前記焼成れんが12及び不定形
耐火物13を通して伝わる熱によって徐々に乾燥、焼成さ
れ、急激なガスの揮発が抑制されるからである。
接する面)に施工されていた焼成れんが12が溶損してい
くと、不焼成れんが14が直接溶鋼に接するようになる。
しかし、そのときには溶鋼から受ける熱により十分焼成
された状態となり、耐熱性が付与された状態になってい
る。したがって、還流管全体としては比較的安価な不焼
成れんが14を多く用いて材料コストを低減しながら、そ
の乾燥、焼成に要する工数を省略し、かつ急激なガス発
生などを防止することができる。
から、その施工部分は還流管のうち焼成れんが12及び不
定形耐火物13を除いた部分となる。また、その材質は、
原則として焼成れんがと同じかあるいは類似の組成をも
つものとするのがよい。
構築方法と基本的に同じである。すなわち、まず定盤の
上に真空脱ガス槽の下部槽用の鉄皮15を配置し、その内
部に下部側から所定の断面形状になるようにレンガを積
み上げていけばよい。そのような断面の一例は図2に示
されている。還流管14を除く部分も構成は通常の真空脱
ガス槽の下部槽と同様であり、還流管のうち上昇管11A
と下降管11Bの間の部分は溶鋼に洗われる部分なので、
例えばマグネシア・カーボンれんが16により構築され
る。それに対して、鉄皮15に接する部分は溶鋼に接する
ことがないので通常の裏張りれんが(永久張りれんがと
もいう)として例えばシャモット質の断熱耐火れんが17
をもって構築する。
還流管を内面側から順に、焼成れんが、不定形耐火物、
次いで不焼成れんがの順に構築された構造としたので、
還流管全体としては比較的安価な不焼成れんがを多く用
いて材料コストを低減しながら、その乾燥、焼成に要す
る工数を省略し、かつ急激なガス発生などを防止するこ
とができる。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】 内面側から順に、焼成れんが、不定形耐
火物、次いで不焼成れんがの順に構築されていることを
特徴とするRH真空脱ガス槽用還流管の構造。 - 【請求項2】 焼成れんがは、マグネシア・クロマイト
系焼成れんが又はマグネシア・カーボン系焼成れんがで
あることを特徴とする請求項1記載のRH真空脱ガス槽用
還流管の構造。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001319591A JP3757841B2 (ja) | 2001-10-17 | 2001-10-17 | Rh真空脱ガス槽用還流管の構造 |
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JP2003129124A true JP2003129124A (ja) | 2003-05-08 |
JP3757841B2 JP3757841B2 (ja) | 2006-03-22 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007197780A (ja) * | 2006-01-27 | 2007-08-09 | Jfe Steel Kk | Rh真空脱ガス装置の環流管煉瓦構造 |
WO2011158607A1 (ja) * | 2010-06-14 | 2011-12-22 | 品川リフラクトリーズ株式会社 | Rh炉用環流管耐火物 |
KR101794594B1 (ko) * | 2016-05-26 | 2017-11-07 | 주식회사 포스코 | 용강 처리 장치 |
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2001
- 2001-10-17 JP JP2001319591A patent/JP3757841B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2012001742A (ja) * | 2010-06-14 | 2012-01-05 | Shinagawa Refractories Co Ltd | Rh炉用環流管耐火物 |
KR101794594B1 (ko) * | 2016-05-26 | 2017-11-07 | 주식회사 포스코 | 용강 처리 장치 |
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JP3757841B2 (ja) | 2006-03-22 |
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