JP2003128678A - 遷移金属化合物、それを用いたオレフィン重合用触媒およびポリオレフィンの製造方法 - Google Patents
遷移金属化合物、それを用いたオレフィン重合用触媒およびポリオレフィンの製造方法Info
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Abstract
合物とアルキルアルミノキサンからなる触媒を用いて、
オレフィンを重合する。 【化1】 (ここで、Mは周期表第10族から選ばれる遷移金属原
子である。R1は互いに同じでも異なっていてもよく、
水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、または炭素数
1〜20のケイ素含有炭化水素基を示す。また、R1が
互いに結合して環を形成してもよい。R2は互いに同じ
でも異なっていてもよく、炭素数1〜20の炭化水素
基、または炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基を示
す。また、R 2が互いに結合して環を形成してもよい。
Xはハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、また
は炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基を示す。)
Description
それを用いたオレフィン重合用触媒およびポリオレフィ
ンの製造方法に関するものである。詳しくは、特定の構
造を有する遷移金属化合物と、それをオレフィン重合用
触媒の構成成分として用いることにより、ポリオレフィ
ンを効率よく製造する方法に関するものである。
触媒として用いることは不向きだと考えられていたが、
最近、後周期遷移金属錯体を構成成分とするオレフィン
重合に関する注目すべき検討が幾つか行われている。た
とえば、2座ジイミン配位子を持つニッケル錯体を触媒
の構成成分として用いてエチレンの重合を行うと、高い
活性で分岐を持つポリエチレンが生成することが開示さ
れている(WO96/23010)。また、フェノキシ
イミンニッケル錯体を触媒に用いてエチレンの重合を行
うと、高い活性でエチレン重合が進行することが報告さ
れている(Organometallics,17巻,
3149−3151ページ,1998年)。
不純物および重合成分に含まれる極性化合物に対して耐
性の高い触媒系の開発が望まれている。
の遷移金属化合物、およびポリオレフィンを効率よく製
造することが可能なオレフィン重合用触媒を提供するこ
と、並びにそれを用いたポリオレフィンの製造方法を提
供することにある。
達成するため、鋭意検討の結果、特定の構造を有する遷
移金属化合物をオレフィン重合用触媒の構成成分として
用い、これに有機アルミニウム化合物を組み合わせるこ
とで、ポリオレフィンを効率よく製造することが可能な
新しい触媒系を見い出し、本発明を完成するに到った。
する周期表第10族の遷移金属化合物を提供するもので
ある。また、特定の4員環構造を有する遷移金属化合物
とアルキルアルミノキサンからなるオレフィン重合用触
媒を提供するものである。さらに、本発明は、前記オレ
フィン重合用触媒を用いてオレフィンの重合を行うこと
を特徴とするポリオレフィンの製造方法を提供するもの
である。
遷移金属化合物の構造としては、下記一般式(1)
ニッケル原子やパラジウム原子などの周期表第10族か
ら選ばれる遷移金属原子である。R1は互いに同じでも
異なっていてもよく、水素原子、メチル基、エチル基、
イソプロピル基、tert−ブチル基、ベンジル基、フ
ェニル基などの炭素数1〜20の炭化水素基、またはト
リメチルシリル基、トリメチルシリルメチル基などの炭
素数1〜20のケイ素含有炭化水素基を示す。また、R
1が互いに結合して環を形成してもよい。R2は互いに同
じでも異なっていてもよく、メチル基、エチル基、イソ
プロピル基、tert−ブチル基、ベンジル基、フェニ
ル基などの炭素数1〜20の炭化水素基、またはトリメ
チルシリル基、トリメチルシリルメチル基などの炭素数
1〜20のケイ素含有炭化水素基を示す。また、R2が
互いに結合して環を形成してもよい。Xは塩素原子、臭
素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メチル基、エ
チル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ベンジ
ル基、フェニル基などの炭素数1〜20の炭化水素基、
またはトリメチルシリル基、トリメチルシリルメチル基
などの炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基を示す。
合成方法に特に限定はないが、例を挙げると、ケトイミ
ンの窒素上をリチオ化した化合物とジアルキルジクロロ
シランを反応させる方法で合成することが可能である。
また、本発明に用いる遷移金属化合物の合成方法に関し
ても特に限定はないが、対応する配位子と周期表第10
族の遷移金属化合物を反応させることで合成することが
可能である。
体的な例として、次に挙げる化合物を例示することがで
きるが、これらに限定されるものではない。 {Me2Si(N=CMe2)2}NiBr2、[Me2S
i{N=C(i−Pr)2}2]NiBr2、[Me2Si
{N=C(tert−Bu)2}2]NiBr2、{Me2
Si(N=CPh2)2}NiBr2、{Ph2Si(N=
CMe2)2}NiBr2、[Ph2Si{N=C(i−P
r)2}2]NiBr2、[Ph2Si{N=C(tert
−Bu)2}2]NiBr2、{Ph2Si(N=CP
h2)2}NiBr2、[Me2Si{N=CMe(i−P
r)2}2]NiBr2、[Me2Si{N=CMe(te
rt−Bu)2}2]NiBr2、{Me2Si(N=CM
ePh) 2}NiBr2、[Me2Si{N=CMe(i
−Pr)(tert−Bu)}2]NiBr2、[Me2
Si{N=CMe(i−Pr)Ph}2]NiBr2、
[Me 2Si{N=CPh(tert−Bu)}2]Ni
Br2、[Ph2Si{N=CMe(i−Pr)2}2]N
iBr2、[Ph2Si{N=CMe(tert−Bu)
2}2]NiBr2、{Ph2Si(N=CMePh)2}
NiBr2、[Ph2Si{N=CMe(i−Pr)(t
ert−Bu)}2]NiBr2、[Ph2Si{N=C
Me(i−Pr)Ph}2]NiBr2、[Ph2Si
{N=CPh(tert−Bu)}2]NiBr2、{M
e2Si(N=CMe2)2}NiCl2、[Me2Si
{N=C(i−Pr)2}2]NiCl2、[Me2Si
{N=C(tert−Bu)2}2]NiCl2、{Me2
Si(N=CPh2)2}NiCl2、{Me2Si(N=
CMe2)2}NiMe2、[Me2Si{N=C(i−P
r)2}2]NiMe2、[Me2Si{N=C(tert
−Bu)2}2]NiMe2、{Me2Si(N=CP
h2)2}NiMe2、{Ph2Si(N=CMe2)2}N
iMe2、[Ph2Si{N=C(i−Pr)2}2]Ni
Me2、[Ph2Si{N=C(tert−Bu)2}2]
NiMe2、{Ph2Si(N=CPh2)2}NiM
e 2、[Me2Si{N=CMe(i−Pr)2}2]Ni
Me2、[Me2Si{N=CMe(tert−B
u)2}2]NiMe2、{Me2Si(N=CMePh)
2}NiMe2、[Me2Si{N=CMe(i−Pr)
(tert−Bu)}2]NiMe2、[Me2Si{N
=CMe(i−Pr)Ph}2]NiMe2、[Me 2S
i{N=CPh(tert−Bu)}2]NiMe2、
{Me2Si(N=CMe2)2}NiMeBr、[Me2
Si{N=C(i−Pr)2}2]NiMeBr、[Me
2Si{N=C(tert−Bu)2}2]NiMeB
r、{Me2Si(N=CPh2)2}NiMeBr、
{Ph2Si(N=CMe2)2}NiMeBr、[Ph2
Si{N=C(i−Pr)2}2]NiMeBr、[Ph
2Si{N=C(tert−Bu)2}2]NiMeB
r、{Ph2Si(N=CPh2)2}NiMeBr、
[Me2Si{N=CMe(i−Pr)2}2]NiMe
Br、[Me2Si{N=CMe(tert−Bu)2}
2]NiMeBr、{Me2Si(N=CMePh)2}
NiMeBr、[Me2Si{N=CMe(i−Pr)
(tert−Bu)}2]NiMeBr、[Me2Si
{N=CMe(i−Pr)Ph}2]NiMeBr、
[Me2Si{N=CPh(tert−Bu)}2]Ni
MeBr、{Me2Si(N=CMe2)2}PdBr2、
[Me2Si{N=C(i−Pr)2}2]PdBr2、
[Me2Si{N=C(tert−Bu)2}2]PdB
r 2、{Me2Si(N=CPh2)2}PdBr2、{P
h2Si(N=CMe2)2}PdBr2、[Ph2Si
{N=C(i−Pr)2}2]PdBr2、[Ph2Si
{N=C(tert−Bu)2}2]PdBr2、{Ph2
Si(N=CPh2)2}PdBr2、[Me2Si{N=
CMe(i−Pr)2}2]PdBr2、[Me2Si{N
=CMe(tert−Bu)2}2]PdBr2、{Me2
Si(N=CMePh)2}PdBr2、[Me2Si
{N=CMe(i−Pr)(tert−Bu)}2]P
dBr2、[Me2Si{N=CMe(i−Pr)Ph}
2]PdBr2、[Me2Si{N=CPh(tert−
Bu)}2]PdBr2、[Ph2Si{N=CMe(i
−Pr)2}2]PdBr2、[Ph2Si{N=CMe
(tert−Bu)2}2]PdBr2、{Ph2Si(N
=CMePh)2}PdBr2、[Ph 2Si{N=CM
e(i−Pr)(tert−Bu)}2]PdBr2、
[Ph2Si{N=CMe(i−Pr)Ph}2]PdB
r2、[Ph2Si{N=CPh(tert−B
u)}2]PdBr2、{Me2Si(N=CMe2)2}
PdCl2、[Me2Si{N=C(i−Pr)2}2]P
dCl2、[Me2Si{N=C(tert−B
u)2}2]PdCl2、{Me2Si(N=CPh2)2}
PdCl2、{Me2Si(N=CMe2)2}PdM
e2、[Me2Si{N=C(i−Pr)2}2]PdMe
2、[Me2Si{N=C(tert−Bu)2}2]Pd
Me2、{Me2Si(N=CPh2)2}PdMe2、
{Ph2Si(N=CMe2)2}PdMe2、[Ph2S
i{N=C(i−Pr)2}2]PdMe2、[Ph2Si
{N=C(tert−Bu)2}2]PdMe2、{Ph2
Si(N=CPh2)2}PdMe2、[Me2Si{N=
CMe(i−Pr)2}2]PdMe2、[Me2Si{N
=CMe(tert−Bu)2}2]PdMe2、{Me2
Si(N=CMePh) 2}PdMe2、[Me2Si
{N=CMe(i−Pr)(tert−Bu)}2]P
dMe2、[Me2Si{N=CMe(i−Pr)Ph}
2]PdMe2、[Me 2Si{N=CPh(tert−
Bu)}2]PdMe2、{Me2Si(N=CM
e2)2}PdMeBr、[Me2Si{N=C(i−P
r)2}2]PdMeBr、[Me2Si{N=C(te
rt−Bu)2}2]PdMeBr、{Me2Si(N=
CPh2)2}PdMeBr、{Ph2Si(N=CM
e2)2}PdMeBr、[Ph2Si{N=C(i−P
r)2}2]PdMeBr、[Ph2Si{N=C(te
rt−Bu)2}2]PdMeBr、{Ph2Si(N=
CPh2)2}PdMeBr、[Me2Si{N=CMe
(i−Pr)2}2]PdMeBr、[Me2Si{N=
CMe(tert−Bu)2}2]PdMeBr、{Me
2Si(N=CMePh)2}PdMeBr、[Me2S
i{N=CMe(i−Pr)(tert−Bu)}2]
PdMeBr、[Me2Si{N=CMe(i−Pr)
Ph}2]PdMeBr、[Me2Si{N=CPh(t
ert−Bu)}2]PdMeBr なお、式中、Meはメチル基、i−Prはイソプロピル
基、tert−Buはtert−ブチル基、Phはフェ
ニル基を示す。
成成分の一つである(B)アルキルアルミノキサンは、
下記一般式(2)および/または(3)で表されるもの
が好ましい。
原子、またはメチル基、エチル基、プロピル基、ter
t−ブチル基などの炭素数1〜20の炭化水素基であ
る。また、qは2〜60の整数である。) 本発明で用いるアルキルアルミノキサンの具体的な例と
して、メチルアルミノキサン、エチルアルミノキサン、
トリイソブチルアルミノキサン、tert−ブチルアル
ミノキサンやそれらの混合物などを挙げることができ
る。なお、アルキルアルミノキサンには少量の有機アル
ミニウム化合物が含まれていてもよい。
比に制限はないが、(A)成分と(B)成分の金属原子
当たりのモル比が(A成分):(B成分)=100:1
〜1:1000000にあり、特に1:1〜1:100
000の範囲であることが好ましい。
フィン重合用触媒を調製する方法に関して制限はなく、
調製の方法として、各成分に対して不活性な溶媒中ある
いは重合を行うモノマーを溶媒として用い、混合する方
法などを挙げることができる。また、これらの成分を反
応させる順番に関しても制限はなく、この処理を行う温
度、処理時間も制限はない。また、各成分を2種以上用
いてオレフィン重合用触媒を調製することも可能であ
る。
すなわちスラリー重合、気相重合、高圧重合、溶液重
合、塊状重合のいずれにも使用できる。本発明において
重合とは単独重合のみならず共重合も意味し、これら重
合により得られるポリオレフィンは、単独重合体のみな
らず共重合体も含む意味で用いられる。
でも液相でも行うことができ、特に気相で行う場合に
は、粒子形状の整ったポリオレフィンを効率よく安定的
に生産することができる。また、重合を液相で行う場
合、用いる溶媒は、一般に用いられている有機溶媒であ
ればいずれでもよく、具体的にはベンゼン、トルエン、
キシレン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等が挙げら
れ、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン、1−ヘキ
センなどのオレフィンそれ自身を溶媒として用いること
もできる。
プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、
1−ヘキセン、1−オクテン等のα−オレフィン、スチ
レンおよびスチレン誘導体、ブタジエン、1,4−ヘキ
サジエン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、ジシク
ロペンタジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、
7−メチル−1,6−オクタジエン等の共役および非共
役ジエン、シクロブテン等の環状オレフィン等が挙げら
れる。また、フッ素化したオレフィンも重合に用いるこ
とができる。さらにまた、エチレンとプロピレンとスチ
レン、エチレンと1−ヘキセンとスチレン、エチレンと
プロピレンとエチリデンノルボルネンのように、3種以
上の成分を混合して重合することもできる。また、特定
の条件下では、上記オレフィン類とアクリル酸メチルや
酢酸ビニルなどの極性基を有するオレフィンとの共重合
を行うことも可能である。
造する上で、重合温度、重合時間、重合圧力、モノマー
濃度などの重合条件について特に制限はないが、重合温
度は−100〜300℃、重合時間は10秒〜20時
間、重合圧力は常圧〜3000kg/cm2Gの範囲で
行うことが好ましい。また、重合時に水素などを用いて
分子量の調節を行うことも可能である。重合はバッチ
式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可
能であり、重合条件を変えて、2段以上に分けて行うこ
とも可能である。また、重合終了後に得られるポリオレ
フィンは、従来既知の方法により重合溶媒から分離回収
され、乾燥して得ることができる。
明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるもの
ではない。遷移金属化合物の合成は、すべての操作を窒
素雰囲気下で行った。遷移金属化合物の調製に用いた溶
媒は、すべて公知の方法で脱水、脱酸素を行ったものを
用いた。
ol)のヘキサン(20mL)溶液に、n−BuLiの
ヘキサン溶液(1.56mol/L,7.1mL,11
mmol)をゆっくり加え、室温で30分間攪拌を行っ
た。反応溶液を再度0℃に冷却した後、Me2SiCl2
(0.61mL,5.0mmol)のヘキサン(10m
L)溶液をゆっくり加え、室温で終夜攪拌を行った。析
出した固体をろ過することで取り除いた後、減圧下で溶
媒を留去した後、少量のヘキサンで洗浄を行うことで淡
黄色の固体として表題化合物を得た(1.38g,3.
30mmol)。
7.47(m,8H,Ph),7.03−7.09
(m,12H,Ph),0.23(s,6H,Si−C
H3) EI−Mass(70eV) 419 (2){Me2Si(N=CPh2)2}NiBr2の合成 NiBr2(DME)(0.42g,1.36mmo
l)の塩化メチレン(20mL)懸濁液に、Me2Si
(N=CPh2)2(0.57g,1.36mmol)の
塩化メチレン(10mL)溶液を加えた。室温で3時間
攪拌した後、反応混合物をろ過した後、ろ液の溶媒を減
圧下で留去したところ、紫色の固体として表題化合物を
得た(0.84g)。
ol)のヘキサン(20mL)溶液に、n−BuLiの
ヘキサン溶液(1.56mol/L,7.1mL,11
mmol)をゆっくり加え、室温で30分間攪拌を行っ
た。反応溶液を再度0℃に冷却した後、Ph2SiCl2
(1.1mL,5mmol)のヘキサン(10mL)溶
液をゆっくり加え、室温で2時間攪拌を行った後、6時
間加熱還流を行い、そのまま室温で終夜攪拌を行った。
析出した固体をろ過することで取り除いた後、減圧下で
溶媒を留去したところ、黄色の粘性固体を得た。少量の
ヘキサンで洗浄を行うことで黄色の粘性固体として表題
化合物を得た(2.13g,3.92mmol)。
8.1(m) EI−Mass(70eV) 542 (2){Ph2Si(N=CPh2)2}NiBr2の合成 NiBr2(DME)(0.83g,2.69mmo
l)の塩化メチレン(5mL)懸濁液に、Ph2Si
(N=CPh2)2の塩化メチレン溶液(1.0mmol
/L,2.7mL,2.7mmol)を加えた。室温で
終夜攪拌した後、反応混合物をろ過し、ろ液の溶媒を減
圧下で留去したところ、紫色の固体として表題化合物を
得た(0.96)。
Br2の合成 (1)Me2Si{N=CPh(tert−Bu)}2の
合成 0℃に冷却したPh(tert−Bu)C=NH(1.
61g,10mmol)のヘキサン(20mL)溶液
に、n−BuLiのヘキサン溶液(1.56mol/
L,7.1mL,11mmol)をゆっくり加え、室温
で30分間攪拌を行った。反応溶液を再度0℃に冷却し
た後、Me2SiCl2(0.61mL,5.0mmo
l)のヘキサン(10mL)溶液をゆっくり加え、室温
で終夜攪拌を行った。析出した固体をろ過することで取
り除いた後、減圧下で溶媒を留去した後、少量のヘキサ
ンで洗浄を行うことで淡黄色のオイルとして表題化合物
を得た(1.86g,4.9mmol)。
7.05(m,6H,Ph),6.85−6.87
(m,4H,Ph),1.15(s,18H,tert
−Bu),−0.15(s,6H.Si−CH3) (2)[Me2Si{N=CPh(tert−B
u)}2]PdBr2の合成 NiBr2(DME)(0.75g,2.3mmol)
の塩化メチレン(10mL)懸濁液に、Me2Si{N
=CPh(tert−Bu)}2(1.03g,2.7
2mmol)の塩化メチレン(10mL)溶液を加え
た。室温で終夜攪拌した後、反応混合物をろ過した後、
ろ液の溶媒を減圧下で留去し、残さをヘキサンで洗浄し
たところ、紫色の固体として表題化合物を得た(1.2
8g)。
Si(N=CPh2)2}NiBr2(81.0mg,1
27μmol)のトルエン(12.7mL)溶液に、E
tAlCl2のヘキサン溶液(0.90mol/L,
1.6mL,1.46mmol)を加えることで触媒溶
液Aの調製を行った。
ルエン(30mL)とPMAO(2.85Mトルエン溶
液,2.5mL,10mmol)を加え、室温で10分
間攪拌を行った後、{Me2Si(N=CPh2)2}N
iBr2のトルエン溶液(10μmol/mL,10m
L,100μmol)を加え、さらに室温で10分間攪
拌を行った。4kg/cm2Gのエチレン圧になるよう
にエチレンを連続的に供給しながら室温で20分間、さ
らにエチレンの供給を切って10分間重合を行った。反
応混合物をエタノール(100mL)/塩酸(5mL)
に加えた後、析出した固体をエタノール/塩酸で洗浄
後、減圧下、80℃で8時間乾燥を行うことで0.11
gのポリマーを得た。
実施例2で得た{Ph 2Si(N=CPh2)2}NiB
r2を用いた以外は、実施例4と同様の方法でエチレン
の重合を行い、0.30gのポリマーを得た。
実施例3で得た[Me 2Si{N=CPh(tert−
Bu)}2]NiBr2を用いた以外は、実施例4と同様
の方法でエチレンの重合を行い、0.09gのポリマー
を得た。
るオレフィン重合用触媒は、オレフィン重合に対して極
めて有効であり、本触媒をオレフィン重合用触媒として
用いることで、ポリオレフィンを効率よく製造すること
が可能である。
Claims (3)
- 【請求項1】下記一般式(1)で表される遷移金属化合
物。 【化1】 (ここで、Mは周期表第10族から選ばれる遷移金属原
子である。R1は互いに同じでも異なっていてもよく、
水素原子、炭素数1〜20の炭化水素基、または炭素数
1〜20のケイ素含有炭化水素基を示す。また、R1が
互いに結合して環を形成してもよい。R2は互いに同じ
でも異なっていてもよく、炭素数1〜20の炭化水素
基、または炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基を示
す。また、R 2が互いに結合して環を形成してもよい。
Xはハロゲン原子、炭素数1〜20の炭化水素基、また
は炭素数1〜20のケイ素含有炭化水素基を示す。) - 【請求項2】(A)請求項1で表される遷移金属化合物
と(B)アルキルアルミノキサンを構成成分とするオレ
フィン重合用触媒。 - 【請求項3】請求項2に記載のオレフィン重合用触媒を
用いて、オレフィンの重合を行うことを特徴とするポリ
オレフィンの製造方法。
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