JP2003128644A - ベンジル(ジフルオロメチル)スルフィドの製造方法 - Google Patents

ベンジル(ジフルオロメチル)スルフィドの製造方法

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JP2003128644A
JP2003128644A JP2001318198A JP2001318198A JP2003128644A JP 2003128644 A JP2003128644 A JP 2003128644A JP 2001318198 A JP2001318198 A JP 2001318198A JP 2001318198 A JP2001318198 A JP 2001318198A JP 2003128644 A JP2003128644 A JP 2003128644A
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benzyl
sulfide
difluoromethyl
solvent
alcohol
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Kazuya Okano
一哉 岡野
Yoshitomo Ka
良友 何
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Nihon Nohyaku Co Ltd
Original Assignee
Nihon Nohyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業的に使用しやすい溶媒を用いて収率良く
ベンジル(ジフルオロメチル)スルフィドを合成する方
法を提供すること。 【解決手段】 ベンジルメルカプタンまたはその塩とク
ロロジフルオロメタンを溶媒及び塩基の存在下で反応さ
せ、ベンジル(ジフルオロメチル)スルフィドを製造す
る方法において、溶媒としてアルコールと水の混合溶媒
を用いることを特徴とするベンジル(ジフルオロメチ
ル)スルフィドの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はジフルオロメチルス
ルフェニルクロリドの前駆体として有用なベンジル(ジ
フルオロメチル)スルフィドの製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ジフルオロメチルチオ基を有するピラゾ
ール誘導体は殺虫剤として有用であり(特願2001−
222464号)、この化合物を合成するために、ジフ
ルオロメチルチオ基をピラゾール誘導体に導入する方法
が求められている。ジフルオロメチルチオ基を導入する
方法としてはジフルオロメチルスルフェニルクロリドを
用いる方法が有効であることが知られている。G.G.I.Mo
ore,J.Org.Chem.,1979年,44巻,1708頁には、ジフル
オロメチルスルフェニルクロリドは、ベンジル(ジフル
オロメチル)スルフィドから合成でき、ベンジル(ジフ
ルオロメチル)スルフィドは、ベンジルメルカプタンの
塩とクロロジフルオロメタンを特定の溶媒及び水酸化ナ
トリウムの存在下で反応させると合成できることが記載
されている。当該文献には、ベンジル(ジフルオロメチ
ル)スルフィドを合成する際の反応溶媒としてN,N−
ジメチルホルムアミド(以下「DMF」と略記する)を
用いると収率が優れることが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、DMF
は皮膚、目、粘膜を刺激し、長期間の吸入により肝障害
を起こすことが知られており、反応を工業的に実施する
ためには取り扱いが容易な溶媒への代替が求められてい
る。また、さらなる収率の向上が求められている。した
がって、本発明は、工業的に使用しやすい溶媒を用いて
収率良くベンジル(ジフルオロメチル)スルフィドを合
成する方法を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み本発明者
らが鋭意検討した結果、溶媒としてアルコールと水の混
合溶媒を用いることにより、目的のベンジル(ジフルオ
ロメチル)スルフィドが収率よく得られることを見出
し、本発明を完成させた。すなわち、本発明の要旨は、
ベンジルメルカプタンまたはその塩とクロロジフルオロ
メタンを溶媒及び塩基の存在下で反応させ、ベンジル
(ジフルオロメチル)スルフィドを製造する方法におい
て、溶媒としてアルコールと水の混合溶媒を用いること
を特徴とするベンジル(ジフルオロメチル)スルフィド
の製造方法。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いるベンジルメルカプタンは、PhCH2
H(式中、Phはフェニル基を表す)の構造を有する化
合物である。また、本発明に用いるベンジルメルカプタ
ンの塩としては、通常、ベンジルメルカプタンのアルカ
リ金属塩、ベンジルメルカプタンのアルカリ土類金属塩
などが挙げられ、好ましくは、ベンジルメルカプタンの
アルカリ金属塩が用いられる。ベンジルメルカプタンま
たはその塩の添加量は、ベンジルメルカプタンの重量
を、水とアルコールの混合溶媒の体積に対する百分率
(%)で表した場合、通常5〜90%、好ましくは10
〜50%である。
【0006】本発明に用いるクロロジフルオロメタン
は、CHF2Clの構造を有する化合物である。クロロ
ジフルオロメタンの添加量は、ベンジルメルカプタンに
対するモル比で、通常1〜5モル倍、好ましくは1〜3
モル倍である。本発明に用いる塩基としては、通常、ア
ルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物、アン
モニア、有機アミン類などが挙げられ、好ましくは、ア
ルカリ金属水酸化物が用いられ、さらに好ましくは、水
酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムが用いられる。塩
基の添加量は、ベンジルメルカプタンに対するモル比
で、通常1〜5モル倍、好ましくは1〜2モル倍であ
る。
【0007】混合溶媒に用いられるアルコールとして
は、好ましくは、水と相溶性のあるアルコール、特に好
ましくは、炭素数1〜3のアルコールが挙げられる。具
体的にはメタノール、エタノール、イソプロパノールが
用いられ、好ましくはイソプロパノールが用いられる。
本発明に用いられる混合溶媒のアルコールと混合比(体
積比)は、アルコールの種類により異なるが、通常、ア
ルコール:水=1:100〜100:1、好ましくは、
アルコール:水=50:50〜95:5の範囲である。
アルコールとしてイソプロパノールを用いる場合は、イ
ソプロパノール:水=60:40〜90:10の範囲が
特に好ましい。
【0008】反応器への各成分の添加順序及び反応方法
は特に制限されないが、好適な例としては、初めにアル
コールと水の混合溶媒を作製し、これにベンジルメルカ
プタンまたはその塩を加え混合溶媒に溶解させ、さらに
塩基を加え、溶解させる。次いで、ここにクロロジフル
オロメタンを導入することにより反応を行い、次式で表
されるベンジル(ジフルオロメチル)スルフィド(CH
2SCH2Ph(式中、Phはフェニル基を表す))を
得る方法が挙げられる。反応は、反応温度が、通常−2
0〜120℃、好ましくは10℃〜70℃、反応時間は
通常1〜120時間、好ましくは1〜5時間の条件で実
施される。
【0009】ベンジルメルカプタンは酸素により酸化さ
れやすいので、反応雰囲気は窒素やアルゴンなどの不活
性ガスで置換しておくことが望ましく、反応に用いる溶
媒も脱気して酸素を除去しておくことが望ましい。反応
終了後は、常法に従って抽出を行う。その後、未単離の
まま他の反応に用いても、蒸留などにより精製して反応
生成物を単離してもよい。
【0010】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではな
い。
【0011】<実施例1>200mlの四つ口フラスコ
に、水25ml、イソプロパノール(和光純薬株式会社
製)75mlを加え、ここにベンジルメルカプタン(東
京化成株式会社製)30g(0.242mol)を加え
た。さらに水酸化ナトリウム(和光純薬株式会社製)1
4.4g(0.362mol)を加え溶解させた。溶液
の温度を55℃に保ち、攪拌しながら、クロロジフルオ
ロメタン(ダイキン株式会社製)10L(0.45mo
l)を2時間で導入し、反応を行った。反応はガスクロ
マトグラフィーにより追跡した。反応終了後、水200
mlおよび酢酸エチル200mlを加え、有機層を抽出
した。さらに水層を水100mlで洗浄し、有機層を無
水硫酸マグネシウム10gで乾燥した。硫酸マグネシウ
ムをろ別し、溶媒を留去することにより、純度98%の
ベンジル(クロロジフルオロメチル)スルフィド36.
5g(収率87%)が得られた。
【0012】<比較例1>200mlの四つ口フラスコ
に、水12.0g、水酸化ナトリウム12.0gからな
る50重量%水酸化ナトリウム24.0gと、DMF
(和光純薬株式会社製)60mlを加え、ここにベンジ
ルメルカプタン(東京化成株式会社製)24.2g
(0.20mol)を加え、均一溶液とした。溶液の温
度を50〜65℃に保ち、攪拌しながら、クロロジフル
オロメタン(ダイキン株式会社製)を実施例1と同様に
2時間で導入し、反応を行った。反応はガスクロマトグ
ラフィーにより追跡した。反応終了後、水200mlお
よび酢酸エチル300mlを加え、有機層を抽出した。
有機層を水50mlで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで
乾燥した。硫酸マグネシウムをろ別し、溶媒を留去する
ことにより、純度95%のベンジル(クロロジフルオロ
メチル)スルフィド27.0g(収率78%)が得られ
た。
【0013】
【発明の効果】本発明によれば、工業的に使用しやすい
溶媒を用いて収率良くベンジル(ジフルオロメチル)ス
ルフィドを合成することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベンジルメルカプタンまたはその塩とク
    ロロジフルオロメタンを溶媒及び塩基の存在下で反応さ
    せ、ベンジル(ジフルオロメチル)スルフィドを製造す
    る方法において、溶媒としてアルコールと水の混合溶媒
    を用いることを特徴とするベンジル(ジフルオロメチ
    ル)スルフィドの製造方法。
  2. 【請求項2】 アルコールが炭素数1〜3のアルコール
    であることを特徴とする請求項1に記載のベンジル(ジ
    フルオロメチル)スルフィドの製造方法。
JP2001318198A 2001-02-22 2001-10-16 ベンジル(ジフルオロメチル)スルフィドの製造方法 Pending JP2003128644A (ja)

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