JP2003127865A - 走行装置 - Google Patents
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- JP2003127865A JP2003127865A JP2001321165A JP2001321165A JP2003127865A JP 2003127865 A JP2003127865 A JP 2003127865A JP 2001321165 A JP2001321165 A JP 2001321165A JP 2001321165 A JP2001321165 A JP 2001321165A JP 2003127865 A JP2003127865 A JP 2003127865A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】段差昇降機能を有し、かつ運転者の負担を軽減
する駆動機構と走行方向を制御する操舵機構とを具備す
る走行装置を、簡易な構成によって実現する。 【解決手段】本体部1を移動可能に支持する車輪2と、
前記車輪2の回転を妨げない位置に回転駆動可能に取り
付けられた支持部材3と、前記支持部材3の回転中心か
ら変位した部位に取り付けられ支持部材3を足場に駆動
されて先端部42を回転中心から遠ざける方向へ移動さ
せることの可能なアーム4とを具備してなる走行装置に
あって、前記車輪2を後輪とし、キャスタと前記キャス
タとは別体をなす駆動輪105とを前輪として設けて、
前記駆動輪105の車軸105aを駆動するアクチュエ
ータ103と、前記駆動輪105の車軸105aの方向
を変化させる操舵機構とを設けるものとした。
する駆動機構と走行方向を制御する操舵機構とを具備す
る走行装置を、簡易な構成によって実現する。 【解決手段】本体部1を移動可能に支持する車輪2と、
前記車輪2の回転を妨げない位置に回転駆動可能に取り
付けられた支持部材3と、前記支持部材3の回転中心か
ら変位した部位に取り付けられ支持部材3を足場に駆動
されて先端部42を回転中心から遠ざける方向へ移動さ
せることの可能なアーム4とを具備してなる走行装置に
あって、前記車輪2を後輪とし、キャスタと前記キャス
タとは別体をなす駆動輪105とを前輪として設けて、
前記駆動輪105の車軸105aを駆動するアクチュエ
ータ103と、前記駆動輪105の車軸105aの方向
を変化させる操舵機構とを設けるものとした。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に重量運搬装
置、介護支援機器、歩行支援機器、移乗機器、電動式揺
り椅子、リハビリ機器、電動式車椅子、車輪移動式ロボ
ット等として利用可能な、移動装置に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】従来から、この種の走行装置として多様
なものが存在している。例を挙げると、荷物を運搬する
場合の走行装置としてフォークリフト、リフタ、手押し
車等が、人を運搬する場合の走行装置として車椅子等
が、それぞれ周知のところである。 【0003】これらの走行装置が走行する走行路には、
時として、段差や障害物等が存在していることがある。
そこで、走行装置に段差や障害物の存在する道程を踏破
させるための段差昇降機構が、種々開発されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の走行
装置を走行させるときには、当該走行装置に設けられた
ハンドルを運転者が把持した上で、運転者自身が押した
り引いたりするか、あるいは、車輪をアクチュエータで
駆動して走行することが一般的である。 【0005】走行装置にアクチュエータを備えてその動
力を車輪の駆動に利用することは、運転者の負担を軽減
するためには効果的ではあるが、段差昇降機構と車輪の
駆動機構とを併せて走行装置に実装しようとすれば、構
造が大いに複雑化する点は否めない。さらに、段差昇降
を滑らかに行うと共に、走行時の進行方向をコントロー
ルする操舵機構をも実装することは困難となる。 【0006】本発明は、以上の問題に鑑み、段差昇降機
構に加えて、駆動機構並びに操舵機構をも具備する走行
装置を、極力コンパクトな構成によって実現しようとす
るものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】昇降機能を備えた走行装
置をより使い勝手のよいものとするべく、最小限の構成
で機能を付加するという課題を解決する手段として、本
発明は、本体部を移動可能に支持する車輪と、前記車輪
の回転を妨げない位置に回転駆動可能に取り付けられた
支持部材と、前記支持部材の回転中心から変位した部位
に取り付けられ、支持部材との係合部を足場として駆動
されて先端部を回転中心から遠ざける方向へ移動させる
ことの可能なアームとを具備してなる走行装置におい
て、上記走行装置の車輪を後輪とし、キャスタと駆動輪
とを前輪として設けるとともに、前記駆動輪の車軸を駆
動するアクチュエータと、前記駆動輪の車軸の方向を変
化させる操舵機構とを設けることとする。 【0008】即ち、走行装置の段差昇降機構を後輪側
に、駆動機構並びに操舵機構を前輪側に、それぞれ別個
のものとして設けることにより、徒に機構を複雑化させ
る必要がなくなる。そして、駆動輪を左右両輪からなる
ものとはしないことにより、駆動系を駆動輪が存在して
いる側に集中できるだけでなく、操舵の際の左右両輪
(この場合には、駆動輪とキャスタ)の回転数の制御を
不要とし、段差昇降機構との干渉無しに、簡易な構成で
走行装置の駆動と操舵を実現する。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図
面を参照して説明する。本実施形態は、図1ないし図3
に示すように、走行装置の本体部1が一対の車輪2、キ
ャスター109並びに駆動輪105によって走行可能に
支持され、この本体部1の上部に人が着座することので
きる座席を設けたものである。 【0010】走行装置の段差昇降機構は、前記車輪2の
回転を妨げない位置に回転駆動可能に取り付けられた支
持部材たるクランク3と、このクランク3の回転中心か
ら変位した部位に取り付けられたアーム4とを具備して
構成される。当該アーム4は、前記クランク3を足場に
駆動されて、その先端部を回転中心から遠ざける方向へ
移動させることが可能となっている。 【0011】より具体的に述べると、車輪2のボス21
を受ける車軸5は、本体部1に固定され、内部が中空に
なっており、同一軸線上にクランク駆動用モータ6aと
アーム駆動用モータ6bとが独立駆動可能に配置されて
いる。クランク3は、基端を前記クランク駆動用モータ
6aに軸6a1を介して固定し、先端を車輪2間におい
て軸6a1周りに回転し得るように延出させたものであ
る。アーム4は、前記クランク3の延出端に水平支軸4
1を介して設けられている。即ち、アーム4はクランク
3の延出端を足場(支点)として前記水平支軸41を軸
に回動駆動される。また、アーム4の先端側には、車輪
2とほぼ同径の円弧状接地面を有する接地部材42を取
り付けてある。そして、前記水平支軸41には、ギア7
aが固定してある。このギア7は、クランク3上に設け
られたアイドラギア7bを介して、前記アーム駆動用モ
ータ6bの軸6b1に取り付けたギア7cに接続されて
いる。よって、水平支軸41に固定されたギア7aは、
アイドラギア7bを介してアーム駆動用モータ6bから
動力の伝達を受ける。このように、クランク3はクラン
ク駆動用モータ6aによって駆動可能とされ、アーム4
はアーム駆動用モータ6bによって駆動可能とされてい
る。 【0012】本実施形態に係る走行装置が段差を降りる
際の動作について説明する。図4(a)に示すように、
クランク駆動用モータ6aによってクランク3を回転
し、アーム駆動用モータ6bによってアーム4を駆動し
て、アーム4の先端に取り付けられた接地部材42を下
段側の段床に接地する。そして、接地部材42が緩やか
に車軸5(あるいは、クランク駆動用モータ6aの軸
心)に近づくようにクランク3及びアーム4を駆動し、
図4(b)に示すように、走行装置を下降させて車輪2
を下段床に接地させる。降段動作の途中において、車輪
2は、段差に沿って自由に回転する。 【0013】続いて、走行装置が段差を上る際の動作に
ついて説明する。図4(b)に示すように、車輪2が上
段差に当接したとき、クランク駆動用モータ6a及びア
ーム駆動用モータ6bによってクランク3及びアーム4
を駆動して、接地部材42を下段床に接地させる。そし
て、図4(a)に示すように、アーム4の先端に取り付
けられた接地部材42を車軸5から遠ざかる方向へ移動
させる。即ち、接地部材42が下段床に接地して転動し
ている状態において、クランク3の基端が軸着されてい
る軸6a1を中心としてクランク3が回転運動をし、そ
の反作用によって走行装置が段差をクリアできる位置ま
で持ち上がることとなる。 【0014】上述のように構成された走行装置にあっ
て、本実施形態は、前記車輪2を後輪とし、キャスタ1
09と駆動輪105とを前輪として、走行装置の前端部
下方の左右にそれぞれ設置している。前記キャスタ10
9と前記駆動輪105とは完全に独立している。即ち、
キャスタ109の車軸と駆動輪105の車軸105aと
は別個のものとなっている。キャスタ109は、車輪が
自由に回転し得るものであるとともに、その車軸の方向
が走行装置の移動に従って変化する。他方、駆動輪10
5は、アクチュエータ103によって駆動されるもので
あるとともに、その車軸105aの方向が操舵機構によ
って制御される。 【0015】以降、駆動輪105の操舵機構並びに駆動
機構に関して述べる。本実施形態において、駆動輪10
5の車軸105aは、軸支部材106によって回転可能
に支持され、前記軸支部材106は、本体部フレーム1
01によって回転可能に支持される。駆動輪105の車
軸105aは水平面に平行であり、軸支部材106の回
動の回転軸は水平面に垂直である。よって、軸支部材1
06が回転することにより駆動輪105の車軸105a
の方向が変化し、走行装置の進行方向が変わる。 【0016】軸支部材106には、当該軸支部材106
の回転軸に垂直な方向、即ち水平方向に伸びるレバー1
06aを突き出して設けている。また、本体部フレーム
101によって回転可能に支持される操舵桿107を、
走行装置後側方に配設するとともに、操舵桿107の下
端部を屈曲させてレバー107aとなし、操舵桿107
側のレバー107a及び軸支部材106側のレバー10
6aと係合する、剛性を有するリンク108によって、
ちょうど平行リンク機構のような伝動機構を形成してい
る。結果として、操舵桿107を回動操作することによ
って軸支部材106、ひいては駆動輪105の車軸10
5aを回動させることが可能である。このように、駆動
輪105の車軸105aを水平面上で回動させる操舵機
構は、軸支部材106、リンク108並びに操舵桿10
7から構成される。 【0017】加えて、軸支部材106にアクチュエータ
103を取り付け、アクチュエータ103と駆動輪10
5の車軸105aとの間にウォーム歯車機構104を介
在させることにより、駆動輪105の車軸105aをア
クチュエータ103によって駆動することを可能として
いる。 【0018】従って本実施形態によれば、クランク3と
アーム4とを具備して構成される段差昇降機構を有する
走行装置に、前記車輪2よりも前方に配置した一体の駆
動輪105と、前記駆動輪105の車軸105aを駆動
するアクチュエータ103と、前記車軸105aの方向
を変化させる操舵機構とを設けたことにより、駆動系、
操舵系を前輪の一方のみに集中でき、簡易な構造で走行
装置の駆動と操舵とを実現することができる。さらに、
駆動輪105の大きさに対して昇段差の方が大きく駆動
輪105自体が段差を昇ることができないような場合に
も、後輪(車輪2)側に設けられた段差昇降機構が段差
を踏破するように機能するため問題はない。 【0019】なお、本発明は以上に詳述した実施形態に
限られるものではない。例えば、車軸5は、車輪2の内
側で本体部1に固定していてもよい。車軸5が、モータ
のハウジングを兼ねてもよい。また、駆動輪105の車
軸105aの方向を変化させる操舵機構は、本実施形態
のようなリンク装置には限られず、ベルト伝動、チェー
ン伝動等を利用したものであっても構わない。本発明に
係る走行装置を車椅子として使用する場合にあっては、
後方の運転者が操舵桿107を操作して当該走行装置の
操舵を行うほか、車椅子に乗っている人が駆動輪105
の車軸105aを操舵できるように構成してもよい。さ
らに、操舵桿107とハンドル部材102とを、同一の
ものとして構成してもよい。 【0020】駆動輪105の車軸105aを駆動する駆
動機構は、ウォーム歯車機構104には限られない。ア
クチュエータ103のドライバを、クランク駆動用モー
タ6aのドライバやアーム駆動用モータ6bのドライバ
と共用のものとしてもよい。 【0021】その他、各部の具体的構成は、上記実施形
態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲で種々変形が可能である。 【0022】 【発明の効果】以上に詳述したように、本発明によれ
ば、段差昇降機構に加え、駆動機構並びに操舵機構をも
具備する走行装置を、簡易な構成によって実現すること
ができる。
置、介護支援機器、歩行支援機器、移乗機器、電動式揺
り椅子、リハビリ機器、電動式車椅子、車輪移動式ロボ
ット等として利用可能な、移動装置に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】従来から、この種の走行装置として多様
なものが存在している。例を挙げると、荷物を運搬する
場合の走行装置としてフォークリフト、リフタ、手押し
車等が、人を運搬する場合の走行装置として車椅子等
が、それぞれ周知のところである。 【0003】これらの走行装置が走行する走行路には、
時として、段差や障害物等が存在していることがある。
そこで、走行装置に段差や障害物の存在する道程を踏破
させるための段差昇降機構が、種々開発されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の走行
装置を走行させるときには、当該走行装置に設けられた
ハンドルを運転者が把持した上で、運転者自身が押した
り引いたりするか、あるいは、車輪をアクチュエータで
駆動して走行することが一般的である。 【0005】走行装置にアクチュエータを備えてその動
力を車輪の駆動に利用することは、運転者の負担を軽減
するためには効果的ではあるが、段差昇降機構と車輪の
駆動機構とを併せて走行装置に実装しようとすれば、構
造が大いに複雑化する点は否めない。さらに、段差昇降
を滑らかに行うと共に、走行時の進行方向をコントロー
ルする操舵機構をも実装することは困難となる。 【0006】本発明は、以上の問題に鑑み、段差昇降機
構に加えて、駆動機構並びに操舵機構をも具備する走行
装置を、極力コンパクトな構成によって実現しようとす
るものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】昇降機能を備えた走行装
置をより使い勝手のよいものとするべく、最小限の構成
で機能を付加するという課題を解決する手段として、本
発明は、本体部を移動可能に支持する車輪と、前記車輪
の回転を妨げない位置に回転駆動可能に取り付けられた
支持部材と、前記支持部材の回転中心から変位した部位
に取り付けられ、支持部材との係合部を足場として駆動
されて先端部を回転中心から遠ざける方向へ移動させる
ことの可能なアームとを具備してなる走行装置におい
て、上記走行装置の車輪を後輪とし、キャスタと駆動輪
とを前輪として設けるとともに、前記駆動輪の車軸を駆
動するアクチュエータと、前記駆動輪の車軸の方向を変
化させる操舵機構とを設けることとする。 【0008】即ち、走行装置の段差昇降機構を後輪側
に、駆動機構並びに操舵機構を前輪側に、それぞれ別個
のものとして設けることにより、徒に機構を複雑化させ
る必要がなくなる。そして、駆動輪を左右両輪からなる
ものとはしないことにより、駆動系を駆動輪が存在して
いる側に集中できるだけでなく、操舵の際の左右両輪
(この場合には、駆動輪とキャスタ)の回転数の制御を
不要とし、段差昇降機構との干渉無しに、簡易な構成で
走行装置の駆動と操舵を実現する。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、図
面を参照して説明する。本実施形態は、図1ないし図3
に示すように、走行装置の本体部1が一対の車輪2、キ
ャスター109並びに駆動輪105によって走行可能に
支持され、この本体部1の上部に人が着座することので
きる座席を設けたものである。 【0010】走行装置の段差昇降機構は、前記車輪2の
回転を妨げない位置に回転駆動可能に取り付けられた支
持部材たるクランク3と、このクランク3の回転中心か
ら変位した部位に取り付けられたアーム4とを具備して
構成される。当該アーム4は、前記クランク3を足場に
駆動されて、その先端部を回転中心から遠ざける方向へ
移動させることが可能となっている。 【0011】より具体的に述べると、車輪2のボス21
を受ける車軸5は、本体部1に固定され、内部が中空に
なっており、同一軸線上にクランク駆動用モータ6aと
アーム駆動用モータ6bとが独立駆動可能に配置されて
いる。クランク3は、基端を前記クランク駆動用モータ
6aに軸6a1を介して固定し、先端を車輪2間におい
て軸6a1周りに回転し得るように延出させたものであ
る。アーム4は、前記クランク3の延出端に水平支軸4
1を介して設けられている。即ち、アーム4はクランク
3の延出端を足場(支点)として前記水平支軸41を軸
に回動駆動される。また、アーム4の先端側には、車輪
2とほぼ同径の円弧状接地面を有する接地部材42を取
り付けてある。そして、前記水平支軸41には、ギア7
aが固定してある。このギア7は、クランク3上に設け
られたアイドラギア7bを介して、前記アーム駆動用モ
ータ6bの軸6b1に取り付けたギア7cに接続されて
いる。よって、水平支軸41に固定されたギア7aは、
アイドラギア7bを介してアーム駆動用モータ6bから
動力の伝達を受ける。このように、クランク3はクラン
ク駆動用モータ6aによって駆動可能とされ、アーム4
はアーム駆動用モータ6bによって駆動可能とされてい
る。 【0012】本実施形態に係る走行装置が段差を降りる
際の動作について説明する。図4(a)に示すように、
クランク駆動用モータ6aによってクランク3を回転
し、アーム駆動用モータ6bによってアーム4を駆動し
て、アーム4の先端に取り付けられた接地部材42を下
段側の段床に接地する。そして、接地部材42が緩やか
に車軸5(あるいは、クランク駆動用モータ6aの軸
心)に近づくようにクランク3及びアーム4を駆動し、
図4(b)に示すように、走行装置を下降させて車輪2
を下段床に接地させる。降段動作の途中において、車輪
2は、段差に沿って自由に回転する。 【0013】続いて、走行装置が段差を上る際の動作に
ついて説明する。図4(b)に示すように、車輪2が上
段差に当接したとき、クランク駆動用モータ6a及びア
ーム駆動用モータ6bによってクランク3及びアーム4
を駆動して、接地部材42を下段床に接地させる。そし
て、図4(a)に示すように、アーム4の先端に取り付
けられた接地部材42を車軸5から遠ざかる方向へ移動
させる。即ち、接地部材42が下段床に接地して転動し
ている状態において、クランク3の基端が軸着されてい
る軸6a1を中心としてクランク3が回転運動をし、そ
の反作用によって走行装置が段差をクリアできる位置ま
で持ち上がることとなる。 【0014】上述のように構成された走行装置にあっ
て、本実施形態は、前記車輪2を後輪とし、キャスタ1
09と駆動輪105とを前輪として、走行装置の前端部
下方の左右にそれぞれ設置している。前記キャスタ10
9と前記駆動輪105とは完全に独立している。即ち、
キャスタ109の車軸と駆動輪105の車軸105aと
は別個のものとなっている。キャスタ109は、車輪が
自由に回転し得るものであるとともに、その車軸の方向
が走行装置の移動に従って変化する。他方、駆動輪10
5は、アクチュエータ103によって駆動されるもので
あるとともに、その車軸105aの方向が操舵機構によ
って制御される。 【0015】以降、駆動輪105の操舵機構並びに駆動
機構に関して述べる。本実施形態において、駆動輪10
5の車軸105aは、軸支部材106によって回転可能
に支持され、前記軸支部材106は、本体部フレーム1
01によって回転可能に支持される。駆動輪105の車
軸105aは水平面に平行であり、軸支部材106の回
動の回転軸は水平面に垂直である。よって、軸支部材1
06が回転することにより駆動輪105の車軸105a
の方向が変化し、走行装置の進行方向が変わる。 【0016】軸支部材106には、当該軸支部材106
の回転軸に垂直な方向、即ち水平方向に伸びるレバー1
06aを突き出して設けている。また、本体部フレーム
101によって回転可能に支持される操舵桿107を、
走行装置後側方に配設するとともに、操舵桿107の下
端部を屈曲させてレバー107aとなし、操舵桿107
側のレバー107a及び軸支部材106側のレバー10
6aと係合する、剛性を有するリンク108によって、
ちょうど平行リンク機構のような伝動機構を形成してい
る。結果として、操舵桿107を回動操作することによ
って軸支部材106、ひいては駆動輪105の車軸10
5aを回動させることが可能である。このように、駆動
輪105の車軸105aを水平面上で回動させる操舵機
構は、軸支部材106、リンク108並びに操舵桿10
7から構成される。 【0017】加えて、軸支部材106にアクチュエータ
103を取り付け、アクチュエータ103と駆動輪10
5の車軸105aとの間にウォーム歯車機構104を介
在させることにより、駆動輪105の車軸105aをア
クチュエータ103によって駆動することを可能として
いる。 【0018】従って本実施形態によれば、クランク3と
アーム4とを具備して構成される段差昇降機構を有する
走行装置に、前記車輪2よりも前方に配置した一体の駆
動輪105と、前記駆動輪105の車軸105aを駆動
するアクチュエータ103と、前記車軸105aの方向
を変化させる操舵機構とを設けたことにより、駆動系、
操舵系を前輪の一方のみに集中でき、簡易な構造で走行
装置の駆動と操舵とを実現することができる。さらに、
駆動輪105の大きさに対して昇段差の方が大きく駆動
輪105自体が段差を昇ることができないような場合に
も、後輪(車輪2)側に設けられた段差昇降機構が段差
を踏破するように機能するため問題はない。 【0019】なお、本発明は以上に詳述した実施形態に
限られるものではない。例えば、車軸5は、車輪2の内
側で本体部1に固定していてもよい。車軸5が、モータ
のハウジングを兼ねてもよい。また、駆動輪105の車
軸105aの方向を変化させる操舵機構は、本実施形態
のようなリンク装置には限られず、ベルト伝動、チェー
ン伝動等を利用したものであっても構わない。本発明に
係る走行装置を車椅子として使用する場合にあっては、
後方の運転者が操舵桿107を操作して当該走行装置の
操舵を行うほか、車椅子に乗っている人が駆動輪105
の車軸105aを操舵できるように構成してもよい。さ
らに、操舵桿107とハンドル部材102とを、同一の
ものとして構成してもよい。 【0020】駆動輪105の車軸105aを駆動する駆
動機構は、ウォーム歯車機構104には限られない。ア
クチュエータ103のドライバを、クランク駆動用モー
タ6aのドライバやアーム駆動用モータ6bのドライバ
と共用のものとしてもよい。 【0021】その他、各部の具体的構成は、上記実施形
態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない
範囲で種々変形が可能である。 【0022】 【発明の効果】以上に詳述したように、本発明によれ
ば、段差昇降機構に加え、駆動機構並びに操舵機構をも
具備する走行装置を、簡易な構成によって実現すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る走行装置を示す斜視
図。 【図2】同要部側面図。 【図3】同要部縦断面図。 【図4】同実施形態に係る昇降動作を示す図。 【符号の説明】 1…本体部 2…車輪 3…クランク 4…アーム 41…水平支軸 42…接地部材 6a…クランク駆動用モータ 6b…アーム駆動用モータ 101…本体部フレーム 103…アクチュエータ 104…ウォーム歯車機構 105…駆動輪 105a…駆動輪の車軸 106…軸支部材 107…操舵桿 108…リンク 109…キャスタ
図。 【図2】同要部側面図。 【図3】同要部縦断面図。 【図4】同実施形態に係る昇降動作を示す図。 【符号の説明】 1…本体部 2…車輪 3…クランク 4…アーム 41…水平支軸 42…接地部材 6a…クランク駆動用モータ 6b…アーム駆動用モータ 101…本体部フレーム 103…アクチュエータ 104…ウォーム歯車機構 105…駆動輪 105a…駆動輪の車軸 106…軸支部材 107…操舵桿 108…リンク 109…キャスタ
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】本体部を移動可能に支持する車輪と、前記
車輪の回転を妨げない位置に回転駆動可能に取り付けら
れた支持部材と、前記支持部材の回転中心から変位した
部位に取り付けられ支持部材を足場に駆動されて先端部
を回転中心から遠ざける方向へ移動させることの可能な
アームとを具備してなる走行装置であって、前記車輪を
後輪とし、キャスタと前記キャスタとは別体をなす駆動
輪とを前輪として設けるとともに、前記駆動輪の車軸を
駆動するアクチュエータと、前記駆動輪の車軸の方向を
変化させる操舵機構とを設けたことを特徴とする走行装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001321165A JP2003127865A (ja) | 2001-10-18 | 2001-10-18 | 走行装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001321165A JP2003127865A (ja) | 2001-10-18 | 2001-10-18 | 走行装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003127865A true JP2003127865A (ja) | 2003-05-08 |
Family
ID=19138436
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001321165A Withdrawn JP2003127865A (ja) | 2001-10-18 | 2001-10-18 | 走行装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003127865A (ja) |
-
2001
- 2001-10-18 JP JP2001321165A patent/JP2003127865A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050104 |