JP2003127527A - インクジェット記録用シート - Google Patents
インクジェット記録用シートInfo
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- JP2003127527A JP2003127527A JP2001323650A JP2001323650A JP2003127527A JP 2003127527 A JP2003127527 A JP 2003127527A JP 2001323650 A JP2001323650 A JP 2001323650A JP 2001323650 A JP2001323650 A JP 2001323650A JP 2003127527 A JP2003127527 A JP 2003127527A
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- JP
- Japan
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- recording sheet
- group
- coating
- ink jet
- polymer
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高解像度で高濃度な画像を形成でき、耐光性
に優れ、印画後、高温高湿度環境下に長時間保存された
場合でも、経時ニジミを生じることなく、安定に画像を
保持し、かつ製造適性にも優れたインクジェット記録用
シートを提供する。 【解決手段】 少なくとも下記式(1)で表される単位
又はその塩を有する重合体(a)を含むインクジェット
記録用シートである。 【化1】 〔式(1)中、Wは単結合あるいは2価の連結基を表
し、Aはポリアルキレンオキサイド基またはヒドロキシ
アルキル基のいずれかを表す。nは0又は1を表し、R
は1または2を表す。〕
に優れ、印画後、高温高湿度環境下に長時間保存された
場合でも、経時ニジミを生じることなく、安定に画像を
保持し、かつ製造適性にも優れたインクジェット記録用
シートを提供する。 【解決手段】 少なくとも下記式(1)で表される単位
又はその塩を有する重合体(a)を含むインクジェット
記録用シートである。 【化1】 〔式(1)中、Wは単結合あるいは2価の連結基を表
し、Aはポリアルキレンオキサイド基またはヒドロキシ
アルキル基のいずれかを表す。nは0又は1を表し、R
は1または2を表す。〕
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性インク、油性
インク等の液状インクや、常温では固体であり、溶融液
状化させて印画に供する固体状インク等を用いたインク
ジェット記録に適した被記録材に関し、詳しくは、イン
ク受容性能に優れ、画像部の印画濃度が高く、かつ画像
部の経時でのニジミや色素の褪色が少ないインクジェッ
ト記録用シートに関する。
インク等の液状インクや、常温では固体であり、溶融液
状化させて印画に供する固体状インク等を用いたインク
ジェット記録に適した被記録材に関し、詳しくは、イン
ク受容性能に優れ、画像部の印画濃度が高く、かつ画像
部の経時でのニジミや色素の褪色が少ないインクジェッ
ト記録用シートに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報産業の急速な発展に伴って、
種々の情報処理システムが開発されている。また、これ
とともにそれぞれの情報システムに適した記録方法およ
び装置も開発され、実用化されている。このような記録
方法の中で、インクジェット記録方法は、種々の記録材
料に記録できること、ハードが比較的安価であること、
コンパクトであること、さらに静粛性が高いこと等によ
って、オフィスではもちろん、いわゆるホームユースに
おいても広く用いられてきている。また、近年のインク
ジェットプリンターの高解像度化によって、いわゆる写
真ライクな高画質記録物を得ることが可能となってき
た。そして、ハード(装置)の発展に伴い、インクジェ
ット記録用の記録シートも各種開発されてきている。
種々の情報処理システムが開発されている。また、これ
とともにそれぞれの情報システムに適した記録方法およ
び装置も開発され、実用化されている。このような記録
方法の中で、インクジェット記録方法は、種々の記録材
料に記録できること、ハードが比較的安価であること、
コンパクトであること、さらに静粛性が高いこと等によ
って、オフィスではもちろん、いわゆるホームユースに
おいても広く用いられてきている。また、近年のインク
ジェットプリンターの高解像度化によって、いわゆる写
真ライクな高画質記録物を得ることが可能となってき
た。そして、ハード(装置)の発展に伴い、インクジェ
ット記録用の記録シートも各種開発されてきている。
【0003】上記記録シートに要求される特性は一般的
に、(1)速乾性があること(インクの吸収速度が大き
いこと)、(2)インクドットの径が適正で均一である
こと(ニジミのないこと)、(3)粒状性が良好である
こと、(4)ドットの真円性が高いこと、(5)色濃度
が高いこと、(6)彩度が高いこと(くすみのないこ
と)、(7)印画部の耐光性、耐水性が良好なこと、
(8)長期間保存しても画像にニジミや褪色が生じない
こと、(9)記録シートの白色度が高いこと、(10)
記録シートの保存性が良好なこと、(11)変形・寸法
安定性が良好であること(カールが十分に小さいこ
と)、(12)ハード走行性が良好であること等が挙げ
られる。さらに、いわゆる写真ライクな高画質記録物を
得るために用いられるフォト光沢紙の用途では、上記に
付け加えて、光沢性、表面の平滑性、銀塩写真に類似し
た印画紙状の風合い等も要求される。
に、(1)速乾性があること(インクの吸収速度が大き
いこと)、(2)インクドットの径が適正で均一である
こと(ニジミのないこと)、(3)粒状性が良好である
こと、(4)ドットの真円性が高いこと、(5)色濃度
が高いこと、(6)彩度が高いこと(くすみのないこ
と)、(7)印画部の耐光性、耐水性が良好なこと、
(8)長期間保存しても画像にニジミや褪色が生じない
こと、(9)記録シートの白色度が高いこと、(10)
記録シートの保存性が良好なこと、(11)変形・寸法
安定性が良好であること(カールが十分に小さいこ
と)、(12)ハード走行性が良好であること等が挙げ
られる。さらに、いわゆる写真ライクな高画質記録物を
得るために用いられるフォト光沢紙の用途では、上記に
付け加えて、光沢性、表面の平滑性、銀塩写真に類似し
た印画紙状の風合い等も要求される。
【0004】インクジェット記録に用いられる記録用シ
ートとしては、例えば、特開昭55−51583号公
報、同55−144172号公報、同55−15039
5号公報、同56−148582号公報、同56−14
8583号公報、同56−148584号公報、同56
−148585号公報、同57−14091号公報、同
57−38185号公報、同57−129778号公
報、同57−129979号公報、同60−21908
4号公報、同60−245588号公報等に記載されて
いる、シリカ等の顔料と水溶性バインダーとを、紙また
はプラスチックフィルム等の支持体上に塗布したものが
知られている。しかしながら、これら提案された記録シ
ートにおいては、いずれも光沢性が非常に低く、フォト
光沢紙の用途としては不十分であった。
ートとしては、例えば、特開昭55−51583号公
報、同55−144172号公報、同55−15039
5号公報、同56−148582号公報、同56−14
8583号公報、同56−148584号公報、同56
−148585号公報、同57−14091号公報、同
57−38185号公報、同57−129778号公
報、同57−129979号公報、同60−21908
4号公報、同60−245588号公報等に記載されて
いる、シリカ等の顔料と水溶性バインダーとを、紙また
はプラスチックフィルム等の支持体上に塗布したものが
知られている。しかしながら、これら提案された記録シ
ートにおいては、いずれも光沢性が非常に低く、フォト
光沢紙の用途としては不十分であった。
【0005】さらに、特開平4−223190号公報で
は、硼砂または硼酸を0.1g/m 2以上塗工してなる
基紙に、5〜20g/m2の合成シリカ、およびポリビ
ニルアルコール(PVA)からなる記録層が設けられた
インクジェット記録用紙が提案されている。上記技術
は、単にバインダー含有量が少ない記録層の塗膜強度を
向上させることを目的としたものであり、光沢の点で劣
るため、フォト光沢紙の用途としては不十分であった。
は、硼砂または硼酸を0.1g/m 2以上塗工してなる
基紙に、5〜20g/m2の合成シリカ、およびポリビ
ニルアルコール(PVA)からなる記録層が設けられた
インクジェット記録用紙が提案されている。上記技術
は、単にバインダー含有量が少ない記録層の塗膜強度を
向上させることを目的としたものであり、光沢の点で劣
るため、フォト光沢紙の用途としては不十分であった。
【0006】また、光沢性を得るために各種水溶性ポリ
マーを用いた記録材料が提案されている。例えば、特開
昭58−89391号公報、同58−134784号公
報、同58−134786号公報、同60−44386
号公報、同60−132785号公報、同60−145
879号公報、同60−168651号公報、同60−
171143号公報等に記載の、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、またはゼラチン等を紙また
はプラスチックフィルム等の支持体上に塗布したものが
知られている。これらの記録シートも光沢性の点では優
れるがインク速乾性の点で劣るため、フォト光沢紙の用
途としては不十分であった。
マーを用いた記録材料が提案されている。例えば、特開
昭58−89391号公報、同58−134784号公
報、同58−134786号公報、同60−44386
号公報、同60−132785号公報、同60−145
879号公報、同60−168651号公報、同60−
171143号公報等に記載の、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、またはゼラチン等を紙また
はプラスチックフィルム等の支持体上に塗布したものが
知られている。これらの記録シートも光沢性の点では優
れるがインク速乾性の点で劣るため、フォト光沢紙の用
途としては不十分であった。
【0007】他方、特開平7−276789号公報、同
8−174992号公報、同11−115308号公
報、同11−192777号公報等では、上述のインク
ジェット記録用シートの要求特性、製造コストを満足す
るインクジェット記録用シートが提案されている。上記
特開平7−276789号公報では、無機顔料微粒子お
よび水溶性樹脂によって形成され、高い空隙率を持った
三次元構造を有する色材受容層が、支持体上に設けられ
た記録用シートが提案されている。この構成によれば、
上述のインク吸収性が向上し、印画時の混色ニジミが十
分に抑制され、解像度の高い画像を得ることができると
されている。この色材受容層は、一般に、小粒径の粒子
を多量に含有させて形成できるが、層形成のバインダー
量を空隙が形成できるように少なくする必要があるた
め、塗布層を急激に乾燥させるとひび割れが発生し、色
材受容層の透明性および外観が損なわれるといった欠点
があった。
8−174992号公報、同11−115308号公
報、同11−192777号公報等では、上述のインク
ジェット記録用シートの要求特性、製造コストを満足す
るインクジェット記録用シートが提案されている。上記
特開平7−276789号公報では、無機顔料微粒子お
よび水溶性樹脂によって形成され、高い空隙率を持った
三次元構造を有する色材受容層が、支持体上に設けられ
た記録用シートが提案されている。この構成によれば、
上述のインク吸収性が向上し、印画時の混色ニジミが十
分に抑制され、解像度の高い画像を得ることができると
されている。この色材受容層は、一般に、小粒径の粒子
を多量に含有させて形成できるが、層形成のバインダー
量を空隙が形成できるように少なくする必要があるた
め、塗布層を急激に乾燥させるとひび割れが発生し、色
材受容層の透明性および外観が損なわれるといった欠点
があった。
【0008】特開平11−115308号公報には、平
均一次粒子径が10nm以下の気相法シリカをpHが8
以上のアルカリ雰囲気下で、ポリビニルアルコール(P
VA)とブレンドした後に分散して得られた塗布液を塗
布し、該塗布後に生乾きの状態でさらにPVAの硬化剤
を含むpHが8以上の塗布液を塗布し、乾燥させて色材
受容層を形成する方法が記載されている。しかし、当該
方法によると、画像の印画濃度や鮮鋭性が低く、十分な
光沢感をえることができない。
均一次粒子径が10nm以下の気相法シリカをpHが8
以上のアルカリ雰囲気下で、ポリビニルアルコール(P
VA)とブレンドした後に分散して得られた塗布液を塗
布し、該塗布後に生乾きの状態でさらにPVAの硬化剤
を含むpHが8以上の塗布液を塗布し、乾燥させて色材
受容層を形成する方法が記載されている。しかし、当該
方法によると、画像の印画濃度や鮮鋭性が低く、十分な
光沢感をえることができない。
【0009】特開平10―181190号公報には、凝
集体顔料をカチオン性樹脂含有液中で微粉砕分散し、粒
径を500nm以下とした顔料を含有する塗布液を塗布
して色材受容層を形成する方法が記載されているが、光
沢感が不十分である。
集体顔料をカチオン性樹脂含有液中で微粉砕分散し、粒
径を500nm以下とした顔料を含有する塗布液を塗布
して色材受容層を形成する方法が記載されているが、光
沢感が不十分である。
【0010】また、特開平12−211235号公報に
は、気相法シリカと、ポリジアリリルアミン誘導体の構
成単位を有するカチオン性ポリマーを含有するインクジ
ェット記録用シートが記載されているが、これも画像の
印画濃度、鮮越性および光沢感が低い。さたに、特開平
12−211241号公報には、気相法シリカを含有す
るpH1.0〜4.5の水分散液を用いるインクジェッ
ト記録紙用塗布液が記載されているが、画像の印画濃度
が低く、さらには記録用シートの表面にヒビ割れが発生
してしまう。
は、気相法シリカと、ポリジアリリルアミン誘導体の構
成単位を有するカチオン性ポリマーを含有するインクジ
ェット記録用シートが記載されているが、これも画像の
印画濃度、鮮越性および光沢感が低い。さたに、特開平
12−211241号公報には、気相法シリカを含有す
るpH1.0〜4.5の水分散液を用いるインクジェッ
ト記録紙用塗布液が記載されているが、画像の印画濃度
が低く、さらには記録用シートの表面にヒビ割れが発生
してしまう。
【0011】特開平10−119423号公報、または
同10−217601号公報等には、微細な無機顔料粒
子および水溶性樹脂を含有し、高い空隙率を持つ色材受
容層が支持体上に設けられたインクジェット記録用シー
トが提案されている。上記各インクジェット記録用シー
トは、その構成からインク吸収性に優れ、高解像度の画
像を形成しうる高いインク吸収性能を有し、かつ高光沢
性を示す。しかしながら、光沢性との風合いの観点か
ら、支持体としてその両側の表面にポリエチレン等の樹
脂コートがほどこされた支持体を用いるため、色材受容
層にそのまま高沸点溶媒が残存し、印画後、高温高湿環
境下に長時間保存されると、色材受容層中で該溶媒が染
料と共に拡散して、経時による画像のニジミ(以下、
「経時ニジミ」ということがある)を生じるという問題
があった。
同10−217601号公報等には、微細な無機顔料粒
子および水溶性樹脂を含有し、高い空隙率を持つ色材受
容層が支持体上に設けられたインクジェット記録用シー
トが提案されている。上記各インクジェット記録用シー
トは、その構成からインク吸収性に優れ、高解像度の画
像を形成しうる高いインク吸収性能を有し、かつ高光沢
性を示す。しかしながら、光沢性との風合いの観点か
ら、支持体としてその両側の表面にポリエチレン等の樹
脂コートがほどこされた支持体を用いるため、色材受容
層にそのまま高沸点溶媒が残存し、印画後、高温高湿環
境下に長時間保存されると、色材受容層中で該溶媒が染
料と共に拡散して、経時による画像のニジミ(以下、
「経時ニジミ」ということがある)を生じるという問題
があった。
【0012】また、インクジェット記録用シートには、
インク中の染料成分を固定化する目的でアミノ基やアン
モニウム塩を有する化合物、特にこれらを有する高分子
化合物を添加することが広くおこなわれており、例え
ば、特開昭60−83882号公報、同64−7528
1号公報、同59−20696号公報等に記載されるジ
アリルアンモニウム塩誘導体の(共)重合体、特開昭6
1−61887号公報、同61−72581号公報等に
記載されるアリルアミン塩共重合体、特開平6−340
163号公報、同4−288283号公報、同9−30
0810号公報、同8−318672号公報、同10−
272830号公報、特開昭63−115780号公報
等に記載のアンモニウム塩を有する(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリルアミド系(共)重合体、ビニルベ
ンジルアンモニウム塩(共)重合体等のビニル(共)重
合体、特開平10−44588号公報等に記載の変性ポ
リビニルアルコール(PVA)、特開平6−23426
8号公報、同11−277888等に記載のアミン・エ
ピクロルヒドリン重付加体、特開平10−119418
号公報等に記載のジハライド・ジアミン重付加体、特開
平11−58934号公報、同11−28860等に記
載のポリアミジン、同12−71603号公報などに記
載のアリルアミン塩酸塩、アリルアミン、ジアリルジメ
チルアンモニウム塩等の重合体など多くの化合物が用い
られている。上記公報に記載のインクジェット記録シー
トは、これらの化合物を用いることで染料の固定化を図
り、ニジミの防止がなされている。
インク中の染料成分を固定化する目的でアミノ基やアン
モニウム塩を有する化合物、特にこれらを有する高分子
化合物を添加することが広くおこなわれており、例え
ば、特開昭60−83882号公報、同64−7528
1号公報、同59−20696号公報等に記載されるジ
アリルアンモニウム塩誘導体の(共)重合体、特開昭6
1−61887号公報、同61−72581号公報等に
記載されるアリルアミン塩共重合体、特開平6−340
163号公報、同4−288283号公報、同9−30
0810号公報、同8−318672号公報、同10−
272830号公報、特開昭63−115780号公報
等に記載のアンモニウム塩を有する(メタ)アクリレー
ト、(メタ)アクリルアミド系(共)重合体、ビニルベ
ンジルアンモニウム塩(共)重合体等のビニル(共)重
合体、特開平10−44588号公報等に記載の変性ポ
リビニルアルコール(PVA)、特開平6−23426
8号公報、同11−277888等に記載のアミン・エ
ピクロルヒドリン重付加体、特開平10−119418
号公報等に記載のジハライド・ジアミン重付加体、特開
平11−58934号公報、同11−28860等に記
載のポリアミジン、同12−71603号公報などに記
載のアリルアミン塩酸塩、アリルアミン、ジアリルジメ
チルアンモニウム塩等の重合体など多くの化合物が用い
られている。上記公報に記載のインクジェット記録シー
トは、これらの化合物を用いることで染料の固定化を図
り、ニジミの防止がなされている。
【0013】しかしながら、これらの高い空隙率を持つ
色材受容層を有するインクジェット記録シートはインク
吸収性、高光沢性といった長所を有し、経時ニジミも改
良されつつあるが、印画された画像を印画直後にクリヤ
ーファイル等の中に保管したり、あるいは特に高湿度条
件下に長期間に渡って保存したりした場合にはいまだ画
像のニジミが発生するという問題点が有る。
色材受容層を有するインクジェット記録シートはインク
吸収性、高光沢性といった長所を有し、経時ニジミも改
良されつつあるが、印画された画像を印画直後にクリヤ
ーファイル等の中に保管したり、あるいは特に高湿度条
件下に長期間に渡って保存したりした場合にはいまだ画
像のニジミが発生するという問題点が有る。
【0014】また、ポリアリルアミン誘導体またはポリ
ビニルアミン誘導体(以下、「ポリアミン類」という場
合がある。)をインクジェット記録用シートに用いたイ
ンクジェット記録用シートが知られている。例えば、特
開昭63−280681号公報には、炭素数2〜3のヒ
ドロキシアルキルが置換されたポリアミン類を用いたイ
ンクジェット記録用シートが示されている。しかしなが
らこれらのインクジェット記録用シートではいまだ経時
ニジミの防止効果は不十分であった。
ビニルアミン誘導体(以下、「ポリアミン類」という場
合がある。)をインクジェット記録用シートに用いたイ
ンクジェット記録用シートが知られている。例えば、特
開昭63−280681号公報には、炭素数2〜3のヒ
ドロキシアルキルが置換されたポリアミン類を用いたイ
ンクジェット記録用シートが示されている。しかしなが
らこれらのインクジェット記録用シートではいまだ経時
ニジミの防止効果は不十分であった。
【0015】特開平8−267904号公報には炭素数
1〜6のアルキル基、ベンジル基、アリール基を置換し
たポリアミン類を含むインクジェット記録用シートが示
されている。しかしながらこれらの場合は4級アンモニ
ウム塩を必須成分とするものであって、これらの置換基
(特に疎水性が高い置換基)の導入によって経時ニジミ
の良化を目的とするものではない。また、上記ポリアミ
ン類を高分子反応で形成するものでもない。
1〜6のアルキル基、ベンジル基、アリール基を置換し
たポリアミン類を含むインクジェット記録用シートが示
されている。しかしながらこれらの場合は4級アンモニ
ウム塩を必須成分とするものであって、これらの置換基
(特に疎水性が高い置換基)の導入によって経時ニジミ
の良化を目的とするものではない。また、上記ポリアミ
ン類を高分子反応で形成するものでもない。
【0016】その他、例えば特開平6−340163号
公報、同6−340164、同7−242015号公
報、同8−142496号公報、同8−267904号
公報、同8−282029号公報にはポリアリルアミン
のジ置換体やポリアリルアンモニウムのトリ置換体など
が示されている。しかしながら、これら誘導体は一般に
重合性の低いジ置換アリルアミン、あるいは、トリ置換
アリルアンモニウム塩の重合で合成するのが一般的な為
に、製造適性が劣るという問題点があった。さらに、こ
れらの置換基の導入によって経時ニジミの良化を目的と
するものではない。
公報、同6−340164、同7−242015号公
報、同8−142496号公報、同8−267904号
公報、同8−282029号公報にはポリアリルアミン
のジ置換体やポリアリルアンモニウムのトリ置換体など
が示されている。しかしながら、これら誘導体は一般に
重合性の低いジ置換アリルアミン、あるいは、トリ置換
アリルアンモニウム塩の重合で合成するのが一般的な為
に、製造適性が劣るという問題点があった。さらに、こ
れらの置換基の導入によって経時ニジミの良化を目的と
するものではない。
【0017】またアルキル基、アリール基、アラルキル
基以外の置換基を有するアミン類を含んだインクジェッ
ト記録用シートの例として、特開平11−58634号
公報、同11−20307号公報等には、ポリビニルア
ミンがCOH、COMeで置換されている例が示されて
いる。しかしながら、これはポリアミジン系媒染剤の一
部としての例であり、これらの基を導入してもやはり経
時ニジミの防止効果は不十分であった。
基以外の置換基を有するアミン類を含んだインクジェッ
ト記録用シートの例として、特開平11−58634号
公報、同11−20307号公報等には、ポリビニルア
ミンがCOH、COMeで置換されている例が示されて
いる。しかしながら、これはポリアミジン系媒染剤の一
部としての例であり、これらの基を導入してもやはり経
時ニジミの防止効果は不十分であった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明の目的は、高解像度で高濃度な
画像を形成でき、耐光性に優れ、印画後、高温高湿度環
境下に長時間保存された場合でも、経時ニジミを生じる
ことなく、安定に画像を保持し、かつ製造適性にも優れ
たインクジェット記録用シートを提供することにある。
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明の目的は、高解像度で高濃度な
画像を形成でき、耐光性に優れ、印画後、高温高湿度環
境下に長時間保存された場合でも、経時ニジミを生じる
ことなく、安定に画像を保持し、かつ製造適性にも優れ
たインクジェット記録用シートを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者は、これらの問
題解決のために、鋭意検討をおこなった結果、下記のイ
ンクジェット記録用シートを用いることでこれらの問題
を解決可能であることを見出し、本発明に至った。前記
課題を解決する手段は以下の通りである。
題解決のために、鋭意検討をおこなった結果、下記のイ
ンクジェット記録用シートを用いることでこれらの問題
を解決可能であることを見出し、本発明に至った。前記
課題を解決する手段は以下の通りである。
【0020】<1> 少なくとも下記式(1)で表され
る単位又はその塩を有する重合体(a)を含むことを特
徴とするインクジェット記録用シートである。
る単位又はその塩を有する重合体(a)を含むことを特
徴とするインクジェット記録用シートである。
【0021】
【化5】
〔式(1)中、Wは単結合あるいは2価の連結基を表
し、Aはポリアルキレンオキサイド基またはヒドロキシ
アルキル基のいずれかを表す。nは0又は1を表し、r
は1または2を表す。〕
し、Aはポリアルキレンオキサイド基またはヒドロキシ
アルキル基のいずれかを表す。nは0又は1を表し、r
は1または2を表す。〕
【0022】<2> 支持体上に色材受容層を有するイ
ンクジェット記録用シートにおいて、前記色材受容層
が、無機顔料粒子と、水溶性樹脂と、少なくとも下記式
(1)で表される単位又はその塩を有する重合体(a)
とを含むことを特徴とするインクジェット記録用シート
である。
ンクジェット記録用シートにおいて、前記色材受容層
が、無機顔料粒子と、水溶性樹脂と、少なくとも下記式
(1)で表される単位又はその塩を有する重合体(a)
とを含むことを特徴とするインクジェット記録用シート
である。
【0023】
【化6】
〔式(1)中、Wは単結合あるいは2価の連結基を表
し、Aはポリアルキレンオキサイド基またはヒドロキシ
アルキル基のいずれかを表す。nは0又は1を表し、r
は1または2を表す。〕
し、Aはポリアルキレンオキサイド基またはヒドロキシ
アルキル基のいずれかを表す。nは0又は1を表し、r
は1または2を表す。〕
【0024】<3> 前記式(1)の単位が、下記式
(2)〜(7)のいずれかである前記<1>または<2
>に記載のインクジェット記録用シートである。
(2)〜(7)のいずれかである前記<1>または<2
>に記載のインクジェット記録用シートである。
【0025】
【化7】
〔各式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及び
R8は、それぞれ独立に、ポリアルキレンオキサイド基
あるいはヒドロキシアルキル基のいずれかを表し、R9
は水酸基を表し、Xは対アニオンを表し、nは0又は1
を表す。〕
R8は、それぞれ独立に、ポリアルキレンオキサイド基
あるいはヒドロキシアルキル基のいずれかを表し、R9
は水酸基を表し、Xは対アニオンを表し、nは0又は1
を表す。〕
【0026】<4> 前記重合体(a)が、さらに、下
記式(8)及び/又は(9)で表される単位を含有する
ことを特徴とする前記<1>から<3>のいずれかに記
載のインクジェット記録用シートである。
記式(8)及び/又は(9)で表される単位を含有する
ことを特徴とする前記<1>から<3>のいずれかに記
載のインクジェット記録用シートである。
【0027】
【化8】
〔m、lは0または1を表し、Xは対アニオンを表
す。〕
す。〕
【0028】<5> 前記重合体(a)が、前記一般式
(9)で表される単位を有する重合体(b)の高分子反
応によって得られることを特徴とする請求項3または4
に記載のインクジェット記録用シートである。 <6> 前記無機顔料微粒子が、平均1次粒子径が20
nm以下のシリカ微粒子、または、平均細孔半径が1〜
10nmの擬ベーマイトであることを特徴とする前記<
2>から<5>のいずれかに記載のインクジェット記録
用シートである。 <7> 前記水溶性樹脂が、ポリビニルアルコール又は
その誘導体であることを特徴とする前記<2>から<6
>のいずれかに記載のインクジェット記録用シートであ
る。 <8> 前記色材受容層が、さらに、前記水溶性樹脂を
架橋しうる架橋剤を含むことを特徴とする前記<2>か
ら<7>のいずれかに記載のインクジェット記録用シー
トである。 <9> 前記架橋剤が、ホウ素化合物であることを特徴
とする前記<8>に記載のインクジェット記録用シート
である。 <10> 前記色材受容層が、さらに、アニオン性染料
を固定しうる有機媒染剤を含むことを特徴とする前記<
2>から<9>のいずれかに記載のインクジェット記録
用シートである。 <11> 前記有機媒染剤がポリアリルアミンまたはそ
の誘導体であることを特徴とする前記<10>に記載の
インクジェット記録用シートである。 <12> 前記色材受容層が、空隙率が50〜80%の
3次元網目構造を有し、前記無機顔料微粒子(i)と水
溶性樹脂(p)との質量比(i:p)が1.5:1〜1
0:1であることを特徴とする前記<2>から<11>
のいずれかに記載のインクジェット記録用シートであ
る。 <13> 前記色材受容層が、支持体上に前記重合体
(a)と前記無機顔料微粒子と前記水溶性樹脂とを含有
する第1の塗布液を塗布し、(1)該塗布と同時、
(2)該塗布によって形成される塗布層の乾燥途中であ
って前記塗布層が減率乾燥を示す前、あるいは(3)前
記塗布層を乾燥して塗膜を形成した後、のいずれかに有
機媒染剤を含む第2の塗布液を付与して得られることを
特徴とする前記<2>から<12>のいずれかに記載の
インクジェット記録用シートである。 <14> 前記色材受容層が、前記第1の塗布液及び第
2の塗布液の少なくとも一方に前記架橋剤を添加して付
与、あるいは前記第1の塗布液及び第2の塗布液とは別
に前記架橋剤を含む塗布液を付与することで得られるこ
とを特徴とする前記<2>から<13>のいずれかに記
載のインクジェット記録用シートである。
(9)で表される単位を有する重合体(b)の高分子反
応によって得られることを特徴とする請求項3または4
に記載のインクジェット記録用シートである。 <6> 前記無機顔料微粒子が、平均1次粒子径が20
nm以下のシリカ微粒子、または、平均細孔半径が1〜
10nmの擬ベーマイトであることを特徴とする前記<
2>から<5>のいずれかに記載のインクジェット記録
用シートである。 <7> 前記水溶性樹脂が、ポリビニルアルコール又は
その誘導体であることを特徴とする前記<2>から<6
>のいずれかに記載のインクジェット記録用シートであ
る。 <8> 前記色材受容層が、さらに、前記水溶性樹脂を
架橋しうる架橋剤を含むことを特徴とする前記<2>か
ら<7>のいずれかに記載のインクジェット記録用シー
トである。 <9> 前記架橋剤が、ホウ素化合物であることを特徴
とする前記<8>に記載のインクジェット記録用シート
である。 <10> 前記色材受容層が、さらに、アニオン性染料
を固定しうる有機媒染剤を含むことを特徴とする前記<
2>から<9>のいずれかに記載のインクジェット記録
用シートである。 <11> 前記有機媒染剤がポリアリルアミンまたはそ
の誘導体であることを特徴とする前記<10>に記載の
インクジェット記録用シートである。 <12> 前記色材受容層が、空隙率が50〜80%の
3次元網目構造を有し、前記無機顔料微粒子(i)と水
溶性樹脂(p)との質量比(i:p)が1.5:1〜1
0:1であることを特徴とする前記<2>から<11>
のいずれかに記載のインクジェット記録用シートであ
る。 <13> 前記色材受容層が、支持体上に前記重合体
(a)と前記無機顔料微粒子と前記水溶性樹脂とを含有
する第1の塗布液を塗布し、(1)該塗布と同時、
(2)該塗布によって形成される塗布層の乾燥途中であ
って前記塗布層が減率乾燥を示す前、あるいは(3)前
記塗布層を乾燥して塗膜を形成した後、のいずれかに有
機媒染剤を含む第2の塗布液を付与して得られることを
特徴とする前記<2>から<12>のいずれかに記載の
インクジェット記録用シートである。 <14> 前記色材受容層が、前記第1の塗布液及び第
2の塗布液の少なくとも一方に前記架橋剤を添加して付
与、あるいは前記第1の塗布液及び第2の塗布液とは別
に前記架橋剤を含む塗布液を付与することで得られるこ
とを特徴とする前記<2>から<13>のいずれかに記
載のインクジェット記録用シートである。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明のインクジェット記
録用シートについて詳細に説明する。本発明のインクジ
ェット記録用シートは、少なくとも下記式(1)で表さ
れる単位又はその塩を有する重合体(a)を含むことに
特徴を有する。本発明のインクジェット記録用シート
は、より具体的には、支持体上に色材受容層を有し、こ
の色材受容層が、無機顔料粒子と、水溶性樹脂と、少な
くとも下記式(1)で表される単位又はその塩を有する
重合体(a)とを含むことに特徴を有する。本発明のイ
ンクジェット記録用シートは、重合体(a)が分散剤と
しての役割を果たし、印画後の色濃度を向上させること
ができる。
録用シートについて詳細に説明する。本発明のインクジ
ェット記録用シートは、少なくとも下記式(1)で表さ
れる単位又はその塩を有する重合体(a)を含むことに
特徴を有する。本発明のインクジェット記録用シート
は、より具体的には、支持体上に色材受容層を有し、こ
の色材受容層が、無機顔料粒子と、水溶性樹脂と、少な
くとも下記式(1)で表される単位又はその塩を有する
重合体(a)とを含むことに特徴を有する。本発明のイ
ンクジェット記録用シートは、重合体(a)が分散剤と
しての役割を果たし、印画後の色濃度を向上させること
ができる。
【0030】
【化9】
【0031】式(1)中、Wは単結合あるいは2価の連
結基を表し、Aはポリアルキレンオキサイド基またはヒ
ドロキシアルキル基のいずれかを表し、nは0又は1、
rは1または2を表す。
結基を表し、Aはポリアルキレンオキサイド基またはヒ
ドロキシアルキル基のいずれかを表し、nは0又は1、
rは1または2を表す。
【0032】式(1)で表される単位は、ポリアルキレ
ンオキサイド基あるいはヒドロキシアルキル基を有する
単位である。ポリアルキレンオキサイド基としては、ポ
リエチレンオキサイド基、ポリプロピレンオキサイド
基、ポリブチレンオキサイド基、等が挙げられる。ヒド
ロキシアルキル基としては、ヒドロキシエチル基、2−
ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、
2,3−ジヒドロキシプロピル基、2,3,4−ヒドロ
キシブチル基、2,4−ヒドロキシブチル基、2,3,
4,5−ヒドロキシブチル基、等が挙げられる。
ンオキサイド基あるいはヒドロキシアルキル基を有する
単位である。ポリアルキレンオキサイド基としては、ポ
リエチレンオキサイド基、ポリプロピレンオキサイド
基、ポリブチレンオキサイド基、等が挙げられる。ヒド
ロキシアルキル基としては、ヒドロキシエチル基、2−
ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、
2,3−ジヒドロキシプロピル基、2,3,4−ヒドロ
キシブチル基、2,4−ヒドロキシブチル基、2,3,
4,5−ヒドロキシブチル基、等が挙げられる。
【0033】また、式(1)の単位は下記式(2)〜
(7)で表される単位のいずれかであることが好まし
い。
(7)で表される単位のいずれかであることが好まし
い。
【0034】
【化10】
【0035】R1〜R8はポリアルキレンオキサイド基あ
るいはヒドロキシアルキル基のいずれかを表し、R9は
水酸基を表し、Xは対アニオン、nは0又は1を表す。
るいはヒドロキシアルキル基のいずれかを表し、R9は
水酸基を表し、Xは対アニオン、nは0又は1を表す。
【0036】これらの単位は、アミノ基に対して、例え
ばハロゲン含有化合物、アクリル化合物、酸無水物含有
化合物、エポキシ化合物等を反応させることにより得ら
れる。ハロゲン含有化合物としては、2−〔2−(2−
クロロエトキシ)エトキシ〕エタノール、2−{2−
〔2−(2−クロロエトキシ)エトキシ〕エトキシ}エ
タノール、1−(2−クロロエトキシ)−2−(2−メ
トキシエトキシ)エタン、ポリエチレングリコールモノ
クロロヒドリン、ポリプロピレングリコールモノクロロ
ヒドリン等が挙げられる。
ばハロゲン含有化合物、アクリル化合物、酸無水物含有
化合物、エポキシ化合物等を反応させることにより得ら
れる。ハロゲン含有化合物としては、2−〔2−(2−
クロロエトキシ)エトキシ〕エタノール、2−{2−
〔2−(2−クロロエトキシ)エトキシ〕エトキシ}エ
タノール、1−(2−クロロエトキシ)−2−(2−メ
トキシエトキシ)エタン、ポリエチレングリコールモノ
クロロヒドリン、ポリプロピレングリコールモノクロロ
ヒドリン等が挙げられる。
【0037】アクリル化合物としては、ヒドロキシアル
キル基を有する(2−ヒドロキシエチルアクリレート、
2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシ
プロピルアクリレート等)、ポリアルキレンオキサイド
基を有する(メトキシポリエチレングリコールモノアク
リレート、メトキシポリプロピレングリコールモノアク
リレート、オクトキシポリエチレングリコールモノアク
リレート、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプ
ロピレングリコールモノアクリレート、ラウロキシポリ
エチレングリコールモノアクリレート、ステアロキシポ
リエチレングリコールモノアクリレート、アリロキシポ
リエチレングリコールモノアクリレート、ノニルフェノ
キシポリエチレングリコールモノアクリレート、ノニル
フェノキシポリプロピレングリコールモノアクリレート
等)が挙げられる。
キル基を有する(2−ヒドロキシエチルアクリレート、
2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシ
プロピルアクリレート等)、ポリアルキレンオキサイド
基を有する(メトキシポリエチレングリコールモノアク
リレート、メトキシポリプロピレングリコールモノアク
リレート、オクトキシポリエチレングリコールモノアク
リレート、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプ
ロピレングリコールモノアクリレート、ラウロキシポリ
エチレングリコールモノアクリレート、ステアロキシポ
リエチレングリコールモノアクリレート、アリロキシポ
リエチレングリコールモノアクリレート、ノニルフェノ
キシポリエチレングリコールモノアクリレート、ノニル
フェノキシポリプロピレングリコールモノアクリレート
等)が挙げられる。
【0038】酸無水物としてはグルコノデルタラクト
ン、ラクトノデルタラクトン、マンノデルタラクトン、
ガラクトノデルタラクトン、キシロノデルタラクトン等
が挙げられ、これらは開環により、ヒドロキシアルキル
基を与えることができる。
ン、ラクトノデルタラクトン、マンノデルタラクトン、
ガラクトノデルタラクトン、キシロノデルタラクトン等
が挙げられ、これらは開環により、ヒドロキシアルキル
基を与えることができる。
【0039】エポキシ化合物としては、ポリアルキレン
オキサイド基を有する(メトキシポリエチレングリコー
ルグリシジルエーテル、メトキシポリプロピレングリコ
ールグリシジルエーテル、エトキシポリエチレングリコ
ールグリシジルエーテル、エトキシポリプロピレングリ
コールグリシジルエーテル、ブトキシポリエチレングリ
コールグリシジルエーテル、オクトキシポリエチレング
リコールグリシジルエーテル、オクトキシポリプロピレ
ングリコールグリシジルエーテル、ラウロキシポリエチ
レングリコールグリシジルエーテル、ステアロキシポリ
エチレングリコールグリシジルエーテル、アリロキシポ
リエチレングリコールグリシジルエーテル、フェノキシ
ポリエチレングリコールグリシジルエーテル、ノニルフ
ェノキシポリエチレングリコールグリシジルエーテル、
ノニルフェノキシポリプロピレングリコールグリシジル
エーテル等)、ヒドロキシアルキル基を有する(グリシ
ドール等)が挙げられる。
オキサイド基を有する(メトキシポリエチレングリコー
ルグリシジルエーテル、メトキシポリプロピレングリコ
ールグリシジルエーテル、エトキシポリエチレングリコ
ールグリシジルエーテル、エトキシポリプロピレングリ
コールグリシジルエーテル、ブトキシポリエチレングリ
コールグリシジルエーテル、オクトキシポリエチレング
リコールグリシジルエーテル、オクトキシポリプロピレ
ングリコールグリシジルエーテル、ラウロキシポリエチ
レングリコールグリシジルエーテル、ステアロキシポリ
エチレングリコールグリシジルエーテル、アリロキシポ
リエチレングリコールグリシジルエーテル、フェノキシ
ポリエチレングリコールグリシジルエーテル、ノニルフ
ェノキシポリエチレングリコールグリシジルエーテル、
ノニルフェノキシポリプロピレングリコールグリシジル
エーテル等)、ヒドロキシアルキル基を有する(グリシ
ドール等)が挙げられる。
【0040】上記重合体(a)はさらに下記式(8)及
び/又は(9)の単位を有していてもよい。
び/又は(9)の単位を有していてもよい。
【0041】
【化11】
【0042】m、lは0または1を表し、Xは対アニオ
ンを表す。
ンを表す。
【0043】上記式(8)におけるアニオン成分X-とし
ては有機酸残基あるいは無機酸残基いずれも用いること
ができる。有機酸残基としては、カルボン酸類、スルホ
ン酸類、チオカルボン酸類などが挙げられ、例えば、R
−COO-、R−OSO2 -、(RO)2P(=O)O-
などの一般式で示されるものが挙げられる。上記Rの具
体例としては、アルキル基(例えばメチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−
ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル
基、n−デシル基、n−ドデシル基、オクタデシル基等
が挙げられ、これらは置換基を有していても良い)、ア
ラルキル基(例えばベンジル基、フェニルエチル基、ビ
ニルベンジル基、1−フェニルビニル基、ヒドロキシフ
ェニルメチル基など)、アリール基(例えばフェニル
基、ナフチル基、トリル基、クロロフェニル基、ジクロ
ロフェニル基、トリクロロフェニル基、ブロモフェニル
基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、アセ
トキシフェニル基、シアノフェニル基、ビニルフェニル
基)が挙げられる。これらの内、カルボン酸類、スルホ
ン酸類が好ましく、Rとしてはメチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基が特に好ましい。無機酸
残基としては、ハライド類(Cl-、F-、Br-、
I-)、NO3 -、HSO4 -、H2PO4 -、ClO4 -、BF
4 -、PF6 -が挙げられ、ハライド類、NO3 -が好まし
い。
ては有機酸残基あるいは無機酸残基いずれも用いること
ができる。有機酸残基としては、カルボン酸類、スルホ
ン酸類、チオカルボン酸類などが挙げられ、例えば、R
−COO-、R−OSO2 -、(RO)2P(=O)O-
などの一般式で示されるものが挙げられる。上記Rの具
体例としては、アルキル基(例えばメチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−
ヘキシル基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル
基、n−デシル基、n−ドデシル基、オクタデシル基等
が挙げられ、これらは置換基を有していても良い)、ア
ラルキル基(例えばベンジル基、フェニルエチル基、ビ
ニルベンジル基、1−フェニルビニル基、ヒドロキシフ
ェニルメチル基など)、アリール基(例えばフェニル
基、ナフチル基、トリル基、クロロフェニル基、ジクロ
ロフェニル基、トリクロロフェニル基、ブロモフェニル
基、ヒドロキシフェニル基、メトキシフェニル基、アセ
トキシフェニル基、シアノフェニル基、ビニルフェニル
基)が挙げられる。これらの内、カルボン酸類、スルホ
ン酸類が好ましく、Rとしてはメチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基が特に好ましい。無機酸
残基としては、ハライド類(Cl-、F-、Br-、
I-)、NO3 -、HSO4 -、H2PO4 -、ClO4 -、BF
4 -、PF6 -が挙げられ、ハライド類、NO3 -が好まし
い。
【0044】重合体(a)中、一般式(8)で示される
単位の含有量は10mol%以上が好ましく、20mo
l%以上がさらに好ましく、30mol%以上が特に好
ましい。また、式(1)で示される単位の含有量は1m
ol%以上が好ましく、1〜50mol%がより好まし
く、1〜35mol%がさらに好ましく、1〜20mo
l%が特に好ましい。また、重合体(a)中、一般式
(9)で示される単位の含有量は50mol%以下が好
ましく、40mol%以下が更に好ましく、30mol
%以下が特に好ましい。50mol%より多くなると、
無機微粒子の分散性が低下するため、記録シートとした
際に印画後の色濃度が低下する場合がある。
単位の含有量は10mol%以上が好ましく、20mo
l%以上がさらに好ましく、30mol%以上が特に好
ましい。また、式(1)で示される単位の含有量は1m
ol%以上が好ましく、1〜50mol%がより好まし
く、1〜35mol%がさらに好ましく、1〜20mo
l%が特に好ましい。また、重合体(a)中、一般式
(9)で示される単位の含有量は50mol%以下が好
ましく、40mol%以下が更に好ましく、30mol
%以下が特に好ましい。50mol%より多くなると、
無機微粒子の分散性が低下するため、記録シートとした
際に印画後の色濃度が低下する場合がある。
【0045】これらの単位を有する重合体(a)は、一
般式(1)で表される単位に相当するモノマーの重合に
よっても得られるが、例えば、前記一般式(9)で表さ
れる繰り返し単位を有する重合体(以下、「重合体
(b)」という場合がある)の高分子反応によっても得
ることができる。なお、(1)一般にアリル系のモノマ
ーはその重合性が十分でないこと、(2)ポリビニルア
ミンに場合はビニルアミンの相当するモノマーが無いた
め、その前駆体(例えばN−ビニルホルムアミド、N−
ビニルアセトアミドなど)を重合後に加水分解する必要
があることから、製造適性、合成上の自由度を考慮する
と、本発明における一般式(1)および(2)で表され
る単位を有する重合体(a)は、モノマーの重合よりも
上記重合体bの高分子反応によって得られるのが好まし
い。
般式(1)で表される単位に相当するモノマーの重合に
よっても得られるが、例えば、前記一般式(9)で表さ
れる繰り返し単位を有する重合体(以下、「重合体
(b)」という場合がある)の高分子反応によっても得
ることができる。なお、(1)一般にアリル系のモノマ
ーはその重合性が十分でないこと、(2)ポリビニルア
ミンに場合はビニルアミンの相当するモノマーが無いた
め、その前駆体(例えばN−ビニルホルムアミド、N−
ビニルアセトアミドなど)を重合後に加水分解する必要
があることから、製造適性、合成上の自由度を考慮する
と、本発明における一般式(1)および(2)で表され
る単位を有する重合体(a)は、モノマーの重合よりも
上記重合体bの高分子反応によって得られるのが好まし
い。
【0046】この式(1)で示される単位を有する重合
体(a)の分子量は重量平均分子量として1000〜5
00000程度が好ましく、2000〜400000が
更に好ましい。分子量が1000〜500000である
ことにより、耐水性が十分であるとともに、粘度が高く
なり、良好なハンドリング適性が得られる。
体(a)の分子量は重量平均分子量として1000〜5
00000程度が好ましく、2000〜400000が
更に好ましい。分子量が1000〜500000である
ことにより、耐水性が十分であるとともに、粘度が高く
なり、良好なハンドリング適性が得られる。
【0047】また、これらの化合物は式(1)で示され
る単位のみからなる重合体であってもよいが、これらの
単位以外に記録シートとしての性能を損ねない範囲でそ
の他の共重合可能なモノマーとの共重合体としてもよ
い。これらの単位と共重合が可能な単位としては、例え
ば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル[例えば、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メ
タ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブ
チル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル
酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステ
アリルなどの(メタ)アクリル酸C1-18アルキルエステ
ルなど]、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル
[(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなど]、(メタ)
アクリル酸アリールエステル[(メタ)アクリル酸フェ
ニルなど]、アラルキルエステル[(メタ)アクリル酸
ベンジルなど]、置換(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル[例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ルなど]、(メタ)アクリアミド類[例えば、(メタ)
アクリルアミド、ジメチ(メタ)アクリルアミドな
ど]、芳香族ビニル類[スチレン、ビニルトルエン、α
−メチルスチレンなど]、ビニルエステル類[酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルな
ど]、アリルエステル類[酢酸アリルなど]、ハロゲン
含有単量体[塩化ビニリデン、塩化ビニルなど]、シア
ン化ビニル[(メタ)アクリロニトリルなど]、オレフ
ィン類[エチレン、プロピレンなど]などの非イオン性
単量体が挙げられる。
る単位のみからなる重合体であってもよいが、これらの
単位以外に記録シートとしての性能を損ねない範囲でそ
の他の共重合可能なモノマーとの共重合体としてもよ
い。これらの単位と共重合が可能な単位としては、例え
ば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル[例えば、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メ
タ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブ
チル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル
酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステ
アリルなどの(メタ)アクリル酸C1-18アルキルエステ
ルなど]、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル
[(メタ)アクリル酸シクロヘキシルなど]、(メタ)
アクリル酸アリールエステル[(メタ)アクリル酸フェ
ニルなど]、アラルキルエステル[(メタ)アクリル酸
ベンジルなど]、置換(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル[例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチ
ルなど]、(メタ)アクリアミド類[例えば、(メタ)
アクリルアミド、ジメチ(メタ)アクリルアミドな
ど]、芳香族ビニル類[スチレン、ビニルトルエン、α
−メチルスチレンなど]、ビニルエステル類[酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルな
ど]、アリルエステル類[酢酸アリルなど]、ハロゲン
含有単量体[塩化ビニリデン、塩化ビニルなど]、シア
ン化ビニル[(メタ)アクリロニトリルなど]、オレフ
ィン類[エチレン、プロピレンなど]などの非イオン性
単量体が挙げられる。
【0048】またイオン性、塩基性の単位を有する単量
体を用いることもできる。例えばジアリルジメチルアン
モニウムクロライド、メタクリロイルオキシエチル−β
−ヒドロキシエチルジメチルアンモニウムクロライド、
ビニルベンジルトリアルキルアンモニウム塩、(メタ)
アクリロイルエチルトリアルキルアンモニウム塩、(メ
タ)アクリロイルプロピルトリアルキルアンモニウム
塩、(メタ)アクリルアミドエチルトリアルキルアンモ
ニウム塩、(メタ)アクリルアミドプロピルトリアルキ
ルアンモニウム塩、[これらに示したトリアルキル基と
してはトリメチル、トリエチル、トリプロピル、トリイ
ソプロピル、トリブチル、トリヘキシル、ジメチルベン
ジル等が挙げられる]、ジアルキルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジアルキルアミノプロピル(メタ)
アクリレート、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド、ジアルキルアミノプロピル(メタ)アクリル
アミド[これらに示したジアルキル基としてはジメチ
ル、ジエチル、ジブチル、メチルベンジル等が挙げられ
る]等を挙げることができる。これらの共重合可能な成
分は1種でも、又は2種以上組合せてもよい。
体を用いることもできる。例えばジアリルジメチルアン
モニウムクロライド、メタクリロイルオキシエチル−β
−ヒドロキシエチルジメチルアンモニウムクロライド、
ビニルベンジルトリアルキルアンモニウム塩、(メタ)
アクリロイルエチルトリアルキルアンモニウム塩、(メ
タ)アクリロイルプロピルトリアルキルアンモニウム
塩、(メタ)アクリルアミドエチルトリアルキルアンモ
ニウム塩、(メタ)アクリルアミドプロピルトリアルキ
ルアンモニウム塩、[これらに示したトリアルキル基と
してはトリメチル、トリエチル、トリプロピル、トリイ
ソプロピル、トリブチル、トリヘキシル、ジメチルベン
ジル等が挙げられる]、ジアルキルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジアルキルアミノプロピル(メタ)
アクリレート、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド、ジアルキルアミノプロピル(メタ)アクリル
アミド[これらに示したジアルキル基としてはジメチ
ル、ジエチル、ジブチル、メチルベンジル等が挙げられ
る]等を挙げることができる。これらの共重合可能な成
分は1種でも、又は2種以上組合せてもよい。
【0049】(無機顔料微粒子)無機顔料微粒子として
は、例えば、シリカ微粒子、コロイダルシリカ、二酸化
チタン、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、
カオリナイト、ハロイサイト、雲母、タルク、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ベーマイ
ト、擬ベーマイト等を挙げることができる。中でも、シ
リカ微粒子、擬ベーマイトが特に好ましい。
は、例えば、シリカ微粒子、コロイダルシリカ、二酸化
チタン、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、
カオリナイト、ハロイサイト、雲母、タルク、炭酸カル
シウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ベーマイ
ト、擬ベーマイト等を挙げることができる。中でも、シ
リカ微粒子、擬ベーマイトが特に好ましい。
【0050】上記シリカ微粒子は、比表面積が特に大き
いので、インクの吸収性、保持の効率が高く、また、屈
折率が低いので、適切な粒子径まで分散をおこなえば色
材受容層に透明性を付与でき、高い色濃度と良好な発色
性が得られるという特徴がある。色材受容層が透明であ
ることは、OHP等透明性が必要とされる用途のみなら
ず、フォト光沢紙等の記録用シートに適用する場合で
も、高い色濃度と良好な発色性を得る観点で重要であ
る。
いので、インクの吸収性、保持の効率が高く、また、屈
折率が低いので、適切な粒子径まで分散をおこなえば色
材受容層に透明性を付与でき、高い色濃度と良好な発色
性が得られるという特徴がある。色材受容層が透明であ
ることは、OHP等透明性が必要とされる用途のみなら
ず、フォト光沢紙等の記録用シートに適用する場合で
も、高い色濃度と良好な発色性を得る観点で重要であ
る。
【0051】上記無機顔料微粒子の平均一次粒子径とし
ては、20nm以下が好ましく、10nm以下がさらに
好ましく、3〜10nmが特に好ましい。
ては、20nm以下が好ましく、10nm以下がさらに
好ましく、3〜10nmが特に好ましい。
【0052】上記シリカ微粒子は、その表面にシラノー
ル基を有し、該シラノール基による水素結合によって粒
子同士が付着しやすいため、上記のように平均一次粒子
径が10nm以下の場合に空隙率の大きい構造を形成す
ることができる。これにより、インク吸収特性を効果的
に向上させることができる。
ル基を有し、該シラノール基による水素結合によって粒
子同士が付着しやすいため、上記のように平均一次粒子
径が10nm以下の場合に空隙率の大きい構造を形成す
ることができる。これにより、インク吸収特性を効果的
に向上させることができる。
【0053】また、シリカ微粒子は、その製造法によっ
て湿式法粒子と乾式法粒子とに大別される。上記湿式法
では、ケイ酸塩の酸分解によって活性シリカを生成し、
これを適度に重合させ凝集沈降させて含水シリカを得る
方法が主流である。一方、乾式法は、ハロゲン化珪素の
高温気相加水分解による方法(火炎加水分解法)や、ケ
イ砂とコークスとを電気炉中でアークによって加熱還元
気化し、これを空気で酸化する方法(アーク法)によっ
て無水シリカを得る方法が主流である。
て湿式法粒子と乾式法粒子とに大別される。上記湿式法
では、ケイ酸塩の酸分解によって活性シリカを生成し、
これを適度に重合させ凝集沈降させて含水シリカを得る
方法が主流である。一方、乾式法は、ハロゲン化珪素の
高温気相加水分解による方法(火炎加水分解法)や、ケ
イ砂とコークスとを電気炉中でアークによって加熱還元
気化し、これを空気で酸化する方法(アーク法)によっ
て無水シリカを得る方法が主流である。
【0054】これらの方法で得られる含水シリカおよび
無水シリカは、表面のシラノール基の密度、空孔の有無
等に相違があるため、それぞれ異なった性質を示す。特
に、無水シリカ(無水珪酸)は、空隙率が高い三次元構
造を形成しやすいため好ましい。この理由は明らかでは
ないが、含水シリカの場合には、微粒子表面におけるシ
ラノール基の密度が5〜8個/nm2と多く、シリカ微
粒子が密に凝集(アグリゲート)しやすい。一方、無水
シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の
密度が2〜3個/nm2と少ないため、疎な軟凝集(フ
ロキュレート)となる。その結果、空隙率が高い構造に
なるものと推定される。従って、本発明においては、微
粒子表面におけるシラノール基の密度が2〜3個/nm
2であるシリカ(シリカ微粒子)を用いることが好まし
い。
無水シリカは、表面のシラノール基の密度、空孔の有無
等に相違があるため、それぞれ異なった性質を示す。特
に、無水シリカ(無水珪酸)は、空隙率が高い三次元構
造を形成しやすいため好ましい。この理由は明らかでは
ないが、含水シリカの場合には、微粒子表面におけるシ
ラノール基の密度が5〜8個/nm2と多く、シリカ微
粒子が密に凝集(アグリゲート)しやすい。一方、無水
シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の
密度が2〜3個/nm2と少ないため、疎な軟凝集(フ
ロキュレート)となる。その結果、空隙率が高い構造に
なるものと推定される。従って、本発明においては、微
粒子表面におけるシラノール基の密度が2〜3個/nm
2であるシリカ(シリカ微粒子)を用いることが好まし
い。
【0055】上記無機顔料微粒子としては、擬ベーマイ
トも好ましい。擬ベーマイトは、ベーマイト(組成式A
lOOH)結晶のコロイド状凝集体であり、バインダー
を含有するものが好ましい。その細孔特性として、平均
細孔半径は1〜10nmが好ましく、3〜10nmがさ
らに好ましい。また、細孔容積は0.5〜1.0ml/
gの範囲にあることが好ましい。上記擬ベーマイトの塗
工量は、5〜30g/m2の範囲にあることが好まし
い。該塗工量が5g/m2未満の場合は、インクの吸収
性が低下し、あるいは基材の凹凸の影響を受けて光沢性
が悪くなるおそれがあるので好ましくない。塗工量が3
0g/m2を超える場合は、いたずらに擬ベーマイトを
消費するだけでなく、擬ベーマイトの強度が低下するお
それがあるので好ましくない。
トも好ましい。擬ベーマイトは、ベーマイト(組成式A
lOOH)結晶のコロイド状凝集体であり、バインダー
を含有するものが好ましい。その細孔特性として、平均
細孔半径は1〜10nmが好ましく、3〜10nmがさ
らに好ましい。また、細孔容積は0.5〜1.0ml/
gの範囲にあることが好ましい。上記擬ベーマイトの塗
工量は、5〜30g/m2の範囲にあることが好まし
い。該塗工量が5g/m2未満の場合は、インクの吸収
性が低下し、あるいは基材の凹凸の影響を受けて光沢性
が悪くなるおそれがあるので好ましくない。塗工量が3
0g/m2を超える場合は、いたずらに擬ベーマイトを
消費するだけでなく、擬ベーマイトの強度が低下するお
それがあるので好ましくない。
【0056】擬ベーマイト塗工液の組成としては、バイ
ンダーを擬ベーマイト固形分100質量部に対して好ま
しくは5〜50質量部含み、全体の固形分濃度が5〜3
0質量%のものが好適に使用できる。塗工液の溶媒とし
ては、取り扱い性の点から水系が好ましい。上記バイン
ダーとしては、でんぷんやその変性物、ポリビニルアル
コールおよびその変性物、SBRラテックス、NBRラ
テックス、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメ
チルセルロース、ポリビニルピロリドン等の高分子化合
物からなる有機バインダーを好ましく使用できる。
ンダーを擬ベーマイト固形分100質量部に対して好ま
しくは5〜50質量部含み、全体の固形分濃度が5〜3
0質量%のものが好適に使用できる。塗工液の溶媒とし
ては、取り扱い性の点から水系が好ましい。上記バイン
ダーとしては、でんぷんやその変性物、ポリビニルアル
コールおよびその変性物、SBRラテックス、NBRラ
テックス、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメ
チルセルロース、ポリビニルピロリドン等の高分子化合
物からなる有機バインダーを好ましく使用できる。
【0057】(水溶性樹脂)上記水溶性樹脂としては、
例えば、親水性構造単位としてヒドロキシル基を有する
樹脂である、ポリビニルアルコール(PVA)、カチオ
ン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニル
アルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポ
リビニルアセタール、セルロース系樹脂〔メチルセルロ
ース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシ
エチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロ
ース(CMC)等〕、キチン類、キトサン類、デンプ
ン;エーテル結合を有する樹脂であるポリエチレンオキ
サイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PP
O)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニル
エーテル(PVE);アミド基またはアミド結合を有す
る樹脂であるポリアクリルアミド(PAAM)、ポリビ
ニルピロリドン(PVP)等が挙げられる。また、解離
性基としてカルボキシル基を有する、ポリアクリル酸
塩、マレイン酸樹脂、アルギン酸塩、ゼラチン類を挙げ
ることができる。上記の中でも、特にポリビニルアルコ
ール類が好ましい。
例えば、親水性構造単位としてヒドロキシル基を有する
樹脂である、ポリビニルアルコール(PVA)、カチオ
ン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニル
アルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポ
リビニルアセタール、セルロース系樹脂〔メチルセルロ
ース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシ
エチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロ
ース(CMC)等〕、キチン類、キトサン類、デンプ
ン;エーテル結合を有する樹脂であるポリエチレンオキ
サイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PP
O)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニル
エーテル(PVE);アミド基またはアミド結合を有す
る樹脂であるポリアクリルアミド(PAAM)、ポリビ
ニルピロリドン(PVP)等が挙げられる。また、解離
性基としてカルボキシル基を有する、ポリアクリル酸
塩、マレイン酸樹脂、アルギン酸塩、ゼラチン類を挙げ
ることができる。上記の中でも、特にポリビニルアルコ
ール類が好ましい。
【0058】上記水溶性樹脂の含有量が少なく過ぎる
と、膜強度が低下し、乾燥時にひび割れを生じやすくな
ることがあり、また、上記含有量が多すぎると、空隙が
樹脂によって塞がれやすくなる結果、空隙率が減少して
インク吸収性が低下することがある。このため、水溶性
樹脂の含有量としては、色材受容層の全固形分質量に対
して、9〜40質量%が好ましく、16〜33質量%が
さらに好ましい。
と、膜強度が低下し、乾燥時にひび割れを生じやすくな
ることがあり、また、上記含有量が多すぎると、空隙が
樹脂によって塞がれやすくなる結果、空隙率が減少して
インク吸収性が低下することがある。このため、水溶性
樹脂の含有量としては、色材受容層の全固形分質量に対
して、9〜40質量%が好ましく、16〜33質量%が
さらに好ましい。
【0059】色材受容層を主として構成する、上記無機
顔料微粒子と上記水溶性樹脂とは、それぞれ単一素材で
もよいし、複数の素材の混合系であってもよい。
顔料微粒子と上記水溶性樹脂とは、それぞれ単一素材で
もよいし、複数の素材の混合系であってもよい。
【0060】また、透明性の観点から、シリカ微粒子に
組合わせる樹脂の種類が重要となる。上記無水シリカを
用いる場合には、水溶性樹脂としては、ポリビニルアル
コール(PVA)が好ましく、中でも、鹸化度70〜9
9%のPVAがさらに好ましく、鹸化度90%以上のP
VAが特に好ましい。
組合わせる樹脂の種類が重要となる。上記無水シリカを
用いる場合には、水溶性樹脂としては、ポリビニルアル
コール(PVA)が好ましく、中でも、鹸化度70〜9
9%のPVAがさらに好ましく、鹸化度90%以上のP
VAが特に好ましい。
【0061】上記PVAは、その構造単位に水酸基を有
するが、この水酸基とシリカ微粒子表面のシラノール基
とが水素結合を形成して、シリカ微粒子の二次粒子を鎖
単位とする三次元網目構造を形成しやすくする。上記三
次元網目構造の形成によって、空隙率の高い多孔質構造
の色材受容層を形成しうると考えられる。インクジェッ
ト記録において、上述のようにして得た多孔質の色材受
容層は、毛細管現象によって急速にインクを吸収し、イ
ンクニジミのない真円性の良好なドットを形成すること
ができる。
するが、この水酸基とシリカ微粒子表面のシラノール基
とが水素結合を形成して、シリカ微粒子の二次粒子を鎖
単位とする三次元網目構造を形成しやすくする。上記三
次元網目構造の形成によって、空隙率の高い多孔質構造
の色材受容層を形成しうると考えられる。インクジェッ
ト記録において、上述のようにして得た多孔質の色材受
容層は、毛細管現象によって急速にインクを吸収し、イ
ンクニジミのない真円性の良好なドットを形成すること
ができる。
【0062】−無機顔料微粒子と水溶性樹脂との含有比
− 無機顔料微粒子(好ましくはシリカ微粒子または擬ベー
マイト;i)と水溶性樹脂(p)との含有比〔PB比
(i:p)、水溶性樹脂1質量部に対する無機顔料微粒
子の質量〕は、色材受容層の膜構造にも大きな影響を与
える。即ち、PB比が大きくなると、空隙率、細孔容
積、表面積(単位質量当り)が大きくなる。しかし、P
B比が大きくなりすぎると、膜強度が低下し、乾燥時に
ひび割れを生じやすくなることがあり、さらに、PB比
が小さすぎると、空隙が樹脂によって塞がれやすくなる
結果、空隙率が減少してインク吸収性が低下することが
ある。このため、上記PB比(i:p)としては、1.
5:1〜10:1が好ましい。
− 無機顔料微粒子(好ましくはシリカ微粒子または擬ベー
マイト;i)と水溶性樹脂(p)との含有比〔PB比
(i:p)、水溶性樹脂1質量部に対する無機顔料微粒
子の質量〕は、色材受容層の膜構造にも大きな影響を与
える。即ち、PB比が大きくなると、空隙率、細孔容
積、表面積(単位質量当り)が大きくなる。しかし、P
B比が大きくなりすぎると、膜強度が低下し、乾燥時に
ひび割れを生じやすくなることがあり、さらに、PB比
が小さすぎると、空隙が樹脂によって塞がれやすくなる
結果、空隙率が減少してインク吸収性が低下することが
ある。このため、上記PB比(i:p)としては、1.
5:1〜10:1が好ましい。
【0063】インクジェットプリンターの搬送系を通過
する場合、記録用シートに応力が加わることがあるの
で、色材受容層には十分な膜強度を有していることが必
要である。さらにシート状に裁断加工する場合、色材受
容層の割れ、剥がれ等を防止する上でも色材受容層には
十分な膜強度を有していることが必要である。この場
合、上記PB比としては5:1以下が好ましく、インク
ジェットプリンターで高速インク吸収性をも確保する観
点からは、2:1以上であることが好ましい。
する場合、記録用シートに応力が加わることがあるの
で、色材受容層には十分な膜強度を有していることが必
要である。さらにシート状に裁断加工する場合、色材受
容層の割れ、剥がれ等を防止する上でも色材受容層には
十分な膜強度を有していることが必要である。この場
合、上記PB比としては5:1以下が好ましく、インク
ジェットプリンターで高速インク吸収性をも確保する観
点からは、2:1以上であることが好ましい。
【0064】例えば、平均一次粒子径が20nm以下の
無水シリカ微粒子と水溶性樹脂とをPB比2:1〜5:
1で水溶液中に完全に分散した塗布液を支持体上に塗布
し、該塗布層を乾燥した場合、シリカ微粒子の二次粒子
を鎖単位とする三次元網目構造が形成され、平均細孔径
が30nm以下、空隙率が50%〜80%、細孔比容積
0.5ml/g以上、比表面積が100m2/g以上
の、透光性の多孔質膜を容易に形成することができる。
無水シリカ微粒子と水溶性樹脂とをPB比2:1〜5:
1で水溶液中に完全に分散した塗布液を支持体上に塗布
し、該塗布層を乾燥した場合、シリカ微粒子の二次粒子
を鎖単位とする三次元網目構造が形成され、平均細孔径
が30nm以下、空隙率が50%〜80%、細孔比容積
0.5ml/g以上、比表面積が100m2/g以上
の、透光性の多孔質膜を容易に形成することができる。
【0065】(架橋剤)本発明のインクジェット記録用
シートは、上記色材受容層に、さらに上記水溶性樹脂を
架橋しうる架橋剤を併用することが好ましい。
シートは、上記色材受容層に、さらに上記水溶性樹脂を
架橋しうる架橋剤を併用することが好ましい。
【0066】上記架橋剤溶液の付与は、多孔質性の色材
受容層を形成する塗布液(色材受容層用塗布液)が塗布
されるのと同時に、あるいは色材受容層用塗布液を塗布
して形成された塗布層が減率乾燥速度を示すようになる
前に、おこなわれることが好ましい。この操作によっ
て、塗布層が乾燥する間に発生するひび割れの発生を効
果的に防止することができる。即ち、上記塗布液が塗布
されたと同時に、あるいは塗布層が減率乾燥速度を示す
ようになる前に架橋剤溶液が塗布層内に浸透し、塗布層
内の水溶性樹脂と速やかに反応し、水溶性樹脂をゲル化
(硬化)させることによって、塗布層の膜強度を即時に
大幅に向上させる。
受容層を形成する塗布液(色材受容層用塗布液)が塗布
されるのと同時に、あるいは色材受容層用塗布液を塗布
して形成された塗布層が減率乾燥速度を示すようになる
前に、おこなわれることが好ましい。この操作によっ
て、塗布層が乾燥する間に発生するひび割れの発生を効
果的に防止することができる。即ち、上記塗布液が塗布
されたと同時に、あるいは塗布層が減率乾燥速度を示す
ようになる前に架橋剤溶液が塗布層内に浸透し、塗布層
内の水溶性樹脂と速やかに反応し、水溶性樹脂をゲル化
(硬化)させることによって、塗布層の膜強度を即時に
大幅に向上させる。
【0067】上記水溶性樹脂を架橋しうる架橋剤として
は、色材受容層に用いられる水溶性樹脂との関係で好適
な物を適宜選択すればよいが、中でも、架橋反応が迅速
である点から、ホウ素化合物が好ましく、例えば、硼
砂、ホウ酸、ホウ酸塩(例えば、オルトホウ酸塩、In
BO3、ScBO3、YBO3、LaBO3、Mg3(B
O3)2、Co3(BO3)2、二ホウ酸塩(例えば、Mg2
B2O5、Co2B2O5)、メタホウ酸塩(例えば、Li
BO2、Ca(BO2)2、NaBO2、KBO2)、四ホ
ウ酸塩(例えば、Na2B4O7・10H2O)、五ホウ酸
塩(例えば、KB5O8・4H2O、Ca2B6O11・7H2
O、CsB5O5)、グリオキザール、メラミン・ホルム
アルデヒド(例えば、メチロールメラミン、アルキル化
メチロールメラミン)、メチロール尿素、レゾール樹
脂、ポリイソシアネート、エポキシ樹脂等を挙げること
ができる。中でも、速やかに架橋反応を起こす点で、硼
砂、ホウ酸、ホウ酸塩が好ましく、特に水溶性樹脂とし
てポリビニルアルコールと組合わせて使用することがさ
らに好ましい。
は、色材受容層に用いられる水溶性樹脂との関係で好適
な物を適宜選択すればよいが、中でも、架橋反応が迅速
である点から、ホウ素化合物が好ましく、例えば、硼
砂、ホウ酸、ホウ酸塩(例えば、オルトホウ酸塩、In
BO3、ScBO3、YBO3、LaBO3、Mg3(B
O3)2、Co3(BO3)2、二ホウ酸塩(例えば、Mg2
B2O5、Co2B2O5)、メタホウ酸塩(例えば、Li
BO2、Ca(BO2)2、NaBO2、KBO2)、四ホ
ウ酸塩(例えば、Na2B4O7・10H2O)、五ホウ酸
塩(例えば、KB5O8・4H2O、Ca2B6O11・7H2
O、CsB5O5)、グリオキザール、メラミン・ホルム
アルデヒド(例えば、メチロールメラミン、アルキル化
メチロールメラミン)、メチロール尿素、レゾール樹
脂、ポリイソシアネート、エポキシ樹脂等を挙げること
ができる。中でも、速やかに架橋反応を起こす点で、硼
砂、ホウ酸、ホウ酸塩が好ましく、特に水溶性樹脂とし
てポリビニルアルコールと組合わせて使用することがさ
らに好ましい。
【0068】上記水溶性樹脂としてゼラチンを用いる場
合には、ゼラチンの硬膜剤として知られている、以下の
化合物を架橋剤として用いることができる。例えば、ホ
ルムアルデヒド、グリオキザール、グルタールアルデヒ
ド等のアルデヒド系化合物;ジアセチル、シクロペンタ
ンジオン等のケトン系化合物;ビス(2−クロロエチル
尿素)−2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,
5−トリアジン、2,4−ジクロロ−6−S−トリアジ
ン・ナトリウム塩等の活性ハロゲン化合物;ジビニルス
ルホン酸、1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノー
ル、N,N’−エチレンビス(ビニルスルホニルアセタ
ミド)、1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ
−S−トリアジン等の活性ビニル化合物;ジメチロ−ル
尿素、メチロールジメチルヒダントイン等のN−メチロ
ール化合物;
合には、ゼラチンの硬膜剤として知られている、以下の
化合物を架橋剤として用いることができる。例えば、ホ
ルムアルデヒド、グリオキザール、グルタールアルデヒ
ド等のアルデヒド系化合物;ジアセチル、シクロペンタ
ンジオン等のケトン系化合物;ビス(2−クロロエチル
尿素)−2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,
5−トリアジン、2,4−ジクロロ−6−S−トリアジ
ン・ナトリウム塩等の活性ハロゲン化合物;ジビニルス
ルホン酸、1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノー
ル、N,N’−エチレンビス(ビニルスルホニルアセタ
ミド)、1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ
−S−トリアジン等の活性ビニル化合物;ジメチロ−ル
尿素、メチロールジメチルヒダントイン等のN−メチロ
ール化合物;
【0069】1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート
等のイソシアネート系化合物;米国特許明細書第301
7280号、同第2983611号に記載のアジリジン
系化合物;米国特許明細書第3100704号に記載の
カルボキシイミド系化合物;グリセロールトリグリシジ
ルエーテル等のエポキシ系化合物;1,6−ヘキサメチ
レン−N,N’−ビスエチレン尿素等のエチレンイミノ
系化合物;ムコクロル酸、ムコフェノキシクロル酸等の
ハロゲン化カルボキシアルデヒド系化合物;2,3−ジ
ヒドロキシジオキサン等のジオキサン系化合物;クロム
明ばん、カリ明ばん、硫酸ジルコニウム、酢酸クロム等
である。なお、上記架橋剤は、一種単独でも、2種以上
を組合わせてもよい。
等のイソシアネート系化合物;米国特許明細書第301
7280号、同第2983611号に記載のアジリジン
系化合物;米国特許明細書第3100704号に記載の
カルボキシイミド系化合物;グリセロールトリグリシジ
ルエーテル等のエポキシ系化合物;1,6−ヘキサメチ
レン−N,N’−ビスエチレン尿素等のエチレンイミノ
系化合物;ムコクロル酸、ムコフェノキシクロル酸等の
ハロゲン化カルボキシアルデヒド系化合物;2,3−ジ
ヒドロキシジオキサン等のジオキサン系化合物;クロム
明ばん、カリ明ばん、硫酸ジルコニウム、酢酸クロム等
である。なお、上記架橋剤は、一種単独でも、2種以上
を組合わせてもよい。
【0070】上記架橋剤溶液は、架橋剤を水および/ま
たは有機溶媒に溶解して調製される。架橋剤溶液中の架
橋剤の濃度としては、架橋剤溶液の質量に対して、0.
05〜10質量%が好ましく、0.1〜7質量%が特に
好ましい。架橋剤溶液を構成する溶媒としては、一般に
水が使用され、該水と混和性の有機溶媒を含む水系混合
溶媒であってもよい。上記有機溶媒としては、架橋剤が
溶解するものであれば任意に使用することができ、例え
ば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、グリセリン等のアルコール;アセトン、メチルエチ
ルケトン等のケトン;酢酸メチル、酢酸エチル等のエス
テル;トルエン等の芳香族溶剤;テトラヒドロフラン等
のエーテル、およびジクロロメタン等のハロゲン化炭素
系溶剤等を挙げることができる。
たは有機溶媒に溶解して調製される。架橋剤溶液中の架
橋剤の濃度としては、架橋剤溶液の質量に対して、0.
05〜10質量%が好ましく、0.1〜7質量%が特に
好ましい。架橋剤溶液を構成する溶媒としては、一般に
水が使用され、該水と混和性の有機溶媒を含む水系混合
溶媒であってもよい。上記有機溶媒としては、架橋剤が
溶解するものであれば任意に使用することができ、例え
ば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコー
ル、グリセリン等のアルコール;アセトン、メチルエチ
ルケトン等のケトン;酢酸メチル、酢酸エチル等のエス
テル;トルエン等の芳香族溶剤;テトラヒドロフラン等
のエーテル、およびジクロロメタン等のハロゲン化炭素
系溶剤等を挙げることができる。
【0071】(有機媒染剤)本発明においては、形成画
像の耐水性、耐経時ニジミの更なる向上を図るために、
色材受容層に有機媒染剤(以下、単に「媒染剤」という
場合がある。)を含有させることが好ましい。上記媒染
剤としてはカチオン性のポリマー(カチオン性媒染剤)
が好ましく、該媒染剤を色材受容層中に存在させること
により、アニオン性染料を色材として有する液状インク
との間で相互作用し色材を安定化し、耐水性や経時ニジ
ミを向上させることができる。
像の耐水性、耐経時ニジミの更なる向上を図るために、
色材受容層に有機媒染剤(以下、単に「媒染剤」という
場合がある。)を含有させることが好ましい。上記媒染
剤としてはカチオン性のポリマー(カチオン性媒染剤)
が好ましく、該媒染剤を色材受容層中に存在させること
により、アニオン性染料を色材として有する液状インク
との間で相互作用し色材を安定化し、耐水性や経時ニジ
ミを向上させることができる。
【0072】上記カチオン性媒染剤としては、カチオン
性基として、第1級〜第3級アミノ基、または第4級ア
ンモニウム塩基を有するポリマー媒染剤が好適に用いら
れるが、カチオン性の非ポリマー媒染剤も使用すること
ができる。上記ポリマー媒染剤としては、第1級〜第3
級アミノ基およびその塩、または第4級アンモニウム塩
基を有する単量体(媒染モノマー)の単独重合体や、該
媒染モノマーと他のモノマー(以下、「非媒染モノマ
ー」という。)との共重合体または縮重合体として得ら
れるものが好ましい。また、これらのポリマー媒染剤
は、水溶性ポリマー、または水分散性のラテックス粒子
のいずれの形態でも使用できる。
性基として、第1級〜第3級アミノ基、または第4級ア
ンモニウム塩基を有するポリマー媒染剤が好適に用いら
れるが、カチオン性の非ポリマー媒染剤も使用すること
ができる。上記ポリマー媒染剤としては、第1級〜第3
級アミノ基およびその塩、または第4級アンモニウム塩
基を有する単量体(媒染モノマー)の単独重合体や、該
媒染モノマーと他のモノマー(以下、「非媒染モノマ
ー」という。)との共重合体または縮重合体として得ら
れるものが好ましい。また、これらのポリマー媒染剤
は、水溶性ポリマー、または水分散性のラテックス粒子
のいずれの形態でも使用できる。
【0073】上記単量体(媒染モノマー)としては、例
えば、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムク
ロライド、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウ
ムクロライド、トリエチル−p−ビニルベンジルアンモ
ニウムクロライド、トリエチル−m−ビニルベンジルア
ンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル
−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、
N,N−ジエチル−N−メチル−N−p−ビニルベンジ
ルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−n
−プロピル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロ
ライド、N,N−ジメチル−N−n−オクチル−N−p
−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジ
メチル−N−ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモ
ニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−ベンジル−
N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,
N−ジメチル−N−(4−メチル)ベンジル−N−p−
ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメ
チル−N−フェニル−N−p−ビニルベンジルアンモニ
ウムクロライド、
えば、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムク
ロライド、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウ
ムクロライド、トリエチル−p−ビニルベンジルアンモ
ニウムクロライド、トリエチル−m−ビニルベンジルア
ンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル
−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、
N,N−ジエチル−N−メチル−N−p−ビニルベンジ
ルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−n
−プロピル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロ
ライド、N,N−ジメチル−N−n−オクチル−N−p
−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジ
メチル−N−ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモ
ニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−ベンジル−
N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,
N−ジメチル−N−(4−メチル)ベンジル−N−p−
ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメ
チル−N−フェニル−N−p−ビニルベンジルアンモニ
ウムクロライド、
【0074】トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニ
ウムブロマイド、トリメチル−m−ビニルベンジルアン
モニウムブロマイド、トリメチル−p−ビニルベンジル
アンモニウムスルホネート、トリメチル−m−ビニルベ
ンジルアンモニウムスルホネート、トリメチル−p−ビ
ニルベンジルアンモニウムアセテート、トリメチル−m
−ビニルベンジルアンモニウムアセテート、N,N,N
−トリエチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチル
アンモニウムクロライド、N,N,N−トリエチル−N
−2−(3−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロ
ライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−(4
−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、
N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−(4−ビニル
フェニル)エチルアンモニウムアセテート、
ウムブロマイド、トリメチル−m−ビニルベンジルアン
モニウムブロマイド、トリメチル−p−ビニルベンジル
アンモニウムスルホネート、トリメチル−m−ビニルベ
ンジルアンモニウムスルホネート、トリメチル−p−ビ
ニルベンジルアンモニウムアセテート、トリメチル−m
−ビニルベンジルアンモニウムアセテート、N,N,N
−トリエチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチル
アンモニウムクロライド、N,N,N−トリエチル−N
−2−(3−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロ
ライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−(4
−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、
N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−(4−ビニル
フェニル)エチルアンモニウムアセテート、
【0075】N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)
アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノ
プロピル(メタ)アクリルアミドのメチルクロライド、
エチルクロライド、メチルブロマイド、エチルブロマイ
ド、メチルアイオダイド若しくはエチルアイオダイドに
よる4級化物、またはそれらのアニオンを置換したスル
ホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、酢酸塩若しくはアル
キルカルボン酸塩等が挙げられる。
クリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)
アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノ
プロピル(メタ)アクリルアミドのメチルクロライド、
エチルクロライド、メチルブロマイド、エチルブロマイ
ド、メチルアイオダイド若しくはエチルアイオダイドに
よる4級化物、またはそれらのアニオンを置換したスル
ホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、酢酸塩若しくはアル
キルカルボン酸塩等が挙げられる。
【0076】具体的には、例えば、モノメチルジアリル
アンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタクリ
ロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリエ
チル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウ
ムクロライド、トリメチル−2−(アクリロイルオキ
シ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−
(アクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライ
ド、トリメチル−3−(メタクリロイルオキシ)プロピ
ルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(メタク
リロイルオキシ)プロピルアンモニウムクロライド、ト
リメチル−2−(メタクリロイルアミノ)エチルアンモ
ニウムクロライド、トリエチル−2−(メタクリロイル
アミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−
2−(アクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロラ
イド、トリエチル−2−(アクリロイルアミノ)エチル
アンモニウムクロライド、トリメチル−3−(メタクリ
ロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリ
エチル−3−(メタクリロイルアミノ)プロピルアンモ
ニウムクロライド、トリメチル−3−(アクリロイルア
ミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−
3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロ
ライド、
アンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタクリ
ロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリエ
チル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウ
ムクロライド、トリメチル−2−(アクリロイルオキ
シ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−
(アクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライ
ド、トリメチル−3−(メタクリロイルオキシ)プロピ
ルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(メタク
リロイルオキシ)プロピルアンモニウムクロライド、ト
リメチル−2−(メタクリロイルアミノ)エチルアンモ
ニウムクロライド、トリエチル−2−(メタクリロイル
アミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−
2−(アクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロラ
イド、トリエチル−2−(アクリロイルアミノ)エチル
アンモニウムクロライド、トリメチル−3−(メタクリ
ロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリ
エチル−3−(メタクリロイルアミノ)プロピルアンモ
ニウムクロライド、トリメチル−3−(アクリロイルア
ミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−
3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロ
ライド、
【0077】N,N−ジメチル−N−エチル−2−(メ
タクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、
N,N−ジエチル−N−メチル−2−(メタクリロイル
オキシ)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジメ
チル−N−エチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピ
ルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタク
リロイルオキシ)エチルアンモニウムブロマイド、トリ
メチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニ
ウムブロマイド、トリメチル−2−(メタクリロイルオ
キシ)エチルアンモニウムスルホネート、トリメチル−
3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムアセ
テート等を挙げることができる。その他、共重合可能な
モノマーとして、N―ビニルイミダゾール、N―ビニル
−2−メチルイミダゾール等も挙げられ。
タクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、
N,N−ジエチル−N−メチル−2−(メタクリロイル
オキシ)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジメ
チル−N−エチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピ
ルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタク
リロイルオキシ)エチルアンモニウムブロマイド、トリ
メチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニ
ウムブロマイド、トリメチル−2−(メタクリロイルオ
キシ)エチルアンモニウムスルホネート、トリメチル−
3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムアセ
テート等を挙げることができる。その他、共重合可能な
モノマーとして、N―ビニルイミダゾール、N―ビニル
−2−メチルイミダゾール等も挙げられ。
【0078】上記非媒染モノマーとは、第1級〜第3級
アミノ基およびその塩、または第4級アンモニウム塩基
等の塩基性あるいはカチオン性部分を含まず、インクジ
ェットインク中の染料と相互作用を示さない、あるいは
相互作用が実質的に小さいモノマーをいう。上記非媒染
モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の
(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;(メタ)
アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエ
ステル;(メタ)アクリル酸ベンジル等のアラルキルエ
ステル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレ
ン等の芳香族ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;酢酸
アリル等のアリルエステル類;塩化ビニリデン、塩化ビ
ニル等のハロゲン含有単量体;(メタ)アクリロニトリ
ル等のシアン化ビニル;エチレン、プロピレン等のオレ
フィン類、等が挙げられる。
アミノ基およびその塩、または第4級アンモニウム塩基
等の塩基性あるいはカチオン性部分を含まず、インクジ
ェットインク中の染料と相互作用を示さない、あるいは
相互作用が実質的に小さいモノマーをいう。上記非媒染
モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の
(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;(メタ)
アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエ
ステル;(メタ)アクリル酸ベンジル等のアラルキルエ
ステル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレ
ン等の芳香族ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;酢酸
アリル等のアリルエステル類;塩化ビニリデン、塩化ビ
ニル等のハロゲン含有単量体;(メタ)アクリロニトリ
ル等のシアン化ビニル;エチレン、プロピレン等のオレ
フィン類、等が挙げられる。
【0079】上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
としては、アルキル部位の炭素数が1〜18の(メタ)
アクリル酸アルキルエステルが好ましく、例えば、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソ
プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)ア
クリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、
(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オク
チル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリ
ル等が挙げられる。中でも、メチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチルメタ
アクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレートが好
ましい。上記非媒染モノマーも、一種単独で、または二
種以上組合せて使用できる。
としては、アルキル部位の炭素数が1〜18の(メタ)
アクリル酸アルキルエステルが好ましく、例えば、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソ
プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)ア
クリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、
(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オク
チル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリ
ル等が挙げられる。中でも、メチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチルメタ
アクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレートが好
ましい。上記非媒染モノマーも、一種単独で、または二
種以上組合せて使用できる。
【0080】更に、ポリマー媒染剤として、ポリジアリ
ルジメチルアンモニウムクロライド、ポリメタクリロイ
ルオキシエチル−β−ヒドロキシエチルジメチルアンモ
ニウムクロライド、ポリエチレニミン、ポリアリルアミ
ンおよびその誘導体、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリア
ミド−ポリアミン樹脂、カチオン化でんぷん、ジシアン
ジアミドホルマリン縮合物、ジメチル−2−ヒドロキシ
プロピルアンモニウム塩重合物、ポリアミジン、ポリビ
ニルアミン等も好ましいものとして挙げることができ、
ポリアリルアミン及びその誘導体が特に好ましい。
ルジメチルアンモニウムクロライド、ポリメタクリロイ
ルオキシエチル−β−ヒドロキシエチルジメチルアンモ
ニウムクロライド、ポリエチレニミン、ポリアリルアミ
ンおよびその誘導体、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリア
ミド−ポリアミン樹脂、カチオン化でんぷん、ジシアン
ジアミドホルマリン縮合物、ジメチル−2−ヒドロキシ
プロピルアンモニウム塩重合物、ポリアミジン、ポリビ
ニルアミン等も好ましいものとして挙げることができ、
ポリアリルアミン及びその誘導体が特に好ましい。
【0081】上記ポリアリルアミン誘導体としては、例
えばハロゲン化物(例えば、ヨウ化メチル、ヨウ化エチ
ル、n−ヘキシルブロマイド、シクロヘキシルブロマイ
ド、ベンジルクロライド、ベンジルブロマイド、クロロ
メチルスチレン、ブロモメチルスチレン等)、アクリレ
ート誘導体(アクリロニトリル、アクリルアミド、t−
ブチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピ
ルアクリルアミド、アクリル酸、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸シク
ロヘキシル、アクリル酸ベンジル等)、エポキシ化合物
(1,2−エポキシヘキサン、シクロヘキサンオキサイ
ド、フェニルグリシジレート、アリルグリシジレート
等)、カルボン酸(酢酸、プロピオン酸、吉草酸、イソ
吉草酸、ソルビン酸、ケイ皮酸、メタクリル酸、チオグ
リコール酸等)、スルホン酸(メタンスルホン酸、ベン
ゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、フェノールスル
ホン酸等)等をポリアリルアミンに付加することができ
る。
えばハロゲン化物(例えば、ヨウ化メチル、ヨウ化エチ
ル、n−ヘキシルブロマイド、シクロヘキシルブロマイ
ド、ベンジルクロライド、ベンジルブロマイド、クロロ
メチルスチレン、ブロモメチルスチレン等)、アクリレ
ート誘導体(アクリロニトリル、アクリルアミド、t−
ブチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピ
ルアクリルアミド、アクリル酸、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸シク
ロヘキシル、アクリル酸ベンジル等)、エポキシ化合物
(1,2−エポキシヘキサン、シクロヘキサンオキサイ
ド、フェニルグリシジレート、アリルグリシジレート
等)、カルボン酸(酢酸、プロピオン酸、吉草酸、イソ
吉草酸、ソルビン酸、ケイ皮酸、メタクリル酸、チオグ
リコール酸等)、スルホン酸(メタンスルホン酸、ベン
ゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、フェノールスル
ホン酸等)等をポリアリルアミンに付加することができ
る。
【0082】上記媒染剤の分子量としては、重量平均分
子量で5000〜30000が好ましい。上記分子量が
5000〜300000の範囲にあると、耐水性および
耐経時ニジミ性を向上させることができる。
子量で5000〜30000が好ましい。上記分子量が
5000〜300000の範囲にあると、耐水性および
耐経時ニジミ性を向上させることができる。
【0083】前記有機媒染剤の含有量としては、色材受
容層の全固形分質量に対して、0.5〜25質量%が好
ましく、1〜20質量%がさらに好ましい。
容層の全固形分質量に対して、0.5〜25質量%が好
ましく、1〜20質量%がさらに好ましい。
【0084】(その他の添加剤)本発明のインクジェッ
ト記録用シートにはその他の必要に応じて、さらに下記
の成分等を含んでもよい。色材の劣化を抑制する目的
で、各種の紫外線吸収剤、酸化防止剤、一重項酸素クエ
ンチャー等の褪色防止剤を含んでいてもよい。上記紫外
線吸収剤としては、桂皮酸誘導体、ベンゾフェノン誘導
体、ベンゾトリアゾリルフェノール誘導体等が挙げられ
る。例えば、α−シアノ−フェニル桂皮酸ブチル、o−
ベンゾトリアゾールフェノール、o−ベンゾトリアゾー
ル−p−クロロフェノール、o−ベンゾトリアゾール−
2,4−ジ−t−ブチルフェノール、o−ベンゾトリア
ゾール−2,4−ジ−t−オクチルフェノール等が挙げ
られる。ヒンダートフェノール化合物も紫外線吸収剤と
して使用でき、具体的には少なくとも2位または6位の
うち1ヵ所以上が分岐アルキル基で置換されたフェノー
ル誘導体が好ましい。
ト記録用シートにはその他の必要に応じて、さらに下記
の成分等を含んでもよい。色材の劣化を抑制する目的
で、各種の紫外線吸収剤、酸化防止剤、一重項酸素クエ
ンチャー等の褪色防止剤を含んでいてもよい。上記紫外
線吸収剤としては、桂皮酸誘導体、ベンゾフェノン誘導
体、ベンゾトリアゾリルフェノール誘導体等が挙げられ
る。例えば、α−シアノ−フェニル桂皮酸ブチル、o−
ベンゾトリアゾールフェノール、o−ベンゾトリアゾー
ル−p−クロロフェノール、o−ベンゾトリアゾール−
2,4−ジ−t−ブチルフェノール、o−ベンゾトリア
ゾール−2,4−ジ−t−オクチルフェノール等が挙げ
られる。ヒンダートフェノール化合物も紫外線吸収剤と
して使用でき、具体的には少なくとも2位または6位の
うち1ヵ所以上が分岐アルキル基で置換されたフェノー
ル誘導体が好ましい。
【0085】また、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系
紫外線吸収剤、オキザリックアシッドアニリド系紫外線
吸収剤等も使用できる。例えば、特開昭47−1053
7号公報、同58−111942号公報、同58−21
2844号公報、同59−19945号公報、同59−
46646号公報、同59−109055号公報、同6
3−53544号公報、特公昭36−10466号公
報、同42−26187号公報、同48−30492号
公報、同48−31255号公報、同48−41572
号公報、同48−54965号公報、同50−1072
6号公報、米国特許第2,719,086号明細書、同
3,707,375号明細書、同3,754,919号
明細書、同4,220,711号明細書等に記載されて
いる。
剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系
紫外線吸収剤、オキザリックアシッドアニリド系紫外線
吸収剤等も使用できる。例えば、特開昭47−1053
7号公報、同58−111942号公報、同58−21
2844号公報、同59−19945号公報、同59−
46646号公報、同59−109055号公報、同6
3−53544号公報、特公昭36−10466号公
報、同42−26187号公報、同48−30492号
公報、同48−31255号公報、同48−41572
号公報、同48−54965号公報、同50−1072
6号公報、米国特許第2,719,086号明細書、同
3,707,375号明細書、同3,754,919号
明細書、同4,220,711号明細書等に記載されて
いる。
【0086】蛍光増白剤も紫外線吸収剤として使用で
き、例えば、クマリン系蛍光増白剤等が挙げられる。具
体的には、特公昭45−4699号公報、同54−53
24号公報等に記載されている。
き、例えば、クマリン系蛍光増白剤等が挙げられる。具
体的には、特公昭45−4699号公報、同54−53
24号公報等に記載されている。
【0087】上記酸化防止剤としては、ヨーロッパ公開
特許第223739号公報、同309401号公報、同
309402号公報、同310551号公報、同第31
0552号公報、同第459416号公報、ドイツ公開
特許第3435443号公報、特開昭54−48535
号公報、同60−107384号公報、同60−107
383号公報、同60−125470号公報、同60−
125471号公報、同60−125472号公報、同
60−287485号公報、同60−287486号公
報、同60−287487号公報、同60−28748
8号公報、同61−160287号公報、同61−18
5483号公報、同61−211079号公報、同62
−146678号公報、同62−146680号公報、
同62−146679号公報、同62−282885号
公報、同62−262047号公報、同63−0511
74号公報、同63−89877号公報、同63−88
380号公報、同66−88381号公報、同63−1
13536号公報、
特許第223739号公報、同309401号公報、同
309402号公報、同310551号公報、同第31
0552号公報、同第459416号公報、ドイツ公開
特許第3435443号公報、特開昭54−48535
号公報、同60−107384号公報、同60−107
383号公報、同60−125470号公報、同60−
125471号公報、同60−125472号公報、同
60−287485号公報、同60−287486号公
報、同60−287487号公報、同60−28748
8号公報、同61−160287号公報、同61−18
5483号公報、同61−211079号公報、同62
−146678号公報、同62−146680号公報、
同62−146679号公報、同62−282885号
公報、同62−262047号公報、同63−0511
74号公報、同63−89877号公報、同63−88
380号公報、同66−88381号公報、同63−1
13536号公報、
【0088】同63−163351号公報、同63−2
03372号公報、同63−224989号公報、同6
3−251282号公報、同63−267594号公
報、同63−182484号公報、特開平1−2392
82号公報、特開平2−262654号公報、同2−7
1262号公報、同3−121449号公報、同4−2
91685号公報、同4−291684号公報、同5−
61166号公報、同5−119449号公報、同5−
188687号公報、同5−188686号公報、同5
−110490号公報、同5−1108437号公報、
同5−170361号公報、特公昭48−43295号
公報、同48−33212号公報、米国特許第4814
262号明細書、同第4980275号明細書等に記載
のものが挙げられる。
03372号公報、同63−224989号公報、同6
3−251282号公報、同63−267594号公
報、同63−182484号公報、特開平1−2392
82号公報、特開平2−262654号公報、同2−7
1262号公報、同3−121449号公報、同4−2
91685号公報、同4−291684号公報、同5−
61166号公報、同5−119449号公報、同5−
188687号公報、同5−188686号公報、同5
−110490号公報、同5−1108437号公報、
同5−170361号公報、特公昭48−43295号
公報、同48−33212号公報、米国特許第4814
262号明細書、同第4980275号明細書等に記載
のものが挙げられる。
【0089】具体的には、6−エトキシ−1−フェニル
−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリ
ン、6−エトキシ−1−オクチル−2,2,4−トリメ
チル−1,2−ジヒドロキノリン、6−エトキシ−1−
フェニル−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−
テトラヒドロキノリン、6−エトキシ−1−オクチル−
2,2,4−トリメチル−1,2,3,4,−テトラヒ
ドロキノリン、シクロヘキサン酸ニッケル、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、2
−メチル−4−メトキシ−ジフェニルアミン、1−メチ
ル−2−フェニルインドール等が挙げられる。
−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリ
ン、6−エトキシ−1−オクチル−2,2,4−トリメ
チル−1,2−ジヒドロキノリン、6−エトキシ−1−
フェニル−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−
テトラヒドロキノリン、6−エトキシ−1−オクチル−
2,2,4−トリメチル−1,2,3,4,−テトラヒ
ドロキノリン、シクロヘキサン酸ニッケル、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)−2−エチルヘキサン、2
−メチル−4−メトキシ−ジフェニルアミン、1−メチ
ル−2−フェニルインドール等が挙げられる。
【0090】上記褪色防止剤は、単独でも2種以上を併
用してもよい。この褪色防止剤は、水溶性化、分散、エ
マルション化してもよく、マイクロカプセル中に含ませ
ることもできる。上記褪色防止剤の添加量としては、色
材受容層用塗布液の0.01〜10質量%が好ましい。
用してもよい。この褪色防止剤は、水溶性化、分散、エ
マルション化してもよく、マイクロカプセル中に含ませ
ることもできる。上記褪色防止剤の添加量としては、色
材受容層用塗布液の0.01〜10質量%が好ましい。
【0091】また、無機顔料微粒子の分散性を高める目
的で、各種無機塩類、pH調整剤として酸やアルカリ等
を含んでいてもよい。さらに、塗布適性や表面品質を高
める目的で各種の界面活性剤を、表面の摩擦帯電や剥離
帯電を抑制する目的で、イオン導電性を持つ界面活性剤
や電子導電性を持つ金属酸化物微粒子を、表面の摩擦特
性を低減する目的で各種のマット剤を含むのが好まし
い。
的で、各種無機塩類、pH調整剤として酸やアルカリ等
を含んでいてもよい。さらに、塗布適性や表面品質を高
める目的で各種の界面活性剤を、表面の摩擦帯電や剥離
帯電を抑制する目的で、イオン導電性を持つ界面活性剤
や電子導電性を持つ金属酸化物微粒子を、表面の摩擦特
性を低減する目的で各種のマット剤を含むのが好まし
い。
【0092】上記マット剤としては、粒系3μm〜30
μmのマット剤が好ましく、粒径10μm〜30μmで
あることがさらに好ましい。上記マット剤は、従来公知
のものを使用できる。マット剤は写真技術分野でよく知
られており、親水性有機コロイドバインダー中に分散可
能な無機または有機材料の不連続固体粒子であると定義
できる。無機のマット剤の例としては酸化物(例えば二
酸化珪素、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アルミ
ニウム等)、アルカリ土類金属塩(例えば硫酸塩や炭酸
塩であって、具体的には硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム等)、画像を形
成しないハロゲン化銀粒子(塩化銀や臭化銀等でさらに
ハロゲン成分として沃素原子がわずかながら加わっても
よい)やガラス等が挙げられる。
μmのマット剤が好ましく、粒径10μm〜30μmで
あることがさらに好ましい。上記マット剤は、従来公知
のものを使用できる。マット剤は写真技術分野でよく知
られており、親水性有機コロイドバインダー中に分散可
能な無機または有機材料の不連続固体粒子であると定義
できる。無機のマット剤の例としては酸化物(例えば二
酸化珪素、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アルミ
ニウム等)、アルカリ土類金属塩(例えば硫酸塩や炭酸
塩であって、具体的には硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム等)、画像を形
成しないハロゲン化銀粒子(塩化銀や臭化銀等でさらに
ハロゲン成分として沃素原子がわずかながら加わっても
よい)やガラス等が挙げられる。
【0093】上述の無機マット剤の他に、例えば西独特
許2,529,321号明細書、英国特許第760,7
75号明細書、同1,260,772号明細書、米国特
許第1,201,905号明細書、同2,192,24
1号明細書、同3,053,662号明細書、同3,0
62,649号明細書、同3,257,206号明細
書、同3,322,555号明細書、同3,353,9
58号明細書、同3,370,951号明細書、同3,
411,907号明細書、同3,437,484号明細
書、同3,523,022号明細書、同3,615,5
54号明細書、同3,635,714号明細書、同3,
769,020号明細書、同4,021,245号明細
書、同4,029,504号明細書等に記載されている
無機マット剤を用いることもできる。
許2,529,321号明細書、英国特許第760,7
75号明細書、同1,260,772号明細書、米国特
許第1,201,905号明細書、同2,192,24
1号明細書、同3,053,662号明細書、同3,0
62,649号明細書、同3,257,206号明細
書、同3,322,555号明細書、同3,353,9
58号明細書、同3,370,951号明細書、同3,
411,907号明細書、同3,437,484号明細
書、同3,523,022号明細書、同3,615,5
54号明細書、同3,635,714号明細書、同3,
769,020号明細書、同4,021,245号明細
書、同4,029,504号明細書等に記載されている
無機マット剤を用いることもできる。
【0094】また、上記マット剤は有機マット剤でもよ
く、該有機のマット剤の例としては澱粉、セルロースエ
ステル(例えば、セルロースアセテートプロピオネート
等)、セルロースエーテル(例えばエチルセルロース
等)、合成樹脂等が挙げられる。該合成樹脂としては、
水に不溶または難溶性の合成ポリマーを用いることがで
基、例えばアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシ
アルキル(メタ)アクリレート、グリシシリル(メタ)
アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエステ
ル(例えば酢酸ビニル)、アクリロニトリル、オレフィ
ン(例えばエチレン等)、スチレン、ベンゾグアナミン
・ホルムアルデヒド縮合物などの単独もしくは組合せ、
またはこれらとアクリル酸、メタクリル酸、α、β−不
飽和ジカルボン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート、スルホアルキル(メタ)アクリレート、スチレ
ンスルホン酸等の組合せを単量体成分とするポリマーを
用いることができる。
く、該有機のマット剤の例としては澱粉、セルロースエ
ステル(例えば、セルロースアセテートプロピオネート
等)、セルロースエーテル(例えばエチルセルロース
等)、合成樹脂等が挙げられる。該合成樹脂としては、
水に不溶または難溶性の合成ポリマーを用いることがで
基、例えばアルキル(メタ)アクリレート、アルコキシ
アルキル(メタ)アクリレート、グリシシリル(メタ)
アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエステ
ル(例えば酢酸ビニル)、アクリロニトリル、オレフィ
ン(例えばエチレン等)、スチレン、ベンゾグアナミン
・ホルムアルデヒド縮合物などの単独もしくは組合せ、
またはこれらとアクリル酸、メタクリル酸、α、β−不
飽和ジカルボン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリ
レート、スルホアルキル(メタ)アクリレート、スチレ
ンスルホン酸等の組合せを単量体成分とするポリマーを
用いることができる。
【0095】さらに、有機マット剤としては、エポキシ
樹脂、ナイロン、ポリカーボネート、フェノール樹脂、
ポリビニルカルバゾール、ポリ塩化ビニリデン等も用い
ることができる。このほかにも英国特許第1,055,
713号明細書、米国特許第1,939,213号明細
書、同2,221,873号明細書、同2,268,6
62号明細書、同2,322,037号明細書、同2,
376,005号明細書、同2,391,181号明細
書、同2,701,245号明細書、同2,992,1
01号明細書、同3,079,257号明細書、同3,
262,782号明細書、同3,443,946号明細
書、同3,516,832号明細書、同3,539,3
44号明細書、同3,591,379号明細書、同3,
754,924号明細書、同3,767,448号明細
書、特開昭49−106821号公報、同57−148
35号公報等に記載されている有機マット剤を用いるこ
とができる。
樹脂、ナイロン、ポリカーボネート、フェノール樹脂、
ポリビニルカルバゾール、ポリ塩化ビニリデン等も用い
ることができる。このほかにも英国特許第1,055,
713号明細書、米国特許第1,939,213号明細
書、同2,221,873号明細書、同2,268,6
62号明細書、同2,322,037号明細書、同2,
376,005号明細書、同2,391,181号明細
書、同2,701,245号明細書、同2,992,1
01号明細書、同3,079,257号明細書、同3,
262,782号明細書、同3,443,946号明細
書、同3,516,832号明細書、同3,539,3
44号明細書、同3,591,379号明細書、同3,
754,924号明細書、同3,767,448号明細
書、特開昭49−106821号公報、同57−148
35号公報等に記載されている有機マット剤を用いるこ
とができる。
【0096】上記有機マット剤としては、ポリスチレン
ビーズ(モリテックス社製)、ナイロンビーズ(モリテ
ックス社製)、AS樹脂ビーズ(モリテックス社製)、
エポキシ樹脂ビーズ(モリテックス社製)、ポリカーボ
ネート樹脂(モリテックス社製)等を好適に使用でき
る。
ビーズ(モリテックス社製)、ナイロンビーズ(モリテ
ックス社製)、AS樹脂ビーズ(モリテックス社製)、
エポキシ樹脂ビーズ(モリテックス社製)、ポリカーボ
ネート樹脂(モリテックス社製)等を好適に使用でき
る。
【0097】また、上記マット剤としてはアルカリ可溶
性マット剤も好適に使用できる。該アルカリ可溶性マッ
ト剤としては、特開昭53−7231号公報、同58−
66937号公報、同60−8894号公報に記載のメ
タアクリル酸アルキル/メタアクリル酸共重合体等のア
ルカリ可溶マット剤、特開昭58−166341号公報
に記載のアニオン性基を有するアルカリ可溶性ポリマー
を用いることもできる。
性マット剤も好適に使用できる。該アルカリ可溶性マッ
ト剤としては、特開昭53−7231号公報、同58−
66937号公報、同60−8894号公報に記載のメ
タアクリル酸アルキル/メタアクリル酸共重合体等のア
ルカリ可溶マット剤、特開昭58−166341号公報
に記載のアニオン性基を有するアルカリ可溶性ポリマー
を用いることもできる。
【0098】上述のマット剤は2種以上を併用してもよ
く、マット剤を併用した例としては、特開昭58−14
5935号公報に記載のモース硬度の異なる2種以上の
微粒子粉末の併用、特開昭59−149356号公報に
記載の平均粒径の異なる2種以上の球形マット剤の併
用、色材受容層にシリカの様な不定形のマット剤とバッ
ク層にポリメチルメタクリレートの様な球形のマット剤
との併用などが挙げられる。
く、マット剤を併用した例としては、特開昭58−14
5935号公報に記載のモース硬度の異なる2種以上の
微粒子粉末の併用、特開昭59−149356号公報に
記載の平均粒径の異なる2種以上の球形マット剤の併
用、色材受容層にシリカの様な不定形のマット剤とバッ
ク層にポリメチルメタクリレートの様な球形のマット剤
との併用などが挙げられる。
【0099】本発明における色材受容層やその他の層に
は、塗布助剤、帯電防止、スベリ性改良、乳化分散、接
着防止および写真特性改良(例えば現像促進、硬調化、
増感)など種々の目的で種々の界面活性剤を含んでもよ
い。該界面活性剤としては、例えば、サポニン(ステロ
イド系)、アルキレンオキサイド誘導体(例えばポリエ
チレングリコール、ポリエチレングリコール/ポリプロ
ピレングリコール縮合物、ポリエチレングリコールアル
キルエーテル類またはポリエチレングリコールアルキル
アリールエーテル類、ポリエチレングリコールエステル
類、ポリエチレングリコールソルビタンエステル類、ポ
リアルキレングリコールアルキルアミンまたはアミド
類、シリコーンのポリエチレンオキサイド付加物類)、
グリシドール誘導体(例えばアルケニルコハク酸ポリグ
リセリド、アルキルフェノールポリグリセリド)、多価
アルコールの脂肪酸エステル類、等のアルキルエステル
類などの非イオン性界面活性剤;アルキルカルボン酸
塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフ
ォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキ
ル硫酸エステル類、アルキルリン酸エステル類、N−ア
シル−N−アルキルタウリン酸、スルホコハク酸エステ
ル額、エスホアルキルポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエイコサ
ン酸エステル類などのようなカルボキシ基、スルホ基、
ホスホ基、硫酸エステル基、リン酸エステル基等の酸性
基を含むアニオン界面活性剤;
は、塗布助剤、帯電防止、スベリ性改良、乳化分散、接
着防止および写真特性改良(例えば現像促進、硬調化、
増感)など種々の目的で種々の界面活性剤を含んでもよ
い。該界面活性剤としては、例えば、サポニン(ステロ
イド系)、アルキレンオキサイド誘導体(例えばポリエ
チレングリコール、ポリエチレングリコール/ポリプロ
ピレングリコール縮合物、ポリエチレングリコールアル
キルエーテル類またはポリエチレングリコールアルキル
アリールエーテル類、ポリエチレングリコールエステル
類、ポリエチレングリコールソルビタンエステル類、ポ
リアルキレングリコールアルキルアミンまたはアミド
類、シリコーンのポリエチレンオキサイド付加物類)、
グリシドール誘導体(例えばアルケニルコハク酸ポリグ
リセリド、アルキルフェノールポリグリセリド)、多価
アルコールの脂肪酸エステル類、等のアルキルエステル
類などの非イオン性界面活性剤;アルキルカルボン酸
塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフ
ォン酸塩、アルキルナフタレンスルフォン酸塩、アルキ
ル硫酸エステル類、アルキルリン酸エステル類、N−ア
シル−N−アルキルタウリン酸、スルホコハク酸エステ
ル額、エスホアルキルポリオキシエチレンアルキルフェ
ニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエイコサ
ン酸エステル類などのようなカルボキシ基、スルホ基、
ホスホ基、硫酸エステル基、リン酸エステル基等の酸性
基を含むアニオン界面活性剤;
【0100】アミノ酸類、アミノアルキルスルホン酸
類、アミノアルキル硫酸またはリン酸エステル類、アル
キルベタイン類、アミンオキシド類などの両性界面活性
剤;アルキルアミン塩類、脂肪族あるいは芳香族第4級
アンモニウム塩類、ピリジニウム、イミダゾリウムなど
の複素環第4級アンモニウム塩類および脂肪族もしくは
複素環を含むホスホニウムもしくはスルホニウム塩類な
どのカチオン界面活性剤を用いることができる。
類、アミノアルキル硫酸またはリン酸エステル類、アル
キルベタイン類、アミンオキシド類などの両性界面活性
剤;アルキルアミン塩類、脂肪族あるいは芳香族第4級
アンモニウム塩類、ピリジニウム、イミダゾリウムなど
の複素環第4級アンモニウム塩類および脂肪族もしくは
複素環を含むホスホニウムもしくはスルホニウム塩類な
どのカチオン界面活性剤を用いることができる。
【0101】また、上記色材受容層にはスベリ剤を加え
てもよい。該スベリ剤としては、高級アルキル硫酸ナト
リウム、高級脂肪酸高級アルコールエステル、カーボワ
ックス、高級アルキルリン酸エステル、シリコン系化合
物などが挙げられる。特に米国特許第2,882,15
7号明細書、同第3,121,060号明細書、同第
3,850,640号明細書、特開昭51−14162
3号公報などに記載の化合物は単用または2種以上併用
しても特に有効である。
てもよい。該スベリ剤としては、高級アルキル硫酸ナト
リウム、高級脂肪酸高級アルコールエステル、カーボワ
ックス、高級アルキルリン酸エステル、シリコン系化合
物などが挙げられる。特に米国特許第2,882,15
7号明細書、同第3,121,060号明細書、同第
3,850,640号明細書、特開昭51−14162
3号公報などに記載の化合物は単用または2種以上併用
しても特に有効である。
【0102】またフランス特許第2,180,465号
明細書、英国特許第955,061号明細書、同1,1
43,118号明細書、同1,270,578号明細
書、同1,320,564号明細書、同1,320,7
57号明細書、特開昭49−5017号公報、同51−
141623号公報、同54−159221号公報、同
56−81841号公報、リサーチ・ディスクロージャ
ー(ResearchDisclosure)1396
9号、米国特許第1,263,722号明細書、同2,
588,765号明細書、同2,739,891号明細
書、同3,018,178号明細書、同3,042,5
22号明細書、同3,080,317号明細書、同3,
082,087号明細書、同3,121,060号明細
書、同3,222,178号明細書、同3,295,9
79号明細書、同3,489,567号明細書、同3,
516,832号明細書、同3,658,573号明細
書、同3,679,411号明細書、同3,870,5
21号明細書等に記載のものを用いることができる。上
記スベリ剤の塗布量は、約5〜200mg/m2が適当
である。
明細書、英国特許第955,061号明細書、同1,1
43,118号明細書、同1,270,578号明細
書、同1,320,564号明細書、同1,320,7
57号明細書、特開昭49−5017号公報、同51−
141623号公報、同54−159221号公報、同
56−81841号公報、リサーチ・ディスクロージャ
ー(ResearchDisclosure)1396
9号、米国特許第1,263,722号明細書、同2,
588,765号明細書、同2,739,891号明細
書、同3,018,178号明細書、同3,042,5
22号明細書、同3,080,317号明細書、同3,
082,087号明細書、同3,121,060号明細
書、同3,222,178号明細書、同3,295,9
79号明細書、同3,489,567号明細書、同3,
516,832号明細書、同3,658,573号明細
書、同3,679,411号明細書、同3,870,5
21号明細書等に記載のものを用いることができる。上
記スベリ剤の塗布量は、約5〜200mg/m2が適当
である。
【0103】本発明のインクジェット記録用シートの各
層には耐接着性の改良、膜強度の改良、カールバランス
の改良などの目的でシリカ、特にコロイド状シリカを含
有させてもよい。
層には耐接着性の改良、膜強度の改良、カールバランス
の改良などの目的でシリカ、特にコロイド状シリカを含
有させてもよい。
【0104】《インクジェット記録用シートの作製方
法》次に、色材受容層の形成方法について述べる。本発
明における色材受容層は、上記無機顔料微粒子と本発明
に係る上記重合体(a)とを含む分散物に、上記水溶性
樹脂を添加して得られる第1の塗布液(色材受容層用塗
布液)を塗布し、(1)該塗布と同時に、(2)前記塗
布によって形成される塗布層の乾燥途中であって、該塗
布層が減率乾燥速度を示す前、(3)前記塗布層を乾燥
して塗膜を形成した後、のいずれかに、前記塗布層に、
上記有機媒染剤を含む第2の塗布液を付与する。
法》次に、色材受容層の形成方法について述べる。本発
明における色材受容層は、上記無機顔料微粒子と本発明
に係る上記重合体(a)とを含む分散物に、上記水溶性
樹脂を添加して得られる第1の塗布液(色材受容層用塗
布液)を塗布し、(1)該塗布と同時に、(2)前記塗
布によって形成される塗布層の乾燥途中であって、該塗
布層が減率乾燥速度を示す前、(3)前記塗布層を乾燥
して塗膜を形成した後、のいずれかに、前記塗布層に、
上記有機媒染剤を含む第2の塗布液を付与する。
【0105】また、前述した架橋剤は、上記第1の塗布
液に添加しても、第2の塗布液に添加してもよく、ある
いは、第1の塗布液及び第2の塗布液とは別の塗布液に
添加してもよい。
液に添加しても、第2の塗布液に添加してもよく、ある
いは、第1の塗布液及び第2の塗布液とは別の塗布液に
添加してもよい。
【0106】本発明において、気相法シリカと、カチオ
ン性樹脂と、PVAと、ノニオン若しくは両性界面活性
剤と、高沸点有機溶剤とを含む第1の塗布液(色材受容
層用塗布液)は、例えば、以下のようにして調製するこ
とができる。即ち、気相法シリカを水中に添加して、カ
チオン性樹脂を更に添加して、高圧ホモジナイザー、サ
ンドミル等で分散した後、ポリビニルアルコール水溶液
(例えば、気相法シリカの1/3程度の質量のPVAと
なるように)を加え、さらにノニオン若しくは両性界面
活性剤、高沸点有機溶剤を添加し、攪拌することで調製
することができる。得られた塗布液は均一ゾルであり、
これを下記塗布方法で支持体上に塗布形成することによ
り、三次元網目構造を有する多孔質性の色材受容層を形
成することができる。
ン性樹脂と、PVAと、ノニオン若しくは両性界面活性
剤と、高沸点有機溶剤とを含む第1の塗布液(色材受容
層用塗布液)は、例えば、以下のようにして調製するこ
とができる。即ち、気相法シリカを水中に添加して、カ
チオン性樹脂を更に添加して、高圧ホモジナイザー、サ
ンドミル等で分散した後、ポリビニルアルコール水溶液
(例えば、気相法シリカの1/3程度の質量のPVAと
なるように)を加え、さらにノニオン若しくは両性界面
活性剤、高沸点有機溶剤を添加し、攪拌することで調製
することができる。得られた塗布液は均一ゾルであり、
これを下記塗布方法で支持体上に塗布形成することによ
り、三次元網目構造を有する多孔質性の色材受容層を形
成することができる。
【0107】本発明において第1の塗布液はのpHは、
5以下であることが好ましく、4.2以下であることが
より好ましく、3.7以下であることが更に好ましい。
第1の塗布液のpHが5より大きいと、画像の印画濃
度、鮮鋭性、光沢感が低下してしまうことがある。第1
の塗布液のpHは、カチオン性樹脂の種類や添加量を適
宜選定することで5以下に調整することができる。ま
た、無機の酸やアルカリを添加して調整してもよい。上
記第1の塗布液(色材受容層用塗布液)には、必要に応
じて、更に、pH調整剤、帯電防止剤等を添加すること
もできる。
5以下であることが好ましく、4.2以下であることが
より好ましく、3.7以下であることが更に好ましい。
第1の塗布液のpHが5より大きいと、画像の印画濃
度、鮮鋭性、光沢感が低下してしまうことがある。第1
の塗布液のpHは、カチオン性樹脂の種類や添加量を適
宜選定することで5以下に調整することができる。ま
た、無機の酸やアルカリを添加して調整してもよい。上
記第1の塗布液(色材受容層用塗布液)には、必要に応
じて、更に、pH調整剤、帯電防止剤等を添加すること
もできる。
【0108】第1の塗布液の塗布は、例えば、エクスト
ルージョンダイコータ、エアードクターコータ、ブレッ
ドコータ、ロッドコータ、ナイフコータ、スクイズコー
タ、リバースロールコータ、バーコータ等の公知の塗布
方法によりおこなうことができる。
ルージョンダイコータ、エアードクターコータ、ブレッ
ドコータ、ロッドコータ、ナイフコータ、スクイズコー
タ、リバースロールコータ、バーコータ等の公知の塗布
方法によりおこなうことができる。
【0109】第1の塗布液を塗布した後、該塗布層に第
2の塗布液が塗布されるが、第2の塗布液は、塗布後の
塗布層が減率乾燥速度を示すようになる前に付与しても
よい。即ち、第1の塗布液の塗布後、この塗布層が恒率
乾燥速度を示す間に架橋剤、媒染剤およびノニオン系界
面活性剤とを導入することで好適に製造される。第2の
塗布液のpHは、8.5以上であることが好ましく、
9.0以上であることがより好ましく、9.2以上であ
ることが更に好ましい。第2の塗布液のpHが8.5未
満であると色材受容層のひび割れが発生することがあ
る。
2の塗布液が塗布されるが、第2の塗布液は、塗布後の
塗布層が減率乾燥速度を示すようになる前に付与しても
よい。即ち、第1の塗布液の塗布後、この塗布層が恒率
乾燥速度を示す間に架橋剤、媒染剤およびノニオン系界
面活性剤とを導入することで好適に製造される。第2の
塗布液のpHは、8.5以上であることが好ましく、
9.0以上であることがより好ましく、9.2以上であ
ることが更に好ましい。第2の塗布液のpHが8.5未
満であると色材受容層のひび割れが発生することがあ
る。
【0110】ここで、「塗布層が減率乾燥速度を示すよ
うになる前」とは、通常、色材受容層塗布液の塗布直後
から数分間を指し、この間においては、塗布された塗布
層中の溶剤の含有量が時間に比例して減少する現象であ
る恒率乾燥速度を示す。該恒率乾燥速度を示す時間につ
いては、化学工学便覧(p.707〜712、丸善
(株)発行、昭和55年10月25日)に記載されてい
る。
うになる前」とは、通常、色材受容層塗布液の塗布直後
から数分間を指し、この間においては、塗布された塗布
層中の溶剤の含有量が時間に比例して減少する現象であ
る恒率乾燥速度を示す。該恒率乾燥速度を示す時間につ
いては、化学工学便覧(p.707〜712、丸善
(株)発行、昭和55年10月25日)に記載されてい
る。
【0111】上記の通り、第1の塗布液の塗布後、その
塗布層が減率乾燥速度を示すようになるまで乾燥される
が、該乾燥は一般に50〜180℃で0.5〜10分間
(好ましくは、0.5〜5分間)おこなわれる。この乾
燥時間としては、当然塗布量により異なるが上記範囲が
適当である。
塗布層が減率乾燥速度を示すようになるまで乾燥される
が、該乾燥は一般に50〜180℃で0.5〜10分間
(好ましくは、0.5〜5分間)おこなわれる。この乾
燥時間としては、当然塗布量により異なるが上記範囲が
適当である。
【0112】上記塗布層が減率乾燥速度を示すようにな
る前に第2の塗布液を付与する方法としては、(1)架
橋剤溶液を塗布層上に更に塗布する方法、(2)スプレ
ー等の方法によって噴霧する方法、(3)第2の塗布液
(架橋剤溶液)中に、該塗布層が形成された支持体を浸
漬する方法、等が挙げられる。
る前に第2の塗布液を付与する方法としては、(1)架
橋剤溶液を塗布層上に更に塗布する方法、(2)スプレ
ー等の方法によって噴霧する方法、(3)第2の塗布液
(架橋剤溶液)中に、該塗布層が形成された支持体を浸
漬する方法、等が挙げられる。
【0113】上記方法(1)において、第2の塗布液を
塗布する方法としては、例えば、カーテンフローコー
タ、エクストルージョンダイコータ、エアードクターコ
ーター、ブレッドコータ、ロッドコータ、ナイフコー
タ、スクイズコータ、リバースロールコータ、バーコー
タ等の公知の塗布方法を利用することができる。しか
し、エクストリュージョンダイコータ、カーテンフロー
コータ、バーコータ等のように、既に形成されている塗
布層にコータが直接接触しない方法を利用することが好
ましい。
塗布する方法としては、例えば、カーテンフローコー
タ、エクストルージョンダイコータ、エアードクターコ
ーター、ブレッドコータ、ロッドコータ、ナイフコー
タ、スクイズコータ、リバースロールコータ、バーコー
タ等の公知の塗布方法を利用することができる。しか
し、エクストリュージョンダイコータ、カーテンフロー
コータ、バーコータ等のように、既に形成されている塗
布層にコータが直接接触しない方法を利用することが好
ましい。
【0114】色材受容層に付与する、第2の塗布液の塗
布量としては、架橋剤換算で0.01〜10g/m2が
一般的であり、0.05〜5g/m2が好ましい。
布量としては、架橋剤換算で0.01〜10g/m2が
一般的であり、0.05〜5g/m2が好ましい。
【0115】第2の塗布液の塗布後は、一般に40〜1
80℃で0.5〜30分間加熱され、乾燥および硬化が
おこなわれる。中でも、40〜150℃で1〜20分間
加熱することが好ましい。例えば、上記架橋剤溶液中に
含有するホウ素化合物として硼砂や硼酸を使用する場合
には、60〜100℃での加熱を0.5〜15分間おこ
なうことが好ましい。
80℃で0.5〜30分間加熱され、乾燥および硬化が
おこなわれる。中でも、40〜150℃で1〜20分間
加熱することが好ましい。例えば、上記架橋剤溶液中に
含有するホウ素化合物として硼砂や硼酸を使用する場合
には、60〜100℃での加熱を0.5〜15分間おこ
なうことが好ましい。
【0116】また、上記第2の塗布液は、第1の塗布液
を塗布すると同時に付与してもよい。この場合、第1の
塗布液および第2の塗布液を、該第1の塗布液が支持体
と接触するようにして支持体上に同時塗布(重層塗布)
し、その後乾燥硬化させることにより色材受容層を形成
することができる。
を塗布すると同時に付与してもよい。この場合、第1の
塗布液および第2の塗布液を、該第1の塗布液が支持体
と接触するようにして支持体上に同時塗布(重層塗布)
し、その後乾燥硬化させることにより色材受容層を形成
することができる。
【0117】上記同時塗布(重層塗布)は、例えば、エ
クストルージョンダイコータ、カーテンフローコータを
用いた塗布方法によりおこなうことができる。同時塗布
の後、形成された塗布層は乾燥されるが、この場合の乾
燥は、一般に塗布層を40〜150℃で0.5〜10分
間加熱することによりおこなわれ、好ましくは、40〜
100℃で0.5〜5分間加熱することによりおこなわ
れる。例えば、架橋剤溶液に含有する架橋剤として硼砂
や硼酸を使用する場合は、60〜100℃で5〜20分
間加熱することが好ましい。
クストルージョンダイコータ、カーテンフローコータを
用いた塗布方法によりおこなうことができる。同時塗布
の後、形成された塗布層は乾燥されるが、この場合の乾
燥は、一般に塗布層を40〜150℃で0.5〜10分
間加熱することによりおこなわれ、好ましくは、40〜
100℃で0.5〜5分間加熱することによりおこなわ
れる。例えば、架橋剤溶液に含有する架橋剤として硼砂
や硼酸を使用する場合は、60〜100℃で5〜20分
間加熱することが好ましい。
【0118】上記同時塗布(重層塗布)を、例えば、エ
クストルージョンダイコータによりおこなった場合、同
時に吐出される二種の塗布液は、エクストルージョンダ
イコータの吐出口附近で、即ち、支持体上に移る前に重
層形成され、その状態で支持体上に重層塗布される。塗
布前に重層された二層の塗布液は、支持体に移る際、既
に二液の界面で架橋反応を生じ易いことから、エクスト
ルージョンダイコータの吐出口付近では、吐出される二
液が混合して増粘し易くなり、塗布操作に支障を来す場
合がある。従って、上記のように同時塗布する際は、色
材受容層塗布液および架橋剤と媒染剤とを含有する架橋
剤溶液の塗布と共に、更に架橋剤と反応しない材料から
なるバリアー層液(中間層液)を上記二液間に介在させ
て同時三重層塗布することが好ましい。
クストルージョンダイコータによりおこなった場合、同
時に吐出される二種の塗布液は、エクストルージョンダ
イコータの吐出口附近で、即ち、支持体上に移る前に重
層形成され、その状態で支持体上に重層塗布される。塗
布前に重層された二層の塗布液は、支持体に移る際、既
に二液の界面で架橋反応を生じ易いことから、エクスト
ルージョンダイコータの吐出口付近では、吐出される二
液が混合して増粘し易くなり、塗布操作に支障を来す場
合がある。従って、上記のように同時塗布する際は、色
材受容層塗布液および架橋剤と媒染剤とを含有する架橋
剤溶液の塗布と共に、更に架橋剤と反応しない材料から
なるバリアー層液(中間層液)を上記二液間に介在させ
て同時三重層塗布することが好ましい。
【0119】上記バリアー層液は、ホウ素化合物と反応
せず液膜を形成できるものであれば、特に制限なく選択
できる。例えば、ホウ素化合物と反応しない水溶性樹脂
を微量含む水溶液や、水等を挙げることができる。上記
水溶性樹脂は、増粘剤等の目的で、塗布性を考慮して使
用されるもので、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロ−ス、メチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルメチル
セルロ−ス、ポリビニルピロリドン、ゼラチン等のポリ
マーが挙げられる。尚、バリアー層液には、上記媒染剤
を含有させることもできる。
せず液膜を形成できるものであれば、特に制限なく選択
できる。例えば、ホウ素化合物と反応しない水溶性樹脂
を微量含む水溶液や、水等を挙げることができる。上記
水溶性樹脂は、増粘剤等の目的で、塗布性を考慮して使
用されるもので、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロ−ス、メチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルメチル
セルロ−ス、ポリビニルピロリドン、ゼラチン等のポリ
マーが挙げられる。尚、バリアー層液には、上記媒染剤
を含有させることもできる。
【0120】また、各工程における溶媒として水、有機
溶媒、またはこれらの混合溶媒を用いることができる。
この塗布に用いることができる有機溶媒としては、メタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノ
ール、メトキシプロパノール等のアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフ
ラン、アセトニトリル、酢酸エチル、トルエン等が挙げ
られる。
溶媒、またはこれらの混合溶媒を用いることができる。
この塗布に用いることができる有機溶媒としては、メタ
ノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノ
ール、メトキシプロパノール等のアルコール類、アセト
ン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフ
ラン、アセトニトリル、酢酸エチル、トルエン等が挙げ
られる。
【0121】支持体上に色材受容層を形成した後、該色
材受容層は、例えば、スーパーカレンダ、グロスカレン
ダ等を用い、加熱加圧下にロールニップ間を通してカレ
ンダー処理を施すことにより、表面平滑性、光沢度、透
明性および塗膜強度を向上させることが可能である。し
かしながら、該カレンダー処理は、空隙率を低下させる
要因となることがあるため(即ち、インク吸収性が低下
することがあるため)、空隙率の低下が少ない条件を設
定しておこなう必要がある。
材受容層は、例えば、スーパーカレンダ、グロスカレン
ダ等を用い、加熱加圧下にロールニップ間を通してカレ
ンダー処理を施すことにより、表面平滑性、光沢度、透
明性および塗膜強度を向上させることが可能である。し
かしながら、該カレンダー処理は、空隙率を低下させる
要因となることがあるため(即ち、インク吸収性が低下
することがあるため)、空隙率の低下が少ない条件を設
定しておこなう必要がある。
【0122】カレンダー処理をおこなう場合のロール温
度としては、30〜150℃が好ましく、40〜100
℃がより好ましい。また、カレンダー処理時のロール間
の線圧としては、50〜400kg/cmが好ましく、
100〜200kg/cmがより好ましい。
度としては、30〜150℃が好ましく、40〜100
℃がより好ましい。また、カレンダー処理時のロール間
の線圧としては、50〜400kg/cmが好ましく、
100〜200kg/cmがより好ましい。
【0123】上記色材受容層の層厚としては、インクジ
ェット記録の場合では、液滴を全て吸収するだけの吸収
容量をもつ必要があるため、層中の空隙率との関連で決
定する必要がある。例えば、インク量が8nL/mm2
で、空隙率が60%の場合であれば、層厚が約15μm
以上の膜が必要となる。この点を考慮すると、インクジ
ェット記録の場合には、色材受容層の層厚としては、1
0〜50μmが好ましい。
ェット記録の場合では、液滴を全て吸収するだけの吸収
容量をもつ必要があるため、層中の空隙率との関連で決
定する必要がある。例えば、インク量が8nL/mm2
で、空隙率が60%の場合であれば、層厚が約15μm
以上の膜が必要となる。この点を考慮すると、インクジ
ェット記録の場合には、色材受容層の層厚としては、1
0〜50μmが好ましい。
【0124】また、色材受容層の細孔径は、メジアン径
で0.005〜0.030μmが好ましく、0.01〜
0.025μmがより好ましい。上記空隙率および細孔
メジアン径は、水銀ポロシメーター(商品名:ボアサイ
ザー9320−PC2、(株)島津製作所製)を用いて
測定することができる。
で0.005〜0.030μmが好ましく、0.01〜
0.025μmがより好ましい。上記空隙率および細孔
メジアン径は、水銀ポロシメーター(商品名:ボアサイ
ザー9320−PC2、(株)島津製作所製)を用いて
測定することができる。
【0125】また、色材受容層は、透明性に優れている
ことが好ましいが、その目安としては、色材受容層を透
明フイルム支持体上に形成したときのヘイズ値が、30
%以下であることが好ましく、20%以下であることが
より好ましい。上記ヘイズ値は、ヘイズメーター(HG
M−2DP:スガ試験機(株))を用いて測定すること
ができる。
ことが好ましいが、その目安としては、色材受容層を透
明フイルム支持体上に形成したときのヘイズ値が、30
%以下であることが好ましく、20%以下であることが
より好ましい。上記ヘイズ値は、ヘイズメーター(HG
M−2DP:スガ試験機(株))を用いて測定すること
ができる。
【0126】〈支持体〉上記支持体としては、プラスチ
ック等の透明材料よりなる透明支持体、紙等の不透明材
料からなる不透明支持体のいずれをも使用できる。色材
受容層の透明性を生かす上では、透明支持体または高光
沢性の不透明支持体を用いることが好ましい。
ック等の透明材料よりなる透明支持体、紙等の不透明材
料からなる不透明支持体のいずれをも使用できる。色材
受容層の透明性を生かす上では、透明支持体または高光
沢性の不透明支持体を用いることが好ましい。
【0127】上記透明支持体に使用可能な材料として
は、透明性で、OHPやバックライトディスプレイで使
用される時の輻射熱に耐え得る性質を有する材料が好ま
しい。該材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)等のポリエステル類;ポリスルホン、
ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリカーボネ
ート、ポリアミド等を挙げることができる。中でも、ポ
リエステル類が好ましく、ポリエチレンテレフタレート
は特に好ましい。上記透明支持体の厚みとしては、特に
制限はないが、取り扱い性の点で、50〜200μmが
好ましい。
は、透明性で、OHPやバックライトディスプレイで使
用される時の輻射熱に耐え得る性質を有する材料が好ま
しい。該材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタ
レート(PET)等のポリエステル類;ポリスルホン、
ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリカーボネ
ート、ポリアミド等を挙げることができる。中でも、ポ
リエステル類が好ましく、ポリエチレンテレフタレート
は特に好ましい。上記透明支持体の厚みとしては、特に
制限はないが、取り扱い性の点で、50〜200μmが
好ましい。
【0128】高光沢性の不透明支持体としては、色材受
容層の設けられる側の表面が40%以上の光沢度を有す
るものが好ましい。上記光沢度は、JIS P−814
2(紙および板紙の75度鏡面光沢度試験方法)に記載
の方法に従って求められる値である。具体的には、下記
支持体が挙げられる。
容層の設けられる側の表面が40%以上の光沢度を有す
るものが好ましい。上記光沢度は、JIS P−814
2(紙および板紙の75度鏡面光沢度試験方法)に記載
の方法に従って求められる値である。具体的には、下記
支持体が挙げられる。
【0129】例えば、アート紙、コート紙、キャストコ
ート紙、銀塩写真用支持体等に使用されるバライタ紙等
の高光沢性の紙支持体;ポリエチレンテレフタレート
(PET)等のポリエステル類、ニトロセルロース,セ
ルロースアセテート,セルロースアセテートブチレート
等のセルロースエステル類、ポリスルホン、ポリフェニ
レンオキサイド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリ
アミド等のプラスチックフィルムに白色顔料等を含有さ
せて不透明にした(表面カレンダー処理が施されていて
もよい。)高光沢性のフィルム;或いは、上記各種紙支
持体、上記透明支持体若しくは白色顔料等を含有する高
光沢性のフィルムの表面に、白色顔料を含有若しくは含
有しないポリオレフィンの被覆層が設けられた支持体が
挙げられる。更に、白色顔料含有発泡ポリエステルフィ
ルム(例えば、ポリオレフィン微粒子を含有させ、延伸
により空隙を形成した発泡PET)も好適に挙げること
ができる。
ート紙、銀塩写真用支持体等に使用されるバライタ紙等
の高光沢性の紙支持体;ポリエチレンテレフタレート
(PET)等のポリエステル類、ニトロセルロース,セ
ルロースアセテート,セルロースアセテートブチレート
等のセルロースエステル類、ポリスルホン、ポリフェニ
レンオキサイド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリ
アミド等のプラスチックフィルムに白色顔料等を含有さ
せて不透明にした(表面カレンダー処理が施されていて
もよい。)高光沢性のフィルム;或いは、上記各種紙支
持体、上記透明支持体若しくは白色顔料等を含有する高
光沢性のフィルムの表面に、白色顔料を含有若しくは含
有しないポリオレフィンの被覆層が設けられた支持体が
挙げられる。更に、白色顔料含有発泡ポリエステルフィ
ルム(例えば、ポリオレフィン微粒子を含有させ、延伸
により空隙を形成した発泡PET)も好適に挙げること
ができる。
【0130】上記不透明支持体の厚みについても特に制
限はないが、取り扱い性の点で、50〜300μmが好
ましい。
限はないが、取り扱い性の点で、50〜300μmが好
ましい。
【0131】また、上記支持体には、コロナ放電処理、
グロー放電処理、火炎処理、紫外線照射処理等を施した
ものを使用してもよい。
グロー放電処理、火炎処理、紫外線照射処理等を施した
ものを使用してもよい。
【0132】次に、上記紙支持体に用いられる原紙につ
いて詳述する。上記原紙としては、木材パルプを主原料
とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレン
などの合成パルプ、あるいはナイロンやポリエステルな
どの合成繊維を用いて抄紙される。上記木材パルプとし
ては、LBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LD
P、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いること
ができるが、短繊維分の多いLBKP、NBSP、LB
SP、NDP、LDPをより多く用いることが好まし
い。但し、LBSPおよび/またはLDPの比率として
は、10質量%以上、70質量%以下が好ましい。
いて詳述する。上記原紙としては、木材パルプを主原料
とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレン
などの合成パルプ、あるいはナイロンやポリエステルな
どの合成繊維を用いて抄紙される。上記木材パルプとし
ては、LBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LD
P、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いること
ができるが、短繊維分の多いLBKP、NBSP、LB
SP、NDP、LDPをより多く用いることが好まし
い。但し、LBSPおよび/またはLDPの比率として
は、10質量%以上、70質量%以下が好ましい。
【0133】上記パルプは、不純物の少ない化学パルプ
(硫酸塩パルプや亜硫酸パルプ)が好ましく用いられ、
漂白処理をおこなって白色度を向上させたパルプも有用
である。
(硫酸塩パルプや亜硫酸パルプ)が好ましく用いられ、
漂白処理をおこなって白色度を向上させたパルプも有用
である。
【0134】原紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテン
ダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化
チタンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白
剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散
剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加する
ことができる。
ダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化
チタンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白
剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散
剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加する
ことができる。
【0135】抄紙に使用するパルプの濾水度としては、
CSFの規定で200〜500mlが好ましく、また、
叩解後の繊維長が、JIS P−8207に規定される
24メッシュ残分質量%と42メッシュ算分の質量%と
の和が30〜70%が好ましい。なお、4メッシュ残分
の質量%は20質量%以下であることが好ましい。
CSFの規定で200〜500mlが好ましく、また、
叩解後の繊維長が、JIS P−8207に規定される
24メッシュ残分質量%と42メッシュ算分の質量%と
の和が30〜70%が好ましい。なお、4メッシュ残分
の質量%は20質量%以下であることが好ましい。
【0136】原紙の坪量としては、30〜250gが好
ましく、特に50〜200gが好ましい。原紙の厚さと
しては、40〜250μmが好ましい。原紙は、抄紙段
階または抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与える
こともできる。原紙密度は0.7〜1.2g/m2(J
IS P−8118)が一般的である。更に、原紙剛度
としては、JIS P−8143に規定される条件で2
0〜200gが好ましい。
ましく、特に50〜200gが好ましい。原紙の厚さと
しては、40〜250μmが好ましい。原紙は、抄紙段
階または抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与える
こともできる。原紙密度は0.7〜1.2g/m2(J
IS P−8118)が一般的である。更に、原紙剛度
としては、JIS P−8143に規定される条件で2
0〜200gが好ましい。
【0137】原紙表面には表面サイズ剤を塗布してもよ
く、表面サイズ剤としては、上記原紙中添加できるサイ
ズと同様のサイズ剤を使用できる。原紙のpHは、JI
S P−8113で規定された熱水抽出法により測定さ
れた場合、5〜9であることが好ましい。
く、表面サイズ剤としては、上記原紙中添加できるサイ
ズと同様のサイズ剤を使用できる。原紙のpHは、JI
S P−8113で規定された熱水抽出法により測定さ
れた場合、5〜9であることが好ましい。
【0138】原紙表面および裏面を被覆するポリエチレ
ンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)およ
び/または高密度のポリエチレン(HDPE)である
が、他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用する
ことができる。
ンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)およ
び/または高密度のポリエチレン(HDPE)である
が、他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用する
ことができる。
【0139】特に、色材受容層を形成する側のポリエチ
レン層は、写真用印画紙で広く行われているように、ル
チルまたはアナターゼ型の酸化チタンをポリエチレン中
に添加し、不透明度および白色度を改良したものが好ま
しい。ここで、酸化チタン含有量としては、ポリエチレ
ンに対して、概ね3〜20質量%が好ましく、4〜13
質量%がより好ましい。
レン層は、写真用印画紙で広く行われているように、ル
チルまたはアナターゼ型の酸化チタンをポリエチレン中
に添加し、不透明度および白色度を改良したものが好ま
しい。ここで、酸化チタン含有量としては、ポリエチレ
ンに対して、概ね3〜20質量%が好ましく、4〜13
質量%がより好ましい。
【0140】ポリエチレン被覆紙は、光沢紙として用い
ることも、また、ポリエチレンを原紙表面上に溶融押し
出してコーティングする際に、いわゆる型付け処理をお
こなって通常の写真印画紙で得られるようなマット面や
絹目面を形成したものも使用できる。
ることも、また、ポリエチレンを原紙表面上に溶融押し
出してコーティングする際に、いわゆる型付け処理をお
こなって通常の写真印画紙で得られるようなマット面や
絹目面を形成したものも使用できる。
【0141】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれに限定されるわけではない。
先ず、後に示す実施例及び比較例に供する重合体の合成
例を示す。
説明するが、本発明はこれに限定されるわけではない。
先ず、後に示す実施例及び比較例に供する重合体の合成
例を示す。
【0142】(合成例1)攪拌装置を備えたフラスコ中
に、ポリアリルアミン(PAA−10C:日東紡)10
%水溶液285質量部と、グルコノデルタラクトン8.
91質量部とを添加し、室温で6時間攪拌した。その
後、イオン交換水80部を追加し、重合体1の10%水
溶液を得た。さらにこれに、35%塩酸25部を添加
し、水浴中で2時間攪拌した。最後にイオン交換水66
部を追加することで、重合体2の10質量%水溶液を得
た。
に、ポリアリルアミン(PAA−10C:日東紡)10
%水溶液285質量部と、グルコノデルタラクトン8.
91質量部とを添加し、室温で6時間攪拌した。その
後、イオン交換水80部を追加し、重合体1の10%水
溶液を得た。さらにこれに、35%塩酸25部を添加
し、水浴中で2時間攪拌した。最後にイオン交換水66
部を追加することで、重合体2の10質量%水溶液を得
た。
【0143】(合成例2〜11)合成例1と同様にし
て、表1に示す試薬および添加量にて重合体3〜11を
得た。
て、表1に示す試薬および添加量にて重合体3〜11を
得た。
【0144】
【表1】
【0145】(実施例1)
−支持体の作製−
秤量186g/m2のアート紙(OK金藤;王子製紙
(株)製)にコロナ放電処理を行った後、溶融押出機を
用いて高密度ポリエチレンを厚さ19μmとなるように
コーティングし、マット面からなる樹脂層を形成した
(以下、樹脂層面を「裏面」とする。)。この裏面の樹
脂層にさらにコロナ放電処理を施し、その後帯電防止剤
として酸化アルミニウム(アルミナゾル100,日産化
学工業(株)製)と二酸化ケイ素(スノーテックスO、
日産化学工業(株)製)とを1:2の比(質量比)で水
に分散した分散液を、乾燥質量が0.2g/m2となる
よう塗布した。
(株)製)にコロナ放電処理を行った後、溶融押出機を
用いて高密度ポリエチレンを厚さ19μmとなるように
コーティングし、マット面からなる樹脂層を形成した
(以下、樹脂層面を「裏面」とする。)。この裏面の樹
脂層にさらにコロナ放電処理を施し、その後帯電防止剤
として酸化アルミニウム(アルミナゾル100,日産化
学工業(株)製)と二酸化ケイ素(スノーテックスO、
日産化学工業(株)製)とを1:2の比(質量比)で水
に分散した分散液を、乾燥質量が0.2g/m2となる
よう塗布した。
【0146】更に、樹脂層の設けられていない側のフェ
ルト面(表面)側にコロナ放電処理を施した後、アナタ
ーゼ型二酸化チタン10%、微量の群青、および蛍光増
白剤0.01%(対ポリエチレン)を含有する、MFR
(メルトフロート)3.8の低密度ポリエチレンを、溶
融押出機を用いて厚み24μmとなるように溶融押出
し、高光沢な熱可塑性樹脂層を基紙の表面側に形成し
(以下この高光沢面を「表面」と称する)、支持体とし
た。なお、支持体の表面は塗布液を塗布する前にコロナ
放電処理を行った後、使用した。
ルト面(表面)側にコロナ放電処理を施した後、アナタ
ーゼ型二酸化チタン10%、微量の群青、および蛍光増
白剤0.01%(対ポリエチレン)を含有する、MFR
(メルトフロート)3.8の低密度ポリエチレンを、溶
融押出機を用いて厚み24μmとなるように溶融押出
し、高光沢な熱可塑性樹脂層を基紙の表面側に形成し
(以下この高光沢面を「表面」と称する)、支持体とし
た。なお、支持体の表面は塗布液を塗布する前にコロナ
放電処理を行った後、使用した。
【0147】−無機微粒子分散液の調製−
下記組成中の(2)イオン交換水に(1)気相法シリカ
微粒子を混合し、(3)本発明に係る重合体1の10%
水溶液をさらに添加し、ナノマイザーLA31(ナノマ
イザー社(株)製)を用いて、500kg/m2の圧力
で2回処理を行った後、さらに60分間攪拌を行い、下
記組成中の(4)ポリビニルアルコール8%水溶液、
(5)エマルゲン109P、(6)ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテルとを加え、色材受容層用塗布液A
を調製した。シリカ微粒子と水溶性樹脂との質量比(P
B比/(1):(4))は4.5:1であった。
微粒子を混合し、(3)本発明に係る重合体1の10%
水溶液をさらに添加し、ナノマイザーLA31(ナノマ
イザー社(株)製)を用いて、500kg/m2の圧力
で2回処理を行った後、さらに60分間攪拌を行い、下
記組成中の(4)ポリビニルアルコール8%水溶液、
(5)エマルゲン109P、(6)ジエチレングリコー
ルモノブチルエーテルとを加え、色材受容層用塗布液A
を調製した。シリカ微粒子と水溶性樹脂との質量比(P
B比/(1):(4))は4.5:1であった。
【0148】
〔色材受容層用塗布液Aの組成〕
(1)気相法シリカ微粒子(無機顔料微粒子) 7.7部
(QS−30、(株)トクヤマ製;BET法による比表面積:300m2/g
、平均一次粒子径7nm)
(2)イオン交換水 68.8部
(3)前記重合体2 10%水溶液 3.85部
(4)ポリビニルアルコール 8%水溶液 21.3部
(PVA124、(株)クラレ製、鹸化度98.5%、重合度2400)
(5)ポリオキシエチレンラウリルエーテル 10%水溶液 1.0部
(エマルゲン109P、花王(株)製)
(6)ジエチレングリコールモノブチルエーテル 0.6部
【0149】〔評価〕
(粘度)上記塗布液300gを500cc容器に採取
し、30℃の高温槽に10分間浸漬した後、B型粘度計
(トキメック製)を用いて60rpmの条件で粘度を測
定した。 AA:0.1Pa・s(100cp)以下で、塗布可能
で良好な分散状態 BB:1Pa・s(1000cp)未満で、塗布にはや
や差し支えが生じる分散状態 CC:1Pa・s(1000cp)以上で、塗布不可能
な分散状態
し、30℃の高温槽に10分間浸漬した後、B型粘度計
(トキメック製)を用いて60rpmの条件で粘度を測
定した。 AA:0.1Pa・s(100cp)以下で、塗布可能
で良好な分散状態 BB:1Pa・s(1000cp)未満で、塗布にはや
や差し支えが生じる分散状態 CC:1Pa・s(1000cp)以上で、塗布不可能
な分散状態
【0150】(平均粒径)光散乱回折式の粒度分布測定
装置(LA910,(株)堀場製作所製)を用いて、体
積基準中位粒径D50を測定し、この値を平均粒子径と
して採用した。なお、測定に際しては屈折率1.10を
パラメータとして入力した。 AA:0.2μm以下 BB:5μm未満 CC:5μm以上
装置(LA910,(株)堀場製作所製)を用いて、体
積基準中位粒径D50を測定し、この値を平均粒子径と
して採用した。なお、測定に際しては屈折率1.10を
パラメータとして入力した。 AA:0.2μm以下 BB:5μm未満 CC:5μm以上
【0151】(粗大粒子)上記粒径測定において、5μ
m以上の粒子が全体に占める割合により評価した。 AA:2%以下 BB:10%未満 CC:10%以上
m以上の粒子が全体に占める割合により評価した。 AA:2%以下 BB:10%未満 CC:10%以上
【0152】(実施例2〜実施例10、比較例1〜比較
例4)実施例1における色材受容層用塗布液A中の重合
体2を表2に示す重合体に代えた以外は実施例1と同様
にして色材受容層塗布液を調製し、評価した。
例4)実施例1における色材受容層用塗布液A中の重合
体2を表2に示す重合体に代えた以外は実施例1と同様
にして色材受容層塗布液を調製し、評価した。
【0153】
【表2】
【0154】表2から本発明に係る重合体を使用するこ
とで、無機顔料同士の凝集を抑制し、流動性の良好な分
散液(塗工液)を与えることが可能である。一方、本発
明に係る重合体を使用しない場合、粒子径が大きくな
り、分散液流動性が低下する。さらに、重合体を使用し
ない場合には粒子間凝集が生じ、もはや塗布出来ない状
態となる。
とで、無機顔料同士の凝集を抑制し、流動性の良好な分
散液(塗工液)を与えることが可能である。一方、本発
明に係る重合体を使用しない場合、粒子径が大きくな
り、分散液流動性が低下する。さらに、重合体を使用し
ない場合には粒子間凝集が生じ、もはや塗布出来ない状
態となる。
【0155】(実施例11)
−インクジェット記録用シートの作製−
上記色材受容層用塗布液Aを、支持体の表面にエクスト
ルージョンダイコーターを用いて200ml/m2の塗
布量で塗布し、熱風乾燥機にて80℃(風速3〜8m/
sec)で塗布層の固形分濃度が20%になるまで乾燥
させた。塗布層はこの期間恒率乾燥速度を示した。その
直後、下記組成の架橋剤溶液(第2の溶液)Aに30秒
間浸漬して該塗布層上にその20g/m2を付着させ、
さらに80℃で10分間乾燥させた。これより、乾燥膜
厚32μmの色材受容層が設けられた、実施例11のイ
ンクジェット記録用シートを作製した。
ルージョンダイコーターを用いて200ml/m2の塗
布量で塗布し、熱風乾燥機にて80℃(風速3〜8m/
sec)で塗布層の固形分濃度が20%になるまで乾燥
させた。塗布層はこの期間恒率乾燥速度を示した。その
直後、下記組成の架橋剤溶液(第2の溶液)Aに30秒
間浸漬して該塗布層上にその20g/m2を付着させ、
さらに80℃で10分間乾燥させた。これより、乾燥膜
厚32μmの色材受容層が設けられた、実施例11のイ
ンクジェット記録用シートを作製した。
【0156】
〔架橋剤溶液Aの組成〕
ホウ酸(架橋剤) 2.5部
イオン交換水 69.5部
ポリアリルアミン(分子量10000) 10%水溶液 25部
ポリオキシエチレンラウリルエーテル 2部
塩化アンモニウム 1部
【0157】−評価方法−
(1−1)光沢度
スガ試験機(株)製デジタル変角光度計を用い、角度6
0度にて光沢度を測定した。 〔基準〕 AA:光沢度が高く良好(光沢度50以上) BB:光沢度がやや低いが、実用上問題のないレベル
(光沢度50未満)
0度にて光沢度を測定した。 〔基準〕 AA:光沢度が高く良好(光沢度50以上) BB:光沢度がやや低いが、実用上問題のないレベル
(光沢度50未満)
【0158】(1−2)ひび割れの発生
インクジェット記録用シートの表面に発生したひび割れ
の有無、およびその大きさを目視で観察し、下記の基準
に従って評価した。 〔基準〕 AA:表面にひび割れは全く認められなかった。 BB:1〜2mmの長さのひび割れが認められた。 CC:3mm以上の長さのひび割れが認められた。
の有無、およびその大きさを目視で観察し、下記の基準
に従って評価した。 〔基準〕 AA:表面にひび割れは全く認められなかった。 BB:1〜2mmの長さのひび割れが認められた。 CC:3mm以上の長さのひび割れが認められた。
【0159】(1−3)インク吸収速度
インクジェットプリンター(PM−900C、セイコー
エプソン(株)製)を用いて、インクジェット記録用シ
ートに、Y(黄)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K
(黒)、B(青)、G(緑)およびR(赤)のベタ画像
を印画し、その直後(約10秒後)、該画像上に紙を接
触押圧し、インクの紙への転写の有無を下記の基準に従
って評価した。 〔基準〕 AA:紙上へのインクの転写は全く認められなかった。
インク吸収速度が良好な事を示す。 CC:紙上へのインクの一部転写が認められた。
エプソン(株)製)を用いて、インクジェット記録用シ
ートに、Y(黄)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K
(黒)、B(青)、G(緑)およびR(赤)のベタ画像
を印画し、その直後(約10秒後)、該画像上に紙を接
触押圧し、インクの紙への転写の有無を下記の基準に従
って評価した。 〔基準〕 AA:紙上へのインクの転写は全く認められなかった。
インク吸収速度が良好な事を示す。 CC:紙上へのインクの一部転写が認められた。
【0160】(1−4)印画濃度
インクジェットプリンター(PM−900C、セイコー
エプソン(株)製)を用い、インクジェット記録用シー
トにK(黒)のベタ画像を印画し、3時間放置後、該印
字面の反射濃度をXライト濃度計で測定した。 〔基準〕 AA:濃度が高く、良好な画像が得られた(Dm2.0
以上)。 BB:やや濃度が低いが、実用上問題のないレベル(D
m1.8〜2.0)。 CC:濃度が低く、実用上で問題の発生するレベル(D
m1.8未満)。
エプソン(株)製)を用い、インクジェット記録用シー
トにK(黒)のベタ画像を印画し、3時間放置後、該印
字面の反射濃度をXライト濃度計で測定した。 〔基準〕 AA:濃度が高く、良好な画像が得られた(Dm2.0
以上)。 BB:やや濃度が低いが、実用上問題のないレベル(D
m1.8〜2.0)。 CC:濃度が低く、実用上で問題の発生するレベル(D
m1.8未満)。
【0161】(1−5)耐水性
上記(1−3)と同じプリンタを用いて、インクジェッ
ト記録用シート上に同じ印画パターンを形成させ、3時
間放置した後、水中に一分間浸して、インクの水中への
流出程度を目視で観察し、下記の基準に従って評価し
た。 〔基準〕 AA:染料の流出が全く認められなかった。 BB:染料の流出した部分が認められ、色濃度が低下し
た。 CC:染料がほぼ完全に水中に流出してしまった。
ト記録用シート上に同じ印画パターンを形成させ、3時
間放置した後、水中に一分間浸して、インクの水中への
流出程度を目視で観察し、下記の基準に従って評価し
た。 〔基準〕 AA:染料の流出が全く認められなかった。 BB:染料の流出した部分が認められ、色濃度が低下し
た。 CC:染料がほぼ完全に水中に流出してしまった。
【0162】(1−6)経時ニジミ
上記(1−3)と同じプリンタを用いて、インクジェッ
ト記録用シート上にマゼンタインクとブラックインクと
を隣り合わせにした格子状の線状パターン(線幅0.2
8mm)を印画し、Xライト310TR(Xライト社
製)によってビジュアル濃度を測定した。さらに、印画
後3時間放置した後、40℃、相対湿度90%の恒温恒
湿槽に1日保管し、再度ビジュアル濃度を測定してその
濃度差(ΔOD)を算出した。該濃度差(ΔOD)の値
が小さいほど経時ニジミの発生は抑制されている。 AA:経時ニジミが認められない(ΔOD0.2未満) BB:若干の経時ニジミが認められ、実用上やや問題の
発生するレベル(ΔOD0.2以上)
ト記録用シート上にマゼンタインクとブラックインクと
を隣り合わせにした格子状の線状パターン(線幅0.2
8mm)を印画し、Xライト310TR(Xライト社
製)によってビジュアル濃度を測定した。さらに、印画
後3時間放置した後、40℃、相対湿度90%の恒温恒
湿槽に1日保管し、再度ビジュアル濃度を測定してその
濃度差(ΔOD)を算出した。該濃度差(ΔOD)の値
が小さいほど経時ニジミの発生は抑制されている。 AA:経時ニジミが認められない(ΔOD0.2未満) BB:若干の経時ニジミが認められ、実用上やや問題の
発生するレベル(ΔOD0.2以上)
【0163】(1−7)耐光性
上記(1−3)と同じプリンタを用いて、インクジェッ
ト記録用シート上にY(黄)、M(マゼンタ)、C(シ
アン)およびK(黒)のベタ画像を印画し、Xライト3
10TR(Xライト社製)によって各色のビジュアル濃
度を測定した。その後、印画した画像に対して365n
m以下の波長領域の紫外線をカットするフイルムを通し
て、Xenon weather−ometer Ci
65A(ATLAS社製)を用いて、25℃、相対湿度
32%の環境条件下で3.8時間ランプを点灯し、その
後、ランプを消した状態で、20℃、相対湿度91%の
環境条件下に1時間放置するサイクルを11日間おこな
った。その後、再度各色のビジュアル濃度を測定して各
色の褪色を残存率(試験前後での濃度変化率)を算出し
て評価した。 AA:褪色のレベルは小さく良好(残存率70%以上) BB:褪色が認められ、実用上やや問題が発生するレベ
ル(残存率70%以下)
ト記録用シート上にY(黄)、M(マゼンタ)、C(シ
アン)およびK(黒)のベタ画像を印画し、Xライト3
10TR(Xライト社製)によって各色のビジュアル濃
度を測定した。その後、印画した画像に対して365n
m以下の波長領域の紫外線をカットするフイルムを通し
て、Xenon weather−ometer Ci
65A(ATLAS社製)を用いて、25℃、相対湿度
32%の環境条件下で3.8時間ランプを点灯し、その
後、ランプを消した状態で、20℃、相対湿度91%の
環境条件下に1時間放置するサイクルを11日間おこな
った。その後、再度各色のビジュアル濃度を測定して各
色の褪色を残存率(試験前後での濃度変化率)を算出し
て評価した。 AA:褪色のレベルは小さく良好(残存率70%以上) BB:褪色が認められ、実用上やや問題が発生するレベ
ル(残存率70%以下)
【0164】(実施例12〜20、比較例5〜7)実施
例11における色材受容層塗布液Aを、表3に示す、実
施例2〜10、及び比較例1〜3の色材受容層塗布液に
代えた以外は実施例11と同様にしてインクジェット記
録用シートを作製した。
例11における色材受容層塗布液Aを、表3に示す、実
施例2〜10、及び比較例1〜3の色材受容層塗布液に
代えた以外は実施例11と同様にしてインクジェット記
録用シートを作製した。
【0165】
【表3】
【0166】表3から、本発明に係る重合体を使用した
インクジェット記録用シートでは、経時ニジミの発生は
認められず、さらに印画濃度に優れていた。また、光沢
度、インク吸収速度、記録シート表面のヒビ割れ、耐水
性、耐光性いずれについても良好な結果が得られた。こ
れに対し、本発明に係る重合体を使用しない比較例のイ
ンクジェット記録用シートは、印画濃度に優れたものは
得られず、また無機微粒子の分散性が悪いためにヒビ割
れが発生することがある。また、既知の凝集防止剤を使
用し分散液では、経時ニジミと耐光性に良好な結果が得
られたものは無かった。
インクジェット記録用シートでは、経時ニジミの発生は
認められず、さらに印画濃度に優れていた。また、光沢
度、インク吸収速度、記録シート表面のヒビ割れ、耐水
性、耐光性いずれについても良好な結果が得られた。こ
れに対し、本発明に係る重合体を使用しない比較例のイ
ンクジェット記録用シートは、印画濃度に優れたものは
得られず、また無機微粒子の分散性が悪いためにヒビ割
れが発生することがある。また、既知の凝集防止剤を使
用し分散液では、経時ニジミと耐光性に良好な結果が得
られたものは無かった。
【0167】
【発明の効果】本発明によれば、耐光性が良好であるだ
けでなく、印画後、高温高湿度環境下に長時間保存され
た場合でも経時ニジミを生じることなく、安定に画像を
保持しうるインクジェット記録用シートを提供すること
ができる。また、本発明によればヒビ割れ等の発生がな
く、強固で高い表面光沢を有するとともに、良好なイン
ク吸収性を有し、高解像度で高濃度な画像を形成でき、
発色性が良好であり、画像部の耐水性に優れたインクジ
ェット記録用シートを提供することができる。
けでなく、印画後、高温高湿度環境下に長時間保存され
た場合でも経時ニジミを生じることなく、安定に画像を
保持しうるインクジェット記録用シートを提供すること
ができる。また、本発明によればヒビ割れ等の発生がな
く、強固で高い表面光沢を有するとともに、良好なイン
ク吸収性を有し、高解像度で高濃度な画像を形成でき、
発色性が良好であり、画像部の耐水性に優れたインクジ
ェット記録用シートを提供することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C08L 29/04 C08L 39/00
39/00 B41J 3/04 101Y
Fターム(参考) 2C056 FC06
2H086 BA15 BA31 BA33 BA34 BA41
BA46
4J002 AB03X AB04X AB05X AD01X
BE02X BE04X BE06X BG13X
BJ00W BJ00X BJ004 CC03Y
CD00Y CH01X CL00Y DE136
DE146 DE236 DG046 DG056
DJ006 DJ016 DJ046 DJ056
DK007 EE017 EE047 ET017
EU187 EV217 EV237 FA086
FD094 FD14Y FD147 GK03
4J100 AN02P AN03P BA02H BA02P
BA03H BA03P BA06H BA06P
BA08H BA08P BA09H BA09P
BA15H BA15P BC43H BC43P
BC53H BC53P CA01 CA31
HA61 HA62 HC13 HC34 HC38
HC39 JA13
Claims (14)
- 【請求項1】 少なくとも下記式(1)で表される単位
又はその塩を有する重合体(a)を含むことを特徴とす
るインクジェット記録用シート。 【化1】 〔式(1)中、Wは単結合あるいは2価の連結基を表
し、Aはポリアルキレンオキサイド基またはヒドロキシ
アルキル基のいずれかを表す。nは0又は1を表し、r
は1または2を表す。〕 - 【請求項2】 支持体上に色材受容層を有するインクジ
ェット記録用シートにおいて、前記色材受容層が、無機
顔料粒子と、水溶性樹脂と、少なくとも下記式(1)で
表される単位又はその塩を有する重合体(a)とを含む
ことを特徴とするインクジェット記録用シート。 【化2】 〔式(1)中、Wは単結合あるいは2価の連結基を表
し、Aはポリアルキレンオキサイド基またはヒドロキシ
アルキル基のいずれかを表す。nは0又は1を表し、r
は1または2を表す。〕 - 【請求項3】 前記式(1)の単位が、下記式(2)〜
(7)のいずれかであることを特徴とする請求項1また
は2に記載のインクジェット記録用シート。 【化3】 〔各式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、及び
R8は、それぞれ独立に、ポリアルキレンオキサイド基
あるいはヒドロキシアルキル基のいずれかを表し、R9
は水酸基を表し、Xは対アニオンを表し、nは0又は1
を表す。〕 - 【請求項4】 前記重合体(a)が、さらに、下記式
(8)及び/又は(9)で表される単位を含有すること
を特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のイ
ンクジェット記録用シート。 【化4】 〔m、lは0または1を表し、Xは対アニオンを表
す。〕 - 【請求項5】 前記重合体(a)が、前記一般式(9)
で表される単位を有する重合体(b)の高分子反応によ
って得られることを特徴とする請求項3または4に記載
のインクジェット記録用シート。 - 【請求項6】 前記無機顔料微粒子が、平均1次粒子径
が20nm以下のシリカ微粒子、または、平均細孔半径
が1〜10nmの擬ベーマイトであることを特徴とする
請求項2から5のいずれか1項に記載のインクジェット
記録用シート。 - 【請求項7】 前記水溶性樹脂が、ポリビニルアルコー
ル又はその誘導体であることを特徴とする請求項2から
6のいずれか1項に記載のインクジェット記録用シー
ト。 - 【請求項8】 前記色材受容層が、さらに、前記水溶性
樹脂を架橋しうる架橋剤を含むことを特徴とする請求項
2から7のいずれか1項に記載のインクジェット記録用
シート。 - 【請求項9】 前記架橋剤が、ホウ素化合物であること
を特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録用シ
ート。 - 【請求項10】 前記色材受容層が、さらに、アニオン
性染料を固定しうる有機媒染剤を含むことを特徴とする
請求項2から9のいずれか1項に記載のインクジェット
記録用シート。 - 【請求項11】 前記有機媒染剤がポリアリルアミンま
たはその誘導体であることを特徴とする請求項10に記
載のインクジェット記録用シート。 - 【請求項12】 前記色材受容層が、空隙率が50〜8
0%の3次元網目構造を有し、前記無機顔料微粒子
(i)と水溶性樹脂(p)との質量比(i:p)が1.
5:1〜10:1であることを特徴とする請求項2から
11のいずれか1項に記載のインクジェット記録用シー
ト。 - 【請求項13】 前記色材受容層が、支持体上に前記重
合体(a)と前記無機顔料微粒子と前記水溶性樹脂とを
含有する第1の塗布液を塗布し、(1)該塗布と同時、
(2)該塗布によって形成される塗布層の乾燥途中であ
って前記塗布層が減率乾燥を示す前、あるいは(3)前
記塗布層を乾燥して塗膜を形成した後、のいずれかに有
機媒染剤を含む第2の塗布液を付与して得られることを
特徴とする請求項2から12のいずれか1項に記載のイ
ンクジェット記録用シート。 - 【請求項14】 前記色材受容層が、前記第1の塗布液
及び第2の塗布液の少なくとも一方に前記架橋剤を添加
して付与、あるいは前記第1の塗布液及び第2の塗布液
とは別に前記架橋剤を含む塗布液を付与することで得ら
れることを特徴とする請求項2から13のいずれか1項
に記載のインクジェット記録用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001323650A JP2003127527A (ja) | 2001-10-22 | 2001-10-22 | インクジェット記録用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001323650A JP2003127527A (ja) | 2001-10-22 | 2001-10-22 | インクジェット記録用シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003127527A true JP2003127527A (ja) | 2003-05-08 |
Family
ID=19140511
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001323650A Pending JP2003127527A (ja) | 2001-10-22 | 2001-10-22 | インクジェット記録用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003127527A (ja) |
-
2001
- 2001-10-22 JP JP2001323650A patent/JP2003127527A/ja active Pending
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