JP2003126875A - 排水浄化処理方法と排水浄化処理システム - Google Patents

排水浄化処理方法と排水浄化処理システム

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JP2003126875A
JP2003126875A JP2001325743A JP2001325743A JP2003126875A JP 2003126875 A JP2003126875 A JP 2003126875A JP 2001325743 A JP2001325743 A JP 2001325743A JP 2001325743 A JP2001325743 A JP 2001325743A JP 2003126875 A JP2003126875 A JP 2003126875A
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water
tank
raw water
wastewater
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Kunio Fukaya
国男 深谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オゾンを微小気泡として排水中に分散させた
高濃度のオゾン水を生成して浄化する排水浄化処理方法
及び排水浄化処理システムを提供する。 【構成】 排水浄化処理システム100は、浄化未処理
排水の原水Wを溜める原水槽52と、粉末状のオゾン保
持剤51を混合して蓄える混合槽54と、前記オゾン保
持剤51入りの原水W′とオゾンを混合撹拌してオゾン
が原水W′中に分散したオゾン水OZWを生成するオゾ
ン水製造装置50と、前記オゾン水OZWを溜めてオゾ
ン浄化処理するオゾン処理槽56と、オゾン水OZWに
フロック剤65を投入して溜めて浮遊物質が上方に凝集
したフロックfと下方のフロックのない処理水OPWと
に分離する分離槽57a・・と、前記処理水OPW中の
浮遊物質SSを濾過するフィルタFと、これを通した処
理水OPWを溜めてペーハー調整剤64を投入してペー
ハー調整を行うペーハー調整槽60と、分離槽57a・
・からフロックfを回収して溜めるフロック蓄積槽62
と、前記蓄積されたフロックfを脱水する脱水装置63
と、を備えている構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種工場等から排
出される排水や河川の汚水に気体のオゾン(O)を混
合撹拌してオゾン水として浄化する排水浄化処理方法及
び排水浄化処理システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在のところ、工場排水等の汚水源の浄
化手段としては、生物学的処理、化学的処理手段がある
が、効率、浄化能力、コスト面で十分な成果を挙げてい
る状況にはない。
【0003】ところで、一般にオゾン(O)は酸素の
同素体としてフッ素に次ぐ強い酸化力を有し、該酸化作
用によって菌を不活性化する殺菌作用や脱臭・脱色等の
作用を有していることは周知である。このオゾンの殺菌
力に注視すれば、オゾンは有害な分解物や副産物がな
く、二次汚染のない極めてクリーンで強力な殺菌剤とい
える。
【0004】また、オゾンが小さな気泡となって水中に
分散した状態のオゾン水はオゾンガスよりも20倍も反
応速度が速く、殺菌力・脱臭力に優れており、加えてオ
ゾンガスが酸素への分解速度が非常に遅く、0.1pp
m以上の濃度で人体の呼吸器を侵す有毒なものであるの
に対し、水に溶け込んだ状態のオゾン水は安全であると
いった利点がある。
【0005】したがって、浄化未処理排水である原水に
オゾン(気相)を分散させたオゾン水は、工場排水等の
汚水源の浄化手段として、また河川の浄化手段としても
極めて有効なものとなり得る。
【0006】上記オゾン水を作る手段としては、単にオ
ゾン発生器(通常はオゾナイザーと称される紫外線放電
ランプによる乾いた空気ないし酸素ガスの無声放電にて
生成される。)で得たオゾンガスを水中に放出して気泡
を作り分散させる手段か、モータによって回転するポン
プの撹拌翼によって前記オゾン発生器から注入されるオ
ゾンを水と混合撹拌する撹拌装置を利用する手段が考え
られるが、何れも撹拌の程度が極めて不十分であり、水
中に分散したオゾンの気泡径は大きく、すぐに水面に浮
上して大気中に飛散してしまう。然るに、高濃度のオゾ
ン水を安定に作ることはできず、かえってオゾンガスが
大気中に飛散して周囲に刺激臭を発して人体に有害とな
ってしまう。
【0007】この点、オゾンの気泡径を数ミクロンのレ
ベルに微粒子化して排水に分散すれば、殆ど水に溶けた
ミルクのようなオゾン水ができ、容易には水面に飛散す
ることもなく、長い時間水中に高濃度で溶けた状態とな
り得て、十分なオゾン浄化が期待できる。
【0008】本願出願人は、先に高速旋回流接触による
撹拌によってオゾンを排水中に微小気泡にして分散させ
る撹拌手段を創案し、オゾン水製造装置としてその基本
技術を既に開示した(平成7年特許願第220498
号、特開平9−57280号)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本願出願人による上記
オゾン水製造装置を用いれば、種々の排水(所謂廃水な
いし汚水を含む)のオゾン水化によるオゾン浄化が実現
するのであるが、排水浄化処理を浄化システムないし浄
化プラントとして捉えた場合に、浄化効率、浄化能力の
面でのさらなる向上とシステム完成度が望まれる。
【0010】本発明は、工場等から排出される排水のオ
ゾン水化によるオゾン浄化処理の効果的方法及び効率の
高い浄化処理システムを提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 (1)オゾンと浄化未処理排水の原水とを混合撹拌して
前記オゾンが前記原水に分散したオゾン水を生成して原
水のオゾン浄化処理を行い、次にオゾン浄化処理済みの
オゾン水にフロック剤を投入して前記オゾン水を浮遊物
質が上方に凝集したフロックと下方のフロックのない処
理水とに分離し、次に分離された前記処理水をフィルタ
に通して処理水中の浮遊物質を濾過し、次にペーハー調
整を行って浄化水とするとともに、前記フロックを回収
して脱水することを特徴とする排水浄化処理方法を提供
するものである。 (2)また、上記(1)記載のオゾンによる排水浄化処
理方法において、浄化未処理排水の原水に対して少なく
とも炭酸カルシウムを組成成分とする粉末状のオゾン保
持剤をオゾン浄化処理前に混合することを特徴とする排
水浄化処理方法を提供するものである。 (3)また、浄化未処理排水の原水を溜める原水槽と、
オゾン発生器にて発生させたオゾンと前記原水槽から送
出された原水とを混合撹拌してオゾンが原水中に分散し
たオゾン水を生成するオゾン水製造装置と、前記オゾン
水を溜めてオゾン浄化処理するオゾン処理槽と、前記オ
ゾン浄化処理されたオゾン水にフロック剤を投入して溜
めて浮遊物質が上方に凝集したフロックと下方のフロッ
クのない処理水とに分離する分離槽と、前記処理水中の
浮遊物質を濾過するフィルタと、前記フィルタを通した
処理水を溜めてペーハー調整剤を投入してペーハー調整
を行うペーハー調整槽と、前記分離槽からフロックを回
収して溜めるフロック蓄積槽と、前記蓄積されたフロッ
クを脱水する脱水装置と、管路とバルブとポンプとシー
ケンス制御装置と、を備えていることを特徴とする排水
浄化処理システムを提供するものである。 (4)また、浄化未処理排水の原水を溜める原水槽と、
前記原水に少なくとも炭酸カルシウムを組成成分とする
粉末状のオゾン保持剤を混合して蓄える混合槽と、前記
混合槽から送出されたオゾン保持剤入りの原水とオゾン
発生器にて発生させたオゾンを混合撹拌してオゾンが原
水中に分散したオゾン水を生成するオゾン水製造装置
と、前記オゾン水製造装置から生成されたオゾン水を溜
めてオゾン浄化処理するオゾン処理槽と、前記オゾン浄
化処理されたオゾン水にフロック剤を投入して溜めて浮
遊物質が上方に凝集したフロックと下方のフロックのな
い処理水とに分離する分離槽と、前記処理水中の浮遊物
質を濾過するフィルタと、前記フィルタを通した処理水
を溜めてペーハー調整剤を投入してペーハー調整を行う
ペーハー調整槽と、前記分離槽からフロックを回収して
溜めるフロック蓄積槽と、前記蓄積されたフロックを脱
水する脱水装置と、管路とバルブとポンプとシーケンス
制御装置と、を備えていることを特徴とする排水浄化処
理システムを提供するものである。 (5)また、上記(3)または(4)記載の排水浄化処
理システムと、そのシステム稼働用発電機が、自動車に
搭載されて移動可能であることを特徴とする排水浄化処
理システムを提供するものである。
【0012】なお、上記オゾン浄化処理とは、原水とオ
ゾンとの混合撹拌によりオゾンを原水中に微小気泡にし
て分散させ、この微小気泡のオゾンの殺菌力、脱臭力、
脱色力によって原水を浄化する処理をいう。また、フロ
ック(floc)とは流体内の微細懸濁粒子が凝析・凝集に
よって小さい塊状となったものをいう。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るオゾンによる
排水浄化処理方法及び排水浄化処理システムの実施の形
態について図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】図1は本発明に係る排水浄化処理方法の手
順を示すフロー図である。
【0015】図2は本発明に係る排水浄化処理システム
の構成を示すブロック図である。
【0016】図3は本発明に使用する原水をオゾン水に
するオゾン水製造装置の構成例を示すブロック図であ
る。
【0017】図4は上記オゾン水製造装置の撹拌装置に
おける管路撹拌装置の第1の構造例を説明するための組
立斜視図である。
【0018】図5は同管路撹拌装置の第2の構造例を説
明するための組立斜視図である。
【0019】図6の(A)は上記第1の構造例の管路撹
拌装置の内部縦断面図であり、(B)は上記第2の構造
例の管路撹拌装置の内部縦断面図である。
【0020】本発明の排水浄化処理方法の手順は、図1
に示されるように(a)気体のオゾンOと浄化未処理
排水の原水Wとを5〜15分間混合撹拌して前記オゾン
が前記原水Wに微小気泡となって分散したオゾン水
OZWを生成して原水Wのオゾン浄化処理を行い、
(b)次にオゾン浄化処理済みのオゾン水OZWに下水
道局にて一般に使用されている既存のアルミ系凝集剤の
フロック剤65を投入して前記オゾン水OZWを浮遊物
質が上方に凝集したフロック(floc)fと下方のフロッ
クfのない処理水OPWとに分離し、(c)次に分離さ
れた前記処理水OPWを50μmのフィルタFに通して
処理水OPW中の浮遊物質SSを濾過し、(d)次に処
理水OPWのペーハーをpH計で検知してpH液を適宜
投入することでペーハー調整を行って最終的な浄化水C
Wとするとともに、(e)前記フロックfを回収し(好
ましくは濾過した浮遊物質SSも回収する。)、脱水装
置で脱水して水分75%程度までに脱水することを特徴
とする(請求項1に対応)。なお、脱水処理されたフロ
ックfは固形廃棄物として処分されるか、肥料等に再利
用される。
【0021】また、上記手順に加えて手順(a)の前
に、浄化未処理排水の原水Wに対して少なくとも炭酸カ
ルシウムCaCOを組成成分とする粉末状のオゾン保
持剤51を混合する手順(k)を加えることも望ましい
(請求項2に対応)。このオゾン保持剤51は本発明者
が独自に開発したものであり、概ね10μm以下に微小
気泡化した軽いオゾンの気泡が原水Wに十分に混合分散
した状態をより長く保持させる作用を有する。例えば炭
酸カルシウムを主成分とする天然の石灰石、方解石、あ
られ石、白亜石、珊瑚石等を粉末状に粉砕した沈降性の
水に溶けにくい粉末粒子が適用される。このオゾン保持
剤の粉末粒子にオゾンの微小気泡が付着することで水面
に移動して大気中に拡散してしまうのが抑制されるので
ある。
【0022】なお、上記オゾンによる排水浄化処理方法
は後述の各種排水に対する試験結果から画期的な成果が
得られることが明らかとなっている。
【0023】次に、上記オゾンによる排水浄化処理方法
を実現する排水浄化処理システムを図2に示す。図2の
排水浄化処理システム100は、浄化未処理排水の原水
W(予め荒目のフィルタで大きな浮遊物質を取り除いて
おくのが望ましい。)を溜める原水槽52と、前記原水
Wに貯槽53から投入された少なくとも炭酸カルシウム
を組成成分とする粉末状のオゾン保持剤51を混合して
蓄える混合槽54と、前記混合槽54から送出されたオ
ゾン保持剤51入りの原水W′とオゾン発生器にて発生
させたオゾンを混合撹拌してオゾンが原水W′中に分散
したオゾン水OZWを生成するオゾン水製造装置50
と、前記オゾン水製造装置50から生成されたオゾン水
OZWを溜めてオゾン浄化処理するオゾン処理槽56
と、前記オゾン浄化処理されたオゾン水OZWに貯槽5
8からフロック剤65(アルミ系凝集剤)を投入して溜
めて浮遊物質が上方に凝集したフロックfと下方のフロ
ックのない処理水OPWとに分離する分離槽57a、5
7b、57cと、前記処理水OPW中の浮遊物質SSを
濾過する50μmのフィルタFと、前記フィルタFを通
した処理水OPWを溜めてペーハー調整剤64を貯槽5
9から投入してペーハー調整を行うペーハー調整槽60
(pH計が配設されてフィードバック制御で自動的に最
適値に調整される。)と、前記分離槽57a・・からフ
ロックfを回収して溜めるフロック蓄積槽62と、前記
蓄積されたフロックfを脱水する脱水装置63と、各
槽、各装置を繋ぐ管路とバルブ(図示せず)とポンプP
と図示されないシーケンス制御装置(各種流量、容量セ
ンサー等とマイクロコンピュータによるプログラム制御
または簡単なロジック回路とリレー回路から構成され
る。)と、を備えている構成である(請求項4に対応す
る処理システムであり、請求項2の方法を実現す
る。)。最終的な浄化水CWは放水槽68に一時的に蓄
えられ適時放出される。
【0024】なお、上記混合槽54はオゾン浄化処理す
る前にオゾンが長時間微小気泡の状態で原水W′中に保
持されるようにオゾン保持剤51を貯槽53から原水W
に投入し混合する目的で設置されたものであり、原水W
の汚染度が低い場合やオゾン水製造装置50の性能が良
好でオゾンの微小気泡が原水W中に浄化するに十分な時
間保持されるのであれば省略されてもよい(請求項3に
対応する処理システムであり、請求項1の処理方法を実
現する。)。
【0025】また、分離槽は1槽のみの構成でもよい
が、効率的な浄化を実現するには、複数の分離槽、好ま
しくは図2のように3槽以上を設置し、常に分離槽の1
槽は満杯になっているようにオゾン処理槽56のポンプ
Pと各分離槽57a・・の送出バルブ開閉のシーケンス
制御によってオゾン水OZWの供給制御を行うのが好ま
しい。例えば、第1分離槽57aを満杯にし、次に第2
分離槽57bを満杯にした時点で、第1分離槽57a中
のオゾン水OZWのフロックfと処理水OPWの分離は
完了するので下方の送出バルブを開いて処理水OPWを
次のフィルタFへ送出し、送出が終了した時点で、第3
分離槽57cが満杯となり、第2分離槽57bは分離が
完了するので第2分離槽57bの処理水OPWのフィル
タFへの送出を始め、第1分離槽57aは底に溜まった
フロックfをピッチングバルブ61aにてフロック蓄積
槽62に強制的に送出し、再びオゾン水OZWを溜め始
める。以上のサイクルの繰り返しにてほぼ絶え間無く浄
化処理が進行するのである。
【0026】次に、上記オゾン水製造装置50には、例
えば図3に示した既述の特開平9−57280号公報に
記載のオゾン水製造装置50が適用される。
【0027】即ち、図3に示されるように、オゾン水製
造装置50はオゾン(気相)を生成するオゾン発生器2
2と、該オゾン発生器22を冷却するエアコンプレッサ
ー28による熱交換器21を配設し、前記オゾン発生器
で生成されたオゾンO3と水Wを混合撹拌してオゾンが
水に分散したオゾン水OZWを生成する撹拌装置27
(モータ25の駆動によるポンプ26による水の吸い込
みを行い、ポンプ直上で混合して気液混合流体を作り、
管路撹拌装置28を通す一連の装置)と、からなるオゾ
ン水製造部40と、酸素を空気よりセラミック吸着分離
によって分離生成する酸素分離機41と、から構成され
ている。
【0028】特に前記撹拌装置27には、図4に示され
るような連結可能なパイプ1と、該パイプ1内に嵌挿さ
れるとともに中心軸に平行な貫通孔2a、2b、2c、
2dを複数個穿設しつつ該貫通孔に側面が螺旋を描くド
リル状の撹拌棒3を各々嵌挿固定した構造の複数個の円
柱状撹拌部材4と、2個のコマの背部分を貼り合わせた
外観形状で前記パイプ1内に挿入された円柱状撹拌部材
4の間に挟装されるコマ状撹拌部材5と、からなる管路
撹拌装置37を備えている構造である。
【0029】上記連結可能なパイプ1は外径34mm、
内径23mm、長さ325mmの寸法で両端の内壁に雌
ネジ7が螺刻されており、雄ネジ8の螺刻されたアタッ
チメント6にて連結されるようになっている。この連結
手段は螺着連結の一般が採用でき、本アタッチメント6
手段の他、パイプ両端に夫々刻設した雄ネジ、雌ネジの
螺着ないしフランジによる連結が為されている。
【0030】上記円柱状撹拌部材4は貫通孔2a・・・
に嵌挿固定されたドリル状の撹拌棒3によって螺旋状の
通路が形成されているので、パイプ1の一方から圧入さ
れるオゾンと水の気液混合流体は旋回しながら高速に押
し出される。
【0031】その結果、高速旋回接触している短時間の
間にオゾンと水の混合は促進され、且つ挟装されたコマ
状撹拌部材5は所謂じゃま板同様の撹拌作用を有し、円
柱状撹拌部材4から噴出した数筋の気液混合流体(オゾ
ン水)はこれに衝突して乱流となり、水に混合している
オゾン気泡はさらに撹拌されて微小な10μm以下の気
泡となって分散する(以上図6の(A)参照)。
【0032】また、撹拌装置27に備える管路撹拌装置
37としては、図5に示されるような連結可能なパイプ
11と、該パイプ11の内壁11aに頂部12aが当接
するネジ山12が側面に螺旋状に螺刻されるとともに該
連続するネジ山12が途中一部削除されている構造(切
欠部13)で前記パイプ11に嵌挿固定される円柱状撹
拌部材14と、からなる管路撹拌装置でも前記実施例同
様の優れた撹拌効果を発揮する。即ち、上記パイプ11
の一方から原水とオゾンガスの気液混合流体を圧入する
と、パイプ11内の内壁11aと円柱状撹拌部材14の
螺旋状のネジ山12に囲まれた部分(ネジ谷部分)が螺
旋空間(通路)を形成しているので、この螺旋空間をオ
ゾンガスと水の気液混合流体が高速で回転しながら撹拌
が進み、ネジ山の切欠部13で流れの方向が変化して乱
流を生じさらに撹拌が進む。最終的に10μm以下の極
めて微小で均一な大きさのオゾン気泡が水中に分散して
あたかもミルク状に溶け込んだオゾン水ができる(以上
図6の(B)参照)。前記連結可能なパイプ11は外径
34mm、内径27mm、長さ325mmの寸法で両端
には雄ネジ17が螺刻されており、内側に雌ネジ18が
螺刻されたアタッチメント16にて連結されるようにな
っている。この連結手段は前記同様に螺着連結の一般が
採用できる。上記管路撹拌装置37におけるパイプ1、
11の連結は3〜5本が適当である。また、図3に示さ
れるように途中にU字パイプを介してコンパクトにまと
めることもできる。
【0033】オゾン発生器22としてはオゾナイザーを
使用し、50W放電管10本をタンクに収納して高電圧
を印加する。
【0034】熱交換器21は表面式熱交換器(多管円筒
式等)が適当であろう。熱交換器21へ供給する低温流
体として図3に示されるようにエアコンプレッサー28
から冷凍式エアドライヤー29、エアフィルタ30、レ
ギュレーター31を通した低温エアを用いる。図3にお
いてはその他にフィルタ35、弁33、逆止弁34が適
宜配設されている。
【0035】以上の構成のオゾン水製造装置50は、原
水槽52に蓄積された処理対象の浄化未処理の原水Wま
たはW′をポンプPによって汲み上げ、オゾンO3と混
合撹拌してオゾン水OZWとなしてオゾンの酸化力によ
る原水の殺菌、脱色、脱臭を5〜15分行なった後、オ
ゾン処理槽56の一部仕切られてなるオーバーフロー槽
56aに送出する。このオゾン処理槽56のオーバーフ
ロー槽56aからオゾン水OZWは溢れ出て本体貯槽5
6bに蓄積されてオゾン浄化処理が十分に進行する。
【0036】以下に示す表1〜表4は種々の工場等から
の排水に対して上記処理システム100で試験した浄化
処理前後のBOD等の計量結果である。
【0037】なお、表中のSSは浮遊物質あるいは懸濁
物質(suspended solids)の略称であり、水中に懸濁し
ている不溶性の物質をいう。SSは水の汚染状態を示す
項目として政令で定められ、検定方法は環境庁告示第6
4号で規定されている。SSは特定の物質を指すのでは
なく、微生物、有機物、粘土など、多種類のものが含ま
れる。CODは化学的酸素要求量(chemical oxygen de
mand)の略称であり、一定の強力な酸化剤を用いて一定
の条件下で原水を処理したときに消費される酸化剤の量
を求め、それに対応する酸素の量に換算した値で、原水
中に含まれる酸化される物質の量を示す値である。ちな
みに、酸化される物質は有機物、NO2ー、Fe2+、
硫化物等であるが、特殊な水を除くと有機物が主要なの
で、CODを原水中の有機物量の相対的比較の尺度とす
ることが多い。BODは生物化学的酸素要求量(bioche
mical oxygendemand)の略称であり、原水中に存在する
有機物が微生物によって好気的条件下で分解、安定化さ
れる間に消費される酸素の量をいう。それは一定期間原
水を一定温度(20℃)で密閉容器中に保ったときの溶
存酸素の減少量で示される。
【0038】先ず、下記の表1は精密機械工場から排出
された乳化廃液を原水として浄化処理前後のBOD、C
OD、n−ヘキサン抽出物質(鉱油)、n−ヘキサン抽
出物質(動植物油)の値について示しているが、表から
判るように何れも数百分の1に激減している。
【0039】
【表1】 次に、下記の表2は下水道の汚泥水を原水として浄化処
理前後のBOD、SSの値について示しているが、表か
ら判るように何れも激減している。
【0040】
【表2】 次に、下記の表3は製菓工場の排水を原水として浄化処
理前後のBOD、SSの値について示しているが、表か
ら判るように何れも処理後に数百分の1に激減してい
る。
【0041】
【表3】 また、下記の表4は養豚場の豚尿を原水とした場合の浄
化処理前後のBOD、SS、全窒素、全燐の値である
が、表から判るように何れも処理後に数百分の1に激減
している。
【0042】
【表4】 上記の計量結果から本発明のオゾンによる排水浄化処理
方法及び処理システムでは、種々の排水(所謂汚水一般
を含む)に多量に含まれているBOD、SS、COD等
の分解が効果的に行われることが判る。
【0043】ところで、上記排水浄化処理システムは、
典型的には工場等に固定配置されるものであるが、浄化
処理すべき対象となる排水(廃水ないし汚水とも言い換
えられる。)は工場排水に限らず、異臭を放つ汚染され
た河川、高架水槽、地下水汚染、プール、池等種々の場
所に存在することは云うまでもない。したがって、上記
排水浄化処理システム100と、そのシステム稼働用発
電機が、自動車に搭載されて移動可能の構成にすれば、
それらの排水(汚水)の機動性に富んだ迅速な浄化(殺
菌、脱臭、脱色)が可能になるであろう。この場合、自
動車は積載量4トン程度の荷台を持つトラックを改造し
て、稼働させるに十分な電力を供給する発電機を積載す
る(さらには配電盤を配して外部電源からも供給できる
ようにすることが望ましい)。本発明者の試算によれ
ば、搭載する前記排水浄化処理システム100は、原水
槽1t、混合槽では5分のオゾン保持剤との混合、5〜
15分のオゾン水製造装置50での混合撹拌、分離槽5
7a・・は250リットルの3槽構成で分離時間に10
分として毎時3tから5tの処理能力が得られる。な
お、分離槽57a・・を増やすことで毎時25tの処理
能力も実現可能である。
【0044】以上説明したように、本発明の排水浄化処
理方法及び排水浄化処理システムは、オゾンが高濃度に
溶解して長時間溶解状態を維持できるオゾン水を生成し
てこれを酸化剤として用いるので、各種排水(汚水)の
浄化処理システムとして顕著な効果を発揮する誠に優れ
たものである。
【0045】
【発明の効果】本発明に係る排水浄化処理方法及び排水
浄化処理システムは上記のように構成されているため以
下に記載する効果を有する。 (1)オゾンが微小な気泡となって高濃度に水中に溶け
込むので、高い殺菌、脱臭、脱色作用を有するオゾン水
が安定して得られるという優れた効果を有する。 (2)オゾン保持剤によって高いオゾン濃度が長時間得
られるという優れた効果を有する。 (3)効果を有する。 (4)排水浄化処理システムを搭載した自動車は移動で
きるので、多様な排水に迅速に対応可能であるという優
れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排水浄化処理方法の手順を示すフ
ロー図である。
【図2】本発明に係る排水浄化処理システムの構成を示
すブロック図である。
【図3】本発明の排水浄化処理システムに使用するオゾ
ン水製造装置の構成を示すブロック図である。
【図4】上記オゾン水製造装置の撹拌装置における管路
撹拌装置の第1の構造例を説明するための組立斜視図で
ある。
【図5】管路撹拌装置の第2の構造例を説明するための
組立斜視図である。
【図6】(A)は上記第1の構造例における管路撹拌装
置の内部縦断面図であり、(B)は上記第2の構造例に
おける管路撹拌装置の内部縦断面図である。
【符号の説明】
40 オゾン水製造部 41 酸素分離機 50 オゾン水製造装置 51 オゾン保持剤 52 原水槽 53、58、59 貯槽 54 混合槽 56 オゾン処理槽 57a、57b、57c 分離槽 60 ペーハー調整槽 61a、61b、61c ピッチングバルブ 62 フロック蓄積槽 63 脱水装置 64 ペーハー調整剤 65 フロック剤 68 放水槽 100 排水浄化処理システム CW 浄化水 f フロック F フィルタ W 原水 W′ (オゾン保持剤入りの)原水 OZW オゾン水 OPW 処理水 P ポンプ SS 浮遊物質
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D015 BA23 BB06 CA14 DA02 EA35 FA24 FA28 4D050 AA02 AA13 AB03 AB04 AB06 AB07 AB34 BB02 BD03 BD06 CA15 CA16 4G035 AA01 AB12 AB46 AE13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オゾンと浄化未処理排水の原水とを混合
    撹拌して前記オゾンが前記原水に分散したオゾン水を生
    成して原水のオゾン浄化処理を行い、次にオゾン浄化処
    理済みのオゾン水にフロック剤を投入して前記オゾン水
    を浮遊物質が上方に凝集したフロックと下方のフロック
    のない処理水とに分離し、次に分離された前記処理水を
    フィルタに通して処理水中の浮遊物質を濾過し、次にペ
    ーハー調整を行って浄化水とするとともに、前記フロッ
    クを回収して脱水することを特徴とする排水浄化処理方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のオゾンによる排水浄化処
    理方法において、浄化未処理排水の原水に対して少なく
    とも炭酸カルシウムを組成成分とする粉末状のオゾン保
    持剤をオゾン浄化処理前に混合することを特徴とする排
    水浄化処理方法。
  3. 【請求項3】 浄化未処理排水の原水を溜める原水槽
    と、オゾン発生器にて発生させたオゾンと前記原水槽か
    ら送出された原水とを混合撹拌してオゾンが原水中に分
    散したオゾン水を生成するオゾン水製造装置と、前記オ
    ゾン水を溜めてオゾン浄化処理するオゾン処理槽と、前
    記オゾン浄化処理されたオゾン水にフロック剤を投入し
    て溜めて浮遊物質が上方に凝集したフロックと下方のフ
    ロックのない処理水とに分離する分離槽と、前記処理水
    中の浮遊物質を濾過するフィルタと、前記フィルタを通
    した処理水を溜めてペーハー調整剤を投入してペーハー
    調整を行うペーハー調整槽と、前記分離槽からフロック
    を回収して溜めるフロック蓄積槽と、前記蓄積されたフ
    ロックを脱水する脱水装置と、管路とバルブとポンプと
    シーケンス制御装置と、を備えていることを特徴とする
    排水浄化処理システム。
  4. 【請求項4】 浄化未処理排水の原水を溜める原水槽
    と、前記原水に少なくとも炭酸カルシウムを組成成分と
    する粉末状のオゾン保持剤を混合して蓄える混合槽と、
    前記混合槽から送出されたオゾン保持剤入りの原水とオ
    ゾン発生器にて発生させたオゾンを混合撹拌してオゾン
    が原水中に分散したオゾン水を生成するオゾン水製造装
    置と、前記オゾン水製造装置から生成されたオゾン水を
    溜めてオゾン浄化処理するオゾン処理槽と、前記オゾン
    浄化処理されたオゾン水にフロック剤を投入して溜めて
    浮遊物質が上方に凝集したフロックと下方のフロックの
    ない処理水とに分離する分離槽と、前記処理水中の浮遊
    物質を濾過するフィルタと、前記フィルタを通した処理
    水を溜めてペーハー調整剤を投入してペーハー調整を行
    うペーハー調整槽と、前記分離槽からフロックを回収し
    て溜めるフロック蓄積槽と、前記蓄積されたフロックを
    脱水する脱水装置と、管路とバルブとポンプとシーケン
    ス制御装置と、を備えていることを特徴とする排水浄化
    処理システム。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4記載の排水浄化
    処理システムと、そのシステム稼働用発電機が、自動車
    に搭載されて移動可能であることを特徴とする排水浄化
    処理システム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005305309A (ja) * 2004-04-21 2005-11-04 Takashi Matsunaga オゾン水生成方法および装置並びにミネラル水生成装置
JP2008280666A (ja) * 2007-05-09 2008-11-20 Thies Gmbh & Co Kg テキスタイル基材を染色する方法および装置
JP2014237110A (ja) * 2013-06-10 2014-12-18 りんかい日産建設株式会社 濁水処理システムおよび濁水処理方法
JP2021130227A (ja) * 2020-02-19 2021-09-09 株式会社リコー フィルタおよびその製造方法、水の浄化装置、発電装置、並びに発電システム

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