JP2021130227A - フィルタおよびその製造方法、水の浄化装置、発電装置、並びに発電システム - Google Patents

フィルタおよびその製造方法、水の浄化装置、発電装置、並びに発電システム Download PDF

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Abstract

【課題】顕著な汚れを含む様々な汚れに対して、完全閉塞を起こすことなく、水の流速を保ちながら濾過することができるフィルタを提供する。【解決手段】基礎形状から孔形状が複数くりぬかれてなる形状を有し、流体の流れに対して並行方向又は垂直方向に並ぶ前記孔形状の形状あるいは配列が規則的であり、かつフィルタの厚み方向に対し前記孔形状の大きさが異なる前記孔形状が一次側から二次側まで連通しており、樹脂成分からなる三次元積層造形物であるフィルタ。【選択図】図3

Description

本発明は、フィルタおよびその製造方法、水の浄化装置、発電装置、並びに発電システムに関する。
近年、水の浄化は大きな問題となっている。しかし、増加する人口に対し高額な下水システムを全世界に普及させることは困難である。そのなかで、安価な費用での水の浄化システムが求められている。
水の浄化システムに用いられるフィルタとしては、活性炭や中空糸フィルタがあるが汚れの分布が様々な水に対しては対応することができずにすぐに閉塞してしまい、交換が必要になる。多量の水を処理するには水力に耐えられることが必要であり、様々な材料を用いた中空糸フィルタが開発されている。
しかし、中空糸フィルタは、その構造から厚み方向の細孔の大きさを自由に変えることができないことや、中空糸の細孔は流路に対し直交方向に延びていることが多く、二次元的に自由に細孔の目を変更させることができていない。このため、急激な汚れに対する濾過閉塞が発生する等の問題がある。
一方、三次元的な構造物を作る手段として三次元(3D)プリンタ(以下、「3DP」と称することもある)の活用が考えられる。最近では、量産製造の世界に3DPを普及させるという動きがあり、プロトタイプの作製以外にも多くのアプリケーションに使われ始めている。
3DPによる造形物として硬化物を形成する方式としては、例えば、液体状の光硬化樹脂として樹脂溶液を紫外線レーザーで一層ずつ硬化させて積層していくSLA(Stereolithography)方式、ステレオリソグラフィー方式などが知られている(例えば、特許文献1および2参照)。しかし、現在までのところ3DPのフィルタへの活用方法は存在していなかった。
本発明は、顕著な汚れを含む様々な汚れに対して、完全閉塞を起こすことなく、水の流速を保ちながら濾過することができるフィルタを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明のフィルタは、基礎形状から孔形状が複数くりぬかれてなる形状を有し、前記孔形状が一次側から二次側まで連通しており、樹脂成分からなる三次元積層造形物である。
本発明によると、顕著な汚れを含む様々な汚れに対して、完全閉塞を起こすことなく、水の流速を保ちながら濾過することができるフィルタを提供することができる。
図1は、第1の実施形態に係るフィルタの製造方法の一例を示す概略図である。 図2は、第2の実施形態に係るフィルタの製造方法の一例を示す概略図である。 図3は、本発明のフィルタの断面構造の一例を示す概略図である。 図4Aは、浄化試験前の本発明のフィルタの一例を示す平面図である。 図4Bは、図4Aのフィルタの浄化試験前の厚さ方向の断面図である。 図4Cは、図4Aのフィルタの浄化試験後の厚さ方向の断面図である。
(フィルタ)
本発明のフィルタは、基礎形状から孔形状が複数くりぬかれてなる形状を有し、前記孔形状が一次側から二次側まで連通しており、樹脂成分からなる三次元積層造形物である。
基礎形状とは、フィルタとして機能する形状であれば特に限定されないが、好ましくは柱状である。
基礎形状から孔形状が複数くりぬかれてなる形状を有するとは、積層造形によってくりぬかれたような孔形状を造形することを意味する。ただし、孔形状をくりぬかない造形物であっても孔形状を有する造形物であれば含まれる。
孔形状は、本発明のフィルタの孔を形成する形状であり、本発明のフィルタは基礎形状から複数の孔形状をくりぬいた形状をしている。一次側から二次側に連通する形状であれば特に限定されないが、好ましくは球状、柱状又はその組み合わせで構成される形状である。
フィルタの一次側とは流体の流入側を意味し、フィルタの二次側とは流体の流出側を意味する。孔形状が一次側から二次側まで連通しているとは、連通孔を形成しており、流体がフィルタ内を流通可能であることを意味する。
従来技術のフィルタでは、顕著な汚れを含む様々な汚れに対して、完全閉塞を起こしてしまうため予備フィルタの設置や、流速を出すために高圧ポンプを使用する必要があり、フィルタが破壊されてしまう恐れがあった。
本発明のフィルタは、基礎形状から孔形状が複数くりぬかれてなる形状を有し、前記孔形状が一次側から二次側まで連通しており、樹脂成分からなる三次元積層造形物であることによって、顕著な汚れを含む様々な汚れ(微粒子、目的物)に対して、完全閉塞を起こすことなく、水の流速を保ちながら濾過することができる。
本発明のフィルタは、空気等の気体、水等の液体から目的物(異物)を取り除く用途に用いられる。これらの中でも、様々な汚れや異物を含む汚水の浄化処理に好適に用いられる。
本発明の一態様において、流体の流れに対して並行方向又は垂直方向に並ぶ前記孔形状の形状あるいは配列が規則的であり、かつフィルタの厚み方向に対し前記孔形状の大きさが異なることによって、目的物を効率よく捕捉することができるので、濾過効率が向上する。
流体としては、例えば、空気等の気体、水等の液体などが挙げられる。
流体の中から、濾過という物理的除去によって、異物、粉塵等の微粒子、カビ、細菌等の目的物を取り除き、清浄な流体を得る。
本発明の一態様において、フィルタの厚み方向に対し、前記孔形状の大きさが傾斜構造を有する。前記傾斜構造は、流体が流入する側から流出する側に向かって孔形状の大きさが漸次小さくなることが好ましい。流体が流入する側から流出する側に向かって孔形状の大きさが漸次小さくなることによって、濾過効率が向上すると共に、フィルタの目詰まりを防止することができる。
本発明の一態様において、フィルタはメソポーラス構造を有することが好ましい。メソポーラス構造とは、2nm〜50nm程度の細孔が規則的に配列した構造を意味する。フィルタがメソポーラス構造を有することによって、顕著な汚れを含む様々な汚れに対して、完全閉塞を起こすことなく、水の流速を保ちながら濾過することができる。
本発明のフィルタは、Z方向だけでなくXY方向の空隙を自由に設計できるものであり、三次元的に自由度を持つフィルタ形状を有する。また、格子構造などフィルタの構造部および空孔部の形状が従来の直交構造だけでなく、斜め方向の角度を自由に変えて形成される。
球状としては、例えば、真球状、略球状、ラクビーボール状(楕円体)などが挙げられる。
柱状としては、例えば、円柱状、三角柱状、立方体(四角柱状)、五角柱状等の多角柱状などが挙げられる。例えば円錐台や角錐台など、底面と上面の形状や大きさが異なるものもまた、「柱状」の形状に包含される。さらに、柱状形状の辺や角の一部または全部が平面や局面により削られていてもよい。
本発明のフィルタにおける樹脂成分としては、熱可塑性樹脂又は光硬化樹脂から構成される。
−熱可塑性樹脂−
熱可塑性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリアミド12(PA12)、ポリアミド11(PA11)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド9T(PA9T)、ポリアミド10T(PA10T)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、熱可塑性エラストマー(TPE)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂組成物を用い、選択的レーザー焼結(SLS)方式によって、三次元積層造形物を造形することができる。
−光硬化樹脂−
光硬化樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、およびメタクリル樹脂から選択される少なくとも1種の樹脂の前駆体を重合させてなる樹脂が挙げられる。
上記光硬化樹脂の前駆体および重合開始剤を含む硬化型組成物を用い、ステレオリソグラフィー(SLA)方式によって、三次元積層造形物を造形することができる。
前記硬化型組成物は、ステレオリソグラフィー(SLA)方式に好適に用いられるが、ステレオリソグラフィー以外の方式にも用いることが可能である。例えば、インクジェット方式での使用も考えられるが、硬化型組成物の粘度やナノファイバーの繊維径に対応できる吐出機構を考慮する必要がある。
前記硬化型組成物は、上記光硬化樹脂の前駆体および重合開始剤を含み、ナノファイバー、二酸化チタン、帯電制御剤、イオン交換樹脂を含むことが好ましく、その他の成分を含む。
−重合開始剤−
硬化型組成物は、電子線および電磁波を吸収する重合開始剤を含有する。電子線および電磁波を吸収する重合開始剤を用いることで反応が進行し、ポリマー化が伸長することにより樹脂が固化し硬化物を得ることができる。
重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤、アニオン重合開始剤、および光熱変換剤から選択される少なくとも1種が好ましい。
重合開始剤の含有量は、硬化型組成物の全量に対して、0.01質量%以上5質量%以下が好ましい。
−電子線および電磁波−
硬化型組成物は電子線および電磁波の照射により重合するものであり、電子線および電磁波としては、必要に応じて適宜変更することができる。
電子線および電磁波としては、重合開始剤を励起させるのに十分な強度を有していることが好ましい。
電子線および電磁波としては、例えば、紫外線(UV)、半導体レーザー、DLP(Digital Light Processing、登録商標)タイプでの光源、赤外線レーザーなどが挙げられる。
電磁波の波長としては、250nm以上1,000nm以下が好ましい。UV波長の開始剤を使用するときは250nm以上420nm以下の波長が好ましく、赤外線レーザーの波長が必要なときは、700nm以上900nm以下の波長が好ましい。
電子線および電磁波は、2種以上であってもよく、同時もしくは順番に切り替えて使用してもよい。
−ナノファイバー−
本発明のフィルタは、光硬化樹脂内にナノファイバーが内包された樹脂からなり、前記ナノファイバーがセラミック、ガラス、セルロース、アルミナ、チタニア、カーボン、およびシロキサンから選択されるいずれかから構成される。光硬化樹脂内にナノファイバーが内包された樹脂を用いることにより、耐熱性および強度をより向上させることができる。
ナノファイバーとしては、セラミック、ガラス、セルロース、アルミナ、チタニア、カーボン、シロキサンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、上記の他にも、強度および耐熱性向上の点から、例えば、国際公開第2008/057844号パンフレットに記載のナノファイバーなどが挙げられる。
ナノファイバーの形状としては、特に制限はなく、必要に応じて適宜変更することが可能である。
ナノファイバーの繊維径は1μm以上30μm以下が好ましく、2μm以上25μm以下がより好ましく、4μm以上15μm以下がさらに好ましい。
ナノファイバーの繊維長は50μm以上が好ましく、100μm以上がより好ましく、300μm以上がさらに好ましい。ナノファイバーの繊維長の上限としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、3,000μm以下が好ましい。
ナノファイバーの繊維径および繊維長が上記数値範囲であると、フィルタの耐熱性および強度をより向上させることができるとともに、フィルタの表面の粗さをナノファイバーが無添加である場合の硬化物と同程度にすることができる。
ナノファイバーの繊維径および繊維長は、平均値を表し、フィルタにおいて、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope、SEM)により測定を行い、5箇所の平均を求めて得られる。
ナノファイバーと樹脂成分との密着性を向上させる観点から、収束剤の添加やナノファイバーの表面処理を行ってもよい。これらの中でも、表面が疎水化処理されたナノファイバーが好ましく用いられる。
疎水化処理に用いる疎水化剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、ジメチルジクロロシラン(DMDS)等のシランカップリング剤、ジメチルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル等のシリコーンオイルなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、シランカップリング剤が好ましい。
ナノファイバーの含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、フィルタの全量に対して、5質量%以上が好ましい。ナノファイバーを5質量%以上含むことにより、耐熱性および強度の向上効果が得られる。
一方、ナノファイバーの含有量は、フィルタの全量に対して、合計で90質量%以下であることが好ましい。この場合、ナノファイバーが多く含まれることによって造形が困難になることを防ぐことができる。
ナノファイバーの含有量は、フィルタを構成する硬化型組成物の粘度との兼ね合いから、10質量%以上60質量%以下がより好ましい。また、フィルタの強度をより向上させるために、20質量%以上60質量%以下がさらに好ましい。
−二酸化チタン−
本発明のフィルタは二酸化チタンを含むことが好ましい。フィルタが二酸化チタンを含むことによって、二酸化チタンの光触媒活性によって、フィルタに防汚性を付与することができる。
−帯電制御剤−
本発明のフィルタは帯電制御剤を含むことが好ましい。フィルタが帯電制御剤を含むことによって、帯電が防止され二次凝集を抑制でき、濾過閉塞を制御できる。
帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルミナゾル、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩、サリチル酸誘導体の金属塩などが挙げられる。
−イオン交換樹脂−
本発明のフィルタはイオン交換樹脂を含むことが好ましい。イオン交換樹脂を含むことによって、フィルタにイオン交換機能を付与することができる。
前記イオン交換樹脂としては、特に制限はなく、吸着するイオンに応じて適宜選択することができ、陰イオン交換樹脂、陽イオン交換樹脂が挙げられる。
前記陰イオン交換樹脂としては、例えば、スチレン系強塩基性陰イオン交換樹脂などが挙げられる。前記スチレン系強塩基性陰イオン交換樹脂は、架橋したスチレン骨格にスルホン酸基を持つビーズ状樹脂などが挙げられる。
前記陽イオン交換樹脂としては、市販品を用いることができ、該市販品としては、例えば、ダイヤイオンシリーズ(三菱ケミカル株式会社製)、アンバーリストシリーズ(オルガノ株式会社製)などが挙げられる。
<その他の成分>
フィルタを構成する硬化型組成物は、必要に応じてその他の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、例えば、消泡剤、収束剤、架橋剤、減粘剤、表面処理剤、可塑剤、平滑化剤、溶媒などが挙げられる。
(フィルタの製造方法)
本発明のフィルタの製造方法は、上記硬化型組成物を用い、ステレオリソグラフィー(SLA)方式によって、製造することができる。具体的には、薄層形成工程と、硬化工程と、コーティング工程とを含み、さらに必要に応じてその他の工程を含む。
<薄層形成工程>
薄層形成工程としては、適宜変更することが可能である。フィルタの製造装置方法としては、自由液面法、規制液面法などを採用することができる。自由液面法では、例えば、硬化型組成物が供給される貯蔵部内にステージを配置させ、ステージを下げることで、ステージ上に硬化型組成物からなる薄層を形成する。また、硬化型組成物の粘度によっては、薄層が平面になりにくい場合があり、必要に応じて、硬化型組成物をならす工程を行ってもよい。また、規制液面法では、例えば、硬化型組成物が供給される貯蔵部内にステージを配置させ、ステージを上げることで、ステージ下に硬化型組成物からなる薄層を形成する。
<硬化工程>
硬化工程としては、電子線および電磁波を照射することができればよく、適宜変更することが可能である。電子線および電磁波の照射の際には、電子線および電磁波を照射する照射ユニットを所望の位置に移動させて照射を行ってもよいし、ある程度の範囲を一括して照射してもよい。照射の範囲は適宜変更することができ、照射の範囲が狭いほど、精密な硬化物が得られる。放射線を照射する方向としては、薄層の上方向から行ってもよいし、下方向から行ってもよい。
硬化物の製造装置としては、特に制限はなく、公知の装置を用いることができ、例えば、上述の規制液面法として、特許第5774825号公報に記載の一次元規制方式による製造装置を用いることができ、特許5605589号公報に記載の二次元規制方式による製造装置を用いることができる。これらの中でも、一次元規制方式、二次元規制方式でのステレオリソグラフィーによる造形が高粘度材料を使用できるため好ましい。
所望の箇所に電子線および電磁波を照射する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガルバノミラー等を用いて照射位置を変えてもよく、照射ユニットを所望の位置に移動させてもよく、ステージを移動させてもよく、あるいは、ガルバノミラーの代わりにfθレンズとポリゴンミラーの組合せを使用してもよく、さらに2光子を利用した造形方法を使用してもよい、その分、高解像であることが期待できる。また、4Kや8K対応のDLPやLCD方式を光源として、使用してもよい。
本発明のフィルタの製造方法においては、必要に応じて、薄層形成工程と硬化工程を所定回数繰り返し、硬化物を製造する。所定回数繰り返すことにより、硬化型組成物が硬化した部分が積層して積層物が得られる。積層物を作製しながら、マイクロ波等により反応を進行させてもよく、造形物をIRヒーター等で加熱してもよい。このような積層物を本発明のフィルタの硬化物としてもよいし、造形物が完成した後に加熱工程を行い、積層物全体を加熱して硬化物としてもよい。全体を加熱することにより、硬化物の耐熱性や強度をより向上させることができ、荷重たわみ温度をより高くすることができる。しかし、本発明においては、このように最後に追加加熱工程を行わなくても良好な耐熱性や強度を得られるという利点がある。
また、各種材料を用いて硬化型組成物を作製した後、かつ薄層形成工程の前に、硬化型組成物を撹拌する工程(撹拌工程)を行ってもよい。撹拌することによって、硬化型組成物中における各成分のムラを防止でき、高精密な硬化物が得られやすくなる。撹拌工程には、超音波を使用した振動により撹拌する方法を用いてもよい。
製造された硬化物としてのフィルタは、JIS K7191の測定方法において、1.8MPaで荷重したときの荷重たわみ温度は60℃以上が好ましく、70℃以上がより好ましく、80℃以上がさらに好ましい。フィルタが上記荷重たわみ温度の好適な範囲を満たす場合、フィルタの耐熱性、硬度がより向上し、フィルタの使用の幅が広がり、実用の製品としても使用に耐え得る。
なお、フィルタを製造する方法としては、適宜操作を変更することができ、例えば、硬化型組成物を順次硬化・積層させた後、積層物全体を加熱してもよい。全体を加熱することで、硬化物の耐熱性や強度が向上する。
本発明においては、耐熱性や強度に優れたフィルタが得られ、造形が完了した後に積層物全体を加熱せずとも、荷重たわみ温度が60℃以上になることを達成しやすくなる。
<コーティング工程>
本発明のフィルタの製造方法により製造された本発明のフィルタに、さらにコーティングを施すことによって、フィルタの孔形状の大きさを小さくすることができる。
前記コーティングとしては、(1)金属メッキを用いる方法、(2)水溶性又はアルコール溶解性ポリマーを含む溶液を使用して行われ、その後乾燥によりメソポーラス構造を形成する方法、(3)水溶性又はアルコール溶解性ポリマーと、ガラスファイバー、カーボンファイバー、セラミック、ガラス、セルロース、アルミナ、チタニア、カーボンおよびシロキサンから選択されるナノファイバーとを含む溶液を使用して行われ、その後乾燥によりメソポーラス構造を形成する方法などが挙げられる。
金属メッキを用いる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる、
前記ナノファイバーとしては、上記硬化型組成物で用いるナノファイバーと同様なものを用いることができる。
前記水溶性ポリマーとは、25℃で、100gの水に0.5g以上溶解するポリマーを意味する。また、アルコール溶解性ポリマーとは、25℃で、100gのエタノールに0.5g以上溶解するポリマーを意味する。
前記水溶性又はアルコール溶解性ポリマーとしては、コーティングされるフィルタに悪影響を及ぼさない限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、澱粉類、ポリビニルアルコール樹脂、アニオン変性ポリビニルアルコール樹脂、カチオン変性ポリビニルアルコール樹脂、アセタール変性ポリビニルアルコール樹脂、カルボキシ変性ポリビニルアルコール樹脂等のポリビニルアルコール樹脂の変性物;ポリウレタン樹脂;ポリビニルピロリドンおよびポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体、ビニルピロリドンとジメチルアミノエチルとメタクリル酸との共重合体、四級化したビニルピロリドンとジメチルアミノエチル・メタクリル酸の共重合体、ビニルピロリドンとメタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウムの共重合体等のポリビニルピロリドンの変性物;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロールサルフェート等セルロース;カチオン化ヒドロキシエチルセルロース等のセルロースの変性物;ポリエステル樹脂、ポリアクリル酸(エステル)、メラミン樹脂、又はこれらの変性物、ポリエステルとポリウレタンの共重合体等の合成樹脂;ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリルアミド、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ソーダ、アルギン酸ソーダ、ゼラチンなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記(2)又は(3)のコーティング方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スプレー法、浸漬法、刷毛塗法、ロールコート法などが挙げられる。
ここで、本発明のフィルタの製造方法の実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
図1は、第1の実施形態に係るフィルタの製造方法を説明するための概略図である。
まず、図1(A)に示すように、薄層形成工程によりステージ10上に薄層20を形成する。
次に、図1(B)に示すように、薄層20の少なくとも一部に放射線30を照射して硬化させる硬化工程を行う。これにより、図1(C)に示すように、薄層20の少なくとも一部が硬化され、硬化物40が得られる。
その後、所望のフィルタ構造となるように、薄層20の他の部分に放射線30を照射する。
これ以降、一連の処理を所定回数繰り返すことにより、図3に示すようなフィルタが得られる。
最後に、図示を省略しているが、製造されたフィルタに対して、さらに金属メッキ、又は、水溶性もしくはアルコール溶解性ポリマーを含む溶液をコーティングすることによって、フィルタの孔形状の大きさを調整することができる。
<第2の実施形態>
図2は、第2の実施形態に係るフィルタの製造方法を説明するための概略図である。
まず、図2(A)に示すように、薄層形成工程によりステージ10下に薄層20を形成する。
次に、図2(B)に示すように、薄層20の少なくとも一部に放射線30を照射して硬化させる硬化工程を行う。これにより、図2(C)に示すように、薄層20の少なくとも一部が硬化され、硬化物40が得られる。
その後、所望のフィルタ構造となるように、薄層20の他の部分に放射線30を照射する。
これ以降、一連の処理を所定回数繰り返すことにより、図3に示すようなフィルタが得られる。
最後に、図示を省略しているが、製造されたフィルタに対して、金属メッキ、又は水溶性もしくはアルコール溶解性ポリマーを含む溶液をコーティングすることによって、フィルタの孔形状の大きさを調整することができる。
(水の浄化装置)
本発明の水の浄化装置は、本発明のフィルタを1つ以上有しており、さらに必要に応じてその他の手段を有する。
前記その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フィルタの固定部材、流体の供給手段などが挙げられる
前記フィルタの固定手段としては、本発明の三次元フィルタを固定する手段である。
前記水の供給手段としては、処理対象水である水を水の浄化装置に供給するための手段であり、例えば、ポンプ、シャワー、ホース、配管、水路、水槽、コンテナなどが挙げられる。
<マイクロバブル発生装置>
本発明の好ましい一態様において、浄化装置は、さらにマイクロバブル発生装置を有している。マイクロバブル発生装置は、微細気泡を発生させ、この微細気泡の働きによって水質を浄化することができる。マイクロバブル発生装置は、好ましくはフィルタまたはフィルタを含む浄化装置の上流側に設置される。マイクロバブル発生装置を本発明の水の浄化装置の上流側に配置することによって、マイクロバブルの働きにより水質が改善した水を用いて水の浄化を行うことができるので、水の浄化装置による水の浄化効果をさらに高めることができる。
(発電装置)
本発明の発電装置は、本発明の水の浄化装置と、該水の浄化装置の下流側にマイクロ水力発電を有し、さらに必要に応じてその他の手段を有する。
前記発電装置は、例えば、河川、農業用水、農業用水路、工業用水、工場、ビル、下水処理場等の排水路、プラント内の導水路、配管内などに設置することができる。
<マイクロ水力発電装置>
マイクロ水力発電装置は、水車(フィン)と、該フィンを回転可能に保持する保持手段と、発電手段と、を有する。
マイクロ水力発電装置を本発明の水の浄化装置の下流側に配置することによって、水の浄化装置で浄化された水を用いて水力発電を行うことができるので、水中の異物の除去を行わなくてもよくなり、マイクロ水力発電装置による発電効率をさらに高めることができる。また、マイクロ水力発電装置の寿命を延ばすことができる。
<その他の手段>
その他の手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、制御手段、蓄電手段などが挙げられる。
制御手段は、各装置および各手段を制御する手段である。
蓄電手段は、マイクロ水力発電装置によって発電された電力を蓄える手段であり、例えば、リチウムイオン二次電池などが用いられる。
(発電システム)
本発明の発電システムは、本発明の発電装置で発電した電気を使用することにより、外部電源を必要とすることなく、水の浄化、センサ、照明、および生物駆除の少なくともいずれかを行うことを特徴とする。
センサとしては、水量、システムの状態、温湿度、照度、人感、CO、加速度、UV、騒音、地磁気、気圧などの様々なセンサに応用でき、読み取ったデータをPCやスマートフォンなどに無線通信で送信することができる。
生物駆除としては、例えば、汚水等に集まる害虫を、レーザーで焼き殺すことなどが挙げられる。
前記発電システムによると、外部電源を用いることなく、水の浄化、センサ、照明、および生物駆除の少なくともいずれかを行うことができる。したがって、未開発地域、山間部や離島などの電源設備がない場所でも、常に水が流れている河川や水路があれば発電システムを導入することができる。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(硬化型組成物の調製例1)
下記の組成を混合して、硬化型組成物を調製した。得られた硬化型組成物は23℃で液体であった。
[組成]
・不飽和ポリエステル樹脂(DIC株式会社製、XO−CU−122−1):99.5質量%
・ラジカル重合開始剤(BASF社製、irgacure1173):0.3質量%
・消泡剤(DIC株式会社製、RS−408):0.2質量%
(実施例1〜7)
<フィルタの作製>
上記硬化型組成物を用い、ステレオリソグラフィー(SLA)方式により図3に示すような構造を有するフィルタを、外形2cm×2cmの底面積、高さ10cmになるように造形条件(造形ファイル、レーザーの描写速度)を変化させて、表1および表2に示す形状、構造、および特徴を有する実施例1〜7のフィルタを作製した。
(実施例8)
実施例1において、以下の組成の硬化型組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例8のフィルタを作製した。
[組成]Al
・不飽和ポリエステル樹脂(DIC株式会社製、XO−CU−122−1):99.5質量部
・ラジカル重合開始剤(BASF社製、irgacure1173):0.3質量部
・消泡剤(DIC株式会社製、RS−408):0.2質量部
・ガラスファイバー(日東紡株式会社製、CS 3 E−227):20質量部
(実施例9)
<フィルタの作製>
実施例1において、以下の組成の硬化型組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例9のフィルタを作製した。
[組成]
・不飽和ポリエステル樹脂(DIC株式会社製、XO−CU−122−1):99.5質量部
・ラジカル重合開始剤(BASF社製、irgacure1173):0.3質量部
・消泡剤(DIC株式会社製、RS−408):0.2質量部
・セルロースナノファイバー(大王製紙株式会社製、ELLEX−P):10質量部
(実施例10)
<フィルタの作製>
実施例1において、以下の組成の硬化型組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例10のフィルタを作製した。
[組成]
・不飽和ポリエステル樹脂(DIC株式会社製、XO−CU−122−1):99.5質量部
・ラジカル重合開始剤(BASF社製、irgacure1173):0.3質量部
・消泡剤(DIC株式会社製、RS−408):0.2質量部
・アルミナゾル(川研ファインケミカル株式会社製、F−1000):10質量部
(実施例11)
<フィルタの作製>
実施例1において、以下の組成の硬化型組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例11のフィルタを作製した。
[組成]
・不飽和ポリエステル樹脂(DIC株式会社製、XO−CU−122−1):99.5質量部
・ラジカル重合開始剤(BASF社製、irgacure1173):0.3質量部
・消泡剤(DIC株式会社製、RS−408):0.2質量部
・二酸化チタン(石原産業株式会社製、ST−01):10質量部
(実施例12)
<フィルタの作製>
実施例1において、以下の組成の硬化型組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例12のフィルタを作製した。
[組成]
・不飽和ポリエステル樹脂(DIC株式会社製、XO−CU−122−1):99.5質量部
・ラジカル重合開始剤(BASF社製、irgacure1173):0.3質量部
・消泡剤(DIC株式会社製、RS−408):0.2質量部
・イオン交換樹脂(三菱ケミカル株式会社製、ダイヤオンCR11):10質量部
作製した実施例12のフィルタについて、浄化試験液を用いて濾過能力を評価したところ、微粒子を検出しなかった(微粒子N.D)。
(実施例13)
<フィルタの作製>
実施例1で得られたフィルタに対して、水中で溶かした20質量%のデンプン溶液をディップ方式で浸け、1cm/sの速度により引き上げコーティングを行い、5℃に冷却した状態で1日間放置した。その後、エタノールに浸け3回洗浄し、フィルタごと120℃に加熱し、メソポーラス構造を形成した以外は、実施例1と同様にして、実施例13のフィルタを作製した。
(実施例14)
<フィルタの作製>
実施例10で得られたフィルタに対して、水中で溶かした20質量%のデンプン溶液をディップ方式で浸け、1cm/sの速度により引き上げコーティングを行い、5℃に冷却した状態で1日間放置した。その後、エタノールに浸け3回洗浄し、フィルタごと120℃に加熱し、メソポーラス構造を形成した以外は、実施例10と同様にして、実施例14のフィルタを作製した。
作製した実施例14のフィルタについて、浄化試験液を用いて濾過能力を評価したところ、微粒子を検出しなかった(微粒子N.D)。
(実施例15)
<フィルタの作製>
実施例10で得られたフィルタに対して、水中で溶かした20質量%のデンプン溶液にアルミナゾル(川研ファインケミカル株式会社製、F−1000)を溶解した以外は、実施例10と同様にして、実施例15のフィルタを作製した。
作製した実施例15のフィルタについて、浄化試験液を用いて濾過能力を評価したところ、微粒子を検出しなかった(微粒子N.D)。さらに別に日本薬局方関連試験の殺菌試験に準じて行った。特定微生物として大腸菌、LB培地を使用した。25℃の温度で1時間エアレーションにて増殖した後に50mLをフィルタに通した。その後、通過したろ液1mLをガゼダイン培地で25℃12時間放置した。その後、コロニーの数を数えたところ、大腸菌は見当たらなかったため、大腸菌N.Dとした。
(比較例1)
実施例1において、モデル形状を変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例1のフィルタを作製した。
なお、比較例1のフィルタは、基礎形状から孔形状が複数くりぬかれてなる形状を有し、前記孔形状が一次側から二次側まで連通していない。
(比較例2)
市販の中空糸フィルタ(株式会社ユアサメンブレンシステム製、YHF−80)を用意し、これを比較例2とした。
比較例2の中空糸フィルタは、基礎形状から孔形状が複数くりぬかれてなる形状を有していない。
次に、得られた各フィルタについて、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表1および表2に示した。
<孔形状の辺又は半径の長さ>
孔形状の辺又は半径の長さを、表1に示すフィルタの厚み方向の測定点において、株式会社キーエンス製顕微鏡VHX−7000により測定した。
<孔形状が一次側から二次側まで連通していることの有無>
孔形状が一次側から二次側まで連通していることの有無を、フィルタの上下面および断面を裁断したものを株式会社キーエンス製顕微鏡VHX−7000により測定し確認した。あわせて、水が通過するか否かも確認した。
<浄化試験(濾過能力)>
100mLのエタノール溶液に、PBT粉末(累積50%体積粒子径D50が150μmの粉末)を5質量%添加し、浄化試験液を作製した。撹拌を実施した後に、ハンドポンプで0.1kPaで負荷をかけ、浄化試験液をフィルタに通過させた。
図4Aは、浄化試験前の本発明のフィルタの一例を示す平面図、図4Bは、図4Aのフィルタの浄化試験前の厚さ方向の断面図、図4Cは、図4Aのフィルタの浄化試験後の厚さ方向の断面図をそれぞれ示す。
[評価基準]
100mLの浄化試験液の全量通過後のエタノールを10mL取り、乾燥させた後に、マイクロトラック社製 MT3000IIを用いて、体積基準の粒度分布を測定し、累積90%体積粒子径D90の値を求めた。D90が150μm以下の場合は〇とした。
100mLの浄化試験液が全量が通過しなかったものは×とした。また、累積90%体積粒子径D90が150μmを超えたものは×とするが、その際、最大通過粒子径を測定するために、試験後のサンプルの2倍の大きさのものを通じて試験を行った。
Figure 2021130227
*表1中の実施例3における孔形状の大きさの「傾斜構造なし」は、連続的ではなく階段状に孔形状の大きさが変化していることを表す。
Figure 2021130227
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 基礎形状から孔形状が複数くりぬかれてなる形状を有し、前記孔形状が一次側から二次側まで連通しており、樹脂成分からなる三次元積層造形物であることを特徴とするフィルタである。
<2> 前記孔形状が、球状、柱状又はその組み合わせで構成される形状である、前記<1>に記載のフィルタである。
<3> 流体の流れに対して並行方向又は垂直方向に並ぶ前記孔形状の形状あるいは配列が規則的であり、かつフィルタの厚み方向に対し前記孔形状の大きさが異なる、前記<1>から<2>のいずれかに記載のフィルタである。
<4> フィルタの厚み方向に対し、前記孔形状の大きさが傾斜構造を有する、前記<1>から<3>のいずれかに記載のフィルタである。
<5> 前記樹脂成分が、熱可塑性樹脂もしくは光硬化樹脂である、前記<1>から<4>のいずれかに記載のフィルタである。
<6> 光硬化樹脂内にナノファイバーが内包された樹脂からなり、前記ナノファイバーがセラミック、ガラス、セルロース、アルミナ、チタニア、カーボン、およびシロキサンから選択されるいずれかから構成される、前記<5>に記載のフィルタである。
<7> メソポーラス構造を有する、前記<1>から<6>のいずれかに記載のフィルタである。
<8> さらに二酸化チタンを内包する、前記<1>から<7>のいずれかに記載のフィルタである。
<9> さらに帯電制御剤、およびイオン交換樹脂の少なくともいずれかを含む、前記<1>から<8>のいずれかに記載のフィルタである。
<10> 前記<1>から<9>のいずれかに記載のフィルタにさらにコーティングを施し、孔形状の大きさを小さくすることを含む、フィルタの製造方法である。
<11> 前記コーティングが、水溶性又はアルコール溶解性ポリマーを含む溶液を使用して行われ、その後乾燥によりメソポーラス構造を形成する、前記<10>に記載のフィルタの製造方法である。
<12> 前記コーティングが、水溶性又はアルコール溶解性ポリマーと、ガラスファイバー、カーボンファイバー、セラミック、ガラス、セルロース、アルミナ、チタニア、カーボンおよびシロキサンから選択されるナノファイバーとを含む溶液を使用して行われ、その後乾燥によりメソポーラス構造を形成する、前記<10>に記載のフィルタの製造方法である。
<13> 前記<1>から<9>のいずれかに記載のフィルタを1つ以上有する、水の浄化装置である。
<14> 前記水の浄化装置の上流側にさらにマイクロバブル発生装置を有する、前記<13>に記載の水の浄化装置である。
<15> 前記<13>から<14>のいずれかに記載の水の浄化装置と、前記水の浄化装置の下流側にマイクロ水力発電とを有する、発電装置である。
<16> 前記<15>に記載の発電装置で発電した電気を使用することにより、外部電源を必要とすることなく、水の浄化、センサ、照明、および生物駆除の少なくともいずれかを行う、発電システムである。
前記<1>から<9>のいずれかに記載のフィルタ、前記<10>から<12>のいずれかに記載のフィルタの製造方法、前記<13>から<14>のいずれかに記載の水の浄化装置、前記<15>に記載の発電装置、および前記<16>に記載の発電システムによると、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
10 ステージ
20 硬化型組成物
30 電子線および電磁波
40 硬化物
特許第5605589号公報 特許第5774825号公報

Claims (16)

  1. 基礎形状から孔形状が複数くりぬかれてなる形状を有し、前記孔形状が一次側から二次側まで連通しており、樹脂成分からなる三次元積層造形物であることを特徴とするフィルタ。
  2. 前記孔形状が、球状、柱状又はその組み合わせで構成される形状である、請求項1に記載のフィルタ。
  3. 流体の流れに対して並行方向又は垂直方向に並ぶ前記孔形状の形状あるいは配列が規則的であり、かつフィルタの厚み方向に対し前記孔形状の大きさが異なる、請求項1から2のいずれかに記載のフィルタ。
  4. フィルタの厚み方向に対し、前記孔形状の大きさが傾斜構造を有する、請求項1から3のいずれかに記載のフィルタ。
  5. 前記樹脂成分が、熱可塑性樹脂もしくは光硬化樹脂である、請求項1から4のいずれかに記載のフィルタ。
  6. 光硬化樹脂内にナノファイバーが内包された樹脂からなり、前記ナノファイバーがセラミック、ガラス、セルロース、アルミナ、チタニア、カーボン、およびシロキサンから選択されるいずれかから構成される、請求項5に記載のフィルタ。
  7. メソポーラス構造を有する、請求項1から6のいずれかに記載のフィルタ。
  8. さらに二酸化チタンを内包する、請求項1から7のいずれかに記載のフィルタ。
  9. さらに帯電制御剤、およびイオン交換樹脂の少なくともいずれかを含む、請求項1から8のいずれかに記載のフィルタ。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載のフィルタにさらにコーティングを施し、孔形状の大きさを小さくすることを含む、フィルタの製造方法。
  11. 前記コーティングが、水溶性又はアルコール溶解性ポリマーを含む溶液を使用して行われ、その後乾燥によりメソポーラス構造を形成する、請求項10に記載のフィルタの製造方法。
  12. 前記コーティングが、水溶性又はアルコール溶解性ポリマーと、ガラスファイバー、カーボンファイバー、セラミック、ガラス、セルロース、アルミナ、チタニア、カーボンおよびシロキサンから選択されるナノファイバーとを含む溶液を使用して行われ、その後乾燥によりメソポーラス構造を形成する、請求項10に記載のフィルタの製造方法。
  13. 請求項1から9のいずれかに記載のフィルタを1つ以上有する、水の浄化装置。
  14. 前記水の浄化装置の上流側にさらにマイクロバブル発生装置を有する、請求項13に記載の水の浄化装置。
  15. 請求項13から14のいずれかに記載の水の浄化装置と、前記水の浄化装置の下流側にマイクロ水力発電とを有する、発電装置。
  16. 請求項15に記載の発電装置で発電した電気を使用することにより、外部電源を必要とすることなく、水の浄化、センサ、照明、および生物駆除の少なくともいずれかを行う、発電システム。

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