JP2003124166A - 研磨パッドおよびそれを用いた研磨装置及び研磨方法 - Google Patents

研磨パッドおよびそれを用いた研磨装置及び研磨方法

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JP2003124166A
JP2003124166A JP2001320293A JP2001320293A JP2003124166A JP 2003124166 A JP2003124166 A JP 2003124166A JP 2001320293 A JP2001320293 A JP 2001320293A JP 2001320293 A JP2001320293 A JP 2001320293A JP 2003124166 A JP2003124166 A JP 2003124166A
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polishing pad
polishing
water
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weight
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Hiroshi Takahashi
博 高橋
Masaaki Shimagaki
昌明 島垣
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被研磨物表面へのダスト付着性を少なくし、
スクラッチ傷の低減を果たし、更に平坦化特性をも両立
させることをその課題とする。 【解決手段】 主として有機高分子からなる研磨パッド
であって、水に膨潤させたときのD硬度変化が5以上で
ある研磨パッド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加工砥粒を含む研磨
液を供給しながら及びまたは砥粒を含まない研磨液を供
給しながら、被加工物を回転する弾性パッドに押しつ
け、相対運動を行わせながら、被加工物表面を鏡面に仕
上げるためもしくは被加工物表面の凹凸の凸の部分を研
磨材で優先的に研磨する化学機械研磨(CMP)などに
用いられる研磨パッドおよびそれを用いた研磨装置およ
び研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高度に集積度を増した半導体を製造する
に当たり多層配線を実現するためには、絶縁膜の表面を
完全に平坦化する必要がある。これまでに、この平坦化
法の代表的な技術として、SOG (Spin-On-Glass )
法や、エッチバック法(P.Elikins,K.Reinhardt,and R.
Layer,"A planarization process for double metalCMO
Susing Spin-on Glass as a sacrificial layer,"Proce
eding of 3rd InternationalIEEE VMIC Conf.,100(198
6))、そして、リフトオフ法(K.Ehara,T.Morimoto,S.M
uramoto,and S.Matsuo,"Planar Interconnection Techn
ology for LSI FabricationUtilizing Lift-off Proces
s",J.Electrochem Soc.,Vol.131,No.2,419(1984).)な
どが検討されてきた。
【0003】SOG 法に関して、これはSOG 膜の流
動性を利用した平坦化法であるが、これ自身で完全な平
坦化を達成することは不可能である。また、エッチバッ
ク法は、もっとも多く使われている技術であるが、レジ
ストと絶縁膜とを同時にエッチングすることによるダス
ト発生の問題があり、ダスト管理の点で容易な技術では
ない。そして、リフトオフ法は、使用するステンシル材
がリフトオフ時に完全に溶解しないためにリフトオフで
きないなどの問題を生じ、制御性や歩留りが不完全なた
め、実用化に至っていない。
【0004】そこでCMP法が近年注目されてきた。こ
れは被加工物を回転する弾性パッドに押しつけ、相対運
動を行わせながら、被加工物表面の凹凸の凸の部分を研
磨パッドで優先的に研磨する方法であり、プロセスの簡
易性から今では広く利用されている。また近年は、凹凸
加工する前の半導体ウェハー自身が持つ微細な凹凸、即
ちwavenessや、nanotopologyなどと表現される従来問題
がなかった表面欠陥が問題になり、両面研磨法、アルカ
リを流しながら研磨する方法などが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらかかるC
MP法においては、被研磨物表面に発生する、スクラッ
チ傷、ダストの付着、グローバル平坦性不良等の問題が
挙げられる。例えば層間絶縁膜等の被研磨面にこのよう
なダストの付着やスクラッチ傷が発生すると、後工程で
この上にAlやCu系金属等による配線を形成した場合
に、段切れ等が発生し、エレクトロマイグレーション耐
性の劣化等の信頼性の低下が発生するおそれがある。ま
たHDD (Hard Disk Drive)用非磁性基板等の研磨にお
いてドロップアウト等、再生信号欠落が発生する原因と
なる。スクラッチ傷の発生は、研磨粒子の分散不良によ
る凝集塊に起因するものと考えられている。特に、金属
膜のCMPに用いられる、研磨粒子としてアルミナを採
用した研磨スラリは分散性が悪く、スクラッチ傷を完全
に防止するに至っていない。ダストの付着に関してはそ
の原因さえよくわかっていないのが現状である。常識的
にはグローバル平坦性を良くするためには硬質の研磨パ
ッドが望ましいが、逆にダストの付着やスクラッチ傷が
起こり易くなるために、両者を両立することはできない
と考えられている。
【0006】例えば、特表平8-500622号公報や、特開20
00-34416号公報などにはそのための試みが教示されてい
るが、ダスト付着・スクラッチ傷と平坦化特性を両立す
るに至っていない。
【0007】本発明は上述した問題点の中で特に平坦化
特性に優れると共に被研磨物表面へのダスト付着性を少
なくし、スクラッチ傷の低減を果たすことをその課題と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、下記の構成、すなわち、(1)主として
有機高分子からなる研磨パッドであって、水に膨潤させ
たときのD硬度変化が5以上である研磨パッド、(2)
実質的に水に不溶でかつ親水性の有機物からなる、粒
子、繊維状物、織布、不織布および多孔体から選ばれる
いずれかの形態を有した添加材を含有することを特徴と
する上記(1)記載の研磨パッド、(3)実質的に水に
不溶な親水性の有機物からなる粒子、繊維状物、織布、
不織布および多孔体から選ばれるいずれかの形態を有し
た添加材の公定水分率が3%以上であることを特徴とす
る上記(2)記載の研磨パッド、(4)空隙を有するこ
とを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の
研磨パッド、(5)水溶性物質を含むことを特徴とする
上記(1)〜(4)に記載の研磨パッド、(6)水溶性
物質を0.01重量%から10重量%含むことを特徴と
する上記(5)記載の研磨パッド、(7)D硬度が65
以上であることを特徴とする(1)から(5)のいずれ
かに記載の研磨パッド、(8)上記研磨用パッドを用い
ることを特徴とする研磨装置、研磨方法及び、該研磨パ
ッドを用いて加工する工程を含む半導体ウェハおよび半
導体チップの製造方法、を有するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。
【0010】従来、D硬度を大きくすればするほど、き
わめて良い平坦化特性を実現できるが、ダスト付着やス
クラッチ傷等の問題を起こすことが知られており、これ
らはトレードオフの関係にあった。本発明者等は水に膨
潤させたときのD硬度変化が5以上である研磨パッドと
することによって、この問題を解消できることを見いだ
したものである。
【0011】本発明に用いられる研磨パッドは主として
有機高分子から構成される。このような樹脂には、ポリ
アミド系、ポリアクリル系、ポリオレフィン系、ポリビ
ニル系、アイオノマー系、ポリカーボネート系、ポリア
セタール系、ポリウレタン系、ポリイミド系などの熱可
塑性樹脂およびその誘導体、共重合体、グラフト体な
ど、及び、ポリウレタン系、エポキシ系、フェノール
系、メラミン系、ユリア系、ポリイミド系などの熱硬化
樹脂、これらの樹脂の混合体、共重合体、グラフト化合
物、変性品などが挙げられる。該有機高分子は平坦性の
確保の点においては、硬度を高くするように配合するこ
とが重要である。
【0012】また、本発明の研磨パッドには、有機高分
子中に、例えば、無機微粒子を含有し、硬度を向上させ
る工夫を凝らすことが好ましく実施される。例えば、ナ
ノコンポジットなどで広く知られた技術を応用すること
が可能である。具体的には無機微粒子としてシリカ、セ
リア、アルミナ、ジルコニア、チタン、タングステン、
炭酸バリウム、硫酸バリウム、カーボンブラック、モン
モリロナイトなどの粘土、ゼオライトなどの結晶などを
用いることができる。またこれらの混合も可能である。
マトリックスとの親和性を改善するためにあらかじめ表
面を改質処理することも可能である。
【0013】この無機微粒子は、粒子径としては、3n
m程度から、50μm程度のものを好ましく用いること
ができるが、大きすぎるとスクラッチを起こす危険が増
大する懸念がある。このため上限として更に好ましく
は、20μm以下、特に好ましくは5μm以下のものが
よい。また、含有量としては、1重量%程度でも効果を
得ることはできるが、80重量%程度までが一般に用い
うる範囲である。高濃度混合した場合は、研磨パッドの
硬度を上げる効果だけでなく、砥粒を内包したいわゆる
固定砥粒研磨パッドとして有効である。このような態様
においては粒子径が小さいと効果が小さく、粒子径30
nm以上が好ましく、研磨速度向上の面から100nm
以上が更に好ましい。これら微粒子の粒径や混合量を変
えることで、被研磨物の特性に合わせた研磨パッドを調
製できる。
【0014】本発明の研磨パッドは、後述の実施例の項
で説明する水に膨潤させた時のD硬度変化が5以上であ
ることを特徴とする。好ましくは、7以上である。上限
としては特に制限はないが、25を超える変化を起こす
ものは、膨潤時の物理強度の不足のおそれがあり、好ま
しくない。
【0015】また、本発明の研磨パッド成形後のD硬度
(乾燥時、すなわち膨潤前)は65以上であることが望
ましい。65未満であると柔らかくなりすぎて、ディッ
シングやエロージョンが起きやすくなるため、好ましく
ない。更に研磨速度が高くなるため、70以上が好まし
く、さらには80以上が好ましい。本発明では、更に硬
度を上げてD硬度が90を越えた研磨パッドでもスクラ
ッチ傷やダスト付着の問題は起こらず、利用可能であ
る。このため、従来為し得なかった良好な研磨平坦化特
性を発揮することができる。
【0016】本発明の研磨パッドは、好ましく、実質的
に水に不溶で親水性有機物及び/または親水性無機物か
らなる、粒子、繊維状物、織布、不織布および多孔体か
ら選ばれるいずれかの形態を有した添加材を含有する。
特に、実質的に水に不溶な親水性有機物を混合するこ
と、すなわち、親水性の高い有機物を用いることで、研
磨パッド表面の濡れ性が良くなり、詳細なメカニズムは
わからないが被研磨物表面へのダスト付着が一層少なく
でき、更にスクラッチ傷も低減できるため好ましい。
【0017】このような親水性有機物には、例えば、た
とえば、セルロース系やデンプン系、キチンなどの多糖
類、タンパク質、ポリアクリル酸やポリメタクリル酸な
どのアクリル系、アラミド系、ポリアミド系、ポリビニ
ルアルコール系、エチレン-ビニルアルコール共重合
系、ポリビニルポリピロリドンなどの樹脂もしくはその
樹脂を主成分とする架橋体や共重合体を用いることがで
きる。絹、羊毛、綿、麻などの天然繊維や、ポリビニル
ピロリドン/ポリビニルイミダゾール共重合体、高吸水
性樹脂、パルプ、レーヨン、紙、セルロースエステル系
イオン交換用の各種荷電付与したセルロースなども市販
されており有効に利用できる。また、本来疎水性である
樹脂にスルホン基、アミノ基、カルボキル基、水酸基を
導入したものも使用可能である。400ppm以下にナト
リウムイオンの混入を抑えたものを用いることが好まし
い。更に好ましくは50ppm以下、更に好ましくは10p
pm以下である。また、無機物としては、例えば、アルカ
リ土類金属のフッ化物、炭酸塩、硫酸塩、リン酸塩、ケ
イ酸塩、酸化物、具体的には、炭酸バリウム、硫酸バリ
ウムやシリカ、セリア、アルミナ、などが挙げられる。
【0018】また、粒子とは、基本的に球形をさすが、
歪んでいたり、凹凸があっても良い。いわゆるヒューム
ドシリカのような、いびつに入り組んだ形状も好ましく
使用できる。
【0019】粒子の直径(球以外の場合最大径を指す)
は、500μm以下が好ましく、100μm以下がさら
に好適に使われる。径が大きいと、マトリックスからの
離脱が多くなりダストが増え、研磨パッドとしての耐久
性が減じやすく好ましくない。このため、1から50μ
mがもっとも好適に使われる。さらに好ましくは30μ
m以下である。
【0020】繊維状物とは、長軸と短軸の比が3、好ま
しくは10、更に好ましくは20を越えるような、長細
い形状を言う。繊維状物は中空糸状あってもかまわな
い。またその断面形状は円、楕円、星形など新合繊とし
て提案されているいかなる形状のものでもかまわない。
【0021】織布、不織布および多孔体状の添加材につ
いては、要は、主成分である有機高分子が該添加材の内
部空隙に侵入しうる構造を有した構造体を表するもので
ある。織布は、例えば、長繊維あるいは単繊維を必要に
より紡績し、織編して構成される。また、不織布は、例
えば、繊維状物を水やその他溶媒に分散させ、すき取っ
て互いに交絡ないし結着せしめたり、カーディングマシ
ン等でウェブを形成し、パンチングマシンなど適当な手
段で繊維を交絡せしめ、あるいは、結着剤を用いて結着
し、あるいは融着して構成したり、材料を直接ノズルか
ら噴出させ交絡や接着を同時に行い構成する。多孔体
は、構造体成分は連続的に形成され、多数の微細な孔を
有している。その製造には例えば、互いに非相溶な、あ
る溶媒に溶解性の成分と、ある溶媒に不溶性の成分を混
合し、溶媒で溶解性成分を除去するような方法が採用し
うる。
【0022】また、実質的に水に不溶であるとは、25
℃の水に対する溶解度が1%以下であることを言う。ま
た、親水性とは(式1)で求められる50℃の水に24
時間浸漬したときの重量増加率が2.0%以上である性
質を言う。本発明では、5.0%程度が更に好ましい。
高くなりすぎると今度は、研磨の最中にも研磨パッドの
膨潤が起こり、研磨パッド表面の平坦性が損なわれるこ
とで、研磨速度のばらつきが大きくなり好ましくない。
更に体積膨潤率が大きい場合は研磨パッド自身の強度が
研磨中に大きく劣化するため良くない。最大でも、15
%以下が好ましく、通常は10%以下が好ましい。この
親水性を評価するときには、水に24時間浸漬した後の
水中から取り上げた試験片を密封容器に取り1400G
から1450Gの遠心力を30秒かけ水分を振り切った
状態での吸湿重量を測定することで行う。重量増加率は
以下の式1に従って求められる。
【0023】 重量増加率(%)=(吸湿重量-乾燥重量)/乾燥重量×100 (式1)。
【0024】また、実質的に水に不溶でかつ親水性の有
機物および/または親水性の無機物からなる粒子、繊維
状物、織布、不織布および多孔体から選ばれるいずれか
の形態を有した添加材は、その公定水分率として、1%
程度の物から使用できるが、好ましくは3%以上が用い
られる。さらにダスト付着が一層低減できるため、5%
以上が好ましく、特に好ましくは、7%以上である。。
公定水分率は、相対湿度65RH%、温度20℃での平
衡水分率を表し、以下の式2で求められる。
【0025】 公定水分率(%)=(吸湿重量-乾燥重量)/乾燥重量×100 (式2)。
【0026】有機高分子が熱可塑性樹脂の場合は一般熱
硬化性樹脂に比べ柔らかいため、含有される実質的に水
に不溶でかつ親水性有機物および/または親水性の無機
物からなる粒子、繊維状物、織布、不織布および多孔体
から選ばれるいずれかの形態を有した添加材の公定水分
率は低くても良く、1%程度から用い得るが、ダストの
付着やスクラッチ傷をより少なくするためには3%以上
が望ましい。同様の理由から、熱硬化性樹脂では公定水
分率はより高い方が望ましい。特にこの場合は5%以上
が好ましく、更に7%以上が好ましい。
【0027】また、本発明に用いる実質的に水に不溶で
かつ親水性の有機物及び/または無機物からなる、粒
子、繊維状物、織布、不織布および多孔体から選ばれる
いずれかの形態を有した添加材は、(式3)で定義され
る水吸収率として、10000%以下であることが好ま
しく、更に好ましくは6000%以下、特に好ましく
は、3000%以下である。10000%を超える場合
は、パッドの変形が起こるおそれがあり、研磨面に歪み
が生じるおそれがあり好ましくない。この水吸収率は、
25℃の水中に10分間浸漬したときの状態で求められ
る。
【0028】 水吸収率(%)=(吸湿重量-乾燥重量)/乾燥重量×100 (式3)。
【0029】水吸収の速度は速い方が望ましく、10分
以内に飽和に達することが望ましいが、その変化が24
時間で90%起これば、この樹脂を好適にもちいること
ができる。
【0030】実質的に水に不溶でかつ親水性の有機物及
び/または親水性の無機物からなる、粒子、繊維状物、
織布、不織布および多孔体から選ばれるいずれかの形態
を有した添加材の含有量は、上記公定水分率、水吸収率
によって決定すれば良いが、一般に公定水分率、水吸収
率が大きい場合は少なくでき、小さい場合は多く含有す
る必要が生じる。4重量%未満では十分効果を発揮でき
ないが、これ以上であればダストの付着やスクラッチ傷
を少なくできる。含有量が少ないとその効果は小さく、
多いとその効果は大きくなるが、パッドの物性が悪化す
る場合が多い。即ち、パッドの持つ硬度は下がり、曲げ
強度が弱く脆性破壊しやすくなる。このため、好適には
7から60重量%であり、、さらに好適には、20から
50重量%が用いられる。
【0031】また、本発明の研磨パッドにおいてはその
他に水溶性物質を含むことが好ましい。このような水溶
性物質としては、例えば、市販の各種ポリアルキレング
ルコール、ポリビニルビニリドン、ポリビニアルコー
ル、ポリ酢酸ビニル、キトサン、ポリビニルピロリド
ン、ポリビニルイミダゾール、水溶性多糖類などが挙げ
られる。これ以外にも、各種無機塩などの低分子物質を
混合することもできる。
【0032】本発明の研磨パッドを成形するにあたって
は、実質的に水に不溶でかつ親水性の有機物及び/また
は無機物からなる粒子および/または繊維状物を用いる
ときにはこれらを乾燥した上で使用することが一般に行
われるが、水分の完全除去は難しく、このため成形の際
に加熱によって蒸気が発生する。このため、粒子および
または繊維状物以外の部分で空隙を形成することができ
る。また、熱硬化性樹脂の場合にはフェノール樹脂のよ
うに硬化の際に水を生成するものがあるため、これを利
用して粒子およびまたは繊維状物以外の部分で空隙を形
成することができる。空隙の大きさを制御するために例
えば成形時にこれら水蒸気をうまく抜いて硬化させるこ
とができるが、更に微妙に制御が必要な場合に少量の水
溶性物質を混合することでそれが可能になる。さらに、
これら水溶性物質が研磨を行う際に溶け出すことで研磨
パッド表面のみに空隙を形成し、これら空隙が研磨スラ
リー中の遊離砥粒の保持性を上げたり、研磨屑の除去に
効果があり結果として研磨速度向上に有利に働く。また
この水溶性物質が研磨液の分散液に溶解することその粘
度を変化させることができるため、例えば水溶性の多糖
類のひとつであるキサンタンガムを混合した場合、それ
が溶け出すことで研磨液がビンガム流体様の性質を持つ
ようになり、おそらく凹凸付き半導体ウェハの凹部にお
いて研磨粒子の拡散が抑えられることなどからを研磨し
たときの平坦性、特にグローバル平坦性を改善する効果
が得られる。これらの効果を発現するためには研磨パッ
ドの重量当たり水溶性物質を0.01wt%程度添加し
た場合でも効果があるが好ましくは0.5wt%以上、
5wt%以下の添加量が有効的に用いられる。10wt
%を越えると、研磨分散液の性質が変化しすぎるため、
好ましくない。分散液粘度に影響の少ない低分子物質を
用いれば更に多量に混合できるが、コスト面から考えて
も実際的でない。これらの判断は、当業者にとって容易
である。
【0033】研磨パッドの成形方法としては、有機高分
子と、必要に応じ用いられる実質的に水に不溶でかつ親
水性の有機物および/または無機物からなる、粒子およ
び/または繊維状物、さらに場合によっては、無機微粒
子や水溶性物質をあらかじめコンパウンド化して熱圧縮
成型する方法や、溶融押し出し成形する方法、インジェ
クションプレスなどの方法が挙げられる。粒子および/
または繊維状物を用いる場合、これら混合が効率的に行
えるため、できあがった研磨パッドの物性ばらつきを少
なくできる。
【0034】また、添加材が、織布、不織布および多孔
体の場合、含浸法を採用して得ることが可能である。含
浸法とは、例えば、重合反応性を有した2以上の薬剤を
添加剤に含浸せしめ、その後重合せしめる方法やポリマ
ーを溶媒に溶解せしめ、添加剤含浸後、溶媒を留去する
方法などが挙げられる。例えば、マトリックスがポリウ
レタンのように2液系のものはあらかじめ主剤または硬
化剤の混合後に、あるいは、硬化剤または主剤を混合し
脱泡操作の後に、適当な金型へ流し込んで成形すること
が可能であり、その後研削加工を施して研磨パッドの形
状に仕上げることができる。具体的には各マトリックス
と親水性でかつ水不溶性の高分子の相溶性や個々の耐熱
性、重合特性、溶融粘度などの物性に依存するが、当業
者にとってその組み合わせを選択することは容易であ
る。本発明の研磨パッドはこの様に製造方法に関しては
公知技術の組み合わせを用いることが可能である。
【0035】また、実質的に水に不溶でかつ親水性の有
機物からなる、粒子、繊維状物、織布、不織布および多
孔体から選ばれるいずれかの形態を有した添加材の研磨
パッド表面に露出する割合、即ち表面密度は、マトリッ
クス樹脂種によって好ましい範囲は変化する。水分吸収
率が高いポリアミド系樹脂やポリウレタン系の樹脂では
低くてよいが、ポリメチルメタクリレートのようなポリ
アクリル系樹脂、ポリイミドなどでは高く設定する必要
がある。一般的には、5%から80%が好適に使われる
領域ではあるが、各々の樹脂の組み合わせで適宜最適値
を設定する必要がある。この作業は当業者にとっては容
易に行える。この場合も表面密度が高くなれば研磨パッ
ドの物理物性が弱く、もろくなる傾向があり、また研磨
特性、例えばディッシングやエロージョンが起きやす
く、悪くなる傾向がある。
【0036】また、D硬度の変化が5以上である研磨パ
ッドを得る具体的な方法としては、所望のD硬度変化を
得るように調整すれば特に制限はないが、例えば、指針
として、前記の添加材として織布、不織布および多孔体
から選ばれるいずれかの形態のものを用いたり、マトリ
クス樹脂において親水性の高いものを用いたり、添加材
の含有率を低く調整することがあげられる。これらの指
針は、組み合わせても良い。より具体的には、実施例に
掲げる方法が挙げられる。
【0037】研磨面への研磨液供給とそこからの排出を
促進するなどの目的で、表面に溝や孔が設けられている
ことが好ましい。溝の形状としては、同心円、渦巻き、
放射、碁盤目など種々の形状が採用できる。溝の断面形
状としては四角、三角、半円などの形状が採用できる。
溝の深さは0.1mmから該研磨層の厚さまでの範囲
で、溝の幅は0.1〜5mmの範囲で、溝のピッチは
0.1〜100mmの範囲で選ぶことができる。孔は研
磨層を貫通していても良いし、貫通していなくても良
い。孔の直径は0.1〜5mmの範囲で選ぶことができ
る。また、孔のピッチは0.1〜100mmの範囲で選
ぶことができる。これらの形状は、研磨液がうまく研磨
面へ供給されること、研磨液の保持性を高めること、ま
たそこから研磨屑を伴って良好に排出することおよびま
たは促進することなどを満たせば良い。研磨パッド自体
の形状は、円板状、ドーナツ状、ベルト状など様々な形
に加工できる。厚みも、0.1mm程度から、50mm
程度もしくはこれ以上の厚みの物も製造可能である。円
板状、ドーナツ状に加工した場合の直径についても、被
研磨物の大きさを基準として、1/5から5倍程度の物
まで製造されるが、あまり大きいと加工効率が低下して
しまうため好ましくない。
【0038】本発明で得られた研磨パッドは、クッショ
ン性を有するクッションシートと積層して複合研磨パッ
ドとして使用することも可能である。半導体基板は局所
的な凹凸とは別にもう少し大きなうねりが存在してお
り、このうねりを吸収する層として硬い研磨パッドの下
(研磨定盤側)にクッションシートをおいて研磨する場
合が多い。クッションシートとしては、発泡ウレタン
系、ゴム系の物を組み合わせて使うことができる。
【0039】本発明の研磨パッドは、例えば半導体チッ
プ製造に使用される場合、まず第1に、凹凸加工する前
の半導体ウェハー(ベアウェハ、およびまたは酸化膜付
きウェハ)の研磨に採用し、ウェハー自身が持つ微細な
凹凸、即ちwavinessや、nanotopologyなどと表現される
表面欠陥を無くすことが好ましい。このあと、リソグラ
フィー等での表面パターンの加工を施し、CMP研磨を
行う。この工程を本発明からなる研磨装置を用いて行う
ことで、極めて平坦度の高い加工が可能になり、半導体
チップの多層化、高集積化、配線の微細化の要求を満た
すことが容易に可能になる。また本発明の研磨パッド
は、400ppm以下にナトリウムイオンの混入を抑えた
ものを用いることが好ましい。更に好ましくは50ppm
以下、更に好ましくは10ppm以下である。
【0040】以下実施例により本発明を更に詳しく説明
する。しかし、この実施例の記載により本発明が限定さ
れるものではない。
【0041】
【実施例】D硬度、ダスト付着量、酸化膜研磨速度、平
坦化特性の評価、ディッシングの評価は、以下のように
して行った。
【0042】(D硬度の測定)厚さ1.0mm〜1.5
mmの範囲に入るサンプル(大きさは1cm角以上)
を、D硬度90以上の表面硬度を有する平面上に置き、
JIS規格(硬さ試験)K6253に準拠した、デュロ
メーター・タイプD(高分子計器(株)製”アスカーD
型硬度計”)とゴム硬度計用低圧荷重器(高分子計器
(株)製”CL−150”「ダンパー調整を7、荷重用
おもりを4kg」)を用い、5点測定しその平均値をD
硬度とした。測定は室温(25℃)で行った。
【0043】水に膨潤前のD硬度は、試料を予め真空乾
燥機(条件:80℃、0.1Torr以下、8時間)で
乾燥処理を行い、測定した。
【0044】水に膨潤後のD硬度は、試料を超純水中に
24時間浸漬しておき、水中から引き上げて直ぐに測定
して求めた。D硬度変化は、次のようにして求められ
る。
【0045】(D硬度変化)=(膨潤後のD硬度)−
(膨潤前のD硬度)。
【0046】(ダスト付着量の測定)厚さ1.2mm、
直径38cmの円形の研磨パッドを作成し、表面に、幅
2.0mm、深さ0.5mm、ピッチ15mmのいわゆ
るX-Yグルーブ加工(格子状溝加工)を施した。この
パッドを研磨機(ラップマスターSFT社製、“L/M-
15E”)の定盤にクッション層として、ロデール社製
Suba400を貼り、その上に両面接着テープ(3M
社製、“442J”)で張り付けた。旭ダイヤモンド工
業(株)のコンディショナー(“CMP−M”、直径1
4.2cm)を用い、押しつけ圧力0.04MPa、定
盤回転数25rpm、コンディショナー回転数25rp
mで同方向に回転させ、純水を10ml/minで供給
しながら5分間研磨パッドのコンディショニングを行っ
た。研磨機に純水を100ml/min流しながら研磨
パッド上を2分間洗浄し次ぎに、酸化膜付きウェハ(4
インチダミーウェハCZP型、信越化学工業(株))を
研磨機に設置し、説明書記載使用濃度のキャボット社製
スラリー分散液(“SC−1”)を100ml/min
で研磨パッド上に供給しながら、押しつけ圧力0.04
MPa、定盤回転数45rpm、コンディショナー回転
数45rpmで同方向に回転させ、5分間研磨を実施し
た。ウェハ表面を乾かさないようにし、すぐさま純水を
かけながら、ポリビニルアルコールスポンジでウェハ表
面を洗浄し、乾燥圧縮空気を吹き付けて乾燥した。その
後ウェーハ表面ゴミ検査装置(トプコン社製、“WM-
3”)を用いて、直径が0.5μm以上の表面ダスト数
を測定した。本試験方法では、100個以下であれば半
導体生産上問題を生じることが無く合格である。また研
磨後のウエハー表面のスクラッチ数は、自動X-Yステー
ジを具備したキーエンス社製デジタルマイクロスコープ
(VH6300)でカウントした。10個以下を合格領
域とした。
【0047】(酸化膜研磨速度の測定)ウェハ(4イン
チダミーウェハCZP型、信越化学工業(株))表面の
酸化膜の厚みを、あらかじめ大日本スクリーン社製“ラ
ムダエース”(VM−2000)を用いて決められた点
196ポイント測定した。研磨機(ラップマスターSF
T社製、“L/M-15E”)の定盤にクッション層とし
て、ロデール社製“Suba400”を貼り、その上に
両面接着テープ(3M社製、“442J”)で試験すべ
き研磨パッドを張り付けた。旭ダイヤモンド工業(株)
のコンディショナー(“CMP−M”、直径14.2c
m)を用い、押しつけ圧力0.04MPa、定盤回転数
25rpm、コンディショナー回転数25rpmで同方
向に回転させ、純水を10ml/minで供給しながら
5分間研磨パッドのコンディショニングを行った。研磨
機に純水を100ml/min流しながら研磨パッド上
を2分間洗浄し次ぎに、酸化膜厚みを測定し終わった酸
化膜付きウェハを研磨機に設置し、説明書記載使用濃度
のキャボット社製スラリー分散液(“SC−1”)を1
00ml/minで研磨パッド上に供給しながら、押し
つけ圧力0.04MPa、定盤回転数45rpm、コン
ディショナー回転数45rpmで同方向に回転させ、5
分間研磨を実施した。ウェハ表面を乾かさないように
し、すぐさま純水をかけながら、ポリビニルアルコール
スポンジでウェハ表面を洗浄し、乾燥圧縮空気を吹き付
けて乾燥した。この研磨後のウェハ表面の酸化膜の厚み
を大日本スクリーン社製“ラムダエース”(VM−20
00)を用いて決められた点196ポイント測定し、各
々の点での研磨速度を計算し、その平均値を酸化膜研磨
速度とした。
【0048】(平坦化特性の評価)まず、以下の手順で
グローバル段差評価用テストウェハを準備した。グロー
バル段差評価用テストウェハ:酸化膜付き4インチシリ
コンウェハ(酸化膜厚:2μm)に10mm角のダイを
配置する。フォトレジストを使用してマスク露光をおこ
ない、RIEによって10mm角のダイの中に20μm
幅、高さ0.7μmのラインと230μmのスペースで
左半分にラインアンドスペースで配置し、230μm
幅、高さ0.7μmのラインを20μのスペースで右半
分にラインアンドスペースで配置する。
【0049】直径38cmの円形の研磨層を作製し、表
面に幅2.0mm、深さ0.5mm、ピッチ15mmの
いわゆるX−Yグルーブ加工(格子状溝加工)を施し
た。この研磨パッドを研磨機(ラップマスターSFT社
製、L/M―15E)の定盤にクッション層として、ロ
デール社製“Suba400”を貼り、その上に両面接
着テープ(3M社製、“442J”)で貼り付けた。旭
ダイヤモンド工業(株)のコンディショナー(“CMP
−M”、直径14.2cm)を用い、押しつけ圧力0.
04MPa、定盤回転数25rpm、コンディショナー
回転数25rpmで同方向に回転させ、純水を10ml
/minで供給しながら5分間研磨パッドのコンディシ
ョニングを行った。研磨機に純水を100ml/min
流しながら研磨パッド上を2分間洗浄し次に、グローバ
ル段差評価用テストウェハを研磨機に設置し、説明書記
載使用濃度のキャボット社製スラリー(“SC−1”)
を100ml/minで研磨パッド上に供給しながら、
押しつけ圧力0.04MPa、定盤回転数45rpm
(ウェハの中心での線速度は3000(cm/分))、
半導体ウェハ保持試料台を回転数45rpmで同方向に
回転させ、所定時間研磨を実施した。半導体ウェハ表面
を乾かさないようにし、すぐさま純水をかけながら、ポ
リビニルアルコールスポンジでウェハ表面を洗浄し、乾
燥圧縮空気を吹き付けて乾燥した。グローバル段差評価
用テストウェハのセンタ10mmダイ中の20μmライ
ンと230μラインの酸化膜厚みを大日本スクリーン社
製ラムダエース(“VM−2000”)を用いて測定
し、それぞれの厚みの差をグローバル段差として評価し
た。研磨層の加工形態については、その他形状のものも
上記と同様の手順で行った。20μm幅配線領域と23
0μm幅配線領域のグローバル段差は研磨時間は5分で
45nm以下であれば合格とした。
【0050】(ディッシングの評価)タングステン配線
ディッシング評価用テストウェーハ:酸化膜付き4イン
チシリコンウェーハ(酸化膜厚:2μm)に100μm
幅で深さが0.7μmの溝をスペースが100μm間隔
で形成する。この上にスパッタ法でタングステンを厚み
2μm形成して、タングステン配線ディッシング評価用
テストウェーハを作成した。
【0051】直径38cmの円形の研磨層を作製し、表
面に幅2.0mm、深さ0.5mm、ピッチ15mmの
いわゆるX−Yグルーブ加工(格子状溝加工)を施し
た。この研磨パッドを研磨機(ラップマスターSFT社
製、L/M―15E)の定盤にクッション層として、ロ
デール社製“Suba400”を貼り、その上に両面接
着テープ(3M社製、“442J”)で貼り付けた。旭
ダイヤモンド工業(株)のコンディショナー(“CMP
−M”、直径14.2cm)を用い、押しつけ圧力0.
04MPa、定盤回転数25rpm、コンディショナー
回転数25rpmで同方向に回転させ、純水を10ml
/minで供給しながら5分間研磨パッドのコンディシ
ョニングを行った。研磨機に純水を100ml/min
流しながら研磨パッド上を2分間洗浄し次に、タングス
テン配線ディシング評価用テストウェハを研磨機に設置
し、説明書記載使用濃度のキャボット社製スラリー
(“SEMI―SPERSE W―A400”)とキャ
ボット社製酸化剤(“SEMI―SPERSE FE―
400”)を1:1で混合したスラリー溶液を100m
l/minで研磨パッド上に供給しながら、押しつけ圧
力0.04MPa、定盤回転数45rpm(ウェハの中
心での線速度は3000(cm/分))、半導体ウェハ
保持試料台を回転数45rpmで同方向に回転させ、2
分間研磨を実施した。半導体ウェハ表面を乾かさないよ
うにし、すぐさま純水をかけながら、ポリビニルアルコ
ールスポンジでウェハ表面を洗浄し、乾燥圧縮空気を吹
き付けて乾燥した。タングステン表面のディッシング状
態をキーエンス社製超深度形状測定顕微鏡“VK―85
00”で測定した。
【0052】なお、研磨層の表面加工形態については、
その他の形状のものも上記と同様の手順で行った。タン
グステン配線の中央深さを測り、0.04μm以下であ
れば合格とした。
【0053】各実施例および比較例において得られた評
価結果(、D硬度、D硬度変化、ダスト付着量、酸化膜
研磨速度、平坦化特性の評価、ディッシングの測定)
は、表1または表2に示した。空隙の確認は50倍の光
学顕微鏡を用いて確認した。
【0054】実施例1 厚み0.25mm、40cm四方のクラフト紙(公定水
分率10%)に、エポキシ樹脂、エピコート825(油
化シェルエポキシ社製)/硬化剤エピキュアEMI−2
4(油化シェルエポキシ社製)=96/4に混合したも
の100部と、SR−GLG(坂本薬品製)を10部、
サンアミール(三洋化成工業製)10部をアセトンに溶
解し、乾燥樹脂重量比で52wt%になるよう紙に含浸
後、80℃30分乾燥させ、これを6枚あわせて100
tプレス機で120℃15分間7MPa加圧下で1.2
mm厚に成形した。D硬度は87であった。得られた樹
脂板で1.2mm厚の研磨パッドを作成した。断面を光
学顕微鏡で観察したところ空隙が存在しなかった。
【0055】実施例2 実施例1で乾燥樹脂重量比で56重量%になるよう紙に
含浸して同様に1.2mm厚の研磨パッドを作成した。
D硬度は88であった。断面を光学顕微鏡で観察したと
ころ空隙が存在しなかった。
【0056】実施例3 実施例1で乾燥樹脂重量比で48重量%になるよう紙に
含浸して同様に1.2mm厚の研磨パッドを作成した。
D硬度は84であった。断面を光学顕微鏡で観察したと
ころ空隙が存在した。
【0057】実施例4 実施例1において、濾紙粉末以外に1μmの孔径のシリ
カ粒子3重量部を混合し、樹脂板を成形し得られた樹脂
板で研磨パッドを作成した。
【0058】実施例5 厚み0.25mm、40cm四方のクラフト紙(公定水
分率10%)に、エポキシ樹脂、エピコート825(油
化シェルエポキシ社製)/硬化剤エピキュアEMI−2
4(油化シェルエポキシ社製)=96/4に混合したも
の100部と、SR−GLG(坂本薬品製)を5部、サ
ンアミール(三洋化成工業製)20部をアセトンに溶解
し、乾燥樹脂重量比で52重量%になるよう紙に含浸
後、80℃30分乾燥させ、これを6枚あわせて100
tプレス機で120℃15分間7MPa加圧下で1.2
mm厚に成形した。D硬度は87であった。得られた樹
脂板で1.2mm厚の研磨パッドを作成した。断面を光
学顕微鏡で観察したところ空隙が存在しなかった。
【0059】実施例6 日本製紙(株)製濾紙粉末(公定水分率11%、400
メッシュ)10重量部を“ナイロン6”90重量部に混
合したペレットを用い、溶融押し出し成形で1.2mm
厚に成形した。得られた樹脂板で研磨パッドを作成し
た。
【0060】実施例7から11 実施例1から5で、さらに親水性水溶性樹脂としてポリ
エチレングリコール(分子量50万)0.1重量部を添
加してそれぞれ研磨樹脂板を作製した。
【0061】実施例12 実施例1で、さらに親水性水溶性樹脂としてポリエチレ
ングリコール(分子量1万)7重量部を添加してそれぞ
れ研磨樹脂板を作製した。
【0062】比較例1 市販のエポキシ樹脂紙積層板(ES−1192、利昌工
業製)で1.2mm厚研磨パッドを作成した。
【0063】比較例2 市販のフェノール樹脂樹脂紙積層板(PS−1143
L、利昌工業製)で1.2mm厚の研磨パッドを作成し
た。
【0064】比較例3 市販のフェノール樹脂紙積層板(FL−1041、二村
化学製)で1.2mm厚研磨パッドを作成した。
【0065】比較例4 ロデール社製研磨パッド(IC−1000)を使用し
た。
【0066】
【表1】
【0067】
【表2】
【0068】
【発明の効果】本発明によれば、平坦化特性に優れてお
り、かつ、被研磨物表面へのダスト付着、スクラッチ傷
を少なくすることができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D21J 1/18 D21J 1/18 Fターム(参考) 3C058 AA07 AA09 CA01 CB02 CB10 DA12 DA17 4F071 AA14 AA14X AA23 AA29 AA31 AA31X AA32 AA35 AA37 AA40 AA41 AA42 AA50 AA53 AA54 AA56 AA60 AA70 AA73 AA76 AA78 AB15 AB18 AB21 AB24 AB25 AB26 4J002 AB01X AB04X AB05X AD00X BB00W BB23W BD00W BE02X BE03X BG01W BG01X BG02W BJ00X CB00W CC18W CC21W CD04W CG01W CK02W CL00W CL00X CL06X CM04W GQ00 GQ05 4L055 AC06 AG87 AG88 AH49 AJ01 BE14 BF03 EA27 EA32 FA30 GA50

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主として有機高分子からなる研磨パッド
    であって、水に膨潤させたときのD硬度変化が5以上で
    ある研磨パッド。
  2. 【請求項2】 実質的に水に不溶でかつ親水性の有機物
    からなる、粒子、繊維状物、織布、不織布および多孔体
    から選ばれるいずれかの形態を有した添加材を含有する
    ことを特徴とする請求項1記載の研磨パッド。
  3. 【請求項3】 実質的に水に不溶な親水性有機物からな
    る粒子、繊維状物、織布、不織布および多孔体から選ば
    れるいずれかの形態を有した添加材の公定水分率が3%
    以上であることを特徴とする請求項2記載の研磨パッ
    ド。
  4. 【請求項4】 空隙を有することを特徴とする請求項1
    から3のいずれかに記載の研磨パッド。
  5. 【請求項5】 水溶性物質を含むことを特徴とする請求
    項1から4のいずれかに記載の研磨パッド。
  6. 【請求項6】 水溶性物質を0.01重量%から10重
    量%含むことを特徴とする請求項5記載の研磨パッド。
  7. 【請求項7】 D硬度が65以上であることを特徴とす
    る請求項1から6のいずれかに記載の研磨パッド。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の研磨パ
    ッドを具有した研磨装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7のいずれかに記載の研磨パ
    ッドを用いて対象物を研磨することを特徴とする研磨方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜7のいずれかに記載の研磨
    パッドを用いて加工する工程を含む半導体ウェハの製造
    方法。
  11. 【請求項11】 請求項1〜7のいずれかに記載の研磨
    パッドを用いて加工する工程を含む半導体チップの製造
    方法。
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