JP2003123812A - 高分子電解質型燃料電池の特性回復方法 - Google Patents
高分子電解質型燃料電池の特性回復方法Info
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Abstract
中に、セパレータなどの部材から溶出する金属イオンや
汚染物質が、電池内部に蓄積し、その結果、性能が低下
し、耐久性を損なっていた。 【解決手段】 性能が低下した電池に対して、高電流密
度で負荷をかける、通電方向を逆転させる、または、p
Hが7以下の酸性水をガス流路に通水して洗浄をする。
Description
ーションや移動体用の発電器として有用な燃料電池、特
に高分子電解質を用いた高分子電解質型燃料電池とその
特性回復方法に関する。
の酸化剤ガスとをガス拡散電極で電気化学的に反応さ
せ、電気と熱を同時に供給するものである。燃料電池に
は、用いる電解質の種類によりいくつかのタイプがあ
る。電解質に高分子を用いた高分子電解質型燃料電池
は、−CF2−を主鎖骨格として、スルホン酸を側鎖の
末端に導入した高分子電解質膜の裏表の両表面に、上述
の高分子電解質のディスパージョン溶液に白金系の金属
触媒を担持したカーボン粉末を混合した電極ペーストを
塗布乾燥することで、空気電極と燃料極とをする。空気
極と燃料極との外側には、通常カーボンペーパーなど、
導電性の多孔質体を電極基材とし、空気および燃料ガス
の拡散層として配置する。このとき、上述のカーボンペ
ーパーに電極ペーストを塗布し、これに電解質膜を接合
することもある。
を機械的に固定するとともに、隣接する接合体を互いに
電気的に直列に接続するための導電性のセパレータ板を
配置する。セパレータ板には、電極に反応ガスを供給
し、水素と酸素との反応で生成した水や余剰ガスを運ぶ
ためのガス流路を形成する。ガス流路や電極の周囲には
ガスケットやシール剤などのシール部材を配置し、反応
ガスが直接混合することや外部へ漏逸するのを防止す
る。
圧を高めるため、高分子電解質層、ガス拡散電極層、セ
パレータ板、ガス流路などからできた単セルを複数個積
層するのが通例である。それぞれのガス流路は、マニホ
ルドを通じて外部から水素などの燃料ガスと空気とをガ
ス拡散電極に供給する。電極反応層で発生した電流は電
極基材で集電され、セパレータ板を経て外部に取り出
す。セパレータ板には、導電性があり、ガス気密性と耐
食性を兼ね備えたカーボン材料を用いることが多い。し
かし、成形加工性・低コスト性に加え、セパレータの薄
型化が容易であるという観点からステンレスなどの金属
材料を用いたセパレータも検討されている。
水を含有した状態で水素イオンの伝導性を有するため、
燃料電池に供給する燃料ガスを加湿することが一般的に
行われている。また、空気極では電池反応により水が生
成するため、電池の内部では常に水が存在している。そ
の結果、電池を長い期間運転すると電池の構成材料であ
るカーボン材料やシール材料、樹脂材料、金属材料に含
まれるイオン性の不純物や無機不純物、有機不純物が溶
出する。また、電池外部から供給する空気には大気汚染
物質、例えば微量の窒素酸化物や硫黄酸化物が含有され
ており、また、燃料ガス中にも水素精製機に含まれる金
属酸化物が痕跡量混入することもある。これらの不純物
は電解質膜や空気極や燃料極中の触媒反応層などに蓄積
し、高分子電解質の導電性低下や、触媒反応の活性の低
下をもたらす。その結果、長期にわたる電池の運転中に
徐々に電池性能が低下する。また、セパレータ板に金属
を用いた場合では、ここから溶出した金属イオンによ
り、電解質膜や触媒反応層へのダメージがさらに著しく
なる。
め本発明の高分子電解質型燃料電池の特性回復方法は、
高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜を挟んで配置し
た燃料極および空気極と、前記空気極に酸化剤ガスを供
給排出し、燃料極に燃料ガスを供給排出するガス流路を
有し、かつ金属材料を含有する一対のセパレータ板とで
構成した単電池を積層した電池本体部と、前記電池本体
部へ前記酸化剤ガスと燃料ガスとを供給排出する手段
と、前記電池本体部で発生した電力の取出しを制御する
手段とを具備する高分子電解質型燃料電池の特性回復方
法であって、前記高分子電解質型燃料電池を、通常運転
時の1.5倍以上の電流での運転モード、または単電池
あたりの出力電圧が0.2V以下になる電流での運転モ
ードで所定時間運転することにより前記高分子電解質型
燃料電池の電池特性を回復させることを特徴とする。
解質膜と、前記高分子電解質膜を挟んで配置した燃料極
および空気極と、前記空気極に酸化剤ガスを供給排出
し、燃料極に燃料ガスを供給排出するガス流路を有し、
かつ金属材料を含有する一対のセパレータ板とで構成し
た単電池を積層した電池本体部と、前記電池本体部へ前
記酸化剤ガスと燃料ガスとを供給排出する手段と、前記
電池本体部で発生した電力の取出しを制御する手段とを
具備する高分子電解質型燃料電池の特性回復方法であっ
て、前記高分子電解質型燃料電池を、燃料極と空気極に
それぞれ酸化剤ガスと燃料ガスを供給し、前記電池本体
部から極性を逆にして電流を取り出すことで、前記高分
子電解質型燃料電池の電池特性を回復させることを特徴
とする。
膜と、前記高分子電解質膜を挟んで配置した燃料極およ
び空気極と、前記空気極に酸化剤ガスを供給排出し、燃
料極に燃料ガスを供給排出するガス流路を有し、かつ金
属材料を含有する一対のセパレータ板とで構成した単電
池を積層した電池本体部と、前記電池本体部へ前記酸化
剤ガスと燃料ガスとを供給排出する手段と、前記電池本
体部で発生した電力の取出しを制御する手段とを具備す
る高分子電解質型燃料電池の特性回復方法であって、前
記ガス流路を経て空気極および燃料極にpHが7より小
さい酸性溶液を注入することにより、前記高分子電解質
型燃料電池の電池特性を回復させることを特徴とする。
電池で用いる電解質のイオン導電性は、ポリマー主鎖に
ペンダントした側鎖の、先端にあるスルホン基の水素イ
オンによって発現する。ところが、鉄やナトリウムなど
の金属イオンが不純物として存在すると、これが水素イ
オンと置換し、電解質膜のイオン導電性が低下する。ま
た、電解質中に浸入した金属イオンは水和状態が水素イ
オンとは異なるため、電解質の含水率が低下し、これに
より電解質膜のイオン導電性が低下する。このようなイ
オン導電性の低下や含水率の低下は、電池の直流抵抗成
分の増大になるばかりではなく、電極中の触媒反応層の
反応面積を低下させるため、さらに電池性能が低下す
る。また、上述の金属イオンは、触媒表面に接着した
り、酸化物を形成して触媒をシールすることで、電池性
能の低下を生む。さらにアニオン性不純物として、硫黄
酸化物は触媒を被毒することで電池性能を低下させ、ま
た窒素酸化物イオンやカルボン酸イオンは酸性物質とし
て構成部材を腐食変質させる。
は電池内の特定部位に高濃度で存在している。例えば上
述の金属イオンは、電解質膜と電極層との界面や、電極
内部に練り込んだ高分子電解質部分に、高濃度で分布し
ている。アニオン性の不純物に由来する酸性物質は、ガ
ス拡散層となる電極基材やセパレータ板表面への集積が
進む。これらの金属イオン、カチオンアニオン性不純物
やアニオン性不純物は、通常の運転状態では電池外へ排
出されることがないため、電池性能が徐々に低下する原
因となる。
イオン種により動きやすいものと動きにくいものがあ
る。しかし、いずれにしても電池内に流れる電流ととも
に、一定の割合で移動していく。この点を利用し、電池
を通常運転時(例えば定格運転時)より、電流密度を
1.5倍以上として負荷を取ると、集積した不純物イオ
ンの分布が変わり、電解質から追い出されて、電極反応
の生成水に混じって電池外へ排出することが出来る。
れ替え、電流方向を逆転させると、不純物イオンが浸入
してきた方向へ逆に移動させ排出することが出来る。
して酸素を用いることで、不純物イオンの移動と排出を
促進することが出来る。
オンと置換する形で外部へ排出されるので、電解質や電
極を酸性液で洗浄すると外部へ排出することが出来る。
する。
ン粉末に、平均粒径約30Åの白金粒子を25重量%担
持したものを反応電極の触媒とした。この触媒粉末をイ
ソプロパノ−ルに分散させた溶液に、パーフルオロカー
ボンスルホン酸の粉末をエチルアルコールに分散したデ
ィスパージョン溶液を混合し、電極用ペーストとした。
パーをポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の水性
ディスパージョンに浸し、乾燥処理を行うことで撥水性
の多孔質電極基材を得た。この多孔質電極基材の片面に
前記電極用ペーストを塗布・乾燥することで電極とし
た。次に、一対の前記電極で、電極用ペーストを塗布し
た面を内側にして、高分子電解質膜を挟み、これを11
0℃の温度で30秒間ホットプレスすることにより、電
解質・電極接合体(MEA)を作製した。ここでは高分
子電解質膜としては、パーフルオロカーボンスルホン酸
を50μmの厚さで膜化したもの(ヂュポン社製ナフィ
オン)を用いた。
ーパーの他にも、可撓性を有する素材としてカーボン繊
維を織ったカーボンクロス、さらにはカーボン繊維とカ
ーボン粉末を混合し有機バインダーを加えて成型したカ
ーボンフェルトを用いることもできる。
末材料を冷間プレス成形したカーボン板に、フェノール
樹脂を含浸・硬化させガスシール性を改善した樹脂含浸
カーボン板を用い、これに切削加工でガス流路を形成し
た。ガス流路の周辺部には、ガス供給・排出用と、電池
の温度を制御するための冷却水を供給・排出するための
マニホルド孔を設けた。また、上述のカーボン製セパレ
ータの他に、SUS304製の金属板に、ガス流路とマ
ニホルド孔を形成した金属セパレータも用意した。
に、ガスシール材となるシリコンゴム製のガスケットを
配し、SUS304製の集電板を介して、両端から20
kgf/cm2の圧力で電池を加圧締結した。
レータを挟んで、複数個の単電池を積層して用いるのが
一般的である。しかし、前述の汚染イオンが異なるセル
間で移動することは少ないと考え、本実施例での評価は
単電池で行った。このようにして作成した単電池に、空
気側および水素側に加湿したガスを供給するためのガス
供給系、電池から取り出す負荷電流を設定調節する電気
出力系、さらには電池温度を調整し、排熱を有効活用す
る熱調整系を取り付け、本実施例の高分子電解質型燃料
電池とした。
以下の運転条件を通常モードとして駆動し、その結果、
電池性能が初期に比べて低下したものに対して、本発明
の特性回復方法の有効性を評価した。まず、取り出す電
流密度を0.6A/cm2とした。つぎに、供給した燃
料ガスおよび酸化剤ガスに対して、どれだけの割合のガ
スが実際に電極反応をするかを表す指標であるガス利用
率を、燃料極側では70%、空気側では30%とした。
また、電池の温度を75℃とするように冷却水を調整し
た。そして、供給ガスとしては純水素と空気を用い、供
給圧力は空気側を0.2kgf/cm2,水素側を0.
05kgf/cm2とし、ガスの出口は大気開放とし
た。
セパレータ板としてカーボン製のものを用いたものも、
SUS304を用いたものも、いずれも連続500時間
の運転で性能が低下してきた。そこで、電流を0.8A
/cm2に増加し、この条件で20時間の運転を行っ
た。この後に電流を再度0.6A/cm2に戻して、電
池の運転を行ったが、性能の改善はあまり見られなかっ
た。そこで再び、電流を1.0A/cm2に増加し、こ
の条件で20時間運転することで、汚染イオンの除去・
排出による電池性能回復処理を試みた。さらに1.5A
/cm2、2.0A/cm2でも同様に汚染イオンの除去
・排出を試みた。それらの電池連続試験の結果を図1に
示した。
2に増やした処理を行うと、カーボンセパレータを用い
た電池では電池電圧が570mVが590mVまで回復
し、SUS304セパレータを用いたものでは530m
Vが580mVまで性能が回復した。また、電流密度を
1.5A/cm2、2.0A/cm2としたものも、それ
ぞれ同様に電池電圧が改善された。
池から排出される水の分析を行ったところ、SUS30
4セパレータを用いた電池では鉄イオンを、また、カー
ボンセパレータを用いた電池ではフェノール成分を検出
した。この結果は即ち、長期駆動により電池内部に蓄積
された汚染イオンを、本発明の処理で除去・排出するこ
とが出来、これにより電池性能を回復することが出来た
ことを実証したものである。
能の回復処理を、電流密度を変化させるということで行
い、当初の目的を実現できることを確認した。そこで、
電池の性能を回復させるための処理として、電流負荷を
増大させ、単セルの出力電圧を0.2V以下にした状態
で一定時間保持した後、通常の運転状態に戻すことで行
った。その結果、このような処理方法をもちいても上述
と同様に、出力電圧の回復を図ることが出来ることを見
出した。
下した電池を、取り出す電流の向きを逆転させることに
よる電池性能回復処理を試みた。すなわち、通常運転
(出力電流=0.6A/cm2)時に、水素を流してい
た燃料極側に空気を送り、空気を供給していた空気極側
に水素を供給した状態で、出力電流の方向を反対にして
0.6A/cm2で20時間運転した。その後、もとの
通常運転モードに戻した。このような処理を行うと、カ
ーボンセパレータ電池は、電池電圧が570mVから5
85mVに回復し、また、SUS304セパレータ電池
は、530mVが565mVに回復することを見いだし
た。
える処理や、供給ガスの逆転処理を行うと、電池内部に
蓄積した汚染物質を、排出ガスや排出水に混入して排除
することが出来、その結果、電池性能を回復することが
出来た。
すなわち通常運転における反応ガス(空気、水素)の排
出口からガスを供給することでも、電池の性能を回復す
ることが出来た。さらに、この電池性能の回復効果は、
空気に代えて純酸素を導入したり、加圧した反応ガスを
用いて処理を行うことにより促進出来ることも見いだし
た。
ものと同一の燃料電池を用いて、性能が劣化した電池中
に存在する汚染イオンを、強制的に洗浄することで、そ
の濃度を低減し、電池の特性を回復する試みを行った。
た通常運転モードで500時間連続運転し、電池の電圧
が初期から低下した時、運転を停止した。つぎに、この
電池を純水中で1時間煮沸することで、反応ガスの供給
ガス流路を通じて沸騰した純水を電池内部に循環させ
た。この操作の後、再び通常運転モードで運転した結
果、カーボン製セパレータを用いた電池では、電池電圧
が570mVから580mVに回復し、また、SUS3
04セパレータを用いた電池では、530mVから55
5mVに出力電圧が回復した。
は、電池の洗浄に沸騰水を用いたが、本実施例では、p
H2とpH1の希硫酸を用いて洗浄した。実施例1で作
成したものと同一の燃料電池を、実施例1と同じ通常運
転モードで運転した後、運転を停止し、この電池に対し
て、反応ガスの供給口(空気側・水素側)に、チューブ
を介して希硫酸を導入し、排出口から排出した。2時間
の希硫酸による洗浄の後、純水を導入して十分に洗浄
し、排出口から出てくる洗浄水のpHが5以上になるま
で洗浄した。
した結果、カーボン製セパレータを用いた電池では58
0mVから588mVまで出力電圧が回復し、SUS3
04セパレータの電池では555mVから572mVま
で出力電圧が回復した。
硫酸を用いたが、弱アルカリ製すなわちpH9程度の洗
浄液を用いると、若干の洗浄効果は確認できたものの、
大きな回復は認められなかった。以上の結果を図2に示
した。
ことにより、電池の性能を回復できることを見いだし
た。その際、より高い温度で洗浄することで回復効果が
高くなることも確認した。また、実施例1で行った高電
流密度運転による回復処理と、弱酸性洗浄水による洗浄
を併用すると、電池電圧の回復がさらに促進出来ること
も見いだした。また、弱酸性洗浄液として希酢酸や硫酸
アンモニウムを用いても、同等の効果を有することも確
認した。
明の効果を、電池本体の構成要素であるセパレータ材料
の違いからまとめると、金属セパレータを用いた電池
は、長時間の運転中にセパレータから溶出する金属イオ
ンにより、電池性能が低下するが、高電流運転や弱酸性
洗浄水による洗浄により、電池内部に蓄積した金属イオ
ンを除去することで、電池の特性を回復することが出来
た。
る電池は、金属セパレータほど金属イオンや各種のカチ
オンの溶出は発生しないが、灰化分析によると微量の鉄
やカルシウムがセパレータ中に含まれていることが判明
した。したがって、電池を長期運転しても金属セパレー
タを用いた電池ほどの性能低下はないが、含有されてい
る金属イオンによる若干の性能低下がある。加えてカー
ボンセパレータのガス気密性を高めるために混合する樹
脂から溶出する有機物や、空気中に含まれる痕跡量の硫
黄化合物や窒素酸化物により、500時間の連続試験後
は性能が30mVほど低下したものと考えられる。カー
ボンセパレータを用いた電池に対しても、本発明の回復
処理が有効であった。
子電解質型燃料電池としては電気出力系に、負荷電流や
出力電圧を調整する手段を有すること、あるいはガスの
供給系としてはガス流路に洗浄液を導入して電池内部を
直接洗浄可能な手段を有すること、また運転方法として
は一定期間の経過後あるいは一定期間運転後もしくは電
池性能の劣化後、負荷電流や出力電圧を調整したり、電
池内部を洗浄すること、さらに搭載機器としては上記の
電池、ガス供給系、熱調整系、電気出力系に加えて燃料
改質系、制御系、充電器系などが加わったシステム、例
えば燃料電池搭載の電気自動車やコジェネレーションシ
ステムやポータブル電源システムなどがある。
池の長期運転による性能低下を効果的に回復することが
出来、その結果、高い耐久性を実現できた。
性を示した図
を示した図
Claims (3)
- 【請求項1】 高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜
を挟んで配置した燃料極および空気極と、前記空気極に
酸化剤ガスを供給排出し、前記燃料極に燃料ガスを供給
排出するガス流路を有し、かつ金属材料を含有する一対
のセパレータ板とで構成した単電池を積層した電池本体
部と、前記電池本体部へ前記酸化剤ガスと燃料ガスとを
供給排出する手段と、前記電池本体部で発生した電力の
取出しを制御する手段とを具備する高分子電解質型燃料
電池の特性回復方法であって、前記高分子電解質型燃料
電池を、通常運転時の1.5倍以上の電流での運転モー
ド、または単電池あたりの出力電圧が0.2V以下にな
る電流での運転モードで所定時間運転することにより前
記高分子電解質型燃料電池の電池特性を回復させること
を特徴とする高分子電解質型燃料電池の特性回復方法。 - 【請求項2】 高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜
を挟んで配置した燃料極および空気極と、前記空気極に
酸化剤ガスを供給排出し、前記燃料極に燃料ガスを供給
排出するガス流路を有し、かつ金属材料を含有する一対
のセパレータ板とで構成した単電池を積層した電池本体
部と、前記電池本体部へ前記酸化剤ガスと燃料ガスとを
供給排出する手段と、前記電池本体部で発生した電力の
取出しを制御する手段とを具備する高分子電解質型燃料
電池の特性回復方法であって、前記高分子電解質型燃料
電池を、前記燃料極と空気極にそれぞれ前記酸化剤ガス
と燃料ガスとを供給し、前記電池本体部から極性を逆に
して電流を取り出すことで、前記高分子電解質型燃料電
池の電池特性を回復させることを特徴とする高分子電解
質型燃料電池の特性回復方法。 - 【請求項3】 高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜
を挟んで配置した燃料極および空気極と、前記空気極に
酸化剤ガスを供給排出し、前記燃料極に燃料ガスを供給
排出するガス流路を有し、かつ金属材料を含有する一対
のセパレータ板とで構成した単電池を積層した電池本体
部と、前記電池本体部へ前記酸化剤ガスと燃料ガスとを
供給排出する手段と、前記電池本体部で発生した電力の
取出しを制御する手段とを具備する高分子電解質型燃料
電池の特性回復方法であって、前記ガス流路を経て前記
空気極および燃料極にpHが7より小さい酸性溶液を注
入することにより、前記高分子電解質型燃料電池の電池
特性を回復させることを特徴とする高分子電解質型燃料
電池の特性回復方法。
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JP2002293876A JP4547853B2 (ja) | 2002-10-07 | 2002-10-07 | 高分子電解質型燃料電池の運転方法および特性回復方法 |
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