JP2003123558A - 厚膜用ペーストの製造方法、及び厚膜用ペーストの製造装置 - Google Patents
厚膜用ペーストの製造方法、及び厚膜用ペーストの製造装置Info
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- JP2003123558A JP2003123558A JP2001314424A JP2001314424A JP2003123558A JP 2003123558 A JP2003123558 A JP 2003123558A JP 2001314424 A JP2001314424 A JP 2001314424A JP 2001314424 A JP2001314424 A JP 2001314424A JP 2003123558 A JP2003123558 A JP 2003123558A
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Abstract
造方法、及び厚膜用ペーストの製造装置を提供する。 【解決手段】 有機ビヒクルと固形分とを混合し分散さ
せた分散ペーストをろ過装置2によりろ過した厚膜用ペ
ーストを、ろ過装置2の吐出管2aの吐出口から清浄空
気が外方に向かって流れているクリーンベンチ1内に吐
出させる。クリーンベンチ1内にて吐出させたろ過済み
の厚膜用ペーストを、上記クリーンベンチ1内で容器1
3内に充填する。
Description
ろ過及び容器への充填(詰め)に関するもので、特に積
層コンデンサ内部電極に用いられる導電性ペースト等の
厚膜用ペーストの製造方法、および製造装置に関するも
のである。
形分を有機ビヒクル中に分散させたものが用いられてい
る。厚膜用ペーストとは、スクリーン印刷、スプレー法
等で厚膜を形成する際に用いるペーストであって、より
具体的には、積層セラミック電子部品の内部電極形成用
の導電性ペースト、厚膜回路基板の厚膜抵抗形成用の抵
抗体ペースト、積層セラミックコンデンサ形成用の誘電
体ペースト、多層配線基板の層間絶縁用の絶縁体ペース
ト等、種々のものが挙げられる。
電極形成等に用いられる厚膜用ペースト、即ち導電性ペ
ーストは以下のようにして調製される。
等の貴金属粉末や、Ni,Cu等の卑金属粉末を、有機
ビヒクル中に3本ロールミル等で分散させた分散ペース
トを得る。次に、上記分散ペーストを、目開き40μm
より細かい金網やフィルターでろ過して製造過程で混入
した金属箔などの異物を除去して、厚膜用ペーストを得
る。
れた上記厚膜用ペースト21の入ったタンク22を傾斜
して、有底円筒形のポリエチレン製の容器23に上記厚
膜用ペースト21を充填する。
秤24で上記容器23内の厚膜用ペースト21の正味量
を調整する。次に、上記容器23を封栓して保存し、上
記ポリエチレン容器23内の厚膜用ペースト21を必要
に応じて取り出して導電性ペーストとして用いている。
ポリエチレン容器23への充填作業では、厚膜用ペース
ト21は作業雰囲気に暴露されるため、作業中に環境か
ら異物が厚膜用ペースト21に混入するという問題があ
った。
くとも作業環境の清浄性をクラス1000以下に保つ必
要があるが、莫大な設備費用、維持費用がかかる為、製
造コストが高くなってしまう。
ースト等における厚膜用ペーストの清浄性を確保したま
ま、充填して梱包できる充填方法及び充填装置を提供す
ることを目的とする。
の製造方法は、以上の課題を解決するために、有機ビヒ
クルと固形分とを混合し分散させた分散ペーストをろ過
した厚膜用ペーストを、清浄空気が外方に向かって流れ
ているクリーンベンチ内にて吐出させる工程と、クリー
ンベンチ内にて吐出させたろ過済みの厚膜用ペースト
を、上記クリーンベンチ内で容器内に充填する工程とを
有することを特徴としている。
って流れているクリーンベンチ内に、分散ペーストをろ
過した厚膜用ペーストを吐出させ、上記厚膜用ペースト
を、上記クリーンベンチ内で容器内に充填することによ
り上記厚膜用ペーストに混入する異物量を低減できる。
業環境の清浄性をクラス1000以下に保つ場合と比べ
て、クリーンベンチという比較的簡素な装置を用いて同
様な効果が得られるので、製造コストを抑制できる。
ベンチ内にて、厚膜用ペーストを秤量する工程を有する
ことが好ましい。上記方法においては、クリーンベンチ
内にて、厚膜用ペーストを秤量することによって、さら
に厚膜用ペーストに混入する異物量を低減できる。
上の課題を解決するために、内部に作業空間を有するク
リーンベンチが清浄空気を作業空間から外方に向かって
流すように設けられ、クリーンベンチに、有機ビヒクル
と固形分とを混合し分散させた分散ペーストをろ過す
る、ろ過装置が、分散ペーストをろ過した厚膜用ペース
トの吐出口をクリーンベンチ内となるように設けられて
いることを特徴としている。
過装置を、厚膜用ペーストの吐出口がクリーンベンチ内
となるように設けたことにより、上記厚膜用ペーストへ
の異物の混入を抑制できる。
環境の清浄性をクラス1000以下に保つ場合と比べ
て、クリーンベンチという比較的簡素な装置を用いて同
様な効果が得られるので、製造コストを抑制できる。
ンチは、グローブボックスであり、上記クリーンベンチ
内には、厚膜用ペーストを秤量するための秤量装置が設
けられていることが望ましい。
ーブボックスとし、上記クリーンベンチ内に厚膜用ペー
ストを秤量するための秤量装置を設けたことで、上記厚
膜用ペーストへの異物の混入をさらに抑制できる。
ペーストを加圧してろ過する加圧式であり、金網または
多孔質の焼結金属からなるフィルターを備えていること
が好ましい。
は多孔質の焼結金属からなるフィルターを備えているか
ら、ろ過装置を分散ペーストを加圧してろ過する加圧式
であっても、十分な圧力をフィルターに印加できて、ろ
過効率の向上が可能となって、製造コストの抑制を確実
化できる。
用ペースト製造方法に用いる厚膜用ペーストの製造装置
としての充填装置について、図1に基づき以下に詳細に
説明する。
底箱状に設けられている。クリーンベンチ1は、使用時
には水平に調整される、略長方形状の内底面部1aと、
内底面部1aの長手方向両端部から上方にそれぞれ伸び
る各側壁部1bと、各側壁1bの頂部にわたされた天板
部1cと、内底面部1a、各側壁部1b及び天板部1c
に囲まれた裏壁部1dを有している。
(つまり裏壁部1dの反対面側)は、開口部1eとなっ
ていて、作業者が手等をクリーンベンチ1内に入れて、
内底面部1a上にて操作できるようになっている。ま
た、開口部1eは、光透過性(透明)を有する樹脂板等
によって開閉自在となっていてもよい。
(図示せず)を設けることにより、クリーンベンチ1を
グローブボックス化してもよい。上記グローブ部とは、
柔軟な樹脂フィルムからなる手袋(グローブ)部をその
先端部が開口部1eからクリーンベンチ1内に延びるよ
うに設けて、作業者の動作領域をクリーンベンチ1内と
遮断するためのものである。
部1aの高さを調整し、上記内底面部1aの作業面を水
平に維持するための各脚部1fが、作業者の操作性を確
保できるように設けられている。
形成用の分散ペーストをろ過するための、ろ過装置2
が、その吐出管2aの出口である吐出口をクリーンベン
チ1内となるように、また、クリーンベンチ1に向かっ
て右側に設けられている。
蔵するための、筒状のペーストタンク2bと、ペースト
タンク2bの底部に設けられたフィルター部2cと、フ
ィルター部2cにより分散ペーストからろ過された厚膜
用ペーストを吐出管2aに導くロート部2dを備えてい
る。
ろ過する、例えば、ろ過面積が150mm2で、多孔質
な焼結金属フィルターであって、平均径10μm以上の
異物としての固形分を除去できるものである。また、ペ
ーストタンク2bには、それに貯蔵された分散ペースト
をピストン式または空圧式にて加圧する加圧手段が設け
られている。
ンベンチ1に向かって左側の内底面部1a上に、電子天
秤3が、ろ過装置2によりろ過された厚膜用ペーストを
充填した容器13を秤量して上記厚膜用ペーストの正味
量を調整するために設置されている。
1dにクリーンエアユニット4が取り入れた空気をろ過
してクリーンベンチ1内にて裏壁部1d側から前面側の
開口部1eに向かって送風するように設けられている。
その送風口4aが裏壁部1dのほぼ全面にわたって形成
されており、送風口4a内に交換自在の、例えば蛇腹式
の紙フィルター(例えば、平均径5μm以下の浮遊粒子
を除去できる)が取り付けられている。
の作業中にクリーンエアユニット4から、清浄な空気を
クリーンベンチ1内に送風することで、クリーンベンチ
1の周囲環境からの浮遊粒子などの異物がクリーンベン
チ1内に侵入することを防止できる。
に関する実施の形態を厚膜用ペーストが積層セラミック
コンデンサの内部電極用ペーストである場合として、以
下に示す。作製する内部電極用ペーストの組成を表1に
示す。
平均粒径0.5μmのCu粉末とバインダとしてのエチ
ルセルロース樹脂と、溶剤としてターピネオールを準備
した。次に、これら原料をCu粉末が50wt%、エチ
ルセルロース樹脂が10wt%、ターピネオールが40
wt%となるように全量で10kg秤量した。
時間撹拌して混合し、その後、127mm径の3本ロー
ルミルで分散処理を行った。3本ロールミルによる分散
条件はニップ間隔を5μmとし、パス回数を5回とし
た。これにより得られた分散ペースト中の粗粒は粒ゲー
ジで求めたときの値が3μm程度にまで小さくなった。
また、上記分散ペーストの粘度は10Pa・sであっ
た。
に係る、ろ過装置2を有する充填装置を用いて、表2に
示す条件でろ過し、続いて容器13への充填を行い、厚
膜用ペーストである積層セラミックコンデンサの内部電
極用ペーストを得た。
ベンチ1内のクリーン度はクラス100であった。
で製造した内部電極用ペーストをクラス10000のク
リーンルーム内であって、クリーンブース外の作業雰囲
気中にて、図2に示す、タンク22を傾斜させる方法
で、容器23への充填(詰め)を行った。
した目開き38μm、面積80mmの枠付きフルイ網に
対して、上記のようにして得られた積層セラミックコン
デンサの内部電極用ペーストを、各50gずつ置き、同
じく1μmのフィルターにてろ過したアセトンで洗い流
し、フルイ網上に残った50μmより大きな金属箔ある
いは繊維の残留物(以下フルイ残)をカウントした。フ
ルイ残の検査はクラス100のクリーンベンチ内で取り
扱いを行った。
極用ペーストを耐還元性セラミックグリーンシート上
に、塗布厚1.5μmで電極用としてスクリーン印刷し
た。電極用パターンとしては、積層セラミックコンデン
サのチップサイズが3.2mm×1.6mm用のものを
用いた。また、セラミックグリーンシートの厚みは5μ
mであった。
ートを70層積み重ねた後、圧着し、所定の寸法にカッ
トして、カット積層体を得た。そして、カット積層体を
窒素雰囲気で脱バインダ処理後、弱還元雰囲気中900
℃で焼成し、その後、外部Ag電極を800℃で焼きつ
けて、Cuを内部電極にした積層セラミックコンデンサ
を得た。これらのコンデンサ160個を抜き取ってショ
ート不良率を求めた。
(クリーンブース外)、クリーンブース内及びグローブ
ボックス内の何れか一方にて、それぞれ代えて行い、そ
れらのフルイ残とショート不良率の結果を表3に示す。
工程及び秤量工程の少なくとも一方をクリーンブース
(クリーンベンチ1内)より好ましくはグローブボック
ス内で行うことで、得られた内部電極用(厚膜用)ペー
スト中に含まれるフルイ残という異物量を低減できるこ
とが分かる。
その装置を用いれば、導電性ペースト等の厚膜用ペース
トを異物の除去された清浄な状態のままで、充填・梱包
することができる。
用ペーストによる異物の少ない厚膜を安定に形成でき、
上記厚膜から形成される、内部電極等の部材を有する電
子部品の特性バラツキを低減できるという効果を奏す
る。
造装置の概略構成図であって、(a)は、正面図、
(b)は、側面図を示す。
明図であって、(a)は、充填工程を示し、(b)は、
秤量工程を示す。
Claims (5)
- 【請求項1】有機ビヒクルと固形分とを混合し分散させ
た分散ペーストをろ過した厚膜用ペーストを、清浄空気
が外方に向かって流れているクリーンベンチ内にて吐出
させる工程と、 クリーンベンチ内にて吐出させたろ過済みの厚膜用ペー
ストを、上記クリーンベンチ内で容器内に充填する工程
とを有することを特徴とする厚膜用ペーストの製造方
法。 - 【請求項2】さらに、上記クリーンベンチ内にて、厚膜
用ペーストを秤量する工程を有することを特徴とする請
求項1記載の厚膜用ペーストの製造方法。 - 【請求項3】内部に作業空間を有するクリーンベンチが
清浄空気を作業空間から外方に向かって流すように設け
られ、クリーンベンチに、有機ビヒクルと固形分とを混
合し分散させた分散ペーストをろ過する、ろ過装置が、
分散ペーストをろ過した厚膜用ペーストの吐出口をクリ
ーンベンチ内となるように設けられていることを特徴と
する厚膜用ペーストの製造装置。 - 【請求項4】上記クリーンベンチは、グローブボックス
であり、上記クリーンベンチ内には、厚膜用ペーストを
秤量するための秤量装置が設けられていることを特徴と
する請求項3記載の厚膜用ペーストの製造装置。 - 【請求項5】上記ろ過装置は、分散ペーストを加圧して
ろ過する加圧式であり、金網または多孔質の焼結金属か
らなるフィルターを備えていることを特徴とする請求項
3または4記載の厚膜用ペーストの製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001314424A JP2003123558A (ja) | 2001-10-11 | 2001-10-11 | 厚膜用ペーストの製造方法、及び厚膜用ペーストの製造装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001314424A JP2003123558A (ja) | 2001-10-11 | 2001-10-11 | 厚膜用ペーストの製造方法、及び厚膜用ペーストの製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003123558A true JP2003123558A (ja) | 2003-04-25 |
Family
ID=19132742
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001314424A Pending JP2003123558A (ja) | 2001-10-11 | 2001-10-11 | 厚膜用ペーストの製造方法、及び厚膜用ペーストの製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003123558A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007184563A (ja) * | 2005-12-05 | 2007-07-19 | Hitachi Chem Co Ltd | 半導体用ペーストの濾過方法、半導体用ペースト、半導体用ペーストの製造方法及び半導体装置 |
JPWO2016159226A1 (ja) * | 2015-03-31 | 2018-02-01 | 学校法人獨協学園獨協医科大学 | クリーンベンチ機能付きインキュベータおよびインキュベータシステム |
JP2023063136A (ja) * | 2021-10-22 | 2023-05-09 | 岩井ファルマテック株式会社 | 充填装置 |
WO2024057849A1 (ja) * | 2022-09-15 | 2024-03-21 | 株式会社村田製作所 | ろ過材およびこれを用いた積層セラミックコンデンサの製造方法 |
-
2001
- 2001-10-11 JP JP2001314424A patent/JP2003123558A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007184563A (ja) * | 2005-12-05 | 2007-07-19 | Hitachi Chem Co Ltd | 半導体用ペーストの濾過方法、半導体用ペースト、半導体用ペーストの製造方法及び半導体装置 |
JPWO2016159226A1 (ja) * | 2015-03-31 | 2018-02-01 | 学校法人獨協学園獨協医科大学 | クリーンベンチ機能付きインキュベータおよびインキュベータシステム |
JP2023063136A (ja) * | 2021-10-22 | 2023-05-09 | 岩井ファルマテック株式会社 | 充填装置 |
WO2024057849A1 (ja) * | 2022-09-15 | 2024-03-21 | 株式会社村田製作所 | ろ過材およびこれを用いた積層セラミックコンデンサの製造方法 |
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A02 | Decision of refusal |
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A521 | Written amendment |
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A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20050830 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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A521 | Written amendment |
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|
A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20060303 |