JP2003123353A - ディスククランプ装置およびディスク再生装置 - Google Patents

ディスククランプ装置およびディスク再生装置

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JP2003123353A
JP2003123353A JP2001313023A JP2001313023A JP2003123353A JP 2003123353 A JP2003123353 A JP 2003123353A JP 2001313023 A JP2001313023 A JP 2001313023A JP 2001313023 A JP2001313023 A JP 2001313023A JP 2003123353 A JP2003123353 A JP 2003123353A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスククランプ機構における構造を工夫し
て、装置のより一層の薄型化を図る。 【解決手段】 クランプアーム46の前端部にばね性を
有する薄板状のクランパ支持板56を着脱可能に取り付
けるとともに、このクランパ支持板56にディスククラ
ンパ62を着脱可能に取り付ける。これにより、組み立
て性が容易になるとともに、クランプアーム46の前端
部が開いた時に、ディスククランパ62がアッパシャー
シ65に当たってクランパ支持板56が下方に撓むの
で、ディスククランパ62がアッパシャーシ65の上部
に突出することがなく、装置の薄型化を達成することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディスククランプ
装置およびこれを用いたディスク再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】CDやMD、DVDなどのディスクを再
生可能なディスク再生装置の場合、据置用に比べて携帯
用または車載用の装置の場合は、より小型で軽量が要求
されている。また、車載用装置の場合は、車両から大き
な振動が加わるため、これを遮断するために防振機構を
備えたサスペンションシャーシが用いられている。サス
ペンションシャーシは、オイルダンパによりロアシャー
シに支持されており、通常はロアシャーシにロックさ
れ、再生時にはそのロックを解除してオイルダンパによ
り浮動状態に支持される。このため、ロアシャーシとサ
スペンションシャーシとの間にはサスペンションロック
機構が設けられている。また、車載用ディスク再生装置
は、装置内にディスクを搬送し所定位置に排出するため
のフィード機構、再生位置に搬送されたディスクをター
ンテーブル上にクランプし、再生終了後にアンクランプ
するディスククランプ機構、ディスクを再生するための
光ピックアップ機構、およびこれらの機構を必要な動作
タイミングを持って連動させるための連動機構を備えて
いる。車載用ディスク再生装置は、このような機構をう
まく配置することにより、車載用として必要な小型化、
薄型化および軽量化を達成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、車両用
ディスク再生装置のように取付スペースが限定されてい
る場合には、より一層の薄型化が要求されている。例え
ば、前端部にディスククランパを取り付けたクランプア
ームは、前端部からのディスクの挿入を容易にするため
に、後端部を揺動可能に設けて前端部が開閉する構造に
なっているが、クランプアームが開いた状態の時のディ
スククランパの前端の位置が最も高い位置になるため、
その位置によって装置の高さが決められてしまい、装置
の薄型化の妨げとなっていた。
【0004】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたもので、ディスククランプ機構におけ
る構造を工夫して、装置のより一層の薄型化を図ること
のできるディスククランプ装置およびこれを用いたディ
スク再生装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明のディスククランプ装置は、ディスクが装置
内に挿入される時は開き、ディスクを再生する時は閉じ
るように後端部を揺動可能に支持されたクランプアーム
と、前記クランプアームの前端部に取り付けられたばね
性を有する薄板状のクランパ支持板と、前記クランパ支
持板に取り付けられて、前記ディスクをターンテーブル
に固定するためのディスククランパとを備えたものであ
る。この構成により、クランパ支持板をそのばね性によ
り下方に撓ませることができるので、クランプアームの
前端部が開いた時に、ディスククランパの前端部を下げ
ることができ、装置を薄型化することができる。
【0006】また、本発明のディスククランプ装置は、
前記クランパ支持板の前記ディスククランパを取り付け
る部分が、前記ディスククランパの両側を支持する一対
のクランパ支持部と、前記一対のクランパ支持部の間に
設けられて前記ディスクを前記クランパ支持部との間で
挟持するクランパ押え部とを有することを特徴とするも
のである。この構成により、ねじ等を使用せずにディス
ククランパをクランパ支持板に容易に着脱可能に取り付
けることができる。
【0007】また、本発明のディスククランプ装置は、
前記クランパ支持板が、前記クランパ支持部の両側に、
前記クランプアームの一対のガイド溝に係止される一対
のガイド片を有し、前記クランプアームが、前記クラン
パ支持板を取り付けた時に前記クランパ押え部の両側を
押える一対の舌片を有することを特徴とするものであ
る。この構成により、ねじ等を使用せずにクランパ支持
板をクランプアームに容易に着脱可能に取り付けること
ができる。
【0008】また、本発明のディスク再生装置は、上記
したディスククランプ装置と、前記ディスククランプ装
置のディスククランパの前端部が当接可能な位置にアッ
パシャーシの一部が位置することを特徴とするものであ
る。この構成により、クランプアームの前端部が開いた
時に、クランプアームの前端部がその上のアッパーシャ
ーシに当たってクランパ支持板が撓むことにより、ディ
スククランパがアッパシャーシよりも上に突出すること
がなく、装置の薄型化を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1および図2は本発明の
実施の形態における車載用ディスク再生装置の概略構成
を示している。下部のロアシャーシ1の上面には、防振
機構としての3個のオイルダンパ2が、それぞれ取付穴
3に固定されている。ロアシャーシ1の前部Fの両側に
設けられた軸受部4、5には、後端部にフィードローラ
6を備えたフィードアーム7の回転軸が回動可能に支持
される。また、ロアシャーシ1の前部左側には、フィー
ドモータ8が配置され、その回転軸にはギヤ列9の1番
ギヤ9aが連結されている。ギヤ列9の最終ギヤ9bに
はカム板10の上面ラック11が噛み合っている。カム
板10は、図5に示すように、上面ラック11が形成さ
れた第1カム12と、側面ラック13が形成された第2
カム14とからなる。第2カム14の側面ラック13に
は第1ピニオン15が噛み合い、第1ピニオン15には
第2ピニオン16が噛み合い、第2ピニオン16には、
シフト板17の左側のラック部18が噛み合っている。
シフト板17のラック部18の右側にはロック爪19が
形成され、シフト板17の右側には面状の押え部20が
一体に形成されている。押え部20にはシフト穴21お
よび先端部が曲がった長穴状のガイド溝22が形成され
ている。押え部20の下部にはロックレバー23が配置
されており、ロックレバー23は、中央部の軸穴24が
ロアシャーシ1のボス軸1aに回動可能に嵌合し、三股
状のそれぞれの端部にシフトピン25、ガイドピン2
6、ロック突起27が設けられている。シフトピン25
はシフト板17の押え部20のシフト穴21から突出
し、ガイドピン26は押え部20のガイド溝22から突
出し、ロック突起27はサスペンションシャーシ28の
右側面に設けられた係止穴29に係合可能になってい
る。
【0010】サスペンションシャーシ28は、樹脂材料
で成形され、左側面にはシフト板17のロック爪19が
係合可能な係止穴30が形成され、その後方にはロック
ピン31が左方向に突出して形成されている。サスペン
ションシャーシ28には、ターンテーブル32を一体化
したディスク駆動モータが裏面に取り付けられ、ターン
テーブル32の中心部には、CDの挿着穴に係合可能な
円形のマグネット33が設けられている。また、ターン
テーブル32から左斜め後方に向けて形成された開口部
34には、ディスクを再生する光ピックアップ機構が取
り付けられる。サスペンションシャーシ28は、下側に
突出して設けられた3箇所のダンパ支持ピン35、3
6、37を備え、これらダンパ支持ピン35、36、3
7が、ロアシャーシ1に設けられたオイルダンパ2にそ
れぞれ支持されることになる。さらに、サスペンション
シャーシ28の左後部には、切換レバー41を収納する
ための浅い収納凹部38が形成され、その両側にはクラ
ンプアーム46の回転軸を回動可能に支持する軸穴3
9、40が形成されている。
【0011】切換レバー41は、ばね性を有する金属板
により形成され、図3に示すように、中央部に取付穴4
2を有し、一端部には挿入されたディスクDに押圧され
る受け突片43が形成され、他端部にはカム板10の第
1カム12を押すための押し突片44が形成され、さら
に中間部から他端部方向に延びて下方に折り返された折
曲片45を備えている。折曲片45は、サスペンション
シャーシ28の収納凹部38に収容され、折曲片45の
先端部に設けられた位置決め穴45aが、収納凹部38
に設けられた位置決め突起38aに回動可能に嵌合して
いる。切換レバー41の取付穴42と位置決め穴45a
は同軸上に位置している。
【0012】図2において、金属板により形成されたク
ランプアーム46には、切換レバー41の取付穴42に
回動可能に嵌合するボス軸47が下向きに形成されてお
り、その左側には下向きに支持突片48が形成され、そ
の右側には前向きに支持突片49が形成され、それぞれ
の突片48、49の内側にはボス軸50、51が形成さ
れている。これらボス軸50、51が、サスペンション
シャーシ28の軸穴39、40に回動可能に嵌合してい
る。また、クランプアーム46の前部には、ガイド溝5
2、53が形成され、その内側には、ばね性を持たせた
舌片54、55が形成されている。また、薄い金属板に
より形成されたクランパ支持板56には、その中央部に
クランパ押え部59が前方に突出して形成され、その両
側に対向するようにクランパ支持部60、61が形成さ
れている。このクランパ支持板56のクランプアーム4
6への取り付けは、図4に示すように、クランプアーム
46のガイド溝52、53に、クランパ支持板56のガ
イド片57、58を後ろ方向に差し込んで、クランプア
ーム46の舌片54、55がクランパ押え部59の両側
突片を押えることにより行われる。そして、このクラン
パ押え部59とクランパ支持部60、61との間に、ス
テンレス製のディスククランパ62のフランジ部63を
差し込むことにより、ディスククランパ62がクランパ
支持板56に取り付けられる。
【0013】図2において、クランプアーム46には、
カム板10の移動によってクランプアーム46を上下方
向に揺動させるための摺動突起64が形成されている。
そして、以上の機構をロアシャーシ1に組み立てた後
に、その上にアッパシャーシ65が被せられ、ロアシャ
ーシ1に固定される。アッパシャーシ65の前部裏側に
は、挿入されたディスクをフィードローラ6との間に挟
んで搬送するためのガイド突起66、67、68が裏側
に突出して形成されている。このガイド突起66、6
7、68は、その下部への突出量が両側部から中央部に
かけて徐々に小さくなって、挿入されたディスクを中央
部に自然に位置決めできるようになっている。
【0014】次に、本実施の形態の動作について図5か
ら図7を参照して説明する。図5(a)はディスク再生
装置の内部を示した平面図であるが、動作説明のために
各部材の同一平面上に描いてある。図5(b)はギヤ列
9と第1カム12を示した側面図であり、図5(c)は
第2カム14とクランプアーム46の摺動突起64とフ
ィードアーム7を示した側面図である。図6および図7
も同様な図である。図5において、装置前部Fからディ
スクが挿入される前の停止状態では、フィードアーム7
は引張コイルばね69、70に引っ張られて後端部のフ
ィードローラ6が上方に持ちあがるように回動付勢され
ており、フィードローラ6の回転軸6aが第2カム14
の下カム面14aに接触している。また、クランプアー
ム46の摺動突起64は第2カム14の上カム面14b
に接触しているため、クランプアーム46は前端部が持
ちあがった待機状態に位置している。さらに、第2カム
14のフォーク形状の後端部14cがサスペンションシ
ャーシ28のロックピン31に係合し、またシフト板1
7のロック爪19がサスペンションシャーシ28の係止
穴30に係合し、さらにロックレバー23のロック突起
27がサスペンションシャーシ28の係止穴29に係合
しているため、この3点によりサスペンションシャーシ
28がロアシャーシ1にロックされている。この状態か
らディスクが前部Fから後方向Aに挿入されると、挿入
を検知したフォトセンサからの信号によりフィードモー
タ8が回転を開始し、ギヤ列9を介してフィードローラ
6を回転させ、挿入されたディスクをフィードローラ6
とアッパシャーシ65のガイド突起66、67、68と
の間で挟んで矢印A方向に搬送する。
【0015】挿入されたディスクが装置の奥まで搬送さ
れると、ディスクの外周によって切換レバー43の受け
突片43が押されるので、切換レバー43が反時計回り
方向に回動して、押し突片44が第1カム12を前方向
Bに押圧する。これにより、第1カム12が矢印B方向
に移動して、上面ラック11がギヤ列の最終ギヤ9bに
噛み合うので、第1カム12および第2カム14が前方
向Bに移動する。カム板10の第1カム12および第2
カム14は、内部に設けられた圧縮コイルばねにより所
定量だけ相対移動可能になっており、図5の状態から切
換レバー41に押されて第1カム12が所定量移動した
後に第2カム14とともに移動する。図6はこのように
してカム板10が移動した後の途中の状態を示してお
り、移動した第2カム14によって、フィードローラ6
が下カム面14aに押し下げられてディスクから離れて
おり、またサスペンションシャーシ28のロックピン3
1が第2カム14のフォーク形状の後端部14cに係止
され、他のロック爪19およびロック突起27もサスペ
ンションシャーシの係止穴30、29に係止されたまま
なので、サスペンションシャーシ28はロアシャーシ1
にロックされたままである。そして、カム板10がさら
に矢印B方向に進むと、図7の状態になる。図7におい
ては、移動した第2カム14によって、フィードローラ
6が下カム面14aの最低位置に押し下げられるととも
に、サスペンションシャーシ28のロックピン31が第
2カム14の後端部14cから離脱し、後述するロック
差動機構におけるシフト板17の動作によりロック爪1
9およびロック突起27もサスペンションシャーシのそ
れぞれ係止穴30、29から離脱しているので、サスペ
ンションシャーシ28はロアシャーシ1にアンロックさ
れ、単にオイルダンパ2に支持されただけの浮動状態と
なる。また、クランプアーム46の摺動突起64が第2
カム14の上カム面14bから離脱するため、クランプ
アーム46は切換レバー41の折曲片45の弾性により
回転軸線Lの回りに前部が降下するように回動付勢され
る。これにより、ディスククランパ62がディスクDの
挿着穴をターンテーブル32に押し付け、ディスククラ
ンパ62がマグネット33に吸着されることにより、デ
ィスクDが確実にターンテーブル32上に固定される。
ディスクDの挿着が検知されると、ディスク駆動モータ
が回転を始め、光ピックアップが作動してディスクの再
生が行われる。
【0016】ディスクの再生が終了し、操作者によって
イジェクトボタンが押されると、以上とは反対の動作が
図7、図6、図5の順番に動作が行われる。すなわち、
図7において、フィードモータ8が逆回転することによ
り、ギヤ列9を介してカム板10が後方向Aに向けて移
動するので、図6に示すように、フィードローラ6が下
カム面14aに沿って上昇するとともに、サスペンショ
ンシャーシ28のロックピン31が第2カム14の後端
部14cに係止され、他のロック爪19およびロック突
起27もサスペンションシャーシの係止穴30、29に
係止されて、サスペンションシャーシ28がロアシャー
シ1にロックされる。また、クランプアーム46の摺動
突起64が第2カム14の上カム面14bに乗り上げる
ので、クランプアーム46が回転軸線Lの回りに回動し
てディスククランパ62がディスクから離れ、ディスク
の固定を解除する。そして、カム板10がさらに矢印A
方向に進むと、図5の状態になる。図5においては、フ
ィードローラ6がディスクに接触してディスクを前方向
Bに排出する。
【0017】以上が動作の全体説明であるが、次に、シ
フト板17を含むロック差動機構について説明する。本
実施の形態におけるディスク再生装置は、車両からの振
動を吸収するためにサスペンションロック機構を備えて
おり、通常の停止時には、サスペンションシャーシをロ
アシャーシにロックしている。またディスク挿入時に
は、挿入するディスクが車両の振動により暴れてディス
クの挿着穴の位置がずれるのを防止するために、ディス
クのクランプが完了してからフィードローラがディスク
から離れ、その後にサスペンションシャーシのロックを
解除するように動作タイミングが設定されている。逆
に、ディスク排出時には、サスペンションシャーシをロ
ックしてからフィードローラをディスクに接触させ、そ
の後にディスクをアンクランプするように動作タイミン
グが設定されている。本実施の形態では、カム板10の
上面カム14bによりディスククランパ32のクランプ
/アンクランプのタイミングを取り、カム板10の下面
カム14aによりフィードローラ6のディスクへの接離
タイミングを取っており、さらに、これらの動作に時間
差をもってサスペンションシャーシ28をロック/アン
ロックするために、ロック差動機構が設けられている。
【0018】本実施の形態におけるロック差動機構は、
サスペンションシャーシ28をロックするためのシフト
板17の動きを規制して、ロック爪19およびロックレ
バー23によるサスペンションシャーシ28に対するロ
ックタイミングをずらすための機構である。図8におい
て、第1カム14の側面ラック13に噛み合う第1ピニ
オン15は、全周に歯を有するが、第1ピニオン15に
噛み合う第2ピニオン16は、全周の歯のうち、下半分
には歯aと歯cとの間の範囲bにおいて歯が切除されて
いる。また、シフト板17のラック部18も先端歯dと
次の歯eとの間に歯1枚分の空間が形成されている。そ
して、ラック部18は、第2ピニオン16の下半分の歯
に噛み合っており、ラック部18の先端歯dが第2ピニ
オン16の歯cに隣接している状態がこのロック差動機
構の定位置(ホームポジション)である。したがって、
図5の停止状態から第2カム14がB方向に押される
と、図8に示すように、第2カム14の側面ラック13
により第1ピニオン15が反時計回り方向に回転し、第
2ピニオン16も時計回り方向に回転するが、範囲bに
おいては歯がないので第2ピニオン16は空転し、図9
に示すように、第2ピニオン16の歯aがラック部18
の歯dに当たった後に、歯aによってラック部18が矢
印Cの方向に移動を開始する。この状態に対応するのが
図6である。第2ピニオン16が空転する間に第2カム
14はさらに前進して、第2カム14の上面カム14b
によりクランプアーム28の摺動突起64が下降してデ
ィスククランパ62によりディスクがターンテーブル3
2に固定され、さらに下面カム14aによりフィードロ
ーラ6がディスクから離れるが、サスペンションシャー
シ28はロックされたままである。
【0019】図9において、第2ピニオン16の歯aが
ラック部18の歯dに当たる時に、ラック部18の先端
歯dと次の歯eとの間に歯が1枚欠けているため、第2
ピニオン16の歯aは円滑にかつ確実に歯dに当たるこ
とになる。もし先端歯dと次の歯eとの間に歯fが存在
しているとすれば、歯aが歯fに当たる角度によっては
第2ピニオン16がロックしてしまい、装置が動作しな
くなる恐れがある。したがって、歯fを切除することに
より、第2ピニオン16の歯aは確実に歯dに当たり、
図10に示すように、以後の第2ピニオン16とラック
部18との噛み合いが円滑に行われ、シフト板17が矢
印C方向に最も移動した状態が、図7に示すサスペンシ
ョンシャーシ28のアンロック状態となる。
【0020】一方、シフト板17の反対側においては、
図11に示すように、シフト板17が引っ張りコイルば
ね71より矢印C方向とは反対のD方向に押圧付勢され
ている。このため、ロックレバー23のシフトピン25
は、シフト板17の押え部20に形成されたシフト穴2
1の矢印C方向側の縁に押圧されて、ロックレバー23
は軸穴24を中心に反時計回り方向に回動付勢され、そ
の先端のロック突起27が、サスペンションシャーシ2
8の係止穴29に係止されてロック状態になっている。
また、ロックレバー23のガイドピン26が、シフト板
17の押え部20に形成されたガイド溝22先端部の折
れ曲がった係止部22aに係止されているので、ロック
レバー23は回動不能になっている。これは、ディスク
再生装置が、例えば製品搬送中に落下等の強い衝撃が加
わった場合に、ロックレバー23が回動してシフト板1
7が移動することにより、設定したタイミングがずれる
のを防止するための対策である。
【0021】図11に示した状態は、図8から図9の第
2ピニオン16が空転する間は同じであり、第2ピニオ
ン16とシフト板17のラック部18が噛み合って、シ
フト板17が矢印C方向に移動を開始すると、図12に
示すように、まずシフト板17のシフト穴21が矢印C
方向に移動するので、ロックレバー23のシフトピン2
5が、シフト穴21の矢印D方向側の縁に当接するとと
もに、シフト板17のガイド溝22の係止部22aが矢
印C方向に移動するので、ロックレバー23のガイドピ
ン26が係止部22aから外れる。この状態では、まだ
ロックレバー23のロック突起27がサスペンションシ
ャーシ28の係止穴29に係止されてロック状態になっ
ている。次いでシフト板17がさらに矢印C方向に移動
すると、シフト穴21の縁がロックレバー23のシフト
ピン25を矢印C方向に引っ張るので、ロックレバー2
3の軸穴24が、ロアシャーシ1のボス軸1aの回りに
時計回り方向に回動し、ガイドピン26がガイド溝22
に案内されながら先端部のロック突起27が係止穴29
から離れ始める。この動作が完了すると、図13に示す
状態になり、サスペンションシャーシ28のアンロック
状態となる。この状態に対応するのが図7であり、シフ
ト板17の反対側のロック爪19も係止穴30から離れ
ている。ディスクの再生が終了してディスクを排出する
場合は、上記とは逆の動作となる。
【0022】次に、ディスクをクランプする際の動作に
ついて説明する。ディスククランプ部の構成は、図4で
説明したように、クランプアーム46の前端部に取り付
けられたばね性を有するクランパ支持板56と、クラン
パ支持板56に取り付けられて、ディスクDをターンテ
ーブルに固定するためのディスククランパ62とを備え
ている。ディスク再生装置が図5に示す停止状態の時
は、図14に示すように、クランプアーム46の前端部
が持ち上がってディスククランパ62のフランジ部63
の前端部がアッパシャーシ65の下面に当たり、クラン
パ支持板56が下方に撓むことにより、ディスククラン
パ62がアッパシャーシ65よりも上に突出することが
ない。このため、装置の薄型化を達成することができ
る。また、ディスククランパ62のフランジ部63の前
端部がアッパシャーシ65の下面に当たった時に、ディ
スククランパ62がほぼ水平状態になるので、ディスク
Dとディスククランパ62との間に隙間gができ、装置
内に挿入されたディスクDの先端部がディスククランパ
62に当たることがなく、ディスクDの挿入を円滑に行
うことができる。
【0023】以上のように、本実施の形態によれば、デ
ィスクを装置内外に向けて搬送するフィード機構と、装
置内に搬送されたディスクをサスペンションシャーシに
設けられたターンテーブル上にクランプするディスクク
ランプ機構と、ディスクの再生時にサスペンションシャ
ーシを浮動状態に保つためのサスペンションロック機構
とを備え、装置内奥に挿入されたディスクの外周に押圧
されて揺動することにより、カム板を押圧してフィード
機構、ディスククランプ機構、サスペンションロック機
構を動作させる切換レバーの構造を簡略化したので、装
置の薄型化を達成することができる。また、ディスクの
クランプが完了してからフィードローラをディスクから
離し、その後にサスペンションシャーシのロックを解除
するようにロック差動機構を備えているので、ディスク
の挿入、排出動作を確実に行うことができる。さらに、
クランプアームの前端部にばね性を有する薄板状のクラ
ンパ支持板を着脱可能に取り付けるとともに、このクラ
ンパ支持板にディスククランパを着脱可能に取り付けた
ので、組み立て性が容易になるとともに、クランプアー
ムの前端部が開いた時に、ディスククランパがアッパシ
ャーシに当たってクランパ支持板が下方に撓むので、デ
ィスククランパがアッパシャーシの上部に突出すること
がなく、装置の薄型化を達成することができる。
【0024】なお、以上の説明は、本発明を車載用ディ
スク再生装置に適用した例であるが、本発明は車載用デ
ィスク再生装置以外のディスク装置に対しても適用可能
である。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のディスク
クランプ装置は、ディスクが装置内に挿入される時は開
き、ディスクを再生する時は閉じるように後端部を揺動
可能に支持されたクランプアームと、クランプアームの
前端部に取り付けられたばね性を有する薄板状のクラン
パ支持板と、クランパ支持板に取り付けられて、ディス
クをターンテーブルに固定するためのディスククランパ
とを備えたものであり、クランプアームの前端部が開い
た時に、ディスククランパの前端部をアッパシャーシな
どに当てることにより、クランパ支持板を下方に撓ませ
ることができるので、ディスククランパの前端部がアッ
パシャーシから上に突出することがなく、ディスククラ
ンプ装置およびこれを用いたディスク再生装置を薄型化
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるディスク再生装置
の概略分解斜視図
【図2】本発明の実施の形態におけるディスク再生装置
の部分拡大概略分解斜視図
【図3】本発明の実施の形態における揺動レバー(切換
レバー)装置の概略斜視図
【図4】(a)本発明の実施の形態におけるディスクク
ランプ部の概略側面図 (b)本発明の実施の形態におけるディスククランプ部
の概略平面図
【図5】(a)本発明の実施の形態における第1カムお
よび第2カムの定位置状態を示す概略平面図 (b)図5(a)の第1カムおよびギヤ列を示す概略側
面図 (c)図5(a)の第2カムおよびフィードアームを示
す概略側面図
【図6】(a)本発明の実施の形態における第1カムお
よび第2カムの初期移動状態を示す概略平面図 (b)図6(a)の第1カムおよびギヤ列を示す概略側
面図 (c)図6(a)の第2カムおよびフィードアームを示
す概略側面図
【図7】(a)本発明の実施の形態における第1カムお
よび第2カムの最終移動状態を示す概略平面図 (b)図7(a)の第1カムおよびギヤ列を示す概略側
面図 (c)図7(a)の第2カムおよびフィードアームを示
す概略側面図
【図8】(a)本発明の実施の形態におけるロック差動
機構のギヤ噛み合い部の定位置状態を示す平面図 (b)図8(a)の展開断面図
【図9】(a)本発明の実施の形態におけるロック差動
機構のギヤ噛み合い部の初期移動状態を示す平面図 (b)図9(a)の展開断面図
【図10】(a)本発明の実施の形態におけるロック差
動機構のギヤ噛み合い部の最終移動状態を示す平面図 (b)図10(a)の展開断面図
【図11】本発明の実施の形態におけるロック差動機構
のロックレバー部の定位置状態を示す平面図
【図12】本発明の実施の形態におけるロック差動機構
のロックレバー部の初期移動状態を示す平面図
【図13】本発明の実施の形態におけるロック差動機構
のロックレバー部の最終移動状態を示す平面図
【図14】本発明の実施の形態におけるディスククラン
プ部の定位置状態の概略側面図
【符号の説明】
1 ロアシャーシ 2 オイルダンパ 3 取付穴 4、5 軸受部 6 フィードローラ 7 フィードアーム 8 駆動モータ 9 ギヤ列 10 カム板 11 上面ラック 12 第1カム 13 側面ラック 14 第2カム 15 第1ピニオン 16 第2ピニオン 17 シフト板 18 ラック部 19 ロック爪 20 押え部 21 シフト穴 22 ガイド溝 23 ロックレバー 24 軸穴 25 シフトピン 26 ガイドピン 27 ロック突起 28 サスペンションシャーシ 29、30 係止穴 31 ロックピン 32 ターンテーブル 33 マグネット 34 開口部 35、36、37 ダンパ支持ピン 38 収納凹部 39、40 軸穴 41 切換レバー 42 取付穴 43 受け突片 44 押し突片 45 折り返し片 46 クランプアーム 47 ボス軸 48、49 支持突片 50、51 ボス軸 52、53 ガイド溝 54、55 舌片 56 クランパ支持板 57、58 ガイド片 59 クランパ押え部 60、61 クランパ支持部 62 ディスククランパ 63 フランジ部 64 摺動突起 65 アッパシャーシ 66、67、68 ガイド突起 69、70、71 引張コイルばね

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディスクが装置内に挿入される時は開
    き、ディスクを再生する時は閉じるように後端部を揺動
    可能に支持されたクランプアームと、前記クランプアー
    ムの前端部に取り付けられたばね性を有する薄板状のク
    ランパ支持板と、前記クランパ支持板に取り付けられ
    て、前記ディスクをターンテーブルに固定するためのデ
    ィスククランパとを備えたディスククランプ装置。
  2. 【請求項2】 前記クランパ支持板の前記ディスククラ
    ンパを取り付ける部分が、前記ディスククランパの両側
    を支持する一対のクランパ支持部と、前記一対のクラン
    パ支持部の間に設けられて前記ディスクを前記クランパ
    支持部との間で挟持するクランパ押え部とを有すること
    を特徴とする請求項1記載のディスククランプ装置。
  3. 【請求項3】 前記クランパ支持板が、前記クランパ支
    持部の両側に、前記クランプアームの一対のガイド溝に
    係止される一対のガイド片を有し、前記クランプアーム
    が、前記クランパ支持板を取り付けた時に前記クランパ
    押え部の両側を押える一対の舌片を有することを特徴と
    する請求項2記載のディスククランプ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかに記載
    のディスククランプ装置と、前記ディスククランプ装置
    のディスククランパの前端部が当接可能な位置にアッパ
    シャーシの一部が位置することを特徴とするディスク再
    生装置。
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