JP2003122348A - 楽器用スタンド - Google Patents
楽器用スタンドInfo
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Abstract
き、演奏者の好みにあった演奏環境を創出する。 【解決手段】 楽器設置台12とスタンド本体13とで
マリンバ10の楽器用スタンド11を構成する。スタン
ド本体13を構成する4本の脚柱7と前記楽器設置台1
2を自在継手48によって接続し、脚柱7と楽器設置台
12とのなす角度に自由度をもたせる。
Description
ン、ビブラフォン等の楽器に用いられる楽器用スタンド
に関する。
省略して示す概略斜視図である。このマリンバ1は、楽
器設置台2と、この楽器設置台2を高さ調整自在に支持
するスタンド本体3とからなる楽器用スタンド4を備
え、楽器設置台2に複数本の音板5とパイプ6を取付
け、演奏に際して楽器設置台2の高さを演奏者の身長、
好み等に合わせて調整するようにしている。
支持する楽器用スタンド4としては、従来から種々提案
されている。その一例として実開平2−4358913
号、実開昭63−62896号、特開平1−11669
5号、特開平11−242479号公報等に記載された
ものが知られている。例えば、特開平11−24247
9号公報に記載されている楽器用スタンドは、楽器設置
台2を高さ調整自在に支持する高さ調整装置としてガス
圧を利用した直動型のガススプリングを用い、このガス
スプリングをスタンド本体3の各脚柱7内に組み込んで
いる。
スタンド1は、スタンド本体3に低音側、高音側ともに
2本ずつ、合計4本の脚柱7を設け、これらの脚柱7の
上に楽器設置台2を水平になるように固定している。楽
器設置台2の高さ調整は、楽器設置台2、スタンド本体
3を構成する各部材の寸法上の余裕や弾性変形により、
高音側、低音側それぞれの脚柱7を片方ずつ昇降させる
ことで行っている。しかしながら、楽器設置台2を構成
する長枠8と側枠9が分解不能な一体構造の場合は、脚
柱7を片方ずつ昇降させることは困難であり、両側を同
時に持ち上げなければならなかった。特に、音板数の多
く左右に長い楽器の場合は、二人掛かりで行う必要があ
る。
めになされたもので、その目的とするところは、楽器設
置台とスタンド本体との間の角度に自由度をもたせるこ
とにより、高さ調整するとき楽器設置台を構成する長枠
と側枠の接合部や楽器設置台とスタンド本体との接合部
に生じる応力を軽減し、高さ調節が容易であるととも
に、演奏者の好みにあった演奏環境を創出し得るように
した楽器用スタンドを提供することにある。
に第1の発明は、楽器設置台をスタンド本体によって高
さ調整自在に支持した楽器用スタンドにおいて、前記楽
器設置台を角度調整機構によって角度調整可能に支持し
たものである。
調整したとき楽器設置台が傾くことで歪んだりすること
がなく、楽器設置台を構成する長枠と側枠の接合部や楽
器設置台とスタンド本体との接合部に生じる応力を軽減
することができる。また、奏者の好みに合わせて楽器設
置台を傾けて演奏することができる。
角度調整機構が楽器設置台を前後方向または左右方向に
角度調整可能に支持するものである。
器設置台を前後方向または左右方向の一方向にのみ角度
調整する。
角度調整機構が楽器設置台を任意の方向に角度調整可能
に支持するものである。
において、角度調整機構を自在継手としたものである。
を前後、左右方向のいずれにも傾けることができる。特
に、前側の脚柱を後側の脚柱より低くすると、楽器設置
台が奏者側に傾き、新しい演奏環境を作り出すことがで
きる。
形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明をマリン
バの楽器用スタンドに適用した一実施の形態を示す概略
正面図、図2は同スタンドの左側面図、図3は高さ調整
装置の概略断面図、図4は楽器設置台の高さ調整時の様
子を示す正面図、図5は同楽器設置台を奏者側に傾けて
使用する場合の側面図である。なお、従来技術の欄で示
した構成部材と同一または同等のものについては同一符
号をもって示す。
すマリンバは、それぞれ複数本からなる音板5およびパ
イプ6と、これらの音板5とパイプ6が取付けられた楽
器用スタンド11とで構成されている。また、楽器用ス
タンド11は、前記音板5とパイプ6が設置される楽器
設置台12と、この楽器設置台12を高さ調整自在に支
持するスタンド本体13とで構成されている。
列側の幹音音板5Aと後列側の派生音音板5Bとからな
り、前記楽器設置台12の上面に前後2段に配設されて
いる。幹音音板5Aと派生音音板5Bは、一次(基本)
振動の節となる二箇所に幅方向に貫通する挿通孔を有
し、これらの挿通孔にそれぞれ挿通される図示しない紐
によって支持されている。
後列側の派生音パイプ6Bとからなり、各幹音音板5
A、派生音音板5Bの音に共鳴して振動することにより
音量を増大させるためのもので、対応する幹音音板5A
と派生音音板5Bの下方にそれぞれ懸吊されている。幹
音パイプ6Aと派生音パイプ6Bは、上端が開放し下端
側が閉塞するパイプからなり、対応する幹音音板5A、
派生音音板5Bの一次振動数と略同じ固有振動数を有し
ている。
と派生音音板5Bの下方にそれぞれ2本ずつ配設された
左右方向に延在する合計4本の長枠8と、これらの長枠
8の端部を接続する左右一対の側枠9と、各側枠9の下
面に固定された左右一対の梁部材14等によって左右方
向に長い矩形の枠状体に形成されている。
備えた左右一対の脚17と、各脚17の上面両端部にそ
れぞれ立設された合計4本の脚柱7と、これらの脚柱7
の上端部側を互いに連結する連結バー18と、連結バー
18と各脚17を連結するステー19等で構成されてい
る。前記各脚柱7は丸パイプからなり、前記楽器設置台
12の高さを調整する高さ調整装置21と、前記楽器設
置台12を脚柱7に対して任意の高さ位置に係止するス
トッパ22とを備えている。
た直動型のガススプリングからなり、前記脚柱7の内部
に組み込まれている。また、この高さ調整装置21は、
図3に示すようにシリンダ31と、シリンダ31の内部
を2つの室33,34に仕切るピストン35と、上端に
前記ピストン35が取付けられたピストンロッド36
と、シリンダ31の上面に取付けられた支持部材37等
で構成されている。
に対して上下動自在で、内部に前記ピストン35が相対
的に摺動自在に嵌挿されるとともに、シリコーンオイル
等のオイル38と窒素ガス等の高圧ガス39が封入され
ている。前記ピストン35は、上下面に貫通するオリフ
ィス40を有し、これによって前記第1、第2の室3
3,34を連通させている。前記ピストンロッド36
は、シール部材41およびロッドガイド42を介してシ
リンダ31の下方に突出し、その下端部に設けた雄螺子
部43にナットが螺合され前記脚17に挿入されてい
る。前記支持部材37は、上端が前記脚柱7の上方に突
出し、下端が連結板44に連結されている。連結板44
は、前記シリンダ31の上面に設けた取付金具45にリ
ベット46によって連結されている。
楽器設置台12を任意の方向に傾動自在に支持する角度
調整機構としての自在継手48が取付けられている。自
在継手48としては、碗状に形成されて前記支持部材3
7の上面に固定された球面座48Aと、前記梁部材14
の下面に取付けられ前記球面座48Aに摺動自在に嵌合
する球状部を有する部材48Bとからなるボール形の自
在継手を用いた例を示しているが、これに限らず十字形
(カルダン形)、こま形等の自在継手であってもよいこ
とはいうまでもない。
り、前記脚柱7の上端部外周面に形成したテーパねじに
螺合しており、このストッパ22を締め込んで脚柱7の
上端部を小径化し前記支持部材37の外周に押し付ける
と、前記高さ調整装置21をロックすることができる。
脚柱7の上端部には、軸線方向に長い複数のスリットが
周方向に等間隔をおいて形成されており、前記ストッパ
22を締め付けたときに縮径して支持部材37の緊縛を
可能にしている。なお、ストッパ2としてはテーパナッ
トの代わりにねじを用いてもよい。ねじを用いたとき
は、脚柱7の外周に螺合し、その先端部を脚柱7の内部
に突出させて支持部材37の外周に押し付けるようにす
ればよい。その場合、支持部材37の外周に複数の環状
溝を長さ方向に所定の間隔をおいて形成しておき、任意
の1つにねじの先端部を係入させると、支持部材37を
確実に係止することができ、楽器設置台12の高さを段
階的に調整することができる。
ナットからなるストッパ22によって脚柱7を縮径化さ
せることにより高さ調整装置21をロックするようにし
たが、本発明はこれに何ら限定されるものではなく、例
えばドラムセット用スタンドの高さ調整に使用している
クラッチ機構を用いてもよい。このクラッチ機構は、固
定部材と、ストッパを外側から覆うスリットを有する合
成樹脂製の筒状体とからなり、これらを脚柱7に嵌挿し
て筒状体に支持部材37を嵌挿し、脚柱7の外周に設け
た締付けねじを締め付けて固定部材を押圧して筒状体の
スリットに押付けると、筒状体が縮径化して前記支持部
材37を締め付けて脚柱7に固定することができる。
いて説明する。図1および図2は楽器設置台12をスト
ッパ22によって最下位置に係止している状態を示す。
この状態において、高さ調整装置21のシリンダ31は
最下位置に保持されている。このため、第1の室33内
の容積は最小でガス圧が最大となり、シリンダ31を上
方に付勢している。また、第1の室33内の高圧ガス3
9は一部がオリフィス40より第2の室34内に入りシ
リコーンオイル38を圧縮している。
を調整するには、ストッパ22を緩めて支持部材37の
脚柱7に対するロック状態を解除する。支持部材37の
ストッパ22によるロック状態を解除すると、第1の室
33内のガス圧は駆動力としてシリンダ31を押し上げ
るように作用する。この時の高さ調整装置21の駆動力
が音板5、パイプ6、楽器設置台12、シリンダ31お
よび支持部材37の総重量より大きい場合には、楽器設
置台12を高さ調整装置21によって自動的に上昇させ
ることができる。一方、駆動力が前記総重量よりも小さ
い場合は、その差に相当する軽い力で作業者が楽器設置
台12を上昇させればよい。そして、楽器設置台12が
所望の高さまで上昇すると、ストッパ22を締め付けて
支持部材37を脚柱7に固定する。第1の室33内のガ
ス圧によってシリンダ31が上昇すると、第2の室34
の容積は次第に減少し、シリコーンオイル38を圧縮す
る。このため、第2の室34内の高圧ガス39はオリフ
ィス40を通って第1の室33に移動する。
位置に下降させるには、ストッパ22を緩めて支持部材
37のロック状態を解除する。支持部材37のロック状
態を解除すると、高さ調整装置21のガス圧が音板5、
パイプ6、楽器設置台12、シリンダ31および支持部
材37の総重量より小さい場合、自重により下降する。
この時、高さ調整装置21のガス圧は楽器設置台12を
制動するように作用するため、急激に落下するようなこ
とはない。ガス圧が前記総重量より大きいときは手で楽
器設置台12を押し下げればよい。楽器設置台12が下
降するにしたがってシリンダ31も下降するため、第1
の室33内のガス圧は徐々に高くなり楽器設置台12を
押し上げるように作用する。したがって、最下位置に下
降する直前においては楽器設置台12を手で押し下げ、
最下位置まで下降すると、ストッパ22を締め付けて支
持部材37を脚柱7に固定する。
2の高さ調整に当たっては、4本の脚柱7に収納されて
いる高さ調整装置21全てを同時に操作することが難し
いため、通常は左右いずれかの側、例えば低音側(左
側)の2本の脚柱7に収納されている2つの高さ調整装
置21を略同時に操作して楽器設置台12の低音側を所
定量上昇させ、次いで高音側(右側)の2本の脚柱7に
収納されている2つの高さ調整装置21を略同時に操作
して楽器設置台12の高音側を同じく所定量上昇させて
楽器設置台12を略水平にする。
48によって脚柱7と楽器設置台12との間の角度に自
由度をもたせているので、従来の楽器用スタンドのよう
に楽器設置台12を無理に傾けて歪ませるようなことが
ない。すなわち、図9に示した従来の楽器用スタンド1
は、脚柱7と楽器設置台2のなす角度が90°に固定さ
れているため、片側ずつを押し上げようとすると、楽器
設置台2を脚柱7に対して無理に傾けて歪ませることに
なる。また、両側を同時に持ち上げないと上がらない。
設置台12との間の角度に自由度をもたせた構造の楽器
用スタンド11においては、図4に示すように楽器設置
台12の片側を上昇または下降させたとき自在継手48
の働きにより脚柱7と楽器設置台12とのなす角度θが
変化するため、楽器設置台12が歪んだりすることがな
い。したがって、片側ずつ高さ調節することが可能であ
り、一人で容易に調節できる。
に示すように前側と後側の脚柱7の高さを変えて楽器設
置台12を奏者側に適宜な角度傾けると、後方側の派生
音音板5Bと奏者(目)との距離が短くなり、従来の楽
器用スタンドからは得られない新しい演奏環境を創出す
ることができる。
図、図7(a),(b)は角度調整機構の断面図、a−
a線断面図である。この実施の形態は、楽器設置台12
を支持部材37に対して角度調整機構50によって左右
方向にのみ角度調整(傾動可能)可能に設置したもので
ある。
に固定された金具51と、この金具51によって支持さ
れた水平な支持軸52とを有し、この支持軸52によっ
て前記支持部材37の上端を楽器用スタンド11の左右
方向に回動自在に枢支している。金具51は下方に開放
する箱型に形成されている。支持軸52はボルトからな
り、軸線が楽器用スタンド11の前後方向と一致するよ
うに金具51の前後方向に対向する側板間に横架され、
ナット53によって抜けを防止されている。金具51と
支持部材37との間には、支持部材37の矢印方向Aへ
の回動(実際の回動は金具51)を可能にする適宜な隙
間Gが設けられている。なお、楽器用スタンド11自体
の構造は、上記した実施の形態と略同一であるため、そ
の説明を省略する。
1において、楽器設置台12を図6に示すように高音側
が低音側より低くなるように傾斜させて使用する場合、
低音側の脚柱7の上端に螺合されているストッパ22を
緩めて支持部材37のロック状態を解除し、低音側の高
さ調整装置21によって支持部材37を所望の高さに上
昇させればよい。このとき、金具51は、支持部材37
に対して支持軸52を回動支点として回動することによ
り、楽器設置台12の傾動を可能にする。
面図である。この実施の形態は、楽器設置台12を支持
部材37に対して角度調整機構50によって前後方向に
のみ角度調整(傾動可能)可能に設置したものである。
角度調整機構50は、支持軸52の軸線が楽器用スタン
ドの左右方向と一致している点が図6に示した上記実施
の形態と異なるだけで、その他の構成は全く同一であ
る。
1においては、後方側の支持部材37を上昇させると、
楽器設置台12を演奏者側に所要角度傾斜させることが
できる。
リンバの楽器用スタンドに適用した例を示したが、本発
明はこれに何等特定されるものではなく、シロホン、ビ
ブラフォン等の楽器用スタンドにも適用することができ
る。また、上記した実施の形態は、高さ調整装置21と
して市販のガススプリングを用いた例を示したが、図3
に示したものとは異なる型式のガススプリングや、ガス
スプリング以外の適宜な高さ調整装置を使用してもよい
ことは勿論である。
スタンドは、脚柱と楽器設置台との間の角度に自由度を
もたせているので、楽器設置台の高さ調整を一人で容易
に行うことができ、また、構造が簡単で、自在継手を用
いると角度調整のための格別な操作を必要とせず、楽器
設置台を奏者側または左右方向に傾けると新しい演奏環
境を創出することができる。
た一実施の形態を示す概略正面図である。
である。
の側面図である。
る。
−a線断面図である。
である。
枠、10…マリンバ、11…楽器用スタンド、12…楽
器設置台、13…スタンド本体、17…脚、21…高さ
調整装置、22…ストッパ、37…支持部材、48…自
在継手、50…角度調整機構、52…支持軸。
Claims (4)
- 【請求項1】 楽器設置台をスタンド本体によって高さ
調整自在に支持した楽器用スタンドにおいて、 前記楽器設置台を角度調整機構によって角度調整可能に
支持したことを特徴とする楽器用スタンド。 - 【請求項2】 請求項1記載の楽器用スタンドにおい
て、 角度調整機構は楽器設置台を前後方向または左右方向に
角度調整可能に支持することを特徴とする楽器用スタン
ド。 - 【請求項3】 請求項1記載の楽器用スタンドにおい
て、 角度調整機構は楽器設置台を任意の方向に角度調整可能
に支持することを特徴とする楽器用スタンド。 - 【請求項4】 請求項1または3記載の楽器用スタンド
において、 角度調整機構が自在継手であることを特徴とする楽器用
スタンド。
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