JP3673899B2 - ピアノ支持具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はピアノ支持具に関するものであり、更に詳細にはピアノ本体から発振される音波振動の波形に、床の振動や床からピアノ本体に帰ってくる振動が悪影響を及ぼさないよう、ピアノ本体の脚部下端に取り付けられたキャスター車輪を床面から離し、ピアノ本体の振動の自由度を向上させることによって、音波振動の波形の乱れやノイズの発生を防止することを要旨とするピアノ支持具の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ピアノ本体から発振された音波振動のエネルギーの大部分は、ピアノ本体に内蔵された音波振動発生機構から直接、空気中に放出され、音波振動として聴衆の耳に到達する。しかしながら、ピアノ本体から発振された音波振動のエネルギーの一部分は、直接空気中に放出されず、脚部に伝達された後、脚部下端に取り付けられたキャスター車輪を介して床面に伝達される。このため、床の振動や床からピアノ本体に帰ってくる振動によってピアノ本体から発振される音波振動の波形に乱れが発生し、ピアノ本来の音色が損なわれる。この障害を防止するため、キャスター車輪と床面との間にインシューレーター(支持具)を介在させ、床からの振動を遮断することが試みられている。
【0003】
しかしながら、在来の支持具は、何れも床面にキャスター車輪の下端部を密着させた面支持型の荷重支持構造を採用しているため、床面とピアノ本体の脚との間に持ち上げ支持間隔が確保されず、床面からの振動の跳ね返り防止には本質的な困難が認められていた。この在来型支持具に認められた問題点を解決するため、本発明者は、先に日本特許第2593404号および日本特許第3194186号(対応米国特許第6,179,257号)を提唱している。
【0004】
これらの先願特許においては、ピアノの脚部下端に取り付けられたキャスター金具とキャスター車輪との間に、弾性変形可能なバネ材料から製作された支持具の上端部分を填込み、キャスター車輪の下端面と床面との間に所定の離間間隔を保持することによって、脚部を含むピアノ本体を床面から持ち上げ支持し、音波振動発生機構の振動の自由度を確保することによって音波振動の波形の乱れを防止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような持ち上げ支持方式の支持具を使用することによって、音波振動波形の乱れが減少し、音質の改善、調律精度の向上などに大きな効果が得られた。しかしながら、上記先願特許の明細書に記載された支持具は、主として、コンサートホール用の大型グランドピアノあるいは、演奏家用のグランドピアノを対象にして設計されているため、一般家庭用の小型グランドピアノやアップライトピアノの支持具として使用するためには、コスト削減や取り付け作業の迅速化あるいは調律精度の維持などの面で、更なる改良が要請されていた。
【0006】
より詳細に説明すると、小型グランドピアノやアップライトピアノの脚部下端に取り付けられているキャスター金具とキャスター車輪は、大型グランドピアノ等に比較して小型であり、また、キャスター金具やキャスター車輪の製作に際して、寸法精度の管理が十分に行われておらない場合が一般的である。この結果、キャスター金具の下端面と、キャスター車輸との間に十分な支持具挿入間隔を確保することが困難になり、支持具を装着しても実用上満足し得る音色や音質あるいは音程の改善着効果が得られない場合が少なくなかった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は先願発明に推奨するピアノ支持具を一般家庭用の小型グランドピアノやアップライトピアノに適合させるための技術手段を提供するものである。
【0008】
このような目的の達成手段として、本発明は、ピアノ本体の重量を受けて弾性変形するバネ材料から成形されたピアノ本体の受け皿と、このピアノ本体の受け皿の周縁部分から床面に向かって延び、上記ピアノ本体とピアノ本体の受け皿の重量を受け弾性変形しながら上記ピアノ本体から伝達される上下方向の振動を上記受け皿の半径方向の振動に変換するバネ材料から成形された中空円錐台状の脚部とからなるピアノ支持具を提供する。
【0009】
上記ピアノ本体の受け皿と、中空円錐台状の脚部とを、別々のバネ材料から形成すると共に、上記ピアノ本体の受け皿を上側に向かって凹面になるように成形し、かつ、このピアノ本体の受け皿の周縁部分に、上記中空円錐台状脚部の上縁直径上に2個1組で対設された凹溝内に填まり込み、上記ピアノ本体の受け皿を上記中空円錐台状脚部の上端部分に位置決め固定する放射状突起を設け、また、上記ピアノ本体の受け皿の上面に、上記ピアノ本体の脚部下端に装着されているキャスター車輪の下端と点接触または線接触してピアノ本体の重量を支える荷重担持部位として互いに並行して延びる複数本の細畝を整列配置する。脚部を含むピアノ本体を床面から所定距離だけ離した状態に持ち上げ支持することによって、音波振動発生機構の振動の自由度を確保し、これによってピアノ本体から空気中に放出される音波振動の波形に乱れが発生することを抑制し、音色や音質あるいは音程の正確な制御を容易にする。
【0010】
【発明の実施の形態】
アップライトピアノは、グランドピアノと異なり、ピアノ本体の重量支持手段としてピアノ本体の下面に4本1組で脚が取り付けられている。これらの脚の下端には搬送手段としてキャスター車輸が取り付けられているが、実際には、3点支持方式でピアノ本体の重量が支持されている場合が多いため、残りの1個のキャスター車輸にピアノ本体の重量が負荷されないことによりピアノ本体の位置決め固定機能が損なわれたままの状態で演奏や調律が行われる場合が少なくない。
【0011】
この問題を解決するため、本発明は、第1の実施態様として、4個1組で使用されるピアノ支持具として、バネ材料からなるピアノ本体の受け皿と、この受け皿が填まり込む中空円錐台状の脚部とからなる単体構造の荷重支持・振動遮断手段を提供する。
【0012】
また、本発明は、第2の実施態様として、上記ピアノ支持具を2分割構造とし、ピアノ本体の受け皿と、上記円錐台状脚部との問にピアノ本体の受け皿の高さ調節手段を介在させたピアノ支持具を提供する。
【0013】
更に本発明は第3の実施態様として、ピアノ本体の脚部下端に取付けられたキャスター機構を、カップ状に成形されたキャスターカバーで被い、このキャスターカパーの底部内面とキャスター車輪の下端との間に所定の離間間隔を保持させ、かつ、このキャスターカバーをその下側から支持する中空円錐台状受け皿の荷重受け部位の曲率半径を、少なくとも上記キャスターカバーの底部の曲率半径よりも大さく設定したピアノ支持具を提供する。
【0014】
また、本発明は第4の実施態様として、バネ材料から成形された中空円錐台状支持具の上面周縁部分に、ピアノ本体の脚部下端面と点接触または線接触してピアノ本体の重量を支持する荷重支持部位を形成したピアノ支持具を提供する。
【0015】
更に本発明は、その第5の実施態様として、バネ材料から成形された中空円錐台状支持具本体の上面に、その円周方向に沿って所定の配設ピッチで複数個の鋼球を座着させることによって、ピアノ本体の脚部下端面と点接触してピアノ本体の重量を支持する荷重支持部位を形成したピアノ支持具を提供する。
【0016】
本発明に係るピアノ支持具は、普通、アップライトピアノまたは一般家庭用の小型グランドピアノに装着して使用するが、支持具の材質や寸法諸元を選択することによって大型のコンサートホール用グランドピアノ等にも使用することができる。
【0017】
どのような形式のピアノに使用する場合にも、ピアノ本体の受け皿の上面に設ける複数本の細畝の長手方向に沿う曲率半径は、キャスター車輪と上記ピアノ本体の受け皿との間に点接触状または線接触状の荷重担持部位を確保するため、キャスター車輪の半径よりも大径に設定する。
【0018】
【実施例】
以下、図1、図2を参照して本発明の第一の実施例を説明する。
【0019】
本発明に係るピアノ支持具(10)は、ピアノ本体(図示省略)の重量を受けて弾性変形するバネ材料、例えばバネ鋼の薄板からプレス加工されたピアノ本体の受け皿(1)と、このピアノ本体の受け皿(1)の周縁部分から床面(F)に向かって延び、上記ピアノ本体とピアノ本体の受け皿(1)の重量を受け弾性変形しながら上記ピアノ本体から伝達される上下方向の振動を上記受け皿(1)の半径方向の振動に変換するバネ材料、例えばバネ鋼の薄板からプレス成形された中空円錐台状の脚部(2)とによって構成されている。
【0020】
上記ピアノ本体の受け皿(1)は、ピアノ本体の客部下単に取り付けられたキャスターの車輪(3)の受け面となる当該受け皿(1)の上面を、上側に向かって凹面(7)となるように所定の曲率半径で湾曲させると共に、この凹面状に成形されたピアノ本体の受け皿(1)の上面に、上記脚部(2)の下端に装着されているキャスター車輪(3)の下端と点接触または線接触してピアノ本体の重量を支える荷重担持部位として、互いに並行して延びる複数本の細畝(4)を整列配置する。
【0021】
この細畝(4)は、ピアノ本体の受け皿(1)の上面に負荷されるピアノ本体の重量に対し点支持状または線支持状の重量支持部位として機能するものであるから、細畝(4)のその方向に沿う曲率半径は、上記点接触状または線接触状の重量担持を容易にするため、キャスター車輪(3)の半径よりも大径に設定する。
【0022】
細畝(4)または細溝(5)の曲率半径をキャスター車輪(3)の半径よりも大径に設定することによって、受け皿(1)の上にピアノ本体を積載したとき、キャスター車輪(3)は、ピアノ本体の重量が負荷されることによって、上記細畝(4)または細溝(5)の整列配置面上を転がり、車軸の中心(O)を受け皿(1)の最低点に位置させる。この結果、ピアノ本体の脚(図示省略)の軸心と、この脚の下端に取り付けられたキャスター車輪(3)の軸心(O)との間に偏心距離eが介在することに起因してピアノ本体の脚とキャスター車輪(3)との間に発生する回転トルクが大幅に抑制される。
【0023】
最終的にピアノ支持具(10)上に積載されたピアノ本体は、上記回転トルクの発生を最低限度まで軽減させた状態で受け皿(1)上に位置決め固定され、ピアノ本体内に組み込まれた音波振動発生機構は、音波振動波形の歪み防止に好適な振動の自由度を与えられる。
【0024】
以下、図3、図4および図5を参照して本発明の第2の実施例を説明する。
【0025】
これらの図に示すように、ピアノ支持具(10)は、ピアノ本体の重量を受けて弾性変形するバネ材料、例えばバネ鋼薄板をプレス加工することによって成形されたピアノ本体の受け皿(1)と、このピアノ本体の受け皿(1)をその周縁部分で支持し、上記ピアノ本体と、その受け皿(1)の重量を受け弾性変形しながら上記ピアノ本体からピアノ本体の脚(図示省略)を介して伝達される上下方向の振動を受け皿(1)の半径方向の振動に変換するバネ材料、例えばバネ鋼薄板をプレス加工することによって成形された中空円錐台状の脚部(2)を組み合わせることによって形成されている。
【0026】
このように、ピアノ本体の受け皿(1)と、中空円錐台状の脚部(2)を、別々の構成部材から形成する。一方、ピアノ本体の受け皿(1)は、ピアノ本体の重量が負荷されるその上面を、上側に向かって凹面になる湾曲面に形成すると共に、その周縁部分に、放射状突起(9)を設ける。この放射状突起(9)は、上記中空円錐台状脚部(2)の上縁直径上に2個1組で対設された凹溝(8A)(8A)内に填まり込み、受け皿(1)を脚部(2)の上部に位置決め固定する。
【0027】
また、ピアノ本体の受け皿(1)の上面、つまり、ピアノ重量の負荷面には、ピアノ本体の脚部下端に装着されているキャスター車輪(3)の下端と点接触または線接触してピアノ本体の重量を支える荷重担持部位として、互いに並行して延びる複数本の細畝(4)を整列配置状態で設ける。
【0028】
ピアノ本体の受け皿(1)の上面には、実施例1と同様の目的で複数本の細畝(4)または細溝(5)を整列配置状態で形成する。また、脚部(2)には、必要に応じて、その側壁部分下端から上縁部分に向かって開口幅が暫減する拡径用切欠き(6)を設ける。受け皿(1)の上面にピアノ本体の重量が負荷されたとき、受け皿(1)および脚部(2)の弾性変形とバランスするように、脚部(2)には、直径方向の拡径(弾性変形)が発生するが、上記拡径用切欠き(6)は、この拡径方向の弾性変形助長手段として脚部(2)の下端縁側に形成する。
【0029】
円錐台状脚部(2)の上縁部分には、上記受け皿(1)の荷重受け面の高さ調節手段として、円周方向に沿い所定の位相角(θ)(θ)・・を置いて上記放射状突起(9)填込み用の凹溝(8A)(8A)、(8B)(8B)、(8C)(8C)・・を2組以上、対向配置状態で配置する。2個1組で円錐台状脚部(2)の上縁部分に配置された上記凹溝は、図5に示すように、それぞれの組間で異なった切り込み深さ(D)(D)(D)を持っている。放射状突起(9)とこれらの凹溝との填め合い位置を選択することによって、ピアノ本体の受け皿(1)の荷重受け面の高さを変化させ、これによって、4個1組で使用されるピアノ支持具(10)に、4個の支持具がピアノ本体の重量を均等に担持する4点支持方式の荷重担持手段を形成する。
【0030】
本発明の変形例として、図1、図2に示す荷重担持面(7)の高さ調節手段を具備しない3個のピアノ支持具(10)と、図3以下に示す荷重担持面(7)の高さ調節手段を具備した1個のピアノ支持具(10)とを組み合わせ、4点支持方式の荷重担持手段として使用することも可能である。
【0031】
また、上記実施例2の変形例として、受け皿(1)の固定位置調節部材手段として凹溝(8A)(8B)あるいは(8C)内に填まり込み、凹溝の底端面と係合する放射状突起(9)に、図示しないアジャストスクリューなどの高さ方向寸法の微調整手段を取り付けることもできる。
【0032】
以下、図6を参照して本発明の第3の実施態様を説明する。
【0033】
ピアノ支持具(10)は、ピアノ本体(図示省略)の脚部下端に取付けられたキャスター機構(3A)を下側から包み込み、かつ、その上端縁(13)を上記ピアノ本体の脚部下端面(12)に固着させたカップ状のキャスターカバー(11)と、カップ状に成形された上記キャスターカバー(11)の底部外面と点接触もしくは線接触し、上記キャスター機構(3A)を含むピアノ本体の重量を受けて弾性変形するバネ材料から成形された中空円錐台状の受け皿(2)とを組合せることによって構成されている。上記キャスターカバー(11)の底部内面と、キャスター車輪(3)との間に所定の離間間隔(G)を保持させ、また、上記受け皿(2)の上面に形成する凹曲面状の荷重担持面(7)の曲率半径を、少なくとも上記キャスターカバー(11)の底部の曲率半径よりも大きく設定することによって、キャスターカバー(11)と上記受け皿(2)との間に、ピアノ本体重量の弾性支持機構を形成する。
【0034】
キャスターカバー(11)の上端縁(13)は、嵌め込み、接着、あるいはビス止め等の公知の固定手段によって、ピアノ本体の脚部下端面(12)に固着する。
【0035】
上記弾性支持機構は、上記キャスター機構(3A)を含むピアノ本体の重量が上記荷重担持面(7)に負荷されたとき、受け皿(2)の上縁部分から床面(F)に向かって延びるその側胴部分を直径方向に弾性変形させることによって、ピアノ本体から空気中に放出される音波振動の波形の乱れを抑制する。また、受け皿(2)の側胴部分を振動の遮断部位として機能させることによって、床面(F)から伝達される有害な振動を遮断する。この結果、ピアノ本体には、音波振動の波形の乱れ防止に好適な振動の自由度が与えられる。
【0036】
以下、図7を参照して本発明の第4の実施態様を説明する。
【0037】
ピアノ支持具(10)は、ピアノ本体の重量を受けて弾性変形するバネ材料から製作されている。このピアノ本体の支持具(10)には、中空円錐台状に成形された支持具本体の上面周縁部分に、ピアノ本体の脚部下端面(12)と、点接触もしくは線接触してピアノ本体の重量を支持する荷重支持部位(14)が形成されている。また、中空円錐台状に成形された支持具本体は、ピアノ本体の重量が上記荷重支持部位(14)に負荷されたとき、上記第3の実施態様と同様にその側胴部分を、直径方向に弾性変形させることによって、ピアノ本体から空気中に放出される音波振動の波形の乱れを抑制する。
【0038】
ピアノ本体の支持具(10)は、その上面周縁部分に、複数個の上記荷重支持部位(14)を整列配置すると共に、当該支持具本体の上部に設けられた貫通穴(15)に挿通された止めネジ(16)等の公知の固定手段によって、ピアノ本体脚部の下面に吊り下げ支持状態で固着されている。
【0039】
以下、図8を参照して本発明の第5の実施態様を説明する。
【0040】
ピアノ支持具(10)は、ピアノ本体の重量を受けて直径方向に弾性変形するバネ材料から成形されており、中空円錐台形状に成形された支持具本体の上面に、その円周方向に沿って所定の配設ピッチで複数個の鋼球(17)を座着(18)させることによって、ピアノ本体の重量を支持する荷重支持部位を形成している。ピアノ支持具(10)は、当該支持具本体の上部に設けられた貫通穴(15)に挿通された止めネジ(16)等の公知の固定手段によつて、ピアノ本体脚部(11)の下面(12)に吊り下げ支持状態で固着されている。止めネジ(16)は、ピアノ本体脚部(11)の下面(12)に吊り下げ支持されたピアノ支持具(10)の上面に、鋼球(17)を回転自在に嵌装支持するための固着部材であるから、必要以上に固く締め込むことは避けるべきであり、図8に示すように、中空円錐台状に成形された支持具本体の荷重支持部位の下面との間に、僅かに締め代を残した状態で絞め込み動作を終了することが望ましい。
【0041】
【発明の効果】
本発明に係るピアノ支持具(10)を使用することによって、ピアノ本体から脚を介して床(F)に伝達される振動、ならびに床(F)から脚を介してピアノ本体に伝達される振動が略完全に遮断される。ピアノ本体を支持具(10)を介して床(F)の表面から一度宙に浮かせ、ピアノ本体から伝達される垂直方向の振動を、受け皿(1)と脚部(2)の弾性変形を介して水平方向の振動に変換することによって、音波振動波形の乱れが激減する。この結果、ピアノ本体に組み込まれている音波振動発生機構から発振される音波振動のエネルギーの殆ど総てが音波振動の波形に乱れを発生させない状態のまま、ピアノ本体から直接空中に放出され聴衆側に伝達される。音波振動波形の乱れに起因する音色や音質の低下、あるいは音程の不安定など従来のピアノ支持具で問題とされていた課題が略完全に解消されるため、演奏効果や調律精度の向上に顕著な効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すピアノ支持具の上面図。
【図2】本発明の第1の実施例を示すピアノ支持具の部分縦断面図。
【図3】本発明の第2の実施例を示すピアノ支持具の上面図。
【図4】本発明の第2の実施例を示すピアノ支持具の部分縦断面図。
【図5】本発明の第2の実施例を示す支持具脚部の側面図。
【図6】本発明の第3の実施例を示すピアノ支持具要部の縦断面図。
【図7】本発明の第4の実施例を示すピアノ支持具要部の縦断面図。
【図8】本発明の第5の実施例を示すピアノ支持具の部分縦断面図.
【符号の説明】
1 ピアノ本体の受け皿
2 支持具の脚部
3 キャスター車輪
4 細畝
5 細溝
6 拡径用切欠き
7 凹面(荷重担持面)
8 凹溝
9 放射状突起
10 ピアノ支持具
11 キャスターカバー
12 ピアノ本体脚部の下端面
13 キャスターカバーの上端縁
14 荷重支持部位
15 貫通穴
16 止めネジ
17 鋼球
18 鋼球の座着部位
F 床
G 離間間隔
e キャスター車輸の軸心とピアノの脚との偏心距離

Claims (5)

  1. ピアノ本体の重量を受けて弾性変形するバネ材料から成形されたピアノ本体の受け皿と、このピアノ本体受け皿をその周縁部分で支持し、上記ピアノ本体とピアノ本体の受け皿の重量を受け弾性変形しながら上記ピアノ本体から伝達される上下方向の振動を上記受け皿の半径方向の振動に変換するバネ材料から成形された中空円錐台状の脚部とからなるピアノ支持具であって、上記ピアノ本体の受け皿と、中空円錐台状の脚部とを、別々のバネ材料から形成すると共に、上記ピアノ本体の受け皿を上側に向かって凹面になるように成形し、かつ、このピアノ本体の受け皿の周縁部分に、上記中空円錐台状脚部の上縁直径上に2個1組で対設された凹溝内に填まり込み、上記ピアノ本体の受け皿を上記中空円錐台状脚部の上端部分に位置決め固定する放射状突起を設け、また、上記ピアノ本体の受け皿の上面に、上記ピアノ本体の脚部下端に装着されているキャスター車輪の下端と点接触または線接触してピアノ本体の重量を支える荷重担持部位として互いに並行して延びる複数本の細畝を整列配置したことを特徴とするピアノ支持具。
  2. ピアノ本体の脚部下端に取付けられたキャスター機構を下側から包み込み、かつ、その上端縁を上記ピアノ本体の脚部下端面に固着させたカップ状のキャスターカバーと、カップ状に成形された上記キャスターカバーの底部外面と点接触もしくは線接触し、上記キャスター機構を含むピアノ本体の重量を受けて弾性変形するバネ材料から成形された中空円錐台状の受け皿とからなるピアノ支持具であって、上記キャスターカバーの底部内面とキャスター車輪の下端との間に所定の離間間隔を保持させ、また、上記受け皿の上面に形成する荷重受け部位を、上側に向かい凹面を形成するように所定の曲率半径で湾曲させ、かつ、上記荷重受け部位の曲率半径を、少なくとも上記キャスターカバーの底部の曲率半径よりも大きく設定したことを特徴とするピアノ支持具。
  3. ピアノ本体の重量を受けて弾性変形するバネ材料から成形されたピアノ支持具であって、中空円錐台状に成形された支持具本体の上面に、その円周方向に沿って所定の配設ピッチで複数個の鋼球を座着させ、ピアノ本体の脚部下端面と点接触してピアノ本体の重量を支持する荷重支持部位を形成したことを特徴とするピアノ支持具。
  4. 上記ピアノ本体の受け皿の上面に設けられた上記複数本の細畝の、細畝に沿う方向の曲率半径を、上記キャスター車輪の半径よりも大径に設定したことを特徴とする請求項1に記載のピアノ支持具。
  5. 上記中空円錐台状脚部の上縁部分に、円周方向に沿い所定の位相角を置いて上記放射状突起填込み用の凹溝を2組以上、それぞれの凹溝組間において深さを異ならせた状態で配置したことを特徴とする請求項に記載のピアノ支持具。
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