JP2000155570A - ドラムセットアップ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】全てのドラム楽器が１本のスタンドで連結して
おり、スタンドの構造により調整可能性と柔軟性が得ら
れ、小規模でよりコンパクトなドラムセットアップ及び
装置を提供する。 【解決手段】全てのドラム及びシンバル等を支える支持
が、ドラマーのシートも含む１つの構造に組み込まれた
音楽ドラムセットアップ。このセットアップの１つの主
な特徴は、シートを中心に弧を描いた形で曲がった２本
の平行棒である。ドラムは、該棒の対のどちら側にも、
所望の位置と角度において掛けられる。この構造はハイ
・ハットのようなペダルで操作する楽器も含み、これら
は位置調節のため、また装置を折り畳むために、シート
との接続を介して旋回される。シートは中心からずれた
位置に配置されており、そのためドラムに関連して位置
を調節できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、音楽ドラムセット
アップ、つまりドラム及び／またはその他の打楽器を支
持する構造に関するものである。本発明は音楽ドラム装
置に関するものでもあり、また特に、好ましくは円筒形
または円錐形である共鳴器容積体にかけて張設された皮
部材を有する形式の装置に関するものでもある。

【０００２】

【従来の技術】今日知られている音楽ドラムセットアッ
プは、各ドラムに１つのスタンドまたは支持体が設けら
れているか、または２つ以上の類似するドラム楽器に１
つのスタンドが設けられている。本明細書中で使用する
ドラムという用語は、あらゆる打楽器のほとんど、例え
ば、膜部材を張設したドラムまたはその他のドラム、シ
ンバル、ハイ・ハット、そしてウッド・ブロック、カウ
ベル等を包含するものである。従って、このような多く
の楽器を必要とするドラマーの周囲には個々の多数のス
タンドが配置される。これら全ての楽器に届き易くする
ためにドラマーはスタンドを注意深く設置しなければな
らず、そのため１本のスタンドの足が他のスタンドの足
と交差してしまうことになる。このドラムセットアップ
方法ではドラムセットの移動が困難で、ほんの少し動か
したい場合でも移動し難く、またセットアップや片付け
が大変である。ドラムセットアップの組み立てと解体は
時間がかかり、注意が必要である。

【０００３】また、今日知られている音楽ドラムは、皮
部材（ヘッド）が共鳴器に直接クランプ締めされてい
る。これと異なり、２つのヘッドの間に共鳴器をクラン
プ締めして、ヘッドを共鳴器の対向する側の第２ヘッド
に対して張設することもできる。またあるいは、特に共
鳴器を何も備えていないドラムもある（通称胴なしドラ
ム）。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明はドラ
ムセットアップに付随する問題のいくつかを解決するこ
とを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、少なく
とも１つの実質的に垂直の、または非垂直のスタンド
と、少なくとも１つの実質的に水平な打楽器支持部材
と、ドラマーが座るシートとを備え、少なくとも１つの
スタンドと、少なくとも１つの支持と、シートとが相互
連結したセットアップ装置が提供される。

【０００６】

【発明の実施の形態】本発明は、全てのドラム楽器が１
つのスタンドで連結しており、さらに、スタンドに実際
のドラム楽器を取り付けるための２本の平行な棒を備え
たセットアップに関するものである。スタンドの構造に
より調整可能性と柔軟性が得られる。またこの構造によ
り、従来のセットアップよりも小規模でよりコンパクト
なドラムセットアップが可能となる。

【０００７】さらに本発明のドラム形状においては、ド
ラムのヘッドは共鳴器のリングではなく別のリングにか
けて張設されている。この概念は、ヘッドの張設を緩め
ることなく、異なる共鳴器と異なる音質の選択を１つの
ヘッドに適用できるというものである。さらに、全ての
ドラムの直径が同じで、例えば静かな音には浅く閉口し
た共鳴器、大きな深い音には完全に開口した共鳴器とい
った具合に異なる音の特性を持つ異なる共鳴器を選択し
た完全なドラムセットを作ることができる。

【０００８】共鳴器はそのテンショニング・フレームと
共にヘッドからの取り外しが可能であり、また、共鳴器
に孔、ネジ、ボルトを付けずに、ドラムスタンド等への
全ての接続をこのヘッドテンショニング・フレームに組
み込むことができる。本発明の特定の実施例を、単に例
として添付図面を参照して説明する。

【０００９】

【実施例】図１において、セットアップはドラマーのシ
ート(1)を含む、ドラム(3、6、7、8、9、13)を支持する
全スタンド構造を備えている。スタンドの大きな特徴は
水平及び垂直に離間した２本の平行管状スチール棒(4)
であり、これがシート(1)の周囲に弧を描いて接続され
ており、シートは安定性とバランスを保つためにスタン
ドに組み込まれている。２本の棒(4)には、ドラム(6、
7、13)をシート側に向けて掛けることができる。ドラム
と２本の棒の間の取り付けには、棒に沿ってドラムの位
置を変えるため、またドラムを掛ける角度を変えるため
に簡単に使えるクイック解除機構を採用している。この
構造によりドラムのセットアップとドラムの形態決めを
個々に行うことがができる。

【００１０】このセットアップはまた、図２中の右手に
あるように、非垂直または垂直の第１スタンド(12)も設
けている。この棒はバスドラム(9)、シンバル(8)、２本
の平行棒(4)の各々の一端を支持する。実質的に垂直な
第２スタンド(5)はハイ・ハット、２本の平行棒(4)の各
々の別の一端を支持する。シート(1)は平行する棒の対
(4)から遠く離れているが手の届く範囲内にある。第１
接続棒(14)の対はシートのシートスタンド(16)から第２
の垂直スタンド(5)へとのびている。第１接続棒はシー
トスタンドと第２スタンド(5)の間で湾曲している。こ
のため、シートからハイ・ハット・ペダル(2)へ足が届
き易い。第１接続棒(14)がシートスタンド(16)周囲で自
由に旋回できるため、第２スタンド(5)を２本の平行棒
(4)に沿ったどの位置にでも配置できる。ハイ・ハット
・ペダル(2)は放射状方向に配設されているので、常に
シートスタンドとシート側を向いている。第２接続棒(1
5)はシートスタンドから外側に向かって放射状にのび、
地面と接触する車輪(10)で終わっており、第１スタンド
(12)は第２接続棒(15)から上に向かってずっとのびてい
る。バスドラム(9)は第１スタンド(12)上の第２スタン
ドに支持されている。

【００１１】丸いシート(1)はシートスタンド(16)の中
心を外れた位置で支持されており、シートスタンド周囲
で自由に回転できる。この型でならドラムからのシート
の距離を個々のドラマーに合わせて調節することができ
る。シートスタンドは主に、シートスタンドから一部後
退して設けられた２つの脚(17)に支持されており、この
ためドラマーの体重がスタンドから真直ぐ地面へ伝わら
ずに、車輪(10)と、第２スタンド(5)の低端部に設けら
れた足(15)と、２つのシート脚(17)との間に分配され
る。これによりセットアップの安定性が顕著に向上す
る。

【００１２】本構造によれば、第１及び第２スタンド
(5、12)の位置を好みに合わせて変えることができる。
図１において、シートスタンドと第１接続棒間の旋回可
能接続のために、第１、第２接続スタンド(5、12)の位
置を交換することが可能である。第１、第２接続スタン
ド(5、12)間の距離は好みに合わせて変えることができ
る。保管または移動のためにドラムセットアップを解体
する際には、ドラムとシンバルを取り外し、２本の平行
棒(4)を他のスタンドから外し、第１接続棒(14)と第２
垂直スタンド(5)を第１スタンド(12)へと旋回させる。
従来のドラムスタンドと同様、棒の高さを変えて使用ま
たは片付けることができる。さらに第１、第２スタンド
(5、12)には蝶番が付いているので、棒を蝶番の箇所で
折り畳むことができ、ドラムセットはさらにコンパクト
になる。ドラムセットアップには車輪(10)が付いている
ため、折り畳んだ状態と同様、折り畳んでいない状態で
も移動が簡単である。

【００１３】このセットアップの多くの局面は、本の範
囲を逸脱しない限り変更が可能である。例えば、平行棒
(4)の対を、他の半径状の腕に変えてシートスタンドの
中心にこないようにすることができる。他の半形状の腕
は平行でなくてもよく、互いに異なる半径状であっても
構わない。また、標準の湾曲型でなくてもよく、互いの
腕に向かって傾斜する２本以上の直線部から成ることが
でき、またはこれらを設けることができる。さらにこれ
らは平面でなくてもよい。２本の棒が相互に接続してい
る必要もなく、また、２本の棒である必要もない。その
内の１本を、もう１本からの突起で代用してもよいし、
あるいは全てを移動してしまってもよい。第１、第２接
続棒(14、15)はまた、互いに異なる形であってもよい。
これらを調節可能な長さすることも可能である。また、
接続棒の数を増やすこともでき、より実質的に垂直また
は非垂直なスタンドにすることもできる。所望であれ
ば、ドラマーが完全に包囲されてしまうまで、第２、第
３あるいはそれ以上の接続棒の対、スタンド、「平行」
棒をドラマーの周囲に増設することもできる。この場合
には、隣接するセット同士を接続するための留め金を
「平行」棒の「端部」に設けてもよい。

【００１４】ドラムは、片持ちばりの形に、または他の
形に取り付けることができる。例えばドラムを、第１平
行棒の上及び第２平行部の下を通過する付属部品によっ
て２本の平行棒上に取り付け、ドラムの重量がその位置
に維持されるようにすることも可能である。付属部品は
棒に合うように成形されていることが好ましい。

【００１５】本発明によれば、ドラム共鳴器に着脱する
ドラムヘッド・テンショニング・フレームと、該右フレ
ーム内に張られたドラムヘッドとを備えた音楽ドラム装
置が得られ、該ヘッドは、該フレームが共鳴器に着脱し
た両状態において該フレーム内に張設される。共鳴器は
質の異なるものの中から選択できる。

【００１６】本発明を採用したドラムの構造は図３、図
４に見られ、これらの図中で、ドラムは浅いフレームに
張設されたヘッド(27)を備えており、浅いフレームは、
質の異なる音を出す複数の容積体（共鳴器）(21、22、2
3)の１つの頂部に取り付けられる。

【００１７】図５はドラムフレーム(30)、ヘッド(27)、
共鳴器(31)の組立解体図である。ヘッド(27)はドラムフ
レーム(30)内の木製フレーム(26)に取り付けられてい
る。さらに、木製フレーム(26)のヘッドと反対の側には
アルミニウムの部品(24)が、例えばネジ(25)によって取
り付けられている。ボルトがドラムフレーム(30)を通り
アルミニウムリング(24)にねじ込まれており、このボル
トを使ってリングをドラムフレーム(30)に対して締め付
けることができる。これにより木製フレーム(26)がドラ
ムフレーム(30)内に引き上げられ、こうすることでヘッ
ドが、ドラムフレーム(30)内に設けられた引張肩部(31)
を利用して木製フレーム上に張設される。ヘッドの張設
は音質及び他の特性の調整のために行われる。

【００１８】ヘッドとドラムフレームの同一の構造及び
製造方法を多くの異なる容積体と共に使用することで、
所望されるあらゆるドラムのほとんどを得ることが可能
である。全てのドラムは、同じ直径及び同じ付属品を有
している。そこで、異なる容積体と異なる他の特性を持
つ様々な共鳴器をドラムフレームと共に使用する。ドラ
ムフレームに取り付けるために、これら全ては直径と付
属品が同様であることが要される。

【００１９】本発明の範囲内であれば、別の構造と引張
機構を持つドラムフレームを使用することもできる。こ
の例におけるドラムフレーム(30)は、やはりドラムを支
持するスタンドまたは構造を採用した砂型アルミニウム
リングである。ドラムには標準のドラムヘッドを使用
し、共鳴器は木材の薄板を重ねたシリンダである。その
他の適切な材料を使用することもできる。

【００２０】

【発明の効果】本発明の構造における１つの利点は、練
習用と演奏用の両方に同じフレームとヘッドを使用でき
ることである。練習する際には、小さな音だけを出す、
浅く閉口した容積体(21)を使用できる。演奏したい場合
には、両端部が開口した、音を拡大する共鳴器を所望の
形に創作して、より深い容積体(22、23)を使用できる。
こうすることにより、全ての音を生み出す完全なドラム
セットが完成する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 上から見た本発明によるドラムセットアップ
を示す。

【図２】 側面から見た図１のドラムセットアップを示
す。

【図３】 別のフレームを示す概略線図である。

【図４】 上から見た図３のヘッドテンショニング・フ
レームを示す。

【図５】 本発明を採用したドラムの分解図である。

【符号の説明】

１シート ３、６、７、８、９、１３ドラム ３平行管状スチール棒 ４第２スタンド ８シンバル ９バスドラム １２第１スタンド １４第１接続棒 １５第２接続棒 １６シートスタンド １７脚部 １９、２０蝶番 ２１、２２、２３容積体（共鳴器） ２４アルミニウムリング ２５ネジ ２６木製フレーム ２７ヘッド ２８接続 ３０ドラムフレーム ３１引張肩部

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 少なくとも１つの実質的に垂直または非
   垂直なスタンドと、少なくとも１つの実質的に水平な打
   楽器支持部材と、ドラマーが使用するシートとを有する
   ドラムセットアップ装置であって、前記少なくとも１つ
   のスタンドと、前記少なくとも１つの支持と、前記シー
   トとが相互接続していることを特徴とするドラムセット
   アップ装置。
2. 【請求項２】 前記シートが、前記少なくとも1つのス
   タンドと、前記少なくとも１本の支持と関連してスタン
   ド上で回転可能であり、前記シートの回転の支点がシー
   トの中心から外れていることを特徴とする請求項１に記
   載の装置。
3. 【請求項３】 少なくとも１つの支持部材が、前記シー
   ト周囲に取り付けられた１本以上の棒を備えていること
   を特徴とする請求項１または２のいずれか１項に記載の
   装置。
4. 【請求項４】 前記１本以上の棒が、水平面上で、また
   前記シートの周囲のエンボシングの弧から弓形に曲がっ
   ていることを特徴とする請求項３に記載の装置。
5. 【請求項５】 複数のドラムヘッド・テンショニング・
   フレームと、複数のドラム共鳴器とを備えている音楽ド
   ラム装置であって、ドラムヘッド・テンショニング・フ
   レームの各々が前記共鳴器の各々に１つずつ着脱可能に
   取り付けられていることを特徴とする音楽ドラム装置。
6. 【請求項６】 前記フレームが前記ドラム共鳴器に取り
   付けられている場合、また前記共鳴器から取り外されて
   いる場合に、前記フレームの各々が、その上に引張され
   たヘッドを有することを特徴とする請求項５に記載の装
   置。
7. 【請求項７】 前記共鳴器の各々が、異なる音響特性を
   有することを特徴とする請求項５〜６のいずれか１項に
   記載の装置。