JP2003121520A - 磁気検出回路および方位検出回路 - Google Patents

磁気検出回路および方位検出回路

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JP2003121520A JP2001320938A JP2001320938A JP2003121520A JP 2003121520 A JP2003121520 A JP 2003121520A JP 2001320938 A JP2001320938 A JP 2001320938A JP 2001320938 A JP2001320938 A JP 2001320938A JP 2003121520 A JP2003121520 A JP 2003121520A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経年変化や周囲温度の変化の影響を受けるこ
となく磁気の強さを測定することができる磁気検出回路
を提供する。 【解決手段】 磁気検出回路はバイアス回路11と検出
回路12から構成される。バイアス回路11はバイアス
コイル13へ、一定の傾きで上昇するバイアス電流と、
一定の傾きで減少するバイアス電流を印加する。バイア
スコイルによるバイアス磁場内にTMRセンサ2aが配
置される。検出回路12は、バイアス電流の上昇開始時
点からTMRセンサの端子電圧がしきい値に達するまで
の間、出力端子43からクロックパルスを出力し、ま
た、バイアス電流の減少開始時点からTMRセンサの端
子電圧がしきい値に達するまでの間、出力端子43から
クロックパルスを出力する。これらのクロックパルスを
カウントし、その差に基づいて磁気の強さを検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、磁気トンネル効
果素子(TMRセンサ)等の磁気センサを用いて磁界の
強さを検出する磁気検出回路および方位検出回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】最近、ナビゲータの機能を付加した携帯
電話が開発されている。この携帯電話には、地磁気の方
向を検出する磁気検出回路が不可欠である。ところで、
磁気センサとしては、MRセンサ、TMRセンサ、GM
Rセンサ等が知られており、これらはいずれも、周囲の
磁気の強さに応じて、その抵抗値が変化するものであ
る。これらのセンサの中で、TMRセンサが感度がよ
く、かつ、価格も安いことから携帯電話等に用いるのに
好適である。
【0003】従来のTMRセンサを用いた磁気検出回路
の構成例を図8および図9に示す。図8に示す回路にお
いて、1は定電流回路、2はTMRセンサ、3はコンパ
レータ、4は基準電圧、5はインバータであり、基準電
圧4を変化させてコンパレータ3の出力変化点を検出
し、TMRセンサ2の両端電圧を検出する。また、図9
に示す回路は、TMRセンサ2の両端電圧を電圧検出回
路6によって直接検出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、TMRセン
サは経年変化や周囲温度の変化によって抵抗値が変化す
る問題があり、特に、地磁気のような弱い磁気を検出す
る場合は、経年変化等の影響を除去することが必要とな
る。しかしながら、上述した従来の磁気検出回路にあっ
ては、経年変化等に対する対策がなく、このため、経年
変化等に基づく誤差が大きくなる欠点があった。この発
明は、このような事情を考慮してなされたもので、その
目的は、経年変化や周囲温度の変化の影響を受けること
なく磁気の強さを測定することができる磁気検出回路を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の課題を
解決すべくなされたもので、請求項1に記載の発明は、
バイアス磁場を形成するバイアスコイルと、前記バイア
スコイルへ、一定の傾きで上昇する第1の電流と、一定
の傾きで減少する第2の電流を印加するコイル駆動回路
と、前記バイアスコイルのバイアス磁場内に配置された
磁気センサと、前記磁気センサの端子電圧としきい値と
を比較する比較回路と、前記第1の電流の印加開始時点
から前記比較回路の出力が反転するまでの時間および前
記第2の電流の印加開始時点から前記比較回路の出力が
反転するまでの時間をそれぞれ計測する時間計測手段と
を具備し、前記時間計測手段の計測結果に基づいて前記
磁気センサの位置の磁場の強さを検出することを特徴と
する磁気検出回路である。
【0006】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の磁気検出回路において、前記しきい値を、前記
第1または第2の電流の印加開始時点における前記磁気
センサの端子電圧と前記バイアスコイルの電流が零の時
の前記磁気センサの端子電圧との中間の電圧とすること
を特徴とする。また、請求項3に記載の発明は、請求項
1に記載の磁気検出回路において、前記しきい値を予め
決めた一定電圧とすることを特徴とする。
【0007】また、請求項4に記載の発明は、バイアス
磁場を形成するバイアスコイルと、前記バイアスコイル
へ、一定の傾きで上昇する第1の電流と、一定の傾きで
減少する第2の電流を印加するコイル駆動回路と、前記
バイアスコイルのバイアス磁場内に配置された第1の磁
気センサと、前記第1の磁気センサの端子電圧としきい
値とを比較する第1の比較回路と、前記第1の電流の印
加開始時点から前記第1の比較回路の出力が反転するま
での第1の時間および前記第2の電流の印加開始時点か
ら前記第1の比較回路の出力が反転するまでの第2の時
間をそれぞれ計測する第1の時間計測手段と、前記第
1、第2の時間の差を演算して第1の磁気強さを得る第
1の演算手段と、前記バイアスコイルのバイアス磁場内
に、前記第1の磁気センサと直交する向きに配置された
第2の磁気センサと、前記第2の磁気センサの端子電圧
としきい値とを比較する第2の比較回路と、前記第1の
電流の印加開始時点から前記第2の比較回路の出力が反
転するまでの第3の時間および前記第2の電流の印加開
始時点から前記第2の比較回路の出力が反転するまでの
第4の時間をそれぞれ計測する第2の時間計測手段と、
前記第3、第4の時間の差を演算して第2の磁気強さを
得る第2の演算手段と、前記第1、第2の磁気強さから
方位を求める方位演算手段とを具備することを特徴とす
る方位検出回路である。
【0008】また、請求項5に記載の発明は、請求項4
に記載の方位検出回路において、前記第2の比較回路、
第2の時間計測手段、第2の演算手段に代えて、前記第
1の比較回路、第1の時間計測手段、第1の演算手段を
時分割で用いることを特徴とする。また、請求項6に記
載の発明は、請求項4または請求項5に記載の方位検出
回路において、前記第1、第2の磁気強さをそれぞれ複
数回測定し、第1の磁気強さの平均値および第2の磁気
強さの平均値を求め、これらの平均値に基づいて方位を
演算することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照し、この発明の
一実施の形態について説明する。図1は同実施の形態に
よる磁気検出回路の構成を示す回路図、図2は同磁気検
出回路の動作を説明するためのタイミングチャートであ
る。この磁気検出回路は、図1(a)に示す、TMRセ
ンサに可変バイアス磁界を印加するバイアス回路11
と、図1(b)に示す、TMRセンサ2aの出力に基づ
いて磁気の強さを検出する検出回路12とから構成され
ている。
【0010】図1(a)において、符号13はTMRセ
ンサ2aにバイアス磁界を与えるバイアスコイルであ
り、TMRセンサ2aはこのバイアスコイル13の上に
配置される(図5参照)。14は演算増幅器、15は演
算増幅器14の反転入力端と出力端間に介挿されたコン
デンサ、16はコンデンサ15の両端に接続された半導
体スイッチである。このスイッチ16は制御回路(図示
略)から供給されるリセット信号R(図2(ハ)参照)
によってオン/オフ制御される。17は演算増幅器14
と共に階段波を作成するスイッチ回路であり、半導体ス
イッチ18〜21とコンデンサ1Cとから構成されてい
る。ここで、スイッチ18〜21は1CクロックCK1
(図2(リ)参照)によってオン/オフ制御される。2
4も階段波を作成するためのスイッチ回路であり、半導
体スイッチ25〜28とコンデンサ16Cとから構成さ
れている。ここで、コンデンサ16Cはコンデンサ1C
の16倍の容量のコンデンサである。また、スイッチ2
5〜28は16CアップクロックCK2および16Cダ
ウンクロックCK3(図2(ニ)、(ヘ)参照)によっ
てオン/オフ制御される。また、29は電池もしくは定
電圧電源である。
【0011】図1(b)において、符号1は定電流回
路、2aはTMRセンサである。31〜36は半導体ス
イッチであり、スイッチ31はボトムホールド信号B
(図2(ホ))によってオン/オフ制御され、スイッチ
32および34は計測信号K(図2(チ))によってオ
ン/オフ制御され、スイッチ33,35,36はピーク
ホールド信号P(図2(ト))によってオン/オフ制御
される。37〜39はコンデンサ、40はコンパレー
タ、41はインバータ、42はアンドゲート、43は出
力端子である。
【0012】次に、上述した実施形態の動作を説明す
る。最初に、動作原理を図3および図4を参照して説明
する。図3は、磁場の変化に対するTMRセンサの抵抗
値の変化を示す図である。TMRセンサに印加される磁
場をマイナスからプラスへ順次増大させると、抵抗値は
順次増大する。そして、磁場の強さがH1に達すると、
抵抗値が急激に一定値まで下がり、以後、磁場の増加と
共に抵抗値が順次減少する。また、TMRセンサに印加
される磁場をプラスからマイナスへ順次減少させると、
抵抗値は順次増大する(破線参照)。そして、磁場の強
さがH2に達すると、抵抗値が急激に一定値まで下が
り、以後、磁場の増加と共に抵抗値が順次減少する。こ
のように、TMRセンサの抵抗値は、磁場に対し偶関数
となる。
【0013】次に、図4(a)はTMRセンサに印加す
る交流バイアス磁界の変化を示しており、この図におい
て、Hmax、Hminは各々TMRセンサに印加する
磁場の最大値および最小値である(図3参照)。いま、
被測定磁界が「0」の時、交流バイアス磁界を図4
(a)に示すように変化させると、図3から明らかなよ
うに、TMRセンサの抵抗値が図4(b)に直線Aで示
すように変化する。また、被測定磁界が正の一定値であ
る場合は、TMRセンサの抵抗値が図4(b)に直線B
で示すように変化し、被測定磁界が負の一定値である場
合は、TMRセンサの抵抗値が直線Cで示すように変化
する。
【0014】そこで、同図に示すように、抵抗値が所定
のしきい値Thを上から下へ横切った時点から、次に抵
抗値がしきい値Thを上から下へ横切った時点までの時
間a(a1、a2)と、さらに次に抵抗値がしきい値T
hを上から下へ横切った時点までの時間b(b1、b
2)とを計測し、測定値aとbの差をとれば、被測定磁
界の強さに対応する値を得ることができる。図1の実施
形態においては、上述したa,bに変えて、交流バイア
ス磁界のスタート時点から抵抗値がしきい値Thに達す
る間での時間Ta、Tb(図4(b)参照)を計測し、
時間Ta,Tbの差をとることによって被測定磁界の強
さに対応する値を得ている。また、しきい値Thとし
て、交流バイアス磁界が最小値Hminまたは最大値H
maxの時の抵抗値(ボトム値)と交流バイアス磁界が
0の時の抵抗値(ピーク値)の丁度中間の値を使用する
ようになっている。
【0015】次に、図1に示す回路の動作を図2に示す
タイミングチャートを参照して説明する。磁気計測を開
始する時、制御回路(図示略)は、まず、リセット信号
R(図2(ハ))を出力する。これによりスイッチ16
が短時間オンとされ、コンデンサ15の電荷が放電され
る。次に、制御回路は16CアップクロックCK2を3
2パルス、スイッチ回路24へ出力する。これにより、
演算増幅器14から順次階段状に増加する電流Idがバ
イアスコイル13へ印加される。
【0016】すなわち、まず、スイッチ26、27がオ
ンとなり、コンデンサ16Cが電池29からの電流によ
って充電される。次に、スイッチ25、28がオンとな
り(スイッチ26,27はオフ)、コンデンサ16Cの
負電圧が演算増幅器14の反転入力端へ印加される。こ
れにより、演算増幅器14の出力電圧が正の電圧とな
り、バイアスコイル13に電流Idが流され、また、コ
ンデンサ15が一定値まで充電され、コンデンサ16C
が放電される。次に、再びスイッチ26,27がオン
(スイッチ25、28がオフ)となり、コンデンサ16
Cが充電され、次いで、スイッチ25,28がオンとな
り、コンデンサ16Cの負電圧が演算増幅器14の反転
入力端に印加される。これにより、演算増幅器14の出
力が、コンデン15のチャージ電圧+コンデンサ16C
のチャージ電圧に増大し、この電圧に基づく電流Idが
流され、また、コンデンサ15がその電圧まで充電さ
れ、コンデンサ16Cの電荷が放電される。以下、上記
の動作が繰り返され、これにより、バイアスコイル13
の電流が逐次増大する(図2(イ)参照)。
【0017】バイアスコイル13の電流が逐次増大する
と、これに伴い、TMRセンサ2aに加わる磁場が増大
する。この磁場が0から逐次増大すると、TMRセンサ
2aの抵抗値が一旦増大し(図3参照)、次いで急速に
減少した後、順次減少する。これにより、TMRセンサ
2aの端子電圧Vtが、図2(ロ)に示すように、一旦
増大した後急速に減少し、次いで順次減少する。そし
て、16CアップクロックCK2が32パルス出力され
た時点で磁場の強さがHmaxに達する。ここで、制御
回路がボトムホールド信号B(図2(ホ))を出力す
る。このボトムホールド信号Bが出力されると、スイッ
チ31がオンとなり、コンデンサ37にこの時のTMR
センサ2aの端子電圧Vtが充電される。すなわち、端
子電圧Vtのボトム電圧がコンデンサ37に記憶され
る。なお、この時、スイッチ32はオフ状態にある。
【0018】次に、制御回路は、16Cダウンクロック
CK3(図2(ヘ))を32パルス、スイッチ回路24
へ出力する。またこの時、電池29の極性を反転する。
これにより、演算増幅器14の出力が逐次階段状に0ま
で減少し、TMRセンサ2aの端子電圧Vtが順次増加
する(図2(ロ)参照)。なお、16Cダウンクロック
CK3によるスイッチ25〜28のオン/オフ制御は前
述したアップクロックCK2の場合と同じである。
【0019】演算増幅器14の出力電圧が0になると、
バイアスコイル13のドライブ電流Idが0となり、バ
イアス磁場が0となる。この時、図3から明らかなよう
に、TMRセンサ2aの抵抗値がほぼ最大値となり、従
ってTMRセンサ2aの端子電圧Vtがほぼ最大値とな
る。ここで、制御回路はピークホールド信号P(図2
(ト))を出力する。これにより、スイッチ33がオン
となり、コンデンサ38にこの時のTMRセンサ2aの
端子電圧Vtが充電される。すなわち、端子電圧Vtの
ピーク値がコンデンサ38に記憶される。また、制御回
路からピークホールド信号Pが出力されると、スイッチ
35、36がオンとなる。これにより、コンパレータ4
0の両入力端間のオフセット電圧がコンデンサ39に充
電される。このコンデンサ39は、以後の動作において
オフセットキャンセラとして機能する。
【0020】次に、制御回路は、16Cダウンクロック
CK3を再び32パルス出力し、またこの時、電池29
を図と逆極性とする。これにより、バイアスドライブ電
流Idが負電流となり、逐次その大きさが増大する。こ
れに伴い、バイアス磁場が順次減少する。そして、ダウ
ンクロックCK3が32パルス出力された時点(図2の
時刻ts参照)でバイアス磁場の強さがHminに達す
る。
【0021】ここで制御回路は、計測信号K(図2
(チ))を出力する。計測信号Kが出力されると、スイ
ッチ32および34がオンとなり、コンデンサ38の電
荷がコンデンサ37へ移動し、両コンデンサ37,38
の電圧が等しくなる。すなわち、コンデンサ37,38
の電圧が、TMRセンサ2aの端子電圧Vtのピーク電
圧とボトム電圧の丁度中間の電圧となる。そして、この
電圧が、以後、コンパレータ40の反転入力端へしきい
値Thとして供給される。
【0022】また、制御回路は、時刻ts以後、512
パルスの1CクロックCK1(図2(リ))をスイッチ
回路17へ出力する。この1CクロックCK1がスイッ
チ回路17へ出力されると、スイッチ18〜21が上述
したスイッチ回路24のスイッチ25〜28と同様にオ
ン/オフ制御され、これにより、バイアスコイル13の
ドライブ電流Idが順次上昇し(図2(イ))、TMR
センサ2aの端子電圧Vtが順次上昇する(図2
(ロ))。但しこの場合、コンデンサ1Cの容量がコン
デンサ16Cの容量の1/16であることから、16C
アップクロックCK2に基づく電圧Vtの上昇と比較
し、1/16の傾きで上昇する。また、1CクロックC
K1は、この時開状態にあるアンドゲート42を通過
し、出力端子43から出力される。
【0023】電圧Vtが順次上昇し、しきい値Thに達
すると(但し、コンデンサ39の両端電圧を0とす
る)、コンパレータ40の出力CPが反転して”1”と
なり、したがって、インバータ41の出力が”0”とな
り、アンドゲート42が閉状態となる。これにより、1
CクロックCK1が出力端子43へ出力されなくなる。
すなわち、上記の過程において、出力端子43から出力
される1CクロックCK1のパルス数は、図4(b)に
おける時間Taを示している。
【0024】次に、制御回路は、512パルスの1Cク
ロックCK1を出力した後、16CアップクロックCK
2を32パルス出力する(図2(ニ))。これにより、
バイアスドライブ電流Idがさらに上昇し、バイアス磁
場がHmaxに達する。この時、TMRセンサ2aの端
子電圧はボトム電圧となる(図2(ロ))。また、この
時、コンパレータ40の出力CPは”0”にあり、した
がって、インバータ41の出力が”1”であり、アンド
ゲート42が開状態になる。
【0025】この時点以後、制御回路は、再び、512
パルスの1CクロックCK1(図2(リ))をスイッチ
回路17へ出力し、またこの時、電池29の極性を図の
極性から反転する。これにより、バイアスドライブ電流
Idが逐次減少し、したがって、バイアス磁場が順次減
少し、TMRセンサ2aの端子電圧Vtが順次上昇する
(図2(ロ))。また、1CクロックCK1がアンドゲ
ート42を通過し、出力端子43から出力される。そし
て、TMRセンサ2aの端子電圧Vtがしきい値Thに
達すると、コンパレータ40の出力CPが反転し、これ
により、アンドゲート42が閉状態となり、出力端子4
3から1CクロックCK1が出力されなくなる。すなわ
ち、上記の過程において、出力端子43から出力される
1CクロックCK1のパルス数は、図4(b)における
時間Tbを示している。
【0026】このように、上述した回路は、出力端子4
3から、まず、時間Taに対応する数のパルスを出力
し、次いで、時間Tbに対応する数のパルスを出力す
る。したがって、これらのパルスをカウンタによってカ
ウントし、そのカウント結果の差をとればTMRセンサ
2aのある場所の磁場の強さを得ることができる。
【0027】以上がこの発明の一実施形態による磁気検
出回路の詳細である。この磁気検出回路によれば、予め
TMRセンサ2aの感度範囲を計り、その中心までの変
化量の差をとることにより磁場の強さを測定する。すな
わち、この磁気検出回路によれば、TMRセンサの抵抗
値の絶対的測定値に基づいて磁場強さを測定するのでは
なく、相対的測定であるので、TMRセンサ2aの感度
のバラツキに依存することなく測定を行うことができ、
したがって、経年変化や周囲温度変化に影響されない測
定を行うことができる。
【0028】また、上記実施形態においては、オフセッ
トキャンセラとしてのコンデンサ39を設けているの
で、コンパレータ40のオフセットによる誤差を除去す
ることができる。なお、上記実施形態においては、スレ
ショルドレベルThとしてピーク値とボトム値の中央点
を検出し、それを用いるようにしたが、これを予め決め
た一定値としてもよい。
【0029】次に、上述した磁気検出回路を用いた方位
検出回路について説明する。この方位検出回路はX軸方
向、Y軸方向の地磁気の強さを求め、その結果をベクト
ル合成して地磁気の方向および強さを求める回路であ
る。図5はセンサチップの構成を示す平面図である。こ
の図において、50はガラスまたは石英からなる基板で
あり、この基板50上にバイアスコイル13が形成さ
れ、このバイアスコイル13上にTMRセンサ2a、2
bが取り付けられている。この場合、TMRセンサ2a
はY軸方向の磁気の強さを検出するものであり、また、
TMRセンサ2bはX軸方向の磁気の強さを検出するも
のである。また、52は端子であり。そして、各TMR
センサ2a、2bが各々、端子52を介して2個の図1
に示す検出回路12(以下、検出回路12Y、12Xと
いう)に接続されている。
【0030】図6は上記検出回路12X、12Yの出力
を処理する回路の構成を示すブロック図である。図6
(a)に示す回路は、検出回路12X、12Yの出力を
各々アップカウントするカウンタ61と、カウンタ61
から出力されるカウント値を一旦内部に記憶し、次いで
記憶したカウント値に基づいてX軸方向の磁気の強さお
よびY軸方向の磁気の強さを各々演算するベクトル値演
算回路62と、ベクトル値演算回路62から出力される
X軸、Y軸方向の各磁気の強さから方位θおよび磁気の
強さW(図7参照)を演算する方位演算回路63と、方
位演算回路63の出力を表示する方位表示装置64とか
ら構成されている。
【0031】また、図6(b)に示す回路は、上述した
図6(a)の回路のベクトル演算回路62と方位演算回
路63との間に傾き補正回路65を挿入している。この
傾き補正回路65は基板50の傾きに基づく誤差を補正
する回路である。すなわち、いま、基板50(図5)の
X軸と平行な辺50aを水平に保った場合において、Y
軸に平行な辺50bが水平に対して所定角度α傾くと、
TMRセンサ20aの出力が角度αに応じて変わってし
まい、この結果、方位検出結果も変わってしまう。傾き
補正回路65は角度αに基づく誤差を補正する回路であ
り、Y軸の磁気の強さをスレショルドレベルと比較する
ことにより補正を行う。なお、この傾き補正回路につい
ては先出願(特願2001−210054号)に詳細が
記載されている。
【0032】また、図6(c)に示す回路は、上述した
図6(b)に示す回路におけるベクトル値演算回路62
と傾き補正回路65の間にベクトル値平均化回路66を
挿入したものである。このベクトル値平均化回路66
は、同じ位置における測定を複数回繰り返し、その結果
得られたX軸、Y軸方向の各磁気の強さの平均値をそれ
ぞれ求める回路である。地磁気は元々微弱なため、TM
Rセンサの出力信号を大きく増幅して使用する。その
時、外来ノイズと回路中でのノイズも増幅してしまうた
め、高分解能にするにしたがってその割合が大きくなっ
てしまう。そこで、平均化することによりある程度丸め
込んで安定させる。なお、上述した方位検出回路は図1
に示す検出回路12を2回路(12a、12b)設けた
が、これを1回路とし、時分割で使用してもよい。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、第1の電流の上昇開始時点から磁気センサの端子電
圧がしきい値に達するまでの時間および第2の電流の上
昇開始時点から磁気センサの端子電圧がしきい値に達す
るまでの時間をそれぞれ計測し、その計測結果に基づい
て磁気センサの位置の磁場の強さを検出するようにした
ので、経年変化や周囲温度の変化の影響を受けることな
く磁気の強さを測定することができる効果が得られる。
また、請求項4に記載の発明によれば、経年変化や周囲
温度の変化の影響を受けることなく方位測定をすること
ができる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態による磁気検出回路の
構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施形態の動作を説明するためのタイミン
グチャートである。
【図3】 図1におけるTMRセンサ2aの基本的抵抗
特性を示す図である。
【図4】 図1におけるTMRセンサ2aに加える交流
バイアス磁界およびTMRセンサ2aの抵抗値の変化を
示す図である。
【図5】 TMRセンサ2a、2bが取り付けられた方
位検出用の基板を示す平面図である。
【図6】 図1に示す検出回路12の後部に接続される
方位検出のための回路を示す図である。
【図7】 方位演算を説明するための図である。
【図8】 従来のTMRセンサの抵抗変化を検出する検
出回路例を示す回路図である。
【図9】 従来のTMRセンサの抵抗変化を検出する検
出回路例を示す回路図である。
【符号の説明】
2a…TMRセンサ、11…バイアス回路、12…検出
回路、13…バイアスコイル、14…演算増幅器、1
5、1C、16C…コンデンサ、17、24…スイッチ
回路、18〜21、25〜27…半導体スイッチ、29
…電池、31〜39…半導体スイッチ、40…コンパレ
ータ、42…アンドゲート、43…出力端子。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バイアス磁場を形成するバイアスコイル
    と、 前記バイアスコイルへ、一定の傾きで上昇する第1の電
    流と、一定の傾きで減少する第2の電流を印加するコイ
    ル駆動回路と、 前記バイアスコイルのバイアス磁場内に配置された磁気
    センサと、 前記磁気センサの端子電圧としきい値とを比較する比較
    回路と、 前記第1の電流の印加開始時点から前記比較回路の出力
    が反転するまでの時間および前記第2の電流の印加開始
    時点から前記比較回路の出力が反転するまでの時間をそ
    れぞれ計測する時間計測手段と、 を具備し、前記時間計測手段の計測結果に基づいて前記
    磁気センサの位置の磁場の強さを検出することを特徴と
    する磁気検出回路。
  2. 【請求項2】 前記しきい値を、前記第1または第2の
    電流の印加開始時点における前記磁気センサの端子電圧
    と前記バイアスコイルの電流が零の時の前記磁気センサ
    の端子電圧との中間の電圧とすることを特徴とする請求
    項1に記載の磁気検出回路。
  3. 【請求項3】 前記しきい値を予め決めた一定電圧とす
    ることを特徴とする請求項1に記載の磁気検出回路。
  4. 【請求項4】 バイアス磁場を形成するバイアスコイル
    と、 前記バイアスコイルへ、一定の傾きで上昇する第1の電
    流と、一定の傾きで減少する第2の電流を印加するコイ
    ル駆動回路と、 前記バイアスコイルのバイアス磁場内に配置された第1
    の磁気センサと、 前記第1の磁気センサの端子電圧としきい値とを比較す
    る第1の比較回路と、 前記第1の電流の印加開始時点から前記第1の比較回路
    の出力が反転するまでの第1の時間および前記第2の電
    流の印加開始時点から前記第1の比較回路の出力が反転
    するまでの第2の時間をそれぞれ計測する第1の時間計
    測手段と、 前記第1、第2の時間の差を演算して第1の磁気強さを
    得る第1の演算手段と、 前記バイアスコイルのバイアス磁場内に、前記第1の磁
    気センサと直交する向きに配置された第2の磁気センサ
    と、 前記第2の磁気センサの端子電圧としきい値とを比較す
    る第2の比較回路と、前記第1の電流の印加開始時点か
    ら前記第2の比較回路の出力が反転するまでの第3の時
    間および前記第2の電流の印加開始時点から前記第2の
    比較回路の出力が反転するまでの第4の時間をそれぞれ
    計測する第2の時間計測手段と、 前記第3、第4の時間の差を演算して第2の磁気強さを
    得る第2の演算手段と、 前記第1、第2の磁気強さから方位を求める方位演算手
    段と、 を具備することを特徴とする方位検出回路。
  5. 【請求項5】 前記第2の比較回路、第2の時間計測手
    段、第2の演算手段に代えて、前記第1の比較回路、第
    1の時間計測手段、第1の演算手段を時分割で用いるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の方位検出回路。
  6. 【請求項6】 前記第1、第2の磁気強さをそれぞれ複
    数回測定し、第1の磁気強さの平均値および第2の磁気
    強さの平均値を求め、これらの平均値に基づいて方位を
    演算することを特徴とする請求項4または請求項5に記
    載の方位検出回路。
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