JP2003121036A - オーガ式製氷機 - Google Patents

オーガ式製氷機

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JP2003121036A
JP2003121036A JP2001315947A JP2001315947A JP2003121036A JP 2003121036 A JP2003121036 A JP 2003121036A JP 2001315947 A JP2001315947 A JP 2001315947A JP 2001315947 A JP2001315947 A JP 2001315947A JP 2003121036 A JP2003121036 A JP 2003121036A
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ice making
ice
auger
cylinder
belt heater
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美香 ▼浜▲島
Mika Hamashima
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Hoshizaki Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 氷圧縮ヘッド近傍を均一に加熱でき、円滑な
氷の排出を行うことのできるオーガ式製氷機を提供する
こと。 【解決手段】 本発明のオーガ式製氷機は、内部にオー
ガ15を回転可能に収納する製氷シリンダ19を有する
筒状の冷凍ケーシング18と、オーガ15の上端部を回
転可能に支持する氷圧縮ヘッド21と、オーガ15の下
端部を回転可能に支持するハウジング10と、ハウジン
グ10の下部に連結されてオーガ15の回転駆動を行う
ギアードモータ2と、氷圧縮ヘッド21の外方に位置
し、製氷シリンダ19の外周面に沿って配置されるベル
トヒータ35とを備えており、製氷シリンダ19の外表
面とベルトヒータ35の内面との間に、製氷シリンダ1
9の外表面及びベルトヒータ35の内面の双方に接触す
るように熱良導性金属36を介在させたことを特徴とし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ギアードモータを
介して冷凍ケーシングの内部でオーガを回転させなが
ら、冷凍ケーシング内に供給された製氷水を氷結させて
チップ状やフレーク状の氷を製造するオーガ式製氷機に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種のオーガ式製氷機が提案
されており、例えば、特開平10-2645号公報に記載され
ているものなどが知られている。このようなオーガ式製
氷機は、筒状の冷凍ケーシングの内部で、その上部に配
置された氷圧縮ヘッドと下部に配置されたハウジングと
を介してオーガ(スクリュウ)を回転可能に支持してい
る。そして、冷凍ケーシング内に供給された製氷水を氷
結させつつ、ハウジング内でオーガの下端部に連結され
るギアードモータを介してオーガを回転させて、製氷水
を氷結させたシャーベット状の氷を氷圧縮ヘッドに導入
する。シャーベット状の氷は氷圧縮ヘッドで圧縮されて
チップ状やフレーク状の氷に製氷される。
【0003】このようなオーガ式製氷機においては、氷
圧縮ヘッドを内部に有するステンレス製の製氷シリンダ
の外表面にベルトヒータが巻かれている。ベルトヒータ
は、電熱線をベルト状のシリコン材内にモールドさせた
もので、氷圧縮ヘッドで圧縮されて固められる氷の排出
を円滑に行わせるために配設されるものである。ベルト
ヒータによって氷圧縮ヘッド部近傍を暖めることによっ
て、圧縮された氷の表面を僅かに溶かして氷の排出を促
進させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ステンレス
は、熱伝導性があまり良くないため、ベルトヒータ内の
発熱線によって発熱された熱は拡散されずに製氷シリン
ダを部分的に加熱しつつその内面に伝達されてしまう。
このため、ベルトヒータの発熱によって製氷シリンダの
ごく狭い範囲しか暖められず、上述したように氷の表面
を溶かして氷の排出を促進する効果が十分に得られない
という問題があった。また、製氷シリンダの電熱線近傍
のみが暖められて製氷シリンダ上端部に加熱部位の偏り
が発生し、部分的な加熱不足や部分的な過剰加熱が生じ
てしまうおそれもある。加熱不足が広範囲に発生すれば
氷詰まりなどのトラブルにつながる。加熱過剰の部位が
発生すれば、製氷された氷が過度に溶けてしまう。
【0005】そこで、本発明の目的は、氷圧縮ヘッド近
傍を均一に加熱でき、円滑な氷の排出を行うことのでき
るオーガ式製氷機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のオーガ
式製氷機は、内部にオーガを回転可能に収納する製氷シ
リンダを有する筒状の冷凍ケーシングと、オーガの上端
部を回転可能に支持するとともに冷凍ケーシングの上部
に配置された氷圧縮ヘッドと、オーガの下端部を回転可
能に支持するとともに冷凍ケーシングの下部に配置され
たハウジングと、ハウジングの下部に連結されてオーガ
の回転駆動を行うギアードモータと、氷圧縮ヘッドの外
方に位置し、製氷シリンダの外周面に沿って配置される
ベルトヒータとを備えており、製氷シリンダの外表面と
ベルトヒータの内面との間に、製氷シリンダの外表面及
びベルトヒータの内面の双方に接触するように熱良導性
金属を介在させたことを特徴としている。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のオーガ式製氷機において、熱良導性金属を筒状のアウ
タシリンダとして形成し、アウタシリンダが、氷圧縮ヘ
ッドを製氷シリンダの内部に固定するボルトによって製
氷シリンダに対して共締めされていることを特徴として
いる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明のオーガ式製氷機の
実施形態について図面を参照しつつ説明する。まず、本
実施形態のオーガ式製氷機の概略構成について図1及び
図2に基づいて説明する。図1はオーガ式製氷機の模式
断面図、図2はオーガ式製氷機の分解斜視図である。
【0009】図1及び図2に示されるように、オーガ式
製氷機1の下部にはギアードモータ2が配設されてい
る。このギアードモータ2は、駆動モータ3と減速装置
4とが一体に構成されているものである。駆動モータ3
は単相100Vで駆動され、減速装置4内に設けられた
減速機構には平行軸平歯車三段方式が使用されている。
また、減速装置4は、アルミダイキャスト製の下カバー
4A及び上カバー4Bを有し、下カバー4Aと上カバー
4Bとは、複数個の六角穴付ボルト5を介して相互に締
結されている。更に、ギアードモータ2は、長尺状の六
角穴付ボルト5’を各上カバー4B及び下カバー4Aに
貫通させることにより、ベースB(オーガ式製氷機1を
固定するためのベース)に対して固定されている。
【0010】減速装置4の上カバー4Bには連結口6が
設けられており、この連結口6には減速機構の出力軸7
が臨んでいる。出力軸7にはスプライン継手8の下端が
取り付けられ、また、スプライン継手8の上端は後述す
るオーガ15の下端部に連結されている。連結口6の周
囲に形成された上カバー4Bのフランジ部9は、ハウジ
ング10の下部に形成されたフランジ部11と重ね合わ
され、複数箇所で六角穴付ボルト5及び座金13,14
によって相互に締結されている。ここに、ハウジング1
0は銅合金から形成されており、その内側には樹脂製の
軸受(図示せず)が圧入されている。このハウジング1
0は、ギアードモータ2と冷凍ケーシング18とを相互
に接続固定する役割を負うものである。
【0011】オーガ15はステンレス製であり、円柱状
の中心部の周囲に螺旋状のオーガ歯15Aが形成された
形態を有している。このオーガ歯15Aは、冷凍ケーシ
ング18内で成長したシャーベット状の氷を冷凍ケーシ
ング18の内壁から剥ぎ取りながら冷凍ケーシング18
の上方に向かって押し上げる。また、オーガ15の下端
部15Bは、ハウジング10内でスプライン継手8の上
端に連結されている。これにより、オーガ15は、ギア
ードモータ2(駆動モータ3・減速装置4)及びスプラ
イン継手8を介してゆっくりと回転され、その回転に伴
って冷凍ケーシング18内で成長した氷を冷凍ケーシン
グ18の内壁から剥ぎ取りながら上方に押し上げる。な
お、オーガ15の下端部15Bの上方位置にはメカニカ
ルシール16が配置されており、このメカニカルシール
16は、冷凍ケーシング18内に供給される製氷水が漏
出しないようにシーリングを行うものである。また、O
リング17が、ハウジング10の周壁に配置されてい
る。
【0012】冷凍ケーシング18は、その内部にステン
レス製の製氷シリンダ19を有しており、この製氷シリ
ンダ19の外方には断熱材(発泡ポリウレタン)が配設
されている。製氷シリンダ19のシリンダ壁19Aの外
周には銅製の冷却パイプ20が巻かれている。冷却パイ
プ20は、公知の冷凍ユニット(コンプレッサ,コンデ
ンサ等からなる)に接続されている。そして、冷却パイ
プ20内に導入された冷媒は急激な圧力低下に基づいて
冷却パイプ20内で蒸発され、この時に多量の気化熱を
奪うことから、製氷シリンダ19内の温度が急激に低下
される。この結果、製氷シリンダ19におけるシリンダ
壁19Aの内面の製氷水が氷結される。なお、冷凍ユニ
ットの構成については公知であるので、ここではその詳
細な説明を省略する。
【0013】冷凍ケーシング18の上部位置において、
製氷シリンダ19内の上端部には、ステンレス製の氷圧
縮ヘッド21が嵌合されており、かかる氷圧縮ヘッド2
1と製氷シリンダ19の上部とは、座金22を介して六
角穴付ボルト5により複数箇所にて締結固定されてい
る。また、氷圧縮ヘッド21の内部には、樹脂製の軸受
(図示せず)が嵌着されており、この軸受には、製氷シ
リンダ19内に挿通されたオーガ15の上端部15Cが
回転可能に支持されている。
【0014】さらに、オーガ15における上端部15C
の頂部には、座金23を介してカッタ24が六角ボルト
25によって固定されている。カッタ24はオーガ15
の回転に伴って回転する。氷圧縮ヘッド21は固定刃と
して機能しており、上述したようにオーガ15を介して
製氷シリンダ19の内壁から剥ぎ取られながら製氷シリ
ンダ19内を上方に押し上げられたシャーベット状の氷
は、氷圧縮ヘッド21により圧縮されて柱状の氷とな
る。圧縮された柱状の氷はさらに上昇され、カッタ24
によって削られてチップ状やフレーク状の氷にされる。
このように生成されたチップ状やフレーク状の氷は、氷
排出部31から矢印A方向に排出される。
【0015】氷排出部31には、カッタ24によって細
かくされた氷の排出方向を規制する樹脂製の氷排出管3
2が取り付けられている。この氷排出管32は、製氷シ
リンダ19の上部に取り付けられたフランジ33を取付
基部として製氷シリンダ19の上端に取り付けられる。
フランジ33は、製氷シリンダ19の中心軸に対して直
角な板状の部材で、この部分に氷排出管32がナット3
4を介して固定される。さらに、製氷シリンダ19の内
部に氷圧縮ヘッド21が固定されている部分の外方に
は、ベルトヒータ35が巻き付けられている。ベルトヒ
ータ35は、氷圧縮ヘッド21周辺を暖めて圧縮された
氷の表面を僅かに溶かし、氷の排出が円滑に行われるよ
うにしている。
【0016】ベルトヒータ35の展開状態を図3に示
す。ベルトヒータ35は、電熱線35Aをベルト状のシ
リコン材内にモールドさせたものである。電熱線35A
は、図示されないコントロール部から供給される電力に
よって、その発熱が制御されている。ベルトヒータ35
は、その内部にサーモスタット35Bも有しており、一
定の温度にまで上昇すると発熱が停止される機構となっ
ている。サーモスタット35Bに代えて温度センサを配
設し、温度センサの検出結果に基づいてベルトヒータ3
5の発熱を制御しても良い。
【0017】さらに、冷凍ケーシング18の上部には、
排水パイプ26が一体に形成された露受皿27が配設さ
れている。露受皿27は、六角穴付ボルト5の付近に結
露する結露水を捕集すると共に、捕集した結露水を排水
パイプ26を介して排出する。さらに、冷凍ケーシング
18の下部には、製氷シリンダ19の内部に連通する吸
水口28が形成されている。この吸水口28には、公知
の製氷水供給タンクが連結されており、吸水口28から
矢印B方向に沿って製氷シリンダ19内に供給された製
氷水が製氷シリンダ19内で製氷されるものである。更
に、冷凍ケーシング18の下部位置において、製氷シリ
ンダ19の内部にはハウジング10が配設されており、
冷凍ケーシング18の下部とハウジング10とは、座金
30を介して六角穴付ボルト5により複数箇所にて締結
固定されている。
【0018】そして、本実施形態においては、上述した
氷圧縮ヘッド21部分の製氷シリンダ19の外表面とベ
ルトヒータ35の内面との間には、熱良導性の金属が介
在されている。本実施形態では、この熱良導性の金属は
銅製の筒状のアウタシリンダ36として形成されてお
り、このアウタシリンダ36が製氷シリンダ19とベル
トヒータ35との間に介在されている。熱良導性金属と
しては、銅の他、銅合金(銅を主成分とする合金)や金
・銀・アルミニウム及びこれらの金属を主成分とする合
金などが挙げられる。さらに、本実施形態においては、
図2や図4に示されるように、上述したフランジ33や
露受皿27はアウタシリンダ36と一体化されている。
フランジ33や露受皿27はステンレス製であり、銅製
のアウタシリンダ36に対して溶接やろう付けによって
一体化されている。
【0019】上述したベルトヒータ35は銅製のアウタ
シリンダ36の外表面上に巻き付けられ、座金22及び
六角穴付ボルト5によって固定されている。このとき、
アウタシリンダ36も、この座金22及び六角穴付ボル
ト5によって製氷シリンダ19に対して固定される。ア
ウタシリンダ36には、六角穴付ボルト5を挿通させる
ための挿通孔36Aが形成されている。
【0020】ここで、フランジ33や露受皿27もアウ
タシリンダ36と一体化されているので、この座金22
及び六角穴付ボルト5によって製氷シリンダ19に対し
て固定される。即ち、氷圧縮ヘッド21を固定するため
の座金22及び六角穴付ボルト5を用いて、アウタシリ
ンダ36,フランジ33,露受皿27及びベルトヒータ
35の全てを一括して固定している。
【0021】このように、製氷シリンダ19とベルトヒ
ータ35との間に熱良導性の金属(本実施形態では銅製
のアウタシリンダ36)を介在させることによって、ベ
ルトヒータで発熱される熱を熱良導性金属(アウタシリ
ンダ36)によって広範囲に均一に拡散させることがで
きる。そして、熱良導性金属(アウタシリンダ36)に
よって均一化された熱がその内側の製氷シリンダ19に
伝達される。この結果、製氷シリンダ19の氷圧縮ヘッ
ド21近傍を均一に暖めることができ、圧縮された氷の
排出を円滑に行うことが可能となる。また、熱良導性金
属(アウタシリンダ36)は熱を素早く伝達させるの
で、ベルトヒータ35による発熱制御が迅速に反映され
るという利点もある。
【0022】特に、本実施形態においては、このアウタ
シリンダ36を氷圧縮ヘッド21の固定用の六角穴付き
ボルト5を用いて共締めするので、アウタシリンダ36
の配設を簡便に行うことができる。さらにここで、フラ
ンジ33や露受皿27をアウタシリンダ36に一体化さ
せておけば、これらの部材を一度に固定することができ
便利である。特に、フランジ33や露受皿27は、従来
は溶接によって製氷シリンダ19に固定されることが多
かったが、これらの部材が固定される製氷シリンダ19
の氷圧縮ヘッド21近傍は、僅かに膨張収縮を繰り返し
て応力変動が発生する場所である。このため、溶接部の
剥離などで部品の脱落が懸念される場所であった。
【0023】また、フランジ33や露受皿27の溶接や
ろう付けによって、製氷シリンダ19に僅かではあるが
歪みが生じることもあり、内部の氷圧縮ヘッド21の取
り付けやオーガ15の回転といった観点からはあまり好
ましくないという側面もあった。本実施形態のようにア
ウタシリンダ36に対してフランジ33や露受皿27を
一体化させてしまえば、このような不都合もなくなる
し、面倒な溶接やろう付け工程を省略することができ
る。また、露受皿27への熱伝導も向上するので、露受
皿27によって捕集された水の蒸発を促進することがで
きるという利点もある。
【0024】なお、本実施形態においては、フランジ3
3及び露受皿27の双方をアウタシリンダ36に対して
一体化したが、図5に示されるように、フランジ33の
みを熱良導性金属のアウタシリンダ36と一体化させて
も良い。この場合は、露受皿27は他の方法(例えば従
来の方法)によって冷凍ケーシング18に固定される。
あるいは、図6に示されるように、露受皿27のみを熱
良導性金属のアウタシリンダ36と一体化させても良
い。この場合は、フランジ33は他の方法(例えば従来
の方法)によって冷凍ケーシング18に固定される。
【0025】あるいは、フランジ33及び露受皿27の
双方をアウタシリンダ36と一体化させなくても良い。
このような場合でも、製氷シリンダ19とベルトヒータ
35との間に熱良導性金属を介在させることによる効果
は得られる。このような例を図7及び図8に示す。図7
には、単純な円筒状に形成された銅製のアウタシリンダ
36とボルト挿通孔33Aを有するフランジ330とが
示されている。フランジ330は、アウタシリンダ36
の外面に接する部分を有しており、この部分に氷圧縮ヘ
ッド21を固定する六角穴付ボルト5の挿通孔33Aが
形成されている。
【0026】図7に示されるフランジ330は、図8に
示されるように、アウタシリンダ36と共に座金22及
び六角穴付ボルト5によって共締めされる。なお、フラ
ンジ330の挿通孔33Aの周囲に図9に示されるよう
な隆起部33Bを形成させておけば、この部分が座金と
同様の機能を持つので、座金22を省略することもでき
る。隆起部33Bは、挿通孔33Aの周囲を外方に僅か
に隆起させたものである。
【0027】このとき、ベルトヒータ35も共締めする
が、ベルトヒータ35の一部はフランジ330の挿通孔
33Aが形成されている部分と接し、アウタシリンダ3
6とは直接接しない。しかし、ベルトヒータ35によっ
て発熱された熱は挿通孔33Aが形成されている部分を
介してアウタシリンダ36に伝達される。そして、熱良
導性金属のアウタシリンダ36に伝達された熱は拡散さ
れて均一化されるので、上述した図2に示されるような
場合と同様の効果が得られる。
【0028】このようにすれば、アウタシリンダ36と
フランジとを異種の材質によって構成する場合に、両者
を溶接やろう付けで一体化させる必要がなくなるので、
簡便に各部品を配設・固定させることができる。なお、
ここではフランジについて説明したが、露受皿27につ
いても同様の手法を用いることができる。ただし、露受
皿27の場合は、結露水を捕集するという役割上、冷凍
ケーシング18(製氷シリンダ19)との境界部にシー
リングを施す必要がある。
【0029】次に、本発明のオーガ式製氷機の他の実施
形態について説明する。上述した実施形態の図2に相当
する本実施形態の分解斜視図を図10に示す。本実施形
態においては、熱良導性金属を配置する際のアウタシリ
ンダ360の形状が上述した実施形態のアウタシリンダ
36と異なる。また、本実施形態では、アウタシリンダ
360は氷圧縮ヘッド21を固定する六角穴付ボルト5
によって共締めされていない。以下、さらに詳しく説明
するが、上述した図1及び図2に示される実施形態と同
一又は同等の部位に関しては同一の符号を付してその詳
しい説明を省略する。
【0030】本実施形態のフランジ330は、上述した
図7及び図8に示されるフランジ330とほぼ同様の形
態を有しており、氷圧縮ヘッド21を固定する六角穴付
ボルト5と共締めされる部分を有している。この部分に
は、六角穴付ボルト5を挿通させる挿通孔33Aが形成
されている。そして、本実施形態のアウタシリンダ36
0は、上述したフランジ330の挿通孔33Aに対応す
る切欠部36Bを有する形態として形成されている。ま
た、このアウタシリンダ360は、一枚の銅板を筒状に
曲げることによって形成されており、その製造が容易に
なっている。このため、本実施形態のアウタシリンダ3
60は、スリット36Cを有している。
【0031】フランジ330の内径とアウタシリンダ3
60の内径と製氷シリンダ19の外径はほぼ等しくされ
ている。フランジ330の凹凸とアウタシリンダ360
の凹凸とは形状が一致するので、その形状を合致させた
状態で両者を製氷シリンダ19に挿入する。そして、そ
の周囲にベルトヒータ35を巻き付け、最後に上から氷
圧縮ヘッド21を固定する座金22及び六角穴付ボルト
5で固定する。アウタシリンダ360は、六角穴付ボル
ト5で直接固定されることはないが、座金22及びベル
トヒータ35を介して固定される。
【0032】このようにしてベルトヒータ35と製氷シ
リンダ19との間に熱良導性金属(アウタシリンダ36
0)を介在させることによっても、ベルトヒータ35の
熱を拡散させて均一化させ、氷の排出を円滑化すること
ができる。なお、ベルトヒータ35にも六角穴付ボルト
5を挿通させる孔が設けられており、この孔のごく近傍
には、破断が懸念されるので電熱線35Aが配設される
ことは少ない。また、この部分に電熱線35Aが配置さ
れたとしてもフランジ330の挿通孔33A近傍の面積
は小さい。このため、フランジ330の挿通孔33A近
傍に熱良導性金属が配されなくてもあまり影響はない。
【0033】尚、本発明は各実施形態に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改
良、変形が可能である。例えば、上述した実施形態で
は、ベルトヒータを巻き付けた後に座金及びボルトによ
って氷圧縮ヘッド(及び他の部品)を固定する旨説明し
た。しかし、ベルトヒータが一番最後に取り付けられる
ような構造とされていても良い。また、図7や図8に示
される例では、フランジの取付部の上からベルトヒータ
を巻き付ける旨説明したが、内側から熱良導性金属-ベ
ルトヒータ-フランジの取付部の順に重なるようであっ
ても良い。
【0034】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、製氷シ
リンダとベルトヒータとの間に熱良導性の金属を介在さ
せることによって、ベルトヒータで発熱される熱を熱良
導性金属によって広範囲に均一に拡散させることができ
る。そして、熱良導性金属によって均一化された熱がそ
の内側の製氷シリンダに伝達され、この結果、製氷シリ
ンダの氷圧縮ヘッド近傍を均一に暖めることができ、圧
縮された氷の排出を円滑に行うことが可能となる。ま
た、熱良導性金属は熱を素早く伝達させるので、ベルト
ヒータによる発熱制御は迅速に反映される。
【0035】請求項2に記載の発明によれば、熱良導性
金属からなるアウタシリンダを氷圧縮ヘッドの固定用の
ボルトを用いて共締めする。このため、アウタシリンダ
の配設を簡便に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のオーガ式製氷機の実施形態の模式断面
図である。
【図2】本発明のオーガ式製氷機の実施形態の分解斜視
図である。
【図3】ベルトヒータの展開図である。
【図4】フランジ・アウタシリンダ・露受皿の断面図で
ある。
【図5】フランジ・アウタシリンダ(変形例1)の断面
図である。
【図6】アウタシリンダ・露受皿(変形例2)の断面図
である。
【図7】フランジ・アウタシリンダの他の例を示す分解
斜視図である。
【図8】フランジ・アウタシリンダの他の例を示す斜視
図である。
【図9】フランジの取付部周辺を示しており、(a)は部
分斜視図、(b)は(a)におけるIX-IX線断面図である。
【図10】本発明のオーガ式製氷機の他の実施形態の分
解斜視図である。
【図11】フランジ・アウタシリンダの斜視図である。
【符号の説明】
1…オーガ式製氷機、2…ギアードモータ、3…駆動モ
ータ、4…減速装置、4A…下カバー、4B…上カバ
ー、5、5’…六角穴付ボルト、5A…頭部、5C…六
角穴、10…ハウジング、15…オーガ、15B…オー
ガの下端部、15C…オーガの上端部、18…冷凍ケー
シング、19…製氷シリンダ、20…冷却パイプ、21
…氷圧縮ヘッド、27…露受皿、33,330…フラン
ジ、33A…挿通孔、35…ベルトヒータ、36,36
0…アウタシリンダ(熱良導性金属)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部にオーガを回転可能に収納する製氷
    シリンダを有する筒状の冷凍ケーシングと、前記オーガ
    の上端部を回転可能に支持するとともに前記冷凍ケーシ
    ングの上部に配置された氷圧縮ヘッドと、前記オーガの
    下端部を回転可能に支持するとともに前記冷凍ケーシン
    グの下部に配置されたハウジングと、前記ハウジングの
    下部に連結されて前記オーガの回転駆動を行うギアード
    モータとを備えたオーガ式製氷機において、 前記氷圧縮ヘッドの外方に位置し、前記製氷シリンダの
    外周面に沿って配置されるベルトヒータをさらに備えて
    おり、 前記製氷シリンダの外表面と前記ベルトヒータの内面と
    の間に、前記製氷シリンダの外表面及び前記ベルトヒー
    タの内面の双方に接触するように熱良導性金属を介在さ
    せたことを特徴とするオーガ式製氷機。
  2. 【請求項2】 前記熱良導性金属を筒状のアウタシリン
    ダとして形成し、前記アウタシリンダが、前記氷圧縮ヘ
    ッドを前記製氷シリンダの内部に固定するボルトによっ
    て前記製氷シリンダに対して共締めされていることを特
    徴とする請求項1に記載のオーガ式製氷機。
JP2001315947A 2001-10-12 2001-10-12 オーガ式製氷機 Pending JP2003121036A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6912868B2 (en) 2002-11-19 2005-07-05 Hoshizaki Electric Co., Ltd. Auger type ice-making machine
JP2011133163A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Hoshizaki Electric Co Ltd ドラム式製氷機
JP2011144958A (ja) * 2010-01-12 2011-07-28 Hoshizaki Electric Co Ltd ドラム式製氷機

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2011133163A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Hoshizaki Electric Co Ltd ドラム式製氷機
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