JP2003120665A - スラストころ軸受の設計方法 - Google Patents
スラストころ軸受の設計方法Info
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C19/00—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
- F16C19/50—Other types of ball or roller bearings
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2360/00—Engines or pumps
- F16C2360/42—Pumps with cylinders or pistons
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
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- Rolling Contact Bearings (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
- Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 適切な寸法のスラストころ軸受を簡単に設計
する。 【解決手段】 相対的なスクロール運動をする2つの軌
道輪10,11と、両軌道輪10,11の互いに対向する面に形成
された対応する2つの円形ポケット13,14内にそれぞれ
配された複数の両円錐ころ12とを備えており、両円錐こ
ろ12の両円錐部12aの円錐面全体にそれぞれクラウニン
グが施され、両円錐部12aの頂角がそれぞれ90度とな
されたスラストころ軸受B1を設計する方法である。クラ
ウニングの曲率半径をR、ピッチ円径をdm、両円錐こ
ろ12の数をZとした場合のポケット13,141対あたりの
基本動定格荷重を所定の式(a-1)、ポケット13,141対あ
たりの定格寿命を所定の式(a-2)とし、両式(a-1)(a-2)
を用いて所定の式(a-3)で表される軸受全体の定格寿命
L10が所定値以上となるように、両円錐ころ12のクラ
ウニングの曲率半径R、ピッチ円径dmおよび両円錐こ
ろ12の数Zを決定する。
する。 【解決手段】 相対的なスクロール運動をする2つの軌
道輪10,11と、両軌道輪10,11の互いに対向する面に形成
された対応する2つの円形ポケット13,14内にそれぞれ
配された複数の両円錐ころ12とを備えており、両円錐こ
ろ12の両円錐部12aの円錐面全体にそれぞれクラウニン
グが施され、両円錐部12aの頂角がそれぞれ90度とな
されたスラストころ軸受B1を設計する方法である。クラ
ウニングの曲率半径をR、ピッチ円径をdm、両円錐こ
ろ12の数をZとした場合のポケット13,141対あたりの
基本動定格荷重を所定の式(a-1)、ポケット13,141対あ
たりの定格寿命を所定の式(a-2)とし、両式(a-1)(a-2)
を用いて所定の式(a-3)で表される軸受全体の定格寿命
L10が所定値以上となるように、両円錐ころ12のクラ
ウニングの曲率半径R、ピッチ円径dmおよび両円錐こ
ろ12の数Zを決定する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、たとえばスクロ
ール型圧縮機においてスラスト力を支持するのに用いら
れるスラストころ軸受の設計方法に関する。
ール型圧縮機においてスラスト力を支持するのに用いら
れるスラストころ軸受の設計方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スクロール型圧縮機は回転式圧縮機の1
種で、流体の圧縮が連続的に行われるものであり、従来
の往復式等の圧縮機に比較して、トルク変動や振動が少
なく、高速運転が可能であることから、近年実用化が進
められている。
種で、流体の圧縮が連続的に行われるものであり、従来
の往復式等の圧縮機に比較して、トルク変動や振動が少
なく、高速運転が可能であることから、近年実用化が進
められている。
【0003】このようなスクロール型圧縮機の構成の1
例を図1に示す。
例を図1に示す。
【0004】図1において、スクロール型圧縮機は、ハ
ウジング(1)内に、渦巻き体(2)を有する固定スクロール
部材(3)が固定され、同じくハウジング(1)内に渦巻き体
(2)に噛み合う渦巻き体(4)を有する公転スクロール部材
(5)がスラストころ軸受(B)により、自転はしないが公転
自在に支持され、公転スクロール部材(5)がクランクピ
ン(6)を有する駆動軸(7)を介して、図示しない駆動源に
連結されたものである。公転スクロール部材(5)は、公
転中心軸Oの周りに公転半径oとなるように公転するよ
うになっている。
ウジング(1)内に、渦巻き体(2)を有する固定スクロール
部材(3)が固定され、同じくハウジング(1)内に渦巻き体
(2)に噛み合う渦巻き体(4)を有する公転スクロール部材
(5)がスラストころ軸受(B)により、自転はしないが公転
自在に支持され、公転スクロール部材(5)がクランクピ
ン(6)を有する駆動軸(7)を介して、図示しない駆動源に
連結されたものである。公転スクロール部材(5)は、公
転中心軸Oの周りに公転半径oとなるように公転するよ
うになっている。
【0005】そして、クランクピン(6)の回転駆動によ
り、公転スクロール部材(5)が、固定スクロール部材(3)
に対して自転することなく公転し、ハウジング(1)の吸
入口(図示略)から吸入された流体が、両渦巻き体(2)
(4)間に形成される圧縮室において圧縮された後、ハウ
ジング(1)の吐出口(図示略)から吐出されるようにな
っている。
り、公転スクロール部材(5)が、固定スクロール部材(3)
に対して自転することなく公転し、ハウジング(1)の吸
入口(図示略)から吸入された流体が、両渦巻き体(2)
(4)間に形成される圧縮室において圧縮された後、ハウ
ジング(1)の吐出口(図示略)から吐出されるようにな
っている。
【0006】スラストころ軸受(B)としては、図2およ
び図3、図4、図5、ならびに図6に示す構造のものが
用いられる。
び図3、図4、図5、ならびに図6に示す構造のものが
用いられる。
【0007】図2および図3に示すスラストころ軸受(B
1)は、相対的なスクロール運動をする2つの軌道輪(10)
(11)と、両軌道輪(10)(11)間に介在させられた複数の両
円錐ころ(12)とを備えている。両軌道輪(10)(11)の互い
に対向する面に、それぞれ底面が平坦面となされた複数
の円形ポケット(13)(14)が周方向に間隔をおいて形成さ
れるとともに、一方の軌道輪(10)の各円形ポケット(13)
とこれに対応する他方の軌道輪(11)の各円形ポケット(1
4)とが同方向に同一量偏心しており、両軌道輪(10)(11)
の対応する2つの円形ポケット(13)(14)内にそれぞれ1
個の両円錐ころ(12)が配されている。
1)は、相対的なスクロール運動をする2つの軌道輪(10)
(11)と、両軌道輪(10)(11)間に介在させられた複数の両
円錐ころ(12)とを備えている。両軌道輪(10)(11)の互い
に対向する面に、それぞれ底面が平坦面となされた複数
の円形ポケット(13)(14)が周方向に間隔をおいて形成さ
れるとともに、一方の軌道輪(10)の各円形ポケット(13)
とこれに対応する他方の軌道輪(11)の各円形ポケット(1
4)とが同方向に同一量偏心しており、両軌道輪(10)(11)
の対応する2つの円形ポケット(13)(14)内にそれぞれ1
個の両円錐ころ(12)が配されている。
【0008】両円錐ころ(12)は、同軸上に位置しかつ底
部を共有する2つの円錐部(12a)からなる。両円錐ころ
(12)の両円錐部(12a)の円錐面全体にそれぞれ曲率半径
Rのクラウニングが施されている。クラウニングの外周
輪郭形状は、円錐面の母線全長にわたって単一の曲率半
径を有する円弧状となされており、両円錐ころ(12)の両
円錐部(12a)はそれぞれ円形ポケット(13)(14)の底面に
接触する。また、両円錐ころ(12)の両円錐部(12a)の頂
角θはそれぞれ90度である。
部を共有する2つの円錐部(12a)からなる。両円錐ころ
(12)の両円錐部(12a)の円錐面全体にそれぞれ曲率半径
Rのクラウニングが施されている。クラウニングの外周
輪郭形状は、円錐面の母線全長にわたって単一の曲率半
径を有する円弧状となされており、両円錐ころ(12)の両
円錐部(12a)はそれぞれ円形ポケット(13)(14)の底面に
接触する。また、両円錐ころ(12)の両円錐部(12a)の頂
角θはそれぞれ90度である。
【0009】一方の軌道輪(10)の円形ポケット(13)とこ
れに対応する他方の軌道輪(11)の各円形ポケット(14)と
の偏心量Eは、公転スクロール部材(5)の公転半径oに
等しい。また、両円錐ころ(12)の重心Gの軌跡をピッチ
円径dmとすると、ピッチ円径dmは上記偏心量Eに等
しい。
れに対応する他方の軌道輪(11)の各円形ポケット(14)と
の偏心量Eは、公転スクロール部材(5)の公転半径oに
等しい。また、両円錐ころ(12)の重心Gの軌跡をピッチ
円径dmとすると、ピッチ円径dmは上記偏心量Eに等
しい。
【0010】図4に示すスラストころ軸受(B2)は、両円
錐ころ(15)の両円錐部(15a)の円錐面にクラウニングが
施されていないことを除いては、図2および図3に示す
スラストころ軸受(B1)と同じ構成である。そして、両円
錐ころ(15)の両円錐部(15a)はそれぞれ両円形ポケット
(13)(14)の底面に接触する。
錐ころ(15)の両円錐部(15a)の円錐面にクラウニングが
施されていないことを除いては、図2および図3に示す
スラストころ軸受(B1)と同じ構成である。そして、両円
錐ころ(15)の両円錐部(15a)はそれぞれ両円形ポケット
(13)(14)の底面に接触する。
【0011】図5に示すスラストころ軸受(B3)は、両円
錐ころ(16)の両円錐部(16a)の底部間にくびれ部(16b)が
形成されていること、および両円錐部(16a)の頂角θが
それぞれ90度ではないことを除いては、図2および図
3に示すスラストころ軸受(B1)と同じ構成である。
錐ころ(16)の両円錐部(16a)の底部間にくびれ部(16b)が
形成されていること、および両円錐部(16a)の頂角θが
それぞれ90度ではないことを除いては、図2および図
3に示すスラストころ軸受(B1)と同じ構成である。
【0012】図6に示すスラストころ軸受(B4)は、両円
錐ころ(17)の両円錐部(17a)の底部間にくびれ部(17b)が
形成されていること、および両円錐部(17a)の頂角がそ
れぞれ90度ではないことを除いては、図4に示すスラ
ストころ軸受(B2)と同じ構成である。
錐ころ(17)の両円錐部(17a)の底部間にくびれ部(17b)が
形成されていること、および両円錐部(17a)の頂角がそ
れぞれ90度ではないことを除いては、図4に示すスラ
ストころ軸受(B2)と同じ構成である。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般的な転
がり軸受については、寿命計算式が規格化されており
(ISO281、JIS B1518等)、この寿命計算式を用
いることによって、要求寿命に対して適切な寸法の軸受
を設計、選定することができるようになっている。
がり軸受については、寿命計算式が規格化されており
(ISO281、JIS B1518等)、この寿命計算式を用
いることによって、要求寿命に対して適切な寸法の軸受
を設計、選定することができるようになっている。
【0014】しかしながら、上述したようなスラストこ
ろ軸受(B1)〜(B4)については、未だ寿命計算式が確立さ
れておらず、軸受寿命を予測することができず、耐久試
験により実際の寿命を把握した上で、適切な寸法を決定
しているのが現状である。
ろ軸受(B1)〜(B4)については、未だ寿命計算式が確立さ
れておらず、軸受寿命を予測することができず、耐久試
験により実際の寿命を把握した上で、適切な寸法を決定
しているのが現状である。
【0015】この発明は上記実情に鑑みてなされたもの
であって、適切な寸法の軸受を簡単に設計することがで
きるスラストころ軸受の設計方法を提供することにあ
る。
であって、適切な寸法の軸受を簡単に設計することがで
きるスラストころ軸受の設計方法を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段と発明の効果】請求項1の
発明によるスラストころ軸受の設計方法は、相対的なス
クロール運動をする2つの軌道輪と、両軌道輪間に介在
させられた複数の両円錐ころとを備えており、両軌道輪
の互いに対向する面に、それぞれ底面が平坦面となされ
た複数の円形ポケットが周方向に間隔をおいて形成され
るとともに、一方の軌道輪の各円形ポケットとこれに対
応する他方の軌道輪の各円形ポケットとが同方向に同一
量偏心しており、両円錐ころの両円錐部の円錐面全体に
それぞれクラウニングが施されているとともに、両円錐
部の頂角がそれぞれ90度となされており、両軌道輪の
対応する2つの円形ポケット内にそれぞれ1個の両円錐
ころが配されているスラストころ軸受の設計方法であっ
て、クラウニングの曲率半径をR、ピッチ円径をdm、
両円錐ころの数をZとした場合のポケット1対あたりの
基本動定格荷重を式(a-1)、ポケット1対あたりの定格
寿命を式(a-2)とし、両式(a-1)(a-2)を用いて式(a-3)で
表される軸受全体の定格寿命L10が所定値以上となる
ように、両円錐ころのクラウニングの曲率半径R、ピッ
チ円径dmおよび両円錐ころ数Zを決定することを特徴
とするものである。
発明によるスラストころ軸受の設計方法は、相対的なス
クロール運動をする2つの軌道輪と、両軌道輪間に介在
させられた複数の両円錐ころとを備えており、両軌道輪
の互いに対向する面に、それぞれ底面が平坦面となされ
た複数の円形ポケットが周方向に間隔をおいて形成され
るとともに、一方の軌道輪の各円形ポケットとこれに対
応する他方の軌道輪の各円形ポケットとが同方向に同一
量偏心しており、両円錐ころの両円錐部の円錐面全体に
それぞれクラウニングが施されているとともに、両円錐
部の頂角がそれぞれ90度となされており、両軌道輪の
対応する2つの円形ポケット内にそれぞれ1個の両円錐
ころが配されているスラストころ軸受の設計方法であっ
て、クラウニングの曲率半径をR、ピッチ円径をdm、
両円錐ころの数をZとした場合のポケット1対あたりの
基本動定格荷重を式(a-1)、ポケット1対あたりの定格
寿命を式(a-2)とし、両式(a-1)(a-2)を用いて式(a-3)で
表される軸受全体の定格寿命L10が所定値以上となる
ように、両円錐ころのクラウニングの曲率半径R、ピッ
チ円径dmおよび両円錐ころ数Zを決定することを特徴
とするものである。
【0017】
【数13】
【数14】
【数15】
ここで、P:ポケット1対あたりの荷重
η、λ:係数
請求項2の発明によるスラストころ軸受の設計方法は、
相対的なスクロール運動をする2つの軌道輪と、両軌道
輪間に介在させられた複数の両円錐ころとを備えてお
り、両軌道輪の互いに対向する面に、それぞれ底面が平
坦面となされた複数の円形ポケットが周方向に間隔をお
いて形成されるとともに、一方の軌道輪の各円形ポケッ
トとこれに対応する他方の軌道輪の各円形ポケットとが
同方向に同一量偏心しており、両円錐ころの両円錐部の
頂角がそれぞれ90度となされており、両軌道輪の対応
する2つの円形ポケット内にそれぞれ1個の両円錐ころ
が配されているスラストころ軸受の設計方法であって、
両円錐ころの両円錐部と円形ポケット底面との有効接触
長さをleff、ピッチ円径をdm、両円錐ころの数を
Zとした場合のポケット1対あたりの基本動定格荷重を
式(b-1)、ポケット1対あたりの定格寿命を式(b-2)と
し、両式(b-1)(b-2)を用いて式(b-3)で表される軸受全
体の定格寿命L10が所定値以上となるように、両円錐
ころの両円錐部と円形ポケット底面との有効接触長さl
eff、ピッチ円径dmおよび両円錐ころ数Zを決定す
ることを特徴とするものである。
相対的なスクロール運動をする2つの軌道輪と、両軌道
輪間に介在させられた複数の両円錐ころとを備えてお
り、両軌道輪の互いに対向する面に、それぞれ底面が平
坦面となされた複数の円形ポケットが周方向に間隔をお
いて形成されるとともに、一方の軌道輪の各円形ポケッ
トとこれに対応する他方の軌道輪の各円形ポケットとが
同方向に同一量偏心しており、両円錐ころの両円錐部の
頂角がそれぞれ90度となされており、両軌道輪の対応
する2つの円形ポケット内にそれぞれ1個の両円錐ころ
が配されているスラストころ軸受の設計方法であって、
両円錐ころの両円錐部と円形ポケット底面との有効接触
長さをleff、ピッチ円径をdm、両円錐ころの数を
Zとした場合のポケット1対あたりの基本動定格荷重を
式(b-1)、ポケット1対あたりの定格寿命を式(b-2)と
し、両式(b-1)(b-2)を用いて式(b-3)で表される軸受全
体の定格寿命L10が所定値以上となるように、両円錐
ころの両円錐部と円形ポケット底面との有効接触長さl
eff、ピッチ円径dmおよび両円錐ころ数Zを決定す
ることを特徴とするものである。
【0018】
【数16】
【数17】
【数18】
ここで、P:ポケット1対あたりの荷重
η、λ、ν:係数
請求項3の発明によるスラストころ軸受の設計方法は、
相対的なスクロール運動をする2つの軌道輪と、両軌道
輪間に介在させられた複数の両円錐ころとを備えてお
り、両軌道輪の互いに対向する面に、それぞれ底面が平
坦面となされた複数の円形ポケットが周方向に間隔をお
いて形成されるとともに、一方の軌道輪の各円形ポケッ
トとこれに対応する他方の軌道輪の各円形ポケットとが
同方向に同一量偏心しており、両円錐ころの両円錐部の
円錐面全体にそれぞれクラウニングが施されているとと
もに、両円錐部の頂角がそれぞれ90度ではなく、両軌
道輪の対応する2つの円形ポケット内にそれぞれ1個の
両円錐ころが配されているスラストころ軸受の設計方法
であって、クラウニングの曲率半径をR、ピッチ円径を
dm、両円錐部の頂角をθ、両円錐ころの数をZとした
場合のポケット1対あたりの基本動定格荷重を式(c-
1)、ポケット1対あたりの定格寿命を式(c-2)とし、両
式(c-1)(c-2)を用いて式(c-3)で表される軸受全体の定
格寿命L10が所定値以上となるように、両円錐ころの
クラウニングの曲率半径R、ピッチ円径dm、両円錐部
の頂角をθおよび両円錐ころ数Zを決定することを特徴
とするものである。
相対的なスクロール運動をする2つの軌道輪と、両軌道
輪間に介在させられた複数の両円錐ころとを備えてお
り、両軌道輪の互いに対向する面に、それぞれ底面が平
坦面となされた複数の円形ポケットが周方向に間隔をお
いて形成されるとともに、一方の軌道輪の各円形ポケッ
トとこれに対応する他方の軌道輪の各円形ポケットとが
同方向に同一量偏心しており、両円錐ころの両円錐部の
円錐面全体にそれぞれクラウニングが施されているとと
もに、両円錐部の頂角がそれぞれ90度ではなく、両軌
道輪の対応する2つの円形ポケット内にそれぞれ1個の
両円錐ころが配されているスラストころ軸受の設計方法
であって、クラウニングの曲率半径をR、ピッチ円径を
dm、両円錐部の頂角をθ、両円錐ころの数をZとした
場合のポケット1対あたりの基本動定格荷重を式(c-
1)、ポケット1対あたりの定格寿命を式(c-2)とし、両
式(c-1)(c-2)を用いて式(c-3)で表される軸受全体の定
格寿命L10が所定値以上となるように、両円錐ころの
クラウニングの曲率半径R、ピッチ円径dm、両円錐部
の頂角をθおよび両円錐ころ数Zを決定することを特徴
とするものである。
【0019】
【数19】
【数20】
【数21】
ここで、P:ポケット1対あたりの荷重
η、λ:係数
請求項4の発明によるスラストころ軸受の設計方法は、
相対的なスクロール運動をする2つの軌道輪と、両軌道
輪間に介在させられた複数の両円錐ころとを備えてお
り、両軌道輪の互いに対向する面に、それぞれ底面が平
坦面となされた複数の円形ポケットが周方向に間隔をお
いて形成されるとともに、一方の軌道輪の各円形ポケッ
トとこれに対応する他方の軌道輪の各円形ポケットとが
同方向に同一量偏心しており、両円錐ころの両円錐部の
頂角がそれぞれ90度ではなく、両軌道輪の対応する2
つの円形ポケット内にそれぞれ1個の両円錐ころが配さ
れているスラストころ軸受の設計方法であって、両円錐
ころの両円錐部と円形ポケット底面との有効接触長さを
leff、ピッチ円径をdm、両円錐ころの数をZとし
た場合のポケット1対あたりの基本動定格荷重を式(d-
1)、ポケット1対あたりの定格寿命を式(d-2)とし、両
式(d-1)(d-2)を用いて式(d-3)で表される軸受全体の定
格寿命L10が所定値以上となるように、両円錐ころの
両円錐部と円形ポケット底面との有効接触長さ
leff、ピッチ円径dmおよび両円錐ころ数Zを決定
することを特徴とするものである。
相対的なスクロール運動をする2つの軌道輪と、両軌道
輪間に介在させられた複数の両円錐ころとを備えてお
り、両軌道輪の互いに対向する面に、それぞれ底面が平
坦面となされた複数の円形ポケットが周方向に間隔をお
いて形成されるとともに、一方の軌道輪の各円形ポケッ
トとこれに対応する他方の軌道輪の各円形ポケットとが
同方向に同一量偏心しており、両円錐ころの両円錐部の
頂角がそれぞれ90度ではなく、両軌道輪の対応する2
つの円形ポケット内にそれぞれ1個の両円錐ころが配さ
れているスラストころ軸受の設計方法であって、両円錐
ころの両円錐部と円形ポケット底面との有効接触長さを
leff、ピッチ円径をdm、両円錐ころの数をZとし
た場合のポケット1対あたりの基本動定格荷重を式(d-
1)、ポケット1対あたりの定格寿命を式(d-2)とし、両
式(d-1)(d-2)を用いて式(d-3)で表される軸受全体の定
格寿命L10が所定値以上となるように、両円錐ころの
両円錐部と円形ポケット底面との有効接触長さ
leff、ピッチ円径dmおよび両円錐ころ数Zを決定
することを特徴とするものである。
【0020】
【数22】
【数23】
【数24】
ここで、P:ポケット1対あたりの荷重
η、λ、ν:係数
請求項1〜4の発明によれば、適切な寸法のスラストこ
ろ軸受を簡単に設計することができるので、実際に長時
間にわたる耐久試験を行う必要がなくなる。
ろ軸受を簡単に設計することができるので、実際に長時
間にわたる耐久試験を行う必要がなくなる。
【0021】
【発明の実施形態】以下、この発明の設計方法につい
て、具体的に説明する。
て、具体的に説明する。
【0022】ここで、以下の説明に用いられる記号を、
表1に示す。
表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】実施形態1
この実施形態は、図2および図3に示すスラストころ軸
受(B1)の設計方法である。
受(B1)の設計方法である。
【0025】まず、スラストころ軸受(B1)の両軌道輪(1
0)(11)に形成された1対の円形ポケット(13)(14)を接触
角α=90度の1つの点接触スラスト軸受と考え、Lund
berg−Palmgren理論からポケット(13)(14)1対あたりの
基本動定格荷重Cnを導出し、ついでこの基本動定格荷
重Cnからポケット(13)(14)1対あたりの定格荷重L n
を求め、最後に軸受(B1)全体の定格寿命L10を求め
る。
0)(11)に形成された1対の円形ポケット(13)(14)を接触
角α=90度の1つの点接触スラスト軸受と考え、Lund
berg−Palmgren理論からポケット(13)(14)1対あたりの
基本動定格荷重Cnを導出し、ついでこの基本動定格荷
重Cnからポケット(13)(14)1対あたりの定格荷重L n
を求め、最後に軸受(B1)全体の定格寿命L10を求め
る。
【0026】Lundberg−Palmgren理論における点接触軸
受の寿命L(×106回転)=1の場合の平均転動体荷
重Qcは、次の式(1-1)の通りである。
受の寿命L(×106回転)=1の場合の平均転動体荷
重Qcは、次の式(1-1)の通りである。
【0027】
【数25】
【0028】式(1-1)中のφは次の式(1-2)で表される。
【0029】
【数26】
【0030】スラストころ軸受(B1)においては、式(1-
1)、式(1-2)中のころ径Daの代わりに、図7に示すピ
ッチ円上のころ断面(図3のj−j線断面)における等
価転動体径Deqを用いる。式(1-1)および(1-2)中のD
aをDeqに置き換えるとともに、定数c=31/3、
h=7/3およびe=10/9を代入すると、それぞれ
式(1-3)、式(1-4)となる。
1)、式(1-2)中のころ径Daの代わりに、図7に示すピ
ッチ円上のころ断面(図3のj−j線断面)における等
価転動体径Deqを用いる。式(1-1)および(1-2)中のD
aをDeqに置き換えるとともに、定数c=31/3、
h=7/3およびe=10/9を代入すると、それぞれ
式(1-3)、式(1-4)となる。
【0031】
【数27】
【0032】
【数28】
【0033】スラストころ軸受(B1)の場合、接触角90
度のスラストころ軸受と同様に、軌道長さは上下の軌道
で同一である。
度のスラストころ軸受と同様に、軌道長さは上下の軌道
で同一である。
【0034】
すなわち、Dn(Di=De)=dm …(1-5)
また、一方の軌道輪(10)が他方の軌道輪(11)に対して相
対的に1回転する間に、ころ(12)も両軌道輪(10)(11)の
ポケット(13)(14)内を1回転(公転)するので、 u=1…(1-6) である。
対的に1回転する間に、ころ(12)も両軌道輪(10)(11)の
ポケット(13)(14)内を1回転(公転)するので、 u=1…(1-6) である。
【0035】式(1-5)および式(1-6)を式(1-4)に代入し
て、次式(1-7)が得られる。
て、次式(1-7)が得られる。
【0036】
【数29】
【0037】ここで、Lundberg−Palmgren理論において
用いられているHertz接触に関する近似式(後述する式
(1-15))を使用するため、式(1-7)中のDaΣρを変形
する。まず、接触だ円の形状に関するHertz式中の関数
Fにスラストころ軸受(B1)の寸法を代入して、式(1-8)
が得られる。
用いられているHertz接触に関する近似式(後述する式
(1-15))を使用するため、式(1-7)中のDaΣρを変形
する。まず、接触だ円の形状に関するHertz式中の関数
Fにスラストころ軸受(B1)の寸法を代入して、式(1-8)
が得られる。
【0038】
【数30】
【0039】故に
【数31】
【0040】また、曲率の総和Σρは式(1-10)で求めら
れる。
れる。
【0041】
【数32】
【0042】式(1-9)に式(1-10)を加えると次の式(1-1
1)となり、
1)となり、
【数33】
【0043】DaΣρは次式(1-12)で表されることにな
る。
る。
【0044】
【数34】
【0045】式(1-12)を式(1-7)に代入すると次の式(1-
13)となり、
13)となり、
【数35】
【0046】ωは次の式(1-14)で表される。
【0047】
【数36】
【0048】Lundberg−Palmgren理論においては、この
ωに対して次の近似式(1-15)を与えている。
ωに対して次の近似式(1-15)を与えている。
【0049】
【数37】
【0050】スラストころ軸受(B1)では、軌道溝半径r
=∞、接触角α=90度であるから、式(1-15)は次式(1
-16)で表されることになり、
=∞、接触角α=90度であるから、式(1-15)は次式(1
-16)で表されることになり、
【数38】
【0051】この式(1-16)を式(1-13)に代入すると、φ
は次の式(1-17)で表されることになる。
は次の式(1-17)で表されることになる。
【0052】
【数39】
【0053】故に、式(1-3)より式(1-18)が得られる。
【0054】
【数40】
【0055】ここで、A1=A/(1.3×0.068552)であ
り、またA=10であるから、寿命L(×106回転)
=1の場合の平均転動体荷重Qcは次の式(1-19)で表さ
れることになる。
り、またA=10であるから、寿命L(×106回転)
=1の場合の平均転動体荷重Qcは次の式(1-19)で表さ
れることになる。
【0056】
【数41】
【0057】式(1-19)に含まれる等価転動体直径Deq
は、その半径が、円形ポケット(13)(14)との接触点にお
ける両円錐ころ(12)の転がり方向断面の曲率半径req
に等しい円の直径である。任意のx位置における曲率半
径reqは次式(1-20)で表されるので、
は、その半径が、円形ポケット(13)(14)との接触点にお
ける両円錐ころ(12)の転がり方向断面の曲率半径req
に等しい円の直径である。任意のx位置における曲率半
径reqは次式(1-20)で表されるので、
【数42】
【0058】等価転動体直径Deq(x)は次式(1-21)と
なる。
なる。
【0059】
【数43】
【0060】円錐部(12a)の頂角θが90度の場合、転
がり方向断面(図8(a)のv−v線断面)の輪郭は図8
(b)に示すように放物線となり、この放物線は次式(1-2
2)により表される。
がり方向断面(図8(a)のv−v線断面)の輪郭は図8
(b)に示すように放物線となり、この放物線は次式(1-2
2)により表される。
【0061】
【数44】
【0062】式(1-22)を式(1-21)に代入すると、次式(1
-23)が得られる。
-23)が得られる。
【0063】
【数45】
【0064】円形ポケット(13)(14)との接触点における
等価転動体直径Deqは、x=0の点におけるD
eq(x)であるから、式(1-23)にx=0を代入して、次
式(1-24)が得られる。
等価転動体直径Deqは、x=0の点におけるD
eq(x)であるから、式(1-23)にx=0を代入して、次
式(1-24)が得られる。
【0065】
【数46】
【0066】図8より、放物線上の点(x1,x2)は
次式(1-25)、(1-26)、(1-27)および(1-28)で表される。
次式(1-25)、(1-26)、(1-27)および(1-28)で表される。
【0067】
【数47】
【0068】
【数48】
【0069】
【数49】
【0070】
【数50】
【0071】式(1-23)に式(1-25)〜(1-28)を代入する
と、次式(1-29)が得られる。
と、次式(1-29)が得られる。
【0072】
【数51】
【0073】さらに、式(1-29)を式(1-24)に代入して、
次式(1-30)が得られる。
次式(1-30)が得られる。
【0074】
【数52】
【0075】先に述べたように、スラストころ軸受(B1)
では、ピッチ円上における等価転動体直径を用いるの
で、式(1-30)にl=dm/2を代入すると、
では、ピッチ円上における等価転動体直径を用いるの
で、式(1-30)にl=dm/2を代入すると、
【数53】
【0076】となる。この式(1-31)を式(1-19)に代入す
ることによって、スラストころ軸受(B1)における寿命L
(×106回転)=1のときの平均転動耐荷重Qcが次
式(1-32)の通り得られる。
ることによって、スラストころ軸受(B1)における寿命L
(×106回転)=1のときの平均転動耐荷重Qcが次
式(1-32)の通り得られる。
【0077】
【数54】
【0078】さらに、円形ポケット(13)(14)1対あたり
の基本動定格荷重Cnは次のようにして求められる。
の基本動定格荷重Cnは次のようにして求められる。
【0079】上下の円形ポケット(13)(14)の基本動定格
荷重をそれぞれCi、Ceとすると、ポケット(13)(14)
1対あたりの基本動定格荷重Cnは、次の式(1-33)で表
される。
荷重をそれぞれCi、Ceとすると、ポケット(13)(14)
1対あたりの基本動定格荷重Cnは、次の式(1-33)で表
される。
【0080】
【数55】
【0081】また、Lundberg−Palmgren理論において、
スラスト軸受の基本動定格荷重は次式で与えられてい
る。
スラスト軸受の基本動定格荷重は次式で与えられてい
る。
【0082】Ci=QciZsinα
Ce=QceZsinα
スラストころ軸受(B1)では、上下の軌道輪(10)(11)の円
形ポケット(13)(14)の基本動定格荷重は等しく、円形ポ
ケット(13)(14)1対あたりのころ数Z=1、接触角α=
90度であるから、Ci=Ce=Qcとなる。
形ポケット(13)(14)の基本動定格荷重は等しく、円形ポ
ケット(13)(14)1対あたりのころ数Z=1、接触角α=
90度であるから、Ci=Ce=Qcとなる。
【0083】また、点接触軸受ではw=10/3である
から、ポケット(13)(14)1対あたりの基本動定格荷重C
nは、 Cn=2−0.3Qc …(1-34) となる。
から、ポケット(13)(14)1対あたりの基本動定格荷重C
nは、 Cn=2−0.3Qc …(1-34) となる。
【0084】式(1-34)に減少係数ηλ(Lundberg−Palm
gren理論においては、単列スラスト玉軸受に対し、0.
6を与えている。)を導入するとともに、式(1-19)を代
入すると、ポケット(13)(14)1対あたりの基本動定格荷
重Cnが得られる(式(a-1)参照)。
gren理論においては、単列スラスト玉軸受に対し、0.
6を与えている。)を導入するとともに、式(1-19)を代
入すると、ポケット(13)(14)1対あたりの基本動定格荷
重Cnが得られる(式(a-1)参照)。
【0085】
【数56】
【0086】ここで、ポケット(13)(14)1対あたりの定
格寿命Lnは式(a-2)で表されるから、
格寿命Lnは式(a-2)で表されるから、
【数57】
【0087】軸受(B1)全体の定格寿命L10は次の式(a
-3)の通りになる。
-3)の通りになる。
【0088】
【数58】
【0089】そして、式(a-3)で表される軸受(B1)全体
の定格寿命L10が所定値以上となるように、両円錐こ
ろ(12)のクラウニングの曲率半径R、ピッチ円径dmお
よび両円錐ころ(12)の数Zを決定する。こうして、スラ
ストころ軸受(B1)が設計される。
の定格寿命L10が所定値以上となるように、両円錐こ
ろ(12)のクラウニングの曲率半径R、ピッチ円径dmお
よび両円錐ころ(12)の数Zを決定する。こうして、スラ
ストころ軸受(B1)が設計される。
【0090】実施形態2
この実施形態は、図4に示すスラストころ軸受(B2)の設
計方法である。
計方法である。
【0091】スラストころ軸受(B2)については、両軌道
輪(10)(11)に形成された1対の円形ポケット(13)(14)を
接触角α=90度の線接触スラスト軸受と考え、基本動
定格荷重Cnを導出する。
輪(10)(11)に形成された1対の円形ポケット(13)(14)を
接触角α=90度の線接触スラスト軸受と考え、基本動
定格荷重Cnを導出する。
【0092】Lundberg−Palmgren理論における線接触軸
受の寿命L(×106回転)=1の場合の平均転動体荷
重Qcは、次の式(2-1)で表され、式(2-1)中のΨは次の
式(2-2)で表される。
受の寿命L(×106回転)=1の場合の平均転動体荷
重Qcは、次の式(2-1)で表され、式(2-1)中のΨは次の
式(2-2)で表される。
【0093】
【数59】
【0094】
【数60】
【0095】実施形態1のスラストころ軸受(B1)と同様
に、式(2-1)、式(2-2)中のころ径D aの代わりに等価転
動体直径Deqを用いる。式(2-1)および(2-2)中のDa
をD eqとするとともに、定数c=31/3、h=7/
3、e=9/8を代入すると、それぞれ式(2-3)および
(2-4)となる。
に、式(2-1)、式(2-2)中のころ径D aの代わりに等価転
動体直径Deqを用いる。式(2-1)および(2-2)中のDa
をD eqとするとともに、定数c=31/3、h=7/
3、e=9/8を代入すると、それぞれ式(2-3)および
(2-4)となる。
【0096】
【数61】
【0097】
【数62】
【0098】式(2-3)におけるB1は、通常の転がり軸
受を用いた実験により3.517×A1 20/27と求
められている。また、曲率の総和Σρ=2/Deqよ
り、D eqΣρ=2である。また、軌道径Dnは、この
種のスラストころ軸受ではピッチ円径dmに等しい。さ
らに、一方の軌道輪(10)が他方の軌道輪(11)に対して相
対的に1回転する間に、両円錐ころ(15)も両軌道輪(10)
(11)の円形ポケット(13)(14)内を1回転(公転)するの
で、u=1である。したがって、寿命L(×10 6回
転)=1の場合の平均転動体荷重Qcは、次の式(2-5)
で表されることになる。
受を用いた実験により3.517×A1 20/27と求
められている。また、曲率の総和Σρ=2/Deqよ
り、D eqΣρ=2である。また、軌道径Dnは、この
種のスラストころ軸受ではピッチ円径dmに等しい。さ
らに、一方の軌道輪(10)が他方の軌道輪(11)に対して相
対的に1回転する間に、両円錐ころ(15)も両軌道輪(10)
(11)の円形ポケット(13)(14)内を1回転(公転)するの
で、u=1である。したがって、寿命L(×10 6回
転)=1の場合の平均転動体荷重Qcは、次の式(2-5)
で表されることになる。
【0099】
【数63】
【0100】実施形態1のスラストころ軸受(B1)と同様
にDeq=dmであるので、Qcは次の式(2-6)で表さ
れることになる。
にDeq=dmであるので、Qcは次の式(2-6)で表さ
れることになる。
【0101】
【数64】
【0102】上下の円形ポケット(13)(14)の基本動定格
荷重をCi、Ceとすると、ポケット(13)(14)1対あた
りの基本動定格荷重Cnは、次の式(2-7)で表される。
荷重をCi、Ceとすると、ポケット(13)(14)1対あた
りの基本動定格荷重Cnは、次の式(2-7)で表される。
【0103】
【数65】
【0104】実施形態1のスラストころ軸受(B1)と同様
に、スラストころ軸受(B2)ではCi=Ce=Qcとな
る。また、線接触軸受ではw=9/2であるから、ポケ
ット(13)(14)1対あたりの基本動定格荷重Cnは、次の
式(2-8)で表されることになる。
に、スラストころ軸受(B2)ではCi=Ce=Qcとな
る。また、線接触軸受ではw=9/2であるから、ポケ
ット(13)(14)1対あたりの基本動定格荷重Cnは、次の
式(2-8)で表されることになる。
【0105】
【数66】
【0106】式(2-8)に減少係数ηλν(ηλν=0.
6とする)を導入するとともに、式(2-6)を代入する
と、式(b-1)の通り、ポケット(13)(14)1対あたりの基
本動定格荷重Cnが得られる。
6とする)を導入するとともに、式(2-6)を代入する
と、式(b-1)の通り、ポケット(13)(14)1対あたりの基
本動定格荷重Cnが得られる。
【0107】
【数67】
【0108】ここで、ポケット(13)(14)1対あたりあた
りの定格寿命Lnは式(b-2)で表されるから、
りの定格寿命Lnは式(b-2)で表されるから、
【数68】
【0109】軸受(B2)全体の定格寿命L10は次の式(b
-3)の通りになる。
-3)の通りになる。
【0110】
【数69】
【0111】そして、式(b-3)で表される軸受(B2)全体
の定格寿命L10が所定値以上となるように、両円錐こ
ろ(15)の両円錐部(15a)と円形ポケット(13)(14)底面と
の有効接触長さleff、ピッチ円径dmおよび両円錐
ころ(15)の数Zを決定する。こうして、スラストころ軸
受(B2)が設計される。
の定格寿命L10が所定値以上となるように、両円錐こ
ろ(15)の両円錐部(15a)と円形ポケット(13)(14)底面と
の有効接触長さleff、ピッチ円径dmおよび両円錐
ころ(15)の数Zを決定する。こうして、スラストころ軸
受(B2)が設計される。
【0112】実施形態3
この実施形態は、図5に示すスラストころ軸受(B3)の設
計方法である。
計方法である。
【0113】スラストころ軸受(B3)については、1対の
円形ポケット(13)(14)を接触角α=90度の点接触スラ
スト軸受と考える。したがって、寿命L(×106回
転)=1の場合の平均転動体荷重Qcは、実施形態1の
スラストころ軸受(B1)と同じく、次の式(3-1)となる。
円形ポケット(13)(14)を接触角α=90度の点接触スラ
スト軸受と考える。したがって、寿命L(×106回
転)=1の場合の平均転動体荷重Qcは、実施形態1の
スラストころ軸受(B1)と同じく、次の式(3-1)となる。
【0114】
【数70】
【0115】この実施形態では、両円錐ころ(16)の両円
錐部(16a)の頂角θが90度ではない。以下、頂角θが
0度<θ<90度の場合と、90度<θ<180度の場
合について、式(3-1)中の等価転動体直径Deqを求め
る。
錐部(16a)の頂角θが90度ではない。以下、頂角θが
0度<θ<90度の場合と、90度<θ<180度の場
合について、式(3-1)中の等価転動体直径Deqを求め
る。
【0116】頂角θが0度<θ<90度の場合
この場合、両円錐ころ(16)の転がり方向断面(図9(a)
のs−s線断面)の輪郭は図9(b)に示すようにだ円で
あり、このだ円は次の式(3-2)により表される。
のs−s線断面)の輪郭は図9(b)に示すようにだ円で
あり、このだ円は次の式(3-2)により表される。
【0117】
【数71】
【0118】この式(3-2)を変形すると、次の式(3-3)に
なる。
なる。
【0119】
【数72】
【0120】実施形態1で示した式(1-21)に式(3-3)を
代入すると次式(3-4)が得られる。
代入すると次式(3-4)が得られる。
【0121】
【数73】
【0122】したがって、x=0の点における等価転動
体直径Deqは次式(3-5)となる。
体直径Deqは次式(3-5)となる。
【0123】
【数74】
【0124】また、図9より、上記だ円の半径a、bは
それぞれ次式(3-6)、(3-7)により表される。
それぞれ次式(3-6)、(3-7)により表される。
【0125】
【数75】
【0126】
【数76】
【0127】なお、式(3-6)中のr、hはそれぞれ次式
(3-8)、(3-9)
(3-8)、(3-9)
【数77】
【0128】
【数78】
【0129】である。
【0130】式(3-6)、(3-7)を式(3-5)に代入すると、
等価転動体直径Deqが次式(3-10)の通り得られる。
等価転動体直径Deqが次式(3-10)の通り得られる。
【0131】
【数79】
【0132】頂角θが90度<θ<180度の場合
この場合、両円錐ころ(16)の転がり方向断面(図10
(a)のm−m線断面)の下側部分の輪郭は、図10(b)に
示すように双曲線であり、この双曲線は次の式(3-11)に
より表される。
(a)のm−m線断面)の下側部分の輪郭は、図10(b)に
示すように双曲線であり、この双曲線は次の式(3-11)に
より表される。
【0133】
【数80】
【0134】この式(3-11)を変形すると、次の式(3-12)
になる。
になる。
【0135】
【数81】
【0136】実施形態1で示した式(1-21)に式(3-12)を
代入すると、次式(3-13)が得られる。
代入すると、次式(3-13)が得られる。
【0137】
【数82】
【0138】したがって、x=0の点における等価転動
体直径Deqは次式(3-14)となる。
体直径Deqは次式(3-14)となる。
【0139】
【数83】
【0140】図10より、上記双曲線上の2点(x1,
x2)、(x2,y2)は、次式(3-15)、(3-16)、(3-1
7)および(3-18)により表される。
x2)、(x2,y2)は、次式(3-15)、(3-16)、(3-1
7)および(3-18)により表される。
【0141】
【数84】
【0142】y1=2y3+a …(3-16)
【数85】
【0143】y2=y3+a …(3-18)
なお、式(3-15)〜(3-18)に含まれるr1、h1、r2、
h2、y3は、それぞれ次式(3-19)、(3-20)、(3-21)、
(3-22)および(3-23)の通りである。
h2、y3は、それぞれ次式(3-19)、(3-20)、(3-21)、
(3-22)および(3-23)の通りである。
【0144】
【数86】
【0145】
【数87】
【0146】
【数88】
【0147】
【数89】
【0148】
【数90】
【0149】2点の座標(x1,x2)、(x2,
y2)をそれぞれ式(3-11)に代入すると、次の式(3-2
4)、(3-25)が得られる。
y2)をそれぞれ式(3-11)に代入すると、次の式(3-2
4)、(3-25)が得られる。
【0150】
【数91】
【0151】
【数92】
【0152】式(3-24)、(3-25)を式(3-14)に代入する
と、等価転動体直径Deqが次式(3-26)の通り得られ
る。
と、等価転動体直径Deqが次式(3-26)の通り得られ
る。
【0153】
【数93】
【0154】したがって、頂角θが90度でない両円錐
ころにおいては、頂角θが0度<θ<90度の場合、9
0度<θ<180度の場合のいずれの場合にも、等価円
直径Deqは等しくなる。
ころにおいては、頂角θが0度<θ<90度の場合、9
0度<θ<180度の場合のいずれの場合にも、等価円
直径Deqは等しくなる。
【0155】また、この実施形態のスラストころ軸受(B
3)では、円錐部(16a)の頂点からピッチ円までの距離は
dm/2であるから、式(3-10)または(3-26)にl=dm
/2を代入すると、等価転動体直径Deqは次式(3-27)
の通りとなる。
3)では、円錐部(16a)の頂点からピッチ円までの距離は
dm/2であるから、式(3-10)または(3-26)にl=dm
/2を代入すると、等価転動体直径Deqは次式(3-27)
の通りとなる。
【0156】
【数94】
【0157】そして、式(3-1)に式(3-27)を代入するこ
とによって、スラストころ軸受(B3)における寿命L(×
106回転)=1のときの平均転動体荷重Qcが次式(3
-28)の通り得られる。
とによって、スラストころ軸受(B3)における寿命L(×
106回転)=1のときの平均転動体荷重Qcが次式(3
-28)の通り得られる。
【0158】
【数95】
【0159】この式(3-28)を実施形態1の式(1-34)に代
入するとともに、減少係数ηλを導入すると、式(c-1)
の通り、ポケット(13)(14)1対あたりの基本動定格荷重
Cnが得られる。
入するとともに、減少係数ηλを導入すると、式(c-1)
の通り、ポケット(13)(14)1対あたりの基本動定格荷重
Cnが得られる。
【0160】
【数96】
【0161】ここで、ポケット(13)(14)1対あたりの定
格寿命Lnは式(c-2)で表されるから、
格寿命Lnは式(c-2)で表されるから、
【数97】
【0162】軸受(B3)全体の定格寿命L10は次の式(c
-3)の通りになる。
-3)の通りになる。
【0163】
【数98】
【0164】そして、式(c-3)で表される軸受(B3)全体
の定格寿命L10が所定値以上となるように、両円錐こ
ろ(16)のクラウニングの曲率半径R、ピッチ円径dm、
両円錐部(16a)の頂角θおよび両円錐ころ(16)の数Zを
決定する。こうして、スラストころ軸受(B3)が設計され
る。
の定格寿命L10が所定値以上となるように、両円錐こ
ろ(16)のクラウニングの曲率半径R、ピッチ円径dm、
両円錐部(16a)の頂角θおよび両円錐ころ(16)の数Zを
決定する。こうして、スラストころ軸受(B3)が設計され
る。
【0165】実施形態4
この実施形態は、図6に示すスラストころ軸受(B4)の設
計方法である。
計方法である。
【0166】このスラストころ軸受(B4)については、1
対の円形ポケット(13)(14)を接触角α=90度の線接触
スラスト軸受と考える。したがって、寿命L(×106
回転)=1の場合の平均転動体荷重Qcは、実施形態2
のスラストころ軸受(B2)と同じく次の式(4-1)となる。
対の円形ポケット(13)(14)を接触角α=90度の線接触
スラスト軸受と考える。したがって、寿命L(×106
回転)=1の場合の平均転動体荷重Qcは、実施形態2
のスラストころ軸受(B2)と同じく次の式(4-1)となる。
【0167】
【数99】
【0168】また、実施形態3のスラストころ軸受(B3)
と同様に、両円錐ころ(17)の等価転動体直径Deqは次
式(4-2)で表される。
と同様に、両円錐ころ(17)の等価転動体直径Deqは次
式(4-2)で表される。
【0169】
【数100】
【0170】式(4-1)に式(4-2)を代入して、次式(4-3)
が得られる。
が得られる。
【0171】
【数101】
【0172】この式(4-3)を実施形態2の式(2-8)に代入
するとともに、減少係数ηλνを導入すると、式(d-1)
の通り、ポケット(13)(14)1対あたりの基本動定格荷重
Cnが得られる。
するとともに、減少係数ηλνを導入すると、式(d-1)
の通り、ポケット(13)(14)1対あたりの基本動定格荷重
Cnが得られる。
【0173】
【数102】
【0174】ここで、ポケット(13)(14)1対あたりの定
格寿命Lnは式(d-2)で表されるから、
格寿命Lnは式(d-2)で表されるから、
【数103】
【0175】軸受(B3)全体の定格寿命L10は次の式(d
-3)の通りになる。
-3)の通りになる。
【0176】
【数104】
【0177】そして、式(d-3)で表される軸受(B4)全体
の定格寿命L10が所定値以上となるように、両円錐こ
ろ(17)の両円錐部(17a)と円形ポケット(13)(14)底面と
の有効接触長さleff、ピッチ円径dmおよび両円錐
ころ(17)の数Zを決定する。こうして、スラストころ軸
受(B4)が設計される。
の定格寿命L10が所定値以上となるように、両円錐こ
ろ(17)の両円錐部(17a)と円形ポケット(13)(14)底面と
の有効接触長さleff、ピッチ円径dmおよび両円錐
ころ(17)の数Zを決定する。こうして、スラストころ軸
受(B4)が設計される。
【図1】スラストころ軸受を使用したスクロール型圧縮
機の一例を示す縦断面図である。
機の一例を示す縦断面図である。
【図2】スラストころ軸受の第1の具体例を示す一部切
り欠き平面図である。
り欠き平面図である。
【図3】図2のIII−III線拡大断面図である。
【図4】スラストころ軸受の第2の具体例を示す図3相
当の図である。
当の図である。
【図5】スラストころ軸受の第3の具体例を示す図3相
当の図である。
当の図である。
【図6】スラストころ軸受の第4の具体例を示す図3相
当の図である。
当の図である。
【図7】第1具体例のスラストころ軸受における両円錐
ころのピッチ円上の断面形状を示す図3のj−j線断面
図である。
ころのピッチ円上の断面形状を示す図3のj−j線断面
図である。
【図8】実施形態1において等価転動体直径を求めるた
めの式および式中の記号を説明する図であり、(a)は両
円錐ころの正面図、(b)は(a)のv−v線断面における下
側部分の輪郭を示す断面図、(c)は(a)のw−w線断面図
である。
めの式および式中の記号を説明する図であり、(a)は両
円錐ころの正面図、(b)は(a)のv−v線断面における下
側部分の輪郭を示す断面図、(c)は(a)のw−w線断面図
である。
【図9】実施形態3において等価転動体直径を求めるた
めの式および式中の記号の説明をする図であり、(a)は
両円錐ころの正面図、(b)は(a)のs−s線断面図、(c)
は(a)のt−t線断面図である。
めの式および式中の記号の説明をする図であり、(a)は
両円錐ころの正面図、(b)は(a)のs−s線断面図、(c)
は(a)のt−t線断面図である。
【図10】実施形態3において等価転動体直径を求める
ための式および式中の記号を説明する図であり、(a)は
両円錐ころの正面図、(b)は(a)のm−m線断面における
下側部分の輪郭を示す断面図、(c)は(a)のn−n線断面
図である。
ための式および式中の記号を説明する図であり、(a)は
両円錐ころの正面図、(b)は(a)のm−m線断面における
下側部分の輪郭を示す断面図、(c)は(a)のn−n線断面
図である。
(10)(11):軌道輪
(12)(15)(16)(17):両円錐ころ
(12a)(15a)(16a)(17a):両円錐部
(13)(14):円形ポケット
(B1)(B2)(B3)(B4):スラストころ軸受
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 3H029 AA02 AB01 BB21 BB31 BB44
CC17
3H039 AA01 AA11 BB02 BB05 BB07
CC23
3J101 AA01 AA12 AA16 AA27 AA42
AA53 AA63 AA73 FA41 FA53
Claims (4)
- 【請求項1】 相対的なスクロール運動をする2つの軌
道輪と、両軌道輪間に介在させられた複数の両円錐ころ
とを備えており、両軌道輪の互いに対向する面に、それ
ぞれ底面が平坦面となされた複数の円形ポケットが周方
向に間隔をおいて形成されるとともに、一方の軌道輪の
各円形ポケットとこれに対応する他方の軌道輪の各円形
ポケットとが同方向に同一量偏心しており、両円錐ころ
の両円錐部の円錐面全体にそれぞれクラウニングが施さ
れているとともに、両円錐部の頂角がそれぞれ90度と
なされており、両軌道輪の対応する2つの円形ポケット
内にそれぞれ1個の両円錐ころが配されているスラスト
ころ軸受の設計方法であって、 クラウニングの曲率半径をR、ピッチ円径をdm、両円
錐ころの数をZとした場合のポケット1対あたりの基本
動定格荷重を式(a-1)、ポケット1対あたりの定格寿命
を式(a-2)とし、両式(a-1)(a-2)を用いて式(a-3)で表さ
れる軸受全体の定格寿命L10が所定値以上となるよう
に、両円錐ころのクラウニングの曲率半径R、ピッチ円
径dmおよび両円錐ころの数Zを決定することを特徴と
するスラストころ軸受の設計方法。 【数1】 【数2】 【数3】 ここで、P:ポケット1対あたりの荷重 η、λ:係数 - 【請求項2】 相対的なスクロール運動をする2つの軌
道輪と、両軌道輪間に介在させられた複数の両円錐ころ
とを備えており、両軌道輪の互いに対向する面に、それ
ぞれ底面が平坦面となされた複数の円形ポケットが周方
向に間隔をおいて形成されるとともに、一方の軌道輪の
各円形ポケットとこれに対応する他方の軌道輪の各円形
ポケットとが同方向に同一量偏心しており、両円錐ころ
の両円錐部の頂角がそれぞれ90度となされており、両
軌道輪の対応する2つの円形ポケット内にそれぞれ1個
の両円錐ころが配されているスラストころ軸受の設計方
法であって、 両円錐ころの両円錐部と円形ポケット底面との有効接触
長さをleff、ピッチ円径をdm、両円錐ころの数を
Zとした場合のポケット1対あたりの基本動定格荷重を
式(b-1)、ポケット1対あたりの定格寿命を式(b-2)と
し、両式(b-1)(b-2)を用いて式(b-3)で表される軸受全
体の定格寿命L10が所定値以上となるように、両円錐
ころの両円錐部と円形ポケット底面との有効接触長さl
eff、ピッチ円径dmおよび両円錐ころの数Zを決定
することを特徴とするスラストころ軸受の設計方法。 【数4】 【数5】 【数6】 ここで、P:ポケット1対あたりの荷重 η、λ、ν:係数 - 【請求項3】 相対的なスクロール運動をする2つの軌
道輪と、両軌道輪間に介在させられた複数の両円錐ころ
とを備えており、両軌道輪の互いに対向する面に、それ
ぞれ底面が平坦面となされた複数の円形ポケットが周方
向に間隔をおいて形成されるとともに、一方の軌道輪の
各円形ポケットとこれに対応する他方の軌道輪の各円形
ポケットとが同方向に同一量偏心しており、両円錐ころ
の両円錐部の円錐面全体にそれぞれクラウニングが施さ
れているとともに、両円錐部の頂角がそれぞれ90度で
はなく、両軌道輪の対応する2つの円形ポケット内にそ
れぞれ1個の両円錐ころが配されているスラストころ軸
受の設計方法であって、 クラウニングの曲率半径をR、ピッチ円径をdm、両円
錐部の頂角をθ、両円錐ころの数をZとした場合のポケ
ット1対あたりの基本動定格荷重を式(c-1)、ポケット
1対あたりの定格寿命を式(c-2)とし、両式(c-1)(c-2)
を用いて式(c-3)で表される軸受全体の定格寿命L10
が所定値以上となるように、両円錐ころのクラウニング
の曲率半径R、ピッチ円径dm、両円錐部の頂角をθお
よび両円錐ころ数のZを決定することを特徴とするスラ
ストころ軸受の設計方法。 【数7】 【数8】 【数9】 ここで、P:ポケット1対あたりの荷重 η、λ:係数 - 【請求項4】 相対的なスクロール運動をする2つの軌
道輪と、両軌道輪間に介在させられた複数の両円錐ころ
とを備えており、両軌道輪の互いに対向する面に、それ
ぞれ底面が平坦面となされた複数の円形ポケットが周方
向に間隔をおいて形成されるとともに、一方の軌道輪の
各円形ポケットとこれに対応する他方の軌道輪の各円形
ポケットとが同方向に同一量偏心しており、両円錐ころ
の両円錐部の頂角がそれぞれ90度ではなく、両軌道輪
の対応する2つの円形ポケット内にそれぞれ1個の両円
錐ころが配されているスラストころ軸受の設計方法であ
って、 両円錐ころの両円錐部と円形ポケット底面との有効接触
長さをleff、ピッチ円径をdm、両円錐ころの数を
Zとした場合のポケット1対あたりの基本動定格荷重を
式(d-1)、ポケット1対あたりの定格寿命を式(d-2)と
し、両式(d-1)(d-2)を用いて式(d-3)で表される軸受全
体の定格寿命L10が所定値以上となるように、両円錐
ころの両円錐部と円形ポケット底面との有効接触長さl
eff、ピッチ円径dmおよび両円錐ころの数Zを決定
することを特徴とするスラストころ軸受の設計方法。 【数10】 【数11】 【数12】 ここで、P:ポケット1対あたりの荷重 η、λ、ν:係数
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001316395A JP2003120665A (ja) | 2001-10-15 | 2001-10-15 | スラストころ軸受の設計方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001316395A JP2003120665A (ja) | 2001-10-15 | 2001-10-15 | スラストころ軸受の設計方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003120665A true JP2003120665A (ja) | 2003-04-23 |
Family
ID=19134417
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001316395A Withdrawn JP2003120665A (ja) | 2001-10-15 | 2001-10-15 | スラストころ軸受の設計方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003120665A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017207050A (ja) * | 2016-05-18 | 2017-11-24 | 澤 司郎 | スクロール形ポンプ構造のメカニカルシール。 |
-
2001
- 2001-10-15 JP JP2001316395A patent/JP2003120665A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017207050A (ja) * | 2016-05-18 | 2017-11-24 | 澤 司郎 | スクロール形ポンプ構造のメカニカルシール。 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050104 |