JP2003120350A - 燃料改質器を備えたガスエンジン - Google Patents

燃料改質器を備えたガスエンジン

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JP2003120350A
JP2003120350A JP2001321760A JP2001321760A JP2003120350A JP 2003120350 A JP2003120350 A JP 2003120350A JP 2001321760 A JP2001321760 A JP 2001321760A JP 2001321760 A JP2001321760 A JP 2001321760A JP 2003120350 A JP2003120350 A JP 2003120350A
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gas
reforming
chamber
engine
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Toshio Matsuoka
俊雄 松岡
Toru Nakazono
徹 中園
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Yanmar Co Ltd
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Yanmar Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 炭化水素系燃料を燃料改質器で改質した後、
この改質後の燃料を燃焼室に向けて供給するガスエンジ
ンに対し、失火判定の精度を向上させ、その実用性の向
上を図る。 【解決手段】 炭化水素系燃料を改質する燃料改質器5
1を備え、この燃料改質器51で炭化水素系燃料を改質
することによって得られた改質後燃料を各気筒の燃焼室
に向けて供給するガスエンジン1に対し、カムパルス信
号またはクランクパルス信号からエンジン回転変動の
0.5次周波数成分を算出して、エンジン気筒数に対応
した回転変動の基本周波数成分を算出する。0.5次周
波数成分を基本周波数成分で除算することにより失火定
数を算出し、この失火定数から各サイクル毎に失火の有
無を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素系燃料を
燃料改質器で改質した後、この改質後の燃料を燃焼室に
向けて供給するガスエンジンに係る。特に、本発明は、
この種のガスエンジンの運転制御の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガスエンジンの一形態とし
て、炭化水素系燃料(Cmn)を燃料改質器で改質する
ことにより、発熱量の大きな燃料を得て、エンジンの熱
効率の向上を図るようにしたものが知られている。
【0003】図53は、この種のガスエンジンによって
発電を行う発電システムの概略構成を示す図である。こ
の図に示すように、本ガスエンジンは、エンジン本体a
から延びる出力軸a1が発電機bに接続されており、こ
の出力軸a1の回転駆動力によって発電機bによる発電
を行わせるようになっている。
【0004】また、ガスエンジンの吸気系は、空気供給
系と燃料供給系とから成っており、空気供給系から供給
される空気と燃料供給系から供給される燃料との混合気
が燃焼室に供給されてエンジン本体aが駆動するように
なっている。
【0005】空気供給系は、過給機(コンプレッサ)c
及びインタクーラdを備えている。つまり、この過給機
cによって空気を圧縮した後、この空気をインタクーラ
dで冷却することで、高密度の空気を燃焼室に向けて供
給できるようになっている。尚、上記過給機cは、排気
ガスが流れる排気管eに設けられたタービンfの出力軸
f1に直結されており、タービンfの回転出力を受けて
空気を圧縮する。
【0006】一方、燃料供給系は、燃料改質器g、排熱
ボイラh、脱硫装置i、タンクjを備えている。この燃
料供給系では、炭化水素系燃料(Cmn)と水蒸気(H
2O)とを燃料改質器g内で吸熱反応させることによっ
て燃料組成を変化させ、これによって、元の炭化水素系
燃料よりも発熱量が大きな燃料が得られるようにしてい
る。また、この吸熱反応に必要な熱エネルギは排気管e
を流れる排気ガスから得るようになっている。
【0007】具体的には、先ず、炭化水素系燃料は硫黄
分を含んでいるため、脱硫装置iによってこの硫黄分を
除去し、この硫黄分が除去された後の炭化水素系燃料が
燃料改質器gに供給される。尚、燃料改質器gの触媒
(金属(Rh,Ru,Ni,Ir,Pd,Pt,Re,
Co,Fe)、アルカリ炭酸塩(K2CO3)、塩基性酸
化物(MgO,CaO,K2O)、石炭等の鉱物質(F
eS2)等)は、硫黄(消化ガスやバイオガス中の硫化
水素、都市ガスの付臭剤、石油系燃料の硫黄分など)に
よる被毒の虞があり、これを回避するために上記脱硫装
置i及びこの脱硫装置iに水添脱硫を行わせるための水
素を供給する水素ボンベkが必要である。一方、排熱ボ
イラhでは、排気管eを流れる排気ガスの熱量を利用し
て水蒸気が発生しており、この水蒸気が燃料改質器gに
供給される。また、燃料改質器gには排気ガスの熱エネ
ルギを取得するための図示しない熱交換器が備えられて
いる。これにより、燃料改質器gの内部では以下の吸熱
反応が行われる。
【0008】 Cmn+mH2O→mCO+(n/2+m)H2 …(1) 炭化水素系燃料がメタン(m=1、n=4)である場合
には以下の吸熱反応となる。
【0009】 CH4+H2O→CO+3H2 …(2) このような反応が行われた場合、改質後の燃料の発熱量
は元の炭化水素系燃料よりも大幅に上昇し(例えば25
%程度上昇する)、これによって発電効率(発電機出力
/供給燃料Cmn)の向上を図ることが可能な燃料が得
られることになる。
【0010】そして、改質後の燃料は、一旦タンクjに
貯蔵され、このタンクjに内蔵された図示しない除湿器
で余分な残留H2Oが取り除かれた後、上記空気供給系
から供給された空気と混合されて燃焼室に供給される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のガ
スエンジンの実用性の向上を図るためには、以下に掲げ
る課題を解決しておく必要があり、燃料改質器を備えて
いないこれまでのガスエンジンとは異なる制御が必要で
ある。 (1)本ガスエンジンを多気筒エンジンとした場合に、
改質器の応答性や改質性能が変動することに伴って燃焼
室へ供給される総燃料中の水素濃度が変化し、これによ
って一部の気筒で失火が発生する可能性がある。このた
め、燃料改質器を備えるガスエンジンにあっては、各気
筒における失火を高精度で検出する必要がある。 (2)上記の要因(水素濃度の変化)により、燃焼室内
での燃焼が不安定になったり排気ガス中のNOx等の有
害物質の量が増大したりする可能性がある。このため、
燃料改質器を備えるガスエンジンにあっては、安定した
燃焼状態が確実に得られるようにし、且つ排気ガス中の
有害物質の量を増大させることのない運転制御が必要で
ある。 (3)副室型ガスエンジンとした場合、特に水素ガスは
燃焼速度が高いので逆火(所謂バックファイヤー)が発
生する可能性があり、この逆火を確実に回避できるよう
にしておく必要がある。 (4)改質後燃料は発熱量が大きいため、燃焼室へのガ
ス燃料供給時期及び供給量を正確に制御しなければ安定
した運転状態を得ることができなくなる。このため、こ
の種のエンジンにあってはガス燃料供給時期及び供給量
を正確に制御できるようにしておくことが必要である。
【0012】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、炭化水素系燃料を燃
料改質器で改質した後、この改質後の燃料を燃焼室に向
けて供給するガスエンジンに対し、上記課題を解決する
ことにより、その実用性の向上を図ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明が講じた解決手段は、先ず、炭化水素系燃料
を改質する燃料改質器を備え、この燃料改質器で炭化水
素系燃料を改質することによって得られた改質後燃料を
各気筒の燃焼室に向けて供給するガスエンジンを前提と
する。このガスエンジンに対し、カム軸からカムパルス
信号を検出し且つクランク軸からクランクパルス信号を
検出する検出手段と、カムパルス信号及びクランクパル
ス信号のうち少なくとも一方からエンジン回転変動の
0.5次周波数成分を算出する第1算出手段と、カムパ
ルス信号及びクランクパルス信号のうち少なくとも一方
からエンジン気筒数に対応した回転変動の基本周波数成
分を算出する第2算出手段と、0.5次周波数成分を基
本周波数成分で除算することにより失火定数を算出する
第3算出手段と、失火定数から各サイクル毎に失火の有
無を判定する第1判定手段と、失火の有無から失火頻度
を算出する第4算出手段とを備えさせている。これによ
り、失火のレベルがエンジンを停止させなければならな
いほどのレベルなのか、または点火遅角や空気過剰率を
小さくすることで失火を解消することができるレベルな
のかを判断することができ、失火判定の精度を向上させ
ることができる。
【0014】また、この失火検出のための構成において
以下に列挙する構成を付加してもよい。先ず、0.5次
周波数成分の実数成分と虚数成分から上記0.5次周波
数成分の位相を算出する第5算出手段を備えさせ、上記
位相により失火した気筒を判定する第2判定手段を備え
させる構成である。また、いずれかの気筒が失火してい
ると第1判定手段が判定すると点火時期を遅角させる構
成である。また、この点火時期を遅角した後の機関(エ
ンジン)の通算稼動時間が、プラグの電極間の距離が広
がる所定時間が経過すると点火時期を元に戻す構成であ
る。更に、いずれかの気筒が失火していると第1判定手
段が判定すると空気過剰率を小さくする空気過剰率設定
手段を備えさせた構成である。
【0015】本発明が講じた他の解決手段としては、炭
化水素系燃料を改質する燃料改質器を備え、この燃料改
質器で炭化水素系燃料を改質することによって得られた
改質後燃料を燃焼室に向けて供給するガスエンジンを前
提とする。このガスエンジンに対し、一行程中のクラン
ク軸の回転速度の最大最小値差を複数行程にわたって検
出し、この最大最小値差のバラツキの度合いを回転変動
値として演算し、この回転変動値をもとに燃焼の安定度
を判断して燃焼制御を行うよう構成している。複数行程
にわたる回転速度の最大最小値の差のバラツキである回
転変動値は、複数行程にわたる有効圧力のバラツキであ
る燃焼変動値と略比例関係にあるので、実際に燃焼変動
値を検出する代わりの演算値として回転変動値の信頼度
は高く、実際に燃焼変動値を演算して空燃比制御をする
場合と同程度の高い精度で、従来のクランク軸の回転速
度センサを用いて安価かつ簡単に燃焼制御をすることが
でき、安定した燃焼で、かつ排気中のNOx低減効果を
併せ持ったガスエンジンを提供できる。
【0016】また、この構成において以下に列挙する構
成を付加してもよい。先ず、複数行程にわたるクランク
軸の回転速度の最大最小値差の検出期間中は、希薄混合
気の給気量調節手段を固定しておくようにする。また、
回転変動値のしきい値を設定し、この回転変動値がしき
い値より高い場合に、燃焼不安定であると判断する。ま
た、機関運転範囲内で、回転数及び負荷が一番高い状態
で、排気中のNOx値が目標値内に収まるように、上記
回転変動値のしきい値を設定する。また、上記しきい値
を中心とする回転変動値のバラツキの最上限が、回転変
動値の熱効率に関する基準値を超えないように、この回
転変動値を求めるための回転速度の最大最小値差の検出
数の下限値を設定する。更に、回転変動値の検出をもと
に空燃比、点火時期、EGR率、スワールの状態、また
は動弁のオーバーラップ期間のうちの少なくとも一つを
制御する。加えて、回転変動値をもとに行った制御の制
御値を、エンジン停止によっては消去されない記憶手段
にて記憶する。また、点火装置発生電圧を、その使用開
始時より燃焼不安定を検出する時期まで小さく設定し、
燃焼不安定を検出してから点火プラグの使用限界まで大
きく設定するようにしたものにおいて、上記回転変動値
の検出を点火装置発生電圧の設定変更時期に当たる燃焼
不安定な状態の検出に利用する。また、上記回転変動値
の検出を、点火プラグの使用限界時期に当たる燃焼不安
定な状態の検出に利用する。
【0017】他の解決手段としては、燃料改質器を、炭
化水素系燃料と水蒸気とを吸熱反応させることにより、
炭化水素系燃料を改質するよう構成する。そして、上記
水蒸気を発生させる水蒸気発生手段と、この水蒸気発生
手段で発生した水蒸気の一部を燃焼室に向かって供給す
る水蒸気供給経路と、この水蒸気供給経路からの水蒸気
の供給量を調整することによって、燃焼室内の燃焼温度
を調整する水蒸気調整手段とを備えさせている。
【0018】排気ガス中の有害物質をできるだけ少なく
するためには燃焼室内の燃焼温度を適切に制御すること
が有効である。このため、燃焼温度が高すぎる場合、水
蒸気調整手段は、水蒸気発生手段で発生した水蒸気の一
部を燃焼室に向かって供給することによって供給燃料中
の水蒸気量を増加させる。これにより、燃焼温度が低下
し、排気ガス中の有害物質を最も削減できる燃焼温度と
なるような制御が可能となる。また、ガスエンジン本体
の熱効率をできるだけ大きくするためには熱発生率を適
切に制御することが有効である。このため、熱発生率が
高すぎる場合、水蒸気発生手段で発生した水蒸気の一部
を燃焼室に向かって供給することによって供給燃料中の
水蒸気量を増加させる。これにより、熱発生率が低下
し、熱損失を小さくして熱効率を最も大きくできる熱発
生率となるような制御が可能となる。更に、エンジン燃
焼室から燃料噴射口への火炎の異常伝播(所謂バックフ
ァイヤー)を防止するためには燃焼速度を小さくするこ
とが有効である。このため、燃焼速度が高すぎる場合、
水蒸気発生手段で発生した水蒸気の一部を燃焼室に向か
って供給することによって供給燃料中の水蒸気量を増加
させる。これにより、燃焼速度が低下し、バックファイ
ヤーが防止できる。
【0019】他の解決手段としては、改質後燃料を燃料
として運転される副室式ガスエンジンにおいて、エンジ
ン負荷状態を検出する負荷検出手段と、急激な負荷投入
が検出された時に吸気管内に燃料を追加供給すると共に
副室に供給する燃料を一時的に遮断する燃料制御手段と
を設けている。これにより、急激な負荷投入時に吸気管
内に燃料が追加供給されるのでエンジン回転数の低下が
少なくなり、副室に供給する燃料が一時的に遮断される
ため逆火が防止される。
【0020】また、改質後燃料用のミキサーに直列に液
化石油ガス用のミキサーを設けると共に、燃料を改質後
燃料から液化石油ガスに切り替えるための燃料切替手段
を設けている。つまり、改質後燃料に対して理論空燃比
が大きい液化石油ガス用のミキサーを別に設けているの
で、何らかの事情で改質後燃料の供給が停止されても液
化石油ガスに切り替えて運転できる。
【0021】また、燃料が改質後燃料の場合はミキサー
に設けられている複数個のガス供給口の全部から混合部
に燃料を供給すると共に、燃料が液化石油ガスの場合は
上記ガス供給口の一部から混合部に燃料を供給するよう
に構成している。燃料が液化石油ガスの場合にはガス供
給口の一部から混合部に燃料が供給されるので、同一の
ミキサーを理論空燃比が異なる改質後燃料と液化石油ガ
スの両方に使用して燃料を切り替えることができる。
【0022】更なる他の解決手段としては、この種のガ
スエンジンに備えられるインジェクターに係るものであ
って、シリンダ内へガス燃料を供給する通路の途中に、
ポペット形弁体を開閉自在に有するバルブボディを配置
し、ポペット形弁体をガス供給圧力に抗してばねで付勢
することによりバルブボディの弁座に着座させ、上記ポ
ペット形弁体の弁軸に連動するロッドを有するソレノイ
ドを、バルブボディの端部に連結し、ソレノイドを通電
した時にロッドを介してポペット形弁体を開くように構
成されたインジェクターをガスエンジンに備えさせてい
る。このため、シリンダ内圧力とガス供給圧力との差に
より開閉するチェックバルブあるいはポペット形弁体を
有する従来のチェックバルブに比べ、ガス供給圧力の変
動あるいはシリンダ内圧力の変動にかかわらず、常に所
定の時期に、所定の供給量だけ正確にガス燃料を供給す
ることができ、熱発生率過大による熱効率の低下が回避
できる。
【0023】また、このインジェクターの細部構成とし
ては、弁体及び弁軸を収納するバルブ収納室と、ソレノ
イドを収納するソレノイド収納部とを、隔壁により隔離
させている。また、ソレノイド収納部内の空間部分を大
気に連通させている。更に、ソレノイド収納部とバルブ
収納室との間に、繊維素材よりなるフィルターを配置し
ている。
【0024】更なる他の解決手段としては、スロットル
の下流側の給気通路からの希薄混合気圧の抽出に基づい
て、主室用燃料ガス噴射装置及び該副室用燃料ガス噴射
装置への各燃料ガス供給圧力を制御するよう構成してい
る。また、負荷遮断時、主室用燃料ガス噴射装置を閉弁
するとともに、この主室用燃料ガス噴射装置に供給され
る燃料ガスを副室用燃料ガス噴射装置に流入させると共
に、排気通路と過給機の排気放出管との間に設けられた
ウエストゲートを全開し、やや遅れてスロットルを閉じ
るよう構成している。また、負荷投入時、ノッキングの
検出を基に、主室用燃料ガス噴射装置の噴射期間を拡大
するとともに、副室用燃料ガス噴射装置の噴射期間を短
縮し、排気通路と過給機の排気放出管との間に設けられ
たウエストゲートを全閉し、スロットルを全開するよう
構成している。これら構成により、給気としての希薄混
合気は、給気通路におけるスロットル下流側に燃料を供
給することにより形成することになるので、過給機は、
空気のみ過給することとなり、更に、ウエストゲートを
設けることによって、排気側のブースト圧力を低減で
き、過給機の負担が低減する。そして、空気のみを通過
させるので、スロットルにおける圧力損失も低減する。
また、ウエストゲートによる排気側圧力の低減は、排気
中のNOx低減効果も奏する。そして、燃料ガスは、燃
料ガス噴射装置にて噴射させるものとしたので、特に燃
焼副室において、チェックバルブの作動圧力が増し、チ
ェックバルブの作動不良を解消できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本形態では、メタンガス(C
4)を燃料改質器で改質することにより発熱量の大き
な燃料を得るようにしたガスエンジンに本発明を適用し
た場合について説明する。また、本形態に係るガスエン
ジンは、その出力を発電に利用するものである。
【0026】各実施形態について説明する前に、ガスエ
ンジンの基本構成及びその基本運転動作について説明す
る。
【0027】−ガスエンジンの構成説明− 図1は、本形態に係るガスエンジン1によって発電を行
う発電システムの概略構成を示す図である。この図に示
すように、本ガスエンジン1は、エンジン本体2から延
びる出力軸21が発電機3に接続されており、この出力
軸21の回転駆動力によって発電機3による発電を行わ
せる構成となっている。
【0028】また、ガスエンジン1の吸気系は、空気供
給系4と燃料供給系5とから成っており、空気供給系4
から供給される空気と燃料供給系5から供給される燃料
との混合気がエンジン本体2の図示しない燃焼室に供給
されてエンジン本体2が駆動するようになっている。以
下、空気供給系4及び燃料供給系5について説明する。
【0029】空気供給系4は、過給機(コンプレッサ)
41及びインタクーラ42を備えている。つまり、この
過給機41によって空気を圧縮した後、この空気をイン
タクーラ42で冷却することにより、高密度の空気を燃
焼室に向けて供給できるようになっている。尚、上記過
給機41は、排気ガスが流れる排気管6に設けられたタ
ービン61の出力軸62に直結されており、タービン6
1の回転出力を受けて空気を圧縮する。
【0030】一方、燃料供給系5は、燃料改質器51、
水蒸気発生手段としての排熱ボイラ52、高次脱硫装置
53、タンク55などを備えている。この燃料供給系5
では、炭化水素系燃料であるメタンガス(CH4)と水
蒸気(H2O)とを燃料改質器51内で吸熱反応させる
ことによって燃料組成を変化させ、これによって、元の
メタンガスよりも発熱量が大きな燃料が得られるように
している。また、この吸熱反応に必要な熱エネルギは排
気管6を流れる排気ガスから得るようになっている。以
下、この燃料供給系5を構成する各要素について説明す
る。
【0031】排熱ボイラ52は、外部から水が供給さ
れ、その水が内部に貯留されており、この水と排気管6
を流れる排気ガスとの間で熱交換を行うことで、水を蒸
発させて水蒸気を発生させるものである。この排熱ボイ
ラ52と燃料改質器51とは水蒸気供給管71によって
接続されており、排熱ボイラ52内で発生した水蒸気が
燃料改質器51内に供給可能となっている。また、この
水蒸気供給管71には開度調整可能な電動弁71aが設
けられている。
【0032】高次脱硫装置53は、メタンガス中に含ま
れている硫黄分を除去するためのものである。つまり、
燃料改質器51の触媒(金属(Rh,Ru,Ni,I
r,Pd,Pt,Re,Co,Fe)、アルカリ炭酸塩
(K2CO3)、塩基性酸化物(MgO,CaO,K
2O)、石炭等の鉱物質(FeS2)等)は、硫黄による
被毒の虞があり、これを回避するために、この高次脱硫
装置53が設置されている。また、この高次脱硫装置5
3には、メタンガスを供給するための改質前燃料供給管
72及び脱硫後の燃料を燃料改質器51に供給するため
の脱硫燃料供給管73がそれぞれ接続されている。
【0033】この高次脱硫装置53は、炭化水素系燃料
中に含まれる硫黄分(一般にスリップ硫黄と呼ばれる)
を常温の環境下であっても1ppbレベルまで削減するこ
とができる高性能の脱硫性能を有するものである。その
脱硫の原理としては、金属酸化物上の活性金属によって
チオフェン等の有機硫黄をも分解して脱硫を行うことが
できるようにされている。
【0034】また、上記高次脱硫装置53からの燃料を
燃料改質器51に供給するための脱硫燃料供給管73に
は電動弁73aが設けられており、通常の運転時には、
水蒸気供給管71の電動弁71a及び脱硫燃料供給管7
3の電動弁73aが共に開放されて、燃料改質器51に
対してメタンガス及び水蒸気が供給されて吸熱反応に伴
うガスエンジン1の運転が行われる。一方、燃料改質器
51の触媒が被毒された場合や発電負荷が小さい場合に
は、水蒸気供給管71の電動弁71aの開放が維持さ
れ、脱硫燃料供給管73の電動弁73aが閉鎖される。
これにより、燃料改質器51に対して水蒸気のみが供給
される状態となる。この水蒸気のみの供給により燃料改
質器51の触媒が被毒される原因となっている硫黄分が
分解され、これによって触媒を再生することができる。
【0035】尚、この高次脱硫装置53の上流側に水添
脱硫装置を備えさせるようにしてもよい。これによれ
ば、高次脱硫装置53に導入される硫黄量を極端に少な
くすることができ、高次脱硫装置53での硫黄除去動作
の高効率化と高次脱硫装置53の長寿命化とを図ること
ができる。
【0036】燃料改質器51は、その内部で水蒸気とメ
タンガスとを吸熱反応させて燃料改質動作を行うもので
ある。つまり、上記水蒸気供給管71から供給された水
蒸気と脱硫燃料供給管73から供給されたメタンガスと
の間で吸熱反応を行わせるようになっている。また、こ
の燃料改質器51の内部には、排気ガスの熱エネルギを
取得するための図示しない熱交換器が備えられている。
これにより、燃料改質器51の内部では所定温度(排気
ガスの温度であって例えば600℃程度)の環境下で以
下の吸熱反応が行われるようになっている。
【0037】 CH4+H2O→CO+3H2 …(2) このような反応が行われることで、改質後の燃料の発熱
量は元のメタンガスよりも大幅に上昇し、これによって
熱効率(発電機出力/供給燃料)の向上が図れる燃料を
得ることができるようになっている。
【0038】また、上記燃料改質器51とタンク55と
は、上記吸熱反応によって得られた水素ガス及びその他
の燃料等(CO、CH4、H2O)をタンク55に向かっ
て供給するための燃料供給管76によって接続されてい
る。この燃料供給管76には開度調整可能な電動弁76
aが設けられている。
【0039】そして、この燃料供給管76によって燃料
が供給されるタンク55は、燃料を一旦貯蔵し、改質後
の燃料を改質後燃料供給管78を経て空気と混合して燃
焼室に供給するようになっている。
【0040】更に、本ガスエンジン1の燃料供給系5に
は、上記構成に加えて、熱交換器57及び純水装置58
が備えられている。
【0041】上記熱交換器57は、燃料供給管76を流
れる改質後燃料(改質ガス)と、燃料改質器51に供給
されるメタンガス(高次脱硫装置53で脱硫された後の
メタンガス)との間で熱交換を行うようになっている。
これにより燃料改質器51に供給されるメタンガスを予
熱できる構成となっている。また、この熱交換器57
は、燃料供給管76を流れる改質後燃料(改質ガス)
と、純水装置58から排熱ボイラ52に供給される純水
との間でも熱交換が行われるようになっている。これに
より排熱ボイラ52に供給される純水を予熱できる構成
となっている。このように、本ガスエンジン1の原料で
あるメタンガス及び純水を改質後燃料によって予熱して
おく構成を採用することによって改質後燃料中の熱エネ
ルギを回収でき、排熱回収量の増大を図ることができ
る。
【0042】また、上記純水装置58は水供給管58a
によって排熱ボイラ52に接続されており、熱交換器5
7は水戻し管57aによってこの水供給管58aに接続
されている。つまり、熱交換器57によって改質後燃料
中に含まれる水分が凝縮されて成る水を排熱ボイラ52
で生成される水蒸気の原料とすることができるようにな
っている。このため、改質後燃料中に含まれる水分を廃
棄することなく有効に利用することができ、純水供給設
備のランニングスコストの削減を図ることができる。
【0043】一方、上記純水装置58は、例えば水道水
が供給され、この水道水から純水を生成し、この純水を
上記水供給管58aによって排熱ボイラ52に供給する
ものである。つまり、水道水中に含まれるハロゲンや砒
素等の不純物を除去することによって高純度の純水を生
成するようになっている。この純水装置58の具体的な
ものとしては、蒸留式純水装置、カートリッジ式純水装
置、イオン交換式純水装置、電気再生式純水装置、電気
透析原理を応用した連続イオン交換法(EDI)による
装置などが掲げられる。
【0044】ここで純水とは一般にはppm(mg/l)オー
ダの濃度で不純物を含有している水をいう。また、高性
能の純水装置58であれば、超純水を生成することも可
能である。この超純水とは一般にはppb(μg/l)オーダ
の濃度で不純物を含有している水をいう。
【0045】このようにして排熱ボイラ52に供給され
る水を純水とすることによって、燃料改質器51に供給
される水蒸気中にハロゲンや砒素等の不純物が含まれて
しまうことを回避し、これによって上記燃料改質器51
の触媒の被毒を防止できるようにしている。これによ
り、燃料改質器51及び排熱ボイラ52の高寿命化が図
れ、純水タンクが不要になることによる低コスト化を図
ることができる。以上が、ガスエンジン1の基本構成の
説明である。
【0046】−ガスエンジン1の動作説明− 次に、上述の如く構成されたガスエンジン1の基本的な
運転動作について説明する。
【0047】先ず、水蒸気供給管71の電動弁71aが
開放された状態で、純水装置58から排熱ボイラ52に
供給された水が、この排熱ボイラ52において排気管6
を流れる排気ガスによって加熱されて水蒸気となる。そ
して、この水蒸気の一部は、水蒸気供給管71によって
燃料改質器51に順次供給されていく。
【0048】これと同時に、メタンガスが改質前燃料供
給管72によって高次脱硫装置53に供給され、ここで
脱硫動作が行われる。この高次脱硫装置53における脱
硫動作にあっては、上述したように、常温の環境下にお
いてスリップ硫黄を1ppbレベルまで削減することがで
きる。このため、脱硫燃料供給管73によって高次脱硫
装置53から燃料改質器51に供給されるメタンガス中
には殆ど硫黄分は存在しておらず、燃料改質器51の触
媒の被毒は殆どなくなる。
【0049】このようにして、燃料改質器51に水蒸気
及びメタンガスが供給された状態で上記の吸熱反応が行
われる。また、この燃料改質器51には水蒸気及びメタ
ンガスの他に、空気、酸素(O2)、二酸化炭素(C
2)なども供給されている。上記吸熱反応の際には、
排気ガスの熱エネルギが燃料改質器51内の熱交換器に
よって取得され、これにより、燃料改質器51の内部で
は所定温度の環境下で吸熱反応が行われて、一酸化炭素
(CO)と水素ガス(H2)とが発生する。尚、この
際、改質されなかった水蒸気(H2O)及びメタンガス
(CH4)も燃料改質器51の内部には存在している。
【0050】エンジン本体2に燃料を供給する際には、
上記燃料供給管76の電動弁76aが開放される。これ
により、燃料改質器51内の水素ガス、メタンガス、一
酸化炭素、水蒸気は、燃料供給管76によってタンク5
5に供給される。そして、改質後の燃料がタンク55か
ら改質後燃料供給管78を経て、空気供給系4から供給
された空気と混合されてエンジン本体2の燃焼室に供給
される。これによってエンジン本体2が駆動し、出力軸
21の回転駆動に伴って発電機3が駆動して発電が行わ
れる。以上がガスエンジン1の基本的な運転動作であ
る。
【0051】<各実施形態の説明>次に、上述の如く構
成され且つ運転動作を行うガスエンジン1に対する本発
明の各実施形態について説明する。
【0052】(第1実施形態)先ず、第1実施形態につ
いて説明する。本形態は、ガスエンジン1の各気筒にお
ける失火を高精度で検出するためのものである。つま
り、従来においては、エンジン回転数を所定の回転数に
設定し、回転数がダウンするという現象を検出してエン
ジンのいずれかの気筒が失火していることを認識してい
た。しかし、この際の応答性は秒単位で時系列であるた
め、急激な変動(回転数ダウン)がなければ失火を検出
することは困難であった。本形態は、この点に鑑みて、
精度よく失火を検出することができるガスエンジンの制
御装置を提供するものである。以下、詳細に説明する。
【0053】図2は、エンジン本体2及びその周辺部の
模式図を示している。この図に示すように、本エンジン
本体2のカム軸(図示せず)の端部に固着されたカム軸
端円盤22の回転を検出器23が検出し、その検出信号
が信号線23aを介してコントローラ8へ伝送される。
また、クランク軸(図示せず)の端部に固着されたクラ
ンク軸端円盤24の回転を検出器25が検出し、その検
出信号が信号線25aを介してコントローラ8へ伝送さ
れる。
【0054】コントローラ8は、各検出器23,25か
ら入力された各検出信号から後述する種々の演算及び判
定を行い、その判定結果を次のサイクルの燃焼に反映さ
せている。また、演算結果及び判定結果は、RAMやハ
ードディスク等の記憶媒体からなる記憶装置8aに記憶
される。
【0055】図3及び図4は、ガスエンジン1が3気筒
の場合のエンジン回転数を細かい時間で観察したときの
グラフである。図3は各気筒ともに失火がなく、正常な
燃焼が行われている場合であり、各サイクル毎に3つの
山(気筒数に対応する数の山)を確認することができ
る。
【0056】一方、図4は3気筒中の1気筒が失火した
場合を示している。失火が発生すると波形が乱れるが、
このグラフのみでは何れの気筒が失火したかまでは判定
することはできない。
【0057】3気筒エンジンにおける1サイクルでは、
720度のクランク角度中に3つの山が存在する。これ
が基本周波数成分である。720度の中に山が3つ存在
するのでこれを360度に換算すると山が1.5個にな
り、基本周波数成分は1.5次周波数成分となる。失火
が生じると、図4のグラフのように山が欠けたような波
形となり、これを周波数解析(フーリエ変換またはラプ
ラス変換)すると図5の第1サイクルに示すように0.
5次周波数成分が大きく抽出される。
【0058】上述を言い換えると以下のようになる。エ
ンジン回転数の変動を時間軸で見ると3つの山が存在す
るが、これを周波数の軸で見ると1.5次の周波数成分
が支配的なグラフとなり、さらに失火が混じるとグラフ
の波形が乱れ、1.5次周波数成分に0.5次周波数成
分が重なったような波形となる。
【0059】0.5次周波数成分を基本周波数成分で除
算した値を図5に示す失火定数と定義する。この失火定
数を各サイクル毎に計算する。図5に示すように、失火
のない正常な燃焼が行われている2〜5サイクル目の
0.5次周波数成分は極めて小さいが、失火が生じた1
サイクル目における0.5次周波数成分は明らかに大き
くなっている。また、それに対する1.5次の周波数成
分はほとんど変化しておらず、その結果、失火定数(図
5においては1サイクル目の失火定数は3.42)の大
きさは0.5次周波数成分の変動により大きく支配され
ている。
【0060】上述の周波数解析(フーリエ変換またはラ
プラス変換)に必要な関数は、図6のカム軸とクランク
軸とが発する各パルス間隔から算出する。ガスエンジン
1では、カム軸が1回転するとカムパルス信号が1つ発
生するように設定されている。また、クランク軸が1回
転すると、気筒数の2倍の数のクランクパルス信号が発
生するように設定されている。
【0061】したがって3気筒エンジンの場合では、図
6に示すように、カムパルス信号とカムパルス信号との
間には12個のクランクパルス信号が存在する。クラン
クパルス信号の間隔をそれぞれt1〜t12とすると、図
6に示すように1サイクル(クランク角720度)を8
等分に変換してX0〜X7が算出される。このX0〜X7を
もとに周波数解析(フーリエ変換またはラプラス変換)
して失火頻度を算出する。
【0062】失火頻度を算出し、また、失火した気筒を
特定する手順を図7〜図10を参照しながら以下に具体
的に説明する。
【0063】図7は、クランクパルス信号が発生する毎
にパルス間隔データ(t1〜t12)が生成されることを
示すフローチャートである。図7において、パルス間隔
データが発生するとtiのカウンタiが1つ増加する。
【0064】図8は、カムパルス信号が発生する毎に失
火の程度を判定するフローチャートである。図8におい
て、カムパルス信号が発生する毎に図7のカウンタiを
リセットし、図6に示す式によりコントローラ8はパル
ス間隔データt1〜t12をX0〜X7に加工する。このX0
〜X7からコントローラ8(本発明でいう第1算出手段
の動作)によりフーリエ変換またはラプラス変換を行
い、0.5次周波数成分を算出する。
【0065】また、コントローラ8(本発明でいう第2
算出手段の動作)によりクランク角度90度毎(t1〜
t3,t4〜t6,t7〜t9,t10〜t12の連続した4つ
のパルス間隔データ毎)にフーリエ変換することにより
基本周波数成分を算出する。
【0066】さらにコントローラ8(本発明でいう第3
算出手段の動作)により、0.5次周波数成分を基本周
波数成分で除算することにより失火定数を算出する。予
め記憶装置8aに記憶された所定値と算出された失火定
数とをコントローラ8(本発明でいう第1判定手段の動
作)により比較する。失火定数が所定値以上であれば失
火カウント(ms_cnt)を1つ加算して次のカムパ
ルス信号が発生するまで待機する。また、失火定数が所
定値よりも小さければそのまま放置する。そのまま放置
すると機関の稼動に重大な影響を及ぼす恐れがある状態
であると判断し、警報を発して運転者等に知らせるなど
の適切な処置を施す。
【0067】図9は、失火の頻度を算出するフローチャ
ートである。図9において失火頻度は、コントローラ8
(本発明でいう第4算出手段の動作)によりエンジン回
転数と図8で計測された失火カウント(ms_cnt)
とをパラメータとする関数fで算出される。
【0068】図10は、0.5次周波数成分の位相θ
(角度θ)を示すグラフである。0.5次周波数成分
は、実数成分Reと虚数成分Imの2つのベクトルに分
解することができる。0.5次周波数成分と実数成分R
eとのなす角をθとすると、角度θは図10に示す式に
より算出することができる。この角度θの値によりどの
気筒が失火したかを判定する。
【0069】例えば、3気筒エンジンの場合であれば、
角度θの範囲が0≦θ<120(度)であれば1番目の
気筒が失火しており、120≦θ<240(度)であれ
ば2番目の気筒が失火しており、また、240≦θ<3
60(度)であれば3番目の気筒が失火しているとコン
トローラ8(第2判定手段の動作)により判定される。
【0070】4気筒エンジンの場合は、角度θが第1象
限にあれば1番目の気筒が失火しており,第2象限にあ
れば2番目の気筒が失火しており,第3象限にあれば3
番目の気筒が失火しており,また、第4象限にあれば4
番目の気筒が失火しているとコントローラ8が判定す
る。
【0071】このように、気筒数に応じて角度θが36
0度を気筒数で等分した何れの範囲に属するかにより何
れの気筒が失火したかを検出することができる。
【0072】図11は、ガスエンジン1における点火時
期と着火に必要な電圧(要求電圧)との関係を示すグラ
フである。この図11に示すように、点火時期を遅角さ
せるほど要求電圧は高くなり、着火し易くなる。点火プ
ラグの電極の間隔は、新品では狭くなっており使用する
ほど広がっていく。電極間の距離が広がるにつれて要求
電圧は大きくなる。
【0073】したがって、ガスエンジン1の保守の間隔
を長くする、つまり、長期間ノーメンテナンスで使用す
るためには、点火プラグの電極の間隔が変化しても確実
に着火することができることが不可欠となる。よって、
点火プラグが新品であれば電極間が狭いので着火しにく
く、コントローラ8(第1判定手段の動作)がいずれか
の気筒が失火していると判定すると、点火時期を遅角さ
せることにより着火し易くすることができる。
【0074】また、使用するにつれて電極が消耗して電
極間が広がると、要求電圧が大きくなるので着火し易く
なる。そこで、それまで遅角させていた点火時期を元に
戻すようにする。例えば、新品の点火プラグでガスエン
ジン1の稼動時間の累計が100時間に達するまでは点
火時期を遅角し、稼動時間の累計が100時間に達する
と点火時期を元に戻すようにする。
【0075】また、燃焼室内の混合気の空気の割合が小
さくなる、つまり空気過剰率が小さいほど着火し易くな
る。したがって、コントローラ8(第1判定手段の動
作)がいずれかの気筒に失火を認めると燃焼室に供給さ
れる混合気の空気過剰率が小さくなるように設定する。
例えば、燃料供給管76の電動弁76aの開度を大きく
して燃料供給量を増大させたり、図示しない空燃比制御
弁の開度を調整したりすることによって相対的に空気過
剰率を小さくする。
【0076】以上のように、本形態では、カムパルス信
号とクランクパルス信号から失火頻度を求めているの
で、失火のレベルがエンジンを停止させなければならな
いほどのレベルなのか、または点火遅角や空気過剰率を
小さくすることで失火を解消することができるレベルな
のかを判断することができ、失火判定の精度を向上させ
ることができる。
【0077】(第2実施形態)次に、第2実施形態につ
いて説明する。本形態は、燃焼室内での安定した燃焼状
態を得ることができ、且つ排気ガス中のNOx量を低減
することができるガスエンジン1を提供するためのもの
である。
【0078】図12は本形態に係るガスエンジン1にお
ける燃焼制御システムのブロック図である。この図に示
すように、改質後燃料と空気との混合気は、給気量調整
用のスロットル26、給気のスワールの状態(後述する
スワール比S)を調整するスワール制御弁27、そして
図示しない給気弁を介して、ガスエンジン本体2に送り
込まれるようになっている。
【0079】上記燃焼室に対して、点火プラグ28と燃
料噴射弁29とが臨んでおり、この燃料噴射弁29より
高圧燃料ガスG’を燃焼室に送り込み、点火プラグ28
を点火させて燃焼室内の混合気を爆発させ、エンジン本
体2のクランク軸200及びカム軸210を回転させ
る。なお、カム軸210には、バルブ(動弁)タイミン
グ可変装置211が付設されており、動弁のカムタイミ
ングを変えて、動弁のオーバーラップ期間を変更できる
ようになっている。
【0080】燃焼後の排気は、燃焼室より図示しない排
気弁を介して排気管6に送られる。また、本実施例で用
いるガスエンジン1は、EGR(排気再循環法)を採用
するもので、給気管5Aと排気管6との間を、EGR制
御弁64を介装したEGR管63にて連結し、排気管6
より排気の一部を給気管5Aに循環するようにしてい
る。
【0081】次に、電気的に制御される燃焼制御系統に
ついて説明する。燃焼制御の中央演算装置として、コン
トローラ8が設けられており、燃焼制御のための後記燃
焼変動値の演算要素であるクランク軸200の回転数を
検出するためのクランク軸回転速度センサ202と、カ
ム軸210の回転数を検出するためのカム軸回転速度セ
ンサ212の検出信号をコントローラ8に入力する。本
形態の燃焼制御に係る制御出力手段としては、空燃比制
御用として、改質後燃料の供給量を調整する空燃比制御
弁300、点火時期制御用として、点火プラグ28の点
火コイル28aの電圧発生装置である点火装置(イグナ
イタ)301、EGR率制御用として、上記EGR制御
弁64、スワールの状態(スワール比S)の制御用とし
て、上記スワール制御弁27、動弁オーバーラップ期間
の制御用として、上記動弁タイミング可変装置211、
そして、点火プラグ28の使用限界時期を知らせるため
の警報器28bがあり、燃焼制御用の演算値(後記の燃
焼変動値)をもとにコントローラ8より各燃焼制御出力
手段に出力信号を発する。なお、8bは、点火コイル2
8aに点火プラグ28の点火用の電圧を発生させるべ
く、イグナイタ301にて電圧を発生させるための電源
である。
【0082】次に、ガスエンジン1の両回転速度センサ
202,212による検出方法について、図14(ガス
エンジン1においてクランク軸回転速度センサ202に
より検出されるクランク軸信号S1と、カム軸回転速度
センサ212により検出されるカム軸信号S2との位相
図)により説明する。本実施例のガスエンジン1は、4
サイクル型を前提としており、図14は、クランク軸信
号S1の動弁系とカム軸信号S2(給気弁または排気弁の
いずれか)との経時図(横軸は経過時間t)であるが、
カム軸210からは、カム軸回転速度センサ212によ
り、一度のカムリフト、即ち一行程毎に一つのパルス信
号(カム軸信号S2)が発せられるものである。そし
て、クランク軸200においてはクランク軸回転速度セ
ンサ202を介して、図14ではクランク軸200の一
回転中に6回のパルス信号、即ち、気筒数×2パルス/
rev(クランク軸信号S1)、一行程中(クランク軸
二回転中)に12回のパルス信号(クランク軸信号S
1)が発せられる。即ち、クランク軸200の60°
(360°/(気筒数×2))回転毎に一回のクランク
軸信号S1が発せられる。一行程中には、燃焼行程や圧
縮行程等のシリンダ内の状況の変化により、クランク軸
200の回転速度(角速度)V(θ/t)が変動する。
その結果、図14のように、前後二クランク軸信号間の
発信時差Δtも変動する。一つのクランク軸信号S1が
発せられて次のクランク軸信号S1が発せられるまでの
回転速度Vは、60°/Δtである。クランク軸回転速
度センサ202は、このように、クランク軸200の回
転中において一クランク軸信号S1が発せられてから次
のクランク軸信号S1が発せられるまでの間(期間Δ
t)の回転速度Vを順次検出するものである。
【0083】以上のような構成のガスエンジン1の燃焼
制御システムにおいて、本形態は、クランク軸回転速度
センサ202にて検出されるクランク軸200の回転速
度Vの、複数行程中における変動の度合い(バラツキ
度)を求め、これをもとに燃焼変動を判断し、これに基
づいて、上記の各燃焼制御用出力手段を用いて、燃焼制
御、即ち後述の空燃比や点火時期等の制御を行うもので
ある。このバラツキ度を、回転変動値V’としており、
これは、図16(燃焼変動値P’と回転変動値V’との
相関図)のように、実際の燃焼変動値P’と略比例関係
にあるので、従来技術で採用していた回転数変動値ΔR
と比較して、実際の燃焼変動を略正確に、また、正常運
転の状態で判断できる。そして、失火状態の判断基準値
を設定したとして、従来の回転数変動値ΔRの場合のよ
うに実際に失火状態ぎりぎりになるまで空燃比Kを高く
しなくとも、該判断基準値にどの程度近い状態かを判断
でき、余裕を持った燃焼制御をなすことができる。
【0084】本形態の空燃比制御方法のための燃焼変動
の検出方法について説明する。図15(回転変動値V’
の演算要素である一行程中の回転速度差ΔVの検出を示
すクランク角度θとクランク軸回転速度Vとの相関図)
のように、本実施例のガスエンジン1は、上述のよう
に、一行程でクランク軸200が二回転する(720°
回転する)4サイクルエンジンである。その一回転中に
おいて、上記の如く回転速度Vが増減し、一行程(二回
転)中にその増減の波が3回生じる(増速─減速─増速
─減速─増速─減速となっている)。この3回分の増減
における回転速度Vの最大値VMAXと最小値VMINとの
差、即ち回転速度差ΔVを検出する。上記の図14のク
ランク軸信号S1の図により説明すれば、VMAX=60°
/Δt0、VMIN=60°/Δt2である。そして、複数
行程にわたって回転速度差ΔVを検出して、この間の回
転速度差ΔVのバラツキ度を示す回転変動値V’を算出
する。この回転変動値V’は、例えば回転速度差ΔVの
標準偏差とする。
【0085】この回転変動値V’は、上述の如く(図1
6参照)、燃焼変動値P’と略比例関係にあるので、空
燃比Kとも略比例する(図13(本形態の目標たる排気
中NOx量の低減と燃焼変動の安定化とのコンセプトを
示す、空燃比Kと排気中NOx量Qとの相関図及び、空
燃比Kと燃焼変動値P’との相関図)参照)。従って、
失火状態(燃焼不安定な状態)の判断基準値として、回
転変動値V’のしきい値V’aを設定し、算出する回転
変動値V’がしきい値V’aを超えた場合に、空燃比K
を低減する。このしきい値V’aは、完全に失火状態と
なる時の値より低い値に設定することで、失火を免れる
ことができるが、あまり低くすると空燃比Kを十分高め
ることができなくなり、排気中NOx量Qの低減効果が
減じてしまう。図17(負荷Lを一定とした場合のエン
ジン運転範囲内での排気中NOx量Qの最大値Q1を示す
エンジン回転数Rと排気中NOx量Qとの相関図)の如
く負荷Lを一定とした場合、エンジン回転数Rの運転範
囲RD内において、最大エンジン回転数RMAXの時に排気
中NOx量Qは、最大値Q1となる。一方、図18(エン
ジン回転数Rを一定とした場合のエンジン運転範囲内で
の排気中NOx量Qの最大値Q2を示す負荷Lと排気中N
Ox量Qとの相関図)の如くエンジン回転数Rを一定と
した場合、エンジンの負荷Lの運転範囲LD内におい
て、最大負荷LMAXの時に排気中NOx量Qは最大値Q2
となる。そこで図19(回転変動値V’のしきい値V’
aを設定する上で、排気中NOx量Qを基準値Q3以下に
収めるための下限値V’bを示す回転変動値V’と排気
中NOx量Qとの相関図)の如く、排気中NOx量Q1ま
たはQ2のうち、いずれか小さい方を排気中NOx量基準
値Q3とし、該排気中NOx量基準値Q3を現出する空燃
比Kに対応した回転値Q1内に収まるような回転変動値
V’の値V’bを、該しきい値V’aの下限値とする。
即ち、該下限値V’bより小さくしきい値V’bを設定
することで空燃比Kが低く抑えられて、排気中NOx量
Qが基準値Q3を上回るのを回避するのである。
【0086】また、図20(回転変動値V’のしきい値
V’a、回転変動値V’のバラツキ度V”、及び熱効率
η上からの回転変動値V’の基準値V’cを示す、回転
変動値V’・空燃比Kと熱効率ηとの相関図)の如く、
熱効率ηと、空燃比Kまたは回転変動値V’とは反比例
関係にあり、空燃比K、即ち回転変動値Nを高めるほど
熱効率ηが低減してしまうので、熱効率の下限値η1を
設定し、その時の回転変動値V’の値を熱効率に関する
基準値V’cとする。上記のしきい値V’aは、下限値
V’b〜熱効率に関する基準値V’cの範囲内にて設定
される。
【0087】ところで、図20の如く、このようにしき
い値V’aを設定した場合に、このしきい値V’aは、
NOx低減のためになるべく高い値で、即ち、上限とな
る基準値V’cに近い値で設定される。ここで、機関運
転中に複数回算出される回転変動値V’の群は、しきい
値V’aを中心としたバラツキV”(しきい値V’aを
平均値とする標準偏差等より求められる。)を呈する
が、図21(回転変動値V’の演算のための回転速度差
ΔVのデータサンプル数Nと回転変動値V’のバラツキ
度V”との相関図)の如く、各回転変動値V’の演算要
素である回転速度差ΔVのサンプル数(即ち、該演算の
ための行程数N)が少ないほど、これより算出される回
転変動値V’のバラツキV”は大きくなり、該バラツキ
V”の上限となる回転変動値V’dが、該基準値V’c
を超えてしまう。この場合には、エンジン運転中に、度
々回転変動値V’が該基準値V’cを超えてしまって、
必要以上に空燃比Kを低減する操作が行われ、排気中N
Ox量の低減効果を減じてしまう。そこで、各回転変動
値V’を算出するための回転速度差ΔVのサンプル数
(即ち、一回転変動値V’を算出するための行程数)を
多くして、該バラツキV”を小さくする。そして、該回
転変動値(バラツキV”の上限となる値)V’dが該基
準値V’cを超えないように、該回転速度差ΔVのサン
プル数、即ち一回転変動値V’を算出するための行程数
Nの下限値を設定するものである。
【0088】このように、一回転変動値V’を算出する
ための回転速度差ΔVのサンプル数(行程数N)を設定
して、機関運転中に順次、回転角速度変動値V’を算出
していくと、殆ど小さな幅のバラツキV”内に収まるも
のであり、この中で回転変動値V’がバラツキV”の上
限値V’dを超えるということは、相当多くの行程にわ
たって回転速度差ΔVが大きく、燃焼不安定であるとい
うことであり、空燃比Kを制御する上での信用度も高
い。
【0089】なお、一回転変動値V’を算出すべく、こ
のようにして規定した数の行程にわたって回転速度差Δ
Vを検出する期間中は、一定の給気状態でなければ、こ
の検出期間中の回転速度差ΔVの値にバラツキが生じ
て、正確に回転変動値V’を算出できない。そこで、希
薄混合気の給気量調節手段としてのスロットル26を、
該検出期間中は固定しておく。このスロットル26は、
エンジンのガバナ機構により、回転数の検出に応じて開
閉制御されるが、一回転変動値V’の算出のための回転
速度差ΔVの検出期間中は、このようなガバナ機構に基
づく開閉制御を行わないのである。
【0090】以上のようにしきい値V’a、回転速度差
ΔVのサンプル数を設定した上で、回転変動値V’の算
出に基づく燃焼制御(ここでは、空燃比制御)の流れ
を、図22(本形態の空燃比制御動作を示すフローチャ
ート)より説明する。まず、コントローラ8内にて、こ
の空燃比制御に関する演算フラグとして、空燃比操作許
可フラグF0、空燃比操作フラグF1、演算実行フラグF
2を用いる。この中で、演算実行フラグF2は、回転変動
値の演算のための回転速度差ΔVの検出を開始するため
のフラグである。空燃比操作許可フラグF0は、演算実
行開始前の条件確認のためのフラグで、通常のエンジン
運転時にはF0=0となっており、例えば目標エンジン
回転数が一定の時に、燃焼変動即ち回転変動値V’を確
認すべく、F0=1とするものである(01)。
【0091】F0=1となると(01)、検出期間の開
始時にF2=1(02)となって、まず、給気量安定の
ためにスロットル26を固定し(03)、規定サンプル
数の回転速度差ΔVを検出して回転変動値V’を演算す
る(04)。回転変動値V’が算出されたら、しきい値
V’aと比較して、該回転変動値V’がしきい値V’a
を超えていたら(05)、F1=1となって(06)、
空燃比操作、即ち空燃比調節用燃料制御弁300の開度
を広げて空燃比Kを低減し(07)、続けてF0=1と
して(01)、空燃比制御用の回転変動値V’の演算に
連続して入り、空燃比Kを安定させる。該回転変動値
V’がしきい値V’aを超えていなければ(08)、F
1=0(09)とし、更に、F0=0(010)として、
通常のエンジン運転に入り、その間は空燃比制御のため
の回転変動値V’の検出は行わない。
【0092】以上のようにして、排気中NOxの低減化
のためのリーンバーン化と、失火回避のための空燃比抑
制という相反する要望を満たす図13図示の最適空燃比
K1が定められるのである。
【0093】このように、図21では燃焼制御として、
空燃比の制御を行っているが、燃焼の不安定状態は、空
燃比のみに由来するものではなく、他の要因に原因があ
ったり、或いは、他の燃焼制御手段を用いて安定状態に
是正することもできる。他に燃焼不安定の要因があるの
に空燃比Kを高めても、その要因が除かれなければ燃焼
不安定が解消されない場合があるし、また、排気中NO
x量Qの低減を目的とする上では、空燃比Kはできるだ
け小さく抑えたいのであって、他に燃焼不安定を解消で
きる手段があれば、空燃比Kを小さく抑えて排気中NO
x量Qを抑えながらにして、燃焼不安定を解消すること
ができる。
【0094】そこで、以下は、回転変動値V’の検出に
基づいての、空燃比制御以外の燃焼制御について説明す
る。まず、図23(一定のエンジン回転数及び空燃比に
おける点火進角度θと回転変動値V’との相関図)及び
図24(一定のエンジン回転数及び空燃比における点火
進角度θの変動に基づく排気中NOx量Qと熱効率ηと
の相関図)において、点火進角度θの制御について説明
する。図23の如く、点火進角度θを増加させると回転
変動値V’が低減して、燃焼は安定し、上記の図20の
如く熱効率ηが向上する。(但し、極度に点火進角度θ
を大きくすると却って燃焼不安定となる、即ち回転変動
値V’が増加するが、このような点火進角度θは、後記
の上限値θHよりも大きい値なので、ここでは割愛して
いる。)また、一方で、点火進角度θを増加すると、そ
れにつれて排気中NOx量Qが増加する。そして、機関
毎に、その特性に基づいて、図24のように、点火進角
度θの操作に基づく排気中NOx量Qと熱効率ηとの相
関が決まっている。この中で、排気中NOx量Qが許容
範囲内に収まり、かつ、熱効率ηが規格範囲内に収まる
運転範囲Dは図示の如くである。これにより、まず、排
気中NOx量Qの許容上限値QHに対応して、図23図示
の点火進角度θの上限値θHが設定される。更に、点火
進角度θの操作の上での回転変動値V’のしきい値V’
aを設定するに当たっては、排気中NOx量Qをできる
だけ小さく抑えられ、かつ、熱効率ηが下限値ηL以上
となるような、図24図示の運転範囲D内において、排
気中NOx量Qと熱効率ηとの基準点dを定め、この基
準点dを得られるようにしきい値V’aを設定する。
【0095】このようにして、点火進角度θは、上限値
θH以下の範囲において制御されるものであり、排気中
NOx量Qの低減の上からは、できるだけ小さくするの
がよいが、回転変動値V’は点火進角度θを小さくすれ
ば増加するものであって、検出される回転変動値V’が
しきい値V’aを示した場合には、点火進角度θをその
時の値よりも増加するように調整するのである。
【0096】次に、点火コイル電圧の制御に関して回転
変動値V’を利用する実施例を、図25(プラグ使用時
間tPと要求電圧Erとの相関図)及び図26(電圧差E
cと回転変動値V’との相関図)より説明する。図25
において、B1〜B3は不安定燃焼域を、C1〜C3は失火
域を示す。なお、本実施形態は、燃焼不安定を、点火コ
イル発生電圧が要求電圧に見合わない状態に起因するも
のとすることを前提としている。勿論、回転変動値に基
づいて燃焼不安定が検出されても、必ずしも点火コイル
の発生電圧に原因があるわけではなく、この場合に、後
記の如く、点火装置発生電圧を変更したり、点火プラグ
を交換したりしても、要因が除かれず、点火装置発生電
圧の変更や点火プラグの交換が無駄になる。これを回避
するには、後記の点火装置発生電圧の変更時期や点火プ
ラグの交換時期を大体において把握しておくように、コ
ントローラ8に記憶しておき、燃料不安定の検出がこれ
らの時期に重なった時に、点火装置発生電圧の変更や点
火プラグの交換を判断するようにすることが考えられ
る。
【0097】まず、点火コイル28aの発生電圧Eiと
要求電圧Erとの差(以下、電圧差Ec)が大きいほど
点火プラグ28の電極間に安定して火花を生じさせ、確
実な点火及び燃焼を得る。即ち図26の如く、電圧差E
cを高めるほど、燃焼安定度の指針となる回転変動値
V’が低減する。該回転変動値V’において、しきい値
V’aを設定すれば、電圧差Ecを、回転変動値V’が
しきい値V’aを示す時の電圧差Ec1 よりも高くしな
ければならない。しかし、点火プラグ28は、使用時間
の経過とともに消耗するので要求電圧Erが上昇し、電
圧差Ecが小さくなって点火反応性が悪くなるので、予
め発生電圧Eiを大きくしておく必要がある。従来は、
図25のグラフαの如く、使用限界時付近での要求電圧
Erに対応するように、イグナイタ301の発生電圧E
iを大きく設定していた。ところが、使用開始時からこ
のように発生電圧を高く設定して運転すると、電圧差E
cも必要以上に大きくなり、点火プラグ28の消耗は却
って早まってしまうので、プラグの使用時間tPは短く
なってしまっていた。即ち、発生電圧Eiを高くするこ
とで、要求電圧Erは、プラグ使用時間とともに大きな
増加率δで増加し、失火域C1に至るまでの点火プラグ
使用時間tpが短くなるのである。
【0098】使用開始時から暫くは点火反応性が良く、
実際は点火プラグの要求電圧もさほど高くはない。そこ
で、使用開始時から暫くの間は発生電圧Eiを小さくし
(Ei1)、消耗を小さく抑える。そして、上述のよう
に、点火プラグの消耗により要求電圧Erは使用時間と
ともに高くなるが、この場合、消耗が遅いので、小さな
増加率δ1で増加する。しかし、このように小さい発生
電圧Ei1で使用していくと、やがて要求電圧Erが発
生電圧Ei1と等しくなって、不安定燃焼を起こす(グ
ラフβ中不安定燃焼域B2)ので、この不安定燃焼時期
B2 において、発生電圧Eiの設定値Ei1 を切り換
え、使用限界時まで大きな発生電圧Ei2でイグナイタ
301を制御する。切換後は、要求電圧Erが高い増加
率δ2 で増加し、点火プラグの消耗も早まるが、使用開
始時から発生電圧Eiの切換時となる不安定燃焼時期B
2 までの時間が、点火プラグ28の消耗が抑えられるこ
とで長期化するので、その分、点火プラグ28の使用開
始時より使用限界時(失火域C3 となる時期)までの使
用時間tp を延長することができる。そして、この発生
電圧Eiの切換時の判断に回転変動値V’の検出を利用
する。即ち、回転変動値V’がしきい値V’aを超えた
時に、コントローラ8において、使用開始時より使用し
ていた低い発生電圧Ei1 から高い発生電圧Ei2 に切
り換えるのである。
【0099】また、発生電圧Eiをどのように設定する
かにかかわらず(発生電圧Eiの設定をグラフαとする
かβとするかにかかわらず)、点火プラグ28の使用限
界時に発生する燃焼不安定(図25中におけるグラフα
の不安定燃焼域B1及びグラフβの不安定燃焼域B3 )
を、回転変動値V’により検出し、点火プラグ28の交
換時期判断に利用する。即ち、点火プラグ交換時期に当
たって回転変動値V’がしきい値を超えた場合には、コ
ントローラ8により、点火プラグ28の交換時期を知ら
せる警報器28b(表示器或いはブザー等)にて警報を
発生させる。
【0100】次に、回転変動値V’の検出に基づくEG
R率Xの制御について、図27(一定のエンジン回転数
及び空燃比におけるEGR率Xと排気温度Tとの相関
図)及び図28(EGR率Xと回転変動値V’との相関
図)より説明する。まず、図27の如く、EGRには排
気温度の低減効果があり、一定空燃比において、EGR
率Xを増加するほど排気温度Tを低減させることができ
る。排気弁の長寿命化に有効な対策である。ところが、
EGR率Xを増加するにつれ燃焼は不安定化し、図28
の如く、回転変動値V’は増加する。そこで、燃焼不安
定の判断となる回転変動値V’のしきい値V’aを設定
し、回転変動値V’が該しきい値V’aとなった場合に
は、EGR制御弁64の開度を小さくし、EGR率Xを
低減して回転変動値V’を低減し、燃焼不安定を是正す
るものである。
【0101】次に、回転変動値V’の検出に基づくスワ
ールの制御について、図29(定格運転時におけるスワ
ール比の変動に基づく排気中NOx量Qと熱効率ηとの
相関図)及び図30(低回転数運転時におけるスワール
比Sと回転変動値V’との相関図)より説明する。ここ
では、スワールの状態を表す数値としてスワール比(羽
根車回転数/エンジン回転数)Sを用いる。羽根車は給
気(希薄混合気A(空気)+G(改質後燃料))を給気
弁に送り込む際にスワールを発生させるものであり、上
記のスワール制御弁27の開度に応じて回転数が調整さ
れる。この回転数を高めれば(即ちスワール比Sを高め
れば)大きなスワールが発生し、熱効率ηを高める。し
かし反面でスワール比Sが高くなれば排気中NOx量Q
が増加するので、図29のように、排気中NOx量Qを
できるだけ抑えられるように、定格運転時においての適
正スワール比S1を設定し、スワール制御弁27の開度
を設定している。
【0102】ところが、図30のように、エンジンの低
回転時においては、定格回転時における適正スワール比
S1では回転変動値V’が高くなり、燃焼が不安定化す
る。回転変動値V’はスワール比S1を高めるほど低減
される、即ち燃焼が安定する。そこで、回転変動値V’
に関して、低回転数運転時に該スワール比S1とした時
に発生する回転変動値V’よりも小さい値にしきい値
V’eを設定し、このしきい値V’eを超えないように
スワール比Sを増加させる。即ち、コントローラ8にお
いて、回転変動値V’の検出により、この検出値をしき
い値V’eまで低減させるようにスワール比Sを最低で
もS2まで増加させるのである。(スワール比SをS2
よりも大きくすれば、より一層燃焼が安定化するが、排
気中NOx量Qの低減を目的とする上からは、回転変動
値V’が上限のしきい値V’eになるスワール比S2に
止めておくのが望ましい。) 最後に、図31(一定のエンジン回転数におけるオーバ
ーラップ期間CAと出力Wとの相関図)及び図32(低
回転数運転時と高回転数運転時におけるオーバーラップ
期間CAと回転変動値V’との相関図)にて、回転変動
値V’の検出に基づいてオーバーラップ期間の調整手段
としてのバルブタイミング調整手段を制御する実施形態
について説明する。まず、図31は、高回転数域におけ
るある一定回転数NHでの運転時のオーバーラップ期間
CAと出力Wとの相関を示すものであり、また、図32
におけるオーバーラップ機関CAと回転変動値V’との
相関図は、グラフLが低回転数NLでの運転時(アイド
ル回転時)のもの、グラフHが図31における高回転数
NHでの運転時のものである。
【0103】図31にて判るように、(エンジン回転数
に関係なく)オーバーラップ期間CAを長くするほど出
力Wは高くなる。(但し、極度に大きくすると出力Wは
低下するが、このようなオーバーラップ期間は、後記の
t2よりも大きな値なので、割愛している。)しかし、
その反面で、回転変動値V’は、図32の両グラフL・
Hの如く増加し、燃焼は不安定化する。従来のバルブタ
イミング可変装置211のなかったエンジンにおいて
は、エンジン回転数全域において固定的にバルブタイミ
ングを定めなければならず、あるエンジン回転数N(中
〜高回転数域)において、燃焼安定性も鑑みて(回転変
動値V’に関しては、図32図示のしきい値V’aを設
定している。)、図32の如く、オーバーラップ期間C
Aがt1となるようにバルブタイミングを設定してい
た。このオーバーラップ期間t0によって、該エンジン
回転数Nにおいては、出力W0を得ることができた。
【0104】ところで、グラフL・Hの比較より判るよ
うに、回転変動値V’は、エンジン回転数が低くなるほ
ど大きくなる。従って、高回転数域で回転変動値V’が
しきい値V’aを示すぎりぎりまで出力Wを高められる
ようにオーバーラップ期間CAを長く設定しても、この
ように設定したオーバーラップ期間CAでは、低回転数
域においては回転変動値V’がしきい値を超えてしまっ
て、燃焼不安定、或いは失火を引き起こすこととなる。
従って、低回転数域での燃焼安定性を鑑みて、高回転数
域での高出力を犠牲にしても、オーバーラップ期間CA
はある程度短く設定しなければならない。上記の図31
におけるオーバーラップ期間t0は、このようにして設
定してあり、この場合に得られる出力W0は、実はこの
時のエンジン回転数Nでオーバーラップ期間CAを最適
にしておれば最大限に得られる出力Wよりも低く抑えら
れているのである。また、逆に言えば、低回転数域では
オーバーラップ期間CAが長めに設定されていること
で、燃焼がある程度不安定となっている。
【0105】しかし、本形態のガスエンジンにおいて
は、上記の如く、バルブタイミング可変装置211をカ
ム軸210に付設しており、従って、オーバーラップ期
間CAをエンジン回転数毎に最適値に調整できる。そこ
で、エンジン回転数全域にわたって、回転変動値V’が
しきい値V’aを上限としてそのぎりぎりまでになるま
でオーバーラップ期間CAを調整し、低回転数域での燃
焼安定性の向上、そして、中〜高回転数域での出力の向
上を得るものである。即ち、図32にて判るように、ま
ず、低回転数NLでの運転時(アイドル回転時)には、
オーバーラップ期間CAの上限はt1(<t0 )の如く
短縮して、燃焼を安定化することができ、高回転数NH
の時には、オーバーラップ期間CAはt2(>t0 )ま
で長期化して、出力を向上できる。従って、失火を回避
しながら出力Wをできるだけ大きくする目的において
は、低回転(アイドル回転)から高回転に回転数を高め
るに連れて、オーバーラップ期間CAをt1からt2まで
高めていけばよい。こうして、様々な回転数変動に応じ
て回転変動値V’を検出し、その都度、オーバーラップ
期間CAを最適値にして、各期間回転数で最大限の出力
Wを得ることができるのである。
【0106】以上のように、回転変動値V’の検出を利
用して、様々な制御手段を用いて燃焼制御を行い、失火
または燃焼不安定を回避し、或いは熱効率や出力を高
め、或いは排気中NOx量を低減するものであるが、こ
れら回転変動値V’の検出に基づいて設定した空燃比K
や、点火進角度θや、EGR率Xや、スワール比Sや、
オーバーラップ期間CA等の値が、エンジンの運転停止
に伴って消去されるのであれば、次の機関運転開始時
に、再びこれらの値が最適値から離れた値で運転され、
最初から回転変動値V’に基づくこれらの制御をやり直
さなければならない。そこで、これらの制御値を不揮発
性メモリーとして、機関運転の停止時にも消去しないも
のとし、これにより、次回の機関運転にも最適な制御で
運転がなされるようにできるのである。
【0107】以上のように本形態によれば、複数行程に
わたる回転速度の最大最小値の差のバラツキである回転
変動値は、複数行程にわたる有効圧力のバラツキである
燃焼変動値と略比例関係にあるので、実際に燃焼変動値
を検出する代わりの演算値としては信頼度があり、実際
に燃焼変動値を演算して空燃比制御をするのと同程度の
高い精度で、従来のクランク軸の回転速度センサを用い
て安価かつ簡単に燃焼制御をすることができ、安定した
燃焼で、かつ排気中のNOx低減効果を併せ持ったガス
エンジンを提供できる。
【0108】(第3実施形態)次に、第3実施形態につ
いて説明する。上述したガスエンジン1において、排気
ガス中の有害物質をできるだけ少なくするためには燃焼
室内の燃焼温度を適切に制御することが有効である。本
形態は、エンジン本体2の燃焼室内での燃焼温度を制御
することによって、排気ガス中の有害物質(NOx等)
の削減を図るようにしたものである。従って、ここで
は、燃焼温度を制御する構成及び動作についてのみ説明
する。
【0109】図33は、本例に係るガスエンジン1によ
って発電を行う発電システムの概略構成を示す図であ
る。この図に示すように、本例に係るガスエンジン1
は、排熱ボイラ52と燃料改質器51とを接続する水蒸
気供給管71の下流側が分岐されており、一方の分岐管
71Aが燃料改質器51に、他方の分岐管(本発明でい
う水蒸気供給経路を構成する)71Bがタンク55にそ
れぞれ接続されている。そして、各分岐管71A,71
Bには電動弁71b,71cが設けられている。
【0110】また、コントローラ8には水蒸気調整手段
87が備えられている。この水蒸気調整手段87は、水
蒸気供給管71の他方の分岐管71Bからミキサ55へ
の水蒸気の供給量を調整することによって、燃焼室内の
燃焼温度を調整するものである。つまり、燃焼温度が高
すぎる場合に、分岐管71Bの電動弁71cを開放する
ことによって供給燃料中の水蒸気量を増加させ、これに
よって燃焼温度を低下させ、排気ガス中の有害物質を最
も削減できる燃焼温度となるように制御する。具体的に
は、機関回転数・負荷、排気温度、排気の空燃比、総燃
料中の水素混合量、排気の濃度、総燃料中の水素成分濃
度のうち少なくとも一つの検出値に応じて水蒸気の供給
量を調整する。また、後述する水素分離装置を備えさせ
たものにあっては、水素分離後の改質燃料供給量の検出
値に応じて水蒸気の供給量を調整してもよい。
【0111】このように本例では、排熱ボイラ52で発
生した水蒸気の一部を燃焼室に向かって供給して燃焼温
度を調整できるようにしているため、簡単な制御動作
で、排気ガス中の有害物質を最も削減できる燃焼温度で
ガスエンジンを運転することが可能となる。
【0112】また、このような排熱ボイラ52で発生し
た水蒸気の燃焼室への供給は、ガスエンジン本体2の熱
効率向上や、燃焼室から燃料噴射口へのバックファイヤ
ー防止にも効果がある。
【0113】尚、分岐管71Bの下流端の接続箇所とし
ては、ミキサ55に限らず、改質後燃料供給管78や燃
焼室であってもよい。
【0114】(第4実施形態)次に、第4実施形態につ
いて説明する。本形態は、副室型ガスエンジンにおいて
逆火(所謂バックファイヤー)を回避することができる
構成を提供するためのものである。
【0115】図34は、本形態の構成を示す概略図であ
り、402は主室、403は副室、404は点火プラ
グ、405はチェックバルブ、406は吸気弁、407
は排気弁、408は吸気管、409はスロットル弁、4
10はガバナ、412はミキサー、415は燃料配管、
416はコンプレッサ、417は副室403への燃料供
給路、418は電磁弁、419はガスレギュレータ、4
21は吸気管408への追加燃料供給路、422は電磁
弁である。改質後燃料Gはミキサー412で空気Aと混
合されて希薄混合気となり、過給機41で圧縮して吸気
管408から主室402に供給される。また副室用の改
質後燃料Gは、コンプレッサ416で圧縮された後レギ
ュレータ419で調圧され、チェックバルブ405を経
て副室403に供給される。上記のミキサー412は改
質後燃料Gの理論空燃比に対応した仕様のものが使用さ
れている。
【0116】追加燃料供給路421はコンプレッサ41
6の出口と吸気管408との間に設けられており、先端
のガス投入口421aは吸気管408のスロットル弁4
09より上流の部分に開口し、その途中に上記電磁弁4
22が設けられている。電磁弁418及び422はガバ
ナ410から出力される駆動信号S1によって作動する
もので、急激な負荷投入によってスロットル弁409の
開度が急増した場合に、一時的に電磁弁418が閉じ、
電磁弁422が開くようになっている。なお、ガバナ4
10としては機械式、電子式のいずれでも使用可能であ
り、電子ガバナの場合、図示は省略してあるが吸気圧セ
ンサや回転数センサを設けて負荷を検出し、コントロー
ラから電磁弁の駆動信号を出力するように構成される。
【0117】本実施形態は以上のような構成であり、改
質後燃料によって副室運転が行われるが、急激な負荷投
入時には、図示しないコントローラに備えられた燃料制
御手段の動作によって、電磁弁422が開いてコンプレ
ッサ416で圧縮された燃料が追加燃料供給路421か
ら吸気管408に供給され、同時に電磁弁418が閉じ
て燃料供給路417からの副室403への燃料供給が停
止される。このため、エンジンの出力が一時的に増大し
て負荷投入によるエンジン回転数の低下が抑えられ、ま
た副室403に濃い燃料が供給されることが停止される
ので逆火の発生は防止される。
【0118】図35はこの負荷投入時のタイムチャート
であり、追加燃料供給路421から吸気管408に燃料
が供給されない場合には、エンジン回転数の変動が破線
で示すように大きくなるのに対して、本形態では実線の
ように変動が小さく、速やかに定常状態に戻る。従っ
て、エンジンが発電機駆動用に用いられた場合でも周波
数変動が少なくなり、安定した運転が可能となるのであ
る。
【0119】図36は他の実施形態の構成を示す概略図
である。本実施形態は改質後燃料を常用燃料として、ま
た液化石油ガスを非常用燃料として使用すると共に、そ
れぞれ空燃比制御を行う構成となっている。図36にお
いて、431は液化石油ガス用のミキサー、432はそ
の空燃比制御弁、433は電磁弁、434は改質後燃料
用の空燃比制御弁、435は電磁弁、436はガスレギ
ュレータ、437はプロパンなどの液化石油ガスのボン
ベ、438及び439は電磁弁、441は回転数セン
サ、442は吸気圧センサであり、その他は図34中の
対応するものと同一の符号でそれぞれ示してある。上記
のミキサー431は液化石油ガスの理論空燃比に対応し
た仕様のものが使用されており、燃料配管415はレギ
ュレータ436の下流で枝管415aと415bの二つ
に分かれてミキサー412と431にそれぞれ接続され
ている。
【0120】本実施形態は以上のような構成であり、常
時は電磁弁435及び439を開き、電磁弁433及び
438を閉じており、改質後燃料Gをガスレギュレータ
436で調圧した後、ミキサー412で空気Aと混合し
て主室402に供給すると共に、副室403にも供給し
て改質後燃料による運転を行う。また、改質後燃料の供
給に支障が生じた場合には非常信号444がコントロー
ラ8に入力され、図示しない燃料切替手段の動作により
電磁弁435及び439が閉じられると共に電磁弁43
3及び438が開かれ、液化石油ガス445がガスレギ
ュレータ436で調圧され、ミキサー431で空気Aと
混合されて主室402に供給されると共に、副室403
にも液化石油ガス445が供給されて液化石油ガスによ
る運転が行われる。
【0121】この運転の際には、回転数センサ441で
検出したエンジン回転数と吸気圧センサ442で検出し
たスロットル下流の圧力を基にしてステップモータ43
2aあるいは434aの駆動ステップ数をコントローラ
8で演算し、空燃比制御弁432あるいは434の開度
を制御することにより空燃比制御が実施される。各ステ
ップモータ432a及び434aの駆動ステップ数はそ
れぞれマップの形であらかじめコントローラ8のメモリ
に記憶させてある。
【0122】以上のように、燃料を切り替えることによ
って非常時に液化石油ガスを燃料として運転することが
できるので、非常用機関を別に準備する必要がなく設備
が合理化される。また各ガス用のミキサーを直列に配置
しているので全体として小形化することができる。な
お、本形態のように別々に空燃比制御弁とミキサーを設
けることにより、空燃比制御を適切に行うことが容易と
なり、また液化石油ガス用のミキサー431を上流側に
設置してあるので圧力損失が小さくなって、改質後燃料
による運転時の出力ダウンを小さく抑えることができ
る。
【0123】図37は更なる他の実施形態の構成を示す
概略図である。この実施形態は、図36の場合と同様に
改質後燃料を常用燃料として、また液化石油ガスを非常
用燃料として使用すると共に、それぞれ空燃比制御を行
う構成となっており、図38に示すような構造のミキサ
ーを理論空燃比が異なる改質後燃料と液化石油ガスの両
方に使用して運転するようになっている。図37におい
て、450はミキサーであり、その他は図34あるいは
図36中の対応するものと同一の符号でそれぞれ示して
ある。
【0124】図38のように、ミキサー450はベンチ
ュリ型のものであり、中空の環状本体451の内径が小
さくなった部分に複数個のガス供給口452を等間隔に
配列した構造となっている。図38(b)に示すように、
環状本体451の内部は仕切られて大容量部451aと
小容量部451bに二分され、それぞれに燃料配管41
5a及び415bから燃料が送り込まれるようになって
おり、大容量部451aと小容量部451bは全周をほ
ぼ3対1の割合で分割した大きさで形成されている。な
お、改質後燃料側の枝管415aには電磁弁435が設
けられているが、液化石油ガス側の枝管415bには図
36の電磁弁433に相当する電磁弁は設けられていな
い。
【0125】本実施形態は以上のような構成であって、
常時は電磁弁435及び439を開き、電磁弁438を
閉じて運転されており、改質後燃料はガスレギュレータ
436で調圧された後、ミキサー450の大容量部45
1aと小容量部451bの両方に各枝管415a及び4
15bから供給される。従って、大容量部451aと小
容量部451bのすべてのガス供給口452から燃料が
空気通路453に噴出して混合気が生成されるのであ
り、ミキサー450はこの状態の時に改質後燃料に適し
た所定の混合比が得られるようにガス供給口452の大
きさなどの諸元が選定されている。
【0126】また、液化石油ガス445が使用される場
合には電磁弁435及び439が閉じられると共に電磁
弁438が開かれ、液化石油ガス445がガスレギュレ
ータ436で調圧された後、枝管415bから小容量部
451bのみに供給されるが、小容量部451bは上述
のように全周の1/4に設けられてガス供給口452の
個数が全体の1/4となっているので、空気通路453
に噴出する燃料の量も1/4となる。改質後燃料と液化
石油ガスの理論空燃比はほぼ1対4であるあるから、上
述のように空気通路453に噴出する燃料量が1/4に
なることにより液化石油ガスに適した所定の混合比が自
動的に得られ、液化石油ガスによる運転が可能となるの
である。
【0127】以上のように、燃料を切り替えることによ
って非常時に液化石油ガスを燃料として運転することが
でき、図36で説明した実施形態と同様に非常用機関が
不要になるほか、ミキサーが1個で済むため小形化でき
ると共に、圧力損失が小さくなって機関出力の低下を専
用機関と同程度に保持することができる。この場合、副
室403は最初から液化石油ガスに対応した仕様にして
おけばよく、改質後燃料の場合でも特に支障なく運転す
ることができる。また、空燃比制御は燃料が改質後燃料
でも液化石油ガスでも図36の実施例に準じて同様に実
施される。
【0128】(第5実施形態)次に、第5実施形態につ
いて説明する。本形態は、燃焼室へのガス供給量を適切
に得るためのものである。つまり、従来のようにシリン
ダ内圧力とガス供給圧力との差圧を利用して開閉するバ
ルブでは、これら圧力が変動した場合、ガス燃料供給時
期及び供給量を正確に制御することはできない。本形態
は、この点に鑑みられたものである。
【0129】図39は本形態に係る副室式ガスエンジン
1の概略説明図であり、本ガスエンジン1はシリンダ1
a内の主燃焼室502と、シリンダ1aの上側に形成さ
れた副室503とを備えており、副室503には点火プ
ラグ504が取り付けられると共に本形態の特徴部分で
あるインジェクター508が取り付けられており、この
インジェクター508はガス管505、ポンプ506及
び開閉弁507を介してガス供給源(燃料改質器51)
に接続し、副室503に改質後燃料を供給するようにな
っている。主燃焼室502には、吸気弁509と排気弁
510が設けられている。
【0130】図40はシリンダヘッド511の縦断面部
分図であり、副室503を内部に形成してなる副室本体
503aは、シリンダヘッド511にパッキン512を
介して螺合しており、下端出口孔503bが主燃料室5
02に臨み、上端がスリーブ513の下端に溶接されて
いる。
【0131】スリーブ513は上下のOリング522,
523を介してシリンダヘッド511のスリーブ取付孔
514に嵌着されており、スリーブ513内に形成され
た各取付孔526,527には上記点火プラグ504と
インジェクター508がそれぞれ螺着されている。スリ
ーブ513の外周面には、上記上下のOリング522,
523の間に、上記ガス管505のガス供給通路515
に連通する環状通路516が形成されると共に、この環
状通路516から副室側(下側)へと延びてインジェク
ター外周の環状室524に至るガス通路517が形成さ
れており、上記環状室524はインジェクター508の
ガス入口孔525に連通している。スリーブ513の下
端部には、インジェクター508の下端弁孔から副室5
03に至るガス噴出通路518が形成されている。環状
室524の上側部分は、Oリング519を介してスリー
ブ513の取付孔526に嵌着している。
【0132】図41はインジェクター508の拡大縦断
面図であり、インジェクター508の外殻は、細長い円
筒状のバルブボディ531と、該バルブボディ531の
上端おねじ部にOリング533を介して螺着された細長
い円筒状の中間カバー534と、該中間カバー534の
上端めねじ部にOリング535を介して螺着されたソレ
ノイドケース536と、ソレノイドケース536の上端
おねじ部にOリング537を介して螺着された有底筒形
のキャップ538とから構成されており、上記バルブボ
ディ531、中間カバー534、ソレノイドケース53
6及びキャップ538は同一軸芯上に揃えられている。
【0133】バルブボディ531内には、下端にポペッ
ト形弁体541を一体に有する弁軸542がバルブボデ
ィ軸芯方向(上下方向)に移動可能に挿入されており、
バルブボディ531の下端にはポペット形弁体541が
下方から着座する弁座543が形成されている。また弁
座543の上側のバルブボディ内周面には、周方向に間
隔をおいて複数の条突起543aが形成されており、ガ
ス燃料を整流して副室503内へと導くようになってい
る。バルブボディ531の上端部と上下方向の中間部の
各内面には、軸方向寸法が短いオイル含浸メタル54
4,545がそれぞれ取り付けられ、極めて小さいクリ
アランス(たとえば5/100mm程度のクリアランス)
でもって、弁軸542を摺動自在に保持している。この
オイル含浸メタル544,545には、たとえばオイル
含浸銅メタルが使用されており、たとえばタフトライド
加工された耐熱鋼製の弁軸542を外部からのオイル補
強なしに潤滑性を保って保持するのである。
【0134】弁軸542は中間カバー534内のバルブ
収納室534aへと突出し、上端部にはナット546に
よりばね受け547が固定されており、該ばね受け54
7とバルブボディ531の上端部との間にばね548を
縮設し、弁軸542を上方に付勢することにより、ガス
供給圧力に抗して弁体541を弁座543に着座させて
いる。
【0135】ばね受け547の上方には隔壁550が形
成され、この隔壁550より上方の中間カバー534部
分と、ソレノイドケース536と、キャップ538によ
り、ソレノイド収納部539を構成し、そして該ソレノ
イド収納部539は、上記隔壁550により中間カバー
534のバルブ収納室534aから隔離している。上記
隔壁550の中央部にはロッド挿通孔551が形成さ
れ、ソレノイドケース536の移動ロッド(鉄心)55
4が上記挿通孔551を通ってバルブ収納室534aへ
と突出し、弁軸542の上端に当接(あるいは結合)し
ている。
【0136】隔壁550の上面には、四フッ化エチレン
樹脂繊維あるいはカーボンファイバー等の繊維素材から
なるリング状のフィルター540が配置され、ロッド5
54の外周に嵌合しており、また、上記下端室536a
内には、ソレノイドケース536の下方への差込み量
(螺挿量)を規制するスペーサ556が配置されてい
る。
【0137】ソレノイドケース536内には上記ロッド
554を取り囲むソレノイド553が配置されており、
リード線560を介して制御機構に接続し、ソレノイド
553が通電(励磁)すると移動ロッド554を下方へ
と移動し、それにより弁軸542を下方、すなわち開弁
方向へと押すように構成されている。移動ロッド554
の上端部はキャップ538内の上端空間部538a内に
望んでおり、この空間部分538aはブリーザ孔558
を介して大気に連通し、常時大気圧となっている。
【0138】上記ソレノイド553は、ガスエンジン1
の特性に合わせ、吸気弁509の開弁期間内の適当な時
期に所定期間通電し、弁体541を開くように設定され
ている。
【0139】図39の開閉弁507からポンプ506を
介して図40のガス燃料供給通路515内に供給される
ガス燃料は、環状通路516、ガス通路517及び環状
室524へと流れ、ガス入口孔525から図41に示す
バルブボディ531内の環状ガス通路561に入る。そ
して、ソレノイド553が通電して、移動ロッド554
を介して弁体541を下方へと開くことにより弁孔から
副室503へと供給される。
【0140】副室503内からバルブボディ531内に
侵入するカーボン等は、クリアランスを詰めたオイル含
浸メタル544,545により、バルブボディ531の
奥部への侵入が阻止され、さらに、隔壁550及びフィ
ルター540により、ソレノイドケース536内への侵
入も完璧に阻止される。
【0141】また、キャップ538内の空間部分538
aは、ブリーザ孔558により常時大気圧に保たれてい
るので、移動ロッド554は常に安定作動する。
【0142】上記実施形態では、副室を有し、該副室に
ガス燃料を供給する構造のガスエンジンに適用したが、
たとえばシリンダ(燃焼室)に直接ガス燃料を供給す
る、いわゆる直噴式のガスエンジンに適用することも可
能であり、また副室を備えていないガスエンジンにおい
て、吸気通路の途中にガス燃料を供給する構造のガスエ
ンジンにも適用できる。
【0143】このように、本形態では、従来のようにシ
リンダ内圧力とガス供給圧力との差により開閉するチェ
ックバルブあるいはポペット形弁体を有するチェックバ
ルブに比べて、ガス供給圧力の変動あるいはシリンダ内
圧力の変動にかかわらず、常に所定の時期に、所定の供
給量だけ正確にガス燃料を供給することができる。
【0144】(第6実施形態)次に、第6実施形態につ
いて説明する。本形態は排気中のNOx量の低減を図る
ためのものである。図42に示すように、過給機41の
ブロア41aに対して外気導入管601を導入するとと
もに、タービン41bより排気管6を延設している。そ
して、ブロア41aよりエンジン1の燃焼室(燃焼主室
と燃焼副室を合わせたもの)の中の燃焼主室に対して給
気通路603を、また、該燃焼主室よりタービン41b
に対して排気通路604を介設している。給気通路60
3には、インタークーラー42が介設され、その下流側
にスロットル605が介設されている。
【0145】そして、本形態においては、調速制御、給
気圧力及び燃料ガス圧力の制御を電子制御にて行うもの
であって、コントローラー8を設け、検出手段として、
エンジン1には目標機関回転数検出のための角度センサ
S1を、また、実際機関回転数検出のための上死点セン
サS2を設けており、また、スロットル605の下流側
の給気通路603に給気圧力センサS3を設けている。
そして、更に、図42(本形態明に係る副室式ガスエン
ジンの基本制御システムを示す図)において、エンジン
1には、負荷検出手段としての出力センサS4を設け、
また、給排気タイミングに関係するカムタイミングセン
サS5を設けている。
【0146】図42図示の本形態の副室式ガスエンジン
1で、従来と異なるのは、まず、燃料ガスの供給構造で
ある。即ち、一定の供給圧力にて、主室用・副室用共通
の改質後燃料Gをガスフィルター608を介して供給
し、これを分岐させて、主室用レギュレーターR1と副
室用レギュレーターR2とに送り込む。両レギュレータ
ーR1・R2はI/Pレギュレーターであって、電子制
御にて自由にガス圧を設定でき、燃料ガス圧力が、各レ
ギュレーターR1・R2にて、負荷の大きさに応じて調
圧されるものである。そして、主室用レギュレーターR
1にて調圧された燃料ガスGは、主室用燃料ガス噴射装
置(インジェクター)I1により、スロットル605の
下流側における給気通路603に噴射され、一方、副室
用レギュレーターR2にて調圧された改質後燃料Gは、
副室用燃料ガス噴射装置(インジェクター)I2により
チェックバルブ606に向けて噴射され、このチェック
バルブ606を介して燃焼室Eaにおける燃焼副室に供
給される。
【0147】このように、改質後燃料Gを噴射装置によ
り噴射する構造とし、特に燃焼副室に対しては、チェッ
クバルブ606に対して、副室用燃料ガス噴射装置I2
より高圧ガスを噴射するので、チェックバルブ606の
作動力が高まり、従来のような作動不良の発生が低減さ
れる。
【0148】そして、外気導入管601には、従来のよ
うな空気と燃料ガスの混合用のミキサーを設けておら
ず、給気通路603においては、スロットル605の上
流側までは、空気Aのみを過給するものとして、スロッ
トル605の下流側にて、改質後燃料Gを主室用燃料ガ
ス噴射装置I1より直接噴射し、スロットル605を介
して導入された空気と混合して希薄混合気を形成して、
給気として燃焼室Eaの燃焼主室に供給するようにして
いる。従って、まず、スロットル605を通過するのは
空気Aのみなので、圧力損失が低くなり、過給機41
も、空気Aのみを過給するので、ブースト圧に余裕がで
きる。
【0149】更に、排気通路604と、過給機41のタ
ービン41bより延設する排気管6との間に、開閉可能
なウエストゲート607を設けており、この排気通路6
04の内圧が高まると、ウエストゲート607を開い
て、排気を直接、排気管6に流入させて、排気圧力を低
減できるようにしているので、過給機41の負担を低減
できる他、燃焼室Eaにおける掃気促進に貢献し、排気
中のNOx低減にも繋がる。
【0150】特に、低負荷時には、給気圧力が過剰とな
らぬよう、これを低減すべく、ウエストゲート607は
全開状態にしてブースト圧を下げる一方、スロットル6
05を閉じる方向に作動させるものであり、負荷の大き
さに対応してその開度調整を行う。逆に、高負荷時に
は、給気圧力が不足しないように、これに対応させて給
気圧力を高めるべく、スロットル605は全開状態にし
て、燃焼室Eaの燃焼主室に導入する給気圧力を高める
一方、排気通路604内圧を高めるよう、ウエストゲー
ト607を閉じる方向に作動させるものであり、負荷の
大きさによりその開度調整を行う。これらの負荷の大き
さに対応してのスロットル605及びウエストゲート6
07の開閉タイミング及び開度設定は、図43(b)・
(c)の如くである。この図43は図42図示の副室式
ガスエンジンの基本制御システムにおける負荷の大きさ
に対応しての給気圧力設定とスロットル605とウエス
トゲート607の作動について示す図で、(a)は負荷
の大きさに対応する給気圧力設定を示す図、(b)は負
荷の大きさに対応するスロットル開度を示す図、(c)
は負荷の大きさに対応するウエストゲート開度を示す図
である。
【0151】図43(a)に示すように負荷の大きさに
対して給気圧力設定は、グラフαのように設定したいの
であるが、従来は、スロットル605の開閉のみで給気
圧力制御を行っており、負荷0の場合において、給気圧
力を0付近にしたくても、過給機41(タービン41
b)への排気ブースト圧力にて、排気通路604内圧が
高くなり、グラフβのように、給気圧力を大気圧力以下
に下げることはできなかった。しかし、ウエストゲート
607を設け、これを開動作することでブースト圧を下
げれば、給気圧力設定グラフαに一致する給気圧力が得
られるのである。
【0152】なお、図43(a)・(b)で判るよう
に、スロットル605の全開タイミングを、給気圧力が
大気圧力と一致する時とし、給気圧力が大気圧力を上回
っていれば、スロットル605は全開のままで、ウエス
トゲート607の閉動作にて給気圧力制御を行い、逆
に、給気圧力が大気圧力未満であれば、ウエストゲート
607を全開状態にしスロットル605の閉動作にて給
気圧力制御を行うのである。
【0153】この負荷の大きさに対応する給気圧力制御
の流れを、図44より説明する。まず出力センサS4に
て機関出力を読み込み、負荷検出を行う。その一方、給
気圧力センサS3にて、スロットル605下流側の給気
通路603内における実際の給気圧力を検出する。負荷
の大きさに伴う給気圧力の設定マップは、図43(a)
の給気圧力設定グラフαの如く、コントローラー8に記
憶されており、出力センサS4の検出値をこのマップに
照合して、目標給気圧力を読み込み、これと、給気圧力
センサS3による実際の給気圧力値とを比較し、調圧制
御を行う。この調圧手段は、給気圧力が大気圧力未満で
あれば、スロットル605の開度調整による(ウエスト
ゲート607は全開状態)ものであり、給気圧力が大気
圧力以上であれば、ウエストゲート607の開度調整に
よる(スロットル605は全開状態)ものである。こう
して給気圧力センサS3の検出する実際の給気圧力が目
標の給気圧力に一致すると、スロットル605またはウ
エストゲート607の作動を停止する。
【0154】このように、スロットル605及びウエス
トゲート607の操作により、給気圧力は負荷に対応し
て調整されるのであるが、給気圧力の増減に対応して、
燃料ガス圧力を調整しないと、空燃比が異なってしま
う。空燃比は、調速制御時以外には、圧力増減にかかわ
らず一定に保持しなければならないので、燃料ガス圧力
も、負荷の大きさに対応させて調整する。即ち、図45
(基本制御システムにおける負荷の大きさに対する主室
・副室用燃料ガス噴射装置への燃料ガス供給圧力と給気
圧力との相関を示す図)の如く、各レギュレーターR1
・R2への供給圧力は一定であるが、主室用レギュレー
ターR1・副室用レギュレーターR2を介して、各燃料
ガス噴射装置I1・I2への燃料ガス供給圧力を、グラ
フγのように、負荷の大きさに応じて設定する。給気圧
力は、スロットル605下流側の給気通路603内にお
ける、主室用燃料ガス噴射装置I1より噴射され、空気
と混合されて形成された希薄混合気の圧力であって、グ
ラフγのように燃料ガス圧力を設定することによって、
図43(a)にも示した図45図示の給気圧力設定グラ
フαを得るのである。
【0155】各レギュレーターR1・R2における燃料
ガス圧力の制御手順は、図46(基本制御システムにお
ける燃料ガス供給圧力制御のフフローチャート)の如く
である。即ち、出力センサS4にて負荷読み込みがなさ
れ、これを、図45図示のマップにおける燃料ガス圧力
設定グラフγに照合して、主室用・副室用レギュレータ
ーR1・R2における調圧制御を行うのである。
【0156】燃料ガス圧力設定グラフγは、給気圧力
を、給気圧力設定グラフαの如くすることを想定して設
定されている。しかるに、従来のように給気圧力制御手
段がスロットル605のみでは、給気圧力設定はグラフ
βのようになり、燃料ガス圧力の設定値とは誤差が生じ
て、空燃比は一定にならない。スロットル605とウエ
ストゲート607との制御手段と、それを想定しての燃
料ガス圧力調整が相まって、初めて給気圧力設定グラフ
αの如く、負荷の大きさに適正に対応した給気圧力を得
ることができるのである。
【0157】また、図42図示の副室式ガスエンジンの
制御システムにおいて、従来の制御システムと異なる点
として、従来は、調速手段を、スロットル405の開閉
制御に頼っていたが、これを、主室用燃料ガス噴射装置
I1の噴射期間の制御によるものとした。つまり、スロ
ットル405の開閉操作を不要とするので、給排気の圧
力増減が伴わず、また、燃料ガス量を直接調量する方法
なので、エンジン回転数の増減に対する反応性が増し、
エンジンの安定性が良好となる。
【0158】図47にて、この調速制御の流れを説明す
る。角度センサS1にて、目標機関回転数を読み込み、
一方、上死点センサS2にて、実際の機関回転数を読み
込む。これをコントローラー8に入力して、主室用燃料
ガス噴射装置I1の噴射期間を計算し、実際の機関回転
数が目標機関回転数と異なる場合には、主室用燃料ガス
噴射装置I1の噴射期間を変更し、目標機関回転数に一
致させるのである。
【0159】図48〜図52図示の以下の実施例は、図
42〜図47図示の基本制御システムを踏まえた上での
応用制御システムである。まず、図48図示の制御シス
テムは燃料ガス圧力の制御システム上の応用例である。
即ち、図42図示の制御システムでは、主室用レギュレ
ーターR1と副室用レギュレーターR2を、I/Pレギ
ュレーター、即ち、電子制御式のものとしているが、図
48図示の制御システムでは制御対象の圧力の抽出を基
とする、電子制御式でないレギュレーターを用いる。即
ち、スロットル605下流側の給気通路603内の給気
圧力を抽出するバランシングライン609を、電子制御
式でない主室用レギュレーターR1’及び副室式レギュ
レーターR2’に対して延設し、各レギュレーターR
1’・R2’は、バランシングライン609より得られ
る実際の給気圧力を基に、燃料ガス圧力が制御される。
【0160】上記の図42〜図47図示の制御システム
では、スロットル605とウエストゲート607との操
作による給気圧力制御と、I/Pレギュレーターである
主室用・副室用レギュレーターR1・R2による燃料ガ
ス圧力制御とは、負荷検出を共通とするものの、それぞ
れの制御自体は関連づけられていない。従って、実際に
は給気圧力と燃料ガス圧力との間に誤差が生じ、空燃比
が増減してしまうという事態が生じるおそれがある。し
かし、図48図示の主室用・副室用レギュレーターR
1’・R2’は給気圧力の実際値そのものを基にして燃
料ガスを調圧するので、空燃比の誤差が生じないのであ
る。また、低コストという利点がある。
【0161】次に、図49及び図50(負荷遮断時にお
ける各種の制御操作手順を示すタイムスケジュール図)
にて、負荷遮断時の給気減圧制御について説明する。ま
ず図49図示の如く、構成の上では、主室用・副室用レ
ギュレーターR1・R2はI/Pレギュレーターを使用
しており、図42、図45及び、図46図示の如く、負
荷検出による電子制御にて燃料ガスを調圧する制御シス
テムを用いている。更に、主室用レギュレーターR1・
主室用燃料噴射装置I1間の燃料ガス通路と、副室用レ
ギュレーターR2・副室用燃料噴射装置I2間の燃料ガ
ス通路とを、バイパス通路610にて連結し、バイパス
通路610には、主室用燃料ガス通路から副室用燃料ガ
ス通路への燃料ガス流通のみを可能とする開閉弁である
ガスバイパス弁611を介設している。
【0162】このような構成を前提として、負荷遮断時
の給気圧力制御について、図50より説明する。エンジ
ン1の出力軸に、クラッチを介して負荷装置(発電機
等)を連結している場合に、クラッチを離間した状態を
負荷遮断というのであるが、この負荷遮断時には、急激
に低負荷になる。もしも高負荷状態から負荷を遮断した
場合、図42〜図47図示の制御システムを用いている
関係で、スロットル605は全開状態でウエストゲート
607を閉操作した状態から、急速にウエストゲート6
07を全開し、スロットル605を閉じるという動作に
移るが、これらの作動は時間がかかり、急激な給気圧力
の昇圧を抑えきれず、機関回転数が急激に高まり、機関
の破損にも繋がりかねない。この機関回転数の上昇はで
きるだけ抑えなければならない。
【0163】そこで、負荷遮断の瞬間に、給気圧力を瞬
時に低下させる手段として、主室用燃料ガス噴射装置I
1からの噴射を停止する。また、これと同時に、ガスバ
イパス弁11を開弁して、主室レギュレーターR1より
供給される燃料ガスを、バイパス通路610を介して、
副室用燃料ガス噴射装置I2へと流出させる。また、負
荷遮断と同時に(即ち、給気通路603への燃料ガス噴
射の低下と同時に)、ウエストゲート607を開き、排
気通路604内圧を低下させる。
【0164】ここで、スロットル605の閉動作を開始
するタイミングであるが、これをもしも負荷遮断ととも
に開始すると、その時にスロットル605の下流側に存
在していた給気が流動しなくなり、給気圧力は一時的に
高まって、機関のサージングを引き起こす。スロットル
605の閉動作をやや遅らせれば、ウエストゲート60
7を開くことによって、排気通路604内圧が低下して
いるので、燃焼室Ea内の空気が排気通路604側へと
流動し、給気圧力の低下を促進する。このように、スロ
ットル605は、排気側への混合気の流動期間を考慮し
て、やや遅くして閉動作を開始することにより給気圧力
の一時的上昇は回避され、機関のサージングを低減でき
る。
【0165】なお、主室用燃料ガス噴射装置I1から
は、給気圧力が低減した後は、空燃比を保持すべく、再
び燃料ガスを噴射しなければならない。従って、スロッ
トル605を閉動作した付近から、再び噴射を開始する
が、負荷検出を基に調圧制御する主室用レギュレーター
R1による燃料ガスの低圧制御には、時間がかかるの
で、その間に、主室用燃料ガス噴射装置I1への燃料ガ
スの供給圧力を低減しておく必要がある。そこで、主室
用燃料ガス噴射装置I1が噴射開始しても、暫くはガス
バイパス弁11を開弁して、バイパス通路610を介し
て、主室用レギュレーターR1より供給される主室用燃
料ガスの一部を、副室用燃料ガス通路に流出させる。そ
して、主室用レギュレーターR1により調圧された燃料
ガス圧力が、充分に低圧となった時点で、ガスバイパス
弁11を閉弁し、主室用レギュレーターR1より供給さ
れる燃料ガスを全て主室用燃料ガス噴射装置I1に供給
するのである。
【0166】このような制御システムにより、特に高負
荷状態からの負荷遮断時に、給気圧力を瞬時に低減させ
て機関回転数の上昇を抑制することができ、また、その
際にサージングも回避することができる。
【0167】最後に、図51及び図52(負荷投入時に
おける各種の制御操作手順を示すタイムスケジュール
図)にて、負荷投入時の給気加圧制御と、ノッキング対
応制御について説明する。構成として、図51の如く、
図42図示の基本制御システムに、エンジン1において
ノッキングセンサS6を追加付設したものとなってい
る。
【0168】図52の如く、負荷投入されて、急激に高
負荷となる。この時に、機関回転数の低下を抑えるべ
く、給気圧力の不足が生じないよう、これを高める制御
が必要である。そこで、スロットル605を全開すると
ともに、ウエストゲート607を全閉して、給気圧力を
上昇させる。これは、図42〜図44図示の負荷検出に
よる給気圧力の基本制御にて可能である。また、これに
伴い、主室・副室用レギュレーターR1・R2も、図4
2、図45、及び図46図示の負荷検出による燃料ガス
圧力の基本制御にて、主室用燃料ガス噴射装置I1・副
室用燃料ガス噴射装置I2への燃料ガス供給圧力を増大
させる。
【0169】更に、この負荷投入時には、ノッキングが
発生する。このノッキングを、ノッキングセンサS6に
て検出し、これを基に、主室用燃料ガス噴射装置I1の
噴射期間を拡大させ、給気の空燃比を低減、即ち燃料ガ
ス濃度を高める。一方、燃焼副室における点火プラグの
失火を防ぐべく、副室式燃料ガス噴射装置I2の噴射期
間を短縮して、燃焼副室内の燃料ガス濃度が過剰となら
ないようにする。その後、給気圧力が上昇するにつれ
て、ウエストゲート607の開度調整を行い、給気圧力
が負荷の大きさに見合った値に達すると、ノッキングの
心配もないので、主室用燃料ガス噴射装置I1及び副室
用燃料ガス噴射装置I2の噴射期間も、初期設定値に復
帰させる。それ以後は、上記の図47の如く、主室用燃
料ガス噴射装置I1は、調速制御のために噴射期間を調
整される。
【0170】以上のように、本形態では、次のような効
果を奏する。まず、給気としての希薄混合気は、給気通
路603におけるスロットル605下流側に改質後燃料
を供給することにより形成することとしたので、過給機
41は、空気のみ過給することとなり、更に、ウエスト
ゲート607を設けることによって、排気側のブースト
圧力を低減でき、過給機41の負担が低減する。そし
て、空気のみを通過させるので、スロットル605にお
ける圧力損失も低減する。また、ウエストゲート607
による排気側圧力の低減は、排気中のNOx低減効果も
奏する。そして、燃料ガスは、燃料ガス噴射装置にて噴
射させるものとしたので、特に燃焼副室において、チェ
ックバルブ606の作動圧力が増し、チェックバルブ6
06の作動不良を解消できる。
【0171】−その他の実施形態− 上記実施形態では、炭化水素系燃料としてメタンガスを
燃料改質器51で改質することにより発熱量の大きな燃
料を得るようにしたガスエンジン1に本発明を適用した
場合について説明した。本発明は、これに限らず、炭化
水素系燃料としては、天然ガス、石油系液体燃料、消化
ガス、バイオガス、アルコール燃料等の燃料を適用する
ことも可能である。
【0172】また、ガスエンジンとしては発電用のもの
に限らず、種々の用途に使用されているガスエンジンに
本発明は適用可能である。
【0173】また、燃料改質器51に水素分離装置を設
けて、上記吸熱反応によって発生した水素ガスを他のガ
スや水蒸気から分離して抽出するようにしてもよい。こ
れによれば、燃料改質器51内の水素ガスの分離抽出に
より、この燃料改質器51内では、吸熱反応が促進さ
れ、高い転化率で燃料の改質を行うことが可能となる。
【0174】更に、燃料改質器51での吸熱反応を更に
促進させるために、この燃料改質器51の内部で、分離
水素、改質燃料(改質後の燃料であって水素以外のも
の)または炭化水素系燃料(改質前の燃料)の一部を燃
焼させて、燃料改質器51の内部温度を上昇させる構成
を採用することも可能である。この構成を採用すれば、
燃料改質器51から水素を抽出することによる吸熱反応
の促進効果と相俟って、極めて高い転化率を実現するこ
とができる。
【0175】また、上記各実施形態では、水蒸気と炭化
水素系燃料とを吸熱反応させて燃料改質を行うものにつ
いて説明したが、本発明は、二酸化炭素と炭化水素系燃
料とを吸熱反応させて燃料改質を行うものに適用するこ
とも可能である。
【0176】
【発明の効果】以上のように、本発明では、(1)燃料
改質器の応答性や改質性能が変動することに伴って燃焼
室へ供給される総燃料中の水素濃度が変化して一部の気
筒で失火が発生した際の失火気筒を高精度で検出するこ
と。(2)燃焼室内での燃焼が不安定になったり排気ガ
ス中のNOx等の有害物質の量が増大したりすることを
確実に回避すること。(3)副室型ガスエンジンとした
場合の逆火を確実に回避すること。(4)ガス燃料供給
時期及び供給量を正確に制御できるようにすること。と
いった、燃料改質器を備えたガスエンジンを実用化する
上で不可欠とされていた課題の解消を図ることができ、
これによってこの種のガスエンジンの実用性の向上を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るガスエンジンによって発電を行
う発電システムの概略構成を示す図である。
【図2】第1実施形態におけるエンジン本体及びその周
辺部の模式図である。
【図3】ガスエンジンが3気筒である場合において、正
常燃焼時におけるエンジン回転数変動状態を示す図であ
る。
【図4】ガスエンジンが3気筒である場合において、一
つの気筒が失火した際のエンジン回転数変動状態を示す
図である。
【図5】各燃焼サイクル毎の回転変動の0.5次周波数
成分と基本周波数成分及び失火定数を示すグラフであ
る。
【図6】周波数解析に必要なパラメータの生成方法を示
すグラフ及び数式を示す図である。
【図7】クランクパルス信号が発生する毎にパルス間隔
データ(t1〜t12)を生成する動作を示すフローチャ
ート図である。
【図8】カムパルス信号が発生する毎に失火の程度を判
定する動作を示すフローチャート図である。
【図9】失火の頻度を算出する動作を示すフローチャー
ト図である。
【図10】0.5次周波数成分の位相を示すグラフ及び
位相を算出する数式を示す図である。
【図11】点火時期と着火に必要な電圧(要求電圧)と
の関係を示す図である。
【図12】第2実施形態に係るガスエンジンの燃焼制御
システムを示す図である。
【図13】空燃比Kと排気中NOx量Qとの相関図及
び、空燃比Kと燃焼変動値P’との相関図である。
【図14】クランク軸信号S1とカム軸信号S2との位相
図である。
【図15】回転変動値V’の演算要素である一行程中の
回転速度差ΔV検出のためのクランク角度θとクランク
軸回転速度Vとの相関図である。
【図16】燃焼変動値P’と回転変動値V’との相関図
である。
【図17】負荷Lを一定とした場合の機関運転範囲内で
の排気中NOx量Qの最大値Q1を示す機関回転数Rと排
気中NOx量Qとの相関図である。
【図18】機関回転数Rを一定とした場合の機関運転範
囲内での排気中NOx量Qの最大値Q2を示す負荷Lと排
気中NOx量Qとの相関図である。
【図19】回転変動値V’のしきい値V’aを設定する
上で、排気中NOx量Qを基準値Q3以下に収めるための
下限値V’bを示す回転変動値V’と排気中NOx量Q
との相関図である。
【図20】回転変動値V’のしきい値V’a、回転変動
値V’のバラツキ度V”、及び熱効率η上からの回転変
動値V’の基準値V’cを示す、回転変動値V’・空燃
比Kと熱効率ηとの相関図である。
【図21】回転変動値V’の演算のための回転速度差Δ
Vのデータサンプル数Nと回転変動値V’のバラツキ度
V”との相関図である。
【図22】空燃比制御動作を示すフローチャート図であ
る。
【図23】一定の機関回転数及び空燃比における点火進
角度θと回転変動値V’との相関図である。
【図24】一定の機関回転数及び空燃比における、点火
進角度θの変動に基づく排気中NOx量Qと熱効率ηと
の相関図である。
【図25】プラグ使用時間tP と要求電圧Erとの相関
図である。
【図26】電圧差Ecと回転変動値V’との相関図であ
る。
【図27】一定の機関回転数及び空燃比におけるEGR
率Xと排気温度Tとの相関図である。
【図28】EGR率Xと回転変動値V’との相関図であ
る。
【図29】定格運転時におけるスワール比の変動に基づ
く排気中NOx量Qと熱効率ηとの相関図である。
【図30】低回転数運転時におけるスワール比Sと回転
変動値V’との相関図である。
【図31】一定機関回転数におけるオーバーラップ機関
CAと出力Wとの相関図である。
【図32】低回転数運転時と高回転数運転時におけるオ
ーバーラップ機関CAと回転変動値V’との相関図であ
る。
【図33】第3実施形態における図1相当図である。
【図34】第4実施形態におけるガスエンジンの燃焼制
御システムを示す図である。
【図35】エンジン運転動作を説明するためのタイムチ
ャート図である。
【図36】第4実施形態の他の例における図34相当図
である。
【図37】第4実施形態の他の例における図34相当図
である。
【図38】ミキサーの構造を示す断面図である。
【図39】第5実施形態におけるガスエンジンの概略構
成図である。
【図40】ガスエンジンのシリンダヘッド部分の断面図
である。
【図41】インジェクター単体の断面図である。
【図42】第6実施形態におけるガスエンジンの燃焼制
御システムを示す図である。
【図43】(a)は負荷の大きさに対応する給気圧力設
定を示す図、(b)は負荷の大きさに対応するスロット
ル開度を示す図、(c)は負荷の大きさに対応するウエ
ストゲート開度を示す図である。
【図44】スロットルとウエストゲートの作動による給
気圧力制御動作を示すフローチャート図である。
【図45】負荷の大きさに対する主室・副室用燃料ガス
噴射装置への燃料ガス供給圧力と給気圧力との相関を示
す図である。
【図46】燃料ガス供給圧力制御動作を示すフローチャ
ート図である。
【図47】調速制御動作を示すフローチャート図であ
る。
【図48】第6実施形態の他の例における図42相当図
である。
【図49】第6実施形態の他の例における図42相当図
である。
【図50】図49図示の制御システムを用いての負荷遮
断時における各種の制御操作手順を示すタイムスケジュ
ール図である。
【図51】第6実施形態の他の例における図42相当図
である。
【図52】図51図示の制御システムを用いての負荷投
入時における各種の制御操作手順を示すタイムスケジュ
ール図である。
【図53】従来例における図1相当図である。
【符号の説明】
1 ガスエンジン 1a シリンダ 23、25 検出器(検出手段) 41 過給機 51 燃料改質器 52 排熱ボイラ(水蒸気発生手段) 71B 分岐管(水蒸気供給経路) 8 コントローラ 402 主室 403 副室 412、431、450 ミキサー 421 追加燃料供給路 432、434 空燃比制御弁 452 ガス供給口 508 インジェクター 531 バルブボディ 541 ポペット形弁体 542 弁軸 543 弁座 553 ソレノイド 554 ロッド 605 スロットル 607 ウエストゲート I1 主室用燃料ガス噴射装置 I2 副室用燃料ガス噴射装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 19/06 F02D 19/12 A 4H013 19/12 41/02 301K 41/02 301 41/04 310D 41/04 310 310E 41/22 330B 41/22 330 45/00 362N 45/00 362 364D 364 368A 368 368Z 370B 370 F02M 21/02 K F02M 21/02 N 301C 301 301P 301Z 21/04 F 21/04 27/02 K 25/032 25/02 C 27/02 F02B 37/12 301A Fターム(参考) 3G005 DA06 EA16 FA06 FA23 JA02 JA39 JA42 JA47 JB24 3G084 AA05 BA05 BA07 BA13 CA03 CA04 DA28 DA38 EA11 EB01 EB25 FA11 FA24 FA25 FA34 3G092 AA07 AA11 AA17 AA18 AB07 AB15 BB08 BB10 BB13 DB03 DE01S DE11S DF03 EA11 EB01 EB07 EC01 FA15 FA16 FA20 GA05 GA06 HA11Z HA16X HC05Y HC06Y HE02Z 3G301 HA05 HA11 HA13 HA22 JA22 JA23 KA08 KA09 LA01 MA11 MA23 MA24 MA26 NA01 ND01 PA07Z PA17Z PC08B PC09B PE02Z 4G040 EA03 EA06 EB01 EB03 EB31 EB42 4H013 AA04 AA06

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素系燃料を改質する燃料改質器を
    備え、この燃料改質器で炭化水素系燃料を改質すること
    によって得られた改質後燃料を各気筒の燃焼室に向けて
    供給するガスエンジンにおいて、 カム軸からカムパルス信号を検出し且つクランク軸から
    クランクパルス信号を検出する検出手段と、 上記カムパルス信号及びクランクパルス信号のうち少な
    くとも一方からエンジン回転変動の0.5次周波数成分
    を算出する第1算出手段と、 上記カムパルス信号及びクランクパルス信号のうち少な
    くとも一方からエンジン気筒数に対応した回転変動の基
    本周波数成分を算出する第2算出手段と、 上記0.5次周波数成分を基本周波数成分で除算するこ
    とにより失火定数を算出する第3算出手段と、 上記失火定数から各サイクル毎に失火の有無を判定する
    第1判定手段と、 上記失火の有無から失火頻度を算出する第4算出手段と
    を備えたことを特徴とする燃料改質器を備えたガスエン
    ジン。
  2. 【請求項2】 炭化水素系燃料を改質する燃料改質器を
    備え、この燃料改質器で炭化水素系燃料を改質すること
    によって得られた改質後燃料を燃焼室に向けて供給する
    ガスエンジンにおいて、 一行程中のクランク軸の回転速度の最大最小値差を複数
    行程にわたって検出し、この最大最小値差のバラツキの
    度合いを回転変動値として演算し、この回転変動値をも
    とに燃焼の安定度を判断して燃焼制御を行うよう構成さ
    れていることを特徴とする燃料改質器を備えたガスエン
    ジン。
  3. 【請求項3】 炭化水素系燃料を改質する燃料改質器を
    備え、この燃料改質器で炭化水素系燃料を改質すること
    によって得られた改質後燃料を燃焼室に向けて供給する
    ガスエンジンにおいて、 燃料改質器は、炭化水素系燃料と水蒸気とを吸熱反応さ
    せることにより、炭化水素系燃料を改質するようになっ
    ており、 上記水蒸気を発生させる水蒸気発生手段と、 この水蒸気発生手段で発生した水蒸気の一部を燃焼室に
    向かって供給する水蒸気供給経路と、 この水蒸気供給経路からの水蒸気の供給量を調整するこ
    とによって、燃焼室内の燃焼温度を調整する水蒸気調整
    手段とを備えていることを特徴とする燃料改質器を備え
    たガスエンジン。
  4. 【請求項4】 炭化水素系燃料を改質する燃料改質器を
    備え、この燃料改質器で炭化水素系燃料を改質すること
    によって得られた改質後燃料を燃焼室に向けて供給する
    副室式のガスエンジンにおいて、 エンジン負荷状態を検出する負荷検出手段と、 急激な負荷投入が検出された時に吸気管内に燃料を追加
    供給すると共に副室に供給する燃料を一時的に遮断する
    燃料制御手段とを備えていることを特徴とする燃料改質
    器を備えたガスエンジン。
  5. 【請求項5】 炭化水素系燃料を改質する燃料改質器を
    備え、この燃料改質器で炭化水素系燃料を改質すること
    によって得られた改質後燃料を燃焼室に向けて供給する
    副室式のガスエンジンにおいて、 改質後燃料用のミキサーに直列に液化石油ガス用のミキ
    サーを設けると共に、燃料を改質後燃料から液化石油ガ
    スに切り替えるための燃料切替手段を設けたことを特徴
    とする燃料改質器を備えたガスエンジン。
  6. 【請求項6】 炭化水素系燃料を改質する燃料改質器を
    備え、この燃料改質器で炭化水素系燃料を改質すること
    によって得られた改質後燃料を燃焼室に向けて供給する
    副室式のガスエンジンにおいて、 燃料が改質後燃料の場合はミキサーに設けられている複
    数個のガス供給口の全部から混合部に燃料を供給すると
    共に、燃料が液化石油ガスの場合は上記ガス供給口の一
    部から混合部に燃料を供給するように構成したことを特
    徴とする燃料改質器を備えたガスエンジン。
  7. 【請求項7】 炭化水素系燃料を改質する燃料改質器を
    備え、この燃料改質器で炭化水素系燃料を改質すること
    によって得られた改質後燃料を燃焼室に向けて供給する
    ガスエンジンにおいて、 シリンダ内へガス燃料を供給する通路の途中に、ポペッ
    ト形弁体を開閉自在に有するバルブボディを配置し、ポ
    ペット形弁体をガス供給圧力に抗してばねで付勢するこ
    とによりバルブボディの弁座に着座させ、上記ポペット
    形弁体の弁軸に連動するロッドを有するソレノイドを、
    バルブボディの端部に連結し、ソレノイドを通電した時
    にロッドを介してポペット形弁体を開くように構成され
    たインジェクターを備えていることを特徴とする燃料改
    質器を備えたガスエンジン。
  8. 【請求項8】 炭化水素系燃料を改質する燃料改質器を
    備え、この燃料改質器で炭化水素系燃料を改質すること
    によって得られた改質後燃料を燃焼室に向けて供給する
    副室式のガスエンジンにおいて、 排気通路と過給機の排気放出管との間にウエストゲート
    を設け、低負荷時にはウエストゲート全閉状態にてスロ
    ットルの開度調整を、高負荷時にはスロットル全開状態
    にてウエストゲートの開度調整を行い、主室用燃料ガス
    噴射装置の噴射期間の調整を行うよう構成されているこ
    とを特徴とする燃料改質器を備えたガスエンジン。
  9. 【請求項9】 炭化水素系燃料を改質する燃料改質器を
    備え、この燃料改質器で炭化水素系燃料を改質すること
    によって得られた改質後燃料を燃焼室に向けて供給する
    副室式のガスエンジンにおいて、 スロットルの下流側の給気通路からの希薄混合気圧の抽
    出に基づいて、主室用燃料ガス噴射装置及び該副室用燃
    料ガス噴射装置への各燃料ガス供給圧力を制御するよう
    構成されていることを特徴とする燃料改質器を備えたガ
    スエンジン。
  10. 【請求項10】 炭化水素系燃料を改質する燃料改質器
    を備え、この燃料改質器で炭化水素系燃料を改質するこ
    とによって得られた改質後燃料を燃焼室に向けて供給す
    る副室式のガスエンジンにおいて、 負荷遮断時、主室用燃料ガス噴射装置を閉弁するととも
    に、この主室用燃料ガス噴射装置に供給される燃料ガス
    を副室用燃料ガス噴射装置に流入させると共に、排気通
    路と過給機の排気放出管との間に設けられたウエストゲ
    ートを全開し、やや遅れてスロットルを閉じることを特
    徴とする燃料改質器を備えたガスエンジン。
  11. 【請求項11】 炭化水素系燃料を改質する燃料改質器
    を備え、この燃料改質器で炭化水素系燃料を改質するこ
    とによって得られた改質後燃料を燃焼室に向けて供給す
    る副室式のガスエンジンにおいて、 負荷投入時、ノッキングの検出を基に、主室用燃料ガス
    噴射装置の噴射期間を拡大するとともに、副室用燃料ガ
    ス噴射装置の噴射期間を短縮し、排気通路と過給機の排
    気放出管との間に設けられたウエストゲートを全閉し、
    スロットルを全開することを特徴とする燃料改質器を備
    えたガスエンジン。
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