JP2003120234A - 内燃機関のバルブタイミング制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブタイミング制御装置

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JP2003120234A
JP2003120234A JP2001315063A JP2001315063A JP2003120234A JP 2003120234 A JP2003120234 A JP 2003120234A JP 2001315063 A JP2001315063 A JP 2001315063A JP 2001315063 A JP2001315063 A JP 2001315063A JP 2003120234 A JP2003120234 A JP 2003120234A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リンク先端側の構造を簡素化して、部品点数
の削減と小型・軽量化を図る。 【解決手段】 中間回転体23を回動操作することによ
り、中間回転体23の渦巻き溝24に球19を介して係
合したリンク14の先端部を径方向溝24に沿わせて変
位させ、その変位をリンク14を介して駆動プレート3
とレバー軸10の相対回動に変換する。このような装置
において、リンク14の先端部に軸方向に突出する円柱
状の突出部17を一体に形成し、その突出部17を径方
向溝24に摺動可能に係合させる。突出部17はリンク
14の作動時に径方向溝24の内部で摺動回転するた
め、リンク14の先端側に特別に枢支ピン等の別体の枢
支部品を設けなくてもリンク14の円滑な揺動作動を得
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の吸気側
または排気側の機関弁の開閉タイミングを運転状態に応
じて可変にする内燃機関のバルブタイミング制御装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】この種のバルブタイミング制御装置は、
クランクシャフトからカムシャフトに至る動力伝達経路
において、両シャフトの回転位相を操作することによ
り、機関弁の開閉タイミングを制御するようにしてい
る。即ち、この種の装置は、クランクシャフトにタイミ
ングチェーン等を介して連繋された駆動回転体がカムシ
ャフト側の従動回転体に必要に応じて相対回動できるよ
うに組み付けられると共に、これらの回転体の間に両者
の組付角を操作すべく組付角操作機構が介装され、この
組付角操作機構を適宜駆動制御することによってクラン
クシャフトとカムシャフトの回転位相を変更するように
なっている。
【0003】組付角操作機構としては、ヘリカルギヤを
用いて油圧ピストンの直進作動を両回転体の回動作動に
変換するもの等種々のものが開発されているが、近年、
軸長を短縮化でき、フリクションロスが少ない等の多く
利点を有するリンクを用いたものが案出されている。
【0004】組付角操作機構にリンクを用いたバルブタ
イミング制御装置としては、例えば、特開2001−4
1013号公報に開示されるようなものがある。
【0005】この装置は、クランクシャフトにタイミン
グチェーン等を介して連繋されたハウジング(駆動回転
体)がカムシャフトの端部に回動可能に組み付けられ、
ハウジングの内側端面に形成された複数の径方向ガイド
に夫々案内部材(可動案内部)が径方向に沿って摺動自
在に係合支持されると共に、径方向外側に突出するレバ
ーが従動軸部材(従動回転体)と共にカムシャフトの端部
にボルト結合され、案内部材と従動軸部材側の対応する
レバーとが夫々リンクによって枢支連結されている。そ
して、ハウジングの前記径方向ガイドに対向する位置に
は、渦巻き状ガイドを有する中間回転体がハウジングと
従動軸部材に対して相対回動可能に設けられ、前記案内
部材の端部に突設された略円弧状の突条が前記渦巻き状
ガイドに案内係合されている。また、この装置は、ゼン
マイばねと電磁ブレーキから成る操作力付与手段を備
え、同手段のゼンマイばねによって中間回転体に増速側
の力(回転を進める方向の力)を付与すると共に、電磁
ブレーキによって減速側の力(回転を送らせる方向の
力)を付与するようになっている。
【0006】したがって、この装置の場合、電磁ブレー
キがOFF状態のときには、中間回転体がゼンマイばね
の付勢力を受けハウジングに対して初期位置に位置され
ており、渦巻き状ガイドに突条でもって噛合う案内部材
は径方向外側に最大に変位し、リンクを引き起こしてハ
ウジングとカムシャフトの組付角を最遅角位置または最
進角位置に維持している。そして、この状態から電磁ブ
レーキがONにされると、中間回転体が減速されてハウ
ジングに対して遅れ側に相対回転する結果、渦巻き状ガ
イドに噛合う案内部材が径方向内側に変位し、今まで引
き起こされていたリンクを次第に倒すようにしてハウジ
ングとカムシャフトの組付角を最進角位置または最遅角
位置に変更する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来のバ
ルブタイミング制御装置は、径方向ガイドと渦巻き状ガ
イドに係合される可動案内部がリンクと別体の案内部材
によって形成され、その案内部材が枢支ピンによってリ
ンクの先端部に連結された構造となっているため、リン
ク先端側の部品点数が多くなり、製造コストの高騰に繋
がることが問題となっている。また、この装置の場合、
可動案内部には枢支ピンの保持部を確保しなければなら
ないために可動案内部全体が大型・重量化してしまい、
リンク先端側が他部品と干渉し易くなり、各部の設計が
大きく制約を受けるうえ、リンク先端側の慣性質量が大
きくなることから、高速運転時等にバルブタイミングの
制御が不安定になり易い。
【0008】そこで本発明は、リンク先端側の構造を簡
素化できるようにして、部品点数の削減と小型・軽量化
を図り、製造コストの低減と、設計の自由度の拡張、バ
ルブタイミング制御の安定化等を実現することのできる
内燃機関のバルブタイミング制御装置を提供しようとす
るものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための手段として、本発明は、内燃機関のクランクシャ
フトによって回転駆動される駆動回転体と、カムシャフ
ト若しくは同シャフトに結合された別体部材から成り、
前記駆動回転体から動力を伝達される従動回転体と、前
記駆動回転体と従動回転体のいずれか一方に設けられた
径方向ガイドと、前記駆動回転体と従動回転体に対して
相対回転可能に設けられ、前記径方向ガイドに対峙する
側の面に渦巻き状ガイドを有する中間回転体と、前記径
方向ガイドと渦巻き状ガイドに変位可能に案内係合され
る可動案内部と、前記駆動回転体と従動回転体のいずれ
か他方のものの回転中心から離間した部位と前記可動案
内部とを揺動可能に連結するリンクと、前記中間回転体
に駆動回転体及び従動回転体に対する相対的な回動操作
力を付与する操作力付与手段と、を備え、前記操作力付
与手段によって中間回転体を駆動回転体及び従動回転体
に対して回動操作することにより、渦巻き状ガイドに係
合した各可動案内部を径方向ガイドに沿わせて径方向に
変位させ、その変位を前記リンクを介して駆動回転体と
従動回転体の相対回動に変換する内燃機関のバルブタイ
ミング制御装置において、前記リンクの端部に軸方向に
突出する断面円形状の突出部を一体に形成し、その突出
部を前記可動案内部の一部として前記径方向ガイドまた
は渦巻き状ガイドに摺動可能に係合させるようにした。
【0010】この発明の場合、リンクの作動時には、断
面円形状の突出部が径方向ガイドまたは渦巻き状ガイド
の内部で摺動しつつ回転し、リンクの先端側に特別に枢
支ピン等の別体の枢支部品を設けなくてもリンクの円滑
な揺動作動を得ることができる。
【0011】前記突出部は円柱状に形成するようにして
も良く、こうした場合、突出部を球面状に形成する場合
に比較して径方向ガイドや渦巻き状ガイドに対する接触
面積が大きくなるため、突出部の耐久面で有利となる。
【0012】また、前記リンクの端部に径方向ガイド側
に突出する突出部を一体に形成し、リンク本体部から突
出部にかけて貫通孔を形成すると共に、この貫通孔の突
出部側の端部に別体の封止部材を嵌入し、前記貫通孔
に、渦巻き状ガイドに係合される球と、その球を支持す
るリテーナと、前記封止部材とリテーナの間に介装され
て前記球を渦巻き状ガイド方向に付勢する付勢部材とを
収容するようにしても良い。この場合、封止部材の厚み
を管理することによって、付勢部材の初期荷重や球のス
トロークを容易に設定調整することが可能となる。
【0013】また、前記突出部の先端は球面状に形成
し、前記径方向ガイド及び/または渦巻き状ガイドの断
面を、突出部の先端よりも曲率半径の大きい曲面で形成
するようにしても良い。この場合、突出部と径方向ガイ
ドや渦巻きガイドが曲面で接触するため、これらの接触
部の抵抗が小さくなり、円滑な作動が可能となると共
に、係合部でのガタつきも抑制される。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態を図1
〜図6に基づいて説明する。尚、この実施形態は、本発
明にかかるバルブタイミング制御装置を内燃機関の吸気
側の動力伝達系に適用したものであるが、内燃機関の排
気側の動力伝達系に同様に適用することも可能である。
【0015】このバルブタイミング制御装置は、図1に
示すように内燃機関のシリンダヘッド(図示せず)に回
転自在に支持されたカムシャフト1と、このカムシャフ
ト1の前端部に必要に応じて相対回動できるように組み
付けられ、チェーン(図示せず)を介してクランクシャ
フト(図示せず)に連係されるタイミングスプロケット
2を外周に有する駆動プレート3(本発明における駆動
回転体)と、この駆動プレート3とカムシャフト1の前
方側(図1中左側)に配置されて、両者3,1の組付角
を回動操作する組付角操作機構5と、この組付角操作機
構5のさらに前方側に配置されて、同機構5を駆動する
操作力付与手段4と、内燃機関の図外のシリンダヘッド
とロッカカバーの前面に跨って取り付けられて組付角操
作機構5と操作力付与手段4の前面と周域を覆うVTC
カバー12と、を備えている。
【0016】駆動プレート3は、挿通孔6を備えた円板
状に形成され、カムシャフト1の前端部に一体に結合さ
れたレバー軸10(本発明における従動回転体)が挿通
孔6部分に回転可能に組み付けられている。そして、駆
動プレート3の前面(カムシャフト1と逆側の面)に
は、図2に示すように、対面する平行な側壁を有する3
つの径方向溝8(本発明における径方向ガイド)が同プレ
ート3の半径方向に沿うように形成されいる。
【0017】また、レバー軸10は、図1に示すよう
に、カムシャフト1の前端部に突き合わされる基部側外
周に大径フランジ部7が形成されると共に、その大径フ
ランジ部7よりも前方側の外面に放射状に突出する三つ
のレバー9が一体に形成され、軸心部を貫通するボルト
13によってカムシャフト1に結合されている。レバー
軸10の各レバー9には、リンク14の基端が枢支ピン
15Aまたは15Bによって枢支連結され、各リンク1
4の先端には前記各径方向溝8に摺動自在に係合する円
柱状の突出部17が一体に形成されている。
【0018】各リンク14は、突出部17が対応する径
方向溝8に係合した状態において、枢支ピン15Aまた
は15Bを介してレバー軸10に連結されているため、
リンク14の先端側が外力を受けて径方向溝8に沿って
変位すると、駆動プレート3とレバー軸10はリンク1
4の作用でもって突出部17の変位に応じた方向及び角
度だけ相対回動する。
【0019】また、各リンク14の先端部にはリンク本
体部から突出部17にかけて軸方向に貫通する貫通孔1
8が形成され、この貫通孔18の突出部17側の端部に
は別体の板状の封止部材16が圧入固定されている。そ
して、貫通孔18には、後述する渦巻き溝24に係合さ
れる球19と、その球19の背部を支持する略円柱状の
リテーナ20が収容されると共に、リテーナ20と封止
部材16の間に介装されて球19を前方側に付勢するコ
イルばね21(本発明における付勢部材)が収容されてい
る。尚、この実施形態の場合、可動案内部はリンク14
の先端の突出部17と球19によって構成されている。
【0020】一方、レバー軸10のレバー9の突設位置
よりも前方側には、略円板状の中間回転体23が回転可
能に支持されている。この中間回転体23の後部側の面
には断面半円状の渦巻き溝24(本発明における渦巻き
状ガイド)が形成され、この渦巻き溝24に、前述の各
リンク14の球19が転動自在に係合されている。渦巻
き溝24の渦巻きは、図2及び図5,図6に示すように
駆動プレート3の回転方向Rに沿って次第に縮径するよ
うに形成されている。したがって、各リンク14の球1
9が渦巻き溝24に係合した状態で中間回転体23が駆
動プレート3に対して遅れ方向に相対回転すると、リン
ク14の先端部は渦巻き溝24の渦巻き形状に沿って半
径方向内側に移動し、逆に、中間回転体23が進み方向
に相対回転すると、半径方向外側に移動する。
【0021】この実施形態の組付角操作機構5は、以上
説明した駆動プレート3の径方向溝8、突出部17、球
19、リンク14、レバー9、中間回転体23の渦巻き
溝24等によって構成されている。この組付角操作機構
5は、操作力付与手段4から中間回転体23にカムシャ
フト1に対する相対的な回動操作力が入力されると、そ
の操作力が渦巻き溝24と球19の係合部を通してリン
ク14の先端を径方向に変位させ、このときリンク14
とレバー9の作用でもって駆動プレート3とカムシャフ
ト1に相対的な回動力を伝達する。
【0022】一方、操作力付与手段4は、一対の電磁ブ
レーキ26,27と遊星歯車機構28を備え、電磁ブレ
ーキ26,27の作動の切換えによって中間回転体23
に対して減速方向の力と増速方向の力を適宜選択的に付
与できるようになっている。
【0023】遊星歯車機構28は、図1と図3,図4に
示すように、中間回転体23の内周縁部に軸方向前方に
突出するように一体形成されたサンギヤ29と、このサ
ンギヤ29の外周側に回転可能に配置されたアウタギヤ
30と、レバー軸10の先端部に圧入固定された円板状
のキャリアプレート31と、このキャリアプレート31
に回転自在に支持されると共にサンギヤ29とアウタギ
ヤ30に噛合された複数のプラネタリギヤ32とによっ
て構成されている。尚、中間回転体23は、サンギヤ2
9の内周面に断面略L字状のブッシュ33が圧入固定さ
れ、そのブッシュ33を介してレバー軸10の先端側外
周面に回転自在に支持されている。
【0024】したがって、この遊星歯車機構28は、今
アウタギヤ30がフリー回転状態となっており、プラネ
タリギヤ32が自転せずにキャリアプレート31と共に
公転したとすると、このときアウタギヤ30とサンギヤ
29はキャリアプレート31(レバー軸10)と同速度
で一体回転するが、この状態からアウタギヤ30のみに
制動力が付与されると、アウタギヤ30がキャリアプレ
ート31に対して遅れ方向に相対回転することによって
プラネタリギヤ32が自転し、このプラネタリギヤ32
の自転がサンギヤ29を増速させて、中間回転体23を
駆動プレート3に対して増速側に相対回転させる。
【0025】また、各電磁ブレーキ26,27は全体が
略円環状に形成されており、一方の電磁ブレーキ26は
他方の電磁ブレーキ27の径方向内側に配置されてい
る。そして、外側に配置される第1電磁ブレーキ26と
内側に配置される第2電磁ブレーキ27は共にほぼ同様
の構成とされているが、第1電磁ブレーキ26は中間回
転体23の外周縁部に一体に取り付けられた第1制動フ
ランジ34の前端面に対峙し、第2電磁ブレーキ27は
前記アウタギヤ30の前端部に延設された第2制動フラ
ンジ35の前端面に対峙している。
【0026】また、両電磁ブレーキ26,27はVTC
カバー12の内面に固定設置され、対峙する制動フラン
ジ34,35に磁気的吸引力を作用させることにより、
各制動フランジ34,35に制動力を付与する。
【0027】ところで、この装置の場合、図1,図3に
示すように、リンク14をレバー9に連結する枢支ピン
15A,15Bは一つのもの15Aが他の二つのもの1
5B,15Bよりも軸長が長く形成されており、その一
つの枢支ピン15Aはレバー軸10の大径フランジ部7
を貫通してカムシャフト1側の切欠き溝42に位置決め
係合されている。
【0028】尚、図1中40は、潤滑液を遊星歯車機構
28の噛合部に供給するためにカムシャフト1とレバー
軸10のボルト螺合部の周域からレバー軸10の端面と
キャリアプレート31の背面にかけて形成された供給通
路である。
【0029】以下、この実施形態の作用を説明する。
【0030】機関始動時及びアイドル運転時には、第1
電磁ブレーキ26の通電がオフにされる一方で、第2電
磁ブレーキ27の通電がオンにされ、第2制動フランジ
35側にのみ制動力が付与される。これにより、遊星歯
車機構28のアウタギヤ30に制動力が作用する結果、
駆動プレート3の回転に伴なって中間回転体23が増速
側に回転させられ、各リンク14の先端側が図2に示す
ように径方向外側端に維持されることとなる。したがっ
て、各リンク14にレバー9を介して枢支連結されたレ
バー軸10(カムシャフト1)は、駆動プレート3に対
して最遅角側の組付角度に維持される。この結果、クラ
ンクシャフトとカムシャフト1の回転位相が最遅角側に
制御され、機関回転の安定化と燃費の向上が図られる。
【0031】また、この状態から機関が通常運転に移行
すると、第1電磁ブレーキ26がオンにされる一方で、
第2電磁ブレーキ27がオフにされ、第1制動フランジ
34側にのみ制動力が付与される。これにより、アウタ
ギヤ30がフリー回転状態になる一方で、中間回転体2
3に制動力が作用し、中間回転体23が駆動プレート3
に対して減速側に相対回転する。この結果、各リンク1
4の先端部の球19が図5,図6に順次示すように渦巻
き溝24によって渦巻きの中心方向に誘導されると共
に、突出部17が径方向溝8内で回転しつつ同溝8に沿
って径方向内側に変位し、その変位に伴うリンク14の
倒れ込みによって駆動プレート3とレバー軸10の組付
角度が最進角側に変更される。したがって、これにより
機関の高出力化が図られる。
【0032】このバルブタイミング制御装置の場合、前
述のようにリンク14の先端側に一体に形成された円筒
状の突出部17が径方向溝8内で回転することによって
リンク14先端側の揺動が許容されるようになっている
ため、リンク14の先端側を回動させるために別途枢支
ピン等を設ける必要がない。このため、各リンク14の
先端部は、枢支ピン等の支持構造を設けなくても良い
分、小型・軽量化することができる。
【0033】したがって、各リンク14の先端部は周囲
の他の部品と干渉しにくくなり、その結果、リンク14
の揺動角度を充分に大きく確保して、駆動プレート3と
レバー軸10の組付角操作量を大きくすることが可能で
ある。また、各リンク14の先端側は質量が小さく、高
速運転時等に遠心力の影響を受け難くいため、機関の運
転状態に拘らず常時安定したバルブタイミング制御を行
うことができる。
【0034】また、この実施形態の場合、リンク14先
端の突出部17は円柱状に形成されているため、径方向
溝8の側壁に対しては常時軸方向の充分な幅をもって接
触することとなる。したがって、突出部17と径方向溝
8の間の接触面圧が低減されることから、経時使用によ
って突出部17や径方向溝8に摩耗等が生じ難くなる。
【0035】さらに、この実施形態の装置においては、
各リンク14のリンク本体部から突出部17にかけて貫
通孔18を形成し、その貫通孔18の突出部17側の端
部に板状の封止部材16を圧入するようにしたため、こ
の封止部材16の板厚を管理することによってコイルば
ね21の初期荷重や球19の後退ストロークを容易に設
定調整することができるという利点がある。
【0036】尚、本発明の実施形態は以上で説明したも
のに限るものではなく、例えば、断面円形状の突出部を
渦巻き状ガイド側に向けて一体に形成し、その突出部を
渦巻き状ガイドに係合させることも可能である。この場
合、上記の実施形態と同様に径方向溝に係合される突出
部をリンク先端に併せて形成することが望ましいが、そ
の突出部を形成せずに係合用の別体部品を付設するよう
にしても良い。
【0037】また、上記の実施形態においては、リンク
14の先端の突出部17を円柱状に形成したが、図7に
示すように突出部117を球面状に形成し、駆動プレー
ト3側の径方向溝103を突出部117よりも曲率半径
の大きい円弧状断面に形成するようにしても良い。こう
した場合、突出部117と径方向溝108の間の接触抵
抗が小さくなることから、リンク14の円滑な作動が可
能になり、また、急激な荷重の入力等があったときも突
出部117と径方向溝108の壁面が直角に近い角度で
突き当たることがないため、突出部117と径方向溝1
08の間のガタつきも確実に抑えることができる。ま
た、リテーナを介して球を付勢する付勢部材としては、
コイルばねに限らず、この図7に示す実施形態のような
皿ばね121やゴム弾性体等を用いることが可能であ
る。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明は、リンクの端部に
一体に形成した断面円形状の突出部を径方向ガイドまた
は渦巻き状ガイドの内部で直接摺動回転させることで、
リンク先端側の別体の枢支部品を廃止できるようにした
ため、リンク先端側の部品点数の削減と小型・軽量化を
図ることができる。したがって、本発明によれば、製造
コストを低減することができると共に、リンク先端側の
小型化によって各部の設計の自由度を拡張することがで
き、さらに、リンク先端側の慣性質量の低減によって安
定したバルブタイミング制御を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す縦断面図。
【図2】同実施形態を示す図1A−A線に沿う断面図。
【図3】同実施形態を示す分解斜視図。
【図4】同実施形態を示す図1のB−B線に沿う断面
図。
【図5】同実施形態の作動状態を示す図2と同様の断面
図。
【図6】同実施形態の作動状態を示す図2と同様の断面
図。
【図7】他の実施形態を示す要部の拡大断面図。
【符号の説明】
1…カムシャフト 3…駆動プレート(駆動回転体) 4…操作力付与手段 8,108…径方向溝(径方向ガイド) 10…レバー軸(従動回転体) 14…リンク 16…封止部材 17,117…突出部 18…貫通孔 19…球 20…リテーナ 21…コイルばね(付勢部材) 23…中間回転体 24…渦巻き溝(渦巻き状ガイド) 121…皿ばね(付勢手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のクランクシャフトによって回
    転駆動される駆動回転体と、カムシャフト若しくは同シ
    ャフトに結合された別体部材から成り、前記駆動回転体
    から動力を伝達される従動回転体と、前記駆動回転体と
    従動回転体のいずれか一方に設けられた径方向ガイド
    と、前記駆動回転体と従動回転体に対して相対回転可能
    に設けられ、前記径方向ガイドに対峙する側の面に渦巻
    き状ガイドを有する中間回転体と、前記径方向ガイドと
    渦巻き状ガイドに変位可能に案内係合される可動案内部
    と、前記駆動回転体と従動回転体のいずれか他方のもの
    の回転中心から離間した部位と前記可動案内部とを揺動
    可能に連結するリンクと、前記中間回転体に駆動回転体
    及び従動回転体に対する相対的な回動操作力を付与する
    操作力付与手段と、を備え、 前記操作力付与手段によって中間回転体を駆動回転体及
    び従動回転体に対して回動操作することにより、渦巻き
    状ガイドに係合した各可動案内部を径方向ガイドに沿わ
    せて径方向に変位させ、その変位を前記リンクを介して
    駆動回転体と従動回転体の相対回動可能に変換する内燃
    機関のバルブタイミング制御装置において、 前記リンクの端部に軸方向に突出する断面円形状の突出
    部を一体に形成し、その突出部を前記可動案内部の一部
    として前記径方向ガイドまたは渦巻き状ガイドに摺動可
    能に係合させたことを特徴とする内燃機関のバルブタイ
    ミング制御装置。
  2. 【請求項2】 前記突出部を円柱状に形成したことを特
    徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイミング
    制御装置。
  3. 【請求項3】 前記リンクの端部に径方向ガイド側に突
    出する突出部を一体に形成し、リンク本体部から突出部
    にかけて貫通孔を形成すると共に、この貫通孔の突出部
    側の端部に別体の封止部材を嵌入し、前記貫通孔に、渦
    巻き状ガイドに係合される球と、その球を支持するリテ
    ーナと、前記封止部材とリテーナの間に介装されて前記
    球を渦巻き状ガイド方向に付勢する付勢部材とを収容し
    たことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関
    のバルブタイミング制御装置。
  4. 【請求項4】 前記突出部の先端を球面状に形成し、前
    記径方向ガイド及び/または渦巻き状ガイドの断面を、
    突出部の先端よりも曲率半径の大きい曲面で形成したこ
    とを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のバルブタイ
    ミング制御装置。
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