JP2003119184A - 置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体の製造方法 - Google Patents

置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体の製造方法

Info

Publication number
JP2003119184A
JP2003119184A JP2001314502A JP2001314502A JP2003119184A JP 2003119184 A JP2003119184 A JP 2003119184A JP 2001314502 A JP2001314502 A JP 2001314502A JP 2001314502 A JP2001314502 A JP 2001314502A JP 2003119184 A JP2003119184 A JP 2003119184A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
substituted
general formula
aromatic acid
acid derivative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001314502A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Takezaki
宏 竹崎
Tetsuji Kitagawa
哲司 北川
Shotaro Matsuoka
昌太郎 松岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2001314502A priority Critical patent/JP2003119184A/ja
Publication of JP2003119184A publication Critical patent/JP2003119184A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】医薬中間体として有用である、置換ピペラジニ
ルメチル芳香族酸誘導体類を、より安全にかつ簡便方法
で製造する方法を提供する。 【解決手段】α-モノ置換芳香族酸と置換ピペラジン類
を反応させる際に,α-モノ置換芳香族酸に対し5当量
以上の置換ピペラジンを反応させることを特徴とす置換
ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体の製造方法および、
α-モノ置換芳香族酸と置換ピペラジン類を反応させる
際に、反応溶媒として水を用いることを特徴とする置換
ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、α-モノ置換芳香
族酸と置換ピペラジン類を反応させ、医薬品原料として
有用な置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体の製造方
法に関する。置換ピペラジニルメチル芳香族酸は、医薬
中間体などとして有用である。
【0002】
【従来の技術】これまで置換ピペラジニルメチル芳香族
誘導体としては、例えば、α-クロロ-p−トルイル酸を
無水有機溶媒中で4倍モルのN−メチルピペラジンを加
え、4-(4-メチルピペラジノメチル)安息香酸を作る方
法等が知られている。(特公平5−75754号公報)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法
は、収率の面で好ましい製法といえず、改善の余地があ
る。さらに、1)無水条件を必要とすること、2)反応
時間が長いこと、3)反応終了時に生成物を単離する際
に、危険性の高いジエチルエーテルを使用する等の難点
があげられる。
【0004】工業的に置換ピペラジニルメチル芳香族酸
誘導体を製造するには、危険性が低く、無水条件などの
管理の困難な反応条件を必要としない条件が好ましい。
また、反応時間はできるだけ短い方がより好ましい。即
ち、置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体類を製造す
る、より安全でかつ簡便方法が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、このよう
な問題点を解決すべく鋭意検討した結果、反応時間が短
くかつ管理の厳しい無水条件を必要としない、簡便な高
純度の置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体の製造方
法を見出した。即ち、置換ピペラジン類を5当量以上用
い、反応副生成物を抑え、反応溶媒に水等を用いる新規
でかつ高純度の置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体
の製造方法である。
【0006】すなわち、本発明は、一般式(1)
【0007】
【化7】
【0008】(式中R1は、カルボキシル基、スルホキ
シル基またはヒドロキシル基であり、R2はモノ置換メ
チル基であり、R1に対し、オルト位、メタ位またはパ
ラ位のいずれか一箇所に存在する。)で表されるα-モ
ノ置換芳香族酸と一般式(2)
【0009】
【化8】
【0010】で表される置換ピペラジン類(式中R3
アルキル基またはアラルキル基であり,R4〜R7は、同
一もしくは異なり、水素原子、メチル基、エチル基、プ
ロピル基、イソプロピル基、アシル基、アミド基、カル
ボキシル基、メトキシ基またはエトキシ基を表す。)を
反応させる際に,一般式(1)で表されるα-モノ置換
芳香族酸に対し5当量以上の一般式(2)で表される置
換ピペラジンを反応させることを特徴とする一般式
(3)
【0011】
【化9】
【0012】(式中R1は、一般式と同じ、R3〜R7
一般式2と同じ)で表される置換ピペラジニルメチル芳
香族酸誘導体の製造方法、と上記一般式(1)で表され
るα-モノ置換芳香族酸(式中R1は、カルボキシル基、
スルホキシル基またはヒドロキシル基であり、R2はモ
ノ置換メチル基であり、R1に対し、オルト位、メタ位
またはパラ位のいずれか一箇所に存在する。)と上記一
般式(2)で表される置換ピペラジン類(式中R3はア
ルキル基またはアラルキル基であり、R4〜R7は、同一
もしくは異なり、水素原子、メチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、アシル基、アミド基、カルボ
キシル基、メトキシ基またはエトキシ基のいずれか一つ
を表す。)を反応させる際に、反応溶媒として水を用い
ることを特徴とする上記一般式(3)で表される置換ピ
ペラジニルメチル芳香族酸誘導体の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
【0014】本発明に用いられるα-モノ置換芳香族酸
とは、一般式(1)で示される。
【0015】
【化10】
【0016】式中、R1は、ヒドロキシル基またはスル
ホキシル基またはカルボキシル基を表し、好ましくは、
カルボキシル基である。R2はモノ置換メチル基であ
り、R1に対し、オルト位、メタ位、パラ位のいずれか
一箇所に結合しており、好ましくは、パラ位に結合して
いる。R2でいうモノ置換メチル基とは、一般に言う脱
離基の結合したメチル基であればよく、例えば、モノク
ロロメチル基、モノブロモメチル基、モノヨードメチル
基、モノフルオロメチル基、モノ(p-トルエンスルホノ
キシ)メチル基、モノ(メタンスルホノキシ)メチル基
等であり、好ましくは、モノクロロメチル基、モノブロ
モメチル基、モノヨードメチル基、モノフルオロメチル
基などのハロゲン化メチル基であり、さらに好ましく
は、モノクロロメチル基、モノブロモメチル基であり、
特に好ましいものは、モノクロロメチル基である。
【0017】本発明に用いられる置換ピペラジンとは、
一般式(2)で表される。
【0018】
【化11】
【0019】式中R3はアルキル基、アラルキル基であ
り,好ましくは、炭素数が1から3のアルキル基または
ベンジル基、より好ましくはメチル基またはベンジル基
であり、特に好ましいのはメチル基である。R4〜R
7は、同一もしくは異なり、水素原子、メチル基、エチ
ル基、プロピル基、イソプロピル基、アシル基、アミド
基、カルボキシル基、メトキシ基またはエトキシ基を表
す。
【0020】一般式(2)の好ましい構造は、R5およ
びR6が水素原子でかつ R3とR4とR7は、同一もしく
は異なっていてもよいが、水素原子、アルキル基または
ベンジル基であり、さらに好ましくは、R3はメチル
基、エチル基またはベンジル基であり、R4〜R7は水素
原子であり、特に好ましくは、R3はメチル基であり、
4〜R7は水素原子であり。
【0021】本発明に用いられる、置換ピペラジンの使
用量は、α-モノ置換芳香族酸に対して5当量以上が好
ましい。さらに好ましくは5当量以上16当量以下であ
る。より好ましくは、6当量以上16当量以下であり、
さらに好ましくは、7当量以上10当量以下である。5
当量以上使用することにより、副生成物の生成が抑制さ
れ、高純度の生成物を高い収率で得ることができる。ま
たこの範囲以上に置換ピペラジンを使用しても、副生成
物の生成を抑制することに対し、大きな効果は得られな
い。
【0022】この方法では、反応溶媒としては、水,メ
タノール,エタノール,1−プロパノール、2−プロパ
ノールおよびテトラヒドロフランから選ばれる少なくと
も1種の中から選ばれる溶媒を用いるのが好ましい。
【0023】また、本発明は水溶媒で行うことを特徴と
する。この方法で行うことにより、1)反応中に生成す
る塩類の溶解性を向上させる。2)溶媒としての有機溶
媒の使用量が減る、3)有機溶媒の除去工程が減る、な
どの良い点が挙げられる。この場合、置換ピペラジンの
使用量はα−モノ置換芳香族酸に対し、5当量未満でも
よいが、5当量以上とすることでより好ましい結果が得
られる。
【0024】置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体と
は、一般式(3)
【0025】
【化12】
【0026】で表される。式中R1は、一般式(1)に
おけるR1と同一であり、R3〜R7においては一般式
(2)におけるR3〜R7と同一の意味を表す。具体的に
は、4−(4−メチルピペラジノメチル)安息香酸、4
−(4−メチルピペラジノメチル)フェノール、4−
(4−メチルピペラジノメチル)スルフォン酸、3−
(4−メチルピペラジノメチル)安息香酸 、2−(4
−メチルピペラジノメチル)安息香酸等があげられる。
【0027】この置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導
体の製造方法としては、反応温度は10℃〜180℃の
間が好ましく、より好ましくは、20℃〜100℃、さ
らに好ましくは、20℃〜50℃である。
【0028】反応装置への原料等の滴下順序としては、
とくに限定することはないが、好ましくは、反応溶媒と
置換ピペラジンを入れ、均一になった後にα-モノ置換
芳香族酸を加える方法がよい。
【0029】この時α-モノ置換芳香族酸を加える時間
は、5分以上4時間以内であり、好ましくは、15分以
上2時間以内であり、より好ましくは15分以上1時間
以内である。α−モノ置換芳香族酸を加える時間をこの
範囲とすると、不純物の生成を抑えることができる。ま
た、これ以上加える時間を伸ばしても反応時間が長くな
るだけで効果は見られない。
【0030】反応は、α-モノ置換芳香族酸が消失した
ことを常法により確認した後に、停止させる。消失の確
認には、例えば高速液体クロマトグラフィー、薄層クロ
マトグラフィーなどがあげられる。過剰に存在する置換
ピペラジン類は、通常の方法により除去する。例えば、
液液抽出法、蒸留法、イオン交換法等があげられるが、
好ましくは、蒸留による方法である。置換ピペラジン類
を除去した反応液に対して、過剰な鉱酸を加えることに
より、置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体の難溶性
鉱酸塩が生成する。鉱酸とは、例えば、塩酸、硫酸、燐
酸、フッ酸等であるが、好ましくは塩酸、硫酸である。
さらに好ましくは、35%の濃塩酸である。 得られた
置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体の鉱酸塩は、通
常の固液分離法で分離することができる。得られた、固
体を加熱真空乾燥することにより、置換ピペラジニルメ
チル芳香族酸誘導体を得る。得られた置換ピペラジニル
メチル芳香族酸誘導体の鉱酸塩固体は、このままでも十
分純粋であるが、必要であれば再結晶および/または洗
浄を行う事が出来る。再結晶に用いる溶媒は、ペンタ
ン、ヘキサン、シクロヘキサン、へプタン、ベンゼン、
トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒、メタノール、
エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、
アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケ
トン系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,1−
ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン
系溶媒および水の中から選ばれる少なくとも一種の溶媒
を用いる。好ましくは、メタノール、エタノール、イソ
プロパノール等のアルコール類または水の中の少なくと
も一種から選ばれる溶媒であり、さらに好ましくは、水
および/またはメタノールである。また、洗浄とは、一
般に言うリスラリー洗浄などであるが、固体を溶媒中に
浮遊させ、固体の表面に付着している不純物を溶解させ
ながら洗浄させる方法である。洗浄で使用する溶媒とし
ては、ペンタン、ヘキサン、へプタン、ベンゼン、トル
エン、キシレン等の炭化水素系溶媒、メタノール、エタ
ノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、アセ
トン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン
系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、1,1−ジク
ロロエタン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶
媒および水の中から選ばれる少なくとも一種の溶媒を用
いる。好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロ
パノールおよび水のうち少なくとも一種の溶媒、より好
ましくはメタノールと水の混合溶媒またはメタノールの
みで洗浄するのがよい。このときの混合の割合は、水の
濃度が0%以上〜100%未満であり、好ましくは2%
以上50%未満、さらに好ましくは2%以上20%未満
である。再結晶および/または洗浄を行った懸濁液は、
通常の方法で固液分離し、得られた固体を加熱真空乾燥
する。このようにして高純度の置換ピペラジニルメチル
芳香族酸誘導体が得られる。
【0031】本発明の製造方法により得られる置換ピペ
ラジニルメチル芳香族酸誘導体は、抗ガン剤、抗うつ
剤、鎮痛薬等の医薬中間体の合成中間体として有用であ
る。
【0032】
【実施例】以下、実施例、比較例により本発明をさらに
詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によりな
んら限定されるものではない。
【0033】分析方法:純度は高速液体クロマトグラフ
ィーにて、分析を行った。
【0034】分析条件 カラム:ODS修飾シリカゲルカラム25cm×4.6
φ 移動相:アセトニトリル:水移動相=40:60 水移動相はドデシルスルホン酸ナトリウム2mM、pH
2.5(85%リン酸で調整を行った。)を用いた。
【0035】検出器:紫外線吸光光度計 測定波長:220nm 化合物の同定には、核磁気共鳴スペクトル、融点測定、
赤外分光光度計を用いた。 参考例1 モノ置換メチル安息香酸(p-クロロメチル安
息香酸)の合成 温度計、攪拌装置、ジムロート冷却管を備えた500mlフ
ラスコに水84.75g、35%塩酸水30.01g、
トルエン(カーク社製)80.42g、p-クロロメチル
ベンゾイルクロライド(東レ株式会社製)220.6g
を加え60℃1時間で加熱した。その後、加熱還流状態
で1時間攪拌し、その後にトルエンを留出させた。反応
液を固液分離し、加熱真空乾燥することにより、p-クロ
ロメチル安息香酸を198.6g得た。白色結晶、純度
99.7%。
【0036】実施例1 置換ピペラジニルメチル芳香族
酸誘導体の合成 温度計、撹拌装置、ジムロート冷却管を備えた、500
ml四つ口フラスコに1−メチルピペラジン(広栄化学
株式会社製、純度99%)を180.3g(4−(クロ
ロメチル)安息香酸に対して8当量)、水を90.0g
を加えた。攪拌し、均一になり、内温が50℃で一定に
なったら、4−(クロロメチル)安息香酸38.4gを
15分かけて添加した。2時間攪拌した後、4−(クロ
ロメチル)安息香酸が消失したことを高速液体クロマト
グラフィーにて確認した後、反応溶媒と過剰の1−メチ
ルピペラジンを減圧留去した。(この時の減圧度は、6
0mmHg)濃縮した液にメタノール100g、濃塩酸
120gを加え結晶を析出させた。十分析出してきた結
晶を遠心分離機にて固液分離し、得られた結晶を60℃
で一晩加熱真空乾燥した。乾燥が終了すると、4−(4
メチルピペラジノ)メチル安息香酸・2塩酸塩・半水和
物が56.5g得られた。収率80%。純度98%。置
換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体を高収率で得るこ
とができた。
【0037】実施例2 温度計、撹拌装置、ジムロート冷却管を備えた、500
ml四つ口フラスコに1−メチルピペラジン(広栄化学
株式会社製、純度99%)を180.3g(4−(クロ
ロメチル)安息香酸に対して8当量)、テトラヒドロフ
ラン90.0gを加えた。攪拌し、均一になり、内温が
50で一定になったら、4−(クロロメチル)安息香酸
38.4gを15分以上かけて添加した。2時間攪拌し
た後、4−(クロロメチル)安息香酸が消失したことを
液体クロマトグラフィーにて確認した後、反応溶媒と過
剰の1−メチルピペラジンを減圧濃縮した。濃縮を終了
した液にメタノール100g、濃塩酸120gを加え結
晶を析出させた。十分析出してきた結晶を遠心分離機に
て固液分離し、得られた結晶を加熱真空乾燥した。乾燥
が終了すると、4−(4メチルピペラジノ)メチル安息
香酸・2塩酸塩・半水和物を55.0g得た。収率77
%。純度98%。置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導
体を高収率で得ることができた。
【0038】実施例3 温度計、撹拌装置、ジムロート冷却管を備えた、500
ml四つ口フラスコに1−メチルピペラジン(広栄化学
株式会社製、純度99%)を90.3g、水を90.0
g(4−(クロロメチル)安息香酸に対して4当量)を
加えた。攪拌し、均一になり、内温が50℃で一定にな
ったら、4−(クロロメチル)安息香酸38.4gを1
5分以上かけて添加した。2時間攪拌した後、4−(ク
ロロメチル)安息香酸が消失したことを液体クロマトグ
ラフィーにて確認した後、反応溶媒と過剰の1−メチル
ピペラジンを減圧濃縮した。濃縮を終了した液にメタノ
ール100g、濃塩酸120gを加え結晶を析出させ
た。十分析出してきた結晶を遠心分離機にて固液分離
し、得られた結晶を加熱真空乾燥した。乾燥が終了する
と、4−(4メチルピペラジノ)メチル安息香酸・2塩
酸塩・半水和物が44.5g得られた。収率63%。純
度96%。反応中に塩は生成せず、かつ有機溶媒を使用
しない合成法で置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体
を合成することができた。
【0039】比較例1(特公平5−75754号公報に
記載の方法) 温度計、攪拌装置、ジムロート冷却管を備えた、500
ml四つ口フラスコに17.1gの4−(クロロメチ
ル)安息香酸と無水エタノール(150ml)を入れ、
窒素雰囲気下にて、懸濁させた。室温にて(〜20℃)
N−メチルピペラジン44.1g(4−(クロロメチ
ル)安息香酸に対して4当量)を50mlのエタノール
に溶解した溶液を15分で滴下した。得られた反応混合
物を16時間還流し、その後室温にて冷却した。着色し
た反応混合物を真空下濃縮し、得られた残査を100m
lのジエチルエーテルおよび100mlの3N水酸化ナ
トリウムで分液させた。分離した水槽を100mlのジ
エチルエーテルで3回洗浄した後、氷水浴中で冷却して
35%塩酸60gで酸性化した。得られる固形物を濾取
して風乾し、150mlの沸騰イソプロピルアルコール
で摩砕し、2分間攪拌した。この加熱溶液を、熱時濾過
し、生成物を乾燥して、4−(4−メチルピペラジノメ
チル)安息香酸・2塩酸塩・半水和物を9.4g得た。
収率35%、純度97%。本方法は、収率が低く、無水
条件を必要とし、反応時間が長く、反応終了時に生成物
を単離する際に、危険性の高いジエチルエーテルを使用
する製造法である。
【0040】
【発明の効果】反応時間が短くかつ管理の厳しい無水条
件を必要としない、簡便かつ高純度の置換ピペラジニル
メチル芳香族酸誘導体の製造方法を見出した。即ち、置
換ピペラジン類を5当量以上用い、反応副生成物を抑
え、反応溶媒に水等を用いる新規でかつ高純度の置換ピ
ペラジニルメチル芳香族酸誘導体の製造方法である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中R1は、カルボキシル基、スルホキシル基または
    ヒドロキシル基であり、R2はモノ置換メチル基であ
    り、R1に対し、オルト位、メタ位またはパラ位のいず
    れか一箇所に存在する。)で表されるα-モノ置換芳香
    族酸と一般式(2) 【化2】 で表される置換ピペラジン類(式中R3はアルキル基ま
    たはアラルキル基であり,R4〜R7は、同一もしくは異
    なり、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イ
    ソプロピル基、アシル基、アミド基、カルボキシル基、
    メトキシ基またはエトキシ基を表す。)を反応させる際
    に,一般式(1)で表されるα-モノ置換芳香族酸に対
    し5当量以上の一般式(2)で表される置換ピペラジン
    を反応させることを特徴とする一般式(3) 【化3】 (式中R1は、一般式(1)と同じ、R3〜R7は一般式
    (2)と同じ)で表される置換ピペラジニルメチル芳香
    族酸誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】水,メタノール,エタノール,1−プロパ
    ノール、2−プロパノールおよびテトラヒドロフランか
    ら選ばれる少なくとも一種類の溶媒を反応溶媒として用
    いることを特徴とする請求項1記載の置換ピペラジニル
    メチル芳香族酸誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】一般式(1) 【化4】 で表されるα-モノ置換芳香族酸(式中R1は、カルボキ
    シル基、スルホキシル基またはヒドロキシル基であり、
    2はモノ置換メチル基であり、R1に対し、オルト位、
    メタ位またはパラ位のいずれか一箇所に存在する。)と
    一般式(2) 【化5】 で表される置換ピペラジン類(式中R3はアルキル基ま
    たはアラルキル基であり、R4〜R7は、同一もしくは異
    なり、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イ
    ソプロピル基、アシル基、アミド基、カルボキシル基、
    メトキシ基またはエトキシ基のいずれか一つを表す。)
    を反応させる際に、反応溶媒として水を用いることを特
    徴とする一般式(3) 【化6】 (式中R1は、一般式(1)と同じ、R3〜R7は一般式
    (2)と同じ)で表される置換ピペラジニルメチル芳香
    族酸誘導体の製造方法。
  4. 【請求項4】一般式(2)および一般式(3)のR
    3が、炭素数1〜3のアルキル基またはベンジル基であ
    り、R4、R6、R6およびR7が水素原子であることをを
    特徴とする請求項1〜3項のいずれか1項記載の置換ピ
    ペラジニルメチル芳香族酸誘導体の製造方法。
  5. 【請求項5】一般式(1)のR2が、ハロゲン化メチル
    基であることを特徴とする請求項1〜4項のいずれか1
    項記載の置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体の製造
    方法。
  6. 【請求項6】請求項1〜5の方法で得られた置換ピペラ
    ジニルメチル安息香酸誘導体をアルコール類を含む有機
    溶媒または含水アルコール溶媒で再結晶および/または
    洗浄することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項
    記載の置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体の製造方
    法。
JP2001314502A 2001-10-11 2001-10-11 置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体の製造方法 Pending JP2003119184A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001314502A JP2003119184A (ja) 2001-10-11 2001-10-11 置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001314502A JP2003119184A (ja) 2001-10-11 2001-10-11 置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003119184A true JP2003119184A (ja) 2003-04-23

Family

ID=19132806

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001314502A Pending JP2003119184A (ja) 2001-10-11 2001-10-11 置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003119184A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008051597A1 (en) * 2006-10-26 2008-05-02 Sicor Inc. Process for the preparation of imatinib
WO2013008242A1 (en) 2011-07-12 2013-01-17 Natco Pharma Limited A process for the preparation of highly pure 4-(4-methyl piperazinomethyl) benzoic acid dihydrochloride

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008051597A1 (en) * 2006-10-26 2008-05-02 Sicor Inc. Process for the preparation of imatinib
WO2013008242A1 (en) 2011-07-12 2013-01-17 Natco Pharma Limited A process for the preparation of highly pure 4-(4-methyl piperazinomethyl) benzoic acid dihydrochloride

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA3115570C (en) Process for the preparation of a pde4 inhibitor
IL214178A (en) Cleaning 1– [2– (2,4 – dimethylphenylsulfanyl) –phenyl] piperazine
WO1991014673A1 (en) Novel process for producing benzoic acid derivative
CN110818661B (zh) 5-ht4受体激动剂的关键中间体4-氨基-5-卤苯并呋喃-7-羧酸的制备方法
HU222121B1 (hu) Eljárás benzoesavszármazékok előállítására
JP2009502901A (ja) アモロルフィンの製造方法
WO2006090783A1 (ja) 4-フルオロイソキノリン-5-スルホニルハライド又はその塩の製造方法
EP1853548A1 (en) Process for the preparation of benzoic acid derivatives via a new intermediate of synthesis
JP4408578B2 (ja) 3−(1−ヒドロキシ−ペンチリデン)−5−ニトロ−3h−ベンゾフラン−2−オン、その製造方法及びその用途
JP2001322979A (ja) 3−ブロモキノリンの製造法
US20060079690A1 (en) Processes for preparing 7-hydroxy-3,4-dihydro-2(1H)-quinolinone and the use in aripiprazole preparation thereof
JP2003119184A (ja) 置換ピペラジニルメチル芳香族酸誘導体の製造方法
JP2001521498A (ja) O−(3−アミノ−2−ヒドロキシ−プロピル)−ヒドロキシミック酸ハロゲン化物の製造方法
EP0478559B1 (en) Improved process for the preparation of ketone compounds
CN116621804B (zh) 5-和6-羧基荧光素类化合物异构体的化学动力学拆分方法
JP4118645B2 (ja) カリックス[4]アレーン誘導体混合物の製造方法
KR20060065583A (ko) (2s)-3-(4-(2-[아미노]-2-옥소에톡시)페닐)-2-에톡시프로판산 유도체의 제조 방법
JPH04234358A (ja) 2,6−ジ−t−ブチル−4−メルカプト−フェノールの製造方法
JPH0240655B2 (ja)
JP2003119185A (ja) N−メチルピペラジントルイル酸誘導体の製造方法
JPS63264440A (ja) 2,4,5−トリフルオロ−3−ヒドロキシ安息香酸及びその製造法
KR100516383B1 (ko) 디히드로카보스트릴 유도체의 신규 제조방법
EP1431305A1 (en) Thiocarboxylic acid organic salts and processes utilizing the same
JP2006290753A (ja) 2−(10、11−ジヒドロ−10−オキシジベンゾ〔b、f〕チエピン−2−イル)プロピオン酸の製造方法
JPH11171810A (ja) フェノール化合物およびその製造方法