JP2003118127A - 液体吐出ヘッドおよびその製造方法 - Google Patents
液体吐出ヘッドおよびその製造方法Info
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Abstract
るために、インク流路パターンがエッチング形成された
シリコン基板の表面にガラス基板を陽極接合する際に、
インク圧力室の振動板に撓みが発生しないようにするこ
と。 【解決手段】 複数のインク流路パターン31が作り込
まれたシリコンウエハ32の表面にガラス基板35を陽
極接合する工程では、これらの間に形成されるインク流
路は、シリコンウエハ32に形成されている貫通穴41
およびシリコンウエハ32の裏面に積層されている電極
ガラス基板33に形成されている連通溝42、43を介
して、大気開放状態に保持される。よって、インク流路
内に閉じ込まれた空気が陽極接合後に冷却収縮して、イ
ンク圧力室の振動板に撓みを発生させてしまうことを防
止できる。振動板に撓みが残らないので、インクノズル
のインク吐出特性のばらつきを防止でき、印字品位の高
いインクジェットヘッドを実現できる。
Description
数の基板を積層して複数の液体吐出ヘッドが作り込まれ
た基板積層体を作製し、この基板積層体から個々の液体
吐出ヘッドを切り出す工程を含む液体吐出ヘッドの製造
方法に関するものである。また、本発明はかかる液体吐
出ヘッドの製造方法によって製造された液体吐出ヘッド
に関するものである。
トプリンタに搭載されてインク液滴の吐出を行うインク
ジェットヘッドが一般的に知られている。インクジェッ
トヘッドには、静電アクチュエータを利用してインク液
滴を吐出する静電駆動型のものがある。
般に、特開平9−300630号公報にも開示されてい
るように、多数のインクジェットヘッドが作り込まれた
基板積層体を作製し、これを個々のインクジェットヘッ
ドに切り出すことによって製造されている。すなわち、
シリコン基板の表面に複数の流路形成用パターンをエッ
チングにより形成し、このシリコン基板の裏面に複数の
個別電極配線パターンが形成された電極ガラス基板を陽
極接合により積層し、シリコン基板の表面にガラス基板
を陽極接合により積層して、基板積層体が作製される。
ターンには、複数のインクノズルを形成するためのノズ
ル溝と、各インクノズルに連通しているインク圧力室を
形成するためのインク圧力室用凹部と、各インク圧力室
にインクを供給するための共通室を形成するための共通
室用凹部が含まれている。シリコン基板の表面にガラス
基板を陽極接合することにより、これらの基板の間に、
インクノズル、インク圧力室および共通室が区画形成さ
れる。また、インク圧力室の底面部分は面外方向に振動
可能な振動板として機能し、シリコン基板の裏面に電極
ガラス基板を積層することにより、各振動板には、電極
ガラス基板の表面に形成されている個別電極がそれぞれ
一定の間隔で対峙した状態になる。これら振動板および
個別電極によって静電アクチュエータが構成され、これ
らの間に電圧を印加することによって発生する静電気力
により振動板を振動させ、これによって発生するインク
圧力室の容積変動によって、インクノズルからインク液
滴が吐出される。
流路パターンが形成されているシリコン基板の表面にガ
ラス基板を陽極接合する工程においては、インク流路パ
ターンがガラス基板によって密閉された状態となり、こ
の密閉状態で300℃以上の温度に加熱した状態で陽極
接合が行われ、接合後には再び常温に戻される。従っ
て、陽極接合時にはシリコン基板とガラス基板の間に区
画形成されるインク流路に加熱状態で密閉されている空
気が、陽極接合後に冷却されて収縮する。この結果、イ
ンク流路を形成している最も撓み易い部分であるインク
圧力室の振動板がそれに伴って撓んだ状態になってしま
う。
特性が変化してしまうので、各インク圧力室に連通して
いるインクノズルのインク吐出特性にばらつきが発生
し、印字品位の低下を招くので望ましくない。
クジェットヘッドに切り出すと、各インクジェットヘッ
ドのインクノズルが開口するので、インク圧力室を含む
インク流路はインクノズルを介して大気開放状態にな
る。よって、撓んだ状態の振動板が元の状態に戻ること
もある。
ま初期撓みとして残る場合や、陽極接合時の撓みが完全
に除去されずに初期撓みとして残る場合なども多い。こ
のために、インクノズルのインク吐出特性にばらつきが
発生するおそれが高い。
出する静電駆動型の液体吐出ヘッドにおいても、陽極接
合により複数の液体吐出ヘッドが作り込まれている基板
積層体を製作する場合には同様に発生するおそれがあ
る。
に鑑みて、圧力室の底面を規定している振動板に撓みを
発生させることなく、流路パターンが形成されているシ
リコン基板にガラス基板を陽極接合可能な液体吐出ヘッ
ドの製造方法、および当該製造方法により製造された液
体吐出ヘッドを提案することにある。
めに、本発明の液体吐出ヘッドの製造方法は、複数の液
体流路パターンが表面にエッチングされているシリコン
基板の裏面に、複数の個別電極配線パターンが表面に形
成されている電極ガラス基板を積層し、前記シリコン基
板の表面にガラス基板を陽極接合により積層して、複数
の液体吐出ヘッドが作り込まれた基板積層体を製作し、
この基板積層体から個々の液体吐出ヘッドを切り出す工
程を含み、前記シリコン基板の表面に前記ガラス基板を
陽極接合する工程では、各液体流路パターンを大気開放
状態に保持することを特徴としている。
板に、各液体流路パターンに連通している貫通穴を、各
液体流路パターン毎に形成し、前記電極ガラス基板の表
面あるいは前記シリコン基板の裏面をエッチングして、
前記シリコン基板の裏面に前記電極ガラス基板を積層し
た状態において、各貫通穴に連通すると共に大気開放状
態とされる連通溝を、各貫通穴毎に形成し、前記シリコ
ン基板の表面に前記ガラス基板を陽極接合する工程で
は、各貫通穴および各連通溝を介して、各液体流路パタ
ーンを大気開放状態に保持することを特徴としている。
は、シリコン基板の表面にガラス基板を陽極接合する際
に、ガラス基板で密閉された液体流路パターンは、予め
形成されている貫通穴および連通溝を介して大気開放状
態に保持される。よって、陽極接合前後の温度差に起因
して、密閉状態の空気が収縮して振動板に撓みを与えて
しまうという弊害を回避できる。
複数のノズルを形成するためのノズル溝と、各ノズルに
連通している複数の圧力室を形成するための圧力室用凹
部と、各圧力室に液体を供給する共通室を形成するため
の共通室用凹部とを含んでいる。この場合、前記共通室
用凹部に前記貫通穴を連通させることができる。
通穴を連通させるようにしてもよい。
流路パターンを大気開放状態に保持するために形成した
貫通穴および連通溝は、液体吐出ヘッドには不要な部分
である。そこで、前記シリコン基板における前記貫通穴
が形成されている部分、および前記電極ガラス基板にお
ける前記連通溝が形成されている部分を、前記基板積層
体から個々の液体吐出ヘッドを切り出す際、あるいは個
々の液体吐出ヘッドを切り出した後に、切除することが
望ましい。
のまま残すことも可能である。このような部分を備えた
本発明の液体吐出ヘッドでは、前記連通溝および前記貫
通穴を、外部から供給される液体を前記共通室に取り込
むための液体取り込み口として用いることができる。
を適用した静電駆動式のインクジェットヘッドの実施例
を説明する。
ェットヘッドを示す斜視図であり、図2はその縦断面図
であり、図3はその主要部分の分解斜視図である。本例
のインクジェットヘッド1は、シリコン基板2と、この
下面に積層された電極ガラス基板3と、シリコン基板2
の上面に積層されたガラス基板4からなり、これらの後
端部にはインク供給管6が取り付けられ、インク供給管
6の側面には不図示のインクタンクからインクを供給す
るインクチューブ7が接続されている。インクジェット
ヘッド1の前端面には複数のインクノズル8が配列さ
れ、その側面部分には不図示の駆動回路から駆動電力を
供給するためのフレキシブルプリント配線基板9が接続
されている。
面には、複数のインクノズル8を構成するように、その
前端から平行に等間隔で形成された複数のノズル溝11
と、各々のノズル溝11に連通し、底壁を振動板12と
するインク圧力室13を構成することになるインク圧力
室用凹部14と、これら凹部14の後部に設けられたオ
リフィス15を構成することになる細溝16と、各々の
インク圧力室13にインクを供給するためのインク供給
部である共通室17を構成することになる共通室用凹部
18とが形成されている。
板4の側面から突出した露出表面部分となっており、こ
こには、共通電極端子19が形成されている。シリコン
基板2への共通電極端子19の付与については、半導体
及び電極である金属の材料による仕事関数の大小が重要
であり、本例では共通電極端子材料にはチタンを下付け
とし白金、またはクロムを下付けとし金を使用してい
る。しかしながら、基板2がP型半導体の場合は仕事関
数が共通端子材料の方が大きくなるものであれば何でも
よく、N形半導体の場合は仕事関数が共通端子材料の方
が小さくなるような材料であれば何でもよい。
る電極ガラス基板3はホウ珪酸ガラスからなり、その表
面には、各振動板12に対峙する部分に凹部21が形成
され、各凹部21の底面には振動板12に対応する長方
形の個別電極22が形成されている。各個別電極22は
リード部23を介して、シリコン基板2の側面から露出
している露出表面部分に形成された端子部24につなが
っている。
いる上側のガラス基板4は、下側の電極ガラス基板3と
同じくホウ珪酸ガラスを用いている。このガラス基板4
の接合によって、インクノズル8、インク圧力室13、
オリフィス15、および共通室17が構成される。共通
室17には、シリコン基板2とガラス基板4を接合する
際に、共通室用凹部18がつぶれないように補強するこ
とを目的とした複数の補強用リブ25が形成されてい
る。
3は、例えば、加熱温度300〜500℃、印加電圧5
00〜1000Vの状態で陽極接合されており、同条件
で、シリコン基板2の表面にガラス基板4が陽極接合さ
れている。また、シリコン基板2の振動板12の表面に
は熱酸化により酸化シリコン膜が形成されており、個別
電極22と振動板12が接触しても短絡破壊しないよう
構成されている。
ド1には、図示しないインクタンクよりインクチューブ
7、インク供給管6を経てインクが供給され、共通室1
7、オリフィス15、インク圧力室13、インクノズル
8を含むインク流路を満たしている。共通電極19およ
び個別電極22の間に駆動電圧を印加することにより発
生する静電気力によって、インク圧力室13に容積変動
が起こり、これによってインクノズル8からインク液滴
が吐出される。
照して、インクジェットヘッド1の製造方法を説明す
る。
ては、1個のインクジェットヘッド用のインク流路パタ
ーン31がエッチングにより複数形成されたシリコンウ
エハ32を用意する。各インク流路パターン31には、
インク溝11、インク圧力室用凹部14、細溝16、共
通室用凹部18が含まれている。
極接合される電極ガラス基板33を用意する。この電極
ガラス基板33はホウ珪酸系ガラスからなり、シリコン
ウエハ32とほぼ同一形状の基板である。この電極ガラ
ス基板33の表面には、図3に示される凹部21、凹部
21の底面に形成される個別電極22、個別端子24と
個別電極22を結ぶリード部23からなる個別電極配線
パターン34が、各流路パターン31に対応する位置
に、複数組列状に形成されている。
接合される複数枚の細長い長方形のガラス基板35を用
意する。各ガラス基板35は、シリコンウエハ32に形
成されている各流路パターン31の幅よりやや大きい幅
を有し、シリコンウエハ32の直径よりやや長い長方形
状のホウ珪酸ガラス基板である。
行7列の状態でインク流路パターン31が形成されお
り、両端の列に夫々3個の流路パターン、中央の5列に
は、1列当たり5個の流路パターンが形成されている。
従って、このシリコンウエハ32の表面に陽極接合され
るガラス基板35は、シリコンウエハ32に形成された
流路パターン31の列数に対応する枚数、本例では7枚
用意され、それぞれが、シリコンウエハ32の表面に対
して、各列の流路パターン31を覆う位置に陽極接合さ
れる。
35を製作し、まず、シリコンウエハ32の裏面に電極
ガラス基板33を陽極接合により積層し、次に、シリコ
ンウエア32の表面に7枚のガラス基板35を同じく陽
極接合により積層して、基板積層体36を構成する。し
かる後に、基板積層体36を所定のラインに沿って切断
して、31個のインクジェットヘッド1を作製する。
順を更に詳しく説明する。まず、シリコンウエハ32と
電極ガラス基板33との陽極接合工程では、個別電極配
線パターン34が規則正しく列状に形成された電極ガラ
ス基板33の表面に、流路パターン31および共通端子
19が規則正しく列状に形成されたシリコンウエハ32
を位置決めする。各基板上に刻まれたしるし37を顕微
鏡で観察しながら、各基板32、33の位置を調整する
ことにより、位置決めがなされる。位置決め後、陽極接
合を行うことにより両基板32、33を接合する。陽極
接合時の基板加熱温度は例えば300〜500℃であ
り、印加電圧は例えば500〜1000Vとされる。
て、各ガラス基板35を等間隔に、かつ平行に保持する
治具(不図示)により、一度に、所定の位置に位置決め
する。このように位置決めされたシリコンウエハ32と
複数のガラス基板35の間を同時に陽極接合する。この
場合の接合条件も上記の場合と同様である。
エハ32の表面にガラス基板35を陽極接合する工程に
おいて、これらの間に形成されるインク流路(インクノ
ズル8、インク圧力室13、オリフィス15、共通室1
7)が密閉されることの無いように、インク流路を大気
開放状態に保持するための貫通穴および連通溝がそれぞ
れ、シリコンウエハ32および電極ガラス基板33に形
成されている。
通溝について詳細に説明する。図5は基板積層体36に
おける切断位置を表すための説明図である。図6は基板
積層体36の一部を示す分解斜視図であり、切除される
部分を破線で示してある。
れているインク流路パターン31は、隣接配置されてい
る列の間では逆向きに形成されている。図5に示すよう
に、隣接配置されているインクジェットヘッド1Aの後
端と、インクジェットヘッド1Bの前端が向かい合う状
態で形成されている。基板積層体36は、行方向に沿っ
て切り代taで切断され、行方向に分離される。次に、
これに直交する列方向に沿って切り代tdで切断され
る。
端および前端は、所定の余長部分tb、tcを持ってこ
れらを構成する共通室用凹部18およびノズル溝11が
パターニングされている。本例では、シリコンウエハ3
2に形成された共通室用凹部18の余長部分18aに、
シリコンウエハ32を厚さ方向に貫通させた貫通穴41
を予め形成してある。貫通穴41は、各インク流路パタ
ーン毎に形成してある。これらの貫通穴41は、インク
流路パターン31の形成時に同時に形成することができ
る。
aの表面には、上記の貫通穴41に連通した所定深さの
連通溝42が行方向(切り代taに沿った方向)が形成
され、切り代tdの位置まで延びている。さらに、この
切り代tdとされる電極ガラス基板33の表面には、当
該切り代に沿って延びる連通溝43が形成されている。
この連通溝43の少なくとも一端は、電極ガラス基板3
3の外周端まで延びて外部に露出している。また、この
連通溝43は、これに直交している各連通溝42にそれ
ぞれ連通している。なお、連通溝42および43を、シ
リコン基板32の裏面に形成することも可能であり、ま
た、一方の溝をシリコン基板に形成し、他方の溝を電極
ガラス基板の表面に形成することも可能である。
ラス基板35を陽極接合する工程においては、これらの
間に形成される各インク流路は、それぞれ貫通穴41、
連通溝42および連通溝43を介して外部に連通した状
態が保持される。この結果、インク流路は大気開放状態
に保持されるので、陽極接合時にインク流路内に密閉さ
れた空気が陽極接合後に冷却された収縮することに起因
して、振動板12を撓ませてしまうという弊害を回避で
きる。
溝42、43は、個々のインクジェットヘッド1を切り
出すことにより、同時に除去されることになる。
切り出しは、例えば、ダイシング加工によって行うこと
ができる。この場合、切り代taより若干幅の狭い砥石
を用いて、共通室17の後端を基準に個々のインクジェ
ットヘッドに分離した後、インクノズル11側の前端面
を研磨し、撥水処理等の後処理を行えばよい。
方向に隣接するインクジェットヘッド1A、1Bの間の
切り代tdの部分に、スクライブ(溝)を形成しておけ
ば、行方向に分離後、ノズル部の撥水処理を行った後、
簡単に、短時間で、切断(ブレーク)できる。
6から個々のインクジェットヘッド1を切り出す工程に
おいて、各インク流路を大気開放状態に保持するために
設けた貫通穴41、連通溝42、43が同時に切除され
る。この代わりに、これらの部分、例えば貫通穴41お
よび連通溝42をそのままインクジェットヘッドに残す
ことも可能である。
切り代taの部分から外れた共通室用凹部18内の位置
に貫通穴41を形成し、同じく切り代taの部分から外
れた電極ガラス基板の表面に連通溝42を形成しておけ
ばよい。図7には、このようにして構成したインクジェ
ットヘッド1Cを示す分解斜視図である。
17の底面にそのまま残っており、連通溝42も電極ガ
ラス基板3の後端にそのまま残っている。これらの部分
41、42は、インクジェットヘッド1Cの後端に取り
付けられるインク供給管(図1、2参照)からインク共
通室17にインクを供給するための供給路の一部として
利用することができる。なお、これ以外の構成は図1な
いし6に示すインクジェットヘッド1の場合と同様であ
るので、図7における対応する部位には同一の符号を付
し、それらの説明は省略する。
接合工程においてインク流路を大気開放状態に保持する
ための貫通穴および連通溝を基板積層体36における各
インクジェットヘッドの後端側の部分に設けている。こ
の代わりに、これらの部分を基板積層体36における各
インクジェットヘッドの前端側に設けてもよい。
36Aの一部を示す平面構成図および分解斜視図であ
り、図9においては切除される部分を破線で示してあ
る。なお、これらの図は、実施例1を示す図5、6に対
応するものである。
各インクジェットヘッドのインク流路パターンには、切
り代taの部分に形成された貫通穴41Aが含まれてい
る。この貫通穴41Aは、ノズル溝11の前端に連通し
ていると共に、シリコンウエハを厚さ方向に貫通した状
態で形成されている。
ンクジェットヘッドの前端側の切り代部分taには、当
該切り代部分taに沿って延びる連通溝42Aが形成さ
れている。さらに、切り代部分taに直交している切り
代部分tdの部分には当該部分に沿って連通溝43Aが
形成されている。この連通溝43Aの少なくと一端は電
極ガラス基板33Aの外周端まで延びて外部に連通して
いると共に、各連通溝42Aに連通している。
表面に各ガラス基板35Aを陽極接合する工程におい
て、これらの間に形成される各インク流路は、そこに含
まれる1本のインクノズル8から、貫通穴41A、連通
溝42A、43Aを介して大気開放状態に保持される。
よって、陽極接合によって振動板12に撓みが発生して
しまうことを回避できる。また、これらの各部分は、基
板積層体36Aから個々のインクジェットヘッドを切り
出す際に同時に切除される。勿論、切り出し後に、個々
のインクジェットヘッドから切除してもよい。なお、貫
通および連通溝以外の構成は図1ないし6に示すインク
ジェットヘッドと同様であるので、図8、9においては
対応する部位には同一の符号を付し、それらの説明は省
略するものとする。
は本発明をインクジェットヘッドに適用したものである
が、本発明は、インク以外の液体の吐出を行う液体吐出
ヘッドに対しても同様に適用可能なことは勿論である。
ジスト、有機EL材等を溶解した有機溶剤及び溶融金属
並びにその合金などが適用可能である。
形成されたエッジイジェクトタイプのインクジェットヘ
ッドの例であるが、インクノズルを上面から吐出すよう
に構成されたフェイスイジェクトタイプのインクジェッ
トヘッドに対しても同様に適用可能なことも勿論であ
る。
のインクジェットヘッド用の液体流路パターンが形成さ
れているシリコン基板の表面にガラス基板を陽極接合す
る工程において、これらの間に形成される底面が振動板
として機能する圧力室を含む液体流路を大気開放状態に
保持するようにしている。
力室内に密閉された空気が陽極接合後に冷却収縮するこ
とに起因して圧力室の振動板に撓みを発生させることを
防止できる。これにより、振動板の残留撓みに起因した
各ノズルの液体吐出特性のばらつきを抑制あるいは回避
でき、高印字品位の液体吐出ヘッドを製造できる。
切り欠いた状態で示す斜視図である。
る。
斜視図である。
基板積層体の構成を示す分解斜視図である。
る。
る。
である。
成図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 複数の液体流路パターンが表面にエッチ
ングされているシリコン基板の裏面に、複数の個別電極
配線パターンが表面に形成されている電極ガラス基板を
積層し、 前記シリコン基板の表面にガラス基板を陽極接合により
積層して、複数の液体吐出ヘッドが作り込まれた基板積
層体を製作し、 この基板積層体から個々の液体吐出ヘッドを切り出す工
程を含み、 前記シリコン基板の表面に前記ガラス基板を陽極接合す
る工程では、各液体流路パターンを大気開放状態に保持
することを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。 - 【請求項2】 複数の液体流路パターンが表面にエッチ
ングされているシリコン基板の裏面に、複数の個別電極
配線パターンが表面に形成されている電極ガラス基板を
積層し、前記シリコン基板の表面にガラス基板を陽極接
合により積層して、複数の液体吐出ヘッドが作り込まれ
た基板積層体を製作し、この基板積層体から個々の液体
吐出ヘッドを切り出す液体吐出ヘッドの製造方法におい
て、 前記シリコン基板に、各液体流路パターンに連通してい
る貫通穴を、各液体流路パターン毎に形成し、 前記電極ガラス基板の表面あるいは前記シリコン基板の
裏面をエッチングして、前記シリコン基板の裏面に前記
電極ガラス基板を積層した状態において、各貫通穴に連
通すると共に大気開放状態とされる連通溝を、各貫通穴
毎に形成し、 前記シリコン基板の表面に前記ガラス基板を陽極接合す
る工程では、各貫通穴および各連通溝を介して、各液体
流路パターンを大気開放状態に保持することを特徴とす
る液体吐出ヘッドの製造方法。 - 【請求項3】 請求項2において、 各液体流路パターンは、複数のノズルを形成するための
ノズル溝と、各ノズルに連通している複数の圧力室を形
成するための圧力室用凹部と、各圧力室に液体を供給す
る共通室を形成するための共通室用凹部とを含み、 前記共通室用凹部に前記貫通穴を連通させることを特徴
とする液体吐出ヘッドの製造方法。 - 【請求項4】 請求項2において、 各液体流路パターンは、複数のノズルを形成するための
ノズル溝と、各ノズルに連通している複数の圧力室を形
成するための圧力室用凹部と、各圧力室に液体を供給す
る共通室を形成するための共通室用凹部とを含み、 前記ノズルの少なくとも一つに前記貫通穴を連通させる
ことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。 - 【請求項5】 請求項2、3または4において、 前記シリコン基板における前記貫通穴が形成されている
部分、および前記電極ガラス基板における前記連通溝が
形成されている部分を、前記基板積層体から個々の液体
吐出ヘッドを切り出す際、あるいは個々の液体吐出ヘッ
ドを切り出した後に、切除することを特徴とする液体吐
出ヘッドの製造方法。 - 【請求項6】 請求項3に記載の方法により製造された
液体吐出ヘッドであって、 前記連通溝および前記貫通穴を、外部から供給される液
体を前記共通室に取り込むための液体取り込み口として
用いることを特徴とする液体吐出ヘッド。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1498280A1 (en) | 2003-06-18 | 2005-01-19 | Konica Minolta Photo Imaging, Inc. | Ink jet recording material and recording method by use thereof |
JP2008105384A (ja) * | 2006-10-26 | 2008-05-08 | Samsung Electronics Co Ltd | インクジェットプリントヘッド |
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2001
- 2001-10-12 JP JP2001315866A patent/JP3791385B2/ja not_active Expired - Fee Related
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EP1498280A1 (en) | 2003-06-18 | 2005-01-19 | Konica Minolta Photo Imaging, Inc. | Ink jet recording material and recording method by use thereof |
JP2008105384A (ja) * | 2006-10-26 | 2008-05-08 | Samsung Electronics Co Ltd | インクジェットプリントヘッド |
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JP3791385B2 (ja) | 2006-06-28 |
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