JP2003118024A - 炭化物層を有する積層体 - Google Patents

炭化物層を有する積層体

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JP2003118024A
JP2003118024A JP2001320026A JP2001320026A JP2003118024A JP 2003118024 A JP2003118024 A JP 2003118024A JP 2001320026 A JP2001320026 A JP 2001320026A JP 2001320026 A JP2001320026 A JP 2001320026A JP 2003118024 A JP2003118024 A JP 2003118024A
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JP2001320026A
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English (en)
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Akihiro Akahori
昭洋 赤堀
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Seishin Kogyo KK
Original Assignee
Seishin Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抄紙や不織布等からなる柔軟で通気性を有す
るシート材を複数重ねた積層シート材の間に木炭や竹炭
その他の炭化物の粉末層が設けられて、圧着、積層され
た吸着性を有する柔軟な積層体を形成すると共に、該積
層体の表面には各種の模様や印刷等を形成可能にした積
層体を提供する。 【解決手段】 古紙やパルプ等のセルロース繊維を打解
して水中に溶解した分散液を周知の湿式抄紙法により抄
いて帯状の抄紙1に形成して、該抄紙の上面に木材や竹
材等から形成されてなる多孔性炭化物の微粉末2を均一
に散布せしめて炭化物層2aを形成して、その上から湿
式抄紙法により抄いた帯状をした別の抄紙3を重ねるよ
うに積層して、該積層した抄紙を圧着ロール7を通して
圧着された積層シート材5に形成して、該積層シート材
を乾燥ロール8により接着、乾燥せしめることにより、
抄紙からなる積層シート材層5の間に炭化物粉末層2a
が形成されてなる柔軟で吸着性を有する積層体6を形成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願の発明は、通気性を有す
るシート状をした各種の材料層の間に多孔性の微粉炭層
を設けて形成した積層体に係わるもので、中でも、抄紙
や不織布その他の柔軟で通気性を有するシート材の間
に、活性炭その他の吸着性や吸湿性等に優れた微粉炭層
を設けて積層して形成した通気性を有するシート状の積
層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から古紙やパルプその他のシート材
となる原材料に色々な形状や構造をした炭化物を混入し
たものを、抄紙法その他の製造法により製造されたシー
ト状またはフィルム状をした材料は、農業や園芸用の地
表面に敷いて使用する育苗や除草用のマルチシート、あ
るいは、気体や液体の各種の被吸着物質を吸着する吸着
シートや脱臭シート、建物の床下に敷く吸湿材として、
色々な形態のものが一般に広く使用されている。
【0003】上記のシート状またはフィルム状をした材
料は、古紙やパルプ等を水中で溶解、分散した溶液に各
種の粉炭を混入してからシート状またはフィルム状に成
形したものであり、例えば、特公昭56−49608号
や特公昭57−59206号公報に記載するように、天
然のセルロース繊維や化学繊維等を水中で分散させた液
中に活性炭を混入、攪拌して均一な分散液となしたもの
に、ゴムラテックスやカチオン性高分子、アニオン性高
分子その他の各種の凝集剤や結合剤等の添加剤を添加し
て、通常の抄紙法により抄いてシート材となしたものが
ある。
【0004】しかし、上記のシート材は、炭化物の微粉
末とする工程が必要であり、粉末の飛散等による作業環
境の悪化があるので、炭化物の微粉末を用いないで成形
したものとして、特開昭2000−54284号公報に
記載するように、古紙等のセルロース繊維を炭化しせし
めて形成した繊維状の炭化物をパルプ等に混合して、水
中分散液にしたものに、各種の凝集剤や定着剤等の添加
剤を添加したものを周知の湿式抄紙法により抄いてシー
ト材となしたものがある。
【0005】ところが、上記したように古紙やパルプ等
に炭化物を混合して水中分散液にしたものを周知の湿式
抄紙法により抄いてシート材となしたものは、各種の添
加剤が添加されて成形されているので、炭化物の表面に
添加剤が付着して表面積が小さくなって吸着性を低下さ
せたり、生産工程が複雑になり生産コストを高くするこ
とにもなっている。また、上記シート材の表面には炭化
物自体が露出しているので、シート材の表面が黒くなっ
てして見栄えが悪くなり、シート材の表面に各種の模様
や印刷等を施すのには適さなくなり、更には、白色その
他の綺麗な物体がシート材の表面に接触して擦れると、
その表面が露出した炭化物により汚れる恐れがある等の
理由により、シート材が使用される用途には制限を受け
ざるを得ない。
【0006】
【発明が解決する課題】本願の発明は、抄紙や各種の不
織布等からなる柔軟で通気性を有する二層以上のシート
材層の間に、不純物である凝集剤や定着剤等の添加剤が
混入されていない炭化物の粉末層を形成して、前記通気
性を有するシート材層を積層、接着して形成されてなる
吸着性を備えた柔軟な積層体を構成して、該積層体を安
価に製造可能な構造に形成すると共に、前記積層体の表
面には各種の模様や印刷等の着色加工が可能に形成した
積層体を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本願の発明は、古紙やパルプ等を打解して水中分
散液としたものを周知の湿式抄紙法により抄いて帯状を
した紙に形成して、該帯状に形成した抄紙面に良好な吸
着性を有する炭化物の粉末を均一に散布すると共に、該
抄紙面の上からもう一つの帯状の抄紙を重ねるように積
層して、圧着ローラーにより接着して一体化されたシー
ト材に形成して、該シート材を乾燥せしめて上下の抄紙
層の間に炭化粉末層を設けた積層体を形成する。
【0008】
【発明の実施の形態】本願の発明は、古紙やパルプ等の
セルロース繊維を打解して水中に溶解した分散液を周知
の湿式抄紙法により抄いて帯状の抄紙となして、該抄紙
の上面に木材や竹材等から形成されてなる炭化物の微粉
末を均一に散布して、その上から別の帯状をした抄紙を
積層してからロール等により圧着してシート材に形成し
て、該シート材を乾燥せしめることにより、前記抄紙層
の間に炭化物粉末層が形成されてなる柔軟で吸着性を有
する積層体を形成する。このようにして形成された積層
体は、適当な大きさに切断されて、家屋の畳やその他の
床下に敷設したり、壁面の間に張設する建築材料にされ
たり、あるいは、袋等に加工されて、脱臭や吸湿、防虫
等の作用に供される。
【0009】
【実施例】本願の発明である通気性を有する複数のシー
ト材の間に吸着性を有する炭化物の粉末層を設けた積層
体について、以下に図面を参照しつつ説明する。 実施例1.本願の発明は、図1に示すように、古紙やパ
ルプ等のセルロース繊維を打解して水中に溶解した分散
液を、周知の湿式抄紙装置Aにより抄いて帯状をした抄
紙1に形成して、該抄紙の上面に、図2(a)に示すよ
うにして、木材や竹材等を炭化せしめて形成してなる多
孔性の微粉炭2を、散布ノズル10により均一になるよ
うに散布して、該微粉炭2を付着せしめた粉炭層2aを
形成する。この時、帯状抄紙の縁部の僅かな部分2bに
は前記微粉炭が散布されないようにしておくと、積層し
た上下の抄紙間の接着力を大きくすることができる。
【0010】上記のようにして粉炭層2aが形成された
前記抄紙2の上には、別の湿式抄紙装置Bにより抄かれ
た抄紙3を積層せしめて、圧着ローラー7を通すことに
より圧着した積層シート5に形成して、該積層シートを
乾燥ローラー8に通して接着、乾燥せしめて、図2
(b)に示すように、炭化粉層2aが形成された吸着性
を有する積層体6に形成した後、該積層体は巻き取りロ
ール9によりロール状にして巻き取られる。そして、こ
のようにしてロール状に巻き取られた積層体6は、適用
する目的物に合わせた適当な長さや大きさに切断され
て、吸着シートの材料や各種の保存用の袋等に形成して
使用される。
【0011】実施例2.本願の発明は、次のようにして
複合積層体を形成することも可能である。図3に示すよ
うに、古紙やパルプ等のセルロース繊維を打解して水中
に溶解した分散液を、周知の湿式抄紙装置Aにより抄い
て帯状をした抄紙1に形成して、該抄紙の上面に糊また
は接着剤等を塗布装置11により間歇的に塗布して接着
層12aを設けると共に、図4(a)に示すように、前
記接着層の間の部分に木材や竹材等の炭化物、あるい
は、石炭等から形成してなる多孔性の微粉炭2を、散布
ノズル10により均一になるように散布して粉炭層2a
を形成する。
【0012】このようにして粉炭層2aと接着層12a
が交互に設けられた前記抄紙2の上に、天然繊維または
人造繊維、あるいは、これらの混合繊維から形成されて
なる帯状の織布または不織布14を積層せしめて、圧着
ローラー7を通して圧着して二つの層が強固に接着され
たシート材15に形成して、該シート材を乾燥ローラー
7に通して接着、乾燥せしめることにより炭化粉層2a
が間欠的に形成された吸着性を有する複合積層体16が
形成される。
【0013】上記の実施例に於いては、抄紙1面に糊や
接着剤を塗布してから抄紙以外の織布または不織布14
を積層して接着したが、織布に限らず抄紙を積層する場
合であっても糊や接着剤を塗布しておくと、各層間には
より強い接着力が生ずることは勿論であり、更に、糊や
接着剤を織布または不織布14面に塗布した接着層を設
けておいて接着することもできる。また、抄紙を積層す
る場合には、澱粉を散布するだけでも実施例1に比べて
より接着力を増すことができるが、抄紙のみを積層して
形成する場合には、必ずしも澱粉等の糊層を設けなくて
も、そのまま圧着するだけで抄紙間には大きな接着力を
有した積層体に形成することができる。
【0014】実施例3.本願の発明は、上記したような
二層構造に形成した積層体に限定されるものではなく
て、図5に示すようにして形成することにより、三層ま
たはそれ以上の構造にした積層体を形成することも可能
である。古紙やパルプ等のセルロース繊維を打解して水
中に溶解した分散液を、実施例1の場合と同様に抄紙装
置A、B、Cにより抄いて帯状の抄紙1a、1b、1c
に形成して、前記抄紙1a、1bの上面にそれぞれの散
布ノズル10a、10bから多孔性の微粉炭2を均一に
散布して、密着せしめた粉炭層2aが形成されるが、そ
の際の散布よる粉炭層2aの状態は、先の実施例と同様
に図2(a)や図4(a)に示すような形態、あるい
は、これらが適当に組み合わされた形態にしたものに形
成することができる。
【0015】そして、上記のようにして粉炭層2aが形
成された前記抄紙1a、1bおよび無炭の抄紙1cは、
重ね合わされるようにして圧着ローラー7に通されて圧
着した三層構造の積層シート材18に形成される。この
ようにして形成された積層シート材17は、乾燥ローラ
ー8を通して接着、乾燥されて、図6(a)や図6
(b)に示すように、三層の各層の間に炭化粉層2aが
設けられて柔軟で吸着性を有する三層構造をした積層体
18となってロール状に巻き取られる。
【0016】上記の実施例に於いては、三層構造に積層
された積層シート材17の各層を、全て古紙やパルプ等
から形成してなる抄紙1a、1b、1cを用いて構成し
たが、本願の発明は、上記のように抄紙のみを用いて通
気性を有する積層シート材の各層を構成しなくて、抄紙
1a,1cに代えて織布または不織布1d,1eを用い
て前記積層シート材17の各層を構成したり、あるい
は、抄紙や織布、不織布その他の通気性を有するシート
材を適当に選択して組み合わせた状態の積層シート材を
構成することも可能である。
【0017】しかし、前記抄紙層に代わって織布や不織
布等を用いた通気性を有するシート材層を形成するに
は、前記した実施例2の場合と同様にして、シート材面
に間欠的に設けられた粉炭層の間に接着剤層を設けるこ
とが肝要である。例えば、図6(b)に示す断面図に於
いて、間欠的に設けられた粉炭層2aの間には接着剤層
2cが設けられた状態にしておいて、各層を重ね合わせ
るようにして圧着ローラー7に通すことにより、各層が
圧着されて一体になった三層構造の積層シート材17に
形成される。
【0018】上記した実施例については、通気性を有す
るシート材面に粉炭層や接着剤層を設ける際に、粉炭層
や接着剤層をシート材面に対して横方向に設けた状態に
して説明したが、本願の発明は、粉炭層や接着剤層はシ
ート材面に対して任意の方向に設けることが可能であ
る。例えば、図6(c)に示すように、帯状のシート材
1の表面に縦方向に粉炭層2aと接着剤層2cを設ける
こともできて、また、粉炭層や接着剤層を直線状に設け
る必要もなくて、斜め状や曲線状その他の色々な不連続
に設けたり、粉炭層を円形状や楕円形状、あるいは、三
角形や四角形その他の形状に設けて、その外側部分に接
着剤層を設けたり、または、その逆に設けたりすること
もできる。
【0019】実施例4.本願発明の上記した実施例は、
積層体中に粉炭層を形成するに際して、通気性を有する
シート材面に微粉炭を散布して形成したものであった
が、本願発明は、このようにして粉炭層を形成する代わ
りに、古紙やパルプ等のセルロース繊維を打解して水中
に溶解した分散液に、適量の多孔性の微粉炭を混入、攪
拌したものを、周知の湿式抄紙装置により抄いて形成し
た帯状の抄紙を、中間の炭化物層として用いて三層以上
の構造にした積層体を形成することが可能である。
【0020】図7に示すように、古紙やパルプ等のセル
ロース繊維を打解して水中に溶解した分散液に適量の多
孔性の微粉炭を混入、攪拌した溶液を、抄紙装置Eによ
り抄いて帯状の抄紙21eにして、積層体の粉炭層とな
るシート材を形成すると共に、他方では古紙やパルプ等
のセルロース繊維を打解して水中に溶解した分散液を、
抄紙装置DおよびFにより抄いて帯状の抄紙21d,2
1fにして、積層体の上下の外層となるシート材を形成
する。
【0021】上記のようにして形成されて微粉炭が抄き
込まれた微粉炭入りの抄紙21eの上下面に、通常の前
記抄紙21d,21fを重ねるようにして積層してから
圧着ローラー7に通して圧着されて、微粉炭入りの抄紙
21eと上下の抄紙21d,21fとが圧着した三層構
造の積層シート材26に形成される。このようにして形
成された積層シート材26は、乾燥ローラー8を通して
接着、乾燥されて、図8(a)に示すように、三層に形
成された各層の間に炭化物層21eが設けられた吸着性
を有する三層構造の積層体27となってロール状に巻き
取られる。
【0022】上記の実施例に於いては、三層構造をした
積層シート材26を形成するのに、中間層である微粉炭
入り抄紙層21eの上下に重ねて積層するシート材とし
て、古紙やパルプ等から形成されてなる抄紙21d,2
1fを用いて積層したので、接着剤等を介在させなくと
も一体に接着することができた。しかし、本願の発明
は、上記のように抄紙のみで通気性を有するシート材の
層を構成したものに限定されるものではなくて、図7に
示した前記外層を形成するシート材となる抄紙21d,
21fに代えて、織布または不織布21g,21hを微
粉炭入り抄紙層21eに積層する際に、接着剤ノズル1
0g,10hから織布または不織布21g,21hの接
着面に接着剤を塗布してから積層することにより、図8
(b)に示すように積層シート材26を形成することが
できる。
【0023】そして、上記のように外層のシート材とし
て織布または不織布を用いて微粉炭入りの抄紙21eに
積層する際に、前記抄紙21d,21hを積層した場合
と同様に接着剤なしで微粉炭入りの抄紙を積層、圧着し
た積層体は、抄紙のみの場合とは違ってシート材が剥が
れ易くなるので、織布や不織布21g,21h等のシー
ト材面に接着剤ノズルや刷毛10g,10hを通して接
着剤22aを介在させておくことが肝要である。また、
前記した外層のシート材としては、抄紙や織布、不織布
その他の通気性を有するシート材21g,21h等を適
当に選択して組み合わせて、図8(b)に示すような積
層シート材を構成して、炭化物層を有する積層体27を
形成することも可能であり、その場合に接着剤22aが
縦方向に間隔を設けられた外層のシート材を積層して積
層シート材を構成してもよい。
【0024】以上、述べたように、本願の発明は、抄紙
や織布、不織布等からなる通気性を有するシート材の間
に、吸着性を有する多孔性の炭化粉や活性炭粉等の粉炭
層を設けるか、あるいは、粉炭を混入して抄いた抄紙層
を設けて、シート材を重ねるようにして積層、接着せし
めて一体となして積層シート材を形成したので接着性が
あるから、凝集剤や定着剤等の高価な添加剤を用いる必
要もない。従って、従来のように費用がかかる添加剤を
混合して抄いた粉炭入りのシート材に比べて製造工程が
簡単となり、安いコストで製造することができ、また、
外層シート材に織布や不織布等を用いた積層体を形成す
ることができるので、従来のものより丈夫で吸着性を有
する積層シート材となる。
【0025】尚、上記のようにして通気性を有する外側
のシート材層の間に設ける炭化物粉の吸着層として、抄
紙面に微粉炭を散布した粉炭層により形成された層で構
成する場合には、微粉炭の量は2g/m 程度が最適
であり、これよりも多くなると上下の抄紙層との間の接
着強度が弱くなるので糊等の接着剤が必要になる。ま
た、上記吸着層として、粉炭を混入して抄いた抄紙層に
より構成する場合には、抄紙に混入された微粉炭の量は
10g/m 程度が、外層シート材を接着したり、加
工したりするのに適量であった。このことから、粉炭の
散布により形成した微粉炭層よりも、粉炭を混入した抄
紙により形成した微粉炭層のが、より多くの微粉炭を含
有する積層体を構成することができる。
【0026】このような本願の発明の吸着性を有する積
層シート材は、適当な大きさに切断してから床下に敷い
たり、壁面に張ったりすることにより、有害な気化物質
や嫌な臭い、湿気等を吸着するので、有害物質の除去、
脱臭、除湿等の効果をもたらすことができるし、また、
裁断して袋等に加工して果物や野菜等を収納して保存す
ると、エチレンガス等を吸収して長持ちさせることがで
きたり、果実の袋掛けに用いると防虫効果があるが、更
に、微粉炭に適量の防虫剤や芳香剤等の微粉末を混入せ
しめることもできて、一層の効果が期待できる。
【0027】そして、本願の発明は、表面が綺麗な通気
性のシート材の間に粉炭層、あるいは、粉炭入り抄紙層
を設けて積層シート材としたものであるから、粉炭がシ
ート材の表面に露出していないので、積層シート材の表
面に各種の模様や印刷を施すことも可能であるから、壁
材としても使用することができる。また、木炭や竹炭は
吸収した熱を赤外線として放出する際に、空気中の水分
に当たって共振作用を起こし、水の小さなクラスターの
作用によりマイナスイオンを発生すると言われていて、
更に、通電性があるので電磁波を遮蔽する作用を有する
とも言われている。
【0028】
【発明の効果】本願発明の積層シート材は、結合材や定
着材等を用いなくてシート材の間に多孔性の炭化粉や活
性炭粉が積層して形成されたものであるから、炭化粉や
活性炭粉の表面の状態が損なわれておらず、大きな吸着
性を有しているので、有害物質の吸収、分解、除去、あ
るいは、脱臭、除湿、調湿、マイナスイオン効果、電磁
波の遮蔽等の種々の効果が非常に大きい。また、積層す
るシート材として、織布や不織布等を用いることができ
て、積層シート材の表面に炭化粉が露出しないので、積
層シート材の表面に模様や印刷を施すことができるの
で、広い範囲の用途に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の抄紙を用いた積層シート材の製造工
程を示す図である。
【図2】図1の製造工程に於ける抄紙面に炭化粉末を散
布した状態を示す図(a)と積層した状態を示す図
(b)である。
【図3】接着剤を適用した発明の複合積層シート材の製
造工程を示す図である。
【図4】図3の製造工程に於けるシート材面に接着剤と
炭化粉末を設けた状態を示す図(a)と積層した状態を
示す図(b)である。
【図5】本願発明の多層構造にした積層シート材の製造
工程を示す図である。
【図6】三層構造をした積層シート材を示す断面図で、
炭化粉末を横方向に連続して設けた状態(a)および間
歇状に設けた状態(b)と、間隔をおいて縦方向に連続
して設けた状態(c)を示す断面図である。
【図7】炭化物層として粉炭入りの抄紙を用いた積層体
の製造工程を示す図である。
【図8】図7に示す三層構造をした積層体を示す断面図
(a)と接着剤を間隔をおいて設けた状態(b)を示す
断面図である。
【符号の説明】
1. 抄紙 1a. 抄紙(上層) 1b. 抄紙(中層) 1c. 抄紙(下層) 2. 粉炭 2a. 粉炭層 2b. 接着縁部 3. 抄紙 5. 積層シート 6. 積層体 7. 加圧ロール 8. 乾燥ロール 9. 巻き取りロール 10. 粉炭散布ノズル 10g.接着剤塗布ノズル 10h.接着剤塗布ノズル 11. 接着剤塗布ノズル 21g.織布または不織布 21h.織布または不織布 A. 抄紙装置 B. 抄紙装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AD07C AD07E AD11C AD11E AJ01A AJ01B AJ01D AR00A AR00B AR00D BA03 BA05 BA06 BA10A BA10B BA32 DE01C DE01E DG10C DG10E DG12A DG12B DG12D DG15A DG15B DG15D DJ10C DJ10E EC182 EH41A EH41B EH41C EH41D EH41E GB16 GB71 JD02 JD02A JD02B JD02D JD14 JD15 4L055 AC09 AG43 AG96 AH50 FA30 GA50

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性を有するシート材を上下に重ねて
    積層すると共に、該積層間に多孔性の炭化物粉末層を設
    けて、前記シート材が接着された積層体を形成してなる
    ことを特徴とする炭化物層を有する積層体。
  2. 【請求項2】 通気性を有するシート材を上下に三層又
    はそれ以上に重ねて積層すると共に、該各積層の間に多
    孔性の炭化物粉末層を設けて、前記シート材が接着され
    た積層体を形成してなることを特徴とする炭化物層を有
    する積層体。
  3. 【請求項3】 通気性を有するシート材を上下に重ねて
    積層すると共に、該積層間に多孔性の炭化物微粉末が抄
    き込まれた抄紙からなる炭化物層を設けて、前記シート
    材が接着された積層体を形成してなることを特徴とする
    炭化物層を有する積層体。
  4. 【請求項4】 通気性を有するシート材を上下に三層又
    はそれ以上に重ねて積層すると共に、該各積層間に多孔
    性の炭化物微粉末が抄き込まれた抄紙からなる炭化物層
    を設けて、前記シート材が接着された積層体を形成して
    なることを特徴とする炭化物層を有する積層体。
  5. 【請求項5】 前記通気性を有するシート材は、パルプ
    や古紙等のセルロース繊維を抄いて形成された抄紙から
    なることを特徴とする前記請求項1乃至4に記載する炭
    化物層を有する積層体。
  6. 【請求項6】 前記通気性を有するシート材は、天然繊
    維あるいは合成繊維で形成された織布または不織布で形
    成されてなることを特徴とする前記請求項1乃至4に記
    載する炭化物層を有する積層体。
  7. 【請求項7】 前記多孔性の炭化物層は、木炭や竹炭、
    石炭等からなる炭化物の微粉末で形成されてなることを
    特徴とする前記請求項1または2に記載する炭化物層を
    有する積層体。
  8. 【請求項8】 前記多孔性の炭化物層は、活性炭の微粉
    末で形成されてなることを特徴とする前記請求項1また
    は2に記載する炭化物層を有する積層体。
  9. 【請求項9】 前記積層体は、通気性を有するシート材
    である抄紙や織布または不織布が組み合わされて形成さ
    れてなることを特徴とする前記請求項1乃至4に記載す
    る炭化物層を有する積層体。
  10. 【請求項10】 前記積層体は、前記通気性を有するシ
    ート材の接合面に間歇状に設けた接着剤により接着して
    形成されてなることを特徴とする前記請求項1乃至4に
    記載する炭化物層を有する積層体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012072506A (ja) * 2010-09-27 2012-04-12 Tanack:Kk 竹炭含有壁紙およびその製造法
KR101434183B1 (ko) 2011-12-29 2014-08-29 도레이케미칼 주식회사 활성탄 시트, 그를 이용한 정수용 활성탄 필터 카트리지 및 그의 제조방법
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