JP2003116902A - 機能性シート - Google Patents

機能性シート

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JP2003116902A
JP2003116902A JP2001321500A JP2001321500A JP2003116902A JP 2003116902 A JP2003116902 A JP 2003116902A JP 2001321500 A JP2001321500 A JP 2001321500A JP 2001321500 A JP2001321500 A JP 2001321500A JP 2003116902 A JP2003116902 A JP 2003116902A
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flat bag
functional sheet
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Keizo Oda
桂蔵 織田
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OOSHIN SEIYAKU KK
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OOSHIN SEIYAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、温熱に起因する適用部位の血行促
進作用や代謝の改善によって腰痛、肩こり、関節痛、神
経痛、リューマチ等の慢性疼痛を除去ないし緩和させる
ことができる上、特に、皮膚刺激や皮膚障害の発生が無
いので、皮膚表面への直接貼付を可能とし、機能性組成
物の充填性が良好で品質が安定しており、しかも安全性
や安定性更に使用感並びに取扱性を著しく向上させるこ
とができる機能性シートを提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、少なくとも一部に透湿性を有する
偏平状袋体の内部には、鉄粉及び塩化ナトリウムを必須
成分とし、且つ全体の水分含有割合が15重量%以下で
ある機能性組成物が封入されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも一部に
透湿性を有する偏平状袋体の内部には、鉄粉及び塩化ナ
トリウムを必須成分とし、且つ全体の水分含有割合が1
5重量%以下の機能性組成物が封入されていることによ
り、そのままでは水分含有量が極めて少なく、空気と接
触しても発熱反応が殆ど無く、一方、人体に適用する
と、発汗等によって発生した水分や空気中の水分を前記
機能性組成物が吸収して発熱し、この温熱に起因する血
行促進作用により、当該適用部位の血行循環を促進し、
代謝の改善を実現することにより腰痛、肩こり、関節
痛、神経痛、リューマチ等の慢性疼痛を除去ないし緩和
させるために用いられる機能性シートであって、特に、
皮膚刺激や皮膚障害の発生が無いので、皮膚表面への直
接貼付を可能とし、取扱性及び使用感更に安全性を著し
く向上させた機能性シートに関する。
【0002】
【従来の技術】整形外科領域における慢性化した疼痛性
疾患、例えば、慢性化した腰痛、肩こり、筋肉痛、筋肉
のこり、手足の冷え、神経痛、リューマチなどは、主に
血行不良に起因しているものであり、これらの疾患に対
しては、冷やすよりも、温めて血行を促進する方が治療
効果を高める場合が多く、昔から、この人体の適用部位
を温める治療方法は、血行促進等の温熱効果を付与する
ための治療手段(温熱療法)として広く一般的に用いら
れている。
【0003】従来の温熱療法としては、熱湯で温めたタ
オルやこんにゃく、湯を封入したホットパック、加熱油
を利用したパラフィン浴などの方法が採用されている。
【0004】しかしながら、温めたタオルやこんにゃ
く、更にホットパックやパラフィン浴等を用いる温熱療
法では、発熱温度の制御が困難であり、即ち、高温とな
りすぎて火傷をしたり、或いは低温すぎて充分な温湿布
効果が得られないなどの問題があり、又、温湿布効果が
得られる所定温度の持続性が極めて悪いため、短時間の
温湿布効果しか得られないばかりか、短時間で湿布剤か
ら気化熱が奪われて冷却され、その結果、患部が冷やさ
れ、症状が悪化するなどの逆効果がもたらされる等の問
題があり、安全性、使用性及び簡便性に欠けるものであ
った。
【0005】特に、温めたタオルやこんにゃく更にホッ
トパックは熱湯による加温や加温器による加温が煩雑で
あり、又、使用開始時はタオル等の緩衝材を何枚か介し
て使用しなければならない程熱く、しかも短時間で温度
が低下してしまうなどの問題がある。
【0006】又、ホットパックには、封入されている湯
水の流動性が高いため、保型性が悪く、ぶよぶよした感
触や使用中の偏り或いは型くずれ等が生じ、これにより
使用感が著しく悪くなるといった問題もある。
【0007】更に、パラフィン浴は、使用場所が制約さ
れると共に、適用部位も、手や足などに限定され、更に
油を用いることによる汚れ等の問題もある。
【0008】ところで、古来より、このような患部に対
して温熱具を施用する温熱療法の他に、トウガラシの実
を靴の中に入れて直接患部に接触させたり、トウガラシ
エキス等の刺激成分を配合した湿布剤等を患部に直接施
用する方法が採用されている。
【0009】即ち、この方法等は、トウガラシの有する
血行促進作用を利用したものであり、更に詳しくは、ト
ウガラシエキス等を配合した湿布剤は末梢の温感知覚の
刺激によって皮膚温度を1〜2℃上昇させるといわれて
おり、使用方法が簡便なことから、民間療法として昔か
ら非常に良く知られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、トウガ
ラシの血行促進作用を利用した前記療法は、使用方法が
簡便であるので汎用されているが、皮膚表面にトウガラ
シ又はその成分が直接接触することから、刺激成分によ
る赤斑、発疹、カブレ等の皮膚に対する副作用(皮膚障
害)の頻度が高い上、貼付後の入浴の際に皮膚に強い刺
激を与えるなどの問題が多く、その使用には危険が伴う
のである。
【0011】又、使用中や使用後において、トウガラシ
の成分が皮膚や衣服更に肌着等を汚損したりするといっ
た問題もある。
【0012】そこで、本発明者は、前記技術的課題を解
決するために鋭意検討を重ねた結果以下の知見を得た。
【0013】即ち、本発明者は、鉄粉及び塩化ナトリウ
ムを必須成分とする発熱性の機能性組成物と空気との酸
化・発熱反応を利用する機能性組成物において、その水
分含有量と、その発熱性や安定性並びに充填性更に使用
感等について検討を重ねた結果、当該機能性組成物中の
水分含有量が15重量%を超えると、不安定になって空
気と接触すると発熱反応が発生し、機能性組成物が劣化
したり、塊を生じたりして充填性や使用感などが悪くな
るとの知見を得た。
【0014】つまり、本発明者は、鉄粉及び塩化ナトリ
ウムを必須成分とする発熱性の機能性組成物において、
その水分含有量を15重量%以下にすると、空気中にお
いて安定で、空気と接触しても発熱反応が殆ど無く、従
って、機能性組成物の製造中に当該機能性組成物が劣化
することが無い上、機能性組成物の塊が生じることもな
いので、取扱性が良好になったり、充填性が良好で充填
量にバラツキが生じることが無く、また使用感が良くな
るとの知見を得た。
【0015】又、本発明者は、鉄粉及び塩化ナトリウム
を必須成分とし、且つ全体の水分含有割合が15重量%
以下の機能性組成物を用い、この機能性組成物を少なく
とも一部に透湿性を有する偏平状袋体の内部に封入して
なる機能性シートを、皮膚表面への直接貼付を可能に
し、且つ人体に適用すると、発汗等によって発生した水
分や空気中の水分を前記機能性組成物が吸収して発熱
し、この温熱に起因して貼付箇所に対し的確に血行促進
作用を付与することができる上、刺激成分による赤斑、
発疹、カブレ等の皮膚に対する副作用(皮膚障害)の発
生を防止できるとの知見を得た。
【0016】即ち、本発明者は、鉄粉及び塩化ナトリウ
ムを必須成分とし、且つ全体の水分含有割合が15重量
%以下の機能性組成物を封入した機能性シートにおい
て、この機能性シートにおける偏平状袋体の少なくとも
一部に透湿性を付与し、人体に適用すると、空気と発汗
等によって発生した水分(空気中の水分を含む。)との
相互作用によって機能性組成物が発熱し、この温熱に起
因する血行促進作用により、当該適用部位の血行循環を
促進し、代謝の改善を実現することによって腰痛、肩こ
り、関節痛、神経痛、リューマチ等の慢性疼痛を除去な
いし緩和させることができるのであり、特に、皮膚刺激
や皮膚障害の発生が無いので、皮膚表面への直接貼付を
可能とし、取扱性及び使用感更に安全性を著しく向上さ
せることができるとの知見を得た。
【0017】本発明は、前記知見に基づき完成されたも
のであって、人体への適用面側における少なくとも一部
に透湿性を有する偏平状袋体の内部には、鉄粉及び塩化
ナトリウムを必須成分とし、且つ全体の水分含有割合が
15重量%以下の機能性組成物が封入されていることに
より、そのままでは水分含有量が極めて少なく、空気と
接触しても発熱反応が殆ど無く、一方、人体に適用する
と発汗等によって発生した水分を前記機能性組成物が吸
収して発熱し、この温熱に起因する血行促進作用によ
り、当該適用部位の血行循環を促進し、代謝の改善によ
って腰痛、肩こり、関節痛、神経痛、リューマチ等の慢
性疼痛を除去ないし緩和させることができる上、特に、
皮膚刺激や皮膚障害の発生が無いので、皮膚表面への直
接貼付を可能とし、品質が安定しており、しかも取扱性
及び使用感更に安全性を著しく向上させた機能性シート
を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の機能性シートは、少なくとも一部に透湿性
を有する偏平状袋体の内部には、鉄粉及び塩化ナトリウ
ムを必須成分とし、且つ全体の水分含有割合が15重量
%以下である機能性組成物が封入されていることを特徴
とするものである。
【0019】即ち、本発明に係る機能性シートにおいて
は、偏平状袋体において、人体への適用面側の少なくと
も一部ないし全部に透湿性を付与し、当該偏平状袋体の
内部には、鉄粉及び塩化ナトリウムを必須成分とし、且
つ全体の水分含有割合が15重量%以下である機能性組
成物が封入してなる点、に最も大きな特徴を有するもの
である。以下、本発明を詳細に説明する。
【0020】本発明において、「全体の水分含有割合」
とは機能性組成物を10グラム採取し、これを温度11
0℃で20分間乾燥した後の重量Aグラムを測定し、
(10−A)/10×100(重量%)で算出した値を
いい、従って、水分を配合しない固形成分のみからなる
機能性組成物、或いは前記方法で水分を測定した値が、
15重量%以下の範囲で少し水分を配合しても良いので
ある。つまり、本発明においては、材料(成分)が吸着
している水分と配合水分の合計水分含有割合が機能性組
成物全体の15重量%以下である点、に特徴を有するの
である。
【0021】本発明で用いられる機能性組成物とては、
前述のように、鉄粉及び塩化ナトリウムを必須成分と
し、且つ全体の水分含有割合が15重量%以下のもの、
更に、機能性組成物の安定性や充填性等の観点から、1
2.5重量%以下のもの、特に、10重量%以下のもの
が望ましい。
【0022】この機能性組成物はそのままでは水分含有
量が極めて少なく、空気と接触しても発熱反応が殆ど無
く、一方、人体に適用すると発汗等によって発生した水
分を前記機能性組成物が吸収して発熱し、この温熱に起
因する血行促進作用により、当該適用部位の血行循環を
促進し、代謝の改善によって腰痛、肩こり、関節痛、神
経痛、リューマチ等の慢性疼痛を除去ないし緩和させる
ために用いられるものである。
【0023】従って、本発明で用いられる機能性組成物
において、その成分及び配合割合としては、前記水分の
測定方法で水分含有量が15重量%以下であって、且つ
固形成分組成比が公知の使い捨てカイロや発熱体に用い
られているものと同様のものが挙げられる。
【0024】又、本発明で用いられる最も好適な機能性
組成物としては、安全性及び安定性更に使用感並びに取
扱性等の観点から、シクロデキストリン15〜45重量
%、おが屑6〜20重量%、鉄粉22.5〜45重量
%、塩化ナトリウム1.5〜6.5重量%、トウモロコ
シ澱粉12.5〜35重量%からなるものが挙げられる
のであり、更に、この機能性組成物に少量の水を配合し
て、前記水分の測定方法で水分含有量が15重量%以下
になるように調製されたものも挙げられる。
【0025】本発明に係る機能性シートは、鉄粉及び塩
化ナトリウムを必須成分とし、且つ全体の水分含有割合
が15重量%以下である機能性組成物を偏平状袋体内に
封入してなるものであるが、この偏平状袋体としては、
人体への適用部位側が少なくとも一部に透湿性を有する
ものであれば特に限定されるものではなく、一般的に
は、フィルム状ないしシート状の基材とフィルム状ない
しシート状の被覆材とを重ねて、周縁部を接着或いは融
着して形成されてなるものが、薄く、製造方法が簡便で
あることから望ましい。
【0026】従って、本発明における偏平状袋体の好ま
しい例としては、透湿性を有するフィルムないしシート
からなる基材と、非透湿性のフィルムないしシートから
なる被覆材とで構成されているものが、製造方法の簡略
化の点において、特に好ましい。
【0027】このフィルムないしシートからなる基材或
いは被覆材としては、柔軟で機能性シートの使用感を損
ねるものでなければ、特に限定されるものではく、既知
の天然繊維及び/又は人造繊維から成るフィルムないし
シート、又は高分子材料から成るフィルムないしシート
に透湿性を付与したものを適宜選択して用いることがで
きるのであり、又、これらのフィルムないしシートから
選ばれた少なくとも1種以上を積層した積層フィルムな
いし積層シートとして用いても良いのである。このよう
に高分子材料からなるフィルムないしシートに透湿性を
与える方法としては、フィルム等を形成するときに延伸
させて通気孔を形成する方法、更にこの延伸したフィル
ム等から特定成分を抽出して通気孔を形成する方法の
他、フィルム等を形成した後に極細針等による針穿孔に
より機械的に通気孔を形成する方法等が挙げられる。
【0028】また、高分子材料からなる発泡させたフィ
ルムないしシートにあっては、発泡により表裏両面に開
かれた独立気泡又は連続気泡が形成され、また、発泡後
にフィルムを圧迫してその内部に形成された独立気泡又
は連続気泡を破裂させて表裏両面に連通させることによ
り通気孔を形成するのである。
【0029】ところで、被覆材において、天然繊維及び
/又は人造繊維から成るフィルムないしシートにあって
は、通常、その構造上透湿性を有しているため、更にこ
の被覆材を非透湿性にするには当該被覆材に高分子材料
製の非透湿性フィルム・シートを積層すれば良いのであ
る。
【0030】前記天然繊維及び/又は人造繊維から成る
フィルムないしシートとしては、一般的には、布、タオ
ル、毛布、編み物、キルト、不織布及び織布等を挙げる
ことができる。
【0031】又、前記天然繊維としては、例えば綿花、
カポック、亜麻、ラミー、大麻、黄麻、しゅろ、マニラ
麻、サイザル麻、コイヤー・ファイバー等の植物繊維、
家蚕絹、柞蚕絹、羊毛(緬羊)、カシミア毛、ラクダ
毛、アルパカ毛、モヘヤー、兎毛等の動物繊維が挙げら
れる。
【0032】更に、前記人造繊維としては、例えば人絹
糸、スフ、ビスコース、ベンベルグ等の再生繊維、又は
ポリアミド系繊維(ナイロンなど)、ポリエステル系繊
維(テトロン、テリレン、デークロンなど)、ポリアク
リル系繊維(オーロン、エクスラン、ボンネル、カシミ
ロン、カネカロンなど)、ポリビニール・アルコール系
繊維(ビニロン)、ポリアルキレンパラオキシベンゾエ
ート系繊維(ベンゾエート)、ポリウレタン系繊維(ポ
リウレタン)[スパンテックス]、ポリ塩化ビニリデン
系繊維(ビニリデン)、ポリ塩化ビニル系繊維(ポリ塩
化ビニル)、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリエチレ
ン系繊維(ポリエチレン)、ポリプロピレン系繊維(ポ
リプロピレン)、ポリクラール、ポリプロピレン系(パ
イレン)等の合成繊維、或いは酢酸人造繊維などのよう
に天然物質と合成物質とを共重合して製造した半合成繊
維等が挙げられる。
【0033】一方、前記高分子材料から成るフィルムな
いしシートとしては、例えば、ポリウレタン、ポリエチ
レン、ポリエステル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
ポリ塩化ビニル、ポリブタジエン、ポリプロピレン、セ
ロファン、ポリクロロプレン、ポリアミノ酸、ニトリル
ゴム、ブチルゴム又はシリコンゴムなどを薄く形成した
フィルムないしシートを用いることができる。
【0034】なお、本発明においては、機能性シートの
機械的強度や使用感を向上させるために、前記高分子材
料から成るフィルムないしシートにおける少なくとも片
側面の一部ないし全部に、天然繊維及び/又は人造繊維
から成るフィルムないしシートを積層したもの用いるの
が好ましく、具体的には例えば、ポリウレタンやゴム等
の高分子材料から成るフィルムないしシートの少なくと
も片側面に不織布や織布等の天然繊維及び/又は人造繊
維から成るフィルムないしシートをラミネートしたもの
等を挙げることができる。
【0035】本発明において、前記基材或いは被覆材と
して用いられるフィルムないしシートの坪量としては、
封入する機能性組成物の粒径や充填量、或いは機能性シ
ートの施用方法によって大きく異なり、特に限定される
ものではないが、具体的には、一般に坪量が12.5〜
300g/m程度とするのが好ましい。
【0036】フィルムないしシートの坪量が12.5g
/m未満の場合には、必要な機械的強度が得られなく
なる上、厚さを均一にすることが困難になる虞れがある
ので好ましくない。
【0037】一方、フィルムないしシートの坪量が30
0g/mを超えると、柔軟性が低下して体表面へのな
じみ性が著しく低下すると共に、体表面の変形や伸縮に
対する追従性が低下する上、ごわごわして風合が悪くな
ったり、コストが高くなるので好ましくない。
【0038】従って、特に、フィルムないしシートの坪
量は、一般に坪量が12.5〜300g/m程度とす
るのが好ましく、更に好ましくは15〜200g/m
の範囲、特に好ましくは17.5〜100g/mの範
囲とするのが望ましく、この範囲であれば、所要の機械
的強度や柔軟性が得られるので望ましい。
【0039】なお、本発明の機能性シートにおいては、
偏平状袋体の少なくとも一部が透湿性を有するものであ
るが、この透湿性は、機能性シートの持続時間や使用感
等に大きな影響を与えるのであり、又、ムレ、カブレ、
痒み、赤斑等の発生や皮膚刺激性、つまり安全性や衛生
性等にも重大な影響を与えるので、透湿性を管理するこ
とが好ましい。
【0040】この偏平状袋体の透湿性の管理としては、
乾いた空気に対する透湿性として管理するよりも、発汗
等の体液を利用するため、湿った空気に対する透湿性と
して管理する方がより正確に透湿性を管理することがで
きるため、本発明においては、透湿性を透湿度で管理す
るのが好ましく、具体的には、透湿度がリッシー法で5
00〜6000g/m・24hrの範囲に設定すべき
である。
【0041】この透湿度が、500g/m・24hr
未満では、発汗等の体液に起因する機能性組成物の発
熱、血行促進効果が得られ難くなるので好ましくなく、
一方、6000g/m・24hrを超えると、機能性
シートから機能性組成物がこぼれ出て、当該機能性組成
物が皮膚や衣服更に肌着等を汚損したり、この機能性組
成物による赤斑、発疹、カブレ等の皮膚に対する副作用
(皮膚障害)の発生のおそれがある上、安全性や衛生性
が低下したりするので好ましくない。
【0042】従って、これらの観点から、本発明におけ
る機能性シートの透湿性については、透湿度がリッシー
法で1500〜5000g/m・24hrの範囲、特
に、3000〜4500g/m・24hrの範囲に設
定するのが最も好ましい。
【0043】ところで、リッシー法(Lyssy法)と
は世界各国の工業規格に準拠した方法であり、例えばJ
IS Z 0208及びJIS K 7129では、温
度40℃、相対湿度差90%RHに保つように定められ
ているので、本装置では、100%相対湿度の状態にあ
る下部チャンバーと、高感度の湿度センサーを設置した
上部チャンバーの境界面に測定サンプルが挿入され、湿
度センサーのある上部チャンバーの相対湿度を10%R
H(100%−90%)に保つようにし、これを中心に
して、+1から−1の幅、即ち約9%から約11%に湿
度が増加するのに必要な時間(数秒)を測定し、予め透
過度既知の標準サンプルを用いて同じ条件で行ったキャ
リブレーションの結果と比較することにより透過度を求
める方式である。
【0044】本発明に係る機能性シートおいては、更
に、トウガラシ粉体が、粉末状態で、或いはフィルム状
ないしシート状の保持担体に担持された状態で、偏平状
袋体の内部に封入されているものが、以下の理由より望
ましい。
【0045】即ち、トウガラシを粉体状に加工したトウ
ガラシ粉体を、少なくとも一部に透湿性を有する偏平状
袋体の内部に封入することにより、トウガラシ粉体が直
接皮膚と接触するのを避けて皮膚表面への直接貼付を可
能にし、貼付箇所に対して的確に血行促進作用を付与す
ることができる上、刺激成分による赤斑、発疹、カブレ
等の皮膚に対する副作用(皮膚障害)の発生を防止し得
るのである。
【0046】つまり、本発明の機能性シートにおいて
は、前記偏平状袋体にトウガラシ粉体を封入し、この機
能性シートにおける偏平状袋体の少なくとも一部に透湿
性を付与し、当該機能性シートにおけるトウガラシ粉体
と皮膚表面の間に透湿性の緩衝域を設けて、トウガラシ
粉体と皮膚表面が当該透湿性の緩衝域を介して接触する
ように構成することにより、この機能性シートを直接皮
膚に貼付して使用した場合にあっても刺激成分による赤
斑、発疹、カブレ等の皮膚に対する副作用(皮膚障害)
の発生を防止できるのである。
【0047】又、本発明者は、トウガラシ粉体を偏平状
袋体に封入することにより、肌触りや柔軟性が向上し、
しかも汗等の水分を好適に吸収することができるため、
使用感を向上することができるのである。
【0048】特に、トウガラシ粉体を、少なくとも一部
に透湿性を有する偏平状袋体の内部に封入することによ
り、保存時においてはトウガラシ粉体がほとんど水分を
含んでいないため、トウガラシ粉体の経時的な劣化等が
抑制され、一方、使用時においては通気部を介して吸収
した汗等の水分に応じて、徐々に当該トウガラシ粉体の
血行促進作用が生じ、過剰量のトウガラシ成分が放出さ
れることがなくなり、安全性及びトウガラシ粉体の有効
利用を向上させることができるのである。
【0049】そして、本発明においては、前記偏平状袋
体の内部に、トウガラシ粉体を封入してなるものも望ま
しいが、本発明におけるトウガラシ粉体とは、トウガラ
シの有する血行促進作用を維持したまま粉体状に加工し
たものをいい、具体的には例えば、トウガラシの実を、
陰干したり噴霧乾燥や凍結乾燥等の乾燥させた後、粉体
状に粉砕したものが挙げられる。この場合、トウガラシ
の実から種を除去してから粉体状に粉砕しても良く、ト
ウガラシの実を、種を除去する事なくそのまま粉体状に
粉砕したものの、いずれでも良いが、特に、トウガラシ
の実から種を除去してから粉体状に粉砕したものが効果
が高いので望ましい。
【0050】本発明においては、前記トウガラシ粉体を
前記偏平状袋体内にそのまま充填しても良いが、前記ト
ウガラシ粉体に各種増量剤を配合したり、トウガラシエ
キスを増量剤に吸着させて粉体状に形成することによ
り、トウガラシの成分が皮膚や衣服更に肌着等を汚損す
るのを一層防止したり、トウガラシの刺激成分による赤
斑、発疹、カブレ等の皮膚に対する副作用(皮膚障害)
の発生を確実に防止したり、安全性や衛生性を至極向上
させるのが望ましい。
【0051】本発明で用いられる増量剤としては、紙や
吸水性高分子等の吸水体、パルプ粉、シクロデキストリ
ン粉体、でん粉、タルク粉、ゼオライト粉、ホワイトカ
ーボン粉体、パーライト粉、シリカ粉などの粉状担持体
が挙げられる。
【0052】トウガラシ粉体の充填量(トウガラシ粉体
と増量剤との混合物の場合にはトウガラシ粉体に換算し
た値であり、又、トウガラシエキスを増量剤に吸着して
いる場合にはトウガラシエキスの固形分に換算した値で
ある。)としては、100〜3000g/mの範囲、
好ましくは150〜2000g/mの範囲とするのが
望ましく、トウガラシ粉体の充填量が、100g/m
未満であるとトウガラシ粉体の割合が少なすぎて所要の
効果が得られないおそれがあり、一方、3000g/m
を超えると効果に限界が生じ、その意味が無いだけで
なく、不経済であるので好ましくない。
【0053】本発明においては、前記のトウガラシ粉体
或いはトウガラシ粉体と増量剤との混合物に、更に、植
物精油又は植物抽出エキスの1種又は2種以上を併用す
ることが望ましく、この場合、植物精油、植物抽出エキ
スとしては、ユーカリ、フェンネル、ガーリック、レモ
ン、ジンジャー、シソ、ラベンダー、パパーミント、ス
ペアミント、オニオン、オレンジ、ローズマリー、サフ
ラン、ハッカ、ショウブ、ケイヒ、アロエ、ヨモギ、サ
ルビア、セイヨウノコギリソウ、サボテン、マロニエな
どの精油や抽出エキスを挙げることができるのであり、
これらを単独又は2種以上を併用することができる。
【0054】前記の植物精油又は植物抽出エキスの配合
割合はその配合効果が認められる範囲であれば特に限定
されるものではないが、その配合効果と経済性更に取扱
性等の観点から、一般に、トウガラシ粉体(トウガラシ
粉体と増量剤との混合物の場合にはトウガラシ粉体に換
算した値であり、又、トウガラシエキスを増量剤に吸着
している場合にはトウガラシエキスの固形分に換算した
値である。)100重量部に対し0.01〜30重量部
の範囲、好ましくは0.05〜15重量部の範囲とする
のが望ましい。
【0055】又、本発明においては、前記トウガラシ粉
体を粉体のまま、偏平状袋体の内部に封入させても良い
が、トウガラシ粉体の偏りによる使用感の低下等の弊害
を是正するために、トウガラシ粉体をフィルムないしシ
ート状の保持担体に担持させたものを、偏平状袋体の内
部に挿入するように構成したものが好ましい。
【0056】この保持担体としては、例えば、パルプ
材、発泡スチロール樹脂又はスポンジ等から選ばれた少
なくとも1種以上を挙げることができる。
【0057】更に詳しくは、パルプ材としては、紙、厚
紙、段ボール等を挙げることができるのであり、又、発
泡スチロール樹脂としては、任意の発泡倍率の発泡スチ
ロール等を挙げることができるのであり、更に、スポン
ジとしては、公知の高分子樹脂を海綿状に処理して形成
したスポンジなどを挙げることができる。
【0058】そして、これらの保持担体にトウガラシ粉
体を担持させる方法としては特に限定されるものではな
いが、例えば、これらの保持担体中の繊維網や微細孔中
にトウガラシ粉体を担持させたり、これらの保持担体の
表面に接着剤等を塗布し、この上からトウガラシ粉体を
散布する方法等を挙げることができる。
【0059】この場合においても、保持担体にトウガラ
シ粉体を担持させる割合は、前述の場合と同様の理由よ
り、100〜3000g/mの範囲、好ましくは15
0〜2000g/mの範囲とするのが望ましい。
【0060】更に、本発明の機能性シートにおいては、
血行促進作用以外の他の効能を発現することができるよ
うに、前記偏平状袋体の内部に、更に、用途に応じた種
々の機能性物質、例えば、マイナスイオン発生体、経皮
吸収性薬剤、化粧料又は遠赤外線放射体から選ばれた少
なくとも一種以上を封入することが好ましい。
【0061】ここで、マイナスイオン発生体の好ましい
例としてはトルマリンを挙げることができるのであり、
このトルマリンは電気石とも呼ばれ、細かく粉砕しても
自発的に結晶の両極に+極と−極が存在し、このトルマ
リンの微弱電流が空気中の水分や人体の細胞に含まれる
水分に流れることによって水分がマイナスのヒドロキシ
ルイオンと呼ばれる界面活性作用を持ったイオンに変化
する結果、神経系統への刺激となり視床下部の機能(体
温調節・ホルモン分泌・自律神経の調整)を高めて免疫
力や自然治癒の機能を活性化させる働きがある上、洗浄
効果、消臭効果及び除菌効果が得られるのである。
【0062】又、トルマリンは電子を半永久的に流し続
けるのであり、トルマリンの永久電極は、電気の導体で
ある皮膚表層やツボ(良導点)の部分に生体電流と同じ
レベルの数十マイクロアンペアの電流を流し、この微弱
電流は電流刺激としての作用を生じ、その電気分解によ
る発生させた活性水素が人体に悪影響を与える活性酸素
を除去したり、視床下部への働きを促進したり、人間の
身体から放出される熱を吸収し、遠赤外線を照射して人
体の血液循環が促進され新陳代謝が促進されたり、更
に、トルマリンから放出されるマイナスイオンは、心身
をリラックスさせたり、疲労回復、血圧降下などの効果
を発現するのである。
【0063】このように、トルマリンの遠赤外線効果と
マイナスイオン効果によって、新陳代謝の活性化、血液
や細胞の活性・還元化、血行促進、肩こり、腰痛、冷え
性の改善、疲労回復、胃腸の強化、内臓疾患、水虫、ア
トピー、美肌効果、自律神経の安定(リラックス効
果)、免疫力の快復、身体の弱アルカリ化等、遠赤外線
効果とトルマリン特有のマイナスイオン効果などとの相
乗効果は極めて優れたものとなるのである。
【0064】次に、本発明で用いられる経皮吸収性の薬
剤としては特に限定されるものではなく、公知のものを
適宜選択して用いることができるが、具体的には、例え
ばコルチコステロイド類、消炎鎮痛剤、高血圧剤、麻酔
剤、催眠鎮静剤、精神安定剤、降圧剤、抗生物質、抗菌
性物質、ビタミン類、抗てんかん剤、冠血管拡張剤、抗
ヒスタミン剤、抗真菌物質等を好適に用いることができ
る。
【0065】又、本発明においては、昇華性結晶やハッ
カ油、ユーカリ油、ラベンダー油等が必要に応じて添加
されたものも好ましい態様の一つとなる。
【0066】更に、一般に湿布剤として使用されている
ホウ酸水、生理的塩化ナトリウム水、硫苦水、アルコー
ル水、亜麻仁油、石灰水、肝油、オリーブ油、リバノー
ル水、過マンガン酸カリ液、メンタ水、クレオソート、
カラシ等を、温熱緩衝シートに吸収させても良いが、本
発明においてはこれらが水分を含むことは好ましくな
く、従って、これらの有効成分を微粉体ないし顆粒にし
た固形のものを用いるのが好ましい。
【0067】又、前記化粧料についても特に限定される
ものではなく、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増
し、容貌を変え、又は皮膚若しくは毛髪を健やかに保つ
ために身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で
使用されることが目的とされているもので、人に対する
作用が緩和な一般的な化粧料を適宜選択して用いること
ができるが、具体的には、抗炎症剤、収れん剤、清涼化
剤、ビタミン剤、ホルモン剤、抗ヒスタミン剤等の肌荒
れ防止用薬剤、皮脂抑制剤、角質剥離・溶解剤等のニキ
ビ用薬剤、アロエエキス、コラーゲン、人参エキス、カ
ンゾウエキス等の動植物抽出物、アミノ酸類の如き栄養
剤等を挙げることができる。
【0068】更に、前記遠赤外線放射体としては、遠赤
外線領域近辺の波長範囲を有する電磁波を好適に放射す
る機能を有するものであれば特に限定されるものではな
いが、中でも遠赤外線を放射する非金属の無機質固体
(遠赤外線放射セラミック)が好ましく、具体的には、
金属の酸化物、炭化物、窒化物又は炭酸塩から選ばれた
少なくとも1種以上を適宜選択して用いることができ
る。
【0069】ここで、「遠赤外線」とは、正確には可視
光線の長波長端の0.76〜0.83μmを下限とし、
上限が1mm程度の波長範囲の電磁波のものがいわゆる
「赤外線」であり、この「赤外線」のうち、約25μm
以上の波長範囲を持つ電磁波のことを「遠赤外線」とい
うが、本発明における「遠赤外線」とは、ここまで厳密
に限定されるものではなく、この波長範囲近辺の波長を
含む電磁波のことをいい、従って、「遠赤外線放射機
能」とは、この波長範囲近辺の波長を含む電磁波を好適
に放射する機能・性質のことをいう。
【0070】なお、遠赤外線放射セラミックにおける前
記金属としては、特に制限されるものではないが、例え
ば、Al、Be、V、Fe、Y、Co、Cu、Ni、S
i、Sn、Ti、Cr、Ce、Zr、Ca、Ta又はN
b等から選ばれた金属或いは合金をフィルム状なしシー
ト状、粉状及び粒状に形成したものを挙げることができ
る。そして、これらの金属の酸化物、炭化物、窒化物又
は炭酸塩から選ばれた少なくとも1種以上を適宜選択し
て用いることができる。
【0071】前記機能性物質の配合割合はその配合効果
が認められる範囲であれば特に限定されるものではない
が、その配合効果と経済性更に取扱性等の観点から、一
般に、トウガラシ粉体(トウガラシ粉体と増量剤との混
合物の場合にはトウガラシ粉体に換算した値であり、
又、トウガラシエキスを増量剤に吸着している場合には
トウガラシエキスの固形分に換算した値である。)10
0重量部に対し0.05〜50重量部の範囲、好ましく
は0.1〜25重量部の範囲とするのが望ましい。
【0072】本発明に係る機能性シートの好ましい態様
としては、前記偏平状袋体において、その基材の露出面
に部分的に粘着部が設けられているものが挙げられる。
【0073】本発明の機能性シートにおいて、このよう
に、その基材の露出面に部分的に粘着部を設ける理由
は、主として、当該機能性シートをを体表面へ貼付し
て、密着性を向上させるためである。
【0074】この場合、前記偏平状袋体において、その
基材の露出面に粘着部を設けるにあたり、部分的に粘着
部を形成する理由は、透湿性を維持したまま粘着部を設
ける必要があり、この方法としては、基材の露出面にお
いて、その両側端部又は周縁部に粘着部を設ける方法
や、又、基材の露出面における全面にわたって、格子
状、縞状、水玉状等に粘着剤を塗布して粘着部を設けて
も良いのである。
【0075】本発明において、この粘着部としては、公
知の粘着剤を好適に用いることができ、特に限定される
ものではないが、粘着性や水分の滲みだし等の防止を鑑
みて、親油性の粘着剤を用いるのが好ましく、具体的に
は、例えば、(メタ)アクリル酸ブチルエステル、(メ
タ)アクリル酸ペンチルエステル、(メタ)アクリル酸
ヘキシルエステ等に代表される(メタ)アクリル酸アル
キルエステルやこれらのエステルと共重合体可能な(メ
タ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイ
ン酸、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)
アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリルアミ
ド、ジメチルアクリルアミド、メタクリル酸メチルアミ
ノエチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチルの如き官
能性モノマー及び/又はアクリロニトリル、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、ビニルピロリドン等の如きビ
ニルモノマーとの共重合物であるアクリル系組成物が例
示される。
【0076】粘着剤の他例としては、シリコンゴム、ポ
リイソプレンゴム、ポリイソブチレンゴム、ポリブタジ
エン、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合
体ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重
合体ゴム、アクリル系ゴム、天然ゴムなどを主成分とす
るゴム系粘性物、ビニル系ポリマー、例えばポリビニル
エーテル、ポリビニルアルコール又はポリ酢酸ビニルな
どを主成分とするビニル系粘性物等を挙げることができ
る。
【0077】ところで、本発明の機能性シートにおいて
は、不使用時には、前記粘着部の露出面は離型性保護フ
ィルムで被覆するのが望ましい。
【0078】又、本発明の機能性シートにおいては、血
行促進作用以外の他の効能を発現することができるよう
に、前記粘着部には、用途に応じた種々の機能性物質、
例えば、マイナスイオン発生体、経皮吸収性薬剤、化粧
料又は遠赤外線放射体から選ばれた少なくとも一種以上
を担持することが好ましい。
【0079】このマイナスイオン発生体、経皮吸収性薬
剤、化粧料又は遠赤外線放射体としては、上述のものを
好適に用いることができるので、繰り返しを避けるため
ここでは説明を省略する。
【0080】粘着剤と機能性物質との配合割合として
は、粘着剤(固形分)100重量部に対し、0.05〜
50重量部の範囲、好ましくは0.5〜35重量部の範
囲とするのが望ましく、機能性物質の配合割合が、粘着
剤(固形分)100重量部に対し、0.05重量部未満
であると機能性物質の割合が少なすぎて所要の機能、効
果が得られないおそれがあり、一方、50重量部を超え
ると機能、効果に限界が生じ、その意味が無いだけでな
く、不経済であるので好ましくない。
【0081】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0082】実施例1 機能性シートの作成 (a)機能性組成物 鉄粉 27重量部 シクロデキストリン 25重量部 おが屑 12重量部 塩化ナトリウム 3重量部 トウモロコシ澱粉 28重量部 水 5重量部 シクロデキストリン、おが屑、塩化ナトリウム及びトウ
モロコシ澱粉をバーチカルブレンダに投入し、これらを
充分に混合し、更にこれに鉄粉を投入した後、充分に混
合して機能性組成物を得た。この機能性組成物を10グ
ラム採取し、これを赤外線乾燥機で温度110℃、20
分間乾燥し、その水分量を測定したところ、9重量%で
あった。即ち、本実施例で用いられる機能性組成物の水
分量は9重量%のものである。 (b)偏平状袋体 透湿性の基材として、レーヨン50%とポリプロピレン
繊維をポリエチレンでコーティングした繊維50%から
なる不織布(65mm×95mm)の片面に、スチレン
−ブタジエン−スチレンブロック(S−I−S)共重合
体系粘着剤を斜め格子状に形成したものを用い、又、被
覆材として、厚さ30μmのポリエチレン製多孔質フィ
ルム(65mm×95mm)を用い、この片面に、スチ
レン−ブタジエン−スチレンブロック(S−I−S)共
重合体系粘着剤を形成し、更に、この粘着剤面側に厚さ
30μmのポリエステル100%のスパンレースを積層
したものを用いた。そして、前記の基材と被覆材とを重
ねるにあたり、前記基材の不織布側に前記被覆材のポリ
エチレン製多孔質フィルム側を重ね、その三辺縁部をシ
ール幅5mmでヒートシールして一辺に開口部を有する
偏平状袋体を得た。従って、この偏平状袋体における基
材の露出面には斜め格子状のスチレン−ブタジエン−ス
チレンブロック(S−I−S)共重合体系粘着剤層が形
成されている。なお、前記片面に斜め格子状のスチレン
−ブタジエン−スチレンブロック(S−I−S)共重合
体系粘着剤層が形成され基材の透湿度は透湿量がリッシ
ー法で4100g/m・24hrであった。 (c)機能性シート 前記(a)において得られた機能性組成物4.5gを、
前記(b)の偏平状袋体にその開口部から投入すると共
に、当該開口部をヒートシール(シール幅5mm)して
封入することにより、本発明の機能性シートを得た。従
って、この機能性シートはサイズが65mm×95mm
のものであり、内サイズが55mm×85mmのもので
ある。
【0083】実施例2 透湿性を有する基材の粘着剤として、スチレン−イソプ
レン−スチレンブロック共重合体ゴム(SIS)100
重量部に対して、トルマリン粉体25重量部を混合した
トルマリン粉体混入粘着剤を用いた以外は、実施例1と
同様にして、本発明の機能性シートを得た。
【0084】比較例 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体ゴム
(SIS)100重量部に対して、トウガラシ粉体25
重量部を混合したトウガラシ粉体混入粘着剤を、坪量1
50μmのポリプロピレン製不織布(120mm×90
mm)の片側面全面に積層することにより、従来の機能
性シートを得た。
【0085】前記の実施例1・2及び比較例をそれぞ
れ、疲労や肩こりを訴える被験者10ずつ人の足の裏の
ツボに貼着、固定して実際に使用してもらい、その使用
感や効果についてアンケート調査を行った。
【0086】その結果、実施例1・2のものは足の裏の
ツボに貼着、固定した直後から約30分程度経過すると
暖かくなると主張し(実施例1・2の被験者20名が暖
かさを感じると主張した時間の平均値である。)、又、
検温すると、1時間後には約36.5℃程度に上昇し
(実施例1・2の被験者20名の平均値である。以下の
温度は被験者20名の平均値である。)、2時間後には
約37.2℃程度、3時間後も同じく約37.2℃程
度、4時間後には約36.9℃、5時間後には36.8
℃であり、約5.5〜6時間程度継続し、しかも使用
後、いずれも足の裏はベトべとしていることが確認され
た。
【0087】一方、比較例のものは7時間継続使用をし
たが、被験者10名全員が、その使用中において温感は
殆ど認められなかったと主張し、しかも使用後、いずれ
も足の裏は乾燥していることが確認された。
【0088】又、実施例1のものは、いずれについて
も、全員が使用中、極めて快適で爽快であると主張し、
しかも、被験者の65%において肩こりが著しく緩和さ
れたと主張し、且つ、被験者の75%において疲労回復
が明確に確認されたと回答し、残りの被験者において
も、肩こりがある程度緩和され、しかも疲労回復が認め
られると回答し、効果がなかったと答えた者は全くいな
かった。
【0089】又、実施例2のものは、いずれについて
も、全員が使用中、極めて快適で爽快であると主張し、
しかも、被験者の80%において肩こりが著しく緩和さ
れたと主張し、且つ、被験者の85%において疲労回復
が明確に確認されたと回答し、残りの被験者において
も、肩こりがある程度緩和され、しかも疲労回復が認め
られると回答し、効果がなかったと答えた者は全くいな
かった。
【0090】実施例1・2のものについては、被験者の
いずれも、係る機能性シートの使用において、皮膚刺激
等の皮膚障害の発生を訴えた者は全くいなかった。
【0091】一方、比較例の機能性シートについては被
験者の35%において肩こりが著しく緩和されたと主張
し、且つ被験者の45%において疲労回復が明確に確認
されたと回答し、又、被験者の40%においても肩こり
がある程度緩和されたと主張し、且つ、被験者の45%
において疲労回復が認められると回答し、残りの被験者
は肩こりの緩和や疲労回復は認められなかったと主張し
た。
【0092】比較例のものについては、15%のものが
明確な皮膚刺激を生じたと訴え、被験者のうち55%が
軽い皮膚刺激を感じたと訴え(残りの被験者は皮膚刺激
を訴えなかった。)、安全性に問題があることが認めら
れた。
【0093】実施例1・2のものは足の裏のツボに貼
着、固定して使用すると、その使用後、いずれの場合も
足の裏はベトべとしていることが確認されたが、この理
由は、温熱に起因する血行促進によって発汗作用や新陳
代謝が著しく促進され、老廃物が多量に放出されたため
と解される。一方、比較例のものにはこのような効果が
認められなかった。
【0094】ところで、実施例1・2で用いられた前記
機能性組成物は、空気中に暴露し、30分放置し、温度
変化を測定したところ、全く変化は認められず、空気中
で極めて安定であることが認められた。又、この暴露し
た機能性組成物を用い、実施例1と同様にして機能性シ
ートを製造し、実施例1と同様の試験を行ったところ、
実施例1と同様の結果が得られた。
【0095】
【効果】本発明は、前記構成を有し、即ち、人体への適
用面側における少なくとも一部に透湿性を有する偏平状
袋体の内部には、鉄粉及び塩化ナトリウムを必須成分と
し、且つ全体の水分含有割合が15重量%以下の機能性
組成物が封入されているので、そのままでは水分含有量
が極めて少なく、空気と接触しても発熱反応が殆ど無
く、一方、人体に適用すると発汗等によって発生した水
分を前記機能性組成物が吸収して発熱し、この温熱に起
因する適用部位の血行促進作用や代謝の改善によって腰
痛、肩こり、関節痛、神経痛、リューマチ等の慢性疼痛
を除去ないし緩和させることができる上、特に、皮膚刺
激や皮膚障害の発生が無いので、皮膚表面への直接貼付
を可能とし、機能性組成物の充填性が良好で品質が安定
しており、しかも安全性や安定性更に使用感並びに取扱
性を著しく向上させることができるなどの効果を奏する
のである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61N 1/00 A61N 1/00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部に透湿性を有する偏平状
    袋体の内部には、鉄粉及び塩化ナトリウムを必須成分と
    し、且つ全体の水分含有割合が15重量%以下である機
    能性組成物が封入されていることを特徴とする機能性シ
    ート。
  2. 【請求項2】 偏平状袋体が、透湿性を有するフィルム
    ないしシートからなる基材と、非透湿性のフィルムない
    しシートからなる被覆材とで構成されている請求項1に
    記載の機能性シート。
  3. 【請求項3】 トウガラシ粉体が、粉末状態で、或いは
    フィルム状ないしシート状の保持担体に担持された状態
    で、偏平状袋体の内部に封入されている請求項1又は2
    に記載の機能性シート。
  4. 【請求項4】 偏平状袋体の内部には、更にマイナスイ
    オン発生体、経皮吸収性薬剤、化粧料又は遠赤外線放射
    体から選ばれた少なくとも1種以上が封入されている請
    求項1ないし3のいずれか1項に記載の機能性シート。
  5. 【請求項5】 偏平状袋体において、その基材の露出面
    に部分的に粘着部を設けてなる請求項1ないし4のいず
    れか1項に記載の機能性シート。
  6. 【請求項6】 粘着部には、マイナスイオン発生体、経
    皮吸収性薬剤、化粧料又は遠赤外線放射体から選ばれた
    少なくとも1種以上が担持されている請求項1ないし5
    のいずれか1項に記載の機能性シート。
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