JP2003115516A - 水分測定用ウェーハ、水分計の較正方法および熱処理炉の状態評価方法 - Google Patents
水分測定用ウェーハ、水分計の較正方法および熱処理炉の状態評価方法Info
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- JP2003115516A JP2003115516A JP2002109517A JP2002109517A JP2003115516A JP 2003115516 A JP2003115516 A JP 2003115516A JP 2002109517 A JP2002109517 A JP 2002109517A JP 2002109517 A JP2002109517 A JP 2002109517A JP 2003115516 A JP2003115516 A JP 2003115516A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 水分計を極めて簡易的に較正できる水分測定
用ウェーハおよび水分計の較正方法を提供する。熱処理
炉内の温度検知条件の変化を評価可能な熱処理炉の状態
評価方法を提供する。 【解決手段】 脱離する水分量が既知の酸化膜を形成し
た水分測定用ウェーハ40を用いて、水分計13を較正
する。水分測定用ウェーハ40を熱処理炉10内で昇温
する際に、該熱処理炉10内に形成される雰囲気に含ま
れる水分量が極大値となる炉内検知温度を計測すること
に基づき、熱処理炉10の状態を評価する。
用ウェーハおよび水分計の較正方法を提供する。熱処理
炉内の温度検知条件の変化を評価可能な熱処理炉の状態
評価方法を提供する。 【解決手段】 脱離する水分量が既知の酸化膜を形成し
た水分測定用ウェーハ40を用いて、水分計13を較正
する。水分測定用ウェーハ40を熱処理炉10内で昇温
する際に、該熱処理炉10内に形成される雰囲気に含ま
れる水分量が極大値となる炉内検知温度を計測すること
に基づき、熱処理炉10の状態を評価する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水分測定用ウェー
ハ、水分計の較正方法および熱処理炉の状態評価方法に
関する。
ハ、水分計の較正方法および熱処理炉の状態評価方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】シリコンエピタキシャルウェーハは、ト
リクロロシラン(SiHCl3)等のシリコン原料ガス
とドーパントガスを、キャリアガスとなる水素(H2)
ガスと共に、気相成長装置の反応炉内に載置されるシリ
コン単結晶基板の主表面上に供給することによって製造
される。その際、反応炉の内壁面やサセプタ上などにシ
リコンが堆積するので、反応炉内に塩化水素(HCl)
ガス等のエッチングガスを供給して、堆積したシリコン
を除去する。
リクロロシラン(SiHCl3)等のシリコン原料ガス
とドーパントガスを、キャリアガスとなる水素(H2)
ガスと共に、気相成長装置の反応炉内に載置されるシリ
コン単結晶基板の主表面上に供給することによって製造
される。その際、反応炉の内壁面やサセプタ上などにシ
リコンが堆積するので、反応炉内に塩化水素(HCl)
ガス等のエッチングガスを供給して、堆積したシリコン
を除去する。
【0003】このうちシリコン原料ガスや塩化水素ガス
は、水分が存在すると非常に強い腐食性を示し、配管内
を腐蝕したり、シリコンエピタキシャルウェーハに金属
汚染や結晶欠陥を引き起こしたりする原因となる。
は、水分が存在すると非常に強い腐食性を示し、配管内
を腐蝕したり、シリコンエピタキシャルウェーハに金属
汚染や結晶欠陥を引き起こしたりする原因となる。
【0004】そこで、炉内の水分量を管理する必要があ
る。気相成長用の反応炉等、従来の熱処理炉では、例え
ば図6に示すように、熱処理炉100からガスを排気す
るための排気管101に水分計102を設け、この水分
計102によって排気管101のガスに含まれる水分量
を計測する。これにより、熱処理炉100内の残留水分
量や、熱処理をしている過程での熱処理炉100内の水
分量をモニタリングする。この水分計102としては、
熱処理の際に使用されるガスの種類や応答性に適切なも
のが選択される。そして、この水分計102が正確な値
を計測しているか否かを判断するために、水分計102
を定期的に較正する必要がある。
る。気相成長用の反応炉等、従来の熱処理炉では、例え
ば図6に示すように、熱処理炉100からガスを排気す
るための排気管101に水分計102を設け、この水分
計102によって排気管101のガスに含まれる水分量
を計測する。これにより、熱処理炉100内の残留水分
量や、熱処理をしている過程での熱処理炉100内の水
分量をモニタリングする。この水分計102としては、
熱処理の際に使用されるガスの種類や応答性に適切なも
のが選択される。そして、この水分計102が正確な値
を計測しているか否かを判断するために、水分計102
を定期的に較正する必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱処理
炉に使用する水分計102を較正するには、従来、排気
管101から水分計102を取り外すか、あるいは、例
えば図6に示すように、既知の水分量を含ませた窒素等
のガス(リファレンスガス)を供給するための配管10
3を設け、バルブ103aを開放してリファレンスガス
を流し、このリファレンスガスの水分量を計測すること
によって水分計102を較正する。この際、熱処理に使
用されるガスが複数ある場合、精度よく較正するために
は熱処理に使用されるガスごとに前記リファレンスガス
を用意して較正する必要があり、水分計102の較正作
業には多くの手間を伴う。
炉に使用する水分計102を較正するには、従来、排気
管101から水分計102を取り外すか、あるいは、例
えば図6に示すように、既知の水分量を含ませた窒素等
のガス(リファレンスガス)を供給するための配管10
3を設け、バルブ103aを開放してリファレンスガス
を流し、このリファレンスガスの水分量を計測すること
によって水分計102を較正する。この際、熱処理に使
用されるガスが複数ある場合、精度よく較正するために
は熱処理に使用されるガスごとに前記リファレンスガス
を用意して較正する必要があり、水分計102の較正作
業には多くの手間を伴う。
【0006】また、例えば、熱処理炉をメンテナンス等
のために解体した後、再び組み立てて使用する場合に、
解体前と組み立て後とで、炉内の温度(例えばシリコン
単結晶基板の温度)を検知する温度検知器(例えば熱電
対)の位置がずれたりした場合は、炉内の温度検知条件
が変化してしまう。従って、この場合、炉内の検知温度
に基づく温度制御を伴う熱処理を、組み立て後において
は解体前と同様の条件で行うことができなくなってしま
う。或いは、例えば、炉内の温度を検知する温度検知器
が、熱処理炉の壁面を構成する透明窓を介して炉の外部
に配されている場合等には、熱処理炉の使用を繰り返す
うちに、例えばシリコン堆積物等が堆積することにより
透明窓が次第に曇ってしまう。すると、温度検知器によ
る炉内の温度検知条件が次第に変化してしまうため、該
検知温度に基づく温度制御を伴う熱処理の実施条件が次
第に変化してしまう。
のために解体した後、再び組み立てて使用する場合に、
解体前と組み立て後とで、炉内の温度(例えばシリコン
単結晶基板の温度)を検知する温度検知器(例えば熱電
対)の位置がずれたりした場合は、炉内の温度検知条件
が変化してしまう。従って、この場合、炉内の検知温度
に基づく温度制御を伴う熱処理を、組み立て後において
は解体前と同様の条件で行うことができなくなってしま
う。或いは、例えば、炉内の温度を検知する温度検知器
が、熱処理炉の壁面を構成する透明窓を介して炉の外部
に配されている場合等には、熱処理炉の使用を繰り返す
うちに、例えばシリコン堆積物等が堆積することにより
透明窓が次第に曇ってしまう。すると、温度検知器によ
る炉内の温度検知条件が次第に変化してしまうため、該
検知温度に基づく温度制御を伴う熱処理の実施条件が次
第に変化してしまう。
【0007】本発明の課題は、水分計を極めて簡易的に
較正できる水分測定用ウェーハおよび水分計の較正方法
を提供することである。また、本発明の課題は、熱処理
炉内の温度検知条件の変化を評価可能な熱処理炉の状態
評価方法を提供することである。
較正できる水分測定用ウェーハおよび水分計の較正方法
を提供することである。また、本発明の課題は、熱処理
炉内の温度検知条件の変化を評価可能な熱処理炉の状態
評価方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、本発明の水分測定用ウェーハは、水分計によって計
測可能な水分量を含む雰囲気を形成するための水分測定
用ウェーハであって、脱離する水分量が既知の酸化膜を
形成したことを特徴とする。
め、本発明の水分測定用ウェーハは、水分計によって計
測可能な水分量を含む雰囲気を形成するための水分測定
用ウェーハであって、脱離する水分量が既知の酸化膜を
形成したことを特徴とする。
【0009】また、本発明の水分測定用ウェーハは、水
分計によって計測可能な水分量を含む雰囲気を形成する
ための水分測定用ウェーハであって、含有OH基の量が
既知の酸化膜を形成したことを特徴とする。
分計によって計測可能な水分量を含む雰囲気を形成する
ための水分測定用ウェーハであって、含有OH基の量が
既知の酸化膜を形成したことを特徴とする。
【0010】本発明の水分測定用ウェーハにおいて、酸
化膜は、CVD法により形成することが好ましい。ま
た、酸化膜は、例えばシリコン単結晶基板の主表面上に
形成される。
化膜は、CVD法により形成することが好ましい。ま
た、酸化膜は、例えばシリコン単結晶基板の主表面上に
形成される。
【0011】また、本発明の水分計の較正方法は、熱処
理炉内の水分量を計測可能に配設される水分計を較正す
る水分計の較正方法であって、本発明の水分測定用ウェ
ーハを前記熱処理炉内で加熱することにより、当該熱処
理炉内に既知の水分量を含む雰囲気を形成し、該雰囲気
の水分量を計測することによって前記水分計を較正する
ことを特徴とする。
理炉内の水分量を計測可能に配設される水分計を較正す
る水分計の較正方法であって、本発明の水分測定用ウェ
ーハを前記熱処理炉内で加熱することにより、当該熱処
理炉内に既知の水分量を含む雰囲気を形成し、該雰囲気
の水分量を計測することによって前記水分計を較正する
ことを特徴とする。
【0012】ここで、熱処理炉は、例えば気相成長装置
の反応炉である。
の反応炉である。
【0013】本発明の水分測定用ウェーハおよび水分計
の較正方法によれば、熱処理炉内において水分測定用ウ
ェーハを加熱した時に、CVD法により形成された酸化
膜から脱離する水分量が予め把握されている。従って、
水分測定用ウェーハを加熱した時に、水分計によって計
測される水分量を、予め把握されている水分量と比較す
ることによって、水分計の日常管理およびその較正が極
めて簡易的となる。
の較正方法によれば、熱処理炉内において水分測定用ウ
ェーハを加熱した時に、CVD法により形成された酸化
膜から脱離する水分量が予め把握されている。従って、
水分測定用ウェーハを加熱した時に、水分計によって計
測される水分量を、予め把握されている水分量と比較す
ることによって、水分計の日常管理およびその較正が極
めて簡易的となる。
【0014】また、本発明の水分測定用ウェーハおよび
水分計の較正方法によれば、水分測定用ウェーハを熱処
理炉内で加熱すると、CVD法により形成された酸化膜
に含まれるOH基が水として熱脱離し、熱処理炉内に水
分を含む雰囲気が形成される。この雰囲気の水分量は、
水分測定用ウェーハの酸化膜に含まれるOH基の量によ
って定まる既知の値となる。従って、この水分量を計測
することによって、水分計の日常管理およびその較正が
極めて簡易的となる。
水分計の較正方法によれば、水分測定用ウェーハを熱処
理炉内で加熱すると、CVD法により形成された酸化膜
に含まれるOH基が水として熱脱離し、熱処理炉内に水
分を含む雰囲気が形成される。この雰囲気の水分量は、
水分測定用ウェーハの酸化膜に含まれるOH基の量によ
って定まる既知の値となる。従って、この水分量を計測
することによって、水分計の日常管理およびその較正が
極めて簡易的となる。
【0015】また、本発明の熱処理炉の状態評価方法
は、水分測定用ウェーハを熱処理炉内で、例えば一定昇
温速度で昇温する際に、該熱処理炉内に形成される雰囲
気に含まれる水分量が極大値となる炉内検知温度を計測
することに基づき、熱処理炉の状態を評価することを特
徴とする。
は、水分測定用ウェーハを熱処理炉内で、例えば一定昇
温速度で昇温する際に、該熱処理炉内に形成される雰囲
気に含まれる水分量が極大値となる炉内検知温度を計測
することに基づき、熱処理炉の状態を評価することを特
徴とする。
【0016】ここで、加熱による本発明の水分測定用ウ
ェーハからの水分の脱離は、酸化膜中における水分の拡
散に起因するため、該水分測定用ウェーハを昇温する際
に脱離する水分量がピーク(極大)となる温度には再現
性がある。すなわち、水分測定用ウェーハを熱処理炉内
で昇温する際に、該熱処理炉内に形成される雰囲気に含
まれる水分量が極大値となる水分測定用ウェーハの温度
にも再現性がある。従って、例えば、熱処理炉をメンテ
ナンス等のために解体した後、再び組み立てて使用する
場合に、解体前と組み立て後とで、温度検知器による炉
内の温度検知条件が同様であるとすると、本発明の熱処
理炉の状態評価方法を実施した場合に、炉内の水分量を
検出する水分計により検出される水分量が極大値となる
炉内温度の検知値は、解体前と組み立て後とでほぼ同じ
になる。ここで、炉内温度の検知条件には、例えば、熱
電対等の温度検知器の配置条件、或いは、温度検知器を
透明窓を介して炉内のシリコン単結晶基板に臨ませる場
合における透明窓の曇り具合等の条件が含まれる。ま
た、炉内温度の検知値と実際の炉内温度とは異なる可能
性があることは勿論であるが、該検知値と実際の炉内温
度との誤差量は、上記炉内温度の検知条件に応じて増減
する。従って、組み立て後における炉内の温度検知条件
が、解体前と比べて変化すればするほど、検出される水
分量が極大値となる炉内温度の検知値が解体前と比べて
大きく変化する。つまり、該検知値が解体前と比べて大
きく変化した場合には、炉内の温度検知条件が変化した
ことを認識することができるので、例えば温度検知器の
位置の再調整等を行うことにより、炉内の温度検知条件
を正常な状態にすることができる。或いは、炉内の温度
を検知する検知器が、透明窓を介して炉の外部に配され
ている場合等には、熱処理炉の使用を繰り返すうちに、
透明窓が堆積物により次第に曇ったりして、温度検知器
による炉内の温度検知条件が次第に変化してしまうが、
本発明の熱処理炉の状態評価方法を定期的に実施し、検
出される水分量が極大値となる炉内温度の検知値に異常
が合った場合には透明窓の清掃等のメンテナンスを行う
ことにより、炉内の温度検知条件を正常な状態にするこ
とができる。
ェーハからの水分の脱離は、酸化膜中における水分の拡
散に起因するため、該水分測定用ウェーハを昇温する際
に脱離する水分量がピーク(極大)となる温度には再現
性がある。すなわち、水分測定用ウェーハを熱処理炉内
で昇温する際に、該熱処理炉内に形成される雰囲気に含
まれる水分量が極大値となる水分測定用ウェーハの温度
にも再現性がある。従って、例えば、熱処理炉をメンテ
ナンス等のために解体した後、再び組み立てて使用する
場合に、解体前と組み立て後とで、温度検知器による炉
内の温度検知条件が同様であるとすると、本発明の熱処
理炉の状態評価方法を実施した場合に、炉内の水分量を
検出する水分計により検出される水分量が極大値となる
炉内温度の検知値は、解体前と組み立て後とでほぼ同じ
になる。ここで、炉内温度の検知条件には、例えば、熱
電対等の温度検知器の配置条件、或いは、温度検知器を
透明窓を介して炉内のシリコン単結晶基板に臨ませる場
合における透明窓の曇り具合等の条件が含まれる。ま
た、炉内温度の検知値と実際の炉内温度とは異なる可能
性があることは勿論であるが、該検知値と実際の炉内温
度との誤差量は、上記炉内温度の検知条件に応じて増減
する。従って、組み立て後における炉内の温度検知条件
が、解体前と比べて変化すればするほど、検出される水
分量が極大値となる炉内温度の検知値が解体前と比べて
大きく変化する。つまり、該検知値が解体前と比べて大
きく変化した場合には、炉内の温度検知条件が変化した
ことを認識することができるので、例えば温度検知器の
位置の再調整等を行うことにより、炉内の温度検知条件
を正常な状態にすることができる。或いは、炉内の温度
を検知する検知器が、透明窓を介して炉の外部に配され
ている場合等には、熱処理炉の使用を繰り返すうちに、
透明窓が堆積物により次第に曇ったりして、温度検知器
による炉内の温度検知条件が次第に変化してしまうが、
本発明の熱処理炉の状態評価方法を定期的に実施し、検
出される水分量が極大値となる炉内温度の検知値に異常
が合った場合には透明窓の清掃等のメンテナンスを行う
ことにより、炉内の温度検知条件を正常な状態にするこ
とができる。
【0017】以上、要するに、本発明の熱処理炉の状態
評価方法によれば、検出される水分量が極大値となる炉
内検知温度に基づき、炉内の温度検知条件が正常な状態
となっているか否かを評価(認識)することができる。
従って、例えば、解体および組立作業を伴うメンテナン
ス後、或いは、定期的に、本発明の熱処理炉の状態評価
方法を実施することにより、炉内の温度検知条件の変化
を容易に認識することができる。よって、適宜、検知器
の位置の再調整、或いは、透明窓の清掃作業等を行うこ
とにより、熱処理炉を正常な状態にしてから、製品の製
造作業を開始することができる。よって、歩留まりの向
上等に対し効果を奏することとなる。また、例えば、炉
内の温度検知条件が正常な場合に本発明の熱処理炉の状
態評価方法を実施して計測される炉内検知温度を予め計
測することにより既知としていれば、この既知の値と、
適宜、本発明の熱処理炉の状態評価方法を実施すること
により計測される炉内検知温度とを比較することによ
り、熱処理炉の状態を一層容易に評価(認識)すること
ができる。
評価方法によれば、検出される水分量が極大値となる炉
内検知温度に基づき、炉内の温度検知条件が正常な状態
となっているか否かを評価(認識)することができる。
従って、例えば、解体および組立作業を伴うメンテナン
ス後、或いは、定期的に、本発明の熱処理炉の状態評価
方法を実施することにより、炉内の温度検知条件の変化
を容易に認識することができる。よって、適宜、検知器
の位置の再調整、或いは、透明窓の清掃作業等を行うこ
とにより、熱処理炉を正常な状態にしてから、製品の製
造作業を開始することができる。よって、歩留まりの向
上等に対し効果を奏することとなる。また、例えば、炉
内の温度検知条件が正常な場合に本発明の熱処理炉の状
態評価方法を実施して計測される炉内検知温度を予め計
測することにより既知としていれば、この既知の値と、
適宜、本発明の熱処理炉の状態評価方法を実施すること
により計測される炉内検知温度とを比較することによ
り、熱処理炉の状態を一層容易に評価(認識)すること
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】〔第1の実施の形態〕第1の実施
の形態では、図1から図5を参照して、本発明に係る水
分測定用ウェーハおよび水分計の較正方法を詳細に説明
する。この水分測定用ウェーハは、シリコン単結晶基板
の主表面に、常圧CVD(Chemical Vapor Depositio
n;化学的気相成長)法によって、酸化膜(以下「CV
D酸化膜」と称す)を形成したものである。
の形態では、図1から図5を参照して、本発明に係る水
分測定用ウェーハおよび水分計の較正方法を詳細に説明
する。この水分測定用ウェーハは、シリコン単結晶基板
の主表面に、常圧CVD(Chemical Vapor Depositio
n;化学的気相成長)法によって、酸化膜(以下「CV
D酸化膜」と称す)を形成したものである。
【0019】このCVD酸化膜は、酸化珪素(Si
O2)からなる多孔質膜であり、その内部にOH基を含
有している。この水分測定用ウェーハを加熱すると、C
VD酸化膜に含まれているOH基が水として熱脱離す
る。
O2)からなる多孔質膜であり、その内部にOH基を含
有している。この水分測定用ウェーハを加熱すると、C
VD酸化膜に含まれているOH基が水として熱脱離す
る。
【0020】このCVD酸化膜は、具体的には、キャリ
アガスとなる窒素ガス等の不活性ガスに、モノシラン
(SiH4)と、酸素とを所定割合に混合した成長ガス
雰囲気中で、シリコン単結晶基板を加熱することによっ
て形成される(特開平2−197128号公報参照)。
アガスとなる窒素ガス等の不活性ガスに、モノシラン
(SiH4)と、酸素とを所定割合に混合した成長ガス
雰囲気中で、シリコン単結晶基板を加熱することによっ
て形成される(特開平2−197128号公報参照)。
【0021】上記成長ガス雰囲気において、モノシラン
は0.05〜0.15容量%とすることが好ましく、酸
素は0.5〜1.5容量%とすることが好ましい。ま
た、シリコン単結晶基板を加熱する温度は、450℃以
下とすることが好ましく、さらに好ましくは350〜4
50℃とする。450℃以上にするとCVD酸化膜に含
まれるOH基が極端に少なくなり好ましくなく、350
℃以下では緻密な酸化膜の形成が困難である。
は0.05〜0.15容量%とすることが好ましく、酸
素は0.5〜1.5容量%とすることが好ましい。ま
た、シリコン単結晶基板を加熱する温度は、450℃以
下とすることが好ましく、さらに好ましくは350〜4
50℃とする。450℃以上にするとCVD酸化膜に含
まれるOH基が極端に少なくなり好ましくなく、350
℃以下では緻密な酸化膜の形成が困難である。
【0022】これらの条件の下でCVD酸化膜を形成す
ることによって、約3重量%以上のOH基を含むCVD
酸化膜が得られる。OH基の量は、例えばCVD酸化膜
の赤外線吸収特性を調べることにより求めることができ
る。そして、このCVD酸化膜の一定体積に含まれるO
H基の量は略一定であるので、その膜厚を制御すること
によって、CVD酸化膜に含まれるOH基の量を予め知
ることができる。
ることによって、約3重量%以上のOH基を含むCVD
酸化膜が得られる。OH基の量は、例えばCVD酸化膜
の赤外線吸収特性を調べることにより求めることができ
る。そして、このCVD酸化膜の一定体積に含まれるO
H基の量は略一定であるので、その膜厚を制御すること
によって、CVD酸化膜に含まれるOH基の量を予め知
ることができる。
【0023】この水分測定用ウェーハを使用して以下の
通りに水分計を較正する。初めに、気相成長装置1につ
いて説明する。この気相成長装置1は、図1に示すよう
に、いわゆる枚葉式の気相成長装置であり、反応炉(熱
処理炉)10を備える。この反応炉10内で、シリコン
単結晶基板の主表面にシリコン単結晶薄膜を気相エピタ
キシャル成長させる。この反応炉10には排気管11が
設けられており、この排気管11から分岐するサンプリ
ング配管12に、水分計13が設けられる。本実施の形
態では、吸引サンプリング方式の水分計13を用いてお
り、ロータリポンプ14によって排気管11のガスが水
分計13に送られる。このガスに含まれる水分量を水分
計13によって計測することにより、反応炉10内の水
分量をモニタリングする。
通りに水分計を較正する。初めに、気相成長装置1につ
いて説明する。この気相成長装置1は、図1に示すよう
に、いわゆる枚葉式の気相成長装置であり、反応炉(熱
処理炉)10を備える。この反応炉10内で、シリコン
単結晶基板の主表面にシリコン単結晶薄膜を気相エピタ
キシャル成長させる。この反応炉10には排気管11が
設けられており、この排気管11から分岐するサンプリ
ング配管12に、水分計13が設けられる。本実施の形
態では、吸引サンプリング方式の水分計13を用いてお
り、ロータリポンプ14によって排気管11のガスが水
分計13に送られる。このガスに含まれる水分量を水分
計13によって計測することにより、反応炉10内の水
分量をモニタリングする。
【0024】この水分計13を較正するには、先ず、複
数のウェーハを収容可能なカセット21に水分測定用ウ
ェーハ40を収容し、このカセット21をロードロック
室20に載置する。この水分測定用ウェーハ40は、搬
送室30に備えられる図示しないハンドラによって把持
されて、ロードロック室20から反応炉10へと搬送さ
れる。この場合に、水分測定用ウェーハ40をロードロ
ック室20に搬入してから、このロードロック室20を
一旦不活性ガスに置換し、その後に水分測定用ウェーハ
40を反応炉10へ搬送することが好ましい。これによ
り反応炉10への空気の流入が抑制される。こうして水
分測定用ウェーハ40を、反応炉10内のサセプタ15
上に載置する。
数のウェーハを収容可能なカセット21に水分測定用ウ
ェーハ40を収容し、このカセット21をロードロック
室20に載置する。この水分測定用ウェーハ40は、搬
送室30に備えられる図示しないハンドラによって把持
されて、ロードロック室20から反応炉10へと搬送さ
れる。この場合に、水分測定用ウェーハ40をロードロ
ック室20に搬入してから、このロードロック室20を
一旦不活性ガスに置換し、その後に水分測定用ウェーハ
40を反応炉10へ搬送することが好ましい。これによ
り反応炉10への空気の流入が抑制される。こうして水
分測定用ウェーハ40を、反応炉10内のサセプタ15
上に載置する。
【0025】次いで、反応炉10内に、キャリアガスと
なる水素ガスを所定流量で流しながら、ハロゲンランプ
等の加熱手段16によって、サセプタ15および水分測
定用ウェーハ40を加熱し、水分測定用ウェーハ40を
所定の昇温速度によって昇温する。この水分測定用ウェ
ーハ40は、800℃以上に加熱することが好ましい。
800℃以上に加熱することによって、CVD酸化膜に
含まれる略全てのOH基が水として熱脱離する。
なる水素ガスを所定流量で流しながら、ハロゲンランプ
等の加熱手段16によって、サセプタ15および水分測
定用ウェーハ40を加熱し、水分測定用ウェーハ40を
所定の昇温速度によって昇温する。この水分測定用ウェ
ーハ40は、800℃以上に加熱することが好ましい。
800℃以上に加熱することによって、CVD酸化膜に
含まれる略全てのOH基が水として熱脱離する。
【0026】このCVD酸化膜から脱離する水分量は、
昇温脱離ガス質量分析装置等を用いて、予め把握してお
く(以下「既知の水分量」と称す)。そして、この「既
知の水分量」を有するCVD酸化膜が主表面に形成され
た水分測定用ウェーハ40を反応炉10内で加熱し、排
気管11から分岐するサンプリング配管12に設けられ
た水分計13によって計測される水分量を、「既知の水
分量」と比較する。この時、水分計13が前記「既知の
水分量」を正確に計測していないと判断した時には、こ
の「既知の水分量」に基づいて水分計13を較正する。
昇温脱離ガス質量分析装置等を用いて、予め把握してお
く(以下「既知の水分量」と称す)。そして、この「既
知の水分量」を有するCVD酸化膜が主表面に形成され
た水分測定用ウェーハ40を反応炉10内で加熱し、排
気管11から分岐するサンプリング配管12に設けられ
た水分計13によって計測される水分量を、「既知の水
分量」と比較する。この時、水分計13が前記「既知の
水分量」を正確に計測していないと判断した時には、こ
の「既知の水分量」に基づいて水分計13を較正する。
【0027】このように水分計13の日常管理および較
正のための作業は、水分測定用ウェーハ40を反応炉1
0のサセプタ15にセットして昇温するだけで良く、シ
リコンエピタキシャルウェーハの製造時と同様の作業で
あり、極めて簡易的である。さらに、較正のために水分
計13を取り外したりする必要がなく、リファレンスガ
スを供給するための配管を別途設ける必要もない。
正のための作業は、水分測定用ウェーハ40を反応炉1
0のサセプタ15にセットして昇温するだけで良く、シ
リコンエピタキシャルウェーハの製造時と同様の作業で
あり、極めて簡易的である。さらに、較正のために水分
計13を取り外したりする必要がなく、リファレンスガ
スを供給するための配管を別途設ける必要もない。
【0028】なお、水分計13の較正の際、水分測定用
ウェーハ40を800℃以上まで昇温することによっ
て、CVD酸化膜に含まれる略全てのOH基を脱離させ
た総水分量と、水分計13によって計測される水分量と
を比較することが好ましい。また、800℃以上に加熱
されたサセプタ15上に水分測定用ウェーハ40を載置
することによって、急激に熱脱離する水分量と比較して
も良い。
ウェーハ40を800℃以上まで昇温することによっ
て、CVD酸化膜に含まれる略全てのOH基を脱離させ
た総水分量と、水分計13によって計測される水分量と
を比較することが好ましい。また、800℃以上に加熱
されたサセプタ15上に水分測定用ウェーハ40を載置
することによって、急激に熱脱離する水分量と比較して
も良い。
【0029】また、「既知の水分量」のデータから任意
の統計処理によって予め検量線を定めておき、この検量
線に基づいて水分計13の日常管理を行っても良い。例
えば、CVD酸化膜の膜厚が異なる複数の水分測定用ウ
ェーハをそれぞれ使用して計測された水分量から、膜厚
と水分量との関係を示す回帰式を定める。この場合に
は、水分測定用ウェーハ40の主表面に形成されたCV
D酸化膜の膜厚を測定し、この膜厚から前記回帰式に基
づいて当該膜厚に対応する水分量を求め、この水分量を
正確に計測できるか否かによって水分計13の日常管理
を行うことができる。
の統計処理によって予め検量線を定めておき、この検量
線に基づいて水分計13の日常管理を行っても良い。例
えば、CVD酸化膜の膜厚が異なる複数の水分測定用ウ
ェーハをそれぞれ使用して計測された水分量から、膜厚
と水分量との関係を示す回帰式を定める。この場合に
は、水分測定用ウェーハ40の主表面に形成されたCV
D酸化膜の膜厚を測定し、この膜厚から前記回帰式に基
づいて当該膜厚に対応する水分量を求め、この水分量を
正確に計測できるか否かによって水分計13の日常管理
を行うことができる。
【0030】[実施例1]
<水分測定用ウェーハの作成>直径200mm、p型、
面方位(100)のシリコン単結晶基板の主表面に、常
圧CVD法によってCVD酸化膜を形成し、水分測定用
ウェーハを作成する。このCVD酸化膜は、キャリアガ
スとして窒素ガスを用いて、モノシラン0.05〜0.
15容量%、酸素0.5〜1.5容量%を混合した反応
ガス雰囲気中で、シリコン単結晶基板を350〜450
℃に加熱することによって形成する。こうして得られる
CVD酸化膜中には約3重量%のOH基が含まれる。な
お、CVD酸化膜の膜厚は、300nm、500nm、
800nmの3水準を作成した。また、CVD酸化膜の
膜厚はエリプソメータ(偏光膜厚測定器)によって測定
した。
面方位(100)のシリコン単結晶基板の主表面に、常
圧CVD法によってCVD酸化膜を形成し、水分測定用
ウェーハを作成する。このCVD酸化膜は、キャリアガ
スとして窒素ガスを用いて、モノシラン0.05〜0.
15容量%、酸素0.5〜1.5容量%を混合した反応
ガス雰囲気中で、シリコン単結晶基板を350〜450
℃に加熱することによって形成する。こうして得られる
CVD酸化膜中には約3重量%のOH基が含まれる。な
お、CVD酸化膜の膜厚は、300nm、500nm、
800nmの3水準を作成した。また、CVD酸化膜の
膜厚はエリプソメータ(偏光膜厚測定器)によって測定
した。
【0031】<水分計による計測>こうして作成した水
分測定用ウェーハ40を、気相成長装置1の反応炉10
内において100℃に加熱されたサセプタ15に載置
し、昇温速度20℃/分で昇温する。この反応炉10内
には、キャリアガスとして水素ガスを流量15slm
(standard liter per minute)で供給し、この反応炉
10の排気管11より排出されるガスの水分濃度を水分
計13によって計測する。なお、水素ガスに含まれる水
分濃度は、10ppb以下であった。また、水分計13
としては、半導体レーザ水分計を使用した。ここで、半
導体レーザ水分計は、水分子を含むサンプルガスにレー
ザ光を照射すると、水分子の光吸収によってレーザ光強
度が減衰するので、このレーザ光強度の減衰量からサン
プルガスに含まれる水分量を計測するものである。ま
た、大気中の水分を反応炉10内に持ち込まないように
するため、水分測定用ウェーハ40をロードロック室2
0にセットし、乾燥した窒素ガスによる置換を24時間
行った後に、水分測定用ウェーハ40を反応炉10内に
搬入した。また、slmとは、0℃、1atmにおいて
1分間当たりに流れるガスの体積(リットル)を示す流
量の単位である。
分測定用ウェーハ40を、気相成長装置1の反応炉10
内において100℃に加熱されたサセプタ15に載置
し、昇温速度20℃/分で昇温する。この反応炉10内
には、キャリアガスとして水素ガスを流量15slm
(standard liter per minute)で供給し、この反応炉
10の排気管11より排出されるガスの水分濃度を水分
計13によって計測する。なお、水素ガスに含まれる水
分濃度は、10ppb以下であった。また、水分計13
としては、半導体レーザ水分計を使用した。ここで、半
導体レーザ水分計は、水分子を含むサンプルガスにレー
ザ光を照射すると、水分子の光吸収によってレーザ光強
度が減衰するので、このレーザ光強度の減衰量からサン
プルガスに含まれる水分量を計測するものである。ま
た、大気中の水分を反応炉10内に持ち込まないように
するため、水分測定用ウェーハ40をロードロック室2
0にセットし、乾燥した窒素ガスによる置換を24時間
行った後に、水分測定用ウェーハ40を反応炉10内に
搬入した。また、slmとは、0℃、1atmにおいて
1分間当たりに流れるガスの体積(リットル)を示す流
量の単位である。
【0032】図2は、それぞれの水分測定用ウェーハに
ついて、縦軸に水分計13によって計測された水分濃度
(ppm)を、横軸に時間(分)を示した結果である。
なお図2中、水分測定用ウェーハの温度を点線によって
示している。図2から判るように、CVD酸化膜が厚い
ほどOH基を多く含むために、水分測定用ウェーハ40
がある一定温度の時に水分計13によって計測される水
分濃度は、CVD酸化膜が厚いものほど高くなってい
る。即ち、水分測定用ウェーハ40を加熱したときに発
生する水分量は、CVD酸化膜の膜厚によって制御でき
ることが判る。
ついて、縦軸に水分計13によって計測された水分濃度
(ppm)を、横軸に時間(分)を示した結果である。
なお図2中、水分測定用ウェーハの温度を点線によって
示している。図2から判るように、CVD酸化膜が厚い
ほどOH基を多く含むために、水分測定用ウェーハ40
がある一定温度の時に水分計13によって計測される水
分濃度は、CVD酸化膜が厚いものほど高くなってい
る。即ち、水分測定用ウェーハ40を加熱したときに発
生する水分量は、CVD酸化膜の膜厚によって制御でき
ることが判る。
【0033】そして、予め測定したCVD酸化膜から脱
離する水分量(以下「真値」と称す)と、水分計13に
よって計測される水分量とを比較する。この「真値」の
測定には、予め水分感度補正をした昇温脱離ガス質量分
析装置を用いる。なお、水分量としては、水分測定用ウ
ェーハの単位面積当たりから熱脱離する水分を測定し
た。
離する水分量(以下「真値」と称す)と、水分計13に
よって計測される水分量とを比較する。この「真値」の
測定には、予め水分感度補正をした昇温脱離ガス質量分
析装置を用いる。なお、水分量としては、水分測定用ウ
ェーハの単位面積当たりから熱脱離する水分を測定し
た。
【0034】図3には、横軸に、各CVD酸化膜におい
て昇温脱離ガス質量分析装置により求められた上記「真
値」を示し、縦軸に、水分計13によって計測された水
分量を示す。両者の水分量は、直線回帰によって良く近
似されている。即ち、既知の水分量を含むCVD酸化膜
の形成された水分測定用ウェーハ40を用いることによ
り、水分計13の日常管理及び較正を実施することがで
きる。
て昇温脱離ガス質量分析装置により求められた上記「真
値」を示し、縦軸に、水分計13によって計測された水
分量を示す。両者の水分量は、直線回帰によって良く近
似されている。即ち、既知の水分量を含むCVD酸化膜
の形成された水分測定用ウェーハ40を用いることによ
り、水分計13の日常管理及び較正を実施することがで
きる。
【0035】[実施例2]
<水分計の較正>実施例1と同様の成長条件により、C
VD酸化膜を800nmの厚さに形成した水分測定用ウ
ェーハ40を、実施例1と同様にして、反応炉10内に
ある100℃に加熱されたサセプタ15に載置する。次
いで、水分測定用ウェーハ40を100℃から昇温しな
がら、排気管11を通って排出されるガス中の水分濃度
を水分計13によって計測する。
VD酸化膜を800nmの厚さに形成した水分測定用ウ
ェーハ40を、実施例1と同様にして、反応炉10内に
ある100℃に加熱されたサセプタ15に載置する。次
いで、水分測定用ウェーハ40を100℃から昇温しな
がら、排気管11を通って排出されるガス中の水分濃度
を水分計13によって計測する。
【0036】本実施例2においては、以下の3条件で水
分測定用ウェーハ40を加熱する。 (1)昇温速度:20℃/分、キャリアガス流量:15
slm (2)昇温速度:20℃/分、キャリアガス流量:55
slm (3)昇温速度:10℃/分、キャリアガス流量:15
slm
分測定用ウェーハ40を加熱する。 (1)昇温速度:20℃/分、キャリアガス流量:15
slm (2)昇温速度:20℃/分、キャリアガス流量:55
slm (3)昇温速度:10℃/分、キャリアガス流量:15
slm
【0037】図4は、縦軸に、水分計13によって計測
された水分濃度(ppm)を、横軸に、水分測定用ウェ
ーハ40の温度(℃)を示した結果である。図4から判
るように、水分測定用ウェーハをほぼ800℃以上に昇
温するまでに、CVD酸化膜に含まれる略全てのOH基
が水として熱脱離する。なお、水分測定用ウェーハ40
から脱離する水分には、該水分測定用ウェーハ40の表
面に吸着した水分も含まれるが、この水分量は上記方法
で作成したCVD酸化膜中のOH基の量と比較すると、
十分に小さいので無視できる。
された水分濃度(ppm)を、横軸に、水分測定用ウェ
ーハ40の温度(℃)を示した結果である。図4から判
るように、水分測定用ウェーハをほぼ800℃以上に昇
温するまでに、CVD酸化膜に含まれる略全てのOH基
が水として熱脱離する。なお、水分測定用ウェーハ40
から脱離する水分には、該水分測定用ウェーハ40の表
面に吸着した水分も含まれるが、この水分量は上記方法
で作成したCVD酸化膜中のOH基の量と比較すると、
十分に小さいので無視できる。
【0038】上記いずれかの条件について、水分測定用
ウェーハ40から脱離した総水分量QH2Oによって水分
計13を較正する。総水分量QH2Oは、以下の式(1)
によって示される。
ウェーハ40から脱離した総水分量QH2Oによって水分
計13を較正する。総水分量QH2Oは、以下の式(1)
によって示される。
【数1】
図5は、1例として上記(1)に示す条件における水分
の脱離スペクトルについて、縦軸に水分計13によって
計測した水分濃度(ppm)を、横軸に時間(分)を示
した結果である。即ち、式(1)によって求められる総
水分量QH2Oは、図5の脱離スペクトルで示される面積
に相当する。なお図5中、水分測定用ウェーハ40の温
度を一点鎖線により示している。
の脱離スペクトルについて、縦軸に水分計13によって
計測した水分濃度(ppm)を、横軸に時間(分)を示
した結果である。即ち、式(1)によって求められる総
水分量QH2Oは、図5の脱離スペクトルで示される面積
に相当する。なお図5中、水分測定用ウェーハ40の温
度を一点鎖線により示している。
【0039】こうして求めた総水分量QH2Oを予め求め
ておいた「真値」と比較することにより、水分計13の
較正を極めて簡易的に行うことができる。
ておいた「真値」と比較することにより、水分計13の
較正を極めて簡易的に行うことができる。
【0040】なお、上記(1)〜(3)の各条件から求
められた総水分量QH2Oを表1に示す。
められた総水分量QH2Oを表1に示す。
【表1】
【0041】なお、上記の第1の実施の形態では、枚葉
式の気相成長装置を例示したがこれに限定されず、縦型
(パンケーキ型)、バレル型(シリンダ型)等の各型の
気相成長装置に適用可能である。また、上記の第1の実
施の形態では、気相成長装置に適用する場合を例示した
が、この他にも、アニール、熱酸化、ドライエッチング
等のシリコンデバイス製造で用いられるその他の熱処理
にも同様に適用可能である。また、上記の第1の実施の
形態では、CVD酸化膜をシリコン単結晶基板の主表面
に形成したが、シリコン単結晶基板の主裏面に形成して
も適用可能である。また、水分計13の日常管理に際し
ては、水分測定用ウェーハ40をある所定の加熱条件に
おいて反応炉10内で加熱した時に、水分計13によっ
て計測される水分の脱離プロファイル等のデータを予め
取得しておき、これと同一の加熱条件において水分測定
用ウェーハ40を反応炉10内で加熱した時の水分計1
3による計測値と比較し、水分計13によって前記予め
取得されたデータを正確に計測できるか否かによって行
っても良い。すなわち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲
において、適宜に変更可能であることは勿論である。
式の気相成長装置を例示したがこれに限定されず、縦型
(パンケーキ型)、バレル型(シリンダ型)等の各型の
気相成長装置に適用可能である。また、上記の第1の実
施の形態では、気相成長装置に適用する場合を例示した
が、この他にも、アニール、熱酸化、ドライエッチング
等のシリコンデバイス製造で用いられるその他の熱処理
にも同様に適用可能である。また、上記の第1の実施の
形態では、CVD酸化膜をシリコン単結晶基板の主表面
に形成したが、シリコン単結晶基板の主裏面に形成して
も適用可能である。また、水分計13の日常管理に際し
ては、水分測定用ウェーハ40をある所定の加熱条件に
おいて反応炉10内で加熱した時に、水分計13によっ
て計測される水分の脱離プロファイル等のデータを予め
取得しておき、これと同一の加熱条件において水分測定
用ウェーハ40を反応炉10内で加熱した時の水分計1
3による計測値と比較し、水分計13によって前記予め
取得されたデータを正確に計測できるか否かによって行
っても良い。すなわち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲
において、適宜に変更可能であることは勿論である。
【0042】〔第2の実施の形態〕第2の実施の形態で
は、本発明に係る熱処理炉の状態評価方法を詳細に説明
する。なお、第2の実施の形態では、上記第1の実施の
形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明
を省略する。
は、本発明に係る熱処理炉の状態評価方法を詳細に説明
する。なお、第2の実施の形態では、上記第1の実施の
形態と同様の構成要素には同一の符号を付し、その説明
を省略する。
【0043】第2の実施の形態で説明する熱処理炉の状
態評価方法では、水分測定用ウェーハを反応炉10内で
昇温する際に、該反応炉10内に形成される雰囲気に含
まれる水分量が極大値となる炉内検知温度を計測するこ
とに基づき、反応炉10の状態を評価する。
態評価方法では、水分測定用ウェーハを反応炉10内で
昇温する際に、該反応炉10内に形成される雰囲気に含
まれる水分量が極大値となる炉内検知温度を計測するこ
とに基づき、反応炉10の状態を評価する。
【0044】先ず、水分測定用ウェーハを加熱すること
による該水分測定用ウェーハからの水分の脱離は、該水
分測定用ウェーハが有するCVD酸化膜中における水分
の拡散に起因する。このため、複数の水分測定用ウェー
ハに同様の組成からなるCVD酸化膜を形成した場合に
は、各水分測定用ウェーハを昇温する際に水分の脱離量
がピーク(極大値)となる温度がほぼ一定となる(該温
度に再現性がある)。すなわち、水分測定用ウェーハを
反応炉10内で一定昇温速度で昇温する際に、水分計1
3によって計測する水分濃度(水分測定用ウェーハより
脱離する水分量と正の相関がある)が極大値となる水分
測定用ウェーハの温度(以下、極大時温度という。)に
も再現性がある。
による該水分測定用ウェーハからの水分の脱離は、該水
分測定用ウェーハが有するCVD酸化膜中における水分
の拡散に起因する。このため、複数の水分測定用ウェー
ハに同様の組成からなるCVD酸化膜を形成した場合に
は、各水分測定用ウェーハを昇温する際に水分の脱離量
がピーク(極大値)となる温度がほぼ一定となる(該温
度に再現性がある)。すなわち、水分測定用ウェーハを
反応炉10内で一定昇温速度で昇温する際に、水分計1
3によって計測する水分濃度(水分測定用ウェーハより
脱離する水分量と正の相関がある)が極大値となる水分
測定用ウェーハの温度(以下、極大時温度という。)に
も再現性がある。
【0045】従って、温度検知器により検知する反応炉
10内におけるシリコン単結晶基板の温度の検知条件
(水分測定用ウェーハの温度の検知条件でもある)が一
定であれば、水分測定用ウェーハを反応炉10内で一定
昇温速度で昇温する場合に、水分計13によって計測す
る水分濃度が極大値となる際における水分測定用ウェー
ハの検知温度(炉内検知温度の好適な一例;以下極大時
検知温度という。)も常にほぼ一定となり、しかも、該
極大時検知温度は上記極大時温度とほぼ等しくなる。こ
のことは、例えば、図2からも分かる(水分測定用ウェ
ーハを反応炉10内で一定昇温速度(具体的には、例え
ば20℃/分)で昇温する際に、何れの水分測定用ウェ
ーハの場合にも極大時検知温度が約200℃となってい
る)。 なお、反応炉10内におけるシリコン単結晶基板の温度
の検知条件には、例えば、熱電対等の温度検知器の配置
条件、或いは、温度検知器を透明窓を介して炉内のシリ
コン単結晶基板に臨ませる場合の透明窓の曇り具合等の
条件が含まれる。他方、反応炉10内におけるシリコン
単結晶基板の温度の検知条件が変化すれば(該検知条件
に異常があれば)、極大時検知温度(水分測定用ウェー
ハの実際の温度である極大時温度とは異なる)が変化し
てしまう(異常な値を示すことになる)。よって、例え
ば、反応炉10の解体(温度検知器も取り外す)を伴う
メンテナンスを行った後、反応炉10を再び組み立てて
使用する場合に、解体前と組み立て後とで、計測した極
大時検知温度を比較することにより、或いは、組み立て
後に計測した極大時検知温度を正常な状態での計測値と
比較することにより、シリコン単結晶基板の温度検知条
件が正常な状態となっているか否かを評価することがで
きる。或いは、温度検知器を透明窓を介して炉内のシリ
コン単結晶基板に臨ませる構成の反応炉10の場合に、
定期的に極大時検知温度を計測し、この計測値を、正常
な状態での計測値と比較することにより、炉内の温度検
知条件が正常な状態となっているか否かを評価すること
ができる。また、このような評価の結果、炉内の温度検
知条件が正常でないことを評価(認識)できれば、温度
検知器の位置の再調整、或いは、透明窓の清掃作業等を
行うことにより、反応炉10を正常な状態にしてから、
製品の製造作業を開始することができる。よって、歩留
まりの向上等に対し効果を奏する。
10内におけるシリコン単結晶基板の温度の検知条件
(水分測定用ウェーハの温度の検知条件でもある)が一
定であれば、水分測定用ウェーハを反応炉10内で一定
昇温速度で昇温する場合に、水分計13によって計測す
る水分濃度が極大値となる際における水分測定用ウェー
ハの検知温度(炉内検知温度の好適な一例;以下極大時
検知温度という。)も常にほぼ一定となり、しかも、該
極大時検知温度は上記極大時温度とほぼ等しくなる。こ
のことは、例えば、図2からも分かる(水分測定用ウェ
ーハを反応炉10内で一定昇温速度(具体的には、例え
ば20℃/分)で昇温する際に、何れの水分測定用ウェ
ーハの場合にも極大時検知温度が約200℃となってい
る)。 なお、反応炉10内におけるシリコン単結晶基板の温度
の検知条件には、例えば、熱電対等の温度検知器の配置
条件、或いは、温度検知器を透明窓を介して炉内のシリ
コン単結晶基板に臨ませる場合の透明窓の曇り具合等の
条件が含まれる。他方、反応炉10内におけるシリコン
単結晶基板の温度の検知条件が変化すれば(該検知条件
に異常があれば)、極大時検知温度(水分測定用ウェー
ハの実際の温度である極大時温度とは異なる)が変化し
てしまう(異常な値を示すことになる)。よって、例え
ば、反応炉10の解体(温度検知器も取り外す)を伴う
メンテナンスを行った後、反応炉10を再び組み立てて
使用する場合に、解体前と組み立て後とで、計測した極
大時検知温度を比較することにより、或いは、組み立て
後に計測した極大時検知温度を正常な状態での計測値と
比較することにより、シリコン単結晶基板の温度検知条
件が正常な状態となっているか否かを評価することがで
きる。或いは、温度検知器を透明窓を介して炉内のシリ
コン単結晶基板に臨ませる構成の反応炉10の場合に、
定期的に極大時検知温度を計測し、この計測値を、正常
な状態での計測値と比較することにより、炉内の温度検
知条件が正常な状態となっているか否かを評価すること
ができる。また、このような評価の結果、炉内の温度検
知条件が正常でないことを評価(認識)できれば、温度
検知器の位置の再調整、或いは、透明窓の清掃作業等を
行うことにより、反応炉10を正常な状態にしてから、
製品の製造作業を開始することができる。よって、歩留
まりの向上等に対し効果を奏する。
【0046】なお、上記の第2の実施の形態では、炉内
検知温度として、シリコン単結晶基板(水分測定用ウェ
ーハ)の検知温度を適用する例について説明したが、こ
れに限らず、熱処理炉内の任意の位置の検知温度を同様
に適用して、熱処理炉の状態を評価しても同様の効果が
得られる。
検知温度として、シリコン単結晶基板(水分測定用ウェ
ーハ)の検知温度を適用する例について説明したが、こ
れに限らず、熱処理炉内の任意の位置の検知温度を同様
に適用して、熱処理炉の状態を評価しても同様の効果が
得られる。
【0047】
【発明の効果】本発明の水分測定用ウェーハおよび水分
計の較正方法によれば、脱離する水分量が既知の酸化膜
を形成した水分測定用ウェーハを加熱した時に、水分計
によって計測される水分量を、予め把握されている水分
量と比較することによって、水分計の日常管理および較
正が極めて簡易的となる。また、本発明の水分測定用ウ
ェーハおよび水分計の較正方法によれば、水分測定用ウ
ェーハを加熱すると、その酸化膜に含まれるOH基が熱
脱離し、OH基の量によって定まる水分量が生じる。こ
の水分量を計測することによって、水分計の日常管理お
よび較正が極めて簡易的となる。また、本発明の熱処理
炉の状態評価方法によれば、本発明の水分測定用ウェー
ハを昇温する際に検出される水分量が極大値となる炉内
検知温度に基づき、炉内の温度検知条件が正常な状態と
なっているか否かを評価することができる。よって、例
えば、解体および組立作業を伴うメンテナンス後、或い
は、定期的に、本発明の熱処理炉の状態評価方法を実施
することにより、炉内の温度検知条件の変化を容易に認
識することができる。従って、異常を認識した場合に
は、適宜、検知器の位置の再調整、或いは、透明窓の清
掃作業等を行うことにより、熱処理炉を正常な状態にし
てから、製品の製造作業を開始することができる。よっ
て、歩留まりの向上等に対し効果を奏することとなる。
計の較正方法によれば、脱離する水分量が既知の酸化膜
を形成した水分測定用ウェーハを加熱した時に、水分計
によって計測される水分量を、予め把握されている水分
量と比較することによって、水分計の日常管理および較
正が極めて簡易的となる。また、本発明の水分測定用ウ
ェーハおよび水分計の較正方法によれば、水分測定用ウ
ェーハを加熱すると、その酸化膜に含まれるOH基が熱
脱離し、OH基の量によって定まる水分量が生じる。こ
の水分量を計測することによって、水分計の日常管理お
よび較正が極めて簡易的となる。また、本発明の熱処理
炉の状態評価方法によれば、本発明の水分測定用ウェー
ハを昇温する際に検出される水分量が極大値となる炉内
検知温度に基づき、炉内の温度検知条件が正常な状態と
なっているか否かを評価することができる。よって、例
えば、解体および組立作業を伴うメンテナンス後、或い
は、定期的に、本発明の熱処理炉の状態評価方法を実施
することにより、炉内の温度検知条件の変化を容易に認
識することができる。従って、異常を認識した場合に
は、適宜、検知器の位置の再調整、或いは、透明窓の清
掃作業等を行うことにより、熱処理炉を正常な状態にし
てから、製品の製造作業を開始することができる。よっ
て、歩留まりの向上等に対し効果を奏することとなる。
【図1】本発明の水分測定用ウェーハによって較正され
る水分計を備える気相成長装置を示す図である。
る水分計を備える気相成長装置を示す図である。
【図2】実施例1において、CVD酸化膜の膜厚が異な
る水分測定用ウェーハを使用して計測された水分濃度を
示すグラフである。
る水分測定用ウェーハを使用して計測された水分濃度を
示すグラフである。
【図3】本発明の水分測定用ウェーハを使用して計測さ
れた水分量を、「真値」と比較した結果を示すグラフで
ある。
れた水分量を、「真値」と比較した結果を示すグラフで
ある。
【図4】実施例2において、水分測定用ウェーハを使用
して計測された水分濃度と、水分測定用ウェーハの温度
との関係を示すグラフである。
して計測された水分濃度と、水分測定用ウェーハの温度
との関係を示すグラフである。
【図5】実施例2において、水分測定用ウェーハを使用
して計測された水分濃度と昇温時間との関係を示すグラ
フである。
して計測された水分濃度と昇温時間との関係を示すグラ
フである。
【図6】従来の気相成長装置において、反応炉内の水分
量をモニタリングする様子を説明するための図である。
量をモニタリングする様子を説明するための図である。
1 気相成長装置
10 反応炉(熱処理炉)
13 水分計
40 水分測定用ウェーハ
フロントページの続き
(72)発明者 石原 良夫
東京都港区西新橋1丁目16番7号 日本酸
素株式会社内
(72)発明者 佐藤 貴之
東京都港区西新橋1丁目16番7号 日本酸
素株式会社内
Fターム(参考) 2G059 AA01 BB01 CC09 DD12 EE01
GG01 MM01 MM04 MM05 MM14
4M106 AA01 CA70 DH56
5F045 EB06 EC05 GB02
Claims (7)
- 【請求項1】 水分計によって計測可能な水分量を含む
雰囲気を形成するための水分測定用ウェーハであって、 脱離する水分量が既知の酸化膜を形成したことを特徴と
する水分測定用ウェーハ。 - 【請求項2】 水分計によって計測可能な水分量を含む
雰囲気を形成するための水分測定用ウェーハであって、 含有OH基の量が既知の酸化膜を形成したことを特徴と
する水分測定用ウェーハ。 - 【請求項3】 前記酸化膜は、CVD法により形成され
ていることを特徴とする請求項1または2記載の水分測
定用ウェーハ。 - 【請求項4】 前記酸化膜は、シリコン単結晶基板の主
表面上に形成されていることを特徴とする請求項1から
3の何れか一つに記載の水分測定用ウェーハ。 - 【請求項5】 熱処理炉内の水分量を計測可能に配設さ
れる水分計を較正する水分計の較正方法であって、 請求項1から4の何れか一つに記載の水分測定用ウェー
ハを前記熱処理炉内で加熱することにより、当該熱処理
炉内に既知の水分量を含む雰囲気を形成し、該雰囲気の
水分量を計測することによって前記水分計を較正するこ
とを特徴とする水分計の較正方法。 - 【請求項6】 前記熱処理炉は、気相成長装置の反応炉
であることを特徴とする請求項5記載の水分計の較正方
法。 - 【請求項7】 請求項1から4の何れか一つに記載の水
分測定用ウェーハを熱処理炉内で昇温する際に、該熱処
理炉内に形成される雰囲気に含まれる水分量が極大値と
なる炉内検知温度を計測することに基づき、前記熱処理
炉の状態を評価することを特徴とする熱処理炉の状態評
価方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002109517A JP2003115516A (ja) | 2001-07-30 | 2002-04-11 | 水分測定用ウェーハ、水分計の較正方法および熱処理炉の状態評価方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001229638 | 2001-07-30 | ||
JP2001-229638 | 2001-07-30 | ||
JP2002109517A JP2003115516A (ja) | 2001-07-30 | 2002-04-11 | 水分測定用ウェーハ、水分計の較正方法および熱処理炉の状態評価方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003115516A true JP2003115516A (ja) | 2003-04-18 |
Family
ID=26619540
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002109517A Pending JP2003115516A (ja) | 2001-07-30 | 2002-04-11 | 水分測定用ウェーハ、水分計の較正方法および熱処理炉の状態評価方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003115516A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113097095A (zh) * | 2019-12-23 | 2021-07-09 | 长鑫存储技术有限公司 | 半导体工艺的控制方法及其系统 |
WO2021225027A1 (ja) | 2020-05-08 | 2021-11-11 | 信越半導体株式会社 | 半導体基板の熱酸化膜形成方法 |
WO2021240948A1 (ja) | 2020-05-26 | 2021-12-02 | 信越半導体株式会社 | 半導体基板の熱酸化膜形成方法 |
-
2002
- 2002-04-11 JP JP2002109517A patent/JP2003115516A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113097095A (zh) * | 2019-12-23 | 2021-07-09 | 长鑫存储技术有限公司 | 半导体工艺的控制方法及其系统 |
WO2021225027A1 (ja) | 2020-05-08 | 2021-11-11 | 信越半導体株式会社 | 半導体基板の熱酸化膜形成方法 |
KR20230008710A (ko) | 2020-05-08 | 2023-01-16 | 신에쯔 한도타이 가부시키가이샤 | 반도체기판의 열산화막 형성방법 |
WO2021240948A1 (ja) | 2020-05-26 | 2021-12-02 | 信越半導体株式会社 | 半導体基板の熱酸化膜形成方法 |
KR20230014689A (ko) | 2020-05-26 | 2023-01-30 | 신에쯔 한도타이 가부시키가이샤 | 반도체 기판의 열산화막 형성방법 |
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