JP2008098214A - 熱処理温度の補正方法及び熱処理方法 - Google Patents

熱処理温度の補正方法及び熱処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】輻射率の誤差の影響を排除し、測定した輻射エネルギーの誤差のみとして補正を行う熱処理温度の補正方法を提供する。
【解決手段】まず、基板表面の熱処理温度と前記熱処理温度に応じて変動する物理量との対応関係を取得する。そして、シリコン単結晶の輻射率より高い輻射率である高輻射率面12を裏面に備えた基板を特定の熱処理温度にて熱処理を行い、前記熱処理中の基板10の高輻射率面12から放射される輻射エネルギーと輻射率とから基板裏面10aの熱処理温度を計測する。続いて、前記熱処理を行った基板10の前記物理量を計測し、前記対応関係から、前記計測した物理量に対応する熱処理温度を求める。さらに、前記高輻射率面12から放射される輻射エネルギーと基板10の熱処理温度を1対1に対応付けるための補正値を求める。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体集積回路の製造工程の一つである半導体基板を高速に熱処理するRTP工程において使用される熱処理装置の温度補正方法及び熱処理方法に関する。
近年の半導体装置の微細化、高性能化にともない、半導体基板に形成される不純物領域の浅い接合がトランジスタの電気特性を決定する上で重要な要素となってきている。そのため、半導体の製造工程で用いられる加熱装置も、短時間で高温且つ安定した熱処理を行うことができるRTP(Rapid Thermal Processing)熱処理装置が使用されることが多い。
さらに昨今の半導体製造工場においては、システムLSIに代表されるように少量多品種化が進んでいるために製造プロセスも多種類存在し、RTP処理時点における半導体基板裏面の薄膜積層構造も複雑且つ多様化が進んでいる。
このような状況の下でRTPを実現するためには、RTPにおける実際の基板表面の温度をより正確に測定することが大きな課題となっている。このため、多くの熱処理装置は、パイロメータを用いて基板裏面からの輻射エネルギーIを測定するとともに、輻射率測定器を用いて基板裏面の輻射率(放射率)εを測定している(例えば、特許文献1等)。そして、これら輻射エネルギーI及び輻射率εとから基板裏面の熱処理温度T1を算出する温度測定機構を採用している。
輻射率εの測定は、まず熱処理装置に付属しているタングステンハロゲンランプから発せられた光を基板裏面に照射し、基板裏面から反射した光をフォトディテクターにて検出することにより反射率を求める。一般的にタングステンハロゲンランプからの光はシリコンからなる基板中をほとんど透過することはなく、輻射率は吸収率と等価に扱うことができる。このため、輻射率は、フォトディクターによって検出された反射率から(1−反射率)により求めることができる。
図4は、RTP熱処理装置において、基板裏面の温度を測定する基本構成を示す図である。パイロメータ22と輻射率測定器21により基板40の温度を測定するシステムでは、パイロメータ22にて測定した輻射エネルギーIと、輻射率測定器21にて測定した輻射率εの2つの実測値をプランクの法則を表現する式に代入することにより基板40の裏面40bにおける熱処理温度T1を算出する(図4)。プランクの法則を式(1)に示す。C1、C2はプランクの第1、第2定数である。また、波長λは、熱処理時において基板40から放射された輻射エネルギーIの波長のうちパイロメータ22のフィルターにより抽出した単一波長を定数として用いる。
Figure 2008098214
以下、この温度測定機構において用いる一般的な熱処理温度の補正方法について説明する。まず輻射率測定器21の校正を予め正確な輻射率が得られている熱処理メーカー指定の標準試料に基づいて行う。この校正により、輻射率測定器21から測定した輻射率εは正確な値を得ることができる。
続いて、実際にシリコン単結晶基板であるモニター用基板を熱処理し、モニター用基板にイオン注入して形成された不純物層の注入シート抵抗や、酸化性雰囲気で熱処理したときシリコン単結晶からなる基板表面上に成長する酸化膜の膜厚などを測定する。熱処理温度と不純物領域のシート抵抗との関係、あるいは一定時間の熱処理温度と熱酸化膜厚との関係をしめす基礎データは予め得られており、それに基づいて測定されたシート抵抗や酸化膜厚から基板表面の真の熱処理温度T2を求める。
さらにこの基板表面の熱処理温度T2を式(1)に代入することで、基板の熱処理温度と1対1に対応する輻射エネルギーの補正値を求める。この輻射エネルギーの補正値と同じ値になるようにパイロメータの実測値である輻射エネルギーIの測定値を補正する。これにより、熱処理装置が計算で求める基板裏面の熱処理温度が、基板表面における熱処理温度と一致し、熱処理装置が設定した通りの正しい熱処理温度により基板表面の熱処理を行うことができる。
特開2004−186300号公報
しかし、上記の温度測定機構を用いた場合、実際にはパイロメータにて測定した輻射エネルギーIと、輻射率測定器にて測定した輻射率εのそれぞれに測定不確かさ、すなわち測定値の誤差を有することになる。従って、より精度の高い設定温度でRTPを実現するためには、パイロメータと輻射率測定器のそれぞれを可能な限り単独で校正する必要があった。
上に述べた従来の一般的な温度補正方法を用いる場合、輻射率測定器の校正を予め正確な輻射率が得られている熱処理メーカー指定の標準試料に基づいて行うことにより、輻射率εの誤差は生じないか、あるいは生じても無視できる程度であるとみなしていた。このため、結果的にパイロメータ及び輻射率測定器の両方が有する測定誤差全てをパイロメータの測定誤差として補正を行っていた。すなわち、輻射率測定器を校正したとしても、実際には輻射率εの誤差が生じる場合があるにもかかわらず、輻射率εの誤差が無いものとしてパイロメータを校正していた。
輻射エネルギーIを一定として輻射率誤差と測定温度誤差の関係はプランクの法則(式(1))を温度Tについて微分することで求めることができる。その関係を式(2)に示す。
Figure 2008098214
図3は、式(2)をグラフ化した図、すなわち輻射率誤差と測定温度誤差の関係を示す図である。横軸は輻射率の誤差を表し、縦軸は熱処理温度の誤差を表している。図3に示すように、輻射率の測定誤差が大きくなれば、測定温度の変動も大きくなる。言い換えると、測定温度の誤差を抑えるには、輻射率εの測定誤差を最小限に抑えることが課題の一つである。
また、グラフに表された直線の傾きは、基板裏面の表層や裏面に形成される材料膜の種類などの状態により大きく異なることがわかる。従って、輻射率εの測定値が測定誤差を含んだ状態で、パイロメータにて測定した基板裏面からの輻射エネルギーIを補正した場合、シート抵抗測定や、酸化膜厚測定に用いたモニター用基板の裏面構造が、この熱処理される時点における実際の半導体集積回路製品の裏面構造と完全に一致していない限り、測定温度の製品間差や、装置間差を生じる大きな要因となる。
さらに、従来の温度調整法では、半導体集積回路製造工程で温度測定専用のモニター用基板を必ず用意しなければならず、半導体装置の製造コストに大きな影響を及ぼすという問題点があった。
本発明は、上記従来の問題を解決するために提案するものであって、輻射率の測定誤差による温度のばらつきを最小限に抑え、より精度の高い温度調節をする温度補正方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明は以下の手段を採用している。すなわち、本発明は、前記基板の熱処理を行う熱処理裝置に適用される熱処理温度の補正方法であって、まず、基板表面の熱処理温度とこの熱処理温度に応じて変動する物理量との対応関係を取得する。物理量には、例えば基板表面に形成される不純物領域のシート抵抗や、酸化膜の膜厚等が含まれる。
そして、シリコン単結晶の輻射率より高い輻射率である高輻射率面を裏面に備えた基板を特定の熱処理設定温度にて熱処理を行い、前記熱処理中の基板の高輻射率面から放射される輻射エネルギーと基板の高輻射率面の輻射率とから基板裏面の熱処理温度を計測する。高輻射率面は、例えば基板裏面に高輻射率膜を堆積させることによって形成することができる。この場合、高輻射率膜は、シリコン単結晶の輻射率である0.68より高い輻射率であれば特に限定はせず、例えばシリコン窒化膜等を用いることができる。輻射エネルギーは、例えばパイロメータにより計測することができる。計測した輻射エネルギーと輻射率とからプランクの法則を用いて基板裏面の熱処理温度を測定することができる。
次に、前記熱処理を行った基板の前記各温度測定位置における前記物理量を計測する。そして、前記対応関係から、前記熱処理を行った基板の物理量に対応する熱処理温度を算出する。これにより、特定の熱処理設定温度で熱処理を行った場合、基板表面における実際の熱処理温度を求めることができる。
さらに、前記高輻射率面から放射される輻射エネルギーと基板の熱処理温度を1対1に対応付けるための補正値を求める。
以上より、裏面に高輻射率面を有するモニター用基板を用いて熱処理を行い、輻射エネルギーIの補正を行うことで、輻射率の誤差による測定温度の変動を最小限にする。具体的には、図3に示すように輻射率が大きいほど傾きが小さく、輻射率の誤差による計測温度の変動は小さくなる。よって、輻射率の誤差の影響を最小限にし、パイロメータにて測定した輻射エネルギーIの測定誤差のみとして補正を行うことができ、品種間差、装置間差を低減することができる。
また、製品用基板のうち、裏面の輻射率が0.68以上で最も高い製品を処理した後、その製品用基板本体にあらかじめ形成した測定パターンのシート抵抗、あるいは酸化膜厚などを測定することによって温度補正を行ってもよい。製品用基板を用いることで装置稼動率を低下させることなく、且つ温度測定専用のモニター用基板を不要とすることができる。
さらに、製品用基板の裏面に高輻射率膜を用いることで、輻射率の誤差による温度ばらつきを低減し品種間差、装置間差を低減する。
以上のような構成を採用することにより、本発明では、輻射率の誤差の影響を排除し、パイロメータにて測定した輻射エネルギーIの誤差のみとして補正することができる。この結果、輻射率の誤差による温度のばらつきを低減し品種間差、装置間差を低減することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
(実施形態1)
図1は、本実施形態に用いられるRTP熱処理装置1(以下、熱処理装置1という。)の要部縦断面図を示すものである。当該熱処理装置1は、半導体基板(以下単に基板という)の熱処理が行われる円筒状のチャンバ3の上部に、石英板4を介して、20〜300本程度のタングステンハロゲンランプが配設されたランプユニット2を備えている。
上記チャンバ3の側壁には、チャンバ3内にプロセスガスを導入するためのガス導入路8が連通され、ガス導入路8と対向する位置の側壁には、チャンバ3内のガスを排出するガス導出路9が連通されている。例えば、基板10上に酸化膜や窒化膜等の特定の材料膜を形成する熱処理を行う場合には、当該材料膜に応じた材料ガスがガス導入路8から導入され、不純物が注入された基板10の活性化アニール処理を行う場合には、N2ガスやArガス等の不活性ガスがガス導入路8から導入される。
また、チャンバ3の内部には、熱処理対象となる基板10の直径よりもわずかに小さい内径を有するシリコンカーバイド等の耐熱材料からなる支持リング5が水平面内に配置されている。支持リング5は、チャンバ3の下面から鉛直上方に突出する円筒状の回転シリンダ6により支持されており、支持リング5の内縁部に基板10のエッジ部が載置される。また、回転シリンダ6は、水平面内で回転可能な軸受け(図示せず)を介して、チャンバ3の底面に支持されており、熱処理は基板10を回転させながら実施される。なお、基板10は、例えば、チャンバ3の側壁に開閉自在に設けられた、図示しない基板入出口から搬入出される。
また、チャンバ3の底面には、回転シリンダ6の内側の領域に、適当な間隔をおいて配置された光ファイバプローブよりなる複数の温度プローブ7の一端が露出されており、基板10の下面から放射される光(輻射熱)を受け、該光温度プローブ7の他端に接続されたパイロメータ22によって、熱処理中の基板面の温度が基板の中心部から周辺部に渡って計測される。温度制御手段20が、各温度プローブ7に対向する領域に設置された複数のランプのランプパワーを制御することにより、基板面内における温度が均一となるように調整される。
なお、本発明の熱処理装置は、ホットウォール(炉)タイプの熱処理装置であっても、ランプ加熱のようなコールドウォールタイプの熱処理装置であってもよい。
図2は、熱処理温度を測定する基本構成を示す図である。本実施形態に用いられる熱処理装置は、図2に示すように、半導体基板10の裏面10bから放射される輻射エネルギーIを測定するパイロメーター22と、半導体基板10の裏面10bの輻射率εを測定する輻射率測定器21と、プランクの法則の輻射式(1)から半導体基板10の急速短時間熱処理時の温度T1を算出する演算部23とを備えている。輻射エネルギーIと輻射率εとから基板10裏側の温度T1を算出する処理手順については後述する。
次に、上記熱処理装置を用いた熱処理温度の補正方法について説明する。まず、単結晶シリコンの輻射率より大きい輻射率を有する高輻射率膜を半導体基板裏面に形成する。本実施形態では、半導体装置製造工程において汚染などの影響がなく用いることができ、かつ最大の輻射率を有しているシリコン窒化膜(ε=0.9)を用いているが、これに限定するものではない。単結晶シリコンの輻射率である0.68よりも大きい輻射率であればよく、例えばTEOS膜(ε=0.82)を高輻射率膜として用いてもよい。なお、高輻射率膜の膜厚は、輻射率が当該高輻射率膜が形成される下地の影響を受けない程度の膜厚であることが好ましい。
以下、半導体基板10にシリコン窒化膜12を形成する方法について説明する。
まず、シリコン窒化膜12の応力緩和のため熱酸化により基板の両面10a、10bに保護酸化膜11を成長させる。次に、ホットウオールタイプの減圧CVD(Chemical Vapor Depsition)法により、膜厚が例えば150nm程度のシリコン窒化膜12を基板10の両面10a、10bに堆積する。さらに基板10の両面10a、10bに酸化膜を堆積させた後、表面10a側の酸化膜のみをフッ酸処理により除去する。裏面は堆積したままの酸化膜をエッチングマスクとして、燐酸処理により、表面10aのシリコン窒化膜のみを除去する。裏面10bのシリコン窒化膜12上の酸化膜と表面10aの保護酸化膜は両面フッ酸処理を行うことにより同時に除去する。
以上のようにして、基板10の裏面10bに保護酸化膜11及びシリコン窒化膜12を形成させることができる。
このようにして作成した半導体基板を裏面高輻射率モニター用基板として急速短時間熱処理する。そして、基板裏面に形成されたシリコン窒化膜の輻射エネルギーを前記パイロメーターにより測定する。また、シリコン窒化膜の輻射率を前記輻射率測定器により測定する。そして、これら輻射エネルギーIと輻射率εの2つの測定値を上述のプランクの法則を表す式(1)に代入することで、前記演算部がシリコン窒化膜を形成した基板裏面側の温度T1を算出する。
一方、基板の表面にはイオン注入によりボロン、リン、ヒ素などのような不純物が注入されるか、またはシリコン単結晶の清浄な表面が露出されている。この表面の熱処理に伴い変動する物理量を測定することで、基板表面側の実際の熱処理温度を求めることができる。ここで物理量とは、例えば基板に不純物イオンが注入されている場合には熱処理後のシート抵抗を意味し、上記熱処理が熱酸化の場合は、基板表面に成長した酸化膜厚を意味する。これらシート抵抗又は酸化膜から、予め求められている熱処理温度とシート抵抗又は酸化膜厚との関係を示すデータを比較して、基板表面の真の熱処理温度T2を求める。
この測定値から求められた表面の熱処理温度T2を式(1)に代入して求められる輻射エネルギーとなるように、パイロメータの実測値である輻射エネルギーIの補正値を求める。この補正値を熱処理装置に適用することで、熱処理装置の演算部が算出する熱処理温度T1を、実際の基板表面の熱処理温度T2と一致させることができる。また、この補正値を適用した熱処理装置で熱処理を行うことで、熱処理装置に設定した通りの正しい熱処理設定温度により基板表面の熱処理を行うことができる。
本実施形態では、基板裏面には高輻射率のシリコン窒化膜が形成されているので、輻射率に誤差が生じたとしても、熱処理温度の誤差に与える影響を最小限に抑えることができる。
図3は、輻射率の誤差と熱処理温度の誤差の関係を示す図である。横軸は輻射率の誤差を表し、縦軸は熱処理温度の誤差を表している。本図では、輻射率の値がε=0.2、0.4、0.5、0.68、0.9のケースについて示している。輻射率が0.68のグラフはシリコン単結晶を示しており、輻射率が0.9のグラフはシリコン窒化膜を示している。
図3に示すように、輻射率が大きい場合ほど直線の勾配は小さく、輻射率の変動に対する式(1)から算出される温度の変動率が小さい。このため、輻射率の誤差の影響を最小限に抑えた上でパイロメータにて測定した輻射エネルギーIの測定誤差を補正することができる。これにより、基板の裏面構造が、この熱処理される時点における実際の半導体集積回路製品の裏面構造と一致していない場合であっても、熱処理測定温度の品種間差、装置間差を低減することができる。
(実施形態2)
本実施形態2において用いられる熱処理装置は、上述の実施形態1における熱処理装置と同一の構成をしている。
本実施形態が、上述の実施形態と異なる点は、熱処理温度の補正方法が用いられる基板についてである。すなわち、実施の形態1では裏面がシリコン窒化膜のモニター用基板を用いて、熱処理温度を補正する方法を述べたが、この補正は次のようにしてもよい。半導体集積回路製造工程において、急速短時間熱処理が実際の半導体集積回路製品用基板のうち、基板裏面の輻射率がシリコン単結晶の0.68を越える最も高い品種に対して行われる機会を利用してその製品を熱処理する。製品用基板自体の輻射率がシリコン単結晶の輻射率よりも高い場合は、実施形態1のように高輻射率膜をあえて形成する必要がないからである。
次に、実際の半導体集積回路製品用基板上に、回路と共に、回路領域の周辺部或いはスクライブレーン上に形成されているプロセスコントロールモニター部のシート抵抗測定パターン、または酸化膜厚などの膜厚測定用パターンを直接測定する。そして、測定したシート抵抗又は酸化膜厚に基づいて対応する熱処理温度を求める。
このようにして求めた熱処理温度に対応する輻射エネルギーの補正値を、上述のプランクの法則の式から求め、その補正値と同じ値をとるようにパイロメータの測定値である輻射エネルギーIの補正を行い温度測定系の調節を行う。
上記と同様に、図3の関係から、輻射率が大きい場合ほど輻射率の誤差による算出温度の変動は小さいため、パイロメータにて測定した輻射エネルギーIの正確な補正を行うことができる。製品用基板を用いるため、モニター用基板を用いる補正と比べて半導体集積回路の熱処理を行わない期間が減少し、装置稼働率を向上し、且つより高い頻度で温度測定系の補正を行うことができる。また、モニター用基板を必要としないため、半導体装置のコスト削減に大変有効である。
なお、本発明では、熱処理温度の変動に伴う物理量としてシート抵抗や酸化膜厚などを例として用いたが、熱処理温度に依存する物理量であれば他の物理量を用いることができる。
また、実施形態2では実際の半導体集積回路製品用基板のうち、基板裏面の輻射率がシリコン単結晶の0.68を越える最も高い膜が形成された製品用基板を用いたが、急速短時間熱処理工程前に製品用基板裏面にシリコン窒化膜の堆積、あるいは余分な膜の除去等により、シリコン窒化膜などの高輻射率膜を露出させ、熱処理を行うようにしてもよい。この場合も上記と同様に、図3の関係から、輻射率が大きい場合ほど輻射率測定誤差による算出温度の変動は小さいため、製品用基板を熱処理する際の温度ばらつきを低減することができ、製品間差、装置間差を低減することができる。
本発明は、熱処理装置を用いて基板の熱処理を行う熱処理温度の補正方法及び熱処理方法に有用である。
本発明に用いられる熱処理装置の要部縦断面図。 本発明の熱処理温度を測定する基本構成図。 輻射率の誤差と熱処理温度の誤差の関係を示す図。 従来の熱処理温度を測定する基本構成図。
符号の説明
1 熱処理装置
10 基板
10a 基板表面
10b 基板裏面
11 保護酸化膜
12 シリコン窒化膜
21 輻射率測定器
22 パイロメータ
23 演算部

Claims (7)

  1. 基板の熱処理を行う熱処理裝置に適用される熱処理温度の補正方法であって、
    基板表面の熱処理温度と前記熱処理温度に応じて変動する物理量との対応関係を取得するステップと、
    シリコン単結晶の輻射率より高い輻射率である高輻射率面を裏面に備えた基板を特定の熱処理設定温度にて熱処理を行うステップと、
    前記熱処理中の基板の高輻射率面から放射される輻射エネルギーと基板の高輻射率面の輻射率とから基板裏面の熱処理温度を計測するステップと、
    前記熱処理を行った基板の前記物理量を計測するステップと、
    前記対応関係から、前記計測した物理量に対応する基板表面の熱処理温度を求めるステップと、
    前記高輻射率面から放射される輻射エネルギーと前記基板表面の熱処理温度とを1対1に対応付けるための補正値を求めるステップと、
    を有することを特徴とする熱処理温度の補正方法。
  2. 前記物理量が、基板表面に形成された不純物領域のシート抵抗である請求項1に記載の熱処理温度の補正方法。
  3. 前記物理量が、基板表面に形成される酸化膜の膜厚である請求項1に記載の熱処理温度の補正方法。
  4. 前記高輻射率面が、シリコン窒化膜が形成された面である請求項1から3のいずれか1項に記載の熱処理温度の補正方法。
  5. 請求項2に記載の基板が、シリコン単結晶の輻射率より高い輻射率を有し、表面には前記シート抵抗の測定用のパターンが形成された製品用基板である熱処理温度の補正方法。
  6. 請求項3に記載の基板が、シリコン単結晶の輻射率より高い輻射率を有する製品用基板である熱処理温度の補正方法。
  7. 請求項1に記載の補正方法により求めた補正値を適用した熱処理装置で基板の熱処理を行う熱処理方法。
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