JP3495965B2 - 水分モニタリング装置およびこれを備えた半導体製造装置 - Google Patents
水分モニタリング装置およびこれを備えた半導体製造装置Info
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Description
配置したシリコン基板上にエピタキシャル成長等を行う
際に、プロセス中の腐食性ガスに含まれる水分を計測す
る水分モニタリング装置およびこれを備えた半導体製造
装置に関する。
ェーハとして、極めて低い抵抗率のシリコン基板上に、
所定の不純物濃度で単結晶シリコン薄膜(エピタキシャ
ル層)を気相成長させたエピタキシャル・ウェーハが、
エピタキシャル結晶成長装置で製造されている。この装
置は、チャンバ内にシリコン基板を配置して腐食性ガス
を流し、基板上にエピタキシャル成長を行うものであ
る。また、LSI等の半導体製造工程では、腐食性ガス
を用いて基板上に薄膜を形成する種々のCVD装置が用
いられている。
化水素ガスやアンモニアガスのような腐食性ガスを用い
るが、その中に僅かでも水分が含まれていると、腐食を
起こしやすくなりチャンバ内の金属部分から生じるメタ
ル(重金属)によって汚染の原因となり有害であるた
め、チャンバ内における腐食性ガスの水分を高感度に定
量分析することが求められている。
えば水晶振動子の周波数変化を計測する水晶振動子法や
ガス中の水分を吸着させて電気容量変化を計測する静電
容量法によるもの等が知られているが、このような水分
計は、直接ガスに接触する必要があるため腐食性ガスの
場合はガスの腐食性により計測することができなかっ
た。そこで、近年、例えば、特開平5−99845号公
報や特開平11−183366号公報に記載されている
水分計、すなわち、ガス中に含まれる微量の不純物をレ
ーザ光を用いて測定する赤外吸収分光法を用いたレーザ
水分計が提案されている。このレーザ水分計は、測定セ
ル内に腐食性ガスを導入するとともに測定セル内に所定
の波長を有するレーザ光を入射し、透過したレーザ光を
解析することにより吸収波長の強度から水分等の不純物
を検出するものであり、腐食性ガスを吸着等させる必要
がなく高感度かつ高速に計測が可能になるものである。
来の水分計による計測手段では、以下のような課題が残
されている。すなわち、腐食性ガスは、チャンバ内で加
熱された後に一部がサンプリング配管を介して上記水分
計に導入されるが、水分計までのサンプリング配管中で
その内壁に副反応生成物が付着堆積してしまい、サンプ
リング配管を閉塞するおそれがあった。このため、プロ
セス中に常時腐食性ガス中の水分を計測する、すなわち
in-situモニタリングを行うことが困難であった。
ので、配管の閉塞を防いで、プロセス中でも腐食性ガス
の水分を計測することができる水分モニタリング装置お
よびこれを備えた半導体製造装置を提供することを目的
とする。
決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明
の水分モニタリング装置では、腐食性ガスが流される反
応室に一端が接続された配管と、該配管の他端に接続さ
れ前記反応室から導入される腐食性ガスに含まれる水分
を計測する水分計とを備えた水分モニタリング装置であ
って、少なくとも前記配管を加熱する配管加熱機構を備
えている技術が採用される。
も配管を加熱する配管加熱機構を備えているので、配管
を加熱して所定の高温状態にすることができ、反応室で
加熱された腐食性ガスが配管部分で急速に冷却されて配
管内に副反応生成物が付着堆積することを防止すること
ができる。したがって、配管が閉塞することを防ぐこと
ができ、プロセス中でも常時水分を計測することが可能
になる。
記の水分モニタリング装置において、前記配管加熱機構
は、前記配管の外周に巻回された電熱線を備えている技
術が採用される。
機構が配管の外周に巻回された電熱線を備えているの
で、簡易な構成で配管を加熱することができ、電熱線に
供給する電流を調整するだけで容易に配管の温度を調整
することができる。なお、この電熱線を耐熱性の絶縁材
で覆って、断熱性・保温性を向上させても構わない。
記の水分モニタリング装置において、前記水分計は、前
記配管の他端に接続された管状セル本体内にレーザ光を
入射させ透過したレーザ光の吸収スペクトルを測定する
レーザ水分計である技術が採用される。
が、前記配管の他端に接続された管状セル本体内にレー
ザ光を入射させ透過したレーザ光の吸収スペクトルを測
定するレーザ水分計であるので、腐食性ガスであっても
高精度に水分の定量分析が可能になる。
記の水分モニタリング装置において、前記水分計は、前
記管状セル本体を加熱するセル加熱機構を備えている技
術が採用される。
が、管状セル本体を加熱するセル加熱機構を備えている
ので、管状セル本体も加熱されてその内部に副反応生成
物が付着堆積することを防ぐことができ、常時、高感度
な測定が可能になる。
記の水分モニタリング装置において、前記水分計は、加
熱された前記腐食性ガスの温度に応じて測定感度が調整
されている技術が採用される。
ると、その測定感度が変動するものがあり、特にレーザ
水分計等の高精度な測定が要求されるものでは、温度の
影響を無視することができない。しかしながら、この水
分モニタリング装置では、加熱された腐食性ガスの温度
に応じて水分計の測定感度が調整されているので、配管
加熱機構等により測定対象である腐食性ガスの温度が変
わっても調整・校正された水分計の測定感度により、高
精度に水分濃度を測定することができる。
の基板上に腐食性ガスを流して基板表面で腐食性ガスを
反応させる半導体製造装置であって、上記のいずれかに
記載の水分モニタリング装置を備えている技術が採用さ
れる。
かに記載の水分モニタリング装置を備えているので、プ
ロセス中でも高感度に水分の定量分析が可能になり、腐
食性ガスによる結晶成長、薄膜形成およびエッチング等
の品質や条件と水分量との相関を高精度に得ることがで
きる。
導体製造装置において、前記反応室に密閉空間を介して
前記基板を搬送する基板搬送系を備え、該基板搬送系
は、前記水分計とは別に前記密閉空間内の水分を計測す
る水分計を備えている技術が採用される。
前記水分計とは別に密閉空間内の水分を計測する水分計
を備えているので、基板を基板搬送系で反応室に搬入す
る際に、基板搬送系の密閉空間内の水分を別個に測定し
確認することができ、該密閉空間内の水分が不用意に反
応室に流入してしまうことを防ぐことが可能になる。
ング装置およびこれを備えた半導体製造装置の一実施形
態を、図1から図3を参照しながら説明する。これらの
図にあって、符号1はプロセスチャンバ、2は搬送用チ
ャンバ、3は搬入ロードロック室、4は搬出ロードロッ
ク室、5は水分モニタリング装置を示している。
枚葉式のエピタキシャル結晶成長装置に適用した場合を
示すものである。該エピタキシャル結晶成長装置は、図
1に示すように、内部にシリコン基板(基板)Wが配置
される中空の気密容器である3つの石英製のプロセスチ
ャンバ(反応室)1と、これらプロセスチャンバ1内に
シリコン基板Wを搬入する際に内部の密閉空間で雰囲気
の置換を行う搬送用チャンバ(基板搬送系)2と、該搬
送用チャンバ2にプロセス前のシリコン基板Wを搬入す
る搬入ロードロック室3および搬送用チャンバ2からプ
ロセス後のシリコン基板Wを取り出すための搬出ロード
ロック室4とを備えている。
スチャンバ1に導入された腐食性ガスをサンプリングし
て腐食性ガスに含まれる水分を計測する水分モニタリン
グ装置5が設けられている。また、搬送用チャンバ2内
にも、内部の雰囲気中の水分を計測する搬送系水分計6
が設置されている。該搬送系水分計6は、例えば、精度
及び応答速度が高い後述するレーザ水分計10と同様の
レーザ水分計が望ましいが、アルミナ・コンデンサ等に
水分を吸着させてその電気容量の変化を計測する静電容
量方式の水分計や質量分析法を用いた水分計等でも構わ
ない。
ように、腐食性ガス等のガス供給源(図示略)からのガ
ス(SiCl2H2、SiCl3H、HCl、H2、N2、
B2H 6、PH3等)を導入するためのプロセスガス導入
管7と、プロセスチャンバ1内で反応に供された後に腐
食性ガス等を排ガス処理設備(図示略)へ排気するプロ
セスガス排気管8とが接続されている。
aを備えた一端側がプロセスガス排気管8の基端側を介
してプロセスチャンバ1に接続されたサンプルラインで
あるサンプリング配管9と、該サンプリング配管9の他
端に可変バルブ9bを介して接続されプロセスチャンバ
1からの腐食性ガスに含まれる水分を計測するレーザ水
分計10と、該レーザ水分計10の後端に可変バルブ1
1aを介して接続管11で接続されたロータリーポンプ
12とを備えている。
ンプルラインN2パージ用の配管パージライン13がバ
ルブ13aを介して接続され、また、プロセスガス導入
管7は、バルブ14aを介して分岐管14で配管パージ
ライン13に接続されている。なお、配管パージライン
13は、分岐管14との接続部分より上流にバルブ13
bを備えている。前記レーザ水分計10には、図2およ
び図3に示すように、その筐体10a内をN2パージす
るための筐体パージライン15が接続されているととも
に、このN2を排気するためにプロセスガス排気管8に
他端が接続されたN2排気ライン16が接続されてい
る。なお、前記ロータリーポンプ12は、プロセスガス
排気管8にバルブ17aを介してサンプリング排気管1
7で接続されている。また、ロータリーポンプ12に
は、ガスバラスト用のN2パージライン18が接続され
ている。
に、筐体10a内に管状セル本体19が設けられ、該管
状セル本体19には、一端側にサンプリング配管9が接
続されているとともに他端側に接続管11が接続されて
いる。管状セル本体19は、両端に透光性窓材19aが
装着され、一方の透光性窓材19aの外側には赤外レー
ザ光L(波長1.3〜1.55μm)を発生する波長可
変半導体レーザLDが対向して設けられ、他方の透光性
窓材19aの外側には管状セル本体19内を透過した赤
外レーザ光Lを受光してその受光強度を電気信号に変換
する光検出器PDが対向して設けられている。
11には、リボンヒータ(配管加熱機構、電熱線)20
が巻回され、さらにその上にシリコンゴムの断熱材21
が巻かれている。なお、リボンヒータ20は、図示しな
い電流供給源に接続されている。そして、リボンヒータ
20に流す電流を調整して、サンプリング配管9および
接続管11は100℃程度に加熱される。また、レーザ
水分計10の管状セル本体19および透光性窓材19a
にも、これらを加熱する電熱線を主としたセル用ヒータ
(セル加熱機構)22が取り付けられ、100℃程度に
加熱される。さらに、レーザ水分計10は、リボンヒー
タ20及びセル用ヒータ22によって100℃程度に加
熱された腐食性ガスの温度に応じて、その測定感度の調
整・校正が予め行われている。
およびこれを備えた半導体製造装置の一実施形態におけ
るエピタキシャル結晶成長中の水分モニタリング方法に
ついて説明する。
基板Wを搬入ロードロック室3から搬送用チャンバ2内
に搬入し、搬送用チャンバ2内の雰囲気をN2等の不活
性ガスに置換する。この際、搬送系水分計6により、雰
囲気中の水分を計測し、十分に水分が低減された状態を
確認した後に、プロセスチャンバ1内にシリコン基板W
を搬送する。
は、N2等の不活性ガスでパージ状態とされているが、
搬送用チャンバ2から搬入したシリコン基板Wを配置し
て所定温度まで加熱した後、バルブ13a、13b、1
4aを閉じ、プロセスガス導入管7により所定の腐食性
ガス等を導入してシリコン基板Wの表面上にエピタキシ
ャル成長を行う。このとき、バルブ9a、17aを開く
とともにロータリーポンプ12を駆動し、さらに可変バ
ルブ9b、11aで流入量を調整しながら、プロセスチ
ャンバ1で反応に供され加熱された腐食性ガスの一部を
サンプリング配管9を介してレーザ水分計10に常時導
入する。
水分計10内の管状セル本体19内に流入し、半導体レ
ーザLDからの赤外レーザ光Lが照射される。管状セル
本体19内の腐食性ガスを透過した赤外レーザ光Lは、
光検出器PDで受光され、その受光量から得られた吸収
スペクトル強度により腐食性ガスに含まれる水分の定量
分析が行われる。管状セル本体19に流入した腐食性ガ
スは、接続管11、ロータリーポンプ12およびサンプ
リング排気管17を介してプロセスガス排気管8に排出
される。
らず、サンプリング配管9および接続管11にもこれら
を加熱するリボンヒータ20を備えているので、サンプ
リング配管9および接続管11を加熱して100℃程度
の高温状態にすることができ、プロセスチャンバ1で加
熱された腐食性ガスの配管内部における副反応が抑制さ
れ、副反応生成物が配管を閉塞してしまうことを防止す
ることができる。したがって、in-situで常時水分を計
測することが可能になる。さらに、レーザ水分計10
は、100℃程度に加熱された腐食性ガスの温度に応じ
て、その測定感度の調整・校正が予め行われているの
で、高温の腐食性ガスでも適正な感度で高精度に水分濃
度を測定することができる。なお、測定感度の調整・校
正は、例えば、光検出器PDからの信号を光検出器PD
に接続された制御部(図示略)において演算処理するこ
とで行われる。
10とは別に内部の密閉空間の水分を計測する搬送系水
分計6を備えているので、シリコン基板Wを搬送用チャ
ンバ2を介してプロセスチャンバ1に搬入する際に、搬
送用チャンバ2内の水分を測定し確認することができ、
搬送用チャンバ2内の水分が不用意にプロセスチャンバ
1に流入してしまうことを防ぐことが可能になる。
含むものである。上記実施形態では、半導体製造装置と
してエピタキシャル成長を行う気相成長装置に適用した
が、反応室内の基板上で腐食性ガスを反応させる装置で
あれば、他の半導体製造装置に用いても構わない。例え
ば、他の薄膜を基板上に形成するCVD装置や腐食性ガ
スを用いて基板表面をエッチングするドライエッチング
装置等に採用しても構わない。また、上記実施形態で
は、枚葉式のエピタキシャル成長装置に適用したが、こ
れに限定されるものではなく、他の方式(種々のバッチ
式等)に適用しても構わない。
セスチャンバ内をN2パージしてから反応ガスとしての
腐食性ガスを導入したが、十分なN2パージ後にさらに
HCl(塩化水素)でパージを行い、その後に成長に供
する腐食性ガスを導入しても構わない。この場合、各配
管およびプロセスチャンバの内壁に吸着している水分子
が、HCl分子と結合して運び出され、後に供給される
腐食性ガス中に入る水分を低減することができる。
れを備えた半導体製造装置によれば、少なくとも配管を
加熱する配管加熱機構を備えているので、配管を加熱し
て配管内に副反応生成物が付着堆積することを防止する
ことができ、配管が閉塞することを防いで、プロセス中
でも常時水分を計測することができる。したがって、プ
ロセス中でも高感度かつ高速に水分の定量分析が可能に
なり、腐食性ガスによる結晶成長、薄膜形成およびエッ
チング等の品質や条件と水分量との相関を高精度に得る
ことができ、高品質な半導体基板や半導体素子等の半導
体装置を製造することができる。
れを備えた半導体製造装置の一実施形態におけるエピタ
キシャル結晶成長装置を示す概略的な全体平面図であ
る。
れを備えた半導体製造装置の一実施形態における水分サ
ンプリング装置の構成を示す配管図である。
れを備えた半導体製造装置の一実施形態におけるレーザ
水分計の構成を示す断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 腐食性ガスが流される反応室に一端が接
続された配管と、該 配管の他端に接続され前記反応室
から導入される腐食性ガスに含まれる水分を計測する水
分計とを備えた水分モニタリング装置であって、 少なくとも前記配管を加熱する配管加熱機構を備えてい
るとともに、 前記水分計は、前記配管の他端に接続された管状セル本
体内にレーザ光を入射させ透過したレーザ光の吸収スペ
クトルを測定するレーザ水分計であり、 前記水分計は、前記管状セル本体を加熱するセル加熱機
構を備え、 前記水分計は、加熱された前記腐食性ガスの温度に応じ
て測定感度が調整されている ことを特徴とする水分モニ
タリング装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の水分モニタリング装置に
おいて、 前記配管加熱機構は、前記配管の外周に巻回された電熱
線を備えていることを特徴とする水分モニタリング装
置。 - 【請求項3】 反応室内の基板上に腐食性ガスを流して
基板表面で腐食性ガスを反応させる半導体製造装置であ
って、 請求項1または2に記載の水分モニタリング装置を備え
ていることを特徴とする半導体製造装置。 - 【請求項4】 請求項3記載の半導体製造装置におい
て、 前記反応室に密閉空間を介して前記基板を搬送する基板
搬送系を備え、 該基板搬送系は、前記水分計とは別に前記密閉空間内の
水分を計測する水分計を備えていることを特徴とする半
導体製造装置。
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