JP2003115464A - パターン形成方法およびパターン形成用マスク並びにパターン形成装置 - Google Patents

パターン形成方法およびパターン形成用マスク並びにパターン形成装置

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JP2003115464A
JP2003115464A JP2001306887A JP2001306887A JP2003115464A JP 2003115464 A JP2003115464 A JP 2003115464A JP 2001306887 A JP2001306887 A JP 2001306887A JP 2001306887 A JP2001306887 A JP 2001306887A JP 2003115464 A JP2003115464 A JP 2003115464A
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Yoshiaki Mori
義明 森
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パターン形成の工程数を少なくする。 【解決手段】 マスク50は、シリコンからなる本体5
2が撥液膜54によって覆われている。マスク50は、
パターンを形成するワーク40に上面に密着して配置さ
れる。原料液吐出器60は、パタンを形成するための成
膜用原料液70を液滴72として吐出し、マスク50の
パターン開口58に注入する。パターン開口58内の原
料液70は、撥液膜54によってはじかれ、マスク50
とワーク40との間に浸入することが阻止される。パタ
ー開口58内の原料液70は、ヒータ44によってワー
ク40が加熱されることにより、溶媒が蒸発して固化す
る。原料液70が固化した段階でマスク50を取り外す
ことにより、ワーク40の表面にパターンが形成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パターン形成方法
に係り、特に液体状のパターン形成材を用いてパターン
を形成するのに好適なパターン形成方法およびパターン
形成用マスク並びにパターン形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置は、シリコンなどの半導体基
板に所定のパターンを何度も形成してトランジスタなど
の回路素子や配線を作り込むようにしている。そして、
従来のパターンは、一般に図5または図6に示したよう
な方法により形成している。図5に示したパターン形成
方法は、同図(1)に示したように、まずワークである
半導体基板10の表面にフォトレジストを塗布して乾燥
させ、レジスト膜12を形成する。次に、レジスト膜1
2の上方にマスク14を配置し、マスク14を介してレ
ジスト膜12に紫外線16を照射して露光する。さら
に、レジスト膜12を現像し、例えば同図(2)に示し
たように、露光された部分を除去したレジストマスク1
8にする。
【0003】その後、金属膜や二酸化ケイ素膜などのパ
ターン形成用膜20を、CVDなどによってレジストマ
スク18を覆って堆積する。次に、真空中におけるドラ
イエッチングなどによりパターン形成用膜20をエッチ
バックし、図5(3)に示したように、レジストマスク
18のパターン開口22の内部にのみパターン形成用膜
20を残す。そして、図5(4)に示したように、レジ
スト膜18を酸素プラズマなどによってアッシングして
除去し、パターン形成用膜20からなる所定のパターン
24を得る。
【0004】一方、図6に示した方法は、同図(1)に
示したように、半導体基板10の上面にパターン形成用
膜20をCVDなどによって堆積する。次に、パターン
形成用膜20の上にフォトレジストを塗布して乾燥さ
せ、レジスト膜26を形成する。その後、レジスト膜2
6の上方にマスク28を配置して紫外線16を照射し、
レジスト膜26を露光する。
【0005】さらに、レジスト膜26を現像し、同図
(2)に示したように、必要な部分にのみレジスト膜2
6を残したレジストマスク30を形成する。次に、この
レジストマスク30をマスクとしてパターン形成用膜2
0の露出部をプラズマなどによってエッチングし、図6
(3)に示したように、レジストマスク30の下部にの
みパターン形成用膜20を残す。その後、同図(4)に
示したように、レジスト膜30を酸素プラズマによるア
ッシングなどにより除去し、所定のパターン24を得
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
のパターン形成方法は、フォトレジストを塗布して乾燥
させ、その後、フォトリソグラフィー技術を用いてレジ
スト膜を露光、現像し、レジスト膜のパターニングを行
なうする必要があるばかりでなく、不要となったレジス
ト膜(レジストマスク)を真空中におけるアッシング処
理によって除去しなければならない。このため、所定の
パターン24を得るまでに多くの工程を必要とし、工程
が煩雑であるばかりでなく高価な真空装置なども必要
で、消費エネルギーも大きく、半導体装置などのコスト
低減の妨げとなっている。
【0007】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、パターン形成の工程数を少なく
することを目的としている。また、本発明は、フォトリ
ソグラフィー技術やアッシング処理などを用いずにパタ
ーンを形成することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係るパターン形成方法は、少なくともワ
ークと接する面に撥液膜を有するマスクを前記ワークに
密着させ、前記マスクに設けたパターン開口に成膜用原
料液を注入して膜を形成し、この膜によるパターンを前
記ワークの表面に形成することを特徴としている。
【0009】このようになっている本発明は、まず、金
属やシリコンなどによって形成したいわゆるハードマス
クに設けた撥液膜がワークに密着するように、マスクを
ワークの上に配置する。そして、マスクに設けたパター
ン開口にパターン形成するための成膜用原料液を注入す
ると、マスクに設けた撥液膜が原料液をはじいてマスク
とワークとの間に浸入するのを阻止し、原料液がパター
ン開口から流れ出したり、膜の形状が崩れたりするのを
防ぐことができる。従って、本発明は、パターン開口内
の成膜用原料液を固化させたり、原料液中の成分を析出
させたのち、マスクをワークから取り外すことにより、
ワークの表面にパターンを形成することができる。すな
わち、本発明は、従来必要としていたフォトリソグラフ
ィー技術によるフォトレジストの露光、現像や、不要と
なったレジストマスクをアッシング処理などによって除
去する必要がなく、パターン形成の工程数を大幅に削減
することができ、パターン形成工程の簡素化が図れてパ
ター形成のコストを低減できる。
【0010】撥液膜をフッ素樹脂によって形成すると、
高い撥液性ばかりでなく、高い耐液性が得られ、撥液膜
が成膜用原料液に溶け出すのを防止することができる。
また、ワークは、マスクに覆われる部分を撥液部にして
撥液性を与えるようにするとよい。このようにすると、
成膜用原料液がワークに対して濡れやすい場合であって
も、ワークに設けた撥液部とマスクの撥液膜とにより、
ワークとマスクとの間に原料液が浸入するのをより確実
に阻止することができる。そして、ワークの撥液部は、
ワークの全面を撥液処理したのち、ワークのパターン形
成領域に光を照射して親液化することにより、容易に形
成することができる。
【0011】また、撥液処理は、ワークの表面にフッ素
樹脂を成膜して行なうことができる。フッ素樹脂の成膜
は、パーフロロカーボンを気化させたのち、この気体を
プラズマ化して重合させることにより行なうことができ
る。パターン形成領域に照射する光は、紫外線を用いて
行ってよい。紫外線をフッ素樹脂の膜に照射すると、フ
ッ素樹脂が紫外線によって、結合が切断されて親液化す
ることができ、またフッ素樹脂を除去することが可能で
ある。
【0012】成膜用原料液による膜の形成は、ワークを
加熱して行なうことができる。ワークを加熱することに
より、成膜用原料液として例えば有機金属化合物の溶液
を用いた場合、溶媒を容易に蒸発させることができる。
また、成膜がメッキなどである場合、成分の析出を促進
させることができる。
【0013】マスクは、静電気力によりワークに密着さ
せることができる。静電引力によりマスクをワークに密
着させると、成膜用原料液がワークとマスクとの間に浸
入するのを確実に防ぐことができる。また、マスクを磁
性体で形成したり、磁性体部を設け、磁気力によってマ
スクをワークに密着させるとよい。磁気力を利用してマ
スクをワークに密着させるようにすると、静電引力の場
合と異なり、放電の危険性がない。
【0014】パターン開口への前記原料液の注入は、原
料液を微粒化して行なってもよい。原料液を微粒化する
ことにより、マスクに形成したパターン開口が微細であ
っても、パターン開口に原料液を注入することができ、
微細なパターンを形成することが可能となる。そして、
原料液の微粒子は、ワークに静電吸着させるとよい。よ
く知られているように、液体を微粒化すると、微粒子が
帯電する。そこで、ワークに電圧を印加して原料液の微
粒子を静電吸着させることにより、微粒子が不要な部分
に付着する量を減少させることができるとともに、パタ
ーン開口への注入速度を高めることができる。
【0015】上記パターン形成方法を実施するための本
発明に係るマスクは、パタン形成用の開口が設けられた
本体の、少なくともワークと接する面に撥液膜が設けて
あることを特徴としている。これにより、マスクの撥液
膜をワークに密着させることにより、マスクのパターン
開口に成膜用原料液を注入した場合に、マスクに設けた
撥液膜が原料液をはじいてマスクとワークとの間に浸入
するのを阻止し、原料液がパターン開口から流出したり
するのを防止することができる。
【0016】撥液性膜は、フッ素樹脂によって形成する
と、高い撥液性ばかりでなく、高い耐液性が得られ、撥
液膜が成膜用原料液に溶け出すのを防止することができ
る。また、マスクの本体に磁性体を設けると、マスクを
磁気力によってマスクをワークに密着させることがで
き、成膜用原料液がマスクとワークとの間に浸入するの
を確実に阻止することができる。
【0017】そして、上記パターン形成方法を実施する
ためのパターン形成装置は、ワークを配置するステージ
と、このステージに設けられ、撥液性を有するマスクを
磁気力により前記ワークの表面に密着させる磁力発生手
段と、前記マスクのパターン開口に成膜用原料液を注入
する給液手段と、を有することを特徴としている。
【0018】このようになっている本発明は、撥液性を
有するマスクがワークに密着され、マスクの有する撥液
性によってマスクのパターン開口に注入した成膜用原料
液がマスクとワークとの間に浸入するのを防止できる。
また、ワークにマスクを配置してマスクのパターン開口
に成膜用原料液を注入してパターンを形成できるため、
フォトリソグラフィー技術による露光や現像を必要とせ
ず、不要となったフォトレジスト膜のアッシングによる
除去などの工程をなくすことができ、パターン形成工程
の簡素化を図ることができる。
【0019】そして、給液手段には、原料液を微粒化す
る微粒化部を設けることにより、微細なパターンを形成
することができる。また、ステージには、原料液微粒子
を静電引力によりワークに引き付ける静電圧発生手段を
設けるとよい。静電引力により原料液の微粒子をワーク
に引き付けて静電吸着させることにより、原料液微粒子
が不要な部分につく量を減少することができ、パターン
開口への原料液の注入速度を高めることができる。ステ
ージには、ワークを加熱する加熱手段を設けることによ
り、成膜速度の向上が図れ、パターン形成に要する時間
を短縮することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に係るパターン形成方法お
よびパターン形成用マスク並びにパターン形成装置の好
ましい実施の形態を、添付図面に基づいて詳細に説明す
る。図1は、本発明の第1実施の形態に係るパターン形
成方法の説明図である。図1において、パターンを形成
する半導体基板などのワーク40は、処理ステージ42
の上に配置するようになっている。そして、処理ステー
ジ42は、加熱手段であるヒータ44を内蔵していて、
ワーク40を所望の温度に加熱できるようになってい
る。また、ワーク40の上面には、マスク50を密着さ
せて配置してある。
【0021】マスク50は、本体52がシリコンウエハ
などによって形成してある。そして、本体52は、表面
全体が撥液膜54によって覆われている。撥液膜54
は、成膜用原料液70に対して撥液性を有するととも
に、原料液70中に溶け出さないように、耐液性を有す
るフッ素樹脂などから形成することが望ましい。また、
本体52は、上面の周縁部に補強用のリブ部56が設け
てあって、本体中央部を薄くした場合であっても、容易
に破損しないようにしてあるとともに、取扱いが容易に
行なえるようにしてある。さらに、マスク50は、周縁
のリブ部56の内側に、所定形状の複数のパターン開口
58が厚さ方向に貫通して形成してある。そして、マス
ク50は、これらのパターン開口58の壁面も撥液膜5
4によって覆ってあり、ワーク40の上面に形成したパ
ターンが容易に離型できるようにしてある。
【0022】処理ステージ42の上方には、給液手段で
ある原料液吐出器60が配設してある。この原料液吐出
器60は、成膜用原料液を貯溜したタンク部62と、吐
出機構部64と、吐出ヘッド部66とが一体に形成して
ある。また、原料液吐出器60は、図示しない走行装置
に取り付けてあって、マスク50に沿って移動可能とな
っており、マスク50に設けた複数のパターン開口58
から選択された任意のパターン開口58の内部に、パタ
ーン形成用の原料液70を注入できるようになってい
る。そして、原料液吐出器60は、実施形態の場合、イ
ンクジェットプリンタのプリンタヘッドと同様に形成し
てあって、吐出機構部64に圧電素子(図示せず)を備
え、圧電素子を駆動することにより、成膜用原料液70
を所定の大きさの液滴72として吐出するようになって
いる。この成膜用原料液70は、例えば有機金属化合物
の溶液であって、溶媒を蒸発させることにより、金属膜
を成膜できるようになっている。
【0023】このようになっている第1実施形態におい
ては、マスク50をワーク40の上面に密着させて所定
の位置に配置する。そして、図示しない制御装置によっ
て走行装置を制御し、原料液吐出器60を所望の位置に
移動させる。その後、制御装置を介して原料液吐出器6
0の吐出機構部64を駆動し、タンク部62内の有機金
属化合物溶液からなる成膜用原料液70を、所定の大き
さの液滴72として吐出ヘッド部66から吐出し、マス
ク50のパターン開口58の内部に注入する。
【0024】パターン開口58内に供給された原料液7
0は、表面に撥液膜54を設けたマスク50をワーク4
0に密着させているため、原料液70が撥液膜54によ
ってはじかれ、マスク50の下面とワーク40の上面と
の間に浸入するのが阻止される。従って、処理ステージ
42に設けたヒータ44によってワーク40を所定の温
度に加熱し、原料液70の溶媒を蒸発させることによ
り、原料液70がマスク50のパターン開口58の内部
で固化して膜を形成する。そして、原料液70が固化し
たならば、マスク50を上方に移動させることにより、
ワーク40の上面に、原料液70が固化したことにより
形成された膜からなる所定のパターンが形成される。
【0025】このように実施の形態においては、撥液膜
54を設けたマスク50をワーク40の上に密着させて
配置し、原料液70をパターン開口58内に注入して乾
燥させるだけでパターンが形成でき、従来のパターン形
成のようにフォトリソグラフィー技術によるフォトレジ
スト膜の露光、現像をする必要がなく、また不要なレジ
スト膜を除去するアッシング処理などを行なう必要がな
いため、パターン形成の工程数を少なくでき、パターン
形成工程の簡素化が図れてパター形成のコストを大幅に
低減することができる。しかも、実施形態においては、
マスク50の全体を撥水膜54によって覆っているた
め、マスク54の上に付着した原料液70を容易に除去
することができる。
【0026】なお、成膜用原料液70をマスク54のパ
ターン開口58に注入する際に、処理ステージ42に内
蔵したヒータ44によってワーク40を適宜の温度に加
熱することにより、原料液70を形成している溶媒を蒸
発させる時間を短縮することができる。
【0027】なお、マスク50の撥液膜54は、実施形
態の場合、図2に示したような重合成膜装置によって被
覆するようにしている。すなわち、重合成膜装置80
は、真空チャンバ82を有している。真空チャンバ82
は、真空ポンプ84に接続してあって、真空ポンプ84
により真空チャンバ82の内部を所定の圧力に減圧でき
るようにしてある。
【0028】真空チャンバ82の天井部には、絶縁材8
6を介して高周波電極88が挿入配置してある。この高
周波電極88は、真空チャンバ82の外部に設けた高周
波電源90に接続してある。一方、真空チャンバ82
は、接地してある。また、真空チャンバ82の床面に
は、冷却台座92が設けてある。この冷却台座92は、
真空チャンバ82を介して接地されて接地電極となって
おり、上面にマスク50を配置するようになっている。
そして、冷却台座92は、内部を冷却水が流れるように
してあって、上面に配置したマスク50を冷却できるよ
うにしてある。
【0029】真空チャンバ82には、撥液膜54の原料
となるパーフロロカーボン94を貯溜したが容器96が
流通経路98を介して接続してあり、流通経路98を介
してパーフロロカーボン94を真空チャンバ82に導入
可能となっている。本実施形態においては、パーフロロ
カーボン94としてC818を用いている。そして、容
器96の下部には、ヒータ100が配設してあって、ヒ
ータ100により容器96中のパーフロロカーボン94
を例えば50℃程度に加熱して蒸発させるようにしてい
る。
【0030】さらに、真空チャンバ82には、流通経路
102および流通経路104に一端が接続してあり、こ
れらの流通経路102、104の他端に四フッ化炭素
(CF 4)供給源106とアルゴン(Ar)供給源10
8とが接続してある。また、それぞれの流通経路98、
102、104には、流量制御弁となるマスフローコン
トロ−ラ(M/F)110、112、114が設けてあ
り、真空チャンバ82に供給するそれぞれのガスの流量
を所望の量に調整することができるようにしている。そ
して、パーフロロカーボン94の流量を調整するマスフ
ローコントローラ114には、結露防止用ヒータ116
が設けてあり、マスフローコントローラ114を80℃
程度に加熱してパーフロロカーボン94が結露するのを
防止している。
【0031】このようになっている重合成膜装置90
は、パーフロロカーボン94を蒸発させて真空チャンバ
82に導入するとともに、適量のアルゴンと四フッ化炭
素とを真空チャンバ82に供給する。そして、高周波電
極88と冷却台座92との間に高周波電源90によって
高周波電圧を印加し、真空チャンバ82の内部に気体放
電を発生させてパーフロロカーボン94をプラズマ化す
る。プラズマ化したパーフロロカーボン94は、冷却台
座92の上に配置されたマスク50の表面に接触し、重
合されて撥液性のフッ素樹脂膜(撥液膜54)となる。
なお、アルゴンはプラズマの発生を容易にするために供
給され、四フッ化炭素は重合された膜中のフッ素の不足
分を補って撥液性を改善するために供給される。
【0032】図3は、本発明の第2実施形態に係るパタ
ーン形成方法の説明図である。この第2実施形態は、パ
ターンを形成するための成膜用原料液のワークに対する
濡れ性がよく、図1のようにワークの上面に撥液膜を有
するマスクを配置しただけでは、原料液がワークとマス
クとの間に浸入してしまうような場合の成膜方法であ
る。そこで、第2実施形態においては、ワーク120の
表面を撥液処理したのちにパターンを形成するようにな
っている。
【0033】すなわち、この実施形態のワーク120
は、基板122の表面に撥液膜124が設けてある。こ
の撥液膜122は、例えば図2に示した重合成膜装置8
0によって基板122の表面に撥液性のフッ素樹脂膜を
形成したのち、パターンを形成する領域に図示しない紫
外線や電子線を照射し、パターン形成領域の撥液膜を分
解、除去し、基板122の表面を露出させてある。そし
て、マスク50に覆われる部分が撥液膜124を有する
撥液部となっている。
【0034】この第2実施形態においてパターンを形成
する場合、撥液膜54を有するマスク50のパターン開
口58をワーク122の露出部126に合せるようにし
てマスクをワーク122の上に配置する。その後、前記
の第1実施形態と同様に、原料液吐出器60により、マ
スク50のパターン開口58に原料液70を注入する。
【0035】このように、ワーク122側にも撥液膜1
24を設けることにより、前記と同様の効果が得られる
ばかりでなく、原料液70がマスク50とワーク122
との間に浸入するのをより確実に防ぐことができる。
【0036】なお、第2実施形態においては、ワーク1
22のパターン形成領域に対応した部分の撥液膜124
を除去する場合について説明したが、ワーク122のパ
ターン形成領域に紫外線を照射し、撥液膜124を改質
して親液化させてもよい。また、前記実施形態において
は、ワーク120の基板122に撥液膜124を形成し
た場合について説明したが、ワークが例えばプラスチッ
クであるような場合、ワークの表面を、CF4 などのプ
ラズマによって生成したフッ素イオンなどの活性なフッ
素に晒して撥液性を付与させてもよい。この場合におい
ても、パターン形成領域は、紫外線を照射して親液化す
る。
【0037】図4は、第3実施形態の説明図である。こ
の図4において、パターン形成装置130は、ワーク1
22を配置する処理ステージ132と、この処理ステー
ジ132の上方に設けた給液手段である噴霧ノズル14
0とを有している。噴霧ノズル140は、成膜用原料液
70を微粒化する微粒化部であって、原料液70を例え
ば1μm以下のミスト状にして噴射する。そして、処理
ステージ132は、内部に加熱手段であるヒータ44が
設けてあるとともに、磁力発生手段である電磁石(また
はコイル)134を有している。また、処理ステージ1
32は、静電圧発生手段となる直流電源136のプラス
側に接続され、噴霧ノズル140から噴霧されて帯電し
た原料液滴142を、ワーク122に静電引力によって
引き付けて静電吸着できるようにしてある。
【0038】一方、マスク150は、本体152がシリ
コンウエハからなる基体154と磁性体156から構成
してある。また、マスク150は、本体152がフッ素
樹脂などの撥液性、耐液性を有する撥液膜54によって
覆ってある。そして、本体152を形成している磁性体
156は、実施形態の場合、スパッタリングや蒸着によ
って基体154に成膜して形成してある。もちろん、磁
性体156は、箔状のものを基体154に貼り付けても
よい。また、実施形態の場合、磁性体156は、下面、
すなわちワーク122と対面する側だけに設けてある
が、全面に設けてもよいし、上面側だけに設けいてもよ
い。
【0039】マスク150は、基体154と磁性体15
6とを貫通して複数のパターン開口158が形成してあ
る。このパターン開口158の壁面も撥液膜54によっ
て覆ってある。そして、本体152の基体154には、
上面の周縁部に補強用のリブ160が形成してある。ま
た、マスク150は、処理ステージ132に直流電源1
36によって電圧が印加された際に帯電し、原料液滴1
42がマスク150に引き付けられるのを防止するため
に接地してある。
【0040】このようになっているパターン形成装置1
30は、ワーク122の上にマスク150を配置したの
ち、電磁石(またはコイル)134に励磁電流を供給し
て磁界を発生させ、マスク150の磁性体156を磁気
力によって引き付け、マスク150をワーク122の上
面に密着させる。その後、直流電源136によって処理
ステージ132に正の電圧を印加するとともに、噴霧ノ
ズル140からパターンを形成するための成膜用原料液
70を噴射し、微細な原料液滴142からなるミスト状
にする。この原料液滴142は、微細なパターンを形成
するためには小さいほどよく、直径1.0μm以下であ
ることが望ましい。原料液滴142は、噴射ノズル14
0から噴射された際に、周知のように負に帯電する。こ
のため、原料液滴142は、処理ステージ132を介し
てワーク120に印加された電圧により、静電引力が作
用してワーク122に引き付けられ、マスク150のパ
ターン開口158に進入してワーク122の露出部12
6に静電吸着される。
【0041】このように第3実施の形態においては、マ
スク150に磁性体156を設け、処理ステージ132
に内蔵した電磁石134によって引き付けてワーク12
2に密着させるようにしているため、マスク150のパ
ターン開口158に注入された原料液がマスク150と
ワーク122との間に浸入するのを完全に防止すること
ができる。従って、パターン開口158に注入した原料
液70がパターン開口158から流出してパターンを形
成できなかったり、パターンの形状が崩れたりするのを
防止することができる。また、マスク150を接地する
とともに、処理ステージ132を介してワーク122に
静電圧を印加しているため、帯電した原料液滴142を
選択的に効率よくマスク150のパターン開口158に
進入させることができ、原料液70のロスを低減するこ
とができるとともに、原料液滴142のパターン開口1
58への注入速度を高めることができる。
【0042】なお、上記に説明した実施の形態は、本発
明の一態様を説明するものであって、これらの限定され
るものではない。例えば、前記実施形態においては、ワ
ーク40、122の加熱手段がヒータ44である場合に
ついて説明したが、加熱手段は赤外線ランプなどであっ
てもよい。また、前記実施の形態においては、マスク5
0、150の全体を撥液膜54によって覆った場合につ
いて説明したが、撥液膜54をワーク40、120と接
触するマスク50、150の下面にだけ設けてもよい。
そして、前記実施の形態においては、処理テーブル13
2に内蔵した電磁石(またはコイル)134の発生する
磁気力により、マスク150を引き付けてワーク122
に密着させる場合について説明したが、静電引力をマス
クに作用させてマスクをワークに密着させるようにして
もよい。
【0043】さらに、前記実施の形態においては、成膜
用原料液70が有機金属溶液である場合について説明し
たが、原料液はこれに限らず、無電解メッキ液や通常の
メッキ液などであってもよい。そして、成膜用原料液が
メッキ液などの様に成分を析出させる場合には、マスク
150の上面全体を原料液で覆うようにしてもよい。そ
して、前記実施形態においては、マスク150の本体1
52がシリコンからなる基体154と磁性体156とか
らなる場合について説明したが、磁性体のみによって形
成してもよい。
【0044】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、マスクに設けた撥液膜をワークに密着させることに
より、マスクに設けた撥液膜が原料液をはじいてマスク
とワークとの間に浸入するのを阻止し、原料液がパター
ン開口から流れ出したり、膜の形状が崩れたりするのを
防ぐことができる。従って、マスクのパターン開口内の
成膜用原料液を固化させたり、原料液中の成分を析出さ
せたのち、マスクをワークから取り外すことにより、ワ
ークの表面にパターンを形成することができ、フォトリ
ソグラフィー技術によるフォトレジストの露光、現像を
する必要がなく、また不要となったレジストマスクをア
ッシング処理などによって除去する必要がないため、パ
ターン形成の工程数を大幅に削減することができ、パタ
ーン形成工程の簡素化が図れてパター形成のコストを低
減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係るパターン形成方
法を説明する図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る撥液膜を形成する
装置の説明図である。
【図3】 本発明の第2実施形態に係るパターン形成方
法の説明図である。
【図4】 本発明の第3実施形態の説明図である。
【図5】 従来のパターン形成方法の一例を示す説明図
である。
【図6】 従来の他のパターン形成方法を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
40、122………ワーク、42、132………処理ス
テージ、44………加熱手段(ヒータ)、50、150
………マスク、52、152………本体、54………撥
液膜、58、158………パターン開口、60、140
………給液手段(原料液吐出器、噴霧ノズル)、70…
……成膜用原料液、122………撥液部(撥液膜)、1
34………磁力発生手段(電磁石)、136………静電
圧発生手段(直流電源)。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともワークと接する面に撥液膜を
    有するマスクを前記ワークに密着させ、前記マスクに設
    けたパターン開口に成膜用原料液を注入して膜を形成
    し、この膜によるパターンを前記ワークの表面に形成す
    ることを特徴とするパターン形成方法。
  2. 【請求項2】 前記撥液膜は、フッ素樹脂の膜であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のパターン形成方法。
  3. 【請求項3】 前記ワークは、前記マスクに覆われる部
    分が撥液部であることを特徴投する請求項1または2に
    記載のパターン形成方法。
  4. 【請求項4】 前記ワークの撥液部は、前記ワークの全
    面を撥液処理したのち、ワークのパターン形成領域に光
    を照射して親液化して形成することを特徴とする請求項
    3に記載のパターン形成方法。
  5. 【請求項5】 前記撥液処理は、前記ワークの表面にフ
    ッ素樹脂を成膜して行なうことを特徴とする請求項4に
    記載のパターン形成方法。
  6. 【請求項6】 前記パターン形成領域に照射する光は、
    紫外線であることを特徴とする請求項4または5に記載
    のパターン形成方法。
  7. 【請求項7】 前記膜の形成は、前記ワークを加熱して
    行なうことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに
    記載のパターン形成方法。
  8. 【請求項8】 前記マスクは、静電引力により前記ワー
    クに密着させることを特徴とする請求項1ないし7のい
    ずれかに記載のパターン形成方法。
  9. 【請求項9】 前記マスクは、磁性体部を有し、磁気力
    により前記ワークに密着させることを特徴とする請求項
    1ないし7のいずれかに記載のパターン形成方法。
  10. 【請求項10】 前記パターン開口への前記原料液の注
    入は、原料液を微粒化して行なうことを特徴とする請求
    項1ないし9のいずれかに記載のパターン形成方法。
  11. 【請求項11】 前記原料液の微粒子は、前記ワークに
    静電吸着させることを特徴とする請求項10に記載のパ
    ターン形成方法。
  12. 【請求項12】 パターン形成用の開口が設けられた本
    体の、少なくともワークと接する面に撥液膜が設けてあ
    ることを特徴とするパターン形成用マスク。
  13. 【請求項13】 前記撥液膜は、フッ素樹脂からなるこ
    とを特徴とする請求項12に記載のパターン形成用マス
    ク。
  14. 【請求項14】 前記本体は、磁性体を有することを特
    徴とする請求項12または13に記載のパターン形成方
    法。
  15. 【請求項15】 ワークを配置するステージと、 このステージに設けられ、撥液性を有するマスクを磁気
    力により前記ワークの表面に密着させる磁力発生手段
    と、 前記マスクのパターン開口に成膜用原料液を注入する給
    液手段と、 を有することを特徴とするパターン形成装置。
  16. 【請求項16】 前記給液手段は、前記原料液を微粒化
    する微粒化部を有していることを特徴とする請求項15
    に記載のパターン形成装置。
  17. 【請求項17】 前記ステージは、原料液の微粒子を静
    電引力により前記ワークに引き付ける電圧発生手段を有
    することを特徴とする請求項16に記載のパターン形成
    装置。
  18. 【請求項18】 前記ステージは、前記ワークを加熱す
    る加熱手段を有していることを特徴とする請求項15な
    いし17のいずれかに記載のパターン形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100569692B1 (ko) * 2003-05-16 2006-04-11 세이코 엡슨 가부시키가이샤 패턴의 형성 방법, 패턴 형성 장치, 디바이스의 제조방법, 전기 광학 장치, 전자 기기, 및 액티브 매트릭기판의 제조 방법

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