JP2003115266A - ガス放電パネルの製造方法及びガス放電パネル用封着装置 - Google Patents

ガス放電パネルの製造方法及びガス放電パネル用封着装置

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JP2003115266A
JP2003115266A JP2002234843A JP2002234843A JP2003115266A JP 2003115266 A JP2003115266 A JP 2003115266A JP 2002234843 A JP2002234843 A JP 2002234843A JP 2002234843 A JP2002234843 A JP 2002234843A JP 2003115266 A JP2003115266 A JP 2003115266A
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良樹 佐々木
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純一 日比野
Katsuyoshi Yamashita
勝義 山下
Hiroyuki Yonehara
浩幸 米原
Nobuyuki Kirihara
信幸 桐原
Kazuo Otani
和夫 大谷
Kinzo Nonomura
欽造 野々村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 PDPをはじめとするガス放電パネルを製造
する上で、隔壁頂部とパネル基板とが全面的に密着され
たガス放電パネルを安定的に製造することのできる製造
方法を提供することを主目的とする。 【解決手段】 PDPの外囲器40を形成した後、加熱
炉51に入れて、その両パネル10,20の外周部どう
しを封着材で封着する工程を行う際に、外囲器40の内
部圧力が外部圧力よりも低くなるよう圧力調整しながら
行う。この圧力調整は、例えば、外囲器40の内部のガ
スを配管部材26を通して真空ポンプ52で排気するこ
とによって行う。これによって、両パネルは外側から押
圧された状態で封着がなされるので、隔壁頂部と前面パ
ネル10とが全体的にぴったり密着した状態で封着され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス放電パネルの
製造方法に関し、特に、前面パネルと背面パネルを封着
する工程に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ハイビジョンをはじめとする高品
位で大画面のテレビに対する期待が高まっている中で、
CRT,液晶ディスプレイ(LCD),プラズマディス
プレイパネル(Plasma Display Panel,以下PDPと記
載する)といった各ディスプレイの分野において、これ
に適したディスプレイの開発が進められている。
【0003】従来からテレビのディスプレイとして広く
用いられているCRTは、解像度・画質の点で優れてい
るが、画面の大きさに伴って奥行き及び重量が大きくな
る点で40インチ以上の大画面には不向きである。ま
た、LCDは、消費電力が少なく、駆動電圧も低いとい
う優れた性能を有しているが、大画面を作製するのに技
術上の困難さがある。
【0004】これに対して、PDPは、小さい奥行きで
大画面を実現することが可能であって、既に50インチ
クラスの製品も開発されている。PDPは、駆動方式に
よって直流型(DC型)と交流型(AC型)とに大別さ
れるが、現在は、微細なセル構造のパネルを形成するの
に適しているAC型が主流となっている。
【0005】AC型として代表的な交流面放電型PDP
は、一般的に、放電電極を配した前面プレートとアドレ
ス電極を配した背面プレートとが、両電極はマトリック
スを組むように、間隙をおいて平行に配され、両プレー
ト間の間隙は、ストライプ状の隔壁で仕切られている。
そして、隔壁と隔壁との間の溝には、赤,緑,青の蛍光
体層が形成されると共に放電ガスが封入されて構成され
ており、駆動回路で各電極に電圧を印加することによっ
て放電すると、紫外線が放出され、蛍光体層の蛍光体粒
子(赤,緑,青)がこの紫外線を受けて励起発光するこ
とによって画像表示されるようになっている。
【0006】ところで、このようなPDPは、通常、背
面プレート側に隔壁を配設し、隔壁間の溝に蛍光体層を
形成し、その上に前面プレートを重ね合わせることによ
って外囲器(前面プレートと背面プレートが重ね合わさ
れたもので内部空間を有する。)を形成し、この外囲器
における両プレートの外周部を封着材で封着し、外囲器
の内部から真空排気した後、放電ガスを封入することに
よって製造される。
【0007】この封着材は通常、熱によって軟化する低
融点ガラスであって、前面プレートおよび背面プレート
を対向配置して外囲器を形成する前に、どちらか一方の
プレートの外周部に、低融点ガラスをバインダとの混合
物の状態にしてディスペンサ等で塗布しておき、封着工
程においては、封着材を塗布した箇所から外周端縁にか
けてクリップ等で固定しながら、低融点ガラスの軟化点
以上の温度に加熱焼成することによって封着を行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
してPDPを作製すると、出来上がったPDPは、隔壁
と前面パネル間に隙間が発生し、しかもその間隙は、隔
壁ごとあるいは各隔壁の中でも場所によってばらつきが
ある。これは、隔壁材料を背面プレート上に積み上げて
隔壁を形成する際にその高さにばらつきが生じること
や、ガス放電パネルの製造工程においては、隔壁の焼成
・蛍光体の焼成・電極の焼成・誘電体層の焼成・封着ガ
ラス層の仮焼成といった加熱を伴う工程が封着工程の前
に行われるので、この加熱工程によってプレートや隔壁
に歪みが生じることなどが原因と考えられる。
【0009】また、PDPの封着工程において、通常
は、前面プレートおよび背面プレートを位置合わせしな
がら対向配置した後、位置ずれを防ぐためにクリップな
どの締結具で両プレートの外周部を締め付けながら封着
を行っている。ところが、このように外周部を押圧する
と、隔壁の端部を支点とする「てこの作用」によって、
中央部においては隔壁頂部と前面パネルとが互いに離れ
て間隙が形成されやすく、締結具の押圧力がばらついて
いることも多いため、この間隙が不均一に形成されやす
い。
【0010】そして、このような間隙が形成されている
状態で封着工程が行われると、作製されたPDPを駆動
して表示する際に、クロストークが発生する原因になっ
たり、放電によるパネルの振動で隔壁とパネル基板の間
で雑音が発生する原因となる。ところで、実開平1−1
13948号公報には、前面プレートおよび背面プレー
トを対向配置する前に、予め隔壁頂部に低融点ガラスを
塗布しておいて、隔壁頂部と前面プレートとの間を接合
するという技術が開示されている。この技術を用いて隔
壁頂部の全体を前面パネルに接着すれば、放電ガスを高
い圧力で封入しても外囲器が膨らむことはなく、また、
隔壁と前面パネルとの間隙を接合材で埋めることができ
るので、上記振動の課題も解決することができる。
【0011】しかしながら実際には、隔壁頂部の全体を
前面プレートと接合することはなかなか難しく、未接合
の箇所が部分的に残ってしまうことが多い。従って、こ
の技術だけでは、耐圧の問題が十分に解決されないこと
もあり、特に、背面プレート上に形成された隔壁の高さ
が均一でない場合には、未接合の箇所が多く残るので、
耐圧性が十分に得られない傾向にある。
【0012】一方、前面パネルと背面パネルとを重ねあ
わせ、その中央部に重石等を置いて押圧しながら外囲器
を加熱して封着する方法もあるが、この方法によれば重
石も一緒に加熱することになるので、加熱エネルギーが
多く必要であると共に外囲器の加熱温度も不均一になり
やすく、特に大型のPDPを作製する場合には、この技
術を適用することは困難である。
【0013】また、真空排気や放電ガス封入を行う際に
は、通常、外囲器に取り付けた排気管に真空ポンプや放
電ガスボンベを接続して行い、その後、この排気管はバ
ーナやヒータを用いてチップオフされるが、この排気管
を容易に且つ確実にチップオフする方法が望まれる。本
発明は、上記課題に鑑み、PDPをはじめとするガス放
電パネルを製造する上で、隔壁頂部とパネル基板とが全
面的に密着されたガス放電パネルを安定的に製造するこ
とのできる製造方法を提供することを主な目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明では、ガス放電パネルの外囲器を形成した
後、その両基板の外周部どうしを封着材で封着する工程
を行う際に、外囲器の内部圧力が外部圧力よりも低くな
るよう圧力調整しながら行うようにした。これによっ
て、外囲器を形成する両基板は、外側から押圧された状
態で封着がなされるので、一方の基板上の隔壁頂部と他
方の基板とが全体的にぴったり密着した状態で封着され
ることになる。
【0015】このような効果を十分得るために、上記の
圧力調整は、封着材が硬化する前に開始することが好ま
しい。上記の圧力調整を行う方法としては、以下のよう
なものが挙げられる。外囲器の内部と外部とを連通させ
る連通路を設けておき、外囲器内部のガスを連通路から
外部に排気する方法。
【0016】外囲器の内部空間の圧力よりも低い内圧を
持つ低内圧容器を用いて前記内部空間の圧力を低下させ
る方法。外囲器の内部空間と外部空間との間のガス流通
が遮断された状態にすると共に、遮断後の外囲器内の圧
力を遮断前の外囲器内の圧力よりも低くする方法(具体
的には、より低い温度に冷却したり、ガス吸着部材のガ
ス吸着作用を用いる。)。
【0017】加圧装置などを用いて、外囲器の外部空間
の圧力を、外囲器の外周部のシールがなされる前よりも
後の方で高くする方法。上記の封着工程において、更
に、外囲器を形成する前に、一方の基板上の隔壁頂部に
接合材を配設しておき、封着材による両基板の外周部の
封着と共に、接合材によって隔壁頂部と他方の基板との
接合を行うようにすれば、パネル全面にわたって隔壁頂
部と他方の基板とが接合され、両者の間隙をほとんど無
くすことができる。
【0018】また、封着工程の中において、或は封着工
程の前後において、レーザ光や超音波などのエネルギー
を隔壁頂部に照射する方法を用いて隔壁頂部と他方の基
板とを接合することによっても、同様に、パネル全面に
わたって隔壁頂部と他方の基板との間隙をなくすことが
できる。また、上記の封着工程において、これを確実に
行うため、両基板を締結具で挟み込むことによって両基
板同士を押圧しながら封着を行うことが好ましい。この
場合、締結具による押圧に伴って基板が変形するのを防
止するために、押圧箇所に変形防止用の部材を配設して
おくのが好ましい。
【0019】また、外囲器に両基板の相対的位置ずれを
防止する位置ずれ防止手段を設けた状態で封着を行った
り、基板の外周部に、封着材が外囲器の内部に流入する
のを防止する流入防止部材を設けたりすることも好まし
い。また、排気管を容易に且つ確実にチップオフするた
めに、保持手段を用いて排気管から距離を確保した状態
で発熱体を保持し、この状態で発熱体を駆動させればよ
い。
【0020】
【発明の実施の形態】〔PDPの全体構成及び製法につ
いて〕図1は、実施の形態に係る交流面放電型PDPを
示す斜視図であり、図2は、このPDPに回路ブロック
を実装した表示装置の構成図である。このPDPは、前
面ガラス基板11上に放電電極12(走査電極12a,
維持電極12b)、誘電体層13、保護層14が配され
てなる前面パネル10と、背面ガラス基板21上にアド
レス電極22、誘電体層23が配された背面パネル20
とが、電極12a,12bとアドレス電極22とを対向
させた状態で間隔をおいて互いに平行に配されて構成さ
れている。
【0021】PDPの中央部は画像を表示する領域であ
って、ここでは前面パネル10及び背面パネル20間の
間隙は、ストライプ状の隔壁24で仕切られることによ
って放電空間30が形成され、当該放電空間30内には
放電ガスが封入されている。また放電空間30内におい
て、背面パネル20側には、蛍光体層25が配設されて
いる。この蛍光体層25は、赤,緑,青の順で繰返し並
べられている。
【0022】放電電極12及びアドレス電極22は、共
にストライプ状であって、放電電極12は隔壁24と直
交する方向に、アドレス電極22は隔壁24と平行に配
されている。そして、放電電極12とアドレス電極22
が交差するところに、赤,緑,青の各色を発光するセル
が形成されたパネル構成となっている。
【0023】誘電体層13は、前面ガラス基板11の放
電電極12が配された表面全体を覆って配設された誘電
物質からなる層であって、一般的に、鉛系低融点ガラス
が材料として用いられているが、ビスマス系低融点ガラ
ス、或は鉛系低融点ガラスとビスマス系低融点ガラスの
積層物で形成しても良い。保護層14は、酸化マグネシ
ウム(MgO)からなる薄層であって、誘電体層13の
表面全体を覆っている。誘電体層23は、可視光反射層
としての働きも兼ねるように、TiO2粒子が混合され
ている。隔壁24は、ガラス材料からなり、背面パネル
20の誘電体層23の表面上に突設されている。
【0024】一方、PDPの外周部では、前面パネル1
0及び背面パネル20が封着材によって封着されてい
る。隔壁24の頂部と前面パネル10とは、ほぼ全体的
に接触しているか接合材によって接合された状態になっ
ている。このようなPDPを作製する方法の一例につい
て以下に説明する。
【0025】前面パネルの作製:前面ガラス基板11上
に、放電電極12を形成し、その上を覆うように誘電体
層13を形成し、更に誘電体層13の表面に、真空蒸着
法,電子ビーム蒸着法,あるいはCVD法で、酸化マグ
ネシウム(MgO)からなる保護層14を形成すること
によって作製する。
【0026】放電電極12は、銀電極用のペーストをス
クリーン印刷で塗布した後に焼成することによって形成
することができる。この他に、ITO(インジウム・ス
ズ・オキサイド)やSnO2で透明電極を形成した後、
その上に上記のように銀電極を形成したり、フォトリソ
グラフィー法でCr−Cu−Cr電極を形成してもよ
い。
【0027】誘電体層13は、鉛系のガラス材料(その
組成は、例えば、酸化鉛[PbO]70重量%,酸化硼
素[B23]15重量%,酸化硅素[SiO2]15重量
%。)を含むペーストをスクリーン印刷法で塗布し焼成
することによって形成することができる。 背面パネルの作製:背面ガラス基板21上に、放電電極
12と同様にスクリーン印刷法を用いて、アドレス電極
22を形成する。
【0028】次に、TiO2粒子が混合されたガラス材
料をスクリーン印刷法を用いて塗布し焼成することによ
って誘電体層23を形成する。次に隔壁24を形成す
る。隔壁24は、スクリーン印刷法で隔壁用ガラスペー
ストを重ね塗布した後、焼成することによって形成する
ことができる。この外に、隔壁用ガラスペーストを背面
ガラス基板21上の全面に塗布した後、隔壁を形成しな
い部分をサンドブラスト法で削りとる方法を用いても隔
壁24を形成することができる。
【0029】そして、隔壁24の間の溝に蛍光体層25
を形成する。この蛍光体層25は、一般的には各色蛍光
体粒子を含む蛍光体ペーストをスクリーン印刷法で塗布
し焼成することによって形成されるが、蛍光体インキを
ノズルから連続的に噴射しながら溝に沿って走査する方
法で塗布し、塗布後に蛍光体インキに含まれている溶剤
やバインダーを除去するため焼成することによって形成
することもできる。この蛍光体インキは、各色蛍光体粒
子が、バインダー、溶剤、分散剤などの混合物に分散さ
れ、適度な粘度に調整されたものである。
【0030】蛍光体粒子の具体例としては、 青色蛍光体: BaMgAl1017:Eu2+ 緑色蛍光体: BaAl1219:MnあるいはZn2SiO4:Mn 赤色蛍光体: (YxGd1-x)BO3:Eu3+あるいはYBO3:Eu3+ を挙げることができる。
【0031】本実施形態では、40インチクラスのVG
Aやハイビジョンテレビに合わせて、隔壁の高さは0.
1〜0.15mm、隔壁のピッチは0.15〜0.36
mmとする。 封着工程・排気工程・放電ガス封入工程:次に、このよ
うに作製した前面パネルと背面パネルとを封着する。
【0032】この封着工程においては、前面パネル10
及び背面パネル20を、外周部に封着材を介挿させて重
ね合わせて外囲器を形成し、当該封着材で封着を行う。
このとき、必要に応じて背面パネル20の隔壁24の頂
部に接合材を塗布しておく。封着材としては、熱などの
エネルギーを外部から加えることによって軟化しするも
の、通常は低融点ガラスを用い、封着材を加熱して軟化
させた後、硬化させることによって封着を行う。
【0033】そして、封着工程を行う際に、外囲器の内
部と外部とで圧力差を形成することによって、両パネル
10・20は外側から均一的に押圧されるようにする。
それによって、隔壁24の頂部と前面パネル10とが全
体的に接触もしくは接近した状態で封着がなされる。封
着工程が終われば、外囲器の内部に吸着されている不純
物ガスなどを追い出すために内部空間を高真空(例えば
8×10-7Torr)にして排気する(真空排気工
程)。
【0034】その後、外囲器の内部に放電ガス(例えば
He−Xe系,Ne−Xe系の不活性ガス)を所定の圧
力で封入する(放電ガス封入工程)ことによってPDP
を作製する。なお、本実施形態では、放電ガスにおける
Xeの含有量を5体積%程度とし、封入圧力は500〜
800Torrの範囲に設定する。
【0035】PDPを駆動表示する際には、図2のよう
に回路ブロックを実装して駆動を行う。以下、封着工
程、並びに排気工程,放電ガス封入工程について、実施
の形態1〜10に分けて詳細に説明する。 〔実施の形態1〕本実施形態では、外囲器の内部空間か
ら真空ポンプで排気しながら封着工程を行う。
【0036】図3は、本実施形態の封着工程で用いる封
着装置50の断面を模式的に示す図であり、図4は、そ
の概略斜視図である。この封着装置50は、前面パネル
10及び背面パネル20が重ね合わせられた外囲器40
を収納してこれを加熱する加熱炉51と、加熱炉51の
外部に設けられた真空ポンプ52とから構成されてい
る。
【0037】この加熱炉51は、ヒータ55で加熱する
ことができ、内部の温度は所望の設定温度に制御できる
ようになっている。この封着装置50を用いて、以下の
ように封着工程を行う。図3,4に示すように、予め、
背面パネル20には、表示領域より外側の外周部に通気
孔21aを設けておく。
【0038】前面パネル10及び背面パネル20の対向
面のどちらか一方または両方の外周部に、封着材を含む
ペーストを塗布し焼成することによって封着材層41を
形成する。ここでは、封着材として隔壁24や誘電体層
23の材料よりも軟化温度の低い低融点ガラスを用い
る。低融点ガラスペーストの具体例としては、低融点ガ
ラスフリット(軟化点370℃)80部、エチルセルロ
ース系バインダー5部、酢酸イソアミル15部を混合し
たもの挙げることができ、これをディスペンサーで塗布
することによって、封着材層41を形成することができ
る。
【0039】次に、前面パネル10と背面パネル20と
を、位置合わせしながら重ね合わせて外囲器40を形成
する。そして、位置合わせされた前面パネル10と背面
パネル20とが位置ずれしないように、外囲器40の外
縁部をクリップ42で締め付けて固定する。この外囲器
40を、加熱炉51内にセットする。そして、外囲器4
0の通気孔21aと真空ポンプ52とを連結する配管部
材26を取り付ける。配管部材26は、クリップなどの
締結具(不図示)で背面パネル20に固定するのがよ
い。
【0040】なお本実施形態では、配管部材26を取り
付けやすくするため、前面パネル10が下側、背面パネ
ル20が上側になるようセットするものとするが、上下
を逆にしてセットしてもよい。また、両パネル10・2
0が位置ずれしないように固定されていれば、加熱炉内
に外囲器40を立ててセットしてもかまわない。この配
管部材26は、封着温度以上の耐熱性を有するガラスで
形成され、途中で折れ曲がった形状であって、上記のよ
うにセットされた外囲器40の通気孔21aから上方に
伸び、更に加熱炉51の壁面に設けられた貫通孔51a
を通って先端が加熱炉51の外部に突き出ている。また
配管部材26の通気孔21aに接続する側の端部(接
続端部)は広がって通気孔21aの径より大きな径を有
している。
【0041】なお、配管部材26と背面パネル20との
間を気密にシールするために、予め配管部材26の接続
端部と背面パネル20との間に接着材層26aを介挿さ
せておく。本実施形態では、接着材層26aと封着材層
41の材料は、同じものを用いることとする。配管部材
26の先端は、真空ポンプ52と連結する。
【0042】そして、加熱炉51内を加熱して、封着材
の軟化温度より若干高い封着温度(例えば450℃)ま
で昇温し、封着温度で10〜30分程度保った後、再び
軟化点温度以下に降温することによって両パネル10・
20間を封着するが、真空ポンプ52で外囲器40内部
から排気しながら封着を行う。この排気は、加熱炉51
内が封着材の軟化温度に達した後に開始することが望ま
しい。封着材の軟化温度に達するまでは、両パネル10
・20間の外周部の気密性があまりないので、外囲器4
0の内部空間から排気してもその内部を高い真空度にす
ることができないが、封着材が軟化した後は、両パネル
10・20間の外周部が気密シールされると共に、接着
材層26aも軟化されて配管部材26と通気孔21aと
の接続部分も気密シールされるので、外囲器40内部か
ら排気すると高い真空度(数Torr程度)に減圧され
るからである。
【0043】このように外囲器40の内部空間から排気
することによって両パネル10・20は外側から均一に
加圧された状態となる。真空ポンプ52による排気は、
外囲器40内部が1分間に5Torr程度のゆっくりし
た減圧速度となるように行えばよい。両パネル10・2
0が外側から均一に加圧されると、図3に示すように、
背面パネル20上の隔壁頂部と前面パネル10とは、全
体的にぴったり密着した状態となる。そして、この状態
で降温されると、封着材が軟化以下の温度となり硬化す
ることによって外囲器40の封着がなされる。従って、
封着された後の外囲器40においては、隔壁頂部と前面
パネル10とが全体的にぴったり密着した状態が保たれ
ていることになる。
【0044】また、配管部材26と背面パネル20との
間も、硬化した接着材層26aによって気密にシールさ
れていることになる。このようにして外囲器40の封着
が完了した後、クリップ42を外して、次の真空排気工
程に移る。真空排気工程は、外囲器40を真空排気用の
加熱炉に入れると共に、配管部材26に真空ポンプを連
結し、加熱炉内を封着材の軟化温度より若干低い排気温
度(例えば350℃程度)に所定時間(例えば1時間)
維持することによって行う。
【0045】引き続き、放電ガス封入工程では、放電ガ
スが入っているボンベを配管部材26に連結して外囲器
40の内部空間に放電ガスを所定の封入圧力(例えば4
00Torr)となるよう供給する。そして、配管部材
26の付根部分をバーナやヒータ(実施の形態14参
照)で溶融して封じ切る(チップオフ)ことによって通
気孔21aを封止する。
【0046】なお、上記のように、封着工程が終わった
外囲器を、別の真空排気用の加熱炉で真空排気する方法
以外に、1つの加熱装置の中で、外囲器40に封着工程
−真空排気工程−放電ガス封入工程を連続して施す方法
を採ることもできる。例えば、封着装置50において、
放電ガスを供給するボンベを、配管部材26に接続可能
にしておいて、封着工程終了後も外囲器40を加熱炉5
1内にセットしたまま、加熱炉51の温度を排気温度に
下げ真空ポンプ52を用いて排気工程を行い、更に、ボ
ンベを配管部材26に接続して放電ガスを供給するよう
にすることもできる。
【0047】また、連続式加熱装置を用いて、外囲器4
0に封着工程−真空排気工程−放電ガス封入工程を連続
的に施すことも可能である。例えば、連続炉の中を移動
するカートに、外囲器40と共に真空ポンプ及び放電ガ
スボンベを積載し、連続炉で外囲器40を加熱しなが
ら、真空ポンプによる排気並びに放電ガス封入を行うこ
とも可能である。
【0048】〔本実施形態の製造方法による効果につい
て〕従来のように外囲器40の内外圧力差を設けること
なく外縁部をクリップなどで締め付ける場合、外囲器4
0の中央部を押圧されないため、背面パネル20上の隔
壁頂部と前面パネル10とが全体的あるいは部分的に離
れた状態で封着されやすいのに対して、上記のように、
外囲器40は、内外の圧力差によって両パネル10・2
0が外側から均一的に押圧された状態で封着材層41が
硬化して封着されるので、隔壁頂部と前面パネル10と
の隙間がほとんどない状態で封着がなされる。
【0049】従って、本実施形態の製造方法によれば、
PDP駆動時の振動が発生しにくく且つ表示品位の良好
なPDPを容易に作製することができる。このような効
果を得るためには、少なくとも軟化した封着材層41が
硬化する時点においては、真空ポンプ52を駆動して外
囲器40の内外圧力差が生じている状態にする必要はあ
るが、封着工程の始めから終わりまで連続して真空ポン
プ52を駆動する必要はない。例えば、封着材層41が
軟化した後で、真空ポンプ52の駆動を開始しても、両
パネル10・20の内外圧差による効果を十分に得るこ
とができる。
【0050】また、外囲器40の内外圧力差を設けた状
態で封着を行うため、両パネル10・20がこの内外圧
力差によって互いに押圧されるので、クリップ42の押
圧力は、従来から封着工程で用いられているクリップよ
りも押圧力が小さくても、十分に位置ずれを防止するこ
とができる。なお、クリップ42は必ずしも用いなくて
も、封着中の両パネル10・20の位置ずれを防止する
ことはできるが、本実施形態のようにクリップ42で固
定すれば、両パネル10・20の位置ずれをより確実に
防止できるとともに、両パネル10・20の外周部がク
リップ42で押圧されることによってこの外周部に介挿
されている封着材層41が押圧されるため、封着材層4
1が軟化したときに、この押圧力によって当該外周部全
体に均一的に封着材層41が広がり、外周部をより気密
性よくシールすることができる。
【0051】また、接着材層26aと封着材層41の材
料は、別々の材料を用いてもよいが、本実施形態のよう
に同一の低融点ガラスを用いれば、封着材層41が軟化
・硬化して外囲器40が封着されるのに伴って、接着材
層26aも軟化・硬化されることによって配管部材26
と背面パネル20の通気孔21aとの接続及び気密シー
ルも自動的になされるという効果を奏する。
【0052】〔本実施形態の変形例〕本実施形態では、
接着材層26aとして、低融点ガラスを用いる例を示し
たが、この場合、接着材層26aが軟化しているときに
外囲器40の内部が減圧にされるので、場合によって
は、接着材層26aが通気孔21aの方に流出すること
によって、配管部材26と背面パネル20の通気孔21
aとのシールが破られる可能性もある。
【0053】これに対して、接着材層26aとして封着
材層41より低い温度で結晶化する結晶化ガラスを用い
ればよい。結晶化ガラスとしては、PbO−ZnO−B
23系フリットガラスが代表的である。結晶化ガラス
は、加熱されて流動状態になった後、結晶化して固化
し、その後は当初の結晶化温度まで加熱されても軟化し
ない性質を持つので、接着材層26aとして結晶化ガラ
スを用い、外囲器40をゆっくりと加熱昇温させれば、
封着材層41が軟化する時点で結晶化ガラスが固化して
いることになるため、接着材層26aの流出によるシー
ル不良の問題を解消することができる。
【0054】また、接着材層26aの材料として、封着
材層41の材料よりも軟化温度が若干高いガラスを用い
ることによっても、接着材層26aの流出を抑える効果
が期待できる。その他、接着材層26aとして低融点ガ
ラスを用いるのではなく、封着温度では軟化しないよう
な材料(封着材層41の材料よりも軟化点がかなり高い
ガラスやセラミック系接着剤)を用い、予め配管部材2
6を背面パネル20の通気孔21aに取り付けておくこ
とによっても、この問題を解消することができる。
【0055】〔実施の形態2〕本実施形態は、上記実施
の形態1と同様であるが、封着工程において、図5
(a)および(b)に示すように、両パネル10・20
を互いに対向配置して外囲器40を形成した後に、両パ
ネル10・20の外周部に介挿されている封着材層41
の外側に更にシール材層43を形成する。
【0056】このように封着材層41とは別に更にシー
ル材層43を形成することにより、仮に封着材層41に
よるシールが不完全であったとしても、両パネル10・
20の外周部がシール材層43によってシールされるた
め、封着をより確実に行うことができると共に、隔壁頂
部と前面パネル10との隙間をより少なくすることがで
きる。
【0057】この他にも、シール材層43を形成するこ
とによって、シール材層43が軟化する以前において
は、両パネル10・20がシール材層43によって互い
に固定されるので、両パネル10・20の位置ずれが防
止される。また、封着材層41やシール材層43が軟化
する以前から、シール材層43によってある程度の気密
性は確保されるので、真空ポンプ52を駆動することに
よって両パネル10・20に押圧力を加えることができ
る。
【0058】このような効果を奏するようにするため、
シール材層43を形成する材料としては、封着材層41
の材料と同様のものを用いるのが望ましく、例えば、封
着材層41を形成するのに用いたのと同じ封着材(低融
点ガラス)を含むペーストを、外囲器40の封着材層4
1の外側に塗布することによって形成することができ
る。
【0059】またこの他に、セラミック系の接着剤を塗
布することによって封着材層41を形成することもでき
る。 〔実施の形態3〕本実施形態は、上記実施の形態1と同
様であるが、封着工程に入る前に、予め、図6(a)に
示すように、前面パネル10及び背面パネル20の一方
または両方の外周部表面において、封着材層41を形成
する領域の内側沿って、封着材流入防止リブ44を形成
しておく点が異なっている。
【0060】このような封着材流入防止リブ44を形成
しておくことによって、封着工程において、封着材層4
1が軟化した状態で外囲器40の内圧が外圧よりも低く
なったときに封着材層41が表示エリア内に流入するの
を防止することができる。封着材流入防止リブ44の高
さは、両パネル10・20を対向配置したときに、隔壁
24と同程度の高さとなるように形成するのが好まし
い。封着材流入防止リブ44の方が隔壁24よりも高い
と、隔壁24の頂部と前面パネル10との間に間隙が形
成されることになり、封着材流入防止リブ44が隔壁2
4と比べて低すぎると、封着材層41の流入防止効果が
あまり期待できないためである。
【0061】このような封着材流入防止リブ44は、例
えば、図6(b)に示されるように、背面パネル20に
おいて背面ガラス基板21に隔壁24を形成する際に、
同じ材料で同時に形成すれば、容易に形成することがで
きる。 〔実施の形態4〕本実施形態は、上記実施の形態1と同
様であるが、封着工程において、外囲器40の内部が外
部より圧力が低くなるよう圧力差を設けるのに、実施の
形態1では、外囲器40の内部から排気することによっ
て当該内部を減圧する方法を用いたのに対して、本実施
の形態では、逆に、外囲器40の外部を加圧する方法を
用いる点が異なっている。
【0062】そのため、本実施形態の封着装置50にお
いては、図7に示すように、真空ポンプ52は設けられ
ず、加熱炉51の内部を加圧できるように、加熱炉51
を密封可能な構造とし、これに加圧ポンプ53が取り付
けられている。そして、本実施形態の封着工程において
は、配管部材26の先端は加熱炉51の外で大気中に開
放された状態にし、加圧ポンプ53で加熱炉51内を加
圧状態にしながら外囲器40を加熱して封着を行う。
【0063】このような封着方法によれば、外囲器40
の内部空間はほぼ大気圧に保たれる一方、外囲器40の
外部空間は高圧となるため、外囲器40は外側から押圧
された状態で封着される。従って、上記実施の形態1と
同様の効果を奏する。 〔実施の形態5〕本実施形態では、上記実施の形態4と
同様の封着装置50を用いて外囲器40の封着を行う
が、図8に示すように、本実施形態の配管部材26は直
線状であって、その先端は加熱炉51の内部で閉じられ
ている。
【0064】図9は、外囲器40を封着材層41で封着
する過程において、(a)は封着材層41が軟化する前
の状態、(b)は封着材層41が軟化した後の状態を示
す図である。本図を参照しながら、本実施形態の封着工
程について説明する。本実施形態の封着工程において
は、まず、加圧ポンプ53を作動させず加熱炉51内を
大気圧に保ったまま、外囲器40を加熱して封着材層4
1を軟化させる。
【0065】図9(a)に示すように、封着材層41が
軟化する前は、外囲器40の内部空間と外部空間とはガ
ス流通が遮断された状態になっておらず、相互のガス流
通が可能である。従って、封着材層41が軟化する時点
における外囲器40の内部空間の圧力はほぼ大気圧とな
る。そして、封着材層41及び接着材層26aが軟化し
た後に、加圧ポンプ53を作動させて加熱炉51内を加
圧する。
【0066】図9(b)に示すように、封着材層41及
び接着材層26aが軟化した後には、外囲器40の内部
空間と外部空間とはガス流通が遮断されるので、加熱炉
51内を加圧すると、外囲器40の内部空間が大気圧に
近い圧力であるのに対して、外囲器40の外部空間の方
がより高い圧力となる。そして、このように加熱炉51
内を加圧した状態で、加熱炉51内の温度を下げ封着材
層41を硬化させれば、外囲器40が外側から押圧され
た状態で封着される。
【0067】従って、本実施形態の封着方法によって
も、上記実施の形態1と同様の効果を奏する。このよう
な封着工程の後、真空排気工程では、配管部材26の先
端部をカットして開封してから、配管部材26に真空ポ
ンプを連結して真空排気を行う。 〔実施の形態6〕本実施形態は、基本的に上記実施の形
態5と同様であるが、封着工程において、実施の形態5
では外囲器40の内部を大気圧に近い圧力、外部を高圧
にして内外の圧力差を設けたのに対して、本実施形態で
は、外囲器40の内部を減圧にし外部を大気圧にして内
外の圧力差を設ける点が異なっている。
【0068】本実施形態で用いる封着装置50は、図8
に示す封着装置50において、加圧ポンプ53の代わり
に真空ポンプが設けられたものである。本実施形態の封
着工程においては、まず、真空ポンプを作動して加熱炉
51内を減圧に保ったまま、外囲器40を加熱して封着
材層41を軟化させる。封着材層41が軟化する前は、
外囲器40の内部空間と外部空間とはガス流通が可能な
ので、封着材層41が軟化する時点における外囲器40
の内部空間は減圧状態となる。
【0069】そして、封着材層41及び接着材層26a
が軟化した後に、真空ポンプを停止させて加熱炉51内
を大気圧にする。封着材層41及び接着材層26aが軟
化した後には、外囲器40の内部空間と外部空間はガス
流通が気密に遮断されるので、加熱炉51内を大気圧に
すると、外囲器40の内部空間が減圧状態であるのに対
して、外囲器40の外部空間の方がより高い圧力とな
る。
【0070】そして、この状態で、加熱炉51内の温度
を下げ封着材層41を硬化させれば、外囲器40が外側
から押圧された状態で封着される。従って、本実施形態
の封着方法によっても、上記実施の形態5と同様の効果
を奏する。 〔実施の形態7〕本実施形態では、封着工程において、
内部圧力の低い容器を外囲器に連結し外囲器内から排気
することによって外囲器内の圧力を低くしながら封着を
行う例を示す。
【0071】図10は、本実施形態の封着方法で外囲器
40を封着している様子を示す斜視図である。実施の形
態1では、予め、背面パネル20の表示領域より外側の
外周部に通気孔21aを設けたが、本実施形態では、通
気孔21aの他に通気孔21bも外周部に設けておく。
【0072】実施の形態1と同様に、前面パネル10及
び背面パネル20の対向面のどちらか一方または両方の
外周部に封着材層41を形成し、前面パネル10と背面
パネル20とを、位置合わせしながら重ね合わせて外囲
器40を形成し、その外縁部をクリップ42で締め付け
て固定する。そして、外囲器40の通気孔21aには低
内圧容器70を取り付け、通気孔21bには、実施の形
態5で用いたものと同様の先端が閉じられた配管部材2
6を取り付ける。
【0073】この低内圧容器70は、配管部材26と同
様に封着温度以上の耐熱性を有するガラスで形成され、
容器本体71と、通気孔21aに接続されるように容器
本体71から突出する接続管72とから構成されてい
る。そして、容器本体71の内部は、接続管72内に設
けられた気体流通遮断層73(図13(a)参照)によ
って外部とのガス流通が気密に遮断され、減圧状態に保
たれている。
【0074】低内圧容器70及び配管部材26を各通気
孔21a,21bに取り付ける際に、低内圧容器70及
び配管部材26と背面パネル20との間が気密にシール
できるように、接続管72と背面パネル20との間には
接着材層74を形成し、配管部材26と背面パネル20
との間には接着材層26aを形成しておく。本実施形態
では、接着材層26a及び接着材層74は、封着材層4
1と同じ材料を用いることとする。
【0075】気体流通遮断層73は、封着工程において
封着材層41並びに接着材層26a,接着材層74が軟
化するよりも後で軟化するかもしくはほぼ同時に軟化す
るように、封着材層41の材料よりも軟化点の若干高い
低融点ガラスを用いて形成するか、封着材層41の材料
と同じ材料を用いて形成する。ここで、低内圧容器70
の作製方法の一例について、図11を参照しながら説明
する。
【0076】容器本体71及び接続管72は、フラスコ
等を作製するときのガラス加工技術を用いて作製する。
なお、容器本体71には、接続管72とは別に真空排気
するための排気管72aを形成しておく。図11(a)
に示すように、接続管72の中に、気体流通遮断層73
の材料となる低融点ガラスを含むペーストを充填し、ガ
スバーナなどのヒータを用いてこれを加熱して一旦軟化
させ、再び硬化させることによって、気体流通遮断層7
3を形成する。
【0077】次に、図11(b)に示すように、排気管
72aに真空ポンプを連結して、容器本体71内が所定
の真空度になるまで、容器本体71内から排気する。次
に、図11(c)に示すように、真空ポンプを連結した
まま、容器本体71内を所定の真空度に保った状態で、
排気管72aをガスバーナでチップオフする。
【0078】以上で、容器本体71内が所定の真空度に
保たれた低内圧容器70が出来上がる。図12は、本実
施の形態で外囲器40の封着に使用するベルト式加熱装
置を示す概略構成図である。この加熱装置60は、基板
を加熱する加熱炉61、加熱炉61内を通過するように
外囲器40を搬送する搬送ベルト62、加熱炉61内に
搬送方向に沿って設けられた複数のヒータ63などから
構成されている。
【0079】そして、各ヒータ63で加熱炉61の入口
64から出口65に至るまでの各箇所の温度を設定する
ことによって、外囲器40を所望の温度プロファイルで
昇温並びに降温できるようになっている。図13は、外
囲器40の封着工程における状態変化を示す説明図であ
る。上記のように低内圧容器70及び配管部材26を取
り付けた外囲器40を、以下のようにして加熱装置60
を用いて封着する。
【0080】外囲器40を加熱装置60の搬送ベルト6
2上に置くと、外囲器40は、加熱炉61内を搬送さ
れ、気体流通遮断層73の軟化温度よりも若干高く設定
された封着温度まで昇温される。この昇温速度は、例え
ば10℃/分とする。外囲器40が封着材層41の軟化
温度より低いときには、封着材層41を通して外囲器4
0の内部と外部との間でガス流通が可能である。一方、
容器本体71内は、図13(a)に示されるように、気
体流通遮断層73によって外部とのガス流通ができず、
真空度が保たれる。
【0081】外囲器40が、封着材層41の軟化温度ま
で昇温されると、封着材層41は軟化し、両パネル10
・20の外周部の間は、封着材層41によって気密にシ
ールされる。また、接着材層26a,接着材層74も軟
化するので、低内圧容器70及び配管部材26と背面パ
ネル20との間も気密にシールされる。これによって、
外囲器40の内部空間と外部空間との間でガス流通が遮
断されることになる。すなわち、詳しくいえば、外囲器
40と低内圧容器70とが合わさってなる容器複合体の
内部と外部との間でガス流通が遮断されることなる。
【0082】そして、この封着材層41の軟化する時期
とほぼ同時もしくは少し後で、気体流通遮断層73も軟
化する。このとき、容器本体71内は真空度が保たれて
いるので、図13(b)に示されるように、気体流通遮
断層73は圧力差によって破られてガス流通可能とな
り、外囲器40内部のガスが容器本体71に引き込まれ
る。
【0083】それに伴って、外囲器40内部が減圧状態
となるので、外囲器40の内外圧力差によって両パネル
10・20は外側から押圧される。この押圧力によっ
て、図13(c)に示されるように、隔壁24の頂部と
前面パネル10との隙間は少なくなる。外囲器40は、
封着温度でしばらく(例えば30分間)保たれた後、降
温されて加熱炉61から排出される。
【0084】外囲器40が封着材層41の軟化温度以下
に降温されると、両パネル10・20が外側から押圧さ
れた状態のまま封着材層41が硬化するので、隔壁24
の頂部と前面パネル10との隙間が少ない状態で封着が
なされることになる。このように加熱装置60で封着工
程が終わった後、接続管72をバーナで焼き切って通気
孔21bを封止する。また、配管部材26の先端部をカ
ットして開封してから、配管部材26に真空ポンプを連
結して真空排気を行う。
【0085】〔本実施形態の封着方法による効果につい
て〕本実施形態の封着方法によれば、実施の形態1と同
様に、両パネル10・20が外側から均一に加圧された
状態で封着されるので、背面パネル20上の隔壁頂部と
前面パネル10とが、全体的にぴったり密着した状態で
封着される。更に、本実施形態の封着工程では、実施形
態1のように真空ポンプを外囲器40に接続したり、実
施の形態3〜5のように加熱炉内を加圧したり減圧した
りする必要がないので、上記加熱装置60のような連続
式加熱装置を用いて連続的に封着工程を行うことも容易
である。
【0086】なお、低内圧容器70を作製する上で、容
器本体71の容積や真空度は、気体流通遮断層73が破
られた後の外囲器40内の圧力が10〜600Torr
の範囲内になるよう設定するのが好ましい。これは、外
囲器40内の圧力が10Torr未満の低圧になると封
着材層41が圧力差によってシールが破られることがあ
り、一方600Torrを越える場合は、押圧力も弱く
効果があまり期待できないためである。
【0087】〔本実施形態の変形例について〕本実施形
態では、気体流通遮断層73を、封着工程の途中で熱に
より軟化するように低融点ガラスで形成する例を示した
が、光あるいは超音波のようなエネルギーを加えること
によって溶融もしくは分解する材料を用いて気体流通遮
断層73を形成し、封着工程の途中でこれに光や超音波
といったエネルギーを加えるようにしてもよい。
【0088】例えば、ノボラック樹脂を用いて気体流通
遮断層73を形成し、封着工程の途中でこれに光を照射
して分解するようにしても、同様に実施することがで
き、同様の効果を奏する。 〔実施の形態8〕本実施の形態では、封着工程におい
て、高温に加熱した外囲器40の内部空間と外部空間と
の間でガスが流通しないよう遮断した後、温度を下げて
内部空間の圧力を下げることによって内外圧力差を形成
する例を示す。
【0089】図14は、本実施の形態で外囲器40の封
着に使用するベルト式加熱装置を示す概略構成図であ
り、図15は、このベルト式加熱装置内に外囲器40が
置かれて封着工程がなされる様子を示す図である。本実
施形態の封着工程では、実施の形態5と同様、直線状の
配管部材26(ただし先端は開放されている)が通気孔
21aに取り付けられた外囲器40を形成し(図15参
照)、形成した外囲器40を、図14に示すように、ベ
ルト式の加熱装置80を用いて封着する。
【0090】加熱装置80は、実施の形態7で説明した
加熱装置60と同様の構成であるが、加熱炉61の内部
に配管部材26の先端部を加熱して封止するためのバー
ナ81が設置されている。加熱炉61内におけるバーナ
81の取り付け位置は、搬送ベルト62に載って加熱炉
61内を搬送される外囲器40が最も高い温度(ピーク
温度)になる範囲内に設定されている。
【0091】この加熱装置80を用いて、配管部材26
を取り付けた外囲器40を、以下のようにして封着す
る。外囲器40を加熱装置80の搬送ベルト62上に置
くと、外囲器40は、加熱炉61内を搬送され、封着材
層41の軟化温度(例えば380℃)よりも高く設定さ
れたピーク温度(例えば500℃)まで昇温される。こ
のときの昇温速度は例えば10℃/分とする。
【0092】そして、ピーク温度でしばらく(例えば1
0分程度)保たれた後、配管部材26の先端がバーナ8
1によって加熱溶融されて封止される。このとき、外囲
器40の状態は、実施の形態5の図9(b)に示されて
いる状態と同様、封着材層41及び接着材層26aが軟
化しているので、外囲器40の内部空間と外部空間とは
ガスの流通が遮断された密封空間となっている。
【0093】バーナ81を通過した後、加熱炉61内を
搬送される外囲器40は降温され、加熱炉61から排出
される。密閉空間内の圧力は絶対温度に比例する(ボイ
ル−シャルルの法則)ので、外囲器40の降温に伴っ
て、外囲器40の内部空間は、圧力が低下する。そのた
め、外部空間との圧力差が生じ、両パネル10・20が
外側から押圧される。そして、この状態で、外囲器40
が封着材層41の軟化温度まで降温されると、封着材層
41及び接着材層26aが硬化するので、隔壁24の頂
部と前面パネル10との隙間が少ない状態で封着がなさ
れることになる。また、配管部材26の背面パネル20
上への固着もなされる。
【0094】封着工程が終わった後、配管部材26の先
端部をカットして開封してから、配管部材26に真空ポ
ンプを連結して真空排気を行う。 〔本実施形態の封着方法による効果について〕本実施形
態の封着方法によれば、上記実施の形態7と同様に、背
面パネル20上の隔壁頂部と前面パネル10とは、全体
的にぴったり密着した状態で封着されると共に、加熱装
置80のような連続式加熱装置を用いて連続的に封着工
程を行うことも容易である。
【0095】なお、本実施形態の封着工程において、十
分な効果を得るために、封着材層41が硬化するときに
外囲器40の内外圧力差が十分に設けられていることが
必要である。従って、配管部材26の先端を封止すると
きの温度(ピーク温度)は、封着材層41の軟化温度よ
りも10℃以上高く設定すべきであり、好ましくは数十
度以上高く設定する。
【0096】〔本実施形態の変形例について〕本実施形
態では、外囲器40の内部空間と外部空間とのガス流通
を遮断する方法として、配管部材26の先端をバーナ8
1で封止する例を示したが、この他に以下のように行う
こともできる。外囲器40を形成する際に、予め、配管
部材26の先端部に、軟化温度が上記ピーク温度より若
干低い低融点ガラスを充填しておけば、配管部材26の
先端をバーナ81で封止しなくても、外囲器40がピー
ク温度に達するときには、この低融点ガラスが軟化して
配管部材26の先端部は封止される。そして、外囲器4
0がピーク温度から降温されると、すぐに配管部材26
の先端部の低融点ガラスは硬化する。更に、封着材層4
1の軟化温度まで降温されると、外囲器40に内外圧力
差が生じるので、本実施の形態と同様の効果を奏する。
【0097】或は、外囲器40を形成する際に、実施の
形態7と同様に、背面ガラス基板21に予め通気孔21
aとは別の通気孔21bを設けておき、先端部が封止さ
れた配管部材26を通気孔21bに取り付けておく。但
し、通気孔21aには何も取り付けずに開放しておく。
そして、外囲器40がピーク温度に達したときに、軟化
温度がこのピーク温度より若干低い低融点ガラスを通気
孔21aに滴らして通気孔21aを封止する。この場合
も、外囲器40がピーク温度から降温されると、この低
融点ガラスは硬化し、更に、封着材層41の軟化温度ま
で降温されると、外囲器40に内外圧力差が生じるの
で、本実施の形態と同様の効果を奏する。
【0098】〔実施の形態9〕本実施の形態では、封着
工程において、外囲器に容器を連結して容器複合体を形
成し、連結した容器を高温にした状態で、容器複合体の
内部空間と外部空間とのガス流通を遮断した後、降温す
ることによって、外囲器内の圧力を低くしながら封着を
行う例を示す。
【0099】図16は、本実施の形態の封着工程におい
て外囲器40を封着する様子を示す図である。図16
(a)に示すように、本実施形態の封着工程では、実施
の形態1と同様に、封着材層41を介して前面パネル1
0及び背面パネル20を重ねて外囲器40を、加熱炉5
1内にセットするが、背面ガラス基板21の通気孔21
aには、配管部材26の代わりに、先端が開放された容
器部材90を取り付けておく。
【0100】容器部材90は、容器本体91と、通気孔
21aに接続されるように容器本体91から突出する接
続管92と、容器本体91から接続管92と反対側に延
設され先端が開放された延設管93とから構成されてい
る。容器部材90を通気孔21aに取り付ける際に、容
器本体91を加熱炉51の外部に露出させた状態で取り
付ける。また、容器部材90と背面パネル20との間が
気密にシールできるように、接続管92と背面パネル2
0との間には接着材層94を形成しておく。本実施形態
では、接着材層94は封着材層41と同じ材料を用いる
こととする。
【0101】また、容器本体91には、これを加熱昇温
できるように、電熱ヒータ95を取り付けておく。この
ようにセットした後、加熱炉51で外囲器40を封着材
層41の軟化温度以上の封着温度(例えば480℃)に
なるまで加熱昇温させる(昇温速度は例えば10℃/
分)。それと共に、電熱ヒータ95で容器本体91をそ
の設定温度(例えば200℃)まで加熱昇温させる。そ
して、延設管93の先端部をバーナで封止する。
【0102】このとき、図16(b)のように、延設管
93の先端部は閉じられ、且つ封着材層41及び接着材
層94は軟化しているので、外囲器40の内部空間及び
容器本体91内と外部空間(加熱炉51内の空間)と
は、ガス流通が遮断された状態となっている。次に、図
16(c)のように、加熱炉51で外囲器40を封着材
層41の軟化温度以上の温度に保温したまま、電熱ヒー
タ95を切って容器本体91を放冷する。
【0103】容器本体91の温度が降下するのに伴っ
て、容器本体91内の圧力が低下し、それに伴って外囲
器40内の圧力も低下する。そのため、実施形態8と同
様に、外囲器40の内部空間と外部空間との圧力差が生
じ、両パネル10・20が外側から押圧される。そし
て、この状態で加熱炉51内を降温して、外囲器40を
封着材層41の軟化温度まで降温すると、封着材層41
及び接着材層94が硬化するので、隔壁24の頂部と前
面パネル10との隙間が少ない状態で封着がなされるこ
とになる。また、容器部材90の背面パネル20上への
固着もなされる。
【0104】封着工程が終わった後、延設管93の先端
部をカットして開封してから、これに真空ポンプを連結
して真空排気を行う。 〔本実施形態の封着方法による効果について〕本実施形
態の封着方法によれば、上記実施の形態8と同様に、背
面パネル20上の隔壁頂部と前面パネル10とは、全体
的にぴったり密着した状態で封着される。
【0105】また、本実施形態では、実施の形態8のよ
うに外囲器40自体の温度降下により圧力を低下させる
のではなく、これと別個に温度調整可能な容器部材90
の温度を降下させることによって外囲器40の内部空間
の圧力を低下させているため、実施の形態8のように外
囲器40の温度を封着材層41の軟化温度よりもかなり
高い温度まで昇温させる必要はなく、封着材層41の軟
化温度と同等以上の温度まで上昇させれば十分である。
【0106】〔実施の形態10〕本実施の形態では、連
続式の加熱装置を用いて、実施の形態9と同様に、外囲
器40に容器部材90を連結し、複合容器の内部空間を
外部空間と遮断した後、降温することによって、外囲器
内の圧力を低くしながら封着を行う例を示す。図17
は、本実施の形態で外囲器40の封着に使用するベルト
式加熱装置を示す概略構成図であり、図18は、このベ
ルト式加熱装置内に外囲器40が置かれて封着工程がな
される様子を示す図である。
【0107】本実施形態の封着工程では、実施の形態8
と同様にして、外囲器40を形成すると共に、接着材層
94を介して容器部材90を外囲器40の通気孔21a
に取り付け、これを、図17に示すように加熱装置10
0を通過させることによって封着する。この加熱装置1
00は、実施の形態8で説明した加熱装置80と同様の
構成であって、加熱炉61の内部に容器部材90の延設
管93先端部を加熱して封止するためのバーナ101が
設置されている。なお、加熱炉61内におけるバーナ1
01の取り付け位置は、搬送ベルト62に載って加熱炉
61内を搬送される外囲器40が封着温度以上(封着材
層41の軟化温度以上)となる範囲内に設定されてい
る。
【0108】また、加熱装置100は、バーナ101よ
り出口側では、加熱炉61の天井板61aの高さが低く
設定され、当該天井板61aには、搬送方向に沿って容
器部材90の接続管92が貫通するための溝61b、並
びに容器本体91が通過するための通過窓61cが開設
されている。この加熱装置100の搬送ベルト62上
に、容器部材90を取り付けた上記外囲器40をセット
して流通させると、この外囲器40は、封着温度に昇温
されて封着温度でしばらく保たれる共に、容器部材90
の延設管93先端部がバーナ101によって加熱溶融さ
れて封止される。
【0109】このときの外囲器40は、実施の形態9の
図16(b)の状態と同様であって、延設管93の先端
部は閉じられ、且つ封着材層41及び接着材層94は軟
化しているので、外囲器40の内部空間及び容器本体9
1内と外部空間とは、ガス流通が遮断された状態とな
る。バーナ101を通過した後の外囲器40は、バーナ
101より出口側でも加熱炉61の内部を通過すること
によって封着材層41の軟化温度以上の温度に保温がな
されるが、容器本体91は、通過窓61cを通過した
後、加熱炉61の外(天井板61aより上)に出て放冷
される。
【0110】このときの外囲器40は、実施の形態9の
図16(c)の状態と同様、容器本体91が降温するの
に伴って、容器本体91内及び外囲器40内の圧力は低
下するため、外囲器40の内部空間と外部空間との圧力
差が生じ、両パネル10・20が外側から押圧される。
この状態で外囲器40が封着材層41の軟化温度まで降
温されると、封着材層41及び接着材層94が硬化する
ので、隔壁24の頂部と前面パネル10との隙間が少な
い状態で封着がなされる。それと共に、容器部材90の
背面パネル20上への固着もなされて、外囲器40は加
熱炉61から排出される。
【0111】封着工程が終わった後、延設管93の先端
部をカットして開封してから、これに真空ポンプを連結
して真空排気を行う。なお、図示はしないが、通過窓6
1cに開閉シャッタを設けておいて、容器本体91が通
過するときだけ開放するようすることが、加熱炉61内
部を保温する上で好ましい。
【0112】(外囲器40の内部空間を減圧する方法に
ついての変形例)上記実施の形態9,10においては、
最初は延設管93の先端部を開放しておいて、容器本体
91を加熱してから延設管93の先端部をバーナで封止
することによって、外囲器40の内部空間及び容器本体
91内と外部空間とをガス流通が遮断された状態にした
が、延設管93の先端部を最初から閉じておいても、封
着材層41が軟化するより先に容器本体91を加熱昇温
させれば、封着材層41が軟化した後に容器本体91の
温度を下げると、同様に内部は減圧されることになる。
【0113】また、上記実施の形態8〜10において
は、外囲器40の内部空間を減圧する際に、外囲器40
を温度降下したり、外囲器40に連結した容器部材90
を温度降下することによって行ったが、この他にも、次
のように、内部に封入されているガス分子の数を減らす
ことによって減圧する変形例が考えられる。例えば予
め、外囲器40の内部、或は外囲器40に連結した容器
部材90の内部に酸素ガスを封入しておき、封着材層4
1が軟化した状態にあるときに、レーザ光を照射するこ
とによって酸素をオゾンに変化させ、封入されているガ
ス分子の数を減らすことによって、外囲器40の内部空
間を減圧することも可能である。
【0114】また、予め外囲器40の内部、或は外囲器
40に連結した容器部材90の内部に、熱や光などの刺
激を加えることによって活性化される気体吸着材(例え
ばゲッター)と、この気体吸着材が活性化されるときに
吸着されるガスを封入しておき、封着材層41が軟化状
態にあるときに気体吸着材が活性化されるようにすれ
ば、封入されているガス分子の数を減らし外囲器40の
内部空間を減圧することができる。
【0115】そのため、気体吸着材として、封着材層4
1の軟化温度以上の温度で活性状態になるものを用いて
もよいし、封着材層41が軟化状態にあるときに気体吸
着材にレーザ光を照射してこれを活性化させるようにし
てもよい。 〔実施の形態11〕本実施の形態は実施の形態1と同様
であるが、図19に示すように、外囲器40を形成する
前に、予め背面パネル20の隔壁24の頂部全体にわた
って、隔壁24と前面ガラス基板10とを接合するため
の接合材層45を形成しておく点が異なっている。
【0116】接合材層45を形成する接合材料として
は、隔壁24と前面ガラス基板10とを接合する能力を
持ち、且つPDPの動作に悪い影響を与えることのない
材料を用いればよく、ここでは、封着材層41と同様の
低融点ガラスを用いることとする。接合材層45は、こ
の接合材料(低融点ガラス)を含むペーストを、スクリ
ーン印刷などを用いて隔壁24の頂部に塗布し、焼成す
ることによって形成することができる。
【0117】このように隔壁24の頂部に接合材層を形
成した上で、実施の形態1と同様に、封着工程におい
て、封着材層41及び接合材層45が軟化しているとき
に外囲器40の内部が外部より圧力が低くなるよう圧力
差を設ければ、内外の圧力差によって両パネル10・2
0が外側から均一的に押圧された状態となるので、接合
材層45は全体的に前面ガラス基板10と確実に接触す
ることになる。従って、この状態のまま封着材層41及
び接合材層を硬化させると、隔壁24の頂部と前面ガラ
ス基板10とは、全体にわたって確実に接合材層45に
よって接合されることになる。
【0118】本実施形態の製造方法によって作製された
PDPは、隔壁24と前面ガラス基板10との間は全体
にわたって接合されているので、放電ガスを高圧で封入
することができ、且つPDP駆動時における振動抑制効
果や表示品位を向上させる効果は、実施の形態1と比べ
てより優れたものとなる。なお、本実施形態では、実施
の形態1の製法について隔壁24の頂部に予め接合材層
45を設けておく技術について説明したが、上記実施の
形態2〜10に示したいずれの製法においても適用でき
る。すなわち、上記実施の形態2〜10に示した例にお
いて、隔壁24の頂部に予め接合材層45を設けておけ
ば、作製されたPDPは、隔壁24と前面ガラス基板1
0との間は全体にわたって接合されているので、放電ガ
スを高圧で封入することができ、且つPDP駆動時にお
ける振動抑制効果や表示品位向上効果は、実施の形態2
〜10と比べてより優れたものとなる。
【0119】〔実施の形態12〕本実施形態は、実施の
形態1と同様であるが、封着工程に入る前に、予め、図
20(a),(b)に示すように、前面パネル10及び
背面パネル20の一方または両方の外周部表面におい
て、封着材層41を形成する領域近傍に基板変形規制リ
ブ46を形成しておく。
【0120】図20(a)の例では、封着材層41の外
側に沿って基板変形規制リブ46が形成され、図20
(b)の例では、封着材層41の外側と内側に沿って基
板変形規制リブ46a,46bが形成されている。この
ように基板変形規制リブ46を形成しておけば、クリッ
プ42で両パネル10・20の外周部を押圧しても両パ
ネル10・20の変形は防止できる。
【0121】すなわち、図20(d)に示すように封着
材層41の近傍に基板変形防止用のリブが形成されてい
ない場合は、封着工程において、封着材層41が軟化し
たときに、クリップ42の押圧力によって、外囲器40
の外周部では、両パネル10・20が互いに接近する方
向(矢印A)に変形しようし、それに伴って外囲器40
の中央部では、隔壁24の端部を支点として、てこの作
用により両パネル10・20が互いに離れる方向(矢印
B)に変形しようとする。このような作用は、隔壁24
の頂部と前面パネル10との間隙を大きくするので好ま
しくない。
【0122】これに対して、上記のように基板変形規制
リブ46を形成しておけば、封着工程において、封着材
層41が軟化しても、クリップ42の押圧力による両パ
ネル10・20の変形作用は生じない。従って、基板変
形規制リブ46を設けることによって、隔壁24の頂部
と前面パネル10との間の間隙を抑える効果を高めるこ
とができることになる。
【0123】また、上記のように、隔壁24とは別の基
板変形規制リブ46を設ける方法の他に、図20(c)
に示すように、クリップ42で押圧する位置が隔壁24
の端部よりも内側となるように設定すること、すなわ
ち、クリップ42で画像表示領域を押圧するようにする
ことによっても、同様にクリップ42の押圧力による両
パネル10・20の変形作用は防止することができる。
【0124】なお、図10(b)の例では、封着材層4
1の内側に沿っても基板変形規制リブ46bが形成され
ているので、封着材層41が軟化した状態で外囲器40
の内圧が外圧よりも低くなったときに封着材層41が表
示エリア内に流入するのを防止する効果も奏する。すな
わち、図20(b)の内側の基板変形規制リブ46b
は、実施の形態3で説明した封着材流入防止リブ44の
働きを兼ねていることになる。
【0125】基板変形規制リブ46を形成する際の高さ
については、両パネル10・20を対向配置したとき
に、隔壁24と同程度の高さとなるように形成するのが
好ましい。これは、基板変形規制リブ46の高さが隔壁
24の高さよりも高いと、隔壁24の頂部と前面パネル
10との間に間隙が形成されることになる一方、基板変
形規制リブ46が隔壁24と比べて低すぎると、両パネ
ル10・20の変形防止効果があまり期待できないため
である。
【0126】基板変形規制リブ46の形成方法について
は、実施の形態3で封着材流入防止リブ44を形成する
場合について説明したのと同様、背面ガラス基板21に
隔壁24を形成する際に、同じ材料で同時に基板変形規
制リブ46を形成すれば、容易に形成することができ
る。図21(a)〜(f)は、背面パネル20に設ける
基板変形規制リブ46の形状の具体例を示す部分上面図
である。図中、斜線で示す領域Cが、封着材層41を形
成する領域である。
【0127】(a)では、封着材層41が形成される領
域Cの外側と内側に沿って、連続線状に基板変形規制リ
ブ46a,46bが形成されている。(b)では、封着
材層41が形成される領域Cを跨いで、基板変形規制リ
ブ46が、一定の間隔で分散されている。(c)では、
封着材層41が形成される領域Cの中に、短い基板変形
規制リブ46がランダムに分散されている。
【0128】(d)では、封着材層41が形成される領
域Cの中に、短い基板変形規制リブ46が、傾斜して一
定の間隔で分散されている。(e)では、封着材層41
が形成される領域Cの外側に沿って、破線状に基板変形
規制リブ46aが形成され、内側に沿って連続線状に基
板変形規制リブ46bが形成されている。
【0129】(f)では、封着材層41が形成される領
域Cを横切って、基板変形規制リブ46aが、一定の間
隔で分散され、内側に沿って連続線状に基板変形規制リ
ブ46bが形成されている。 〔本実施形態についての変形例〕なお、上記のように基
板変形規制リブ46を設ける技術やクリップ42で画像
表示領域を押圧する技術は、外囲器40の内部が外部よ
り圧力が低くなるよう圧力差を設けて封着工程を行う場
合に限らず、PDPの一般的な封着工程においても適用
することができ、同様の効果を奏する。
【0130】〔実施の形態13〕本実施の形態では、上
記実施の形態1〜10で説明したように封着工程を行っ
た後で、隔壁頂部に集中的にエネルギー照射することに
よって、隔壁頂部と前面パネルとの接合を行う例を示
す。図22は、レーザ光照射により隔壁頂部と前面パネ
ルとの接合を行う工程を示す図である。
【0131】先ず、実施の形態1〜10と同様にして、
前面パネル10と背面パネル20とを重ね合わせて外囲
器40を形成し、封着材層41を軟化し硬化させること
によって封着を行う(図22(a))。次に図22
(b)に示すように、レーザ加工機200を用いて、封
着した外囲器40の前面パネル10側から隔壁頂部にレ
ーザ光を照射して接合する。
【0132】このレーザ加工機200は、詳しくは後述
するが、YAGレーザ発振器201からパルス状に発振
されるレーザ光をレーザヘッド203から照射しなが
ら、レーザヘッド203をワーク(外囲器40)に対し
て相対的に縦横方向(図中xy方向)に走査するもので
あって、レーザヘッド203には、集光レンズ204が
設けられ、レーザ光は、長円形状のスポットとしてワー
クの表面に集光して照射されるようになっている。
【0133】隔壁頂部にレーザ光が照射されると、その
頂部表面が集中的に高温に加熱される。そして、隔壁材
料の軟化温度(例えば500〜600℃)よりも高温に
加熱されて軟化(溶融)し、その後冷却されて硬化す
る。このとき、隔壁頂部と前面パネル10とはぴったり
と密着した状態にあるので、隔壁24と前面パネル10
とが接合される。
【0134】従って、このようにレーザ光を隔壁頂部に
照射しながらその位置を隔壁の長手方向に沿って図中矢
印の方向に走査することによって、パネル全体にわたっ
て隔壁24の頂部と前面パネル10とが接合されること
になる(図中斜線部は接合された部分)。図22(c)
においては、レーザ光を間欠的に照射しながら走査する
ことによって、隔壁頂部のレーザスポットが照射された
部分(図中斜線部)が、点状に連なって前面パネル10
と接合されている様子が示されているが、レーザ光を照
射する間隔を狭くしたりレーザ光を連続的に照射するこ
とによって、線状に接合することもできる。
【0135】このようにレーザ光を照射して隔壁24と
前面パネル10とを接合する工程を行う際に、外囲器4
0の内部空間と外部空間に圧力差を設けなくても接合は
できるが、上記実施の形態1〜5,7〜10の封着工程
で説明した外囲器40の内部空間を外部空間に対して減
圧にした状態をそのまま保ちながら行えば、隔壁頂部と
前面パネル10とがより密着した状態で接合されるので
望ましい。
【0136】図23は、レーザ加工機200の具体例を
示す概略斜視図である。本図に示すレーザ加工機200
は、ガントリー式と称されるレーザ加工機であって、テ
ーブル202はx方向に移動可能に支持され、このテー
ブル202を跨ぐようにアーチ210が設けられ、この
アーチ210によって、レーザトーチ211がy方向へ
移動可能に支持されている。そして、レーザトーチ21
1およびテーブル202は、ステッピングモータ(不図
示)により精密に駆動されるようになっている。
【0137】テーブル202上には、真空チャック機構
によって外囲器40を固定できるようになっている。ま
た、このレーザトーチ211にレーザヘッド203が固
着され、レーザ発振器201から発振されるレーザ光
は、石英ガラス製の光ファイバケーブル212を通って
レーザヘッド203に導かれる。レーザ発振器201と
しては、短時間で強い光を発振できるYAGレーザ発振
器または炭酸ガスレーザ発振器を用いるのが好ましく、
その出力は例えば10mWである。
【0138】このレーザ加工機200のテーブル202
に、先ず外囲器40をセットする。このとき、隔壁24
の長手方向がx方向に沿うようにセットする。そして、
レーザ光を隔壁24の頂部照射しながらx方向に走査す
ることによって、1つの隔壁24についての接合がなさ
れる。次に、y方向に隔壁ピッチに相当する距離だけず
らして同様の操作を行う。このような動作を繰り返すこ
とによって、パネル全体にわたって接合がなされる。
【0139】(本実施形態の効果)本実施形態の方法に
よれば、隔壁24と前面パネル10とが外囲器40全面
にわたって接合されるので、放電ガスを高圧で封入する
ことができ、PDP駆動時における振動抑制効果や表示
品位向上効果は、上記実施の形態11と同様に優れてい
る。
【0140】本実施形態の方法を用いて作製したPDP
について駆動実験を行った結果においても、従来のよう
に隔壁と前面パネルとの間の共振は起こらず、ノイズレ
ベルも従来の10分の1以下に低減され、セル間のクロ
ストークも全く観測されなかった。また、本実施形態の
方法によれば、上記実施の形態11のように隔壁頂部に
接合材を塗布しなくても接合することができるので、そ
の点で工程が簡便である。
【0141】また、本実施形態の方法によって製造され
たPDPは、背面パネル20の隔壁24の頂部と前面パ
ネル10とが、隔壁とは別の接合材で接合されているの
ではなく、隔壁24の材料によって融着されている。P
DPの画像表示領域に接合材が存在すると、その接合材
から放電ガス中に不純物が混じる可能性もあるが、本実
施形態の方法で製造されたPDPはそのような可能性を
なくせる点でも有利である。
【0142】但し、予め実施の形態11と同様に隔壁2
4の頂部に接合材層45を形成しておいて、外囲器40
を形成した後、本実施形態のようにレーザ光を接合材層
45に照射して前面パネル10と接合する方法をとるこ
とも可能であって、この場合、上記メリットは得られな
いが、より確実に接合を行うことはできる。なお、接合
材層45を形成する場合は、接合材に黒色フィラーのよ
うにレーザ光の吸収を向上させる物質を混ぜておけば、
更に確実に接合することができる。
【0143】(本実施形態の変形例)上記のようなレー
ザ加工機200は、一般的にワークに対してマイクロオ
ーダーで精密な2次元レーザ加工を施すことが可能であ
って、このレーザ加工機200に、ワークの表面を観測
する装置を設けることによって、以下に説明するように
更に精密な接合を行うことができる。
【0144】図24に示すレーザ加工機200において
は、レーザヘッド203とは別に観測用ヘッド205を
備えられている。この観測用ヘッド205には、ワーク
表面にプローブ光を照射するプローブ光発生器206
と、ワーク表面で反射された光を検出する検出器207
とを備え、レーザヘッド203と同様にワーク(外囲器
40)に対して相対的に縦横方向(図中xy方向)に走
査できるようになっている。
【0145】そして、先ずレーザ光を照射するのに先立
って、制御器208は、観測用ヘッド205を走査しな
がら検出器207からの信号を受信することによって、
隔壁24の形状をモニターする(テーブル202上のx
y座標において、隔壁頂部の存在する位置を記憶す
る)。次に、レーザ光を照射しながらレーザヘッド20
3をX方向に走査するが、このとき、制御器208は、
上記のモニターした隔壁頂部の位置情報を用いて、レー
ザ光のスポットが丁度隔壁24の頂部中央に照射される
ように、レーザヘッド203をY方向に微調整する。
【0146】これによって、仮に隔壁24が湾曲(蛇
行)したり部分的に欠けたりしていたとしても、確実に
隔壁中央部にレーザが照射され、高精度の接合がなされ
ることになる。この他に、図24に示すレーザ加工機2
00を用いて、隔壁頂部の部分ごとの幅や光反射率をモ
ニターしておいて、レーザ光を照射する強度をそれに応
じて調整することも可能である。
【0147】例えば、隔壁頂部にレーザ光を照射して軟
化させる場合、隔壁頂部の幅が大きい部分や光反射率が
大きい部分では、レーザ光が照射されても昇温しにくい
ので、接合面積も小さくなると考えられる。一方、隔壁
頂部に接合材層が形成されている場合には、隔壁頂部の
幅が大きいところは接合材の量も多いので、接合面積が
大きくなる可能性も考えられる。従って、隔壁頂部の幅
や光反射率にばらつきがある場合は、レーザ光の照射強
度が固定されていると、各部分の接合状態(隔壁頂部の
溶融する面積)にばらつきが生じやすい。
【0148】これ対して、モニターした隔壁頂部の部分
ごとの幅や光反射率に応じてレーザ光の照射強度や照射
角度を制御すれば、隔壁頂部の部分ごとのばらつきに起
因する接合状態のばらつきをなくすことができる。な
お、本実施形態では、レーザ光照射による隔壁24と前
面パネル10との接合工程を、外囲器40の内部空間を
外部空間に対して低圧にした状態で封着工程を行った後
で行う例を示したが、この接合工程は、従来の封着工程
の後で行うこともできる。ただし、この場合、本実施形
態と比べて、隔壁24と前面パネル10との間隙が大き
いので接合状態が劣ると考えられる。
【0149】また、本実施形態では、レーザ光照射によ
る隔壁24と前面パネル10との接合工程を封着工程の
後に行う例を示したが、この接合工程は、封着工程に先
立って行うことも可能であるし、封着工程を行いながら
これと並行して行うことも可能である。封着工程に先立
ってこの接合工程を行う場合、パネル全体にわたって良
好に接合させるために、例えば実施の形態2のように外
囲器40の外周部をシール材層でシールしておいて外囲
器40の内部空間から排気することによって減圧にしな
がら接合工程を行うことが望ましい。
【0150】また、本実施形態では、レーザ光を隔壁2
4の頂部に照射することによって隔壁24の頂部や接合
材を軟化(溶融)させる例を示したが、隔壁頂部を集中
的に加熱できればよく、超音波のようなエネルギーを隔
壁24の頂部に照射したり、前面パネル10をヒータで
集中的に加熱することによっても同様に隔壁頂部や接合
材を軟化させることは可能である。
【0151】また、外囲器40を形成する際に、隔壁2
4の材料が軟化する温度程度に前面パネル10を加熱し
た状態で背面パネル20に重ねることによっても、前面
パネル10に密接する隔壁24の頂部や接合材を軟化さ
せて接合することが可能と考えられる。 〔実施の形態14〕本実施形態では、PDPを製造する
際、放電ガス封入工程の後などに、外囲器に付いている
排気管(例えば上記実施の形態1で示した配管部材2
6)を容易にチップオフすることのできる排気管封止装
置について説明する。
【0152】図25は、排気管300に排気管封止装置
310が取り付けられる様子を示す斜視図であり、図2
6は、排気管300に取り付けられている排気管封止装
置310の概略断面図である。なお、図25,26で
は、外囲器は示されていないが、排気管300の図中下
端側が根元であって、この根元が背面パネルの通気孔に
接続されている(図5参照)。
【0153】排気管封止装置310は、排気管300を
加熱するための発熱ユニット311と、この発熱ユニッ
ト311の排気管300に対する装着位置を規制する規
制部材315とから構成されている。発熱ユニット31
1は、排気管300の外径よりもかなり大きい径を持つ
円筒状の支持部材312と、この支持部材の内周面全体
にわたって張りめぐらされたコイル状の電熱ヒータ31
3とから構成されている。
【0154】規制部材315は、排気管300を挿入す
る孔が中心軸に沿って形成された円柱状の部材であっ
て、その片端側(図中下側)には、発熱ユニット311
の片端部(図中上端部)が填まり込むよう小径の填込部
316が形成されている。この規制部材315は、中心
軸を通る平面で2つの規制部材片315a,315bに
分割できるようになっている。
【0155】規制部材315の材料としては、絶縁性が
高く、排気管300が溶融する温度でも溶融しないセラ
ミックスなどが望ましい。規制部材315の孔は、排気
管300の外形よりやや大きい径であることが望まし
い。これは、孔の径が大きすぎると規制部材315の位
置ががたつき、位置の規制ができないからである。
【0156】また、填込部316は、発熱ユニット31
1の径よりやや小さくすることが望ましい。これは、大
きすぎるとヒータに接触し、昇温の妨げとなり、一方小
さすぎると、電熱ヒータ313の位置ががたつき、位置
の規制ができないからである。上記構成の排気管封止装
置310を用いて、以下のように排気管300の封止を
行う。
【0157】先ず、排気管300のチップオフすべき位
置に、発熱ユニット311を配置する。次に、排気管3
00と発熱ユニット311との間に規制部材315の填
込部316を挿入する。そして、電熱ヒータ313に通
電し、排気管300を加熱してチップオフする。 (本実施形態の効果について)仮に規制部材315を用
いないで発熱ユニット311だけで排気管300をチッ
プオフする場合は、電熱ヒータ313が排気管300に
接触しやすく、溶融した排気管300が電熱ヒータ31
3に溶着して排気管300が破壊されることもあるが、
上記のように規制部材315を用いてチップオフを行え
ば、電熱ヒータ313と排気管300とが接触すること
なくこれを行うことができる。
【0158】また、規制部材315が、排気管300の
軸線を含む平面で割断した割型になっているので、発熱
ユニット311を排気管300に填めた後、規制部材3
15を排気管300と電熱ヒータ313との間に容易に
装着することができる。 (本実施形態の変形例について)本実施形態では、規制
部材315が規制部材片315a,315bに分割でき
るようになっているが、規制部材315は、必ずしも分
割可能な構成でなくてもよい。
【0159】図26の排気管封止装置310では、規制
部材315の填込部316の外側に発熱ユニット311
の一端が填まり込むようになっていたが、図27の排気
管封止装置310では、規制部材315の填込部316
の内側に発熱ユニット311の一端が填まり込むように
なっている。この場合も、同様の効果を得ることができ
る。
【0160】図26の排気管封止装置310では、発熱
ユニット311の一端が規制部材315に填まり込むよ
うになっていたが、図28に示す排気管封止装置310
では、発熱ユニット311の両端が規制部材315に填
まり込むようなっている。このように2ヶ所で規制すれ
ば、より確実に、電熱ヒータ313と排気管300との
位置を規制して、相互の接触を防止することができる。
【0161】また、上記排気管封止装置310では、規
制部材315と発熱ユニット311とを別体としたが、
図29に示す排気管封止装置320のように、支持部材
312と規制部材315とが一体化させたような構成と
することもできる。すなわち、図29の排気管封止装置
320は、片側に蓋部321aが形成された円筒状の規
制部材321の内周面に電熱ヒータ322が配設された
一体構成であって、蓋部321aの中心部に排気管30
0に填め込む孔が開設されている。
【0162】図30の排気管封止装置330も、ヒータ
を支持する支持部材と規制部材とが一体化されたもので
あって、両側に蓋部331a,331bが形成された円
筒状の規制部材331の内周面に電熱ヒータ332が配
設された構成である。この排気管封止装置330は、円
筒状であるがその中心軸を含む平面によって分割可能で
ある。この排気管封止装置330は、2分割可能あっ
て、図30では2分割された片方だけが図示されてい
る。
【0163】このような排気管封止装置320,330
を用いても,排気管300に填め込んで電熱ヒータを作
動することにより、上記排気管封止装置310と同様に
排気管300をチップオフすることができる。 〔実施の形態1〜14についての変形例など〕上記実施
の形態では、背面パネル20側に隔壁24が設けられた
PDPを例示したが、前面パネル10側に隔壁を設ける
場合においても、同様に実施することができる。
【0164】上記実施の形態ではAC型のPDPを例に
とって説明したが、本発明は、AC型のPDPに限ら
ず、隔壁が配設された基板上に別の基板を重ね合わせて
封着することのよって作製するガス放電パネルを作製す
るのに広く適用することできる。
【0165】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ガス放
電パネルの外囲器を形成した後、その両基板の外周部ど
うしを封着材で封着する工程を行う際に、外囲器の内部
圧力が外部圧力よりも低くなるよう圧力調整しながら行
うことによって、一方の基板上の隔壁頂部と他方の基板
とが全体的にぴったり密着した状態で封着することが可
能となり、これによって、PDP駆動時における振動や
クロストークの発生が抑制される。
【0166】ここで、更に、外囲器を形成する前に、一
方の基板上の隔壁頂部に接合材を配設しておき、封着材
による両基板の外周部の封着と共に、接合材によって隔
壁頂部と他方の基板との接合を行うようにすれば、パネ
ル全面にわたって隔壁頂部と他方の基板とが接合される
ので、放電ガスを高圧で封入することができ、振動やク
ロストークの発生の抑制効果はより顕著になる。
【0167】また、封着工程の中において、或は封着工
程の前後において、レーザ光や超音波などのエネルギー
を隔壁頂部に照射する方法を用いて隔壁頂部と他方の基
板とを接合することによっても、同様に、パネル全面に
わたって隔壁頂部と他方の基板との間隙をなくすことが
できる。また、排気管をチップオフする際に、保持手段
を用いて、排気管から距離を確保した状態で発熱体を保
持し、この状態で発熱体を駆動させれば、排気管を容易
に且つ確実にチップオフすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る交流面放電型PDPを示す斜
視図である。
【図2】図1のPDPに回路ブロックを実装した表示装
置の構成図である。
【図3】実施の形態1の封着工程で用いる封着装置の断
面を模式的に示す図である。
【図4】図3に示す封着装置の概略斜視図である。
【図5】実施の形態2の封着工程を説明する図である。
【図6】実施の形態3の封着工程を説明する図である。
【図7】実施の形態4の封着工程を説明する図である。
【図8】実施の形態5の封着工程を説明する図である。
【図9】実施の形態5の封着過程を示す図である。
【図10】実施の形態7の封着工程を示す斜視図であ
る。
【図11】実施の形態7の封着工程で用いる低内圧容器
の作製方法を示す図である。
【図12】実施の形態7の封着工程に使用するベルト式
加熱装置を示す概略構成図である。
【図13】実施の形態7の封着工程における状態変化を
示す説明図である。
【図14】実施の形態8で封着工程に用いるベルト式加
熱装置を示す概略構成図である。
【図15】図14のベルト式加熱装置で封着工程がなさ
れる様子を示す図である。
【図16】実施の形態9の封着工程の様子を示す図であ
る。
【図17】実施の形態10で使いるベルト式加熱装置を
示す概略構成図である。
【図18】上記ベルト式加熱装置で封着工程がなされる
様子を示す図である。
【図19】実施の形態11の封着工程がなされる様子を
示す図である。
【図20】実施の形態12の封着工程がなされる様子を
示す図である。
【図21】実施の形態12にかかる基板変形規制リブの
形状の具体例を示す部分上面図である。
【図22】実施の形態13において、レーザ光照射によ
り隔壁頂部と前面パネルとの接合を行う工程を示す図で
ある。
【図23】実施の形態13で用いるレーザ加工機の具体
例を示す概略斜視図である。
【図24】実施の形態13で用いるレーザ加工機の一例
を示す図である。
【図25】実施の形態14で用いる排気管封止装置を示
す斜視図である。
【図26】上記排気管封止装置の概略断面図である。
【図27】実施の形態14にかかる排気管封止装置の変
形例を示す図である。
【図28】実施の形態14にかかる排気管封止装置の変
形例を示す図である。
【図29】実施の形態14にかかる排気管封止装置の変
形例を示す図である。
【図30】実施の形態14にかかる排気管封止装置の変
形例を示す図である。
【符号の説明】
10 前面パネル 11 前面ガラス基板 12 放電電極 13 誘電体層 14 保護層 20 背面パネル 21 背面ガラス基板 21a,21b 通気孔 22 アドレス電極 23 誘電体層 24 隔壁 25 蛍光体層 26 配管部材 26a 接着材層 30 放電空間 40 外囲器 41 封着材層 42 クリップ 43 シール材層 44 封着材流入防止リブ 45 接合材層 46 基板変形規制リブ 50 封着装置 70 低内圧容器 74 接着材層 90 容器部材 100 加熱装置 200 レーザ加工機 202 テーブル 203 レーザヘッド 205 観測用ヘッド 206 プローブ光発生器 207 検出器 310 排気管封止装置 311 発熱ユニット 312 支持部材 313 電熱ヒータ 315 規制部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平11−66407 (32)優先日 平成11年3月12日(1999.3.12) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平11−119446 (32)優先日 平成11年4月27日(1999.4.27) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平11−122106 (32)優先日 平成11年4月28日(1999.4.28) (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 日比野 純一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 山下 勝義 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 米原 浩幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 桐原 信幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 大谷 和夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 野々村 欽造 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5C012 AA09 BC03 BC04 5C040 FA01 GB03 GB14 HA01 HA05 MA23

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の基板が対向配置されてなる外囲器
    に取り付けられた排気管を溶融することによって封止す
    る封止ステップを含むガス放電パネルの製造方法であっ
    て、 前記排気管の周囲に、当該排気管から距離を確保した状
    態で発熱体を装着する第1サブステップと、 配置された発熱体で前記排気管を加熱する第2サブステ
    ップとを備え、 前記第1サブステップでは、 前記排気管と前記発熱体との間に填まり込む填込部を備
    えた規制部材を介在させることにより、前記排気管から
    距離を確保した状態で発熱体を装着することを特徴とす
    るガス放電パネルの製造方法。
  2. 【請求項2】 一対の基板が対向配置されてなる外囲器
    に取り付けられた排気管を溶融することによって封止す
    る排気管封止装置であって、 前記排気管に装着され、前記排気管と発熱体との間に填
    まり込む填込部を備えた規制部材を介在させることによ
    り、当該排気管から距離を確保した状態で前記発熱体を
    保持する発熱体保持手段を備えることを特徴とする排気
    管封止装置。
  3. 【請求項3】 前記発熱体を前記排気管の外経よりも大
    きい径の筒状に保持してなる発熱ユニットを備え、 前記規制部材は、 前記発熱体が前記排気管の周りに距離をおいて配置され
    るよう、前記発熱ユニットの前記排気管に対する装着位
    置を規制することを特徴とする請求項2記載の排気管封
    止装置。
  4. 【請求項4】 一対の基板が対向配置されてなる外囲器
    に取り付けられた排気管を溶融することによって封止す
    る排気管封止装置であって、 発熱体を前記排気管の外経よりも大きい径の筒状に保持
    してなる発熱ユニットと、 前記発熱体が前記排気管の周りに距離をおいて配置され
    るよう、前記発熱ユニットの前記排気管に対する装着位
    置を規制する規制部材とから構成され、 前記規制部材は、前記排気管と前記発熱体との間に介在
    され、 前記規制部材および発熱ユニットの少なくとも一方は、 前記排気管の軸を含む平面に沿って分割可能であること
    を特徴とする排気管封止装置。
  5. 【請求項5】 前記規制部材は、 前記発熱ユニットと前記排気管との間における2ヶ所以
    上に介在されることを特徴とする請求項3または4記載
    の排気管封止装置。
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