JP2003114517A - 露光用マスク材料の処理方法 - Google Patents

露光用マスク材料の処理方法

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JP2003114517A
JP2003114517A JP2001310966A JP2001310966A JP2003114517A JP 2003114517 A JP2003114517 A JP 2003114517A JP 2001310966 A JP2001310966 A JP 2001310966A JP 2001310966 A JP2001310966 A JP 2001310966A JP 2003114517 A JP2003114517 A JP 2003114517A
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mask material
sulfite
exposure
silver
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JP2001310966A
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Kunihiro Nakagawa
邦弘 中川
Yuji Toyoda
裕二 豊田
Yoshihiro Kagawa
善裕 賀川
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】周辺の画像に影響を受けることなく、画像、特
に細線の線幅が忠実に再現される露光用マスク材料の処
理方法を提供する。 【解決手段】ガラス基材とハロゲン化銀乳剤層の間に物
理現像核層を有し、物理現像によりガラス基材上に厚さ
1ミクロン以下の金属銀画像を形成し、該金属銀画像の
最高光学濃度が1.0以上であるハロゲン化銀感光性露
光用マスク材料の処理方法において、現像工程が亜硫酸
塩を含有しかつ亜硫酸塩以外のハロゲン化銀溶剤を実質
的に含有しない第1現像液で処理する第1現像工程と亜
硫酸塩および亜硫酸塩以外のハロゲン化銀溶剤の両方を
含有する第2現像液で処理する第2現像工程よりなるこ
とを特徴とする露光用マスク材料の処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回路パターン等
を形成するための露光用マスク材料の処理方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】田辺功、竹花洋一、法元盛久著「フォト
マスク技術の話」工業調査会(1996)によると、露
光用マスクはフィルムやガラスといった透明基板上にハ
ロゲン化銀写真乳剤層(エマルジョンマスク)やクロム
などの金属薄膜(ハードマスク)を設けることによって
製造されている。近年のプリント基板の小サイズ化、精
細化にともなって、露光用マスクにはこれまで以上の寸
法精度が求められ、基材はフィルムからガラスへと徐々
に市場がシフトしつつある。
【0003】このうちエマルジョンマスクは、ハロゲン
化銀写真感光層に光照射すると、感光部のハロゲン化銀
が現像処理によって黒化像を形成する。銀塩写真法を利
用したエマルジョンマスクでは、レーザー光源に対応す
る高感度化が容易で、かつシステムが簡便であるが、2
ミクロン〜6ミクロンという比較的厚い膜中に黒化銀が
分散されているため、いかに硬調な写真処理を施しても
画像の厚みによって画質が低下するため、10ミクロン
以下の画像には適さない。
【0004】一方、ハードマスクの遮光膜は金属薄膜
で、主流は厚さ0.1ミクロン程度のクロム膜である。
そのため、1ミクロン程度の微細な画像の再現性にも優
れているが、エッチング処理等の工程が複雑で、簡便に
ハードマスクで露光用マスクを得られるには至っていな
い。その上高感度のフォトポリマーによるレジスト膜形
成・描画工程の鮮鋭度・安定性がいまだ不十分で、レー
ザー光源等で直接微細な画像を描画するには適していな
い。しかもクロムは環境上の問題があり、近年、他の方
法への転換が迫られている。
【0005】我々はすでに特開平12−10258号公
報において透明基板上に直接銀画像を形成する回路パタ
ーン形成用の遮光膜を得ることを提案した。これによる
と、得られた露光用マスクはゼラチンを含有しないの
で、露光用マスクとして連続使用してもエマルジョンマ
スクのように熱や紫外線で変色、変性することがない上
に、ガラス基材上に厚さ1ミクロン以下の金属銀画像を
形成することができ、しかも最高光学濃度が1.0以上
の金属銀画像が得られるので、微細な画像でもシャープ
に再現することができる。しかし、画像の再現性、特に
細線の線幅の再現性が周辺の画像密度に依存するという
問題があり、対策が求められていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、周辺
の画像密度に影響を受けることなく、画像、特に細線の
線幅が忠実に再現される露光用マスク材料の処理方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは検討した結
果、ガラス基材とハロゲン化銀乳剤層の間に物理現像核
層を有し、物理現像によりガラス基材上に厚さ1ミクロ
ン以下の金属銀画像を形成し、該金属銀画像の最高光学
濃度が1.0以上であるハロゲン化銀感光性露光用マス
ク材料の処理方法において、現像工程が、亜硫酸塩を含
有しかつ亜硫酸塩以外のハロゲン化銀溶剤を実質的に含
有しない第1現像液で処理する第1現像工程と亜硫酸塩
および亜硫酸塩以外のハロゲン化銀溶剤の両方を含有す
る第2現像液で処理する第2現像工程よりならしめるこ
とによって上記問題を解決することができた。好ましく
は、未感光の露光用マスク材料を処理した場合、第1現
像液中で還元されるハロゲン化銀量を全ハロゲン化銀量
の50%以下にすることによって上記問題を解決するこ
とができた。より好ましくは、第2現像液に含有される
亜硫酸塩以外のハロゲン化銀溶剤をチオ硫酸塩にするこ
とにより上記問題を解決することができた。さらに好ま
しくは、ハロゲン化銀感光性露光用マスク材料にガラス
基材と物理現像核層の間に金属酸化物によって構成され
る層を含有せしめることによって上記問題を解決するこ
とができた。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の露光用マスク材料は銀錯塩拡散転写法(以後D
TR法と称する)の原理によってガラス基材上に銀膜を
形成させる。DTR法とは米国特許第2352014号
明細書、或いはフォーカル・プレス、ロンドン ニュー
ヨーク(1972年)発行 アンドレ ロット及びエデ
ィスワイデ著 「フォトグラフィック・シルバー・ハラ
イド・ディヒュージョン・プロセシズ」に記載されてい
るように、未露光のハロゲン化銀が溶解し、可溶性銀錯
化合物に変換され、これがハロゲン化銀乳剤層中を拡散
し、物理現像核の存在場所にて現像され銀膜を形成す
る。一方、露光部のハロゲン化銀は光照射によって潜像
核が形成しており、該乳剤層中で化学現像される。これ
を現像後に温水などで洗浄すると、水溶性ゼラチンを主
たるバインダーとして含有するハロゲン化銀写真感光層
は除去され、未露光部で物理現像核上に形成した銀膜だ
けがガラス基材上に残り、画像を形成する。
【0009】本発明のガラス基材としては、当業者で公
知のガラス基材を使用することができる。用途、求めら
れる性能等によって選択する必要があるが、たとえば、
ソーダ石灰、ホワイトクラウンなどのソーダライムガラ
ス、ホウケイ酸、無アルカリ、アルミノケイ酸等の低膨
張ガラス、合成石英ガラス、などが挙げられる。
【0010】本発明で用いられる物理現像核層の物理現
像核としては、銀錯塩拡散転写法で通常用いられる公知
のものでよく、例えば金、銀等の金属コロイドあるいは
銀、パラジウム、亜鉛等の水溶性塩と硫化物を混合した
金属硫化物を使用できる。保護コロイドとして、各種親
水性コロイドを用いることもできる。これらの詳細及び
製法については、例えば、特公昭48−30562号、
特開昭48−55402号、同53−21602号公
報、フォーカル・プレス、ロンドン ニューヨーク(1
972年)発行 アンドレ ロット及びエディス ワイ
デ著 「フォトグラフィック・シルバー・ハライド・デ
ィヒュージョン・プロセシズ」を参照し得る。また塗布
助剤として界面活性剤を含有せしめることもできる。
【0011】本発明において、ハロゲン化銀乳剤の種類
としては、要求される感度や写真特性、処理剤との組み
合わせに応じて当業者で知られる様々なものを用いるこ
とができるが、代表的には塩化銀、塩臭化銀、塩ヨウ化
銀、塩ヨウ臭化銀が用いられる。中でも塩化銀が70モ
ル%以上のハロゲン組成を有するものが特に好ましい。
該ハロゲン化銀の結晶の平均粒径は0.05〜0.5μm
である。ハロゲン化銀結晶の晶癖は正六面体、正八面
体、正十六面体、平板状等のいずれでもよいが、正六面
体が好ましい。コアシェル構造をとることもできる。表
面をヨウ素や臭素で変換することもできる。また、ハロ
ゲン化銀結晶を形成する際にイリジウム化合物及びロジ
ウム化合物を含有させてもよい。所望する感度や付与す
べき性能によってイリジウム化合物及びロジウム化合物
の含有量は異なるが、ハロゲン化銀1モルあたり10-8
〜10-3モルが好ましい。その上本発明のハロゲン化銀
乳剤は、必要に応じて還元増感、硫黄増感、金増感、金
硫黄増感等の化学増感し、さらに高い感度を得ることが
できる。
【0012】本発明のハロゲン化銀乳剤は、アルゴンレ
ーザー、ヘリウム・ネオンレーザー、半導体レーザー、
発光ダイオード等の各種光源に対応させる等の目的で必
要に応じて通常のハロゲン化銀写真乳剤に使用される増
感色素によって分光増感することができる。光源の波長
や強度、添加される化合物の種類により選択する必要が
あるが、シアニン色素、メロシアニン色素、ローダシア
ニン色素、オキソノール色素、スチリル色素、ベースス
チリル色素等あらゆる色素を単独ないしは混合して添加
することができる。また、イラジエーションあるいはハ
レーションによる画像劣化に対応するために通常のハロ
ゲン化銀写真乳剤に使用される染料や顔料を添加するこ
とができる。
【0013】本発明の乳剤層には、必要に応じて以下の
当業者で知られる添加剤を添加することができる。アニ
オン、カチオン、ベタイン、ノニオン系の各種界面活性
剤、カルボキシメチルセルロース等の増粘剤、消泡剤等
の塗布助剤、エチレンジアミンテトラアセテート等のキ
レート剤、ハイドロキノン、ポリヒドロキシベンゼン
類、3ーピラゾリジノン類等の現像主薬を含有させても
よい。また、アザインデン類、複素環式メルカプト化合
物などの安定剤、かぶり抑制剤を添加することもでき
る。
【0014】本発明のハロゲン化銀乳剤層のバインダー
としては、水溶性ゼラチン単独または、ガゼイン、デキ
ストリン、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、澱粉
等と組み合わせることができる。水溶性ゼラチンにおい
ては酸処理ゼラチン、アルカリ処理ゼラチン、ゼラチン
誘導体、グラフト化ゼラチン、低分子量ゼラチン等のい
ずれも使用することができる。本発明において当業者で
知られる硬膜剤を添加してハロゲン化銀乳剤層を硬膜さ
せてもよい。
【0015】本発明の露光用マスクの金属銀画像の厚さ
は1ミクロン以下で、該金属銀画像の最高光学濃度は
1.0以上である。ガラス基材の表面は必ずしも平坦で
はなく、かつ塗布工程のふれ、あるいは露光用マスク材
料中に含有される粒状物質等の影響で、金属銀膜の厚み
は必ずしも一定ではない。したがって本発明における金
属銀画像の厚さとは、10ミリ×10ミリの正方形以上
のサイズでの平均厚さとして示される。また、金属銀画
像の光学濃度は画像の種類によって異なり、たとえば非
常に微細な画像では、大面積部(いわゆるベタ部)に比
べて光学濃度は半分以下になりうる。本発明では同様に
して最高光学濃度とは10ミリ×10ミリの正方形以上
の金属銀画像の中心部分の最高濃度を言うこととする。
【0016】本発明の露光用マスク材料において、ハロ
ゲン化銀乳剤層と物理現像核層以外に、必要に応じて物
理現像核層との間に親水性コロイドからなる中間層を設
けてもよい。また保護層として最上層を設けてもよい。
ガラス表面における光の反射や散乱、すなわちハレーシ
ョンによる画像劣化を防ぐ目的で、上記の物理現像核層
や中間層に当業者で知られる染料や顔料を添加してもよ
い。またガラス裏面における光の反射や散乱、すなわち
ハレーションによる画像劣化を防ぐ目的で、ガラス基材
に対してハロゲン化銀乳剤層と逆の面(裏面)に当業者
で知られる染料や顔料を含有する親水性コロイド層を設
けてもよい。
【0017】通常のハロゲン化銀感光材料とは異なり、
DTR法を用いたハロゲン化銀感光材料の現像工程は、
露光部のハロゲン化銀で光照射によって形成した潜像核
において化学現像するとともに、ハロゲン化銀溶剤によ
って未露光部のハロゲン化銀を溶解し、可溶性銀錯化合
物に変換し、これがハロゲン化銀乳剤層中を拡散し、物
理現像核の存在場所にて現像され銀膜を形成する(物理
現像)工程である。本発明の露光用マスク材料の処理方
法において、現像工程は亜硫酸塩を含有しかつ亜硫酸塩
以外のハロゲン化銀溶剤を実質的に含有しない第1現像
液で処理する第1現像工程と亜硫酸塩および亜硫酸塩以
外のハロゲン化銀溶剤の両方を含有する第2現像液で処
理する第2現像工程よりなる。第1現像工程、第2現像
工程のいずれも複数の現像液で現像する工程で構成され
ていても構わない。すなわち第1現像液、第2現像液と
番号で名付けているが、第1現像工程に属する現像液を
代表して第1現像液と称しているだけであって、第1現
像液が例えば第1A現像液、第1B現像液・・・と複数
の現像液で構成されていてもよい。
【0018】フォーカル・プレス、ロンドン ニューヨ
ーク(1972年)発行 アンドレロット及びエディス
ワイデ著 「フォトグラフィック・シルバー・ハライ
ド・ディヒュージョン・プロセシズ」に、様々なDTR
法の応用例が記載されているが、いずれもハロゲン化銀
溶剤を含有するアルカリ現像液中で現像処理することに
より、上記の化学現像と物理現像を同時に進行させるも
のである。DTR法の応用例として代表的な複写システ
ムにおいては、ハロゲン化銀乳剤を塗布したポジティブ
シートと物理現像核を塗布した受像シート(ネガティブ
シート)を重ね合わせるため、1度重ね合わせた両シー
トの間に別の処理液をしみこませるのは困難で、各種機
能を有する化合物を1つの処理液中に共存せしめてい
た。またモノシートタイプの代表例であるオフセット印
刷版においても、現像処理工程を複数の工程に分けると
いう技術は開示されていない。われわれは鋭意検討の結
果、現像工程を2工程に分け、第1現像工程で使用され
る第1現像液に含有されるハロゲン化銀溶剤を亜硫酸塩
のみとし、第2現像工程で使用される第2現像液には亜
硫酸塩とそれ以外のハロゲン化銀溶剤を組み合わせて含
有せしめることにより、画像の再現性、特に細線の線幅
の再現性が周辺の画像密度に依存するという問題が改善
されることを見出した。ハロゲン化銀溶剤として亜硫酸
塩のみを含有してもDTR法により銀画像を形成するこ
とはできず、本発明の処理方法は実質的に第1現像工程
において化学現像のみを進行せしめ、第2現像工程にお
いて主として物理現像を進行せしめていることになり、
従来のDTR技術とは全く異なる化学現像と物理現像を
分離した新しいDTR現像法と言うことができる。
【0019】本発明に係る亜硫酸塩の例としては亜硫酸
ナトリウム、亜硫酸カリウムを挙げることができる。第
1現像液、第2現像液への亜硫酸塩の添加量は、同じで
も異なっていてもよく、いずれも現像液1Lあたり10
g以上、好ましくは、20g〜150gがよい。
【0020】本発明において、亜硫酸塩以外のハロゲン
化銀溶剤としては、当業者でハロゲン化銀を溶解する能
力があるとして知られる様々なものを挙げることができ
るが、代表的な例としては、チオ硫酸塩、アミン類、チ
オエーテル類、チオシアン酸塩等を挙げることができ、
これらのハロゲン化銀溶剤は単独でも、組み合わせでも
よい。本発明の好ましい態様としては、チオ硫酸塩がよ
く、その他のハロゲン化銀溶剤と組み合わせて用いるこ
ともできる。チオ硫酸塩の例としてはチオ硫酸ナトリウ
ム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸アンモニウムを挙げる
ことができる。第2現像液へのチオ硫酸塩の添加量は、
ハロゲン化銀乳剤の種類(組成やサイズ)や現像液の組
成との組み合わせ等によって様々な値をとりうる。現像
液1Lあたり0.1g以上、好ましくは、0.5g〜5
0gがよい。
【0021】本発明において、第1現像液は亜硫酸塩以
外のハロゲン化銀溶剤を実質的に含有しない。実質的に
含有しないとは、現像液中の濃度の単独溶液に本発明の
ハロゲン化銀感光性露光用マスク材料を浸漬して、ハロ
ゲン化銀の5%以上が溶解する成分を含有しないことを
意味する。
【0022】本発明において、第1現像工程の前、第1
現像工程と第2現像工程の間にその他の目的の処理工程
を含んでもよい。
【0023】本発明の現像液には、上記成分のほかに、
現像主薬(例えばポリヒドロキシベンゼン類、3−ピラ
ゾリジノン類)、アルカリ性物質(例えば水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム)、粘稠剤(例えばカルボキシメ
チルセルロース)、カブリ防止剤(例えば臭化カリウ
ム)、現像変成剤(例えばポリオキシアルキレン化合
物)等を含有させることができる。本発明において現像
液のpHは当業者で知られる様々な値をとりうるが、通
常10〜14、好ましくは11〜14がよい。
【0024】本発明の好ましい態様としては、未感光の
露光用マスク材料を処理した場合、第1現像液中で還元
されるハロゲン化銀量が全ハロゲン化銀量の50%以下
である。好ましくは40%以下がよい。ハロゲン化銀量
は当業者で知られる様々な方法で定量できる。中でも蛍
光X線測定により非常に容易に精度よく定量することが
できる。未露光の露光用マスク材料の第1現像液中で還
元されるハロゲン化銀量は、第1現像液で処理した後、
一般の白黒ハロゲン化銀写真感光材料の停止(この工程
は省略できる)、定着、水洗、乾燥の処理を施し、蛍光
X線測定により還元銀量を定量することにより求められ
る。
【0025】第1現像液中で未露光部で還元されるハロ
ゲン化銀量が全ハロゲン化銀の数十%になることは、一
般の白黒ハロゲン化銀写真感光材料と比べると異常に高
い。これは、本発明に係るDTR法を用いて画像を形
成する露光用マスク材料のハロゲン化銀乳剤層の隣接層
あるいは近傍層に物理現像核があるため非常にかぶりや
すい、第2現像槽で物理現像を効率よく進行せしめる
ように露光用マスク材料および処理液が設計されてお
り、最終的に形成される露光用マスクにおいて画像の不
具合につながらない第1現像液中での部分的な還元を抑
制する必要はない、等のDTR法のシステム固有の背景
を反映したものである。
【0026】第1現像液中で還元されるハロゲン化銀量
を全ハロゲン化銀量の50%以下にするためには、現像
液の温度を低くする、現像液中に現像抑制剤を添加す
る、現像液のpHを低くする、現像処理時間を短くす
る、露光用マスク材料中に現像抑制剤を含有せしめる、
露光用マスク材料のハロゲン化銀乳剤の粒子径、ハロゲ
ン組成やヨウ素や臭素による変換量を調整する等の当業
者で知られるあらゆる方法を単独または組み合わせて用
いることができる。本発明者らは、これらいずれの方法
を用いても第1現像液中で還元されるハロゲン化銀量を
全ハロゲン化銀量の50%以下にすることにより一様に
周辺の画像密度に影響を受けることなく、画像、特に細
線の線幅が忠実に再現されることを見いだした。
【0027】特開2001−154337号公報に記載
されているように、現像工程の後、定着、水洗等の工程
で露光用マスク材料を処理することが好ましい。定着、
水洗工程は複数の工程からなることができる。ここで言
う定着工程とは、一般の白黒ハロゲン化銀写真感光材料
の定着工程とは異なるものである。以下に定着工程を説
明する。
【0028】本発明で言う定着工程とは、ハロゲン化銀
乳剤層を除去し、非画像部はガラス基材面を露出させ、
画像部は金属銀画像を露出させる工程である。定着液の
pHは5以上が好ましく、より好ましくは5.5以上8
以下がよい。定着液にはpH緩衝成分を含有することが
好ましい。pH緩衝成分としては当業者で知られる様々
なものを用いることができるが、具体例としては、フタ
ル酸水素カリウム+塩酸、フタル酸水素カリウム+水酸
化ナトリウム、リン酸2水素1カリウム+水酸化ナトリ
ウム等の組み合わせが挙げられる。また、除去したゼラ
チンの腐敗を防止する目的で、防腐剤を含有することが
できる。
【0029】本発明で用いられる定着液は、タンパク質
分解酵素を含有することができる。タンパク質分解酵素
としては、ゼラチンなどのタンパク質を分解できる植物
性、または動物性酵素で、当業者で知られるあらゆるも
のを用いることができる。例えば、ペプシン、レンニ
ン、トリプシン、キモトリプシン、カテプシン、パパイ
ン、フィシン、トロンビン、レニン、コラゲナーゼ、ブ
ロメライン、細菌プロティナーゼ等が挙げられる。この
中でも特に、トリプシン、パパイン、フィシン、細菌プ
ロティナーゼが好ましい。定着液へのタンパク質分解酵
素の添加量は、温度やその他の添加剤によって酵素活性
が変わるので一概に特定できないが、1Lあたり酵素活
性が1000PUN以上100万PUN以下となるよう
に添加することが好ましい。ここで酵素活性とは、0.
6%ミルクカゼイン(pH7.5、M/25リン酸緩衝
液)5mlに1gの酵素を加え、30℃、10分間反応
させた時、1分間に1μgのチロジンに相当するフォリ
ン発色をTCA可溶性成分として遊離する活性を1PU
Nとしている。
【0030】また定着液は、リン酸塩を含有することが
できる。リン酸塩としては、リン酸、リン酸1水素2ナ
トリウム、リン酸2水素1ナトリウム、リン酸2水素1
カリウム等を用いることができる。さらに定着液は30
℃以上に保温されているのが好ましく、より好ましくは
32℃以上45℃以下に保温されているのがよい。
【0031】本発明で言う水洗工程とは、一般の白黒ハ
ロゲン化銀写真感光材料の水洗工程と同じく、それ以前
の処理工程で表面に残余している物質を洗い流し、乾燥
後ムラ等が発生するのを防止すると同時に、残余物質が
経時や空気による酸化等で画像を劣化せしめるのを防止
することを目的とする。好ましくは純水で洗浄するのが
よい。
【0032】本発明の露光用マスク材料の処理方法にお
いて、上記の現像工程、定着工程、水洗工程のほかに、
当業者で知られるあらゆる処理工程を含むことができ
る。例えば、表面に残留した水滴でムラが発生するのを
抑制する目的で、アルコール処理や界面活性剤処理等の
水滴防止処理を行うことができる。処理後、露光用マス
ク材料は乾燥される。乾燥方法としては、静置乾燥、熱
風乾燥、高圧風乾燥やそれらの組み合わせ等の当業者で
知られるあらゆる方法を用いることができる。
【0033】本発明の露光用マスク材料の処理方法は手
動によることもできるが、処理ごとのフレや処理液の疲
労等による経時によるフレ、さらに1つの露光用マスク
材料の中で場所によるフレ等を極力低減せしめる目的
で、特開2001−154328号公報に記載されるよ
うな自動現像機を用いることが好ましい。
【0034】本発明の好ましい態様として、ハロゲン化
銀感光性露光用マスク材料のガラス基材と物理現像核層
の間に金属酸化物によって構成される層を含有すること
が好ましい。本発明の金属酸化物とは、例えばコロイダ
ルシリカ、コロイダルアルミナ、酸化チタン、酸化亜
鉛、酸化ジルコニウムなどの金属酸化物或いはこれらの
水酸化物を示す。コロイダルシリカとは非晶質無水ケイ
酸のコロイド状物で、無変性の他にシリカ表面をアンモ
ニア、カルシウム、及びアルミナ等のイオンや化合物で
表面を修飾し、粒子のイオン性やpH変動に対する挙動
を変えた変性コロイダルシリカも包含される。コロイダ
ルアルミナとは無定型或いは擬べーマイト(広義のベー
マイトを包含する)状アルミナ水和物の羽毛状、繊維
状、或いは板状等の分散形状を有するコロイド状物であ
る。更にサポナイト、ヘクトライト、及びモンモリロナ
イト等のスメクタイト群、バーミキュライト群、カオリ
ナイト及びハロサイト等のカオリナイト−蛇紋石群、セ
ピオライト等の天然粘土鉱物、例えばフッ素金雲母、フ
ッ素四ケイ素雲母、テニオライト等のフッ素雲母や合成
スメクタイト等の合成無機高分子なども使用できる。
【0035】これらの金属酸化物或いは水酸化物によっ
て構成される層は、当業者で知られるあらゆる方法で作
成することができるが、もっとも容易には溶媒中で微細
に分散され、透明基板上に塗布され保持される。この場
合、微細に分散された金属酸化物或いは水酸化物の粒径
としては1nmから100μm程度で用いられる。透明
基板上に塗布され、乾燥された後、金属酸化物粒子の粒
子間の結合力を高める為に、150℃以上に加熱しても
かまわない。600℃以上にまで加熱すると金属酸化物
の粒子成長が引き起こされるために、好ましくは150
℃以上で500℃以下で加熱するのが好ましい。
【0036】
【実施例】以下、実施例により更に本発明を詳細に説明
するが、本発明の趣旨を超えない限り、これらに限定さ
れるものではない。
【0037】実施例1 露光用マスク材料は下記の要領で作製した。ソーダ石灰
ガラス基材上に、ナガセケムテックス株式会社製エオリ
ードT−199B(酸化チタン換算含量4%)を湿潤膜
厚12μmとなるように塗布し、500℃で1時間焼成
して酸化チタン層をガラス基材上に設けた。
【0038】物理現像核層に含有させる親水性バインダ
ーとして特公昭56−24262号公報の実施例1のポ
リマーNo.3を用いた。これをポリマーIと呼ぶこと
とする。下記のA液とB液を40℃で混合し、60分間
撹拌し、その後室温のC液に全量を添加し、水で全量を
1000ccとして、物理現像核塗布液を調製した。本
実施例において水は純水(脱イオン水)を表す。
【0039】(A液) 塩化パラジウム 0.10g 85%リン酸 0.60g 水 20.00g
【0040】(B液) チオ硫酸ナトリウム5水和物 0.16g 水で 16.00g
【0041】 (C液) ポリマーIまたはIIまたはIII 0.15g 界面活性剤I 4.00g 界面活性剤II 3.00g A液+B液+C液を水で 1000cc に調製 (界面活性剤Iは日光ケミカルズ株式会社製SNP−4
Nの10%水溶液、界面活性剤IIは同TDP−10の1
0%水溶液を表す。)
【0042】上記の酸化チタン層を設けたガラス基材上
を洗浄後、酸化チタン層上に上記で作製した物理現像核
液を10cc/m2となるように塗布し乾燥した。この
物理現像核層と逆の面にハロゲン化銀乳剤の感光波長を
吸収する染料を添加したゼラチン溶液(塗布助剤として
界面活性剤を含有)を塗布し、ハレーション防止層とし
た。
【0043】ハロゲン化銀乳剤は下記の方法で調製し
た。アルカリ処理ゼラチンを用い、コントロールダブル
ジェット法で平均粒径0.25μmの、ヘキサクロロイ
リジウム(IV)酸カリウムを銀1モル当たり0.006
ミリモルドープさせた、臭化銀15モル%の塩臭化銀乳
剤を調製し、これにヨウ化銀を添加して0.4モル%を
ヨウ化銀に置換した。その後この乳剤をフロキュレーシ
ョン法により脱塩した。さらにこの乳剤に金・硫黄増感
を施し、増感色素を添加して分光増感した。更にこのハ
ロゲン化銀乳剤にベンゾトリアゾールをハロゲン化銀1
モル当たり10-2モル添加した。このようにして調製し
たハロゲン化銀乳剤を、ハロゲン化銀1.0gに対して
ゼラチン1.3gとなるよう最終調整を施し、ハロゲン
化銀塗布量が8g/m2となるように前記物理現像核層
上に塗布・乾燥し、露光用マスク材料試料(A)を作製
した(試料サイズは50mm×50mm)。またベンゾ
トリアゾールを添加しなかった以外は全く同じ方法で露
光用マスク材料試料(B)を作製した。
【0044】上記露光用マスク材料試料(A)に、大日
本スクリーン製造株式会社製平面型レーザプロッタFR
−8000を用いて、描画ピッチ1ミクロン、ビーム径
5ミクロンの条件で、20ミクロンのラインアンドスペ
ース画像と20ミクロンライン/100ミクロンスペー
スのストライプ画像をレーザーパワーを変化させて走査
露光した後、下記の現像液1に1分間揺動させながら浸
漬した後、亜硫酸塩と消泡剤を含有するリン酸1水素2
ナトリウム+リン酸緩衝液中にナガセケムテックス
(株)製ビオプラーゼ30G(細菌プロティナーゼの1
種)を定着液1Lあたり3g添加した35℃の拡散転写
定着液中に1分間浸漬し、その後この定着液をシャワー
ノズルで露光用マスク材料表面に当ててハロゲン化銀乳
剤を除去し、最後に純水で洗浄した後、エアガンで水分
を除去して、試料1Aを得た。 (現像液1) 無水亜硫酸ナトリウム 100g 水酸化ナトリウム 25g ハイドロキノン 15g 1−フェニル−3−ピラゾリジノン 3g チオ硫酸ナトリウム5水和物 8g 合計(水で) 1L pH 13.4 温度 35℃
【0045】試料1Aのラインアンドスペース画像の中
央部のライン幅が20ミクロンとなるレーザーパワーを
標準露光とし、標準露光におけるストライプ画像の線幅
を測定したところ、7ミクロンであった。露光用マスク
材料試料(B)についても同様に試料1Bを作製し、ス
トライプ画像の線幅を測定したところ、7ミクロンであ
った。
【0046】また上記と同様に露光用マスク材料試料
(A)と(B)を走査露光した後、下記の現像液2−1
に1分間揺動させながら浸漬した後、下記の現像液2−
2(現像液1と同一)に1分間揺動させながら浸漬し、
亜硫酸塩と消泡剤を含有するリン酸1水素2ナトリウム
+リン酸緩衝液中にナガセケムテックス(株)製ビオプ
ラーゼ30G(細菌プロティナーゼの1種)を定着液1
Lあたり3g添加した35℃の拡散転写定着液中に1分
間浸漬し、その後この定着液をシャワーノズルで露光用
マスク材料表面に当ててハロゲン化銀乳剤を除去し、最
後に純水で洗浄した後、エアガンで水分を除去して、試
料2Aと試料2Bを得た。 (現像液2−1) 無水亜硫酸ナトリウム 100g 水酸化ナトリウム 25g ハイドロキノン 15g 1−フェニル−3−ピラゾリジノン 3g 合計(水で) 1L pH 13.4 温度 35℃ (現像液2−2) 無水亜硫酸ナトリウム 100g 水酸化ナトリウム 25g ハイドロキノン 15g 1−フェニル−3−ピラゾリジノン 3g チオ硫酸ナトリウム5水和物 8g 合計(水で) 1L pH 13.4 温度 35℃
【0047】上記と同様に試料2Aと2Bのラインアン
ドスペース画像の中央部のライン幅が20ミクロンとな
るレーザーパワーを標準露光とし、標準露光におけるス
トライプ画像の線幅を測定したところ、2Aでは17ミ
クロン、2Bも15ミクロンであった。
【0048】未露光の露光用マスク材料試料(A)を現
像液2−1に1分間揺動させながら浸漬した後、2%酢
酸水溶液中に1分間、一般の白黒ハロゲン化銀写真感光
材料の定着液である三菱製紙株式会社製ダイヤスーパー
フィックス(20℃)中に3分間、純水中に5分間浸漬
した後、静置乾燥させ、株式会社リガク製蛍光X線分析
装置システム3270で銀量を測定し、塗布銀量(全ハ
ロゲン化銀量)に対する第1現像液中で還元されるハロ
ゲン化銀量の比率を求めたところ、45%であった。同
様に露光用マスク材料試料(B)では55%であった。
【0049】次に上記と同様に露光用マスク材料試料
(A)と(B)を走査露光した後、下記の現像液3−1
(現像液2−1と温度のみ異なる)に1分間揺動させな
がら浸漬した後、下記の現像液3−2(現像液1と同
一)に1分間揺動させながら浸漬し、亜硫酸塩と消泡剤
を含有するリン酸1水素2ナトリウム+リン酸緩衝液中
にナガセケムテックス(株)製ビオプラーゼ30G(細
菌プロティナーゼの1種)を定着液1Lあたり3g添加
した35℃の拡散転写定着液中に1分間浸漬し、その後
この定着液をシャワーノズルで露光用マスク材料表面に
当ててハロゲン化銀乳剤を除去し、最後に純水で洗浄し
た後、エアガンで水分を除去して、試料3Aと試料3B
を得た。 (現像液3−1) 無水亜硫酸ナトリウム 100g 水酸化ナトリウム 25g ハイドロキノン 15g 1−フェニル−3−ピラゾリジノン 3g 合計(水で) 1L pH 13.4 温度 20℃ (現像液3−2) 無水亜硫酸ナトリウム 100g 水酸化ナトリウム 25g ハイドロキノン 15g 1−フェニル−3−ピラゾリジノン 3g チオ硫酸ナトリウム5水和物 8g 合計(水で) 1L pH 13.4 温度 35℃
【0050】上記と同様に試料3Aと3Bのラインアン
ドスペース画像の中央部のライン幅が20ミクロンとな
るレーザーパワーを標準露光とし、標準露光におけるス
トライプ画像の線幅を測定したところ、3Aでは18ミ
クロン、3Bも17ミクロンであった。
【0051】未露光の露光用マスク材料試料(A)を現
像液3−1に1分間揺動させながら浸漬した後、2%酢
酸水溶液中に1分間、一般の白黒ハロゲン化銀写真感光
材料の定着液である三菱製紙株式会社製ダイヤスーパー
フィックス(20℃)中に3分間、純水中に5分間浸漬
した後、静置乾燥させ、株式会社リガク製蛍光X線分析
装置システム3270で銀量を測定し、塗布銀量(全ハ
ロゲン化銀量)に対する第1現像液中で還元されるハロ
ゲン化銀量の比率を求めたところ、40%であった。同
様に露光用マスク材料試料(B)では45%であった。
【0052】さらに上記と同様に露光用マスク材料試料
(A)と(B)を走査露光した後、下記の現像液4−1
(現像液2−1とpHが異なる)に1分間揺動させなが
ら浸漬した後、下記の現像液4−2(現像液1と同一)
に1分間揺動させながら浸漬し、亜硫酸塩と消泡剤を含
有するリン酸1水素2ナトリウム+リン酸緩衝液中にナ
ガセケムテックス(株)製ビオプラーゼ30G(細菌プ
ロティナーゼの1種)を定着液1Lあたり3g添加した
35℃の拡散転写定着液中に1分間浸漬し、その後この
定着液をシャワーノズルで露光用マスク材料表面に当て
てハロゲン化銀乳剤を除去し、最後に純水で洗浄した
後、エアガンで水分を除去して、試料4Aと試料4Bを
得た。 (現像液4−1) 無水亜硫酸ナトリウム 100g 水酸化ナトリウム 25g ハイドロキノン 15g 1−フェニル−3−ピラゾリジノン 3g 85%リン酸 15g 合計(水で) 1L pH 11.8 温度 35℃ (現像液4−2) 無水亜硫酸ナトリウム 100g 水酸化ナトリウム 25g ハイドロキノン 15g 1−フェニル−3−ピラゾリジノン 3g チオ硫酸ナトリウム5水和物 8g 合計(水で) 1L pH 13.4 温度 35℃
【0053】上記と同様に試料4Aと4Bのラインアン
ドスペース画像の中央部のライン幅が20ミクロンとな
るレーザーパワーを標準露光とし、標準露光におけるス
トライプ画像の線幅を測定したところ、4Aでは20ミ
クロン、4Bは18ミクロンであった。
【0054】未露光の露光用マスク材料試料(A)を現
像液4−1に1分間揺動させながら浸漬した後、2%酢
酸水溶液中に1分間、一般の白黒ハロゲン化銀写真感光
材料の定着液である三菱製紙株式会社製ダイヤスーパー
フィックス(20℃)中に3分間、純水中に5分間浸漬
した後、静置乾燥させ、株式会社リガク製蛍光X線分析
装置システム3270で銀量を測定し、塗布銀量(全ハ
ロゲン化銀量)に対する第1現像液中で還元されるハロ
ゲン化銀量の比率を求めたところ、25%であった。同
様に露光用マスク材料試料(B)では35%であった。
【0055】また上記と同様に露光用マスク材料試料
(A)と(B)を走査露光した後、下記の現像液5−1
(現像液4−1と同一)に1分間揺動させながら浸漬し
た後、下記の現像液5−2に1分間揺動させながら浸漬
し、亜硫酸塩と消泡剤を含有するリン酸1水素2ナトリ
ウム+リン酸緩衝液中にナガセケムテックス(株)製ビ
オプラーゼ30G(細菌プロティナーゼの1種)を定着
液1Lあたり3g添加した35℃の拡散転写定着液中に
1分間浸漬し、その後この定着液をシャワーノズルで露
光用マスク材料表面に当ててハロゲン化銀乳剤を除去
し、最後に純水で洗浄した後、エアガンで水分を除去し
て、試料5Aと試料5Bを得た。 (現像液4−1) 無水亜硫酸ナトリウム 100g 水酸化ナトリウム 25g ハイドロキノン 15g 1−フェニル−3−ピラゾリジノン 3g 85%リン酸 15g 合計(水で) 1L pH 11.8 温度 35℃ (現像液4−2) 無水亜硫酸ナトリウム 100g 水酸化ナトリウム 25g ハイドロキノン 15g 1−フェニル−3−ピラゾリジノン 3g N−メチルエタノールアミン 8g 合計(水で) 1L pH 13.4 温度 35℃
【0056】上記と同様に試料5Aと5Bのラインアン
ドスペース画像の中央部のライン幅が20ミクロンとな
るレーザーパワーを標準露光とし、標準露光におけるス
トライプ画像の線幅を測定したところ、5Aでは17ミ
クロン、5Bは15ミクロンであった。
【0057】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の処理方法
によれば、周辺の画像密度に影響を受けることなく、画
像、特に細線の線幅を忠実に再現することができた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基材とハロゲン化銀乳剤層の間に
    物理現像核層を有し、物理現像によりガラス基材上に厚
    さ1ミクロン以下の金属銀画像を形成し、該金属銀画像
    の最高光学濃度が1.0以上であるハロゲン化銀感光性
    露光用マスク材料の処理方法において、現像工程が亜硫
    酸塩を含有しかつ亜硫酸塩以外のハロゲン化銀溶剤を実
    質的に含有しない第1現像液で処理する第1現像工程と
    亜硫酸塩および亜硫酸塩以外のハロゲン化銀溶剤の両方
    を含有する第2現像液で処理する第2現像工程よりなる
    ことを特徴とする露光用マスク材料の処理方法。
  2. 【請求項2】 未感光の露光用マスク材料を処理した場
    合、第1現像液中で還元されるハロゲン化銀量が全ハロ
    ゲン化銀量の50%以下であることを特徴とする請求項
    1に記載の露光用マスク材料の処理方法。
  3. 【請求項3】 第2現像液に含有される亜硫酸塩以外の
    ハロゲン化銀溶剤がチオ硫酸塩であることを特徴とする
    請求項1または2に記載の露光用マスク材料の処理方
    法。
  4. 【請求項4】 ハロゲン化銀感光性露光用マスク材料
    が、ガラス基材と物理現像核層の間に金属酸化物によっ
    て構成される層を含有することを特徴とする請求項1〜
    3に記載の露光用マスク材料の処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3893055A1 (en) * 2021-01-18 2021-10-13 Longserving Technology Co., Ltd Method of making a picoscopic scale/ nanoscopicscale circuit pattern

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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