JP2003114484A - 放射線撮影用カセッテ - Google Patents

放射線撮影用カセッテ

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JP2003114484A JP2001306592A JP2001306592A JP2003114484A JP 2003114484 A JP2003114484 A JP 2003114484A JP 2001306592 A JP2001306592 A JP 2001306592A JP 2001306592 A JP2001306592 A JP 2001306592A JP 2003114484 A JP2003114484 A JP 2003114484A
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春彦 益冨
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智子 齋藤
Masabumi Saito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 散乱線を効果的に除去して、放射線画像の画
質を格段に向上させる放射線撮影用カセッテを提供す
る。 【解決手段】 輝尽性蛍光体シート20を収納する筐体
11を備える放射線撮影用カセッテ10において、筐体
11の前面板11bと輝尽性蛍光体シート20との間
に、原子番号20以上の金属または実効原子番号20以
上の合金から構成された金属箔13を備える。金属箔1
3は、その表面から任意に抽出した面積1mm2の局所
部分における平均放射線透過率が全表面積における平均
放射線透過率の1/10倍ないし10倍であって、厚さ
が5μm以上200μm以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放射線撮影用カセ
ッテに関し、特に、輝尽性蛍光体シートを用いた放射線
画像情報記録再生方式において使用される放射線撮影用
カセッテに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、X線画像に代表される放射線
画像が病気診断用などに広く用いられている。この放射
線画像を得るための方式としては、被写体を透過させた
放射線を増感紙と呼ばれる蛍光体層に照射し、この蛍光
体層から放出された可視光をハロゲン化銀写真感光材料
(以下、「感光材料」という)に照射し、この感光材料
に現像処理を施して可視画像を得る、いわゆる放射線写
真方式が提案され、実用化されている。
【0003】また、近年においては、前記した放射線写
真方式に代えて、照射された放射線エネルギーを蓄積
し、励起光を照射すると蓄積された放射線エネルギーに
応じて輝尽発光する「輝尽性蛍光体」を用いた放射線画
像記録再生方式が提案されている。
【0004】この放射線画像記録再生方式は、被写体を
透過させた放射線を輝尽性蛍光体に照射することによっ
て、被写体各部の放射線透過密度に対応する放射線エネ
ルギー(以下、「画像情報」という)を輝尽性蛍光体に
蓄積させた後、励起光によって輝尽性蛍光体に蓄積され
た放射線エネルギーを輝尽発光させ、この輝尽発光光の
強弱を電気信号に変換し、この電気信号を、感光材料な
どの画像記録材料やCRTなどの画像表示装置を介して
可視像として再生するものである。
【0005】前記した放射線画像記録再生方式で使用さ
れる輝尽性蛍光体は、一般にシート状の支持体に積層さ
れ、放射線撮影用カセッテに収納されて取り扱われるこ
とが多い。放射線撮影用カセッテ(以下、「カセッテ」
という)とは、輝尽性蛍光体を収納可能な平たい筐体で
あって、搬送時または撮影時における輝尽性蛍光体の物
理的損傷を防止するとともに、撮影後に輝尽性蛍光体に
光が照射されて蓄積された画像情報が消滅するのを防止
するものである。
【0006】シート状支持体および輝尽性蛍光体からな
る輝尽性蛍光体シートは、カセッテに収納されるが、こ
の際、輝尽性蛍光体を積層した面がカセッテの前面板の
裏面に対向するように配置される。この輝尽性蛍光体シ
ートを収納したカセッテは、所定の位置に配置されて放
射線画像撮影に供されることとなり、蓄積された画像情
報を読み取る際には、このカセッテから取出した輝尽性
蛍光体シートを励起光で走査する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記した輝尽性蛍光体
シートを用いた放射線画像記録再生方式によると、放射
線写真方式と比較してきわめて少ない被爆線量で情報量
の豊富な放射線画像を得ることができるが、輝尽性蛍光
体シートは、高感度であるがゆえに、被写体を透過する
際に散乱した低エネルギーの放射線(散乱線)をも蓄積
してしまう。このような散乱線によって正確な画像情報
の蓄積が妨げられると、診断性能の低下などの種々の弊
害を招く場合があった。
【0008】このような散乱線を除去するための手段と
して、従来は、放射線吸収率の高い鉛などからなる放射
線吸収層と、放射線吸収率の低いアルミニウム、紙、
木、合成樹脂などからなる放射線透過層とを交互に設け
た積層体を、放射線吸収率の低いカバー部材で被覆して
構成した「グリッド」が使用されており、カセッテの前
面板と輝尽性蛍光体シートの間にこのグリッドを配置す
ることによって、散乱線を除去していた。
【0009】しかし、このグリッドを構成するカバー部
材や放射線透過層による散乱や、カセッテ前面板による
散乱により、グリッドを使用するだけでは散乱線の除去
が不十分であった。
【0010】本発明の課題は、散乱線を効果的に除去し
て、放射線画像の画質を格段に向上させることのできる
放射線撮影用カセッテを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1記載の発明は、輝尽性蛍光体シートを収納
する筐体を備える放射線撮影用カセッテにおいて、前記
筐体の前面板と前記輝尽性蛍光体シートとの間に、原子
番号20以上の金属または実効原子番号20以上の合金
から構成された金属層を備え、前記金属層は、その表面
から任意に抽出した面積1mm2の局所部分における平
均放射線透過率が全表面積における平均放射線透過率の
1/10倍ないし10倍であって、厚さが5μm以上2
00μm以下であることを特徴とする。
【0012】請求項1記載の発明によれば、前面板と輝
尽性蛍光体シートとの間に、特定の金属材料から構成さ
れ特定の放射線透過率および厚さを有する金属層を備え
るため、被写体を透過する際に散乱した低エネルギーの
放射線(散乱線)を効果的に除去することができる。従
って、放射線画像の画質を格段に向上させることができ
る。
【0013】請求項2記載の発明は、請求項1記載の放
射線撮影用カセッテにおいて、前記金属層は、その表面
から任意に抽出した面積1mm2の局所部分における平
均放射線透過率が全表面積における平均放射線透過率の
1/2倍ないし2倍であることを特徴とする。
【0014】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の放射線撮影用カセッテにおいて、前記金属層は、
前記前面板の裏面に固着されたものであることを特徴と
する。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項1、2また
は3記載の放射線撮影用カセッテにおいて、前記金属層
は、Cu、Ni、Fe、Pb、Zn、W、Mo、Au、
Ag、Ba、Ta、Cd、Ti、Zr、V、Nb、C
r、CoおよびSnのうち少なくとも1種から構成され
ることを特徴とする。
【0016】請求項5記載の発明は、請求項1、2また
は3記載の放射線撮影用カセッテにおいて、前記金属層
は、Cu、Ni、Fe、Pb、Znのうち少なくとも1
種から構成されることを特徴とする。
【0017】請求項6記載の発明は、請求項1、2、
3、4または5記載の放射線撮影用カセッテにおいて、
前記金属層は、厚さが5μm以上50μm以下であるこ
とを特徴とする。
【0018】請求項7記載の発明は、請求項1、2、
3、4、5または6記載の放射線撮影用カセッテにおい
て、前記金属層は、柱状構造を有することを特徴とす
る。
【0019】請求項8記載の発明は、請求項1、2、
3、4、5、6または7記載の放射線撮影用カセッテに
おいて、前記金属層は、電解液法によって製作されたも
のであることを特徴とする。
【0020】請求項9記載の発明は、請求項1、2、
3、4、5、6、7または8記載の放射線撮影用カセッ
テにおいて、前記金属層は、その少なくとも一方の面に
合成樹脂製薄膜が積層されてなることを特徴とする。
【0021】請求項10記載の発明は、請求項1、2、
3、4、5、6、7、8または9記載の放射線撮影用カ
セッテにおいて、前記前面板は、炭素繊維強化樹脂、ア
クリル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂およびア
ルミニウムのうち少なくとも1つの材料で構成された硬
質のものであることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
の形態を詳細に説明する。本実施の形態では、被写体3
0を透過させたX線を輝尽性蛍光体シート20に照射し
て画像情報を蓄積させる「放射線画像情報記録再生方
式」において使用されるカセッテ10について説明する
こととする。
【0023】本実施の形態に係るカセッテ10は、図1
に示すように平面形状が長方形状を呈するものであり、
図2に示すようにケーシング11、スライド板12およ
び金属箔13を備えている。このカセッテ10は、撮影
時や搬送時において輝尽性蛍光体シート20を保護する
とともに、撮影後に輝尽性蛍光体シート20に光が照射
されて蓄積された画像情報が消滅するのを防止するもの
である。
【0024】ケーシング11は、輝尽性蛍光体シート2
0を収納する収納部11aを備え、撮影時や搬送時にお
いて輝尽性蛍光体シート20が損傷するのを防止すると
ともに、撮影後に輝尽性蛍光体シート20に光が照射さ
れることにより、蓄積された画像情報が消滅するのを防
止するものである。
【0025】X線撮影は、この収納部11aに輝尽性蛍
光体シート20を収納した上で、被写体30およびケー
シング11の前面板11bを透過させたX線を輝尽性蛍
光体シート20に照射して行う(図2(a)参照)。こ
のため、ケーシング11の前面板11bは、X線透過率
が高い材料で製作される。また、X線の透過を阻害しな
いように、この前面板11bの厚さは1〜5mm程度と
するのが好ましい。
【0026】また、ケーシング11は、輝尽性蛍光体シ
ート20の物理的損傷を防止する目的で、剛性の高い材
料で製作されるのが好ましい。X線透過率が高く、か
つ、剛性の高い材料としては、アルミニウム、炭素繊維
強化樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド
樹脂、これら樹脂とアルミニウムとの複合材などを挙げ
ることができる。本実施の形態においては、ケーシング
11の材料として炭素繊維強化樹脂を採用している。
【0027】スライド板12は、図2に示すように、一
方の面(ケーシング11の前面板11b側に配置する
面)に後述する輝尽性蛍光体シート20を固定した状態
で、ケーシング11の収納部11a内に収納されるもの
である。本実施の形態においては、ケーシング11の側
面内側にガイド溝11cを設け、このガイド溝11cに
スライド板12の端部12aを摺動可能に嵌合させるこ
とによって、スライド板12がケーシング11に対して
引出・収納可能とされている(図1および図2参照)。
【0028】スライド板12の材料は、輝尽性蛍光体シ
ート20の物理的損傷を防止できる程度の剛性を有する
ものであればいかなるものでもよく、各種金属、合成樹
脂、繊維強化樹脂などを挙げることができる。
【0029】金属箔13は、ケーシング11の前面板1
1bの裏面(すなわち、X線が照射される側と反対側の
面)に両面テープ14を介して接着されており、被写体
30および前面板11bを透過する際に散乱した低エネ
ルギーのX線(散乱線)を除去する機能を果たす金属層
である。両面テープ14は、X線透過率の高いポリエス
テル系の樹脂やポリプロピレンで構成するのが好まし
い。
【0030】金属箔13は、前記した機能を果たすため
に、原子番号20以上の金属、または、実効原子番号2
0以上の合金から構成される。例えば、Cu、Ni、F
e、Pb、Zn、W、Mo、Au、Ag、Ba、Ta、
Cd、Ti、Zr、V、Nb、Cr、CoおよびSnな
どの原子番号20以上の金属のうち少なくとも1種、ま
たは、これら金属の合金から構成することができる。こ
れら金属または合金は、低エネルギーのX線を吸収する
ものであるので、前記した散乱線を効率的に吸収して除
去することができる。
【0031】ここで、「実効原子番号」とは、合金を構
成する各金属の原子番号をモル比に基づいて平均化した
時の原子番号を意味する。例えば、Co(原子番号2
7)とCu(原子番号29)のモル比が1:1で構成さ
れた合金の場合、実効原子番号は28となる。本実施の
形態においては、金属箔13として、Cu(原子番号2
9)から構成された銅箔を採用している。
【0032】金属箔13の表面から任意に抽出した面積
1mm2の局所部分13a(図3(a)参照)の平均放
射線透過率は、全表面積における平均放射線透過率の1
/2倍ないし2倍とされている。すなわち、任意に複数
抽出した局所部分(抽出番号n)毎の平均放射線透過率
Tnを、縦軸が放射線透過率Tで横軸が抽出番号nの図
3(b)のグラフにプロットすると、プロットした各点
は領域R(0.5Tm≦T≦2Tm、Tm:金属箔13
の全表面積における平均放射線透過率)内に分布するこ
ととなる。これは、金属箔13の放射線透過率が全表面
にわたって比較的均一であることを示している。
【0033】金属箔13の厚さは、5μm以上200μ
m以下とする。厚さが5μm以下であると、前記した散
乱線除去機能を充分に果たさないので好ましくない。ま
た、厚さが200μm以上であると、この金属箔13に
よる散乱線がX線画像に悪影響を与えるので好ましくな
い。本実施の形態においては、金属箔13の厚さを12
μmと設定している。
【0034】金属箔13は、電解液100から回転ドラ
ム110に電着させた金属を剥離させて巻き取る電解液
法(図4参照)や、多段圧延機で金属条を圧延する圧延
法などによって製作することができる。本実施の形態で
は電解液法を採用しており、この電解液法で製作された
金属箔13は、図5にその断面を示すように、柱状構造
13bを有するものとなる。このため、柱状方向に平行
な(画像情報を含んだ)X線を効率的に透過させること
ができ、かつ、柱状方向に平行でない(画像情報を含ま
ない)散乱線を効果的に遮断することができる。
【0035】輝尽性蛍光体シート20は、シート状支持
体21に輝尽性蛍光体22を積層したものである。輝尽
性蛍光体22は、照射されたX線エネルギーを蓄積し、
励起光を照射すると蓄積されたX線エネルギーに応じて
輝尽発光するものである。
【0036】輝尽性蛍光体22としては、米国特許第3
859527号に記載されている希土類付活硫化ストロ
ンチウム系または希土類付活ランタンオキシサルファイ
ド系蛍光体、米国特許第4236078号に記載されて
いる希土類付活アルカリ土類金属フルオロハライド系蛍
光体、特開昭55−12144号公報に記載されている
希土類付活ランタンオキシハライド系蛍光体、特開昭5
5−12142号公報に記載されている銅および/また
は鉛付活硫化亜鉛系、希土類付活アルミナ・酸化バリウ
ム系またはシリカ・酸化アルカリ土類金属系蛍光体など
を挙げることができる。
【0037】本実施の形態における輝尽性蛍光体シート
20は、図示していない固定手段によってスライド板1
2に一時的に固定され、スライド板12のスライド動作
に伴ってケーシング11の収納部11a内に収納される
(図2参照)。この輝尽性蛍光体シート20の厚さは、
蓄積するX線量、輝尽性蛍光体の種類、ケーシング11
の収納部11aの高さなどに応じて適宜決めることがで
きる。なお、本実施の形態においては、固定手段とし
て、X線を吸収する鉛箔を内在させた両面テープを採用
している。
【0038】また、本実施の形態においては、輝尽性蛍
光体シート20が、金属箔13に対して約4mm離隔し
た状態で配置されている(図2(b)参照)。このよう
に輝尽性蛍光体シート20を金属箔13から離隔させる
ことによって、スライド板12と一体的に輝尽性蛍光体
シート20をスライドさせる際に、輝尽性蛍光体22に
金属箔13が接触するのを防止することができ、輝尽性
蛍光体22の物理的損傷および光学的劣化を未然に防ぐ
ことができる。
【0039】本実施の形態に係るカセッテ10において
は、ケーシング11の前面板11bと輝尽性蛍光体シー
ト20との間に、Cuから構成された金属箔13が固着
されているため、被写体30を透過する際に散乱した低
エネルギーのX線(散乱線)を効果的に除去することが
できる。また、この金属箔13の厚さが12μmと設定
されているため、この金属箔13に起因する散乱線がX
線画像に悪影響を与えることがない。従って、X線画像
の画質を格段に向上させることができる。
【0040】また、本実施の形態に係るカセッテ10
は、電解液法で製作された柱状構造を有する金属箔13
を採用しているため、柱状方向に平行な(画像情報を含
んだ)X線を効率的に透過させることができ、かつ、柱
状方向に平行でない(画像情報を含まない)散乱線を効
果的に遮断することができる。
【0041】さらに、本実施の形態に係るカセッテ10
は、ケーシング11の材料として炭素繊維強化樹脂を採
用しているので、X線の透過を妨げることがなく、優れ
た剛性によって輝尽性蛍光体シート20を確実に保護す
ることができる。
【0042】なお、金属箔13が空気中に長期間晒され
ることによって錆びるのを防止するために、図6に示す
ように、金属箔13の他方の面(両面テープ14と反対
側の面)に合成樹脂製のフィルム15を積層するのが好
ましい。このフィルム15を構成する合成樹脂として
は、防湿性に優れ、X線透過率の高いポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエス
テル系樹脂や、ポリプロピレンなどを挙げることができ
る。
【0043】フィルム15の種類や厚さは、金属箔13
の種類や厚さなどを勘案して適宜設定することができ
る。例えば前記したように厚さ12μmのCuからなる
金属箔13に対しては、厚さを20μm程度のポリエチ
レンテレフタレート製のフィルム15を採用することが
できる。なお、図6(b)に示すように、この際にも、
輝尽性蛍光体シート20を、金属箔13に対して約3m
m離隔した状態で配置している。
【0044】なお、以上の実施の形態では、金属箔13
をケーシング11の前面板11bの裏面に固着する手段
として両面テープ14を採用したが、固着手段はこれに
限られるものではなく、例えば、接着剤を介して金属箔
13をケーシング11の前面板11bの裏面に接着して
もよい。この際の接着剤も、X線透過率の高いポリエス
テル系の樹脂で構成するのが好ましい。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、被写体を透過する際に
散乱した低エネルギーの放射線(散乱線)を効果的に除
去することができ、放射線画像の画質を格段に向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るカセッテの概略斜視
図である。
【図2】(a)は図1のII−II部分の拡大断面図、
(b)は(a)の2B部分の拡大図である。
【図3】図1に示したカセッテの金属箔の放射線透過率
を説明するためのものであり、(a)は金属箔表面から
任意に抽出した面積1mm2の局所部分を示す概念図、
(b)は各局所部分における平均放射線透過率を示すグ
ラフである。
【図4】図1に示したカセッテの金属箔の製法(電解液
法)を説明するための概念図である。
【図5】図1に示したカセッテの金属箔の柱状構造を示
すための拡大断面図である。
【図6】(a)は図1に示したカセッテの金属箔に合成
樹脂製のフィルムを積層した状態の拡大断面図、(b)
は(a)の6B部分の拡大図である。
【符号の説明】
10 カセッテ 11 ケーシング 11a 収納部 11b 前面板 11c ガイド溝 12 スライド板 12a 端部 13 金属箔 13a 任意に抽出した面積1mm2の局所部分 13b 柱状構造 14 両面テープ 15 合成樹脂製のフィルム 20 輝尽性蛍光体シート 21 シート状支持体 22 輝尽性蛍光体 30 被写体 100 電解液 110 回転ドラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 齋藤 智子 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 斎藤 正文 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 Fターム(参考) 2G083 AA03 BB01 CC06 DD01 EE02 2H013 AC20 BA02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】輝尽性蛍光体シートを収納する筐体を備え
    る放射線撮影用カセッテにおいて、 前記筐体の前面板と前記輝尽性蛍光体シートとの間に、
    原子番号20以上の金属または実効原子番号20以上の
    合金から構成された金属層を備え、 前記金属層は、 その表面から任意に抽出した面積1mm2の局所部分に
    おける平均放射線透過率が全表面積における平均放射線
    透過率の1/10倍ないし10倍であって、厚さが5μ
    m以上200μm以下であることを特徴とする放射線撮
    影用カセッテ。
  2. 【請求項2】前記金属層は、 その表面から任意に抽出した面積1mm2の局所部分に
    おける平均放射線透過率が全表面積における平均放射線
    透過率の1/2倍ないし2倍であることを特徴とする請
    求項1記載の放射線撮影用カセッテ。
  3. 【請求項3】前記金属層は、 前記前面板の裏面に固着されたものであることを特徴と
    する請求項1または2記載の放射線撮影用カセッテ。
  4. 【請求項4】前記金属層は、 Cu、Ni、Fe、Pb、Zn、W、Mo、Au、A
    g、Ba、Ta、Cd、Ti、Zr、V、Nb、Cr、
    CoおよびSnのうち少なくとも1種から構成されるこ
    とを特徴とする請求項1、2または3記載の放射線撮影
    用カセッテ。
  5. 【請求項5】前記金属層は、 Cu、Ni、Fe、Pb、Znのうち少なくとも1種か
    ら構成されることを特徴とする請求項1、2または3記
    載の放射線撮影用カセッテ。
  6. 【請求項6】前記金属層は、 厚さが5μm以上50μm以下であることを特徴とする
    請求項1、2、3、4または5記載の放射線撮影用カセ
    ッテ。
  7. 【請求項7】前記金属層は、 柱状構造を有することを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5または6記載の放射線撮影用カセッテ。
  8. 【請求項8】前記金属層は、 電解液法によって製作されたものであることを特徴とす
    る請求項1、2、3、4、5、6または7記載の放射線
    撮影用カセッテ。
  9. 【請求項9】前記金属層は、 その少なくとも一方の面に合成樹脂製薄膜が積層されて
    なることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、
    7または8記載の放射線撮影用カセッテ。
  10. 【請求項10】前記前面板は、 炭素繊維強化樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポ
    リイミド樹脂およびアルミニウムのうち少なくとも1つ
    の材料で構成された硬質のものであることを特徴とする
    請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9記載の
    放射線撮影用カセッテ。
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