JP2005300651A - 放射線撮影用カセッテ - Google Patents

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Abstract

【課題】 放射線撮影用カセッテにおいて、この放射線撮影用カセッテの内部に収容した蓄積性蛍光体シートに品質の高い放射線像を記録する。
【解決手段】 被写体の放射線像を記録する蓄積性蛍光体シート1を収容する筺体20を備えた放射線撮影用カセッテ100において、筺体20における、この筺体20に収容された蓄積性蛍光体シート1の放射線像の記録面A1の側に、0.3mmを超え、0・8mm以下の厚さを有する鉛板10を配設する。
【選択図】 図2

Description

本発明は放射線撮影用カセッテに関し、被写体の放射線像を記録する蓄積性蛍光体シートを収容する筺体を備えた放射線撮影用カセッテに関するものである。
従来より、放射線を照射するとこの放射線エネルギの一部が蓄積され、その後可視光等の励起光を照射すると蓄積されたエネルギに応じて輝尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人体等の被写体の放射線像を一旦蓄積性蛍光体シートに記録し、この蓄積性蛍光体シートをレーザ光等の励起光で走査して輝尽発光光を生ぜしめ、得られた輝尽発光光を光電的に読み取って画像信号を得る放射線撮影システムがすでによく知られている。上記蓄積性蛍光体シートはカセッテに収容して使用することもあり、例えば、カセッテを撮影装置に装填して放射線撮影を行った後、撮影装置から取り外して読取装置に装填し、このカセッテに収容した蓄積性蛍光体シートに記録した放射線像の読取りを行う方式も知られている。
通常の診断のための放射線撮影の際には、被写体の放射線像を担持した放射線の他に、被写体に放射線が当たって発生した散乱線も輝尽性蛍光体シートに記録されるため、画質の低下が生ずる。この散乱線を効果的に除去する手法として、カセッテの前面板と蓄積性蛍光体シートとの問に銅層、鉛層、タンタル層、鉄層およびタングステン層等の金属層を備えるものが提案され開示されている。上記手法においては、後述する金属層自体から発生する二次放射線や二次電子線が不要なことから、金属板の厚さは200μm以下とされている(特許文献1参照)。
一方、病巣部に放射線を照射して治療を行なう放射線治療装置として、例えば直線加速器を用いた装置(リニアック)が知られている。この放射線治療装置は診断用の放射線撮影に使用される放射線量の100万倍程度の高エネルギの放射線(以後、高エネルギ放射線ともいう)を病巣部に照射するものである。上記病巣部を通った高エネルギ放射線によりこの病巣部の放射線像を記録する治療用の放射線撮影を行う場合には、蓄積性蛍光体シートの前面に厚さ1.2mmの銅板を配したカセッテを用い、病巣部を通った高エネルギ放射線をこの銅板でエネルギの低い二次放射線や二次電子線に変換してから蓄積性蛍光体シートに記録し、この記録された放射線像を読み取って病巣部への高エネルギ放射線の照射状態を把握している。
特開2003−114484号公報
しかしながら、上記高エネルギ放射線を用いた放射線撮影の手法は開発途上であり、上記治療用の放射線撮影により蓄積性蛍光体シートに記録した放射線像を読み取って取得した画像の品質が、例えば、コントラスト、鮮鋭度の点で所望の品質に達しないことがある。そのため、このような高エネルギ放射線を用いた放射線撮影においてもより品質の高い画像を得たいという要請がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、内部に収容した蓄積性蛍光体シートに対してより品質の高い放射線像を記録することができる放射線撮影用カセッテを提供することを目的とするものである。
本発明の放射線撮影用カセッテは、被写体の放射線像を記録する蓄積性蛍光体シートを収容する筺体を備えた放射線撮影用カセッテにおいて、前記筺体の、この筺体に収容された蓄積性蛍光体シートの放射線入射側に、0.3mmを超え、0.8mm以下の厚さを有する鉛板が配設されていることを特徴とするものである。
前記鉛板の厚さは0.4mmを超え、0.6mm以下であることがより望ましい。
なお、筺体に収容された蓄積性蛍光体シートの放射線入射側とは、筺体に収容された蓄積性蛍光体シートの放射線像が記録される面の側である。
前記筺体は、前記鉛板を兼用するものとすることができる。
前記鉛板は、この鉛板より剛性が高く、かつ放射線透過性を有する支持平板により全面的に支持されたものとすることができる。
前記鉛板は、支持平板上へラミネート加工、あるいはカレンダ加工によって取り付けられたものとすることができる。
前記鉛板は、筺体内に配置され、かつ、支持平板の前記蓄積性蛍光体シートに対向する側に配置されたものとすることができる。
本発明の放射線撮影用カセッテによれば、筺体の上記放射線入射側に、0.3mmを超え、0.8mm以下の厚さを有する鉛板を配設するようにしたので、上記放射線撮影用カセッテを使用して放射線撮影を実施することによって、この放射線撮影用カセッテに収容した蓄積性蛍光体シートに対し従来に比してより品質の高い放射線像を記録することができる。
また、上記放射線撮影用カセッテを、放射線治療用の高エネルギ放射線で被写体の放射線像を記録する放射線撮影に使用すれば、この放射線撮影用カセッテに収容した蓄積性蛍光体シートに対し品質の高い放射線像を記録する顕著な効果を得ることができる。なお、上記放射線治療用の高エネルギ放射線は、被写体を照射する放射線のエネルギが約4MeV以上となる放射線である。
また、鉛板を、この鉛板より剛性が高く、かつ放射線透過性を有する支持平板により全面的に支持されているものとすれば、鉛板の平面性を高めてこの鉛板の凹凸量を少なくすることができるので、この鉛板をより容易に筺体に配設することができる。さらに、上記鉛板を、支持平板上へラミネート加工、あるいはカレンダ加工によって取り付けたものとすれば、この鉛板の凹凸量をより確実に少なくすることができるので、この鉛板をより容易に筺体に配設することができる。また、上記鉛板の平面性を高めてこの鉛板の凹凸量を少なくすることにより、被写体から蓄積性蛍光体シートまでの放射線の伝播路の状態をより均一化することができ、このような状態にして放射線撮影を実施することにより、蓄積性蛍光体シートに対してより品質の高い放射線像を記録することができる。
また、鉛板を、筺体内に配置し、かつ、支持平板の蓄積性蛍光体シートに対向する側に配置すれば、蓄積性蛍光体シートから鉛板までの距離をより接近させることができ、鉛板で散乱した放射線の上記蓄積性蛍光体シートまでの伝播距離を短くすることができるので、上記放射線の散乱の影響をより低減することができる。このようにして放射線撮影を実施することにより、蓄積性蛍光体シートに対してより品質の高い放射線像を記録することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の実施の形態の放射線撮影用カセッテの概略構成を示す斜視図である。図2は上記放射線撮影用カセッテの2−2断面を示す図であり、図2(a)は開いた筺体に蓄積性蛍光体シートを挿入した状態を示す図、図2(b)は筺体を閉じて筺体内に蓄積性蛍光体シートを収容した状態を示す図である。
図示の本発明の実施の形態による放射線撮影用カセッテ100は、被写体の放射線像を記録する蓄積性蛍光体シート1を収容する筺体20を備え、上記筺体20における、この筺体20に収容された蓄積性蛍光体シート1の上記放射線像の記録面1Aの側に、すなわち筺体20の、この筺体20に収容された蓄積性蛍光体シート1の放射線入射側に、鉛板10を配設したものである。なお、上記蓄積性蛍光体シート1の記録面1A(シート面)の形状は約350mm×430mmの長方形状である。
上記鉛板10は、0.3mmを超え、0.8mm以下の厚さを有するものであることが好ましく、0.4mmを超え、0.6mm以下の厚さを有するものであることがさらに好ましい。
筐体20は、この筺体20を使用して放射線撮影が実施される際に、放射線源の側に向けて配置される上記表板部21と、この表板部21と対向する位置に配された裏板部22と、表板部21と裏板部22とを揺動自在に連結する樹脂ヒンジ23とを備えている。
樹脂ヒンジ23の一端が表板部21の一端21Eに固定され、樹脂ヒンジ23の他端が裏板部22の一端22Eに固定されており、この樹脂ヒンジ23の中心軸23Cを回転中心として表板部21に対して裏板部22が回転することにより、裏板部22が表板部21に対して開いたり閉じたりする。
表板部21に対して裏板部22が閉じた状態、すなわち外部からの光の入射を遮断した状態で蓄積性蛍光体シート1に放射線撮影が施され、表板部21に対して裏板部22が開いた状態で、外部から蓄積性蛍光体シート1がこの筺体20内に挿入されたり、筺体20内に収容された蓄積性蛍光体シート1が外部へ取り出されたりする。
裏板部22の内側22Aには弾性部材40が配設されており、後述するように、裏板部22が閉じられたときに、この弾性部材40が、蓄積性蛍光体シート1を押圧しこの蓄積性蛍光体シート1を鉛板10の側に密着させる。
上記鉛板10は、この鉛板10より剛性が高く、かつ放射線透過性を有する支持平板30により全面的に支持されているものである。上記鉛板10は、支持平板30上へラミネート加工、あるいはカレンダ加工によって取り付けるようにしてもよい。上記鉛板10は、板面の大きさ(約350mm×430mm)に対して厚さが薄く剛性が低いので、いわゆる腰が弱いので、支持板30が上記鉛板10の板面の平面性を維持するようにこの鉛板10を全面的に支持している。
なお、筺体20内に配置された上記鉛板10および支持平板30は、鉛板10が支持平板30の蓄積性蛍光体シート1に対向する側に配置されている。
また、支持平板30の上記鉛板10の側とは反対の側が、筺体20の表板部21の内側21Aに接着固定されている。さらに、鉛板10の上記支持平板30の側とは反対の側には厚さの薄い(0.01mm〜0.3mm)緩衝シート35が積層されており、この緩衝シート35が筺体20内に収容される蓄積性蛍光体シート1と接触する。上記緩衝シート35は蓄積性蛍光体シート1が筺体20内に収容されるときの衝撃を吸収し、蓄積性蛍光体シート1に傷が付いたり蓄積性蛍光体シート1が破損したりすることを防止する。
上記支持平板30を構成する素材には、放射線透過性の良好な素材であるポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、あるいはゴム等を採用することができる。
上記表板部21を構成する素材には、カーボン繊維強化樹脂、アクロル二トリル・ブタジエン・スチレン樹脂,ポリカーボネート樹脂、アクロル二トリル・ブタジエン・スチレン樹脂とポリカーボネート樹脂とを合わせた複合樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂等を採用することができる。
上記緩衝シート35を構成する素材には、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、エラストマー繊維、あるいはポリエチレンテレフタレート樹脂等を採用することができる。また、上記緩衝シート35を、ポリプロピレン樹脂、あるいはアクリル樹脂を溶剤に溶かして液状化したポリプロピレン樹脂溶液、あるいはアクリル樹脂溶液を、鉛板10上に塗布して形成するようにしてもよい。
上記放射線撮影用カセッテ100を用いて放射線撮影を行うときには、表板部21に対して裏板部22を開いた状態で上記緩衝シート35と弾性部材40との間に蓄積性蛍光体シート1を挿入する(図1参照)。このとき、蓄積性蛍光体シート1の両側のフランジ部1Fが、裏板部22の内側の両側面に配設されたフランジ支持レール部22R上に挿入され支持される(図2(a)参照)。
その後、表板部21に対して裏板部22を閉じるときに、蓄積性蛍光体シート1が緩衝シート35の上面に接触してこの蓄積性蛍光体シート1のフランジ部1Fがフランジ支持レール部22Rから離れ、この蓄積性蛍光体シート1が緩衝シート35上に載置される。つづいて、裏板部22に配置された弾性部材40が蓄積性蛍光体シート1を押圧し、この蓄積性蛍光体シート1を緩衝シート35に密着させつつ、この裏板部22が表板部21に対して閉じられる(図2(b)参照)。このようにして蓄積性蛍光体シート1が筺体20内に収容される。
蓄積性蛍光体シート1は、厚さの薄い緩衝シート35を介して鉛板10に向けて押圧された状態のまま保持されるので、実質的に、蓄積性蛍光体シート1が鉛板10に密着した状態で放射線撮影が実施される。
上記蓄積性蛍光体シート1を収容した放射線撮影用カセッテ100を放射線撮影を実施する所定の撮影位置に配置し、被写体の放射線撮影を実施する。その後、この放射線撮影用カセッテ100の表板部21に対して裏板部22が開放され被写体の放射線像が記録された蓄積性蛍光体シート1が取り出され、この蓄積性蛍光体シート1を読み取って被写体の放射線像を示す画像データを得る。この画像データには所定の画像処理が施されて上記放射線像を示す画像がプリント出力されたり表示されたりする。
なお、上記放射線撮影用カセッテ100では、鉛板10を個別に配置する例を示したが、上記表板部21が鉛板10を兼用するように上記放射線撮影用カセッテを構成してもよい。
以下、上記放射線撮影用カセッテを、治療用放射線撮影、すなわち、放射線治療用の高エネルギ放射線による被写体の放射線像の記録に使用した実験について説明する。この実験におけるパラメータは、鉛板10あるいは鉛板10を代替するものの材質と、厚さであり、評価項目は、この治療用放射線撮影により撮影され読み取られた画像データで示される実験用被写体の放射線像を示す画像の品質である。図3は治療用放射線撮影における実験用被写体の配置を示す図、図4は治療用放射線撮影を実施して得た実験用被写体の放射線像を示す概略図である。
◇実験用被写体
図3に示すように、発泡スチロール製の定盤50を用意し、この定盤50上に放射線撮影用カセッテ100(以後、省略してカセッテ100ともいう)を載置し、さらに、このカセッテ100上にMixDP(日本医学放射線学会の推奨する水等価ファントム)からなる厚さ50mmの下ファントムブロック55、MixDPからなる厚さ50mmの2つの中間ファントムブロック56、57、MixDPからなる厚さ50mmの上ファントムブロック58をこの順に重ねる(図中+Z方向に順に重ねる)。ここで、下ファントムブロック55上に2つの中間ファントムブロック56、57を互いに間隔を開けて配置し、上記4つのファントムブロックに囲まれた空間JJを形成する。そして、下ファントムブロック55上の空間JJに、エッジ部を鮮鋭に切断してある長方形のタングステン片(以後、タングステンウェッジ60という)をわずかに斜めに(角度5°程度)配置する。
すなわち、下ファントムブロック55と上ファントムブロック58との間に、空間JJを図中左右方向から挟む2つの中間ファントムブロック56,57を配置し、タングステンウェッジ60を空間JJ内の下ファントムブロック55上に配置する。なお、タングステンは線膨張率が小さいので、エッジ部の鮮鋭度を検査する試料に適している。
さらに、放射線源65を、上ファントムブロック58の上方(図中+Z方向)に配置する。
なお、図3中のブロック59Aおよびブロック59Bは、上記積層された上記4つのファントムブロックの状態を維持するための支えとなるものであり、中間ファントムブロック56、57のそれぞれを支持するものである。
なお、上記カセッテ100は、このカセッテ100に収容した蓄積性蛍光体シート1と放射線源65との間に鉛板10あるいはこの鉛板10を代替するものが位置するように、表板部21の側を放射線源65の側に向けて配置する。
上記4つのファントムブロックおよびタングステンウェッジ60が治療用放射線撮影の実験用被写体となる。
◇実験のパラメータとなる鉛板および代替物の材質と厚さ
上記鉛板(厚さ0.1mm、0.2mm、0.5mm、0.7mm)、ならびに、鉛板10を代替するものとして、銅板(厚さ1.2mm)、およびタングステン複合材料板(厚さ0.3mm、1.0mm)を用意した。タングステン複合材料板は、タングステン粒子をゴム材料内に分散配置させた複合材料からなるものである。◇実験条件
上記各鉛板および代替物を順次カセッテ100に収容し、放射線源65の管電圧を6MVに設定して上記実験用被写体に対し治療用放射線撮影を実施した。
◇実験結果
治療用放射線撮影を実施したカセッテを放射線画像読取装置(XG-1、富士写真フィルム(株)製)に装填し、蓄積性蛍光体シートを読み取って、上記実験用被写体の放射線像を示す画像データを取得した。上記画像データが示す画像は概略図4に示すようなものである。図中4角形状で示す領域R1はタングステンウェッジ60を示し、図中上下に延びるストライプで示す領域R2は上記各ファントムブロック(55,56,57,58)を示し、図中左右の両側の領域R3は上記各ファントムブロック(55,56,57,58)から外れた領域(空気領域)を示している。
上記画像データを使用し、上記ファントムブロック領域R2中のタングステンウェッジ領域R3の境界領域(図4中の丸領域、矢印P1で示す)に関しエッジ法によりMTF曲線を得るとともに、ファントムブロック領域R2と空気領域R3とのコントラスト(ファントムブロックの有無でのコントラスト)を測定した(図4中の四角領域、矢印P2で示す)。なお、上記コントラスト値は、上記2領域の放射線濃度の高い方を低い方で除することにより求めるが、本実施例では各金属板間での相対値で表してある。
○コントラストの測定結果
図5は、上記各鉛板および代替物を使用した場合の上記コントラスト値を示した図で、上記コントラスト値を縦軸に示し、各鉛板および代替物の板厚tを横軸に示したものである。
○エッジ法によるMTF測定結果
図6はMTFの測定結果に基づいて作成した図では空あり、特定の空間周波数での各鉛板および代替物のMTF値の相対値を示す図であり、縦軸にMTF値を、横軸に各鉛板および代替物の厚さtを示すものである。図6(a)は空間周波数0.2サイクル/mmの場合を示す図、図6(b)は空間周波数0.5サイクル/mmの場合を示す図である。○相対コントラスト値の算出
上記コントラスト値に、特定の空間周波数におけるMTF値を乗ずると、この特定の空間周波数における相対コントラスト値が求まる。この相対コントラスト値が、医師等の画橡観察者にとって最も重嬰な画質評価値である。
図7(a)は各鉛板および代替物を使用した場合における空間周波数0.2サイクル/mmでの相対コントラスト値の違いを示す図であり、図7(b)は各鉛板および代替物を使用した場合における空間周波数0.5サイクル/mmでの相対コントラスト値の違いを示す図である。
図7(a)に示す0.2サイクル/mmでの相対コントラスト値に関しては、従来より実施されている1.2mm厚の銅板を配したカセッテ100を使用した場合の相対コントラスト値に比して、0.5mm厚および0.7mm厚の鉛板、並びに1mmのタングステン複合材料板を配したカセッテ100を使用した場合の相対コントラスト値が有意に高い値を示した。
一方、0.1mm厚および0.2mm厚の鉛板、並びに0.3mm厚のタングステン複合材料板を配したものは、1.2mm厚の銅板を配したもとほぼ同等の相対コントラスト値の範囲内であった。0.5mm厚の鉛板を配したものと0.7mm厚の鉛板を配したものとの間では相対コントラスト値に特に有意な差は見られなかった。
また、図7(b)に示す0.5サイクル/mmでの相対コントラスト値に関しては、従来より実施されている1.2mm厚の銅板を配した場合における相対コントラスト値に比して、0.5mm厚および0.7mm厚の鉛板を配したものが有意に高い値を示した。
一方、0.1mm厚および0.2mm厚の鉛板、並びに0.3mm厚および1mm厚のタングステン複合材料板を配したものは、1.2mm厚の銅板を配した場合とほぼ同等の相対コントラスト値の範囲内であった。さらに、0.5mm厚の鉛板を配したものが、0.7mm厚の鉛板を配したものに比して相対コントラスト値が有意に高い値を示した。
上記2つの異なる空間周波数における結果を総合すると、0.5mm厚および0.7mm厚の鉛板を配したものが優れた相対コントラスト値を示しており、特に0.5mm厚の鉛板を配したものはさらに優れた相対コントラスト値を示していると言える。
なお、上記放射線撮影用カセッテはフラットパネルディテクタに適用することもできる。なお、上記フラットパネルディテクタは、スクリーン・フィルム系や蓄積性蛍光体シートによる系とは異なり、X線エネルギを直接デジタル変換するX線検出器であり、フィルムや蓄積性蛍光体シートなどの入れ替えなしで直接画像データを出力することができるので、このフラットパネルディテクタの採用により撮影から画像出力までの時間を大幅に短縮することができる。
本願では、放射線撮影用カセッテの放射線入射側に鉛板を配設することについて開示しているが、蓄積性蛍光体シートの支持体、または蓄積性蛍光体シートの支持体の一部として鉛板を備えるようにし、この蓄積性蛍光体シートの蛍光体層より放射線照射側に上記鉛板を配置するようにしてもよい。すなわち、この蓄積性蛍光体シートに、撮影時は支持体側から放射線を入射させ、読取時は蛍光体層側から励起光を照射して読取りを行うこととしても、カセッテに鉛板を配設した際と同様の効果を得ることができる。
本発明の実施の形態による放射線撮影用カセッテの概略構成を示す斜視図 図1に示す放射線撮影用カセッテの2−2断面を示す図 治療用放射線撮影における実験用被写体の配置を示す図 治療用放射線撮影を実施して得た実験用被写体の放射線像を示す概略図 コントラスト値を示す図 MTFの測定結果に基づいて作成した特定の空間周波数でのMTF値を比較した図 相対コントラスト値を示す図
符号の説明
1 蓄積性蛍光体シート
10 鉛板
20 筺体
21 表板部
22 裏板部
30 支持平板
35 緩衝シート
40 弾性部材
100 放射線撮影用カセッテ

Claims (4)

  1. 被写体の放射線像を記録する蓄積性蛍光体シートを収容する筺体を備えた放射線撮影用カセッテにおいて、
    前記筺体の、該筺体に収容された前記蓄積性蛍光体シートの放射線入射側に、0.3mmを超え、0.8mm以下の厚さを有する鉛板が配設されているものであることを特徴とする放射線撮影用カセッテ。
  2. 前記鉛板が、該鉛板より剛性が高く、かつ放射線透過性を有する支持平板により全面的に支持されていることを特徴とする請求項1記載の放射線撮影用カセッテ。
  3. 前記鉛板が、前記支持平板上へラミネート加工、あるいはカレンダ加工によって取り付けられていることを特徴とする請求項2記載の放射線撮影用カセッテ。
  4. 前記鉛板が、前記筺体内に配置されたものであり、かつ、前記支持平板の前記蓄積性蛍光体シートに対向する側に配置されたものであることを特徴とする請求項2または3記載の放射線撮影用カセッテ。
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