JP2003114185A - プローブ位置固定式微小力測定装置及び測定方法 - Google Patents

プローブ位置固定式微小力測定装置及び測定方法

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JP2003114185A
JP2003114185A JP2001308744A JP2001308744A JP2003114185A JP 2003114185 A JP2003114185 A JP 2003114185A JP 2001308744 A JP2001308744 A JP 2001308744A JP 2001308744 A JP2001308744 A JP 2001308744A JP 2003114185 A JP2003114185 A JP 2003114185A
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laser
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force measuring
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Hiroaki Kojima
寛明 小嶋
Kazuhiro Oiwa
和弘 大岩
Brenner Bernand
ブレンナー ベルナント
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Medizinische Hochschule Hannover
Communications Research Laboratory
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プローブの観察対象物面と同じ方向の熱ゆらぎ
を二乗平均変位にして0.1ナノメートルのオーダーまで
おさえることにより、微小な粒子間が相互作用する際の
観察対象面と同じ方向の相対的な位置を数ナノメートル
の精度で制御し、微小な粒子間に働く力を測定する微小
力測定装置を提供する。 【解決手段】プローブに固定した微小な粒子と観察対象
物面に固定した微小な粒子の間に働く力を測定する微小
力測定装置の中で、レーザーの放射圧を利用してプロー
ブの位置をフィードバック制御してこのプローブの位置
を固定する微小力測定装置のうち、レーザー放射圧を前
記観察対象物面と同じ方向に与えて、前記観察対象物面
と同じ方向のプローブの位置を固定する事により、微小
な粒子間が相互作用する際の観察対象物面と同じ方向の
相対的な位置を数ナノメートルの精度で制御し、上記観
察対象物面と同じ方向の微小な力を測定する微小力測定
装置を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛋白分子同士など
の微小の粒子が移動しようとする力学的な力を経時的に
測定する微小力測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、モータータンパク質1分子とタン
パク質フィラメントなどの微小な粒子間が相互作用する
際に発生する微小な力の大きさをpNの精度で測定するた
めの微細なガラスプローブや光ピンセットを用いる方法
が知られている。これらを用いた方法は、微細なガラス
プローブの先端に、微細なガラスプローブと垂直な向き
の力が加わったときに、微細なガラスプローブが湾曲さ
せられて、微細なガラスプローブの先端が加わった力に
比例した長さだけ変位する性質や、光ピンセットにより
補足された粒子に力が加わったときに加わった力に比例
した長さだけ粒子が変位するという性質を利用してい
る。つまり微小なガラスプローブや光ピンセットを微小
なバネ秤のように利用する。微小なガラスプローブの先
端や光ピンセットで補足した粒子にモータータンパク質
1分子を固定し、観察対象物面にタンパク質フィラメン
トを固定して両者を接近させると、モータータンパク質
1分子とタンパク質フィラメントの間に相互作用が働い
たときに微細なガラスプローブの先端や光ピンセットで
補足した粒子が変位する。このときの変位を測定するこ
とにより、モータータンパク質1分子とタンパク質フィ
ラメントの間に働いた力の強さの経時変化を測定するこ
とができる(例えば、TRENDS in BiotechnologyV0l.19
No.6 June 2001 211-216や特開平9−4343
4)。
【0003】一方、レーザーの放射圧を利用して、観察
対象物面に垂直な方向のプローブの位置をフィードバッ
ク制御することにより、観察対象物面と探針との間の距
離を一定に保ちながら観察対象面に垂直な方向の引力お
よび斥力の非接触計測を行う分子間力顕微鏡が知られて
いる(特開平7-12825など)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法では、プロ
ーブや粒子の熱ゆらぎを消失させて、バックグランドを
低くして測定する手段を考慮していなかったので、微小
な粒子間の相対的な位置を数ナノメートルのオーダーで
制御することはできなかった。また、プローブに固定し
た蛋白質等の粒子は、プローブに対して垂直に左右に移
動することとなるが、光圧を与える測定用のレーザーは
1の方向のみから照射されているので、これと同方向に
粒子が移動する場合には、測定ができなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本願発明は、プ
ローブに固定した微小な粒子と観察対象物面の間に働く
力学的な力を測定する微小力測定装置において、前記微
小な粒子が移動することによるプローブの位置の変化
を、光圧用レーザーの放射圧を利用してプローブの位置
をフィードバック制御してこのプローブの位置を静止固
定する手段、該レーザー出力を経時的に測定記録する手
段とを有する微小力測定装置を提供するものである。
【0006】ここで、前記プローブを板状のものとし、
前記観察対象物面に対して垂直方向に設置することとし
てもよい。また、レーザーの照射形態は、前記レーザー
を対物レンズから照射することによりレーザー放射圧を
与えることが挙げられる。この手段により、装置の構成
を簡略化することができる。
【0007】また、プローブの位置情報を検出測定する
構成については、プローブに光照射を行う手段、分割光
ダイオードに映し出された干渉像を解析する手段、該解
析手段によりプローブの位置を検出測定する手段、該検
出結果よりプローブに照射するレーザーの強度を調節す
る手段とを有することが挙げられる。熱によるプローブ
の揺らぎの抑制に関しては、前記レーザー照射圧を負荷
させてフィードバック制御してプローブの位置を静止固
定する手段において、プローブのゆらぎを二乗平均で変
位換算して1.2ナノメートル以下で保持していること
を監視制御することで、熱揺らぎによるプローブの揺ら
ぎを防止することとすることが挙げられる。
【0008】さらに、一定のバネ定数を有するプローブ
を固定器に接続し、該プローブに任意の強度の光圧を負
荷させ、動的な平衡が保持できるようオフセット機能を
付加させてもよい。この構成を採ることで、レーザーの
照射方向と同方向に移動しようとする粒子の測定も可能
とした。このオフセットに要する力学的な力は任意で設
定してもよいが、蛋白質の運動を測定する場合には、こ
の力よりも十分大きい力であればいいので、8pN〜25
pNの範囲の設定が挙げられる。
【0009】
【発明の実施の態様】本発明の微小力測定装置の説明を
する。先ず、蛋白質等の微小粒子はプローブ先端に設置
する探針に固定する。固定方法としては、金を短針につ
け、蛋白質の一部をSH基で修飾して結合させる方法や、
短針にニッケルをつけ、Hisタグを蛋白質に融合して結
合させる方法や、アビジンとビオチンの相互作用により
結合させる方法が挙げられる。探針のないプローブ側は
任意のプローブを固定する固定器具に接続する。実施例
は板状のZnOウィスカーガラスプローブを使用したがこ
れに限る必要はない。また、従来の使用法とは異なり、
この板状プローブを観察対象面に対して垂直に設置して
用いた。観察対象面とは、プローブに固定した微小粒子
が移動する場所であり、通常はスライドガラス等を用い
る。すなわち、観察対象面に対して垂直とは、この面上
をプローブに固定した粒子が垂直方向に移動することを
意味し、観察対象面に平行して移動することをいう。
【0010】ここで上記のプローブのレーザー圧をかけ
る表面を金で被覆して反射率を向上させ、より効率良く
レーザーにより光圧を与えることが挙げられる。また、
末端に探針を接着したバネ定数0.1ピコニュートン/ナ
ノメートル程度のガラス製プローブを用いてもよい。
【0011】次に、プローブの位置の変位測定について
説明する。レーザーを観察対象面に対物レンズを通して
プローブにフォーカス(クロス)するように照射し、プ
ローブの位置の変位によって生じる干渉像を分割光ダイ
オードに映し出し、その干渉像を解析することにより検
出する(図10)。レ−ザー光源として波長が532 nmの
YAGレーザーを用いことが挙げられる。
【0012】プローブの位置が変位することにより、こ
の縞干渉像が変化するが、この変化量はプローブの位置
変化と一定の相関関係を持って変化するので、定量的に
プローブ位置の測定が可能となる。本発明では、プロー
ブの位置が移動することを上記のように監視し、プロー
ブ位置が移動することを、フィードバック制御により反
対向きにレーザー放射圧を作用させることで、見た目の
上でプローブが静止していることになる。
【0013】この時のレーザー放射出力を経時的に測定
することで、間接的にプローブに懸かる力学的な力の負
荷が測定できる。放射圧用のレーザーは、板状プローブ
に斜方向から照射することが挙げられ、光学系の複雑化
を防ぐために、対物レンズを通して板状プローブ表面に
対して照射することが望ましい。
【0014】また、本装置はプローブが静止固定してい
ることが必要条件となるが、このプローブの静止固定の
監視及び制御は、アナログ回路により行う。すなわち、
上述したようにプローブの位置変位の検出は、対物レン
ズから一定のレーザーをプローブに照射して、この干渉
像を分割ダイオードに映し出し、位置検出器用の増幅器
の出力をモニターすることにより行う。ここで、プロー
ブに固定した粒子の運動及びバックグランドとして熱に
よる熱揺らぎがプローブに生じるが、以下の手段により
これを抑制する。位置信号をフィードバック回路へ入力
し目標値信号へ追従させることにより、プローブの揺ら
ぎを二乗平均変位に換算し、数ナノメートル以下に抑え
るように、プローブの静止固定状態を保持する。
【0015】検出したプローブの位置およびフィードバ
ック信号およびプローブのバネ定数等を解析することに
よりプローブに働く力、つまりプローブに固定した微小
な粒子やこの粒子と観察対象面に固定した微小な粒子の
間に働く力を測定する。
【0016】また、従来からフィードバックされるレー
ザーの照射強度からプローブに固定された粒子の運動に
懸かる力学的な力を測定する手段はある。しかし、粒子
の移動が期待される1の方向に移動する場合、すなわ
ち、レーザー照射方向に逆らう方向では測定できるが、
その反対方向では測定はできなかった。本発明において
は、1の方向すなわちレーザ照射圧が負荷される方向に
一定の力学的な力を負荷させたオフセット機能を与え、
プローブを動的平衡で静止するようにする。ここでオフ
セットに要する力はプローブに固定した粒子が持つ力よ
り十分大きいものとする(図11)。
【0017】従って、プローブに固定された粒子がレー
ザー照射方向に逆らう向きに移動する場合には、オフセ
ットに懸かる力と粒子の移動に伴う力が加算された力と
なり、レーザー照射圧に係る強度はこれを打ち消すこと
に必要な強度となる。一方、プローブに固定された粒子
がレーザー照射方向と同じ向きに移動する場合には、オ
フセットに懸かる力から粒子の移動に伴う力が減じた力
となり、レーザー照射圧に係る強度はこれを打ち消すこ
とに必要な強度となる。すなわち、オフセット機能を付
与することにより、プローブに固定した粒子がいずれの
方向に移動しても、測定できることになる。
【0018】
【実施例】次に本発明に関して図面を参照して説明す
る。図1は本発明の一実施例である微小力測定装置全体
の構成図であり、本発明の動作を説明する。位置検出用
レーザ光源(Uniphase u Green laser, 532nm, max20
0uW)から出力された測定用レーザー光線は、ビームエ
クスパンダ(1)で広げられ、第1位置検出用レーザ反
射鏡(2)に反射される。次いで、第1対物レンズ(Pl
anApo100X N.A.1.4)(3)に入射し集光され、プローブ
(4)の位置を検出する。第1対物レンズでは、位置検
出用レーザと光圧用レーザの2種類が通過できるように
設定して、装置全体の構成を簡略化した。ここで、位置
検出用レーザはプローブ(4)には特段の作用を及ばさ
ない構成とする必要がある。
【0019】プローブ(4)を通過した位置検出用レー
ザは、第2対物レンズ(5)(オリンパスLUMPlan60XN.
A.0.9)に入射する。第2対物レンズ(5)は、位置検出
用レーザーのみの入射し、次いで第2位置検出用レーザ
反射鏡(24)に反射される。このように、比較的簡単
でかつ柔軟に扱うことができる光学系により、レーザ光
を板状プローブ(4)まで導くようにしたので波長など
の異なる複数の光源を容易に選択接続できる。
【0020】プローブ(4)の位置を反映して、プロー
ブ位置測定用のレーザーは、二分割フォトダイオード
(6)(浜松ホトニクスS2545)内でプローブ干渉像
(7)を得る。ここで、プローブ(4)は熱揺らぎによ
るノイズが検出されるが、干渉像の動きとして(図8、
図9)表れる。この干渉像(7)は、I-V変換器(8)
及び差動増幅器(9)を有する位置検出用増幅器(1
0)により、位置信号として電気信号に変換される。こ
の位置信号の一部は、フィードバック回路(11)(微
分先行型PI制御)により、フィードバック信号に変換さ
れる。
【0021】位置信号は、A-D変換器(12)で変換さ
れ、データ収録用コンピューター(13)により、デー
タが集積記録される。また、該コンピューター(13)
では、熱揺らぎ等によるバックグランドを2乗平均変位
に換算計算する。
【0022】フィードバック回路(11)で、位置信号
がフィードバック信号に変換させ、レーザーダイオード
ドライバ(14)に移行する。これに付属する光圧用レ
ーザーダイオード(15)(Schafter + Kirchhoff, 68
6nm,25mW)から、フィードバック信号の強度に応じた
光圧用レーザーが出力される。光圧用のレーザーは、光
圧レーザ用レンズ(16)を通して、光圧レーザ反射鏡
(17)で反射される。次いで、第1対物レンズ(3)
を通過して、プローブ(4)に斜め方向から入射され
る。
【0023】このフィードバック制御システムにより、
プローブ(4)の熱ゆらぎを二乗平均変位にして数オン
グストロームのオーダーにまでおさえ、プローブ(4)
を静止固定することができる。その結果を以下に示す。
図8はフィードバックをかけなかったときのプローブ
(4)の変位であり、図9はフィードバックをかけたと
きの熱ゆらぎによるプローブ(4)の変位である。フィ
ードバックをかけることによってプローブ(4)の位置
が±1ナノメートル程度の範囲に固定できたことが示さ
れた。
【0024】次に、光圧用のレーザについて説明する。
図2・図3は光圧用レーザーがプローブに照射されてい
る様子を示す説明図である。本実施例は、波長が686 n
m、25mW(max)のレ−ザーダイオードを用いた。光圧用レ
ーザーは第1対物レンズ(3)からプローブ(4)に対
して20度の入射角でプローブ(4)の直径約20μmの範
囲に照射する。レーザー照射(18)によりプローブ
(4)に方向の放射圧が加えらる、この結果を図4及び
図5に示す。図4は、光圧用レーザを照射した場合と照
射を止めた場合のプローブ位置の変化を定量的に示して
いる。この結果から光圧用レーザの有無で確実に、プロ
ーブ位置が変化し、再現性ある結果を示すことができ
た。また、光圧レーザの強度に従って、プローブ位置の
変位も変化することが分かる。図5では、光圧レーザの
強度とプローブ(4)に懸かる力の関係を示したもので
ある。結果は、この2つが比例関係にあることが示され
た。
【0025】この光圧レーザは、上述したようにプロー
ブ(4)の熱揺らぎを抑制する機能と、プローブ(4)
にオフセット機能を付与する役割をする。任意の強度の
オフセット信号は、フィードバック回路(11)に予め
設定する。
【0026】次に、プローブ(4)について説明する。
長さ200μm、幅20μm、厚さ100 nmで、表面を金で5 nm
の厚さに被覆した、バネ定数0.1 pN/nmのガラスプロー
ブを用い、図6に示すように末端に探針(19)として
例えばZnOウィスカーを接着して用いる。図2、図3に放
射圧用のレーザーがプローブに照射されている様子を示
す。プローブ(4)の幅方向は観察対象物面(20)に
対して垂直になるように設置される。
【0027】図7では、本装置の応用例を示す。フィー
ドバック制御により固定したプローブ(4)の探針に図
7のように微小な粒子(モーター蛋白)(22)を固定
し、スライドガラス(21)上に固定した微小な粒子
(フィラメント蛋白)(23)と微小な粒子(モーター
蛋白)(22)を接近させることにより、微小な粒子
(22)と微小な粒子(23)の間に働く0.1 pNオーダ
ーの観察対象物面と同じの向きの力を、プローブ(4)
のnmオーダーの変位として検出することが可能となる。
例えばプローブ(4)の探針(19)にモータータンパ
ク質一分子を固定しスライドガラス(21)上にタンパ
ク質フィラメントを固定すればモータータンパク質とタ
ンパク質フィラメントの間に働く0.1 pNオーダーのカバ
ーガラスと同じの向きの力の経時変化を、プローブ
(4)のnmオーダーの変位の経時変化として観察でき
る。
【発明の効果】
【0028】以上に説明したように、本発明は、フィー
ドバック制御により板状プローブの熱ゆらぎを二乗平均
変位にして数オングストロームのオーダーにまで抑える
ことにより、プローブに固定した微粒子や細胞や分子な
どの微小な粒子と観察対象面に固定した微粒子や細胞や
分子などの微小な粒子の観察対象面と同じ方向の相対的
な位置関係を数ナノメートルのオーダーで制御して、0.
1 pNオーダーの力計測を行うことが可能となる。また、
光圧レーザーにオフセット機能を付加させることによ
り、プローブに固定した粒子が左右のいずれかの方向に
移動しても測定が可能となる。さらに、位置測定用レー
ザーをプローブに当てて、その干渉像の変位から直接
に、フィードバック回路に送るため、プローブに揺らぎ
とほぼ同時にプローブに光圧をかけることができる。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による微小力測定装置を用いた実験シス
テム全体の一例を示す構成図。
【図2】本発明による微小力測定装置において、放射圧
用のレーザーがプローブに照射されている様子を示す説
明図。
【図3】本発明による微小力測定装置において、放射圧
用のレーザーが第1対物レンズから観察対象物面を通し
てプローブに照射されている様子を示す説明図。
【図4】本発明による微小力測定装置において、放射圧
用のレーザーの強度を変化させることにより、プローブ
の位置を変化・固定できることを示した実験データ。
【図5】本発明による微小力測定装置において、放射圧
用のレーザーの強度に比例して、プローブにかかる放射
圧が変化することを示した実験データ。
【図6】本発明による微小力測定装置において、プロー
ブに探針が結合されていることを示した説明図。
【図7】本発明による微小力測定装置において、プロー
ブにモータータンパク質を、観察対象物面にタンパク質
フィラメントを固定して両タンパク質間に働く相互作用
を測定する実験の説明図。
【図8】本発明による微小力測定装置において、フィー
ドバックをかけなかったときのプローブの熱ゆらぎによ
る変位の経時時間変化を示す実験データ。
【図9】本発明による微小力測定装置において、フィー
ドバックをかけたときのプローブの熱ゆらぎによる変位
の経時時間変化を示す実験データ。
【図10】本発明による微小力測定装置において、プロ
ーブの位置検出用のレーザーがプローブに照射されてい
る様子を示す説明図。
【図11】プローブにオフセットの有無
【符号の説明】
1.ビームエクスパンダ 2.第1位置検出用反射鏡 3.第1対物レンズ 4.プローブ 5.第2対物レンズ 6.二分割フォトダイオード 7.干渉像 8.I-V変換器 9.差動増幅器 10.位置検出用増幅器 11.フィードバック回路 12.A-D変換器 13.コンピューター 14.レーザーダイオードドライバ 15.光圧用レーザーダイオード 16.光圧用レーザーレンズ 17.光圧レーザー反射鏡 18.レーザー照射 19.探針 20.観察対象物面 21.スライドガラス 22.モーター蛋白 23.フィラメント蛋白 24. 第2位置検出用反射鏡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大岩 和弘 東京都小金井市貫井北4−2−1 独立行 政法人通信総合研究所内 (72)発明者 ベルナント ブレンナー ドイツ国,ハノーバ,ディー−30625 Fターム(参考) 2F065 AA02 AA06 AA20 BB01 BB22 FF51 GG05 GG22 HH04 JJ02 JJ23 LL09 LL12 NN20 QQ03 QQ23 QQ41 2H052 AF19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プローブに固定した微小な粒子と観察対象
    物面の間に働く力学的な力を測定する微小力測定装置に
    おいて、前記微小な粒子が移動することによるプローブ
    の位置の変化を、光圧用レーザーの放射圧を利用してプ
    ローブの位置をフィードバック制御してこのプローブの
    位置を静止固定する手段、該レーザー出力を経時的に測
    定記録する手段、とを有する微小力測定装置。
  2. 【請求項2】前記プローブを板状のものとし、前記観察
    対象物面に対して垂直方向に設置することを特徴とした
    請求項1に記載の微小力測定装置。
  3. 【請求項3】前記レーザーを対物レンズから照射するこ
    とによりレーザー放射圧を与えることを特徴とした請求
    項1乃至3のいずれかに記載の微小力測定装置。
  4. 【請求項4】プローブに光照射を行う手段、分割光ダイ
    オードに干渉像を映し出す手段、該干渉像によりプロー
    ブの位置を検出測定する手段、該検出結果よりプローブ
    に照射する光圧用レーザーの強度を調節する手段とを有
    することを特徴とした請求項1乃至4に記載の微小力測
    定装置。
  5. 【請求項5】前記レーザー照射圧を負荷させてフィード
    バック制御してプローブの位置を静止固定する手段にお
    いて、プローブのゆらぎを二乗平均で変位換算して1.
    2ナノメートル以下で保持していることを監視制御する
    ことで、熱揺らぎによるプローブの揺らぎを防止するこ
    とを特徴とした請求項1乃至5に記載の微小力測定装
    置。
  6. 【請求項6】一定のバネ定数を有するプローブを固定器
    に接続し、該プローブに任意の強度の光圧を負荷させ、
    動的な平衡が保持できるようオフセット機能を付加した
    ことを特徴とする請求項1乃至5に記載の微小力測定装
    置。
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