JP2003113356A - 紙類接着用粘着テープ - Google Patents

紙類接着用粘着テープ

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JP2003113356A
JP2003113356A JP2001305302A JP2001305302A JP2003113356A JP 2003113356 A JP2003113356 A JP 2003113356A JP 2001305302 A JP2001305302 A JP 2001305302A JP 2001305302 A JP2001305302 A JP 2001305302A JP 2003113356 A JP2003113356 A JP 2003113356A
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water
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JP2001305302A
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Shinichi Kinoshita
真一 木下
Kenichi Funaki
健一 船木
Motoyuki Hayakawa
基行 早川
Yoshirou Chishima
芳郎 千嶋
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Lintec Corp
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Lintec Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】紙類接着用として、紙表面に帯状の粘着剤層を
転写することができ、かつ該粘着剤層を介して接着され
た紙類のリサイクル処理において、離解工程や再生工程
などで不都合をもたらすことのない粘着テープを提供す
る。 【解決手段】両面に剥離処理が施された支持体の片面に
粘着剤層を有し、かつ被着体の紙表面に帯状粘着剤層を
転写し得る粘着テープであって、上記粘着剤層がアルカ
リ可溶性、水可溶性又は水再分散性のアクリル系粘着剤
からなり、かつ3〜50g/m2の付着量を有すると共
に、100℃における貯蔵弾性率が104Pa以上であ
り、かつ100℃における損失正接(tanδ)が0.
40以下である紙類接着用粘着テープである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紙類接着用粘着テ
ープに関し、さらに詳しくは、紙類接着用として、紙表
面に帯状の粘着剤層を転写することができ、かつ該粘着
剤層を介して接着された紙類のリサイクル処理におい
て、離解工程や再生工程などで不都合をもたらすことの
ない、紙類接着用粘着テープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、石油資源の涸渇や環境問題などか
ら、多くの分野において、各製品のリサイクル化が強く
望まれている。紙分野においても、再パルプ化の重要性
が高まり、例えば基材の原紙上に粘着剤層が設けられて
いる紙粘着ラベルやテープなどの粘着紙についても、リ
サイクル処理における離解工程や再生工程などの各工程
において、不都合をもたらさない粘着剤の開発研究が積
極的になされてきた。このような紙粘着テープやラベル
などの粘着紙のリサイクル処理における離解工程や再生
工程において、不都合をもたらさないようにするには、
粘着剤(感圧性接着剤)として、アルカリ可溶性、水溶
性又は水再分散性に優れることが要求され、したがっ
て、このような性質を有する粘着剤が、これまで種々提
案されている。例えば(1)(メタ)アクリル酸などのカ
ルボキシル基含有ビニル系単量体を主成分とする共重合
体に、可塑性付与可能な界面活性剤を添加してなるアル
カリ可溶型粘着剤組成物(特開平5−156222号公
報)、(2)ベースポリマーとして、アクリル酸アルコ
キシエチルとスチレンスルホン酸塩と他の共重合性単量
体とからなる共重合体を用いてなる水溶性又は水再分散
性の感圧性接着剤(特開平5−70755号公報)、
(3)ベースポリマーとして、ポリアクリル酸などの分
子内にカルボキシル基をもつポリマーあるいはそのアル
カリ金属塩、アミン塩、アルカノールアミン塩などの水
溶性ポリマー塩を使用し、このベースポリマーにポリエ
ーテルポリオール、多価アルコール、酸性ロジンのアル
カノールアミン塩などの水溶性又は水分散性の可塑剤を
配合した感圧性接着剤(米国特許第2838421号明
細書、特公昭50−84578号公報、特公昭52−2
2768号公報、特公昭49−23813号公報)、
(4)ベースポリマーとして、アクリル酸のカプロラク
トン付加物を重合して得られたガラス転移温度の低いカ
ルボキシル基含有ポリマーを用いた水溶性又は水分散性
の感圧性接着剤(特開平2−120381号公報)、
(5)アルキル基の炭素数が4〜12の(メタ)アクリル
酸アルキルエステルと酢酸ビニルと(メタ)アクリル酸と
他の共重合性単量体との共重合体のカルボキシル基の一
部又は全部がアルカリ金属塩であるポリマーに、糖アル
コール類を配合してなる水再分散性の粘着剤組成物(特
開平9−328666号公報)、(6)(メタ)アクリル
酸のカプロラクトン付加物と(メタ)アクリル酸と共重合
可能な他のビニル系単量体との共重合体、及び可塑性付
与可能な界面活性剤を主成分とするアルカリ可溶型粘着
剤組成物(特開平8−3528号公報)などが提案され
ている。一方、近年、粘着テープとして、紙などの被着
体に、接着用の帯状粘着剤層を転写し得るものが開発さ
れ、実用化されている。この粘着テープは、例えばポリ
エチレンテレフタレートフィルムなどの支持体の両面
を、それぞれの剥離力が異なるように剥離処理し、剥離
力の大きい方の面に粘着剤層を設け、これをリールに巻
いたものである。そして、被着体に粘着剤層を転写する
場合、上記リールから、粘着剤層が設けられた支持体が
繰り出され、粘着剤層が帯状に転写されると同時に、該
粘着剤層から支持体が剥離され、別のリールに巻き取ら
れる。しかしながら、この粘着テープの粘着剤層には、
離解性のない一般の汎用粘着剤が用いられているため、
この粘着剤層が付着した紙類は、再生紙としてそのまま
利用できないという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情のもとで、紙類接着用として、紙表面に帯状の粘着
剤層を転写することができ、かつ該粘着剤層を介して接
着された紙類のリサイクル処理において、離解工程や再
生工程などで不都合をもたらすことのない、紙類接着用
粘着テープを提供することを目的としてなされたもので
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、両面をそれぞ
れの剥離力が異なるように剥離処理してなる支持体の剥
離力が大きい方の面に、離解性を有する特定の粘着剤か
らなり、かつ特定の付着量と貯蔵弾性率と損失正接(t
anδ)を有する粘着剤層を設けた粘着テープにより、
その目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づい
て本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
(1)両面をそれぞれの剥離力が異なるように剥離処理
してなる支持体の剥離力が大きい方の面に粘着剤層を有
し、かつ被着体の紙表面に帯状粘着剤層を転写し得る粘
着テープであって、上記粘着剤層がアルカリ可溶性、水
可溶性又は水再分散性のアクリル系粘着剤からなり、か
つ3〜50g/m2の付着量を有すると共に、100℃
における貯蔵弾性率が104Pa以上であり、かつ10
0℃における損失正接(tanδ)が0.40以下であ
ることを特徴とする紙類接着用粘着テープ、(2)両面
を剥離処理してなる支持体が、厚さ6〜50μmのプラ
スチックフィルムの両面を剥離処理したものである第1
項記載の紙類接着用粘着テープ、及び(3)両面を剥離
処理してなる支持体が、坪量30〜120g/m2の紙
基材の両面を剥離処理したものである第1項記載の紙類
接着用粘着テープ、を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の紙類接着用粘着テープに
おける支持体としては、基体の両面をそれぞれ剥離力が
異なるように剥離処理してなるものが用いられる。そし
て、剥離力が大きい方の面に後述の粘着剤層が設けられ
る。これにより、本発明の粘着テープをリールに巻いて
使用する際、支持体の裏面が該粘着剤層に接するが、こ
の裏面は剥離力が低いので剥離しやすく、リールから粘
着剤層付き支持体を容易に繰り出すことができる。上記
支持体としては、例えばグラシン紙、コート紙、キャス
トコート紙などの紙類、これらの紙類にポリエチレンな
どの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙、ある
いはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステ
ルフィルム、ポリプロピレンやポリエチレンなどのポリ
オレフィンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩
化ビニリデンフィルム、ポリフッ化ビニルフィルム、ポ
リメチルメタクレートフィルム、ポリカーボネートフィ
ルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルムなどのプ
ラスチックフィルムを用いることができる。被着体上に
粘着剤層を帯状に転写すると同時に、支持体を該粘着剤
層から剥離してリールなどに巻き取る場合には、巻き取
りやすさなどの点から、厚さ6〜50μm程度のプラス
チックフィルムが好ましく、特にポリエチレンテレフタ
レートフィルムが好適である。
【0006】一方、被着体に粘着剤層と共に支持体も貼
付したのち、該支持体のみを剥離し、粘着剤層を帯状に
転写することができるが、この場合支持体の剥離しやす
さなどの点で、坪量30〜120g/m2程度の紙基材
が好ましく用いられる。上記支持体の剥離処理には、通
常シリコーン樹脂などの剥離剤が用いられる。剥離剤の
付着量は特に制限はないが、0.3〜2.0g/m2であ
ることが好ましい。本発明の粘着テープにおいては、両
面に剥離処理が施された支持体の剥離力が大きい方の面
に、粘着剤層が設けられる。剥離力は、粘着テープを巻
き戻す際に、粘着剤層が基材の剥離力の大きい方の面か
ら剥れなければよく、特に制限はないが、剥離力の大き
い方の面で0.05〜5N/cm、他の面(剥離力の小さ
い方の面)で0.01〜1N/cmであることが好まし
い。また、剥離力の大きい方の面の剥離力が他の面の剥
離力の2倍以上であることが、より好ましい。なお、こ
の剥離力は以下のようにして測定する。支持体の各片面
に粘着剤を、乾燥後の付着量が20g/m2となるよう
に塗工、乾燥し、粘着剤層を形成する。次に、この粘着
剤層の表面に上質紙を貼付し、さらに幅25mm、長さ1
50mmに裁断して試験片とする。この試験片の上質紙側
を両面テープでステンレス板に貼り付け、JIS K 6
854に準じ、基材を180°剥離法で剥離して、剥離
力を測定する。上記粘着剤層としては、該粘着剤層が付
着した紙類をリサイクル処理(再パルプ化)する際に、
離解工程や再生工程において、不都合をもたらさないよ
うにアルカリ可溶性、水可溶性又は水再分散性のアクリ
ル系粘着剤を用いることが必要である。上記アルカリ可
溶性、水可溶性及び水再分散性のアクリル系粘着剤とし
ては特に制限はなく、従来公知のもの、例えば前述の従
来技術の説明において、例示した各公報に記載されてい
るものなどの中から、任意のものを適宜選択して用いる
ことができる。
【0007】具体的には、アルカリ可溶性アクリル系粘
着剤の例としては、(メタ)アクリル酸のアルキルエステ
ル又はカプロラクトン付加物とカルボキシル基を有する
ビニル系単量体と場合により用いられる共重合可能な他
の単量体との共重合体をベースポリマーとして含有する
ものなどを挙げることができる。また、水溶性アクリル
系粘着剤の例としては、(メタ)アクリル酸などのカルボ
キシル基を有するビニル系単量体と塩基性単量体と水酸
基含有単量体と場合により用いられる共重合可能な他の
単量体との共重合体をベースポリマーとして含有するも
のなどを挙げることができる。さらに、水再分散性アク
リル系粘着剤の例としては、(メタ)アクリル酸アルキル
エステルとカルボキシル基を有するビニル系単量体とア
ルコキシ基を有するビニル系単量体と場合により用いら
れる共重合可能な他の単量体との共重合体をベースポリ
マーとして含有するものなどを挙げることができる。な
お、これらの共重合体においては、そのカルボキシル基
は、必要に応じ一部又は全部がアルカリ金属塩、アミン
塩、アルカノールアミンなどの塩型であってもよい。こ
れらのアクリル系粘着剤には、後述するように弾性率が
特定の範囲にある粘着剤層を形成するために、通常架橋
剤が配合される。この架橋剤としては特に制限はなく、
従来アクリル系粘着剤において架橋剤として慣用されて
いるものの中から、任意のものを適宜選択して用いるこ
とができる。このような架橋剤としては、例えばポリイ
ソシアネート化合物、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿
素樹脂、ジアルデヒド類、メチロールポリマー、金属キ
レート化合物、金属アルコキシド、金属塩などが挙げら
れる。
【0008】本発明においては、この架橋剤は1種を単
独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いもよ
い。また、その使用量は、架橋剤の種類にもよるが、前
記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体100重量部
に対し、通常0.001〜50重量部、好ましくは、0.
01〜10重量部の範囲で選定される。また、前記アク
リル系粘着剤には、必要に応じ、従来公知の水溶性又は
水分散性の可塑剤や粘着付与剤を適宜配合することがで
きる。ここで、水溶性又は水分散性の可塑剤としては、
例えば糖アルコールなどの多価アルコール、ポリエーテ
ルポリオール、酸化ロジンのアルカノールアミン塩など
が挙げられ、水溶性又は水分散性の粘着付与剤として
は、例えばロジン、不均化ロジン、水添ロジンなどのア
ルカリ金属塩や、アンモニウム塩、ポリエーテルエステ
ルなどが挙げられる。さらに、該アクリル系粘着剤に
は、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により各
種添加成分、例えば酸化防止剤、充てん剤、着色剤など
を配合することができる。本発明の粘着テープは、両面
に剥離処理が施された支持体の剥離力が大きい方の面
に、前記アクリル系粘着剤からなる粘着剤層を、従来公
知の方法により形成させることにより、作製される。こ
の粘着剤層は、付着量が3〜50g/m2の範囲にあ
り、かつ100℃における貯蔵弾性率が104Pa以上
であり、かつ100℃における損失正接(tanδ)が
0.40以下である。粘着剤層の付着量が、上記範囲を
逸脱すると被着体への帯状粘着剤層の転写を良好に行う
ことができなかったり、転写された粘着剤層の接着性能
が劣ったりすることがある。好ましい粘着剤層の付着量
は、5〜30g/m2の範囲である。
【0009】一方、貯蔵弾性率が104Pa未満又はt
anδが0.40を超えると被着体への帯状粘着剤層の
転写をきれいに行うことができず、また106Paを超
えると転写された粘着剤層の接着性能が不十分となる場
合がある。好ましい貯蔵弾性率は、2.0×104〜1.
0×105Paの範囲である。なお、前記貯蔵弾性率及
び損失正接(tanδ)は以下に示す方法により測定し
た値である。 <貯蔵弾性率>貯蔵弾性率は、粘着剤を積層し、8mmφ
×3mm厚の円柱状の試験片を作製し、捻り剪断法によ
り、下記条件で測定した。 測定装置:ダイナミックススペクトロメータRDSII
[レオメトリック社製] 周波数:1Hz 温度:100℃ <損失正接(tanδ)>損失正接は、上記と同一条件
で損失弾性率及び貯蔵弾性率を測定し、損失弾性率/貯
蔵弾性率の比より求めた。本発明の粘着テープの幅とし
ては、特に制限はなく、用途に応じて適宜選定される
が、通常3〜24mm、好ましくは5〜9mmの範囲であ
る。本発明の粘着テープは、紙類の接着用として用いら
れ、接着すべき一方の紙類の表面に、該粘着テープの粘
着剤層を帯状に転写し、この転写された粘着剤層を介し
て、他方の紙類を接着させる。使用形態としては、支持
体としてプラスチックフィルムを用いた場合には、本発
明の粘着テープを巻いたリールと、それに連動する支持
体巻き取り用リールを備えた装置を用い、被着体の紙類
の表面に、該粘着テープの粘着剤層を所望の長さの帯状
に転写すると同時に、この粘着剤層から支持体を剥離
し、支持体巻き取り用リールで巻き取る方法を採用する
ことができる。一方、支持体として紙基材を用いた場合
には、該紙基材はリールに巻き取りにくいので、通常支
持体巻き取り用リールは使用せず、被着体の紙類の表面
に、所望の長さの粘着テープを粘着剤層を介して貼付し
たのち、支持体を剥離することにより、帯状の粘着剤層
を転写する方法を採用することが好ましい。このように
して、本発明に係る粘着剤層を介して接着された紙類
は、リサイクル処理において、離解工程や再生工程で不
都合が生じることがなく、容易に再生することができ
る。
【0010】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに詳細に
説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定
されるものではない。 製造例1 イソノニルアクリレート66重量部、2−メトキシエチ
ルアクリレート22重量部、アクリル酸7重量部及び酢
酸ビニル5重量部を混合し、単量体混合物を調製した。
上記単量体混合物に、水100重量部、過硫酸アンモニ
ウム0.4重量部、アニオン性界面活性剤2重量部及び
ノニオン性界面活性剤2重量部を加え、公知のエマルシ
ョン重合方法により反応させ、共重合体エマルションを
得た。これに、水酸化ナトリウム2重量部を10倍に水
で希釈して、水酸化ナトリウム水溶液として加え、中和
処理し、固形分濃度35重量%の水再分散性アクリル系
粘着剤を得た。 実施例1 厚さ16μmのポリエチレンテレフタレート(PET)
フィルムの両面に、それぞれ剥離力が大きいシリコーン
樹脂[信越化学工業社製「KS−776A」]及び剥離
力が小さいシリコーン樹脂[信越化学工業社製「KS−
778」]を、乾燥付着量が0.4g/m2となるように
塗工、乾燥し、剥離処理を施した。上記の両面に剥離処
理が施されたPETフィルムの剥離力が大きい方の面
に、製造例1で得られた水再分散性アクリル系粘着剤
を、乾燥付着量が13g/m2になるように塗工・乾燥
したのち、幅6.0mmに切断して、粘着テープを作製
し、リールに巻き取った。なお、粘着剤層の100℃に
おける貯蔵弾性率は3.3×104Paであり、100℃
における損失正接(tanδ)は0.28であった。ま
た、剥離力の大きい方の面の剥離力は0.14N/cmで
あり、剥離力の小さい方の面の剥離力は0.039N/c
mであった。 実施例2 実施例1において、ポリエチレンテレフタレートフィル
ムの代わりに、坪量42g/m2のグラシン紙を用い、
各シリコーン樹脂の乾燥付着量を0.9g/m2とした以
外は、実施例1と同様にして、粘着テープを作製し、リ
ールに巻き取った。なお、粘着剤層の100℃における
貯蔵弾性率は3.3×104Paであり、100℃におけ
る損失正接(tanδ)は0.28であった。また、剥
離力の大きい方の面の剥離力は0.18N/cmであり、
剥離力の小さい方の面の剥離力は0.051N/cmであ
った。
【0011】比較例1 実施例1において、粘着剤として製造例1の水再分散性
アクリル系粘着剤100重量部に、水分散性可塑剤(ポ
リオキシエチレンオクチルフェニルエーテル)40重量
部を加えてなる水可溶性アクリル系粘着剤を用いた以外
は、実施例1と同様な操作を行った。なお、粘着剤層の
100℃における貯蔵弾性率は8.0×103Paであ
り、100℃における損失正接(tanδ)は0.45
であった。また、剥離力の大きい方の面の剥離力は、
0.20N/cmであり、剥離力の小さい方の面の剥離力
は、0.07N/cmであった。 比較例2 実施例1において、製造例1で得られた水再分散性アク
リル系粘着剤の代わりに、従来の粘着剤である溶剤系の
アクリル架橋型[リンテック(株)製、商品名:P−5]
を用いた以外は、実施例1と同様な操作を行った。な
お、粘着剤層の100℃における貯蔵弾性率は6.6×
104Paであり、100℃における損失正接(tan
δ)は0.24であった。また、剥離力の大きい方の面
の剥離力は0.16N/cmであり、剥離力の小さい方の
面の剥離力は0.044N/cmであった。実施例1、実
施例2、比較例1及び比較例2で得られた粘着テープを
紙封筒に貼り付け、この粘着剤付紙封筒について、以下
のようにして離解テスト及び転写テストを行い、性能を
評価した。 (1)離解テスト 粘着剤付紙封筒10枚を、約3×3cmの大きさになるよ
うに手でちぎって、JIS標準離解機(P−8209、
3000rpm)に水と共に入れ、全量を約2リットルと
する(水温約20℃)。10分、20分、30分間撹拌
を行い、それぞれについて離解液を採取したのち、手抄
きシートマシンにて手抄きシートを作製する。この手抄
きにより得られた再生紙のパルプのバラケ具合と粘着性
を、触感及び目視にて、下記の基準で評価した。 <判定基準> 5:未離解片及び粘着性なし。 4:未離解片2〜3個あるが、粘着性なし。 3:未離解片が若干あるが、粘着性なし。 2:粘着性を有する粘着物が若干ある。 1:粘着性を有する粘着物がかなりある(ベタベタして
いる)。 (2)転写テスト 坪量64g/m2の上質紙で作られた紙製の和封筒(長
形3号:JIS−S5502)の本体側封緘部に、上記
のリールに巻いた粘着テープを用い、粘着剤層の転写と
同時にPETフィルムを別のリールに巻き取る方法によ
り、幅6.0mmの帯状粘着剤層を転写して封緘し、下記
の基準で評価した。 ○:帯状粘着剤層の転写は、糸が引くことがなく、均一
かつきれいに行うことができ、また接着性も良好であ
る。 ×:帯状粘着剤層の転写は糸を引き、帯状にきれいに転
写することができない。 これらの結果を第1表に示す。
【0012】
【表1】
【0013】
【発明の効果】本発明の粘着テープは、紙類接着用とし
て、紙表面に帯状の粘着剤層を転写することができ、か
つ該粘着剤層を介して接着された紙類のリサイクル処理
において、離解工程や再生工程などで不都合をもたらす
ことがない。
フロントページの続き (72)発明者 早川 基行 埼玉県蕨市錦町5丁目14番42号 リンテッ ク株式会社内 (72)発明者 千嶋 芳郎 埼玉県蕨市錦町5丁目14番42号 リンテッ ク株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AK01B AK25D AK42 AK52 AR00B BA04 BA07 BA10A BA10D CA18 DG10B JB08D JB09D JK06A JK06C JK07D JL13D JL14A JL14C JL16 YY00B YY00D 4J004 AA10 CA02 CA03 CA05 CA06 CB02 CD01 FA08 4J040 DF031 EB132 EC232 EF211 EF281 HD41 JA09 LA06 MA09 PA23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両面をそれぞれの剥離力が異なるように剥
    離処理してなる支持体の剥離力が大きい方の面に粘着剤
    層を有し、かつ被着体の紙表面に帯状粘着剤層を転写し
    得る粘着テープであって、上記粘着剤層がアルカリ可溶
    性、水可溶性又は水再分散性のアクリル系粘着剤からな
    り、かつ3〜50g/m2の付着量を有すると共に、1
    00℃における貯蔵弾性率が104Pa以上であり、か
    つ100℃における損失正接(tanδ)が0.40以
    下であることを特徴とする紙類接着用粘着テープ。
  2. 【請求項2】両面を剥離処理してなる支持体が、厚さ6
    〜50μmのプラスチックフィルムの両面を剥離処理し
    たものである請求項1記載の紙類接着用粘着テープ。
  3. 【請求項3】両面を剥離処理してなる支持体が、坪量3
    0〜120g/m2の紙基材の両面を剥離処理したもの
    である請求項1記載の紙類接着用粘着テープ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014088533A (ja) * 2012-10-31 2014-05-15 Dainippon Printing Co Ltd 粘着剤組成物およびそれを用いた粘着シート
WO2022024655A1 (ja) * 2020-07-31 2022-02-03 東レ株式会社 積層体の製造方法

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