JP2003112448A - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置

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JP2003112448A
JP2003112448A JP2001308958A JP2001308958A JP2003112448A JP 2003112448 A JP2003112448 A JP 2003112448A JP 2001308958 A JP2001308958 A JP 2001308958A JP 2001308958 A JP2001308958 A JP 2001308958A JP 2003112448 A JP2003112448 A JP 2003112448A
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Daisuke Nakatani
大輔 中谷
Kouji Wada
光示 和田
Katsuto Sumi
克人 角
Hiroshi Sunakawa
寛 砂川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】二次元配列光源を用い、任意の解像度に対応し
て画像を記録することができる画像記録装置を提供す
る。 【解決手段】二次元的に配列された記録画素を有する二
次元配列光源と、二次元配列光源画素配列方向と一致す
る主走査方向に二次元配列光源と記録媒体とを相対的に
移動する主走査手段と、主走査方向と直交する副走査方
向に二次元配列光源と記録媒体とを相対的に移動する副
走査手段と、画像記録位置を記録媒体の移動に追随させ
る追随手段と、追随手段による追随と主/副走査との間
に相対速度差を与えて、画像記録位置を主/副走査方向
の少なくとも一方の成分を含む方向に移動する移動手段
と、移動手段による画像記録位置の移動に対応して、二
次元配列光源を変調する変調手段とを有することによ
り、前記課題を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、二次元空間変調素
子と光源との組み合わせなどの二次元配列光源を用いた
画像記録の技術分野に属し、詳しくは、二次元配列光源
を用いた画像記録において、ズームレンズや複数の結像
光学系を用いることなく、解像度を変更することが可能
な画像記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種のプリンタ等で利用されているデジ
タルの画像露光においては、レーザビームを主走査方向
に偏向すると共に、記録媒体と光学系とを主走査方向と
直交する副走査方向に相対的に移動することにより、記
録画像に応じて変調したレーザビームで記録媒体を二次
元的に露光する、いわゆるレーザビーム走査露光(ラス
タスキャン)が主流である。
【0003】これに対し、近年、ディスプレイやモニタ
等における表示手段として利用されている液晶ディスプ
レイ(以下、LCDとする)やデジタルマイクロミラー
デバイス(以下、DMDとする)等の二次元的な画素配
列を持つ空間光変調素子を用いるデジタルの画像記録装
置が各種提案されている。この画像記録装置において
は、基本的に、空間光変調素子で形成した画像を、記録
媒体に投影/結像することにより、記録媒体を露光し、
画像を記録する。
【0004】図16に、DMDを用いる画像記録の一例
として、米国特許第5049901号明細書や欧州特許
第0992350A1号公報等に開示される画像記録の
概略を示す。周知のように、DMD100は、多数枚の
ミラー102を配列して構成されるものであり、図示し
ない光源から出射され、on(画像記録状態)のミラー
102で反射された光を結像光学系104によって記録
媒体Ptに結像することで、画像記録を行う。
【0005】図16に示される例において、記録媒体P
tは、DMD106の1つの画素配列方向(図中ミラー
102a〜102cの配列方向)と一致する走査方向
(図中矢印方向)に搬送されている。図16(A)にお
いては、DMD100のミラー102aがonで、他の
ミラー102はoffとなっており、ミラー102aで
反射された光のみが記録媒体Ptに結像し、この位置
(黒塗りの位置)に画像が記録される。
【0006】記録媒体Ptが搬送され、ミラー102a
によって画像が記録された位置が移動すると、これに応
じて、図16(B)に示されるように、ミラー102a
がoffになりミラ−102bのみがonになって、記
録媒体Pt上の同位置に画像が記録され、さらに記録媒
体Ptが搬送されると、ミラー102bがoffになり
ミラ−102cのみがonになって同位置に画像が記録
される。すなわち、この画像記録方法においては、記録
媒体Ptの搬送に応じてDMD100による画像表示を
切り換えて、DMD100における表示画像を走査方向
に移動(シフト)することにより、搬送される記録媒体
Pt上に画像を追随/静止させて、複数のミラー102
による多重露光によって、2次元的な画像記録を行う。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
光源と空間変調素子とからなる光学系や、2次元的に配
列された光源(以下、これらを二次元配列光源とする)
で画像を形成して、この画像を記録媒体に投影/結像す
る画像記録装置では、二次元配列光源が有する解像度
(画素ピッチ)と、結像光学系の倍率とによって、記録
する画像の解像度が決定されてしまう。そのため、複数
種の解像度、例えば、2540dpi、2438dpi
および2400dpiのように、互いに倍数の関係にな
い複数の解像度に対応して画像記録を行うためには、ズ
ームレンズや、記録する解像度に応じた数だけ結像レン
ズを用意する必要があり、装置構成が複雑となり、ま
た、コストやスペースの点でも不利である。
【0008】本発明の目的は、前記従来技術の問題点を
解決することにあり、光源とDMD等の二次元空間変調
素子とを組み合わせた光学系、二次元的に配列された点
状の光源によって画像を形成する光学系などの、二次元
配列光源を用いる画像記録において、二次元配列光源の
解像度や結像光学系の倍率によらず、任意の解像度に対
応して画像を記録することができ、しかも、光学系が有
する収差誤差等に起因する画質劣化も大幅に低減できる
画像記録装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の画像記録装置は、二次元的に配列された記
録画素を有する二次元配列光源と、前記二次元配列光源
における1つの記録画素配列方向と一致する主走査方向
に、前記二次元配列光源と記録媒体とを相対的に移動す
る主走査手段と、前記主走査方向と直交する副走査方向
に、前記二次元配列光源と記録媒体とを相対的に移動す
る副走査手段と、前記二次元配列光源による画像記録位
置を、前記二次元配列光源と記録媒体との相対的な移動
に追随させる追随手段と、前記追随手段による追随と前
記二次元配列光源と記録媒体との相対的な移動との間に
相対速度差を与えることにより、前記二次元配列光源に
よる画像記録位置を、前記主走査方向および副走査方向
の少なくとも一方の成分を含む方向に移動する移動手段
と、前記移動手段による画像記録位置の移動に対応し
て、前記二次元配列光源の各記録画素を記録画像に応じ
て変調する変調手段とを有することを特徴とする画像記
録装置を提供する。
【0010】このような本発明の画像記録装置におい
て、前記移動手段は、前記二次元配列光源の記録画素配
列方向の両成分を含む方向に画像記録位置を移動するも
のであるのが好ましく、前記追随手段および移動手段
が、前記二次元配列光源の投影光を、前記主走査方向に
対して角度を持って偏向する光偏向器であるのが好まし
く、また、前記二次元配列光源による画像表示を前記主
走査方向に移動することにより、前記変調手段が追随手
段を兼ねるのが好ましく、さらに、前記主走査手段によ
る相対移動速度をVy、前記副走査手段による相対移動
速度をVx、前記移動手段による画像記録位置の移動時
間をT、前記移動手段による画像記録位置の移動方向と
前記主走査方向とが成す角度をθ、前記移動手段による
前記主走査方向への画像記録位置の移動距離をΔY、前
記移動手段による前記副走査方向への画像記録位置の移
動距離をΔXとした際に、下記式 tanθ=(VxT±ΔX)/(VyT±ΔY) を満たすのが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の画像記録装置につ
いて、添付の図面に示される好適実施例を基に、詳細に
説明する。
【0012】図1に、本発明の画像記録装置の一例の概
略斜視図を示す。図1に示される画像記録装置10(以
下、記録装置10とする)は、二次元的に配列された記
録画素(光源群)を有する二次元配列光源として、二次
元空間光変調素子と、この二次元空間光変調素子を照明
する光源とを組み合わせた二次元配列光源を用い、この
二次元配列光源と、いわゆるエクスターナルドラム(ア
ウタードラム)とを用いて、DMD12からの投影光を
記録媒体Ptに配列することにより、記録媒体Ptを2
次元的に露光して画像を記録する装置である。
【0013】このような記録装置10は、基本的に、照
明光を出射する光源(図示省略)と、二次元空間光変調
素子であるデジタルマイクロミラーデバイス12(以
下、DMD12とする)と、コリメータレンズ14と、
光偏向器16と、フォーカシングレンズ18と、副走査
駆動系20と、エクスターナルドラム22(以下、ドラ
ム22とする)と、これらの制御手段(図示省略)とを
有して構成される。また、ドラム22の外面には記録媒
体Ptが巻き付けられて、公知の手段で保持/固定され
ている。
【0014】光源としては、充分な光量の光(照明光)
を射出できるものであれば、対象となる記録媒体Ptの
分光感度特性に応じた光を出射する各種の光源が利用可
能である。例えば、記録媒体Ptが紫外線による露光が
可能な通常のPS版(コンベンショナルPS版)であれ
ば、超高圧水銀灯やメタルハライドランプ等を用いれば
よい。また、記録媒体Ptが赤外光(熱)に感度を持つ
ヒートモードの記録媒体である場合には、赤外のブロー
ドエリアLD(Broad area Laser Diode)等を用いれば
よい。これら以外にも、記録媒体Ptに応じて、ハロゲ
ンランプ、キセノンランプ等も利用可能である。
【0015】周知のように、DMD12は、所定の回転
軸を中心に所定角度回転(揺動)可能な矩形のマイクロ
ミラーを、二次元的に配列してなる二次元空間光変調素
子で、静電的にマイクロミラーを回転することにより、
各マイクロミラー(=画素)毎に光を変調して、露光を
on/offする。図示例の記録装置10においては、
一例として、画素間隔が17μmで、1024画素×1
280画素のDMD12を用いている。また、後述する
ドラム22の回転方向(図中矢印R方向)とDMD12
の1つの画素列方向とが光学的に一致し、かつ、ドラム
22の軸線と他方の画素列方向とが光学的に一致するよ
うに、各部材が配置される。以下、ドラム22の回転と
逆方向のDMD12の画素列方向(図中矢印Y方向)を
主走査方向、ドラムの軸線方向の図中右方向(図中矢印
X方向)を副走査方向とする。
【0016】前述のように、図示例においては、DMD
12と光源とを組み合わせることにより、二次元配列光
源を構成している。ここで、本発明においては、二次元
配列光源を構成する二次元空間光変調素子は、DMD1
2以外にも、例えば、液晶シャッタを二次元的に配列し
てなる液晶シャッタアレイ、PLZTタイプ、EOタイ
プ、AOタイプ、GLVタイプ等も利用可能である。ま
た、本発明において、二次元配列光源は、このような光
源と空間光変調素子とを組み合わせたものに限定はされ
ない。例えば、LEDなどの点状の光源を二次元的に配
列してなるアレイ状光源、CRTやバックライト型LC
D(液晶ディスプレイ)などの自己発光型のディスプレ
イ等を、二次元配列光源として用いてもよい。しかしな
がら、二次元配列光源としては、変調速度や光の利用効
率等の点で、DMD12と光源とを組み合わせたもの
が、最も好ましい。
【0017】コリメータレンズ14は、DMD12によ
って反射された画像を担持する光を平行光として、光偏
向器16に入射させるものである。
【0018】光偏向器16は、コリメータレンズ14を
介して入射された光を、ドラム22の略回転方向に偏向
することにより、図1に模式的に示されるように、DM
D12による投影光の記録媒体Ptへの入射位置(画像
記録位置)を、主走査される記録媒体PtにDMD12
からの投影光を追随させる、追随手段である。すなわ
ち、光偏向器16は、基本的に、ドラム22の回転に同
期して、画像を担持するDMD12からの投影光をドラ
ム回転方向に偏向することにより、この投影光を回転さ
れる記録媒体Ptに追随させ、所定の記録時間(露光時
間)だけ記録媒体Pt上の一定位置に静止させる。以下
の説明においては、記録媒体Pt上におけるDMD12
の投影光をコマF、光偏向器16の偏向によって記録媒
体Pt上に静止されたコマFによる1回の画像記録を1
コマの記録とする。従って、1コマは、DMD12によ
る記録媒体Pt上の1画面(DMD12が一度に露光可
能な範囲)のサイズとなる。
【0019】ここで、本発明においては、画像記録中
(露光中)に、記録媒体Pt上における画像記録位置を
二次元配列光源の画素配列方向の少なくとも一方を含む
方向に移動させる。記録装置10においては、DMD1
2の画素配列方向と、主走査方向および副走査方向とが
光学的に一致するように、光学系が構成されており、好
ましい態様として、記録媒体Pt上に静止させて行う1
コマの画像記録中における、主走査および副走査とコマ
Fの追随との間に相対速度差を持たせることにより、主
走査方向および副走査方向の両成分(以下、主副両成分
とする)を含む方向にコマF(DMD12からの投影光
の入射位置)を移動する。以下、この1コマの記録中に
おけるコマFの移動を「コマFをシフト」という。
【0020】図示例の記録装置10においては、より好
ましい態様として、追随手段である光偏向器16が、コ
マFをシフトする移動手段を兼ねる。そのため、光偏向
器16の偏向方向は、回転方向(主走査方向)に対し
て、若干の角度を有しており、これにより、主/副の走
査と、自らによるコマFの追随との間に、相対速度差を
持たせている。この点については、後に詳述する。
【0021】光偏向器16は、ガルバノメータミラー、
ポリゴンミラー、ピエゾシステム、レンズをドラム22
の回転方向にシフトする光偏向器等、各種のものが利用
可能である。図示例の記録装置10においては、好適な
一例として、ガルバノメータミラー(以下、ガルバノミ
ラーとする)を用いている。
【0022】フォーカシングレンズ18は、光偏向器1
6によって偏向されたDMD12の投影光を、ドラム2
2に巻き付けられた記録媒体Pt上の所定位置に結像さ
せるものである。
【0023】ドラム22は、その外側面に記録媒体Pt
を巻き付けた状態で、公知の方法で保持/固定すると共
に、軸を中心として、主走査方向と逆の図中矢印R方向
に回転する円筒である。これにより、DMD12(二次
元配列光源)と記録媒体Ptとが、主走査方向に相対的
に移動する(すなわち、主走査を行う)。なお、本発明
において、対象となる記録媒体Ptには特に限定はな
く、感光材料でも感熱材料でもよく、また、フィルム状
でもプレート状でもよい。
【0024】光源からDMD12、コリメータレンズ1
4、光偏向器16、およびフォーカシングレンズ18に
至る光学系は、一体的にユニット化されており、副走査
駆動系20により、副走査方向(図中矢印X方向)に一
定速度で移動する。これにより、DMD12と記録媒体
Ptとが、副走査方向に相対的に移動する(すなわち副
走査を行う)。副走査駆動系20は、いわゆるドラムス
キャナ等に利用される公知のものであり、例えば、図示
しない駆動源と、ユニット化された光学系を積載する移
動台20aと、この移動台20aがその上を移動する、
副走査方向に延在する移動軸20bとからなっている。
【0025】なお、本発明において、記録媒体Ptを保
持して、主走査や副走査を行う手段は、図示例のような
(エクスターナル)ドラム22に限定はされず、フラッ
トベッドでも、記録媒体Ptを内面で保持するインター
ナルドラムでもよい。
【0026】図2に、記録装置10の記録タイミング制
御のブロック図を示す。図2に示すように、光源24、
DMD12、光偏向器16(図2では、コリメータレン
ズ14、フォーカシングレンズ18は省略)等の光学系
は一体化して構成され、少なくとも画像記録の際には、
副走査駆動系20によって副走査方向Xに一定速度で連
続的に移動するようになっている。
【0027】前述のように、画像記録中は、記録媒体P
tを保持するドラム22が回転すると共に、光偏向器1
6は、コマF(DMD12による投影光)を、ドラム2
2の回転に同期して略主走査方向に偏向することによ
り、コマFを所定の記録時間だけ記録媒体Pt上に静止
させて、1コマの記録を行う。また、画像記録中は、光
学系のユニットは、副走査駆動系20によって副走査方
向に搬送される。そのタイミングを制御するために、主
走査位置検出器26がドラム22に設けられると共に、
副走査駆動系20には、副走査位置を検出する副走査位
置検出器28が設けられている。主走査位置検出器26
としては、例えば、ドラム22の回転位置を検出するロ
ータリーエンコーダを用いることができる。
【0028】DMD12には、1コマ分の画像データ
(各マイクロミラーのon/off)を供給する変調信
号発生器30が接続される。変調信号発生器30には、
画像信号が入力され、主走査位置検出器26および副走
査位置検出器28からの検出信号に基づいて、DMD1
2に送る画像信号が切り換えられる。また、光偏向器1
6には、光偏向器ドライバ32が接続される。光偏向器
ドライバ32は、主走査位置検出器26および副走査位
置検出器28の検出信号に基づいて、光偏向器16を駆
動し、DMD12による投影光を、記録媒体Ptの相対
移動に合わせて偏向させる。
【0029】このような記録装置10においては、前述
のようにして光偏向器16によって追随させて記録媒体
Pt上に静止して記録した1コマの画像を、記録媒体P
tの画像記録領域に二次元的に配列するようにして、画
像を記録する。
【0030】ここで、画像記録は、副走査を停止した状
態でドラム22を一周して、DMD12による1コマの
画像を主走査方向(Y方向)に1列形成した後に、副走
査駆動系20によって1コマの副走査方向(X方向)の
サイズ分だけ副走査方向にDMD12(光学系)を移動
して、再度、主走査方向への1列の画像記録を行うこと
を繰り返すことにより、記録媒体Ptの全面にコマFを
配列して画像を記録してもよい(この際には、副走査速
度は0)。しかしながら、図示例においては、1画像の
記録時間の短縮や、副走査駆動系20にかかる負担を低
減するために、好ましい態様として、前述のように、連
続的に副走査を行いつつ画像記録を行って、ドラム22
に巻回した記録媒体PtにコマFをスパイラル状に配列
して、全面に画像記録を行う。
【0031】すなわち、図示例の記録装置10において
は、ドラム22の回転速度(主走査速度)に応じて、ド
ラム22が一周した時点で、記録すべきコマFが先に記
録したコマFと副走査方向に隣り合わせるように、副走
査駆動系20による副走査速度を設定する。これによ
り、ドラム22に巻回された記録媒体Ptにスパイラル
状に画像記録を行い、記録媒体Ptを展開した図3の概
念図に示されるように、コマFを主走査方向に階段状に
配列して、記録媒体Ptの全面に画像記録を行う。な
お、図3においては、下方がドラム22の1回転目にお
ける記録を、上方が同2回転目における記録をそれぞれ
示すものであり、また、Ldrは、ドラム22の一周の
長さを示す。この記録方法は、本出願人による特願20
00−316622号の明細書に詳述されている。
【0032】ここで、図示例の記録装置10において
は、前述のように、ドラム22の回転に同期して、光偏
向器16によってDMD12の投影光を主走査方向に偏
向することにより、記録媒体Pt上にコマFを静止して
1コマの記録を行う。ところが、副走査を連続的に行い
ながら画像記録を行うと、主走査方向には光偏向器16
による偏向でコマFを停止できても、記録媒体Pt上に
おけるコマFの位置が副走査方向に動いてしまい、画像
がボケてしまう。そのため、記録装置10においては、
副走査によるコマFの位置ズレに応じて、主走査方向に
対して偏向方向を副走査方向に向けて傾け、1コマの記
録中に、より好適に、コマFを記録媒体Ptに静止させ
るのが好ましい。
【0033】ここで、この主走査方向(矢印Y方向)に
対する偏向方向の角度は、1コマを記録した後、次に記
録するコマFが、副走査方向の画素ピッチ(記録媒体P
t上における画素ピッチ)の整数倍だけ副走査方向に移
動するように設定するのが好ましい。中でも特に、前記
画素ピッチの整数倍をNy、1コマの主走査方向の画素
数をNimg-y 、1コマの主走査方向の画素ピッチをPim
g-y 、1コマの副走査方向の画素ピッチをPimg-x とし
た際に、主走査方向に対する偏向方向の角度ψが下記式
を満たすようにするのが好ましい。 tanψ=(Ny×Pimg-x )/(Nimg-y ×Pimg-y
) この画像記録方法については、本出願人による特願20
01−116470号の明細書に詳述されている。
【0034】以上のように、記録装置10においては、
コマF(DMD12の投影光)を記録媒体Ptの移動に
追随させ、基本的に、所定の記録(露光)時間だけ記録
媒体Pt上に静止させた状態で、1コマの画像記録を行
う。ここで、図示例の記録装置10は、本発明にかかる
ものであり、主走査および副走査と静止のためのコマF
の追随との間に相対的な速度差を持たせることにより、
図4に概念的に示すように、1コマの記録中に、記録媒
体Pt上における画像記録位置すなわちコマFの位置
を、主副両成分を含む方向(矢印V方向)にシフトす
る。また、このコマFのシフトと共に、1コマで記録す
る画像に応じて、記録媒体Pt上において、画像を記録
すべき位置にDMD12の画素(ミラー)が位置した際
に、この画素をonするように、DMD12による表示
画像を変調する。言い換えれば、記録媒体Ptと光学系
との主走査および副走査に対応した静止のためのコマF
の移動に、相対的な速度差を持たせ、かつ、これに伴っ
てDMD12の各画素を記録する画像に応じて変調す
る。本発明においては、このような構成を有することに
より、二次元配列光源を用いた画像記録において、解像
度の変更等を可能にしている。
【0035】以下、図5〜図7を参照して、記録装置1
0(本発明)における画像記録の作用を説明する。図5
(A)に、記録媒体Pt上におけるDMD12によるコ
マFの一部を、図5(B)に、記録媒体Ptに記録する
画像の解像度の一例を、それぞれ概念的に示す。共に、
1マスが1画素であり、すなわち記録媒体Ptにおける
コマFの1画素(DMD12の分解能)と、目的とする
画像の1画素(記録の解像度)とは異なり、コマFの方
が小さく、記録媒体Pt上におけるコマFの各画素と記
録画像とは、図5(C)に示される関係となる。
【0036】本例においては、記録画像に中心が含まれ
るDMD12の画素(ミラー)をonして、画像を記録
する。すなわち、例えば、記録する画像が図5(B)お
よび(C)に太枠で示す画像であれば、黒点で示す中心
が画像記録領域に含まれる、クロスハッチで示されるD
MD12の画素をonにする。ここで、前述の1コマの
記録中における主副両成分を含む方向へのコマFのシフ
トによって、画像記録領域に中心が含まれる画素が変わ
る。本発明においては、それに応じて、DMD12によ
る表示画像を切り換える、すなわち変調することによ
り、画像を記録する。
【0037】以下、図5(A)に示されるDMD12に
よるコマF(DMD12の投影光)の一部による、図5
(B)に太枠で示される画像の記録について、図6〜図
8を参照して、その一例を説明する。本例においては、
一例として、図4に示されるように、1コマの記録中
に、主走査方向(矢印Y方向)に対して3画素分、副走
査方向(矢印X方向)に対して1画素分、コマFをシフ
トする。すなわち、主走査方向:副走査方向=3:1で
コマFをシフトして、画像記録を行う。なお、本例にお
いては、一例として、実際のコマFの移動方向は主走査
方向および副走査方向とは逆方向であるが、本発明はこ
れに限定はされない。また、1コマの記録において、記
録時間(露光時間)を均等に時分割して、DMD12の
表示画像を9回変更すなわち9回の変調を行う。
【0038】一例として、図6(A)に示される状態か
ら1コマの記録を開始する。この状態では、太枠で示す
記録画像の領域には、DMD12の画素a−3,b−3
およびc−1〜3の中心が含まれているので、クロスハ
ッチで示すように、この画素をonして画像を記録す
る。
【0039】前述のように、ドラム22に保持される記
録媒体Ptは主走査方向と逆方向に回転されている。ま
た、コマFは、光偏向器16によって同方向に偏向され
ることにより、基本的に記録媒体Ptに追随/静止され
つつ、前記3:1の割合で主副両成分を含む方向にシフ
トしている。1コマの記録時間の1/9が経過、すなわ
ち、主走査方向(矢印Y方向)に対して3/9画素分、
副走査方向(矢印X方向)に対して1/9画素分、コマ
Fがシフトすると(以下、単に「コマFが所定量シフ
ト」とする)、図6(B)に示されるように、DMD1
2が変調されて、画像(投影像)が切り替わる。すなわ
ち、記録開始状態では含まれていた画素a−3の中心が
記録画像領域から外れるので、図6(A)に示される状
態から、この画素のみがoffされる。
【0040】さらにコマFが所定量シフトすると、図6
(C)に示されるようにDMD12が変調されて、記録
画像領域から中心が外れた画素c−1がoffされ、新
たに中心が記録画像領域に入った画素d−2および3が
onされる。さらにコマFが所定量シフトすると、図7
(D)に示されるようにDMD12が変調されて、記録
画像領域から中心がはずれた画素c−2がoffされ
る。
【0041】以下、同様にして、図7(E)〜図8
(I)に示されるように、コマFが所定量シフトする毎
に、DMD12が変調され、中心が記録画像領域を外れ
た画素がoff、中心が記録画像領域に入った画素をo
nして、画像を記録する。最後に、図8(I)に示され
る状態からコマFが所定量シフトして、図9に示される
状態となると、主走査方向に3画素、副走査方向に1画
素、コマFがシフトして、すなわち1コマの記録が終了
し、全画素がoffされて、記録媒体Ptの移動(ドラ
ム22の回転)および光偏向器16の状態に応じて、主
走査方向に隣り合わせるようにして、次の1コマの画像
記録が開始される。
【0042】すなわち、図6(A)〜図9の1コマの記
録では、図6(A)〜図8(I)において、クロスハッ
チで示した領域を重ねたように記録が行われ、すなわ
ち、図10に概念的に示されるように、画像の記録が行
われる。なお、図10に示されるように、本発明の画像
記録方法では、目的とする記録画像の理想的な解像度を
若干超える領域まで画像記録が行われるが、記録は、目
的とする画像記録領域に集中しており、はみ出した部分
の記録(露光)量は、若干であるので、画質的に問題に
はならない。
【0043】従来の二次元配列光源を用いた画像記録で
は、二次元配列光源の1画素(図示例においては、DM
D12の投影光の1画素)の整数倍の解像度しか表現す
ることができず、これ以外の解像度を表現するために
は、ズームレンズや異なる倍率の複数の結像光学系を準
備する必要があった。
【0044】これに対し、以上の説明より明らかなよう
に、本発明によれば、DMD12等を利用する二次元配
列光源を用いた画像記録において、コマF(二次元配列
光源の投影光)を主副量成分を含む方向にシフト(移
動)すると共に、記録する画像に応じて二次元配列光源
を変調することにより、いわゆる走査露光と同様の画像
記録を行うことができる。
【0045】そのため、本発明によれば、二次元配列光
源の解像度によらず、目的とする解像度および画像に応
じて、二次元配列光源の各画素を変調することで、ズー
ムレンズや複数種の結像系を用いなくても、二次元配列
光源の倍数以外の任意の多数種の解像度、例えば、前述
のような2540dpi、2438dpiおよび240
0dpiの3種の解像度に対応して、画像記録を行うこ
とができる。また、解像度を調整可能であるので、結像
光学系や二次元配列光源に誤差があった場合でも、好適
に補正して所定解像度の画像を記録可能であり、また、
温度変化による記録媒体Ptのサイズ変化等にも容易に
対応できる。しかも、このような走査露光を行う本発明
によれば、結像光学系が有する歪曲収差による投影光の
歪みの悪影響も大きく低減することができ、この歪みに
起因する画質劣化の無い、高画質な画像を記録できる。
【0046】以下、このようなコマFをシフトしながら
の画像記録におけるDMD12(二次元配列光源)の変
調方法について、図11を参照して、その一例を説明す
る。また、図12に、この変調方法を実行する制御ブロ
ック図の一例を示す。
【0047】図11の左上段に示されるように、DMD
12における画素配列方向において、一方向にi番目
で、他方向にj番目の画素を、画素(i,j)とする。
なお、図示例においては、iは副走査方向(X方向)
に、jは主走査方向(Y方向)に対応する。また、この
DMD12の主走査方向の画素ピッチをΔy、副走査方
向の画素ピッチをΔxとする。従って、(i*Δx,j
*Δy)によって、この画素(i,j)の中心位置(x
i ,yj )を得ることができる。
【0048】副走査方向のシフト量を示す関数をFx、
同主走査方向のシフト量を示す関数をFyとする。これ
に応じて、1コマの記録中の時間tにおける、DMD1
2の前記画素(i,j)の中心位置(xi ,yj )の投
影像上の位置は、(Fx(x i ,yj ,t),Fy(x
i ,yj ,t))で示すことができる。以下、この位置
を、像中心位置(Xi ,Yj )とする。図12に示すブ
ロック図においては、この関数FxおよびFyに対応す
るシフト量決定LUT(ルックアップテーブル)を用い
て、像中心位置(Xi ,Yj )を得ている。なお、この
関数FxおよびFy(決定LUT)は、シフト量のみな
らず、フォーカシングレンズ18の歪曲収差等を考慮し
て設定してもよく、これにより、二次元配列光源を利用
する画像記録において、コマのシフトによって解像度変
換と共にレンズの収差補正も行うことができる。
【0049】一方、記録する画像の出力解像度におけ
る、主走査方向の画素ピッチをΔY、同副走査方向の画
素ピッチをΔXとする。前述のように、DMD12の画
素(i,j)の中心位置(xi ,yj )は、投影像上で
は像中心位置(Xi ,Yj ) となる。従って、像中心位
置を画素ピッチで除すことにより、その像中心位置が記
録画像のビットマップ上の何処の画素に位置するかを知
る事ができ、(round[(Xi /ΔX)+0.5] ,roun
d[(Yj/ΔY)+0.5]) が、記録する画像の画像
ビットマップ上におけるon画素(mon,non)に対応
する場合に、画素(i,j)をonするようにDMD1
2を変調すれば、図6〜図9で例示したような画像記録
を行うことができる。なお、上記式において、「round
」は四捨五入を示す。また、本例では、一例として、
画像ビットマップでは、mが副走査方向に、nが主走査
方向に対応する。
【0050】ここで、記録装置10のような二次元配列
光源を用いた画像記録においては、各画素の投影像サイ
ズのバラツキ、光強度のバラツキ、位置誤差等に起因し
て、シェーディングが発生する。シェーディングは、例
えば、印刷物であれば、再現された網%のバラツキ(面
積率の位置によるローカリティ)となり、画像品質上問
題であり、補正が必要である。通常、シェーディングの
補正は、各画素の光強度補正によって行われるが、コマ
Fをシフトして記録を行う本発明の記録方法によれば、
強度補正ではなく、面積率の直接的な補正によって、シ
ェーディングを補正できる。
【0051】前述の像中心位置を画素ピッチで除した位
置((Xi /ΔX,Yj /ΔY)以下、これをDMD像
とする)と、画像ビットマップ上におけるon画素(m
on,non)とにおいては、対応する方向の差分の絶対値
は、すなわち、DMD像とon画素との中心位置のズレ
を示している。従って、この絶対値と、主副のそれぞれ
に対応して適宜設定された閾値Thr(正の数)とを比
較し、主副両方向の絶対値が閾値Thr以下である場合
に、DMD12の画素(i,j)をonするように変調
を制御することにより、記録画像の面積率を制御するこ
とができる。 すなわち、|(Xi /ΔX)−mon|≦Thrm |(Yj /ΔY)−non|≦Thrn を共に満たす場合に、DMD12の画素(i,j)をo
nするように変調を制御することにより、記録画像の面
積率を制御することができる。
【0052】閾値は、光学系の有するシェーディングに
応じて、適宜決定すればよい。例えば、Thrm =Th
n =0.5とすれば、先に示した補正を行わない標準
的な画像記録となり、すなわち、DMD像(Xi /Δ
X,Yj /ΔY) が、画像ビットマップのon画素(m
on,non)の中に存在した場合に、DMD12の画素
(i,j)をonする例となる。他方、Thrm =Th
n =0.6とすれば、DMD像が、画像ビットマップ
のon画素から0.1画素分外れても、その画素がon
になるので、面積率を大きくできる。逆に、Thrm
Thrn =0.4とした場合には、DMD像が画像ビッ
トマップのon画素に対して0.1画素分小さい領域に
存在しないと、その画素がonにならないので、面積率
が小さくなる。さらに、Thrm とThrn とを異なる
値にした場合には、主走査方向と副走査方向(画像の縦
横)とで、面積率を制御することができる。
【0053】前述のように、本発明においては、追随に
よって記録媒体Pt上に静止させての1コマの記録中
に、コマFを主副両成分を含む方向にシフトすることに
より、DMD12の解像度変換を行っての画像記録を可
能にしている。
【0054】図13に、前述の図6〜図9に示される画
像記録における、記録媒体Pt上におけるDMD12の
各画素(ミラー)の動きを概念的に示す。前述のよう
に、この例では、1コマの記録において、主走査方向:
副走査方向=1画素:3画素でコマFをシフトして、9
回の変調を均等に時分割して行うので、DMD12の各
画素は矢印に示されるように移動し、例えば、点の位置
で変調が行われる。矢印で示す1画素の画素位置Pix
に注目すると、この画素位置Pixでは、1コマの画像
記録において、3つの画素(DMD12のミラー)が、
副走査方向に均等の間隔で、主走査方向に対して端部か
ら端部まで進行し、それぞれが、均等の間隔すなわち位
相を揃えて3回変調される。すなわち、この例では、1
コマの記録開始時における画素位置において、1画素に
つき、主×副走査方向で均等に3×3の9画素の画像を
記録したことになり、従って、DMD12の解像度の9
倍相当の解像度の画像記録を行っている。
【0055】本発明の記録装置10において、このよう
な、1コマの記録におけるコマFのシフトにおいて、シ
フトの方向および量は、特に限定はなく、記録する画像
の解像度等に応じて、適宜、決定すればよい。また、シ
フトの方向および量は、固定されていても、可変であっ
ても、適宜設定可能であってもよい。さらに、図示例に
おいては、コマFのシフトは、主/副走査方向に対して
逆方向に行ったが、本発明は、これに限定はされず、主
/副走査方向に対して順方向にコマFをシフトしてもよ
く、あるいは、主走査方向には順方向で副走査方向には
逆方向等であってもよい。
【0056】ここで、DMD12の画素(画素ピッチ)
を単位として、A方向およびB方向の何れの方向にも、
1画素以上、移動するのが好ましい。特に、A方向およ
びB方向のシフト画素数を、一方が1で他方を2以上の
整数、もしくは、互いに素の1以上の整数とし、大きい
方のシフト画素数の二乗回の変調を均等に時分割して行
うのが好ましい。あるいは、上記条件を満たした上で、
目的とする解像度の変更倍率に対応するA方向の解像度
の変更倍率をa、同B方向の変更倍率をbとした際に、
1コマの記録において、A方向にはb画素で、もしく
は、B方向にはa画素でコマFのシフトを行い、さら
に、a×b回の変調を均等に時分割して行うのも、好ま
しい。なお、この際においても、A方向およびB方向の
シフト画素数を、一方が1で他方を2以上の整数、もし
くは、互いに素の1以上の整数とするのが好ましい。
【0057】上記条件を満たすことにより、DMD12
の記録解像度を効率良く向上して、前述の図5〜図10
に示されるような解像度変換を行った画像記録を、好適
に行うことができる。なお、上記条件におけるA方向お
よびB方向は、何れが主走査方向でも副走査方向でもよ
い。
【0058】このようなコマF(投影光)のシフトを行
う方法、すなわち、1コマの記録中に、主/副走査とコ
マFの追随との間に相対速度差を持たせる方法には、特
に限定はなく、各種の方法が利用可能である。例えば、
光偏向器12を利用する方法、主走査速度(ドラム22
の周速度)とコマFの静止のための追随とに速度差を付
ける方法、副走査速度と光偏向器による副走査方向への
追随速度とに差をつける方法、記録媒体Pt(図示例で
はドラム22)を移動する方法、光学系を移動する方
法、これらを組み合わせる方法、等が例示される。
【0059】前述のように、記録装置10においては、
好ましい態様として、1コマの記録におけるコマFの追
随手段である光偏向器16が、コマFのシフト(移動)
手段も兼ねている。そのため、光偏向器16によるDM
D12の投影光の偏向方向は、主走査方向に対して、若
干、副走査方向に傾いている。これにより、主走査およ
び副走査に対して、記録媒体Ptに対するコマFの追随
に相対速度差を持たせ、1コマの記録中にコマFを主副
両成分を含む方向にシフトさせている。
【0060】ここで、この光偏向器16による偏向方向
等は、一例として、目的とするシフト量および方向、あ
るいはさらに、前述の角度ψに応じて、以下のように決
定すればよい。
【0061】ドラム22の周速度すなわち主走査速度を
Vyとすれば、1コマの記録において、記録媒体Pt上
の或る一点の或る時間tにおける主走査方向(矢印Y方
向)の位置Y(t)は、図14(A)に示されるよう
に、「Y(t)=−Vy*t」となる。一方、記録媒体
Pt上における光偏向器16(図示例では、ガルバノミ
ラー)による偏向速度をVy’とすると、1コマの記録
において、記録媒体Pt上の或る画素(DMD12の画
素)の或る時間tにおける主走査方向の位置Y’(t)
は、同図に示すように、「Y’(t)=−Vy’*t」
となる。なお、図示例においては、光偏向器16がガル
バノミラーであるので、記録時間Tを過ぎた時点で逆方
向に揺動し、位置は一点鎖線で示されるようになる。
【0062】ここで、1コマの記録時間をTとすると、
前述の1コマの記録における主走査方向のシフト量(前
述のY2 )は両者の差分ΔYで示すことができる。 すなわち、 ΔY=Y’(T)−Y(T) ΔY=−Vy’*T−(−Vy*T) Vy’=Vy−(ΔY/T)
【0063】他方、1コマの記録において、記録媒体P
t上の或る一点の或る時間tにおける副走査方向(矢印
X方向)の位置は移動しない。一方、副走査駆動系20
による副走査速度をVxとすると、これに起因する或る
時間tにおける或る画素の副走査方向の位置X(t)
は、図14(B)に示すように、「X(t)=Vx*
t」となる。他方、或る画素の光偏向器16による副走
査方向への移動速度をVx’とすると、これに起因する
或る時間tにおける或る画素の副走査方向の位置X’
(t)は、同図に示すように「X’(t)=Vx’*
t」となる。
【0064】同様に、1コマの記録時間をTとすると、
前述の1コマの記録における副走査方向のシフト量は両
者の差分ΔXで示すことができる。 すなわち、 ΔX=X’(T)−X(T) ΔX=Vx*T−Vx’*T Vx’=Vx−(ΔX/T)
【0065】光学系(DMD12)から見た場合には、
記録媒体Pt上における或る一点は、副走査速度Vxと
ドラム22の周速度Vyによって決まる。従って、図1
4(C)に示されるように、記録時間がTである1コマ
の記録においては、主走査速度および副走査速度による
Vx*TおよびVy*Tで決まる地点から、目的とする
シフト量に応じたΔXおよびΔYだけズレた位置に向か
って偏向を行うように、光偏向器16を設定すればよ
い。
【0066】ここで、主走査方向と光偏向器16の偏向
方向とが成す角度をθ、光偏向器16の偏向速度をVg
とすると、 「Vx’=Vg*sinθ」および「Vy’=Vg*c
osθ」 従って、 tanθ=(Vx’/Vy’) =[Vx−(ΔX/T)]/[Vy−(ΔY/T)] =(Vx*T−ΔX)/([Vy*T−ΔY) となる。すなわち、これを満たすように、光偏向器16
の角度、主走査速度(ドラム22の回転速度)、副走査
速度等を設定すれば、1コマの記録において、目的とす
る主副両成分を含むコマFのシフトを行うことができ
る。
【0067】ここで、前述のように、コマFのシフトの
方向は、主/副走査方向に対して順方向であっても、逆
方向であってもよい。従って、ΔXおよびΔYは、正/
負の何れも取り得るものであり、すなわち、コマFのシ
フトの方向に応じて、 tanθ=(Vx*T±ΔX)/([Vy*T±ΔY) を満たすように、光変更器16の角度等を設定すればよ
い。
【0068】このような追随走査によって、コマFを記
録媒体Pt上に静止させて1コマの記録(露光)を行う
画像記録において、光偏向器16によって偏向されるコ
マFをシフトする方法は、このような光偏向器16を傾
ける方法に限定はされず、各種の方法が利用可能であ
る。
【0069】例えば、ダブプリズム等の像回転素子を用
い、光偏向器16によって偏向された投影光を像回転素
子に入射すると共に、像回転素子の回転角度を調整する
ことにより、投影光の偏向方向を変更(回転)して、コ
マFをシフトしてもよい。図15に、ダブプリズム、イ
メージローテータプリズム、ペチャンプリズムの回転角
(0°、90°、180°、および270°)と、入射
光の光路変更すなわちコマFのシフトの状態との関係
を、まとめて示す。なお、3枚のミラーを組み合わせて
も、イメージローテータプリズムと同様に投影光のシフ
ト(回転)を行うことができる。
【0070】また、フォーカシングレンズ18の光軸と
光学的に一致する回転軸を有するゴニオステージ(あお
りステージ)に光偏向器16を装着し、ゴニオステージ
の角度調整によって光偏向器16を回転させて、投影光
の偏向方向を調整してコマFをシフトしてもよい。さら
に、このゴニオステージに変えて、ゴニオステージの回
転中心に相当する位置にピン等の規制部材を設けて、光
偏向器16の回転を規制し、規制部材から離れた位置で
光偏向器16を押し引きすることにより、光偏向器16
の回転調整を行ってコマFをシフトしてもよい。
【0071】以上、本発明の画像記録装置について詳細
に説明したが、本発明は、以上の例には限定されず、本
発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良や変
更を行ってもよいのはもちろんである。
【0072】例えば、以上の例は、二次元配列光源の投
影光を偏向することにより、記録媒体上に投影光(コ
マ)を静止して1コマの画像を記録する追随走査を行う
画像記録装置であるが、本発明はこれに限定はされず、
例えば、前述の図16に示されるような、二次元配列光
源において画像を移動(シフト)することにより、記録
材料上に二次元配列光源の投影光を静止して多重露光を
行う画像記録にも、好適に利用可能である。この際にお
いては、一例として、二次元配列光源の主走査方向の最
上流の画素列から最下流の画素列までの同一画像のシフ
トを前述の例の1コマと見なして、同様に、1コマの画
像記録中にコマを主副両方向の成分を含む方向に移動す
ればよい。
【0073】さらに、図示例においては、二次元配列光
源の主副両成分を含む方向に二次元配列光源の投影光を
シフトしているが、本発明はこれに限定はされず、主/
副の一方向のみに投影光をシフトして、この方向のみ、
任意に解像度を変更してもよい。
【0074】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、光源とDMDなどの空間変調素子との組み合わ
せ、LEDなどの点光源を二次元的に配列した光源等、
二次元的に配列された光学的な記録素子を有する二次元
配列光源を用いた画像記録において、複数の任意の解像
度の画像記録を行うことができ、また、光学系が有する
歪曲収差等による悪影響も排除した、高画質な画像記録
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像記録装置の一例の概略斜視図で
ある。
【図2】 図1に示される画像記録装置の画像記録タイ
ミング制御を示すブロック図である。
【図3】 図1に示される画像記録装置による画像記録
を説明するための概念図である。
【図4】 本発明による画像記録を説明するための概念
図である。
【図5】 (A)はDMDによる投影光を、(B)は記
録画像を、(C)は本発明による画像記録を、それぞれ
説明するための概念図である。
【図6】 (A)〜(C)は、本発明による画像記録を
説明するための概念図である。
【図7】 (D)〜(F)は、本発明による画像記録を
説明するための概念図である。
【図8】 (G)〜(I)は、本発明による画像記録を
説明するための概念図である。
【図9】 本発明による画像記録を説明するための概念
図である。
【図10】 図6〜図9で行われた画像記録による画像
を概念的に示す図である。
【図11】 本発明による画像記録の一例を説明するた
めの概念図である。
【図12】 図11に示される画像記録方法を実施する
ための制御ブロック図の一例である。
【図13】 図6〜図9における画像記録を概念的に示
す図である。
【図14】 (A)〜(C)は、図1に示される画像記
録装置における画像記録を説明するための概念図であ
る。
【図15】 本発明の画像記録における投影光の移動方
法の例示である。
【図16】 (A)〜(C)は、従来の二次元配列光源
を用いた画像記録を説明するための概念図である。
【符号の説明】
10 (画像)記録装置 11 光源 12 DMD 14 コリメータレンズ 16 光偏向器 18 フォーカシングレンズ 20 副走査駆動系 22 (エクスターナル)ドラム 24 感光材料 26 主走査位置検出器 28 副走査位置検出器 30 変調信号発生器 32 光偏向器ドライバ Pt 記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 角 克人 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内 (72)発明者 砂川 寛 神奈川県足柄上郡開成町宮台798番地 富 士写真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2C162 AE02 AE28 AE37 AE48 AF57 AF76 FA09 FA43 FA49 2H041 AA07 AA13 AB14 AC06 AZ00 2H045 AG09 BA26 BA32 DA24 5C051 AA02 CA06 DB24 DB30 DC04 DE09 EA03 5C072 AA03 BA16 DA04 HA02 HA04 HA11 HA14 HB16 MB02 XA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二次元的に配列された記録画素を有する二
    次元配列光源と、 前記二次元配列光源における1つの記録画素配列方向と
    一致する主走査方向に、前記二次元配列光源と記録媒体
    とを相対的に移動する主走査手段と、 前記主走査方向と直交する副走査方向に、前記二次元配
    列光源と記録媒体とを相対的に移動する副走査手段と、 前記二次元配列光源による画像記録位置を、前記二次元
    配列光源と記録媒体との相対的な移動に追随させる追随
    手段と、 前記追随手段による追随と前記二次元配列光源と記録媒
    体との相対的な移動との間に相対速度差を与えることに
    より、前記二次元配列光源による画像記録位置を、前記
    主走査方向および副走査方向の少なくとも一方の成分を
    含む方向に移動する移動手段と、 前記移動手段による画像記録位置の移動に対応して、前
    記二次元配列光源の各記録画素を記録画像に応じて変調
    する変調手段とを有することを特徴とする画像記録装
    置。
  2. 【請求項2】前記移動手段は、前記二次元配列光源の記
    録画素配列方向の両成分を含む方向に画像記録位置を移
    動するものである請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 【請求項3】前記追随手段および移動手段が、前記二次
    元配列光源の投影光を、前記主走査方向に対して角度を
    持って偏向する光偏向器である請求項1または2に記載
    の画像記録装置。
  4. 【請求項4】前記二次元配列光源による画像表示を、前
    記主走査方向に移動することにより、前記変調手段が追
    随手段を兼ねる請求項1または2に記載の画像記録装
    置。
  5. 【請求項5】前記主走査手段による相対移動速度をV
    y、前記副走査手段による相対移動速度をVx、前記移
    動手段による画像記録位置の移動時間をT、前記移動手
    段による画像記録位置の移動方向と前記主走査方向とが
    成す角度をθ、前記移動手段による前記主走査方向への
    画像記録位置の移動距離をΔY、前記移動手段による前
    記副走査方向への画像記録位置の移動距離をΔXとした
    際に、下記式 tanθ=(VxT±ΔX)/(VyT±ΔY) を満たす請求項1〜4のいずれかに記載の画像記録装
    置。
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