JP2003110488A - 無線通信装置 - Google Patents

無線通信装置

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JP2003110488A JP2001299346A JP2001299346A JP2003110488A JP 2003110488 A JP2003110488 A JP 2003110488A JP 2001299346 A JP2001299346 A JP 2001299346A JP 2001299346 A JP2001299346 A JP 2001299346A JP 2003110488 A JP2003110488 A JP 2003110488A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のセクタa〜dの各セクタ毎にアンテナ
2a〜2d、3a〜3d及び当該アンテナを用いて無線
通信する無線通信処理部1a〜1dを設けた無線通信装
置で、コスト面や設計面で効率的な二重化構成を実現す
る。 【解決手段】 例えば、少なくとも1つのセクタの無線
通信処理部1aは、無線通信セクタ切替手段により当該
セクタaのアンテナ2aを用いて無線通信する処理と他
のセクタdのアンテナ3dを用いて無線通信する処理と
を切り替えて実行することにより、当該他のセクタdの
無線通信に異常が発生した場合に当該他のセクタdの無
線通信を代行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばセクタ方式
を用いてTDD(Time Division Duplex)方式により無
線通信を行う加入者系無線アクセスシステムの基地局装
置などに関し、特に、例えば主にミリ波や準ミリ波で無
線により送受信を行う屋外ユニットと、セクタアンテナ
と、変復調やシステムの総合制御を行う屋内ユニットか
ら構成される基地局装置において回線信頼性を確保する
ための二重化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、準ミリ波帯(例えば、22[GH
z]帯及び26[GHz]帯)やミリ波帯(例えば、3
8[GHz]帯)の周波数を利用した加入者系無線アク
セスシステムは、将来的に大きな需要が見込まれるマル
チメディア通信などの大容量情報通信を無線により可能
とするシステムとして注目されている。準ミリ波帯やミ
リ波帯の周波数の信号は、他の低い周波数の信号と比較
して空間減衰が大きいため、無線伝送距離が短くて周波
数の折り返し利用が可能であるという利点があり、更
に、広帯域な周波数資源が使用可能であるため、大容量
の情報を高速に伝送するシステムに適している。
【0003】例えば伝送速度が64[kbps]〜数1
00[Mbps]であり且つ低価格な無線通信サービス
が可能な加入者系無線アクセスシステムは、企業ユーザ
や、SOHO(Small Office Home Office)と呼ばれる
個人事業者や、一般家庭ユーザなどの加入者宅と、通信
事業者設備とを無線により通信可能に接続するシステム
として用いられ、このようなシステムは双方向P−MP
(Point toMulti Point)通信によ
るものである。なお、基地局装置は、有線の高速基幹回
線に接続されることで、当該回線を用いた良好な通信環
境に置かれる。
【0004】このようなシステムでは、固定局通信や移
動通信の分野と共に、1つの基地局装置に複数のアンテ
ナを設置して、セルを複数のセクタに分けてサービスを
提供することが行われる。また、各セクタの無線通信で
使用される周波数としては、セクタ間の電波干渉を抑制
するために、近隣のセクタでは異なる周波数を使用する
ことが一般的である。
【0005】また、基地局装置においては、サービス回
線の信頼性を向上させるためにバックアップ回線を用意
することが必要となる。このため、このような基地局装
置により無線通信を行う場合には、当該基地局装置にお
ける二重化によるバックアップ回線の確保が必須とな
る。
【0006】ここで、加入者系無線アクセスシステムに
ついて詳しく説明しておく。近年、例えばWLL(Wire
less Local Loop)或いはFWA(Fixed WirelessAcces
s)などと称せられる無線通信を用いた加入者系無線ア
クセスシステムが開発及び実用化されている。また、イ
ンターネットの普及に伴い、無線媒体で高速で大容量の
通信を行う要求が高まっている。
【0007】上記した加入者系無線アクセスシステムで
は、公衆回線網などのバックボーンネットワークに接続
される基地局装置(BSE:Base Station Equipment)
をビルの屋上や塔などの高所に固定設置し、また、複数
の加入者局装置(CPE:Customer Premises Equipmen
t)を加入者宅ビルの屋上などの高所に固定設置して、
加入者局装置にパーソナルコンピュータ(PC)などの
通信端末装置やこのような通信端末装置を接続したLA
N(Local Area Network)などを収容する。
【0008】ここで、基地局装置や加入者局装置は、例
えば、ビルの屋上や塔などの高所に固定設置される屋外
ユニット(ODU:Out Door Unit)とビル内などに固
定設置される屋内ユニット(IDU:In Door Unit)と
をケーブルで接続した構成を有している。また、基地局
装置や加入者局装置の屋外ユニットは、アンテナを用い
た無線通信処理を行う無線通信処理部を備え、主に無線
通信処理を司る。また、基地局装置の屋内ユニットは主
にバックボーンネットワークとのデータ通信を司り、加
入者局装置の屋内ユニットは主に通信端末装置やLAN
などとのデータ通信を司る。
【0009】また、上記のような加入者系無線アクセス
システムでは、基地局装置と加入者局装置とが無線フレ
ームをもって時分割伝送を行う通信方式により無線通信
を行うことにより、同一の基地局装置に収容された異な
る加入者局装置に接続されたLANなどの間を通信可能
に接続してデータ通信させることや、基地局装置に接続
されたバックボーンネットワークと加入者局装置に接続
されたLANなどとを通信可能に接続してデータ通信さ
せることなどができる。
【0010】次に、従来例に係る基地局装置の二重化の
構成例を示す。図5には、基地局装置の二重化構成の第
1の例を示してあり、高速基幹回線に接続されているビ
ルG2の屋上に設けられた4つのポール(柱)P1〜P
4のそれぞれに、セルを4つに分けた4セクタの無線通
信を行う基地局装置の通常運用系(現用系)の屋外ユニ
ット51a〜51dのそれぞれと、当該基地局装置の通
常運用系のセクタアンテナ52a〜52dのそれぞれ
と、当該基地局装置の補助系(予備用系)の屋外ユニッ
ト53a〜53dのそれぞれと、当該基地局装置の補助
系のセクタアンテナ54a〜54dのそれぞれとを設置
した様子を示してある。なお、同図では、屋外ユニット
51a〜51d、53a〜53dと屋内ユニット(図示
せず)とを接続するケーブルなどについては、図示を省
略している。
【0011】また、ここでは、屋外ユニットとは無線に
よる送受信を行う無線周波数帯の回路を有したユニット
のことを示しており、屋内ユニットとは変復調部の回路
を有したユニットのことを示しており、これら2つのユ
ニットに基地局装置のアンテナ以外の機能を分離して備
えている。
【0012】また、本例では、ポールP1に設置された
屋外ユニット51a、53aやセクタアンテナ52a、
54aにより無線通信されるセクタAと、ポールP2に
設置された屋外ユニット51b、53bやセクタアンテ
ナ52b、54bにより無線通信されるセクタBと、ポ
ールP3に設置された屋外ユニット51c、53cやセ
クタアンテナ52c、54cにより無線通信されるセク
タCと、ポールP4に設置された屋外ユニット51d、
53dやセクタアンテナ52d、54dにより無線通信
されるセクタDとから360度の無線通信範囲が形成さ
れている。
【0013】本例では、各ポールP1〜P4毎に設置さ
れた2つの屋外ユニット及び2つのセクタアンテナから
各セクタA〜D毎の無線通信範囲をカバーするためのセ
クタユニットが構成されている。そして、各セクタユニ
ットでは、通常運用系の屋外ユニット及び通常運用系の
セクタアンテナから成る通常運用系セクタユニットと、
補助系の屋外ユニット及び補助系のセクタアンテナから
成る補助系セクタユニットとの2組のセクタユニットを
配置して、通常運用系セクタユニットとバックアップ用
の補助系セクタユニットとで同一のセクタの無線通信範
囲をカバーすることにより、二重化を図っている。な
お、各セクタA〜Dでは、通常運用系のセクタアンテナ
52a〜52dと補助系のセクタアンテナ54a〜54
dとは同一或いはほぼ同一の無線通信範囲をカバーする
ように設置されている。
【0014】具体例として、ポールP1のセクタAにつ
いては、通常の運用時には、通常運用系の屋外ユニット
51aが通常運用系のセクタアンテナ52aを用いて無
線通信を行い、一方、通常運用系セクタユニットに異常
が発生した場合には、通常運用形セクタユニットに代わ
って、補助系の屋外ユニット53aが補助系のセクタア
ンテナ54aを用いて無線通信を行う。なお、他のセク
タB〜Dについても同様である。
【0015】図6には、基地局装置の二重化構成の第2
の例を示してあり、上記第1の例と同様に、高速基幹線
に接続されているビルG3の屋上に4セクタ分の装置を
設置した様子を示してある。具体的には、同図には、ビ
ルG3の屋上に設けられた4つのポール(柱)P5〜P
8のそれぞれに、セルを4つに分けた4セクタの無線通
信を行う基地局装置の通常運用系の屋外ユニット61a
〜61dのそれぞれと、当該基地局装置の通常運用系の
セクタアンテナ62a〜62dのそれぞれと、当該基地
局装置の補助系のセクタアンテナ65a〜65dのそれ
ぞれとを設置した様子を示してある。
【0016】また、同図には、4つの補助系のセクタア
ンテナ65a〜65dに共通な1つの補助系の屋外ユニ
ット63と、当該補助系の屋外ユニット63と接続する
補助系のセクタアンテナ65a〜65dを切り替えるア
ンテナ選択スイッチ64と、当該アンテナ選択スイッチ
64とそれぞれの補助系のセクタアンテナ65a〜65
dとを接続する4つのケーブル66a〜66dとを示し
てある。なお、同図では、屋外ユニット61a〜61
d、63と屋内ユニット(図示せず)とを接続するケー
ブルなどについては、図示を省略している。
【0017】本例では、アンテナ選択スイッチ64を備
えることにより、補助系の屋外ユニットをそれぞれの補
助系のセクタアンテナ65a〜65d毎に備える必要を
無くしており、1つの基地局装置において1つの補助系
の屋外ユニット63により全ての通常運用系をバックア
ップすることが可能な構成となっている。なお、本例と
同様に1つの補助系の屋外ユニットを複数の通常運用系
の屋外ユニットに割り当てることにより、例えば2以上
であってセクタの総数より少ない数の補助系の屋外ユニ
ットを用いて全ての通常運用系をバックアップするよう
な構成とすることも可能である。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
基地局装置の二重化構成では、例えば上記図5に示した
第1の例では各セクタ毎に屋外ユニット51a〜51
d、53a〜53dとセクタアンテナ52a〜52d、
54a〜54dとが2組ずつ必要であり、また、例えば
上記図6に示した第2の例ではアンテナ選択スイッチ6
4による伝送損失に加えてバックアップ用の補助系の屋
外ユニット63から補助系の各セクタアンテナ65a〜
65dまでの距離が例えば十数メートルにもなってしま
うことから、伝送損失が大きくなってしまい、送信出力
や受信感度の大幅な劣化により所望のサービスエリアを
カバーし切れなくなってしまうことが生じていた。ま
た、これら第1の例や第2の例では、例えば通常運用系
の屋外ユニットと補助系の屋外ユニットとのそれぞれを
異なる専用装置として設計等することが必要であった。
【0019】また、従来技術の他の例として、例えば特
開平7−135476号公報に記載された無線通信装置
では、屋外装置と屋内装置から構成される簡易型の超小
型無線通信装置において、現用回線用(通常運用系)と
予備用回線用(補助系)とで二重化された構成を提供す
るが、現用回線用の屋外装置と予備用回線用の屋外装置
とを別体で設けることが必要な構成であった。
【0020】このように、従来の基地局装置の二重化構
成では、例えば正常に運用がなされている状態において
も、わざわざ補助系の無線装置(例えば、屋外ユニッ
ト)を別体として設置して用意しなければならず、設置
コストが大きくなってしまうなどといった不具合があっ
た。また、従来の基地局装置の二重化構成では、例えば
二重化のために通常運用系とは仕様を変更した補助系の
無線装置(例えば、屋外ユニット)などが必要となって
しまうことがあり、コストや設計の面で無駄が多くなっ
てしまうといった不具合があった。
【0021】本発明は、このような従来の課題を解決す
るためになされたもので、例えば加入者系無線アクセス
システムの基地局装置などにおいて、コスト面や設計面
で効率的な二重化構成を実現することができる無線通信
装置や無線通信システムを提供することを目的とする。
具体的には、本発明は、例えば二重化のために無線装置
(例えば、屋外ユニット)を余剰に設置しなければなら
ないようなことを解消し、設置コストの増大や異なる仕
様での装置設計の必要性などをなくすことを実現する。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る無線通信装置では、複数のセクタの各
セクタ毎にアンテナ及び当該アンテナを用いて無線通信
する無線通信処理部を設けた構成において、少なくとも
1つのセクタの無線通信処理部は、無線通信セクタ切替
手段により当該セクタのアンテナを用いて無線通信する
処理と他のセクタのアンテナを用いて無線通信する処理
とを切り替えて実行することにより、当該他のセクタの
無線通信に異常が発生した場合に当該他のセクタの無線
通信を代行する。
【0023】従って、例えば従来のように正常な運用時
に用いられる通常運用系と異常が発生した運用時に用い
られる補助系とで2組の無線通信処理部を備えるのでは
なく、本発明では、或るセクタの無線通信に異常が発生
した場合には、他のセクタの無線通信処理部が、当該他
のセクタにおける通常運用系の無線通信処理と、異常が
発生した当該或るセクタにおける補助系の無線通信処理
とを切り替えて実行することが行われるため、通常運用
系と補助系とで共通の無線通信処理部を用いて二重化を
図ることができ、これにより、コスト面や設計面で効率
的な二重化構成を実現することができる。
【0024】ここで、無線通信装置としては、種々な装
置に適用されてもよく、例えば基地局装置に適用するこ
とができる。また、複数のセクタの数としては、特に限
定はなく、種々な数が用いられてもよい。また、アンテ
ナとしては、種々なアンテナが用いられてもよい。ま
た、無線通信処理部としては、種々な構成の処理部が用
いられてもよく、一例として、屋外ユニット及び屋内ユ
ニットから構成される基地局装置の屋外ユニットのよう
な装置を用いることができ、他の例として、基地局装置
全体を用いることもできる。
【0025】また、本発明の構成は、上記のように、少
なくとも1つのセクタの無線通信処理部に適用されれば
よく、本発明が適用されるセクタの数としては特に限定
はない。なお、通常は、全てのセクタの無線通信処理部
に本発明の構成が適用されるのが好ましい。
【0026】また、少なくとも1つのセクタの無線通信
処理部が他のセクタのアンテナを用いて無線通信する場
合における当該他のセクタのアンテナとしては、例えば
通常運用時に当該他のセクタの無線通信処理部により用
いられるアンテナが用いられてもよく、或いは、当該通
常運用系のアンテナとは別個に設けられた補助系のアン
テナが用いられてもよい。また、無線通信セクタ切替手
段により上記した2つの処理を切り替える仕方として
は、種々な仕方が用いられてもよく、例えば時分割で切
り替えるような仕方が用いられるのが好ましい。
【0027】また、他のセクタの無線通信に異常が発生
した場合とは、特に限定はなく、例えば当該他のセクタ
の無線通信処理部により当該他のセクタのアンテナを用
いて当該他のセクタの無線通信を正常に行うことができ
なくなってしまったような場合を示しており、具体的に
は、例えば当該他のセクタの無線通信処理部に故障など
の異常が発生してしまったような場合や、例えば当該他
のセクタのアンテナに故障などの異常が発生してしまっ
て当該他のセクタの無線通信処理部により当該他のセク
タの無線通信が正常に行われなくなってしまったような
場合などを示している。
【0028】一例として、各無線通信処理部などに発生
する異常は当該各無線通信処理部などにより検出されて
当該各無線通信処理部をバックアップする他の無線通信
処理部へ通知され、これにより、当該他の無線通信処理
部は異常が発生した当該各無線通信処理部のセクタの無
線通信を代わりに行う(代行する)。なお、このような
代行処理は、例えば異常が発生した無線通信処理部など
が修理などされて再び正常に動作することが可能な状態
となる(復旧する)までの間行われ、この場合、一例と
して、当該復旧したことが当該代行処理を行っている無
線通信処理部に通知されることに応じて当該無線通信処
理部による当該代行処理が停止させられ、これにより当
該無線通信処理部は通常運用時の動作に戻る。
【0029】また、本発明に係る無線通信装置では、上
記のような構成において、前記少なくとも1つのセクタ
の無線通信で用いられる周波数と前記他のセクタの無線
通信で用いられる周波数とが異なっている場合には、前
記少なくとも1つのセクタの無線通信処理部は、無線通
信周波数切替手段により、前記無線通信セクタ切替手段
による切替と同期して、無線通信で用いる周波数を当該
セクタの無線通信で用いられる周波数と前記他のセクタ
の無線通信で用いられる周波数とで切り替える。
【0030】従って、無線通信を代行する側のセクタの
無線通信で用いられる周波数と無線通信を代行される側
のセクタの無線通信で用いられる周波数とが異なる場合
においても、このような周波数の違いに対応して、これ
ら2つのセクタの無線通信をそれぞれに対応した周波数
に切り替えて行うことができる。
【0031】ここで、各セクタの無線通信で用いられる
周波数としては、種々な周波数が用いられてもよく、例
えば隣接するセクタなどのように互いに干渉する可能性
がある近隣のセクタでは異なる周波数が用いられるのが
好ましい。各セクタでは、割り当てられた周波数の信号
を無線により通信する。
【0032】また、無線通信セクタ切替手段による切替
と同期して無線通信で用いる周波数を切り替える態様と
しては、前記少なくとも1つのセクタのアンテナを用い
て無線通信する処理へ切り替えられるときに当該セクタ
の無線通信で用いられる周波数へ切り替える一方、前記
他のセクタのアンテナを用いて無線通信する処理へ切り
替えられるときに当該他のセクタの無線通信で用いられ
る周波数へ切り替える態様が用いられる。
【0033】また、本発明に係る無線通信装置は、例え
ば加入者系無線アクセスシステムなどのように基地局装
置と加入者局装置とがTDD方式により無線通信する無
線通信システムの基地局装置に適用されるのに好適なも
のである。一例として、本発明に係る無線通信システム
では、複数のセクタの各セクタ毎にアンテナ及び当該ア
ンテナを用いて無線通信する無線通信処理部を設けた基
地局装置がTDD方式により各セクタに存する加入者局
装置と無線通信するに際して、次のようにして、基地局
装置の二重化を実現する。すなわち、基地局装置に設け
られた少なくとも1つのセクタの無線通信処理部は、無
線通信セクタ切替手段により当該セクタのアンテナを用
いて無線通信する処理と他のセクタのアンテナを用いて
無線通信する処理とを時分割で切り替えて実行すること
により、当該他のセクタの無線通信に異常が発生した場
合に当該他のセクタの無線通信を代行する。
【0034】ここで、基地局装置や加入者局装置として
は、種々な構成の装置が用いられてもよい。また、基地
局装置では、各セクタ毎に当該各セクタに存する加入者
局装置とTDD方式により無線通信する。
【0035】また、本発明に係る無線通信システムで
は、上記のような構成において、基地局装置の前記少な
くとも1つのセクタの無線通信で用いられる周波数と前
記他のセクタの無線通信で用いられる周波数とが異なっ
ている場合には、基地局装置の前記少なくとも1つのセ
クタの無線通信処理部は、無線通信処理機能切替手段に
より、当該セクタの無線通信で用いられる周波数の信号
を無線通信処理する機能と、前記他のセクタの無線通信
で用いられる周波数の信号を無線通信処理する機能と
を、前記無線通信セクタ切替手段による切替と同期して
時分割で切り替える。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明に係る実施例を図面を参照
して説明する。本例では、高速基幹回線に接続されてい
るビルの屋上などに複数のセクタを有する基地局装置の
屋外ユニットやセクタアンテナを設け、当該基地局装置
と加入者局装置とがTDD方式を複信方式として用いて
無線通信する加入者系無線アクセスシステムに本発明を
適用して、当該基地局装置の二重化構成を実現する。
【0037】そして、本例では、基地局装置において、
例えば隣り合ったセクタなどの屋外ユニット同士が互い
のバックアップユニットとして動作可能なように、これ
らの屋外ユニットを近接に配置し、1つの屋外ユニット
により2つのセクタアンテナとの間で入出力を行うこと
が可能な構成とし、屋外ユニットに備えられる切替スイ
ッチによりこれら2つのセクタアンテナを選択すること
が可能な構成とした。これにより、各セクタの屋外ユニ
ットでは、バックアップ対象となる隣りなどのセクタの
屋外ユニットが正常に運用されているときには自己(当
該各セクタ)のセクタアンテナのみを前記切替スイッチ
により選択して無線通信を行い、また、バックアップ対
象となる隣りなどのセクタの屋外ユニットなどに異常が
発生してバックアップ動作を行うときには自己(当該各
セクタ)のセクタアンテナと共に当該隣りなどのセクタ
のセクタアンテナを時分割で運用することにより、異常
が発生した緊急時においても正常な回線を確保すること
を実現する。
【0038】以下で、本実施例を更に具体的に説明す
る。図1には、本発明の一実施例に係る基地局装置の二
重化構成の一例を示してあり、4セクタa〜dを有する
基地局装置の屋外ユニット1a〜1dやセクタアンテナ
2a〜2d、3a〜3dをビルG1の屋上に設置した場
合において、当該ビルG1の屋上を上方から見たときの
設置レイアウトの一例を示してある。なお、同図では、
屋外ユニット1a〜1dと屋内ユニット(図示せず)と
を接続するケーブルなどについては、図示を省略してい
る。
【0039】同図に示されるように、本例の基地局装置
では、ビルG1の屋上に、セクタaの通常運用系のセク
タアンテナ2aがケーブル4aを介して接続されている
とともにセクタdの補助系のセクタアンテナ3dがケー
ブル5dを介して接続されているセクタaの屋外ユニッ
ト1aと、セクタdの通常運用系のセクタアンテナ2d
がケーブル4dを介して接続されているとともにセクタ
aの補助系のセクタアンテナ3aがケーブル5aを介し
て接続されているセクタdの屋外ユニット1dとが、例
えば近接した位置に設置されている。
【0040】同様に、本例の基地局装置では、ビルG1
の屋上に、セクタbの通常運用系のセクタアンテナ2b
がケーブル4bを介して接続されているとともにセクタ
cの補助系のセクタアンテナ3cがケーブル5cを介し
て接続されているセクタbの屋外ユニット1bと、セク
タcの通常運用系のセクタアンテナ2cがケーブル4c
を介して接続されているとともにセクタbの補助系のセ
クタアンテナ3bがケーブル5bを介して接続されてい
るセクタcの屋外ユニット1cとが、例えば近接した位
置に設置されている。
【0041】また、各セクタa〜dの無線通信で用いら
れる周波数(各セクタa〜dの運用周波数)としては、
例えば隣接するセクタについては互いの干渉を抑制する
ために異なる周波数チャネルを用いるのが一般的であ
り、本例では、セクタaでは周波数f1の信号をエリア
Aに存する加入者局装置との間で無線通信し、セクタb
では周波数f2の信号をエリアBに存する加入者局装置
との間で無線通信し、セクタcでは周波数f1の信号を
エリアCに存する加入者局装置との間で無線通信し、セ
クタdでは周波数f2の信号をエリアDに存する加入者
局装置との間で無線通信するような周波数配置を用いて
いる。ここで、周波数f1と周波数f2とは、互いに異
なる周波数が用いられている。
【0042】本例の基地局装置では、通常運用状態にお
いては、セクタaの屋外ユニット1aがセクタアンテナ
2aを用いてエリアAの無線通信サービスを行い、セク
タbの屋外ユニット1bがセクタアンテナ2bを用いて
エリアBの無線通信サービスを行い、セクタcの屋外ユ
ニット1cがセクタアンテナ2cを用いてエリアCの無
線通信サービスを行い、セクタdの屋外ユニット1dが
セクタアンテナ2dを用いてエリアDの無線通信サービ
スを行う。通常運用状態においては、各屋外ユニット1
a〜1dに接続されている補助系のセクタアンテナ3a
〜3dは、切替スイッチ(本例では、後述する図2に示
すアンテナスイッチ13)により当該各屋外ユニット1
a〜1dとは電気的に分離されている。
【0043】また、本例の基地局装置では、或るセクタ
の屋外ユニットなどに異常が発生して当該屋外ユニット
の運用が停止した場合には、隣り合ったエリアの屋外ユ
ニットが当該運用停止したセクタのエリアの無線通信サ
ービスを代行する。本例では、隣り合ったエリアAとエ
リアDの屋外ユニット1a、1dが互いをカバーし、隣
り合ったエリアBとエリアCの屋外ユニット1b、1c
が互いをカバーする。
【0044】一例として、エリアCの無線通信サービス
を行っている屋外ユニット1cが何らかの理由で運用を
停止した場合には、当該屋外ユニット1cが復旧するま
での間、隣り合ったエリアBの無線通信サービスを行っ
ている屋外ユニット1bがエリアBに向いた通常運用系
のセクタアンテナ2bとエリアCに向いた補助系のセク
タアンテナ3cとを切替スイッチにより時分割で切り替
えながら、これら2つのエリアB、Cの無線通信サービ
スを交互に行う。
【0045】次に、本例の基地局装置に備えられる屋外
ユニット1a〜1dの構成例を示す。図2には、本例の
屋外ユニット1a〜1dとして用いられる屋外ユニット
ODUの無線部の構成例を示してあり、また、屋内ユニ
ットIDUに備えられた変復調部31と、通常運用系の
セクタアンテナ11と、補助系のセクタアンテナ12と
を示してある。ここで、屋内ユニットIDUの変復調部
31は、送信対象となる信号(送信信号)を変調して屋
外ユニットODUへ出力し、屋外ユニットODUから入
力される受信信号を復調する。
【0046】なお、同図では、通常運用系のセクタの運
用周波数(通常運用周波数)がf1であり、補助系のセ
クタの運用周波数(補助運用周波数)がf2であり、通
常運用系のセクタがエリアAをカバーし、補助系のセク
タがエリアDをカバーする場合の例を示してあり、これ
は上記図1に示したセクタaの屋外ユニット1aに対応
した例である。
【0047】図2に示されるように、本例の屋外ユニッ
トODUの無線部には、2つのセクタアンテナ11、1
2を切り替えるスイッチ(アンテナスイッチ)13と、
無線送信処理を行う無線送信部(RF−Tx)15と、
無線受信処理を行う無線受信部(RF−Rx)16と、
無線送信部15と無線受信部16を切り替える2つのス
イッチ(送受信切替スイッチ)14、17と、通常運用
周波数f1に対応するローカル周波数f1’の信号を発
生する通常運用系のシンセサイザ18と、バックアップ
対象となる隣接するセクタの補助運用周波数f2に対応
するローカル周波数f2’の信号を発生する補助系のシ
ンセサイザ19と、これら2つのシンセサイザ18、1
9からの信号を切り替えるスイッチ(シンセサイザ選択
スイッチ)20と、切り替えられたシンセサイザからの
入力を用いて通信信号(送信信号や受信信号)を混合
(ミキシング)するミキサ21とが備えられている。
【0048】なお、同図では、本例の屋外ユニットOD
Uについて、特徴となる構成部分のみを示してあり、例
えば制御回路や電源回路などの図示や詳しい説明は省略
する。また、送受信切替スイッチ14としては、例えば
運用周波数帯において必要なアイソレーションが得られ
るサーキュレータなどに置き換えることも可能である。
【0049】本例の屋外ユニットODUでは、屋内ユニ
ットIDUの変復調部31からケーブルを介して入力さ
れる加入者局装置に対する送信信号をミキサ21により
一方のシンセサイザからのローカル周波数信号と混合し
て無線周波数信号へ変換し、当該無線周波数信号を無線
送信部15により送信処理し、当該送信処理後の無線周
波数信号を一方のセクタアンテナから無線により送信す
る。このような送信処理時には、2つの送受信切替スイ
ッチ14、17は無線送信部15側へ切り替えられる。
【0050】また、本例の屋外ユニットODUでは、一
方のセクタアンテナにより加入者局装置からの無線信号
を受信し、受信した当該無線周波数信号を無線受信部1
6により受信処理し、当該受信処理後の無線周波数信号
をミキサ21により一方のシンセサイザからのローカル
周波数信号と混合して例えばベースバンド信号へ変換
し、当該ベースバンド信号をケーブルを介して屋内ユニ
ットIDUの変復調部31へ出力する。このような受信
処理時には、2つの送受信切替スイッチ14、17は無
線受信部16側へ切り替えられる。
【0051】また、上記のような送信処理や受信処理が
行われる場合、通常運用時には、シンセサイザ選択スイ
ッチ20が通常運用系のシンセサイザ18側へ切り替え
られるとともにアンテナスイッチ13が通常運用系のセ
クタアンテナ11側へ切り替えられ、一方、バックアッ
プ動作時には、シンセサイザ選択スイッチ20が通常運
用系のシンセサイザ18側と補助系のシンセサイザ19
側とへ交互に切り替えられるとともに、これと同期し
て、アンテナスイッチ13が通常運用系のセクタアンテ
ナ11側と補助系のセクタアンテナ12側とへ交互に切
り替えられる。
【0052】このように、通常運用時には、アンテナス
イッチ13が通常運用系のセクタアンテナ11側へ切り
替えられて固定されるとともに、シンセサイザ選択スイ
ッチ20が通常運用系の周波数f1’にロックされたシ
ンセサイザ18側へ切り替えられて固定された状態で、
2つの送受信切替スイッチ14、17がTDD方式に従
って無線送信部15と無線受信部16とへ切り替えられ
ることにより、通信相手となる加入者局装置との間で無
線による送受信を行う。なお、TDD方式では、例えば
通信相手に対する無線送信処理と通信相手からの無線受
信処理とが交互に繰り返して行われる。
【0053】一方、隣接した屋外ユニットなどに異常が
発生して当該屋外ユニットが運用停止状態になった場合
には、通常運用系のセクタアンテナ11及び無線周波数
f1(ローカル周波数f1’)と共に、当該隣接したセ
クタに対応する補助系のセクタアンテナ12及び当該セ
クタに対応する無線周波数f2(ローカル周波数f
2’)を時分割で使用することにより、2つのエリア
A、Dを時分割でカバーする。
【0054】図3には、バックアップ動作時において、
本例の屋外ユニットODUにより行われる無線通信の状
態の一例を示してある。なお、上記のように、これは上
記図1に示したセクタaの屋外ユニット1aに対応した
例であり、通常運用時にはエリアAの無線通信サービス
を行い、バックアップ動作時にはエリアAの無線通信サ
ービスを行うとともにエリアDの無線通信サービスを補
助する。
【0055】図3には、各動作状態(“状態”)の手順
番号(“1”〜“4”)毎に、無線通信サービスを行う
“エリア”(エリア“A”、或いは、エリア“D”)
と、無線通信に使用する“周波数”(“f1”、或い
は、“f2”)と、“アンテナスイッチ”13の切替状
態(“アンテナ11側”、或いは、“アンテナ12
側”)と、“送受信切替スイッチ”14、17の切替状
態(“送信側”、或いは、“受信側”)と、“シンセサ
イザ選択スイッチ”20の切替状態(“シンセサイザ1
8側”、或いは、“シンセサイザ19側”)とが対応付
けられており、本例では、この手順に従ってバックアッ
プ時の動作が行われる。
【0056】なお、本例では、上記した“状態1”の動
作〜“状態4”の動作を順番に繰り返して行うことによ
りセクタaの送信処理、セクタdの送信処理、セクタa
の受信処理、セクタdの受信処理、…といった順序で2
つのエリアA、Dの無線通信処理を時分割で行う態様と
したが、バックアップ時の動作の順番としては必ずしも
本例の態様に限られることはなく、例えばシステムで用
いられる通信フレームのフォーマットの形式に合わせる
ように本例とは異なる動作の順番が用いられてもよく、
要は、通常運用系と共に補助系の動作をバックアップす
ることができればよい。
【0057】また、上記の例では、本例の基地局装置の
屋外ユニットやセクタアンテナをビルの屋上に設置した
構成例を示したが、例えば本システムの基地局装置を設
置するための鉄塔を立てて、当該鉄塔に屋外ユニットや
セクタアンテナを設置するようなこともできる。
【0058】図4(a)には、鉄塔Tに屋外ユニットや
セクタアンテナを設置した場合に側面から見た外観例を
示してあり、鉄塔Tの下側から上側に向かって順に、セ
クタcの通常運用系の屋外ユニット41c及び通常運用
系のセクタアンテナ42cとセクタaの補助系のセクタ
アンテナ43a(図示せず)との組と、セクタbの通常
運用系の屋外ユニット41b及び通常運用系のセクタア
ンテナ42bとセクタdの補助系のセクタアンテナ43
dとの組と、セクタaの通常運用系の屋外ユニット41
a及び通常運用系のセクタアンテナ42a(図示せず)
とセクタcの補助系のセクタアンテナ43cとの組と、
セクタdの通常運用系の屋外ユニット41d及び通常運
用系のセクタアンテナ42dとセクタbの補助系のセク
タアンテナ43b(図示せず)との組が設けられてい
る。
【0059】また、同図(b)には、鉄塔Tに設けられ
た一部の組の屋外ユニット41a、41d及び当該一部
の組のセクタアンテナ42a、42d、43c、43b
を上方から見た外観例を示してある。なお、同図
(a)、(b)では、屋外ユニット41a〜41dと屋
内ユニット(図示せず)とを接続するケーブルなどにつ
いては、図示を省略している。
【0060】同図(a)、(b)に示したように屋外ユ
ニットやセクタアンテナを密接した状態で設置すること
が可能な場合には、例えば互いに補助し合うセクタを隣
接したセクタとしなくともよいことから、同一の周波数
(f1、或いは、f2)のセクタの屋外ユニット同士で
互いに補助し合うような構成とすることにより、シンセ
サイザを複数備えて切り替えるような必要を無くすこと
ができ、これにより、屋外ユニットのハード構成を簡易
化することが可能である。
【0061】同図(a)、(b)の設置例では、4セク
タを想定しており、無線通信方向としては反対向きであ
る同一周波数f1を用いたセクタaとセクタcとがエリ
アAとエリアCとを互いに補助し合う構成とし、同様
に、無線通信方向としては反対向きである同一周波数f
2を用いたセクタbとセクタdとがエリアBとエリアD
とを互いに補助し合う構成としている。
【0062】以上のように、本例の基地局装置では、T
DD複信方式を用いてセクタ方式により無線通信サービ
スを行う構成において、各セクタの屋外ユニットの無線
部の入出力端に通常運用系のセクタアンテナと補助系の
セクタアンテナとを任意に切り替えることが可能なアン
テナスイッチを備え、当該アンテナスイッチを時分割で
切り替えて他のセクタの運用を補助することにより、通
常運用系と補助系との二重化を実現した。
【0063】また、本例の基地局装置では、各セクタの
屋外ユニットが運用周波数の異なる他のセクタの運用を
補助する場合には、各セクタの屋外ユニットの無線部に
複数のシンセサイザ及びこれらのシンセサイザを切り替
えるシンセサイザ選択スイッチを備え、上記したアンテ
ナスイッチに同期して当該シンセサイザ選択スイッチに
よりシンセサイザを切り替えて運用周波数が異なる他の
セクタの運用を補助することにより、通常運用系と補助
系との二重化を実現した。
【0064】従って、本例の基地局装置では、システム
運用中に或るサービスエリアを受け持つセクタが何らか
の理由で運用停止してしまったときの補助システムを構
築する場合に、例えば普段の通常運用時には必要とはな
らない補助系に専用のシステムを通常運用系とは別個に
設計などして備える必要がなく、設置設備の簡素化を図
ることができ、これにより、基地局装置自体のコストや
基地局装置の設置時におけるコストを大幅に削減するこ
とができる。
【0065】なお、本例では、無線部を有する屋外ユニ
ットと変復調部を有する屋内ユニットとから構成される
といった機能分離型の基地局装置を例として説明した
が、本発明は、例えば当該屋外ユニットの機能及び当該
屋内ユニットの機能を併せ持った機能一体型の屋外装置
のみから構成されるような基地局装置に適用することも
可能であり、また、種々な構成の基地局装置に適用され
てもよい。
【0066】ここで、本例では、無線通信装置として基
地局装置が用いられており、屋外ユニットの無線部の機
能により無線通信処理部が構成されており、複数のセク
タとして4つのセクタが用いられており、アンテナとし
てセクタアンテナが用いられている。また、本例では、
無線通信システムとして、基地局装置と各セクタに存す
る加入者局装置とがTDD方式により無線通信する加入
者系無線アクセスシステムが用いられている。また、本
例では、好ましい態様として、全てのセクタの無線通信
処理部に本発明が適用されている。
【0067】また、本例では、例えば上記図2に示した
ような屋外ユニットODUの無線部に備えられたアンテ
ナスイッチ13により、通常運用系のセクタのセクタア
ンテナ11を用いて無線通信する処理と、補助系の他の
セクタのセクタアンテナ12を用いて無線通信する処理
とを時分割で切り替えて実行する機能により、無線通信
セクタ切替手段が構成されている。そして、各セクタの
無線通信処理部は、補助することが予め設定された他の
セクタの無線通信処理部などに異常が発生した場合に当
該他のセクタの無線通信を代行する。
【0068】また、本例では、例えば上記図2に示した
ような屋外ユニットODUの無線部に備えられた2つの
シンセサイザ18、19やシンセサイザ選択スイッチ2
0により、無線通信するセクタの切替と同期して無線通
信で用いる周波数を時分割で各セクタに対応する周波数
f1、f2へ切り替える機能により、無線通信周波数切
替手段や無線通信処理機能切替手段が構成されている。
【0069】ここで、本発明に係る無線通信装置や無線
通信システムなどの構成としては、必ずしも以上に示し
たものに限られず、種々な構成が用いられてもよい。ま
た、本発明の適用分野としては、必ずしも以上に示した
ものに限られず、本発明は、種々な分野に適用すること
が可能なものである。
【0070】また、本発明に係る無線通信装置などにお
いて行われる各種の処理としては、例えばプロセッサや
メモリ等を備えたハードウエア資源においてプロセッサ
がROM(Read Only Memory)に格納された制御プログ
ラムを実行することにより制御される構成が用いられて
もよく、また、例えば当該処理を実行するための各機能
手段が独立したハードウエア回路として構成されてもよ
い。また、本発明は上記の制御プログラムを格納したフ
ロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disc)
−ROM等のコンピュータにより読み取り可能な記録媒
体や当該プログラム(自体)として把握することもで
き、当該制御プログラムを記録媒体からコンピュータに
入力してプロセッサに実行させることにより、本発明に
係る処理を遂行させることができる。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る無線
通信装置や無線通信システムによると、複数のセクタの
各セクタ毎にアンテナ及び当該アンテナを用いて無線通
信する無線通信処理部を設けた構成において、少なくと
も1つのセクタの無線通信処理部は、当該セクタのアン
テナを用いて無線通信する処理と他のセクタのアンテナ
を用いて無線通信する処理とを切り替えて実行すること
により、当該他のセクタの無線通信に異常が発生した場
合に当該他のセクタの無線通信を代行するようにしたた
め、コスト面や設計面で効率的な二重化構成を実現する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る基地局装置の二重化の
構成例を示す図である。
【図2】 屋外ユニットの無線部の構成例を示す図であ
る。
【図3】 バックアップ動作時における無線通信状態の
一例を示す図である。
【図4】 本発明の実施例に係る鉄塔に設置された基地
局装置の二重化の構成例を示す図である。
【図5】 従来例に係る基地局装置の二重化の一例を示
す図である。
【図6】 従来例に係る基地局装置の二重化の他の例を
示す図である。
【符号の説明】
1a〜1d、41a〜41d・・通常運用系屋外ユニッ
ト、2a〜2d、42a〜42d・・通常運用系セクタ
アンテナ、3a〜3d、43a〜43d・・補助系セク
タアンテナ、4a〜4d、5a〜5d・・ケーブル、
G1・・ビル、ODU・・屋外ユニット、 IDU・・
屋内ユニット、11、12・・セクタアンテナ、 13
・・アンテナスイッチ、14、17・・送受信切替スイ
ッチ、 15・・無線送信部、16・・無線受信部、
18、19・・シンセサイザ、20・・シンセサイザ選
択スイッチ、 21・・ミキサ、 31・・変復調部、
T・・鉄塔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5K021 BB06 CC14 DD02 FF04 5K028 BB06 CC02 CC05 HH00 KK01 QQ01 5K067 AA26 AA33 CC04 EE10 EE46 KK02 KK03 5K072 AA24 AA25 BB25 DD16 EE32 EE36 GG02 GG04 GG05 GG26

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のセクタの各セクタ毎にアンテナ及
    び当該アンテナを用いて無線通信する無線通信処理部を
    設けた無線通信装置において、 少なくとも1つのセクタの無線通信処理部は、当該セク
    タのアンテナを用いて無線通信する処理と他のセクタの
    アンテナを用いて無線通信する処理とを切り替えて実行
    する無線通信セクタ切替手段を備え、当該他のセクタの
    無線通信に異常が発生した場合に当該他のセクタの無線
    通信を代行する、ことを特徴とする無線通信装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の無線通信装置におい
    て、 前記少なくとも1つのセクタの無線通信で用いられる周
    波数と前記他のセクタの無線通信で用いられる周波数と
    は異なっており、 前記少なくとも1つのセクタの無線通信処理部は、前記
    無線通信セクタ切替手段による切替と同期して無線通信
    で用いる周波数を当該セクタの無線通信で用いられる周
    波数と前記他のセクタの無線通信で用いられる周波数と
    で切り替える無線通信周波数切替手段を備えた、 ことを特徴とする無線通信装置。
  3. 【請求項3】 複数のセクタの各セクタ毎にアンテナ及
    び当該アンテナを用いて無線通信する無線通信処理部を
    設けた基地局装置がTDD方式により各セクタに存する
    加入者局装置と無線通信する無線通信システムにおい
    て、 基地局装置に設けられた少なくとも1つのセクタの無線
    通信処理部は、当該セクタのアンテナを用いて無線通信
    する処理と他のセクタのアンテナを用いて無線通信する
    処理とを時分割で切り替えて実行する無線通信セクタ切
    替手段を備え、当該他のセクタの無線通信に異常が発生
    した場合に当該他のセクタの無線通信を代行する、 ことを特徴とする無線通信システム。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の無線通信システムにお
    いて、 基地局装置の前記少なくとも1つのセクタの無線通信で
    用いられる周波数と前記他のセクタの無線通信で用いら
    れる周波数とは異なっており、 基地局装置の前記少なくとも1つのセクタの無線通信処
    理部は、当該セクタの無線通信で用いられる周波数の信
    号を無線通信処理する機能と、前記他のセクタの無線通
    信で用いられる周波数の信号を無線通信処理する機能
    と、前記無線通信セクタ切替手段による切替と同期して
    これら2つの無線通信処理機能を時分割で切り替える無
    線通信処理機能切替手段と、 を備えたことを特徴とする無線通信システム。
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