JP2003110032A - 半導体集積回路 - Google Patents
半導体集積回路Info
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Abstract
電流、定電圧を供給可能な半導体集積回路を提供する。 【解決手段】 定電圧回路を含む半導体集積回路であっ
て、定電圧回路は、実質的にドーピング量が互いに同じ
第1,第2のMISトランジスタを具備し、第1,第2
のMISトランジスタのチャネル長をそれぞれL1,L
2とし、第1,第2のMISトランジスタの閾値電圧を
それぞれVth1,Vth2とした場合、L2>L1な
る関係を満たし、第1,第2のMISトランジスタのゲ
ート電圧の差をVth1−Vth2とすることを特徴と
する半導体集積回路。
Description
回路に関し、特に、温度変動による影響の少ない定電流
回路を含む半導体集積回路に関する。
路や増幅器の負荷として広く使用される定電流回路が知
られている。この定電流回路は、MOS(Metal Oxide
Semiconductor)トランジスタを含むMIS(Metal Ins
ulator Semiconductor)トランジスタ等を使用して構成
される。
による影響を受けないように、一般に電源電圧以外の電
圧を基準電圧として用いる。この基準電圧を発生させる
方法として、種々のものが知られている。例えば、「超
LSIのためのアナログ集積回路設計技術下巻,原著者
P.R.グレイ,R.G.メイヤー、監役者永田譲、P
304〜P311」にまとめられている。この中におい
て、基準電圧を発生させる方法の1つとして熱電圧を使
用するものがある。すなわち、2つのMOSトランジス
タの電流を実効ゲート電圧の指数関数となる領域で動作
させ、これらMOSトランジスタのチャネル幅/チャネ
ル長当たりの電流(電流密度)が互いに一定の比になる
ように制御する。このときの各MOSトランジスタのゲ
ート電圧の差を基準電圧とするものである。
電流回路の従来例を示している。図9に示すように、各
ソースに例えば電源等の電位VDDが供給されるP型M
OSトランジスタ(または、MISトランジスタ等を含
むスイッチング素子)M1,M2のゲートが相互に接続
される。PMOSトランジスタM1のドレインは抵抗R
1を介してN型MOSトランジスタM3のドレインに接
続される。NMOSトランジスタM3は、チャネル幅が
W1、チャネル長がL1である。NMOSトランジスタ
M3のソースには例えば接地電位等の電位VSSが供給
され、ゲートはPMOSトランジスタM1のドレイン
と、抵抗値がR1の抵抗R1との接続ノードに接続され
る。
はPMOSトランジスタM2のゲートに接続されるとと
もに、NMOSトランジスタM4のドレインに接続され
る。NMOSトランジスタM4は、チャネル幅がW2で
あり、チャネル長L2はNMOSトランジスタM3と等
くされている(L2=L1)。NMOSトランジスタM
4のゲートは上記抵抗R1とNMOSトランジスタM3
との接続ノードに接続され、ソースは電位VSSが供給
される端子と接続される。
同一のドーピング量により形成される。また、NMOS
トランジスタM3,M4の電流密度は、PMOSトラン
ジスタM1,M2のドレイン電流をそれぞれI1,I2
とすると、以下の関係を満たす。
路2を構成し、ほぼI1=I2となるように機能する。
ここで、MOSトランジスタM1、M2のドレインが、
それぞれカレントミラー回路2の出力端2a、入力端2
bとなる。
する。
流密度の比によって、これらトランジスタのゲート電位
の相互間に電位差ΔVgを生じる。この電位差ΔVgは
以下の式(2)で示される。ただしkはボルツマン定
数、Tは絶対温度、qは電子の電荷量、電流I1,I2
はPMOSトランジスタM1,M2の電流である。
る抵抗R1両端の電位差ΔVR(=R1×I1)>電位
差ΔVgのとき電流I2>電流I1となり、電位差ΔV
R<電位差ΔVgのとき電流I2<電流I1となるよ
う、電流I1,I2が変動する。電位差ΔVgが電位差
ΔVRと等しくなったとき、電流I1,I2は、一定値
に安定し、このときの電流I1は、 I1=I2=ΔVg/R1 ……(3) と表される。この電流I1またはI2を出力電流として
取り出すことにより、定電流が得られる。熱電圧を基準
電圧として用いた定電流回路は、特性が同じである複数
のMOSトランジスタの各動作点の違いを使用する。こ
のため、製造のばらつきにより発生するMOSトランジ
スタの特性のばらつきが小さく、その影響が小さい特徴
を持つ。
性が異なるMOSトランジスタの閾値電圧の差を用いる
ものがある。さらに、バンドギャップ・リファレンス回
路の出力電圧を基準電圧として用いる方法が知られてい
る。
は上記式(2)により表される。この式(2)は絶対温
度Tを含んでいるため、ΔVgが絶対温度に比例する。
このため、I1またはI2として取り出される出力電流
が絶対温度に比例する。したがって、温度変化によらず
に一定の電流が必要とされる用途には使用できない。
MOSトランジスタの閾値電圧の差を用いた定電流回路
の場合、温度による出力電流の変動が小さい。一般に、
MOSトランジスタの製造の際、製造工程、製造条件、
その他の要因により、トランジスタの特性にばらつきが
生じる。このばらつきのため、特性が異なるトランジス
タの閾値電圧の差も変動し、これを利用した定電流回路
の出力電流のばらつきが大きくなるという問題が生じ
る。さらに、不純物濃度等を変えることにより特性の異
なるMOSトランジスタを形成する場合、リソグラフィ
工程、イオン注入工程等が必要となり、製造工程が増大
する。
の出力電圧を利用する定電流回路の場合、回路が複雑と
なって、定電流回路における消費電流が大きくなる傾向
がある。このため、低消費電力を要求される機器に使用
する場合に問題がある。
れたものであり、その目的とするところは、温度変化に
対する出力電圧、電流の変動が小さい定電圧回路、定電
流回路を有する半導体集積回路を提供しようとするもの
である。
は、上記課題を解決するため、定電圧回路を含む半導体
集積回路であって、前記定電圧回路は、実質的にドーピ
ング量が互いに同じ第1,第2のMISトランジスタを
具備し、前記第1,第2のMISトランジスタのチャネ
ル長をそれぞれL1,L2とし、前記第1,第2のMI
Sトランジスタの閾値電圧をそれぞれVth1,Vth
2とした場合、L2>L1なる関係を満たし、前記第
1,第2のMISトランジスタのゲート電圧の差をVt
h1−Vth2とすることを特徴とする。
は、定電流回路を含む半導体集積回路であって、前記定
電流回路は、第1の電流を出力する出力端と、第2の電
流が入力される入力端とを有するカレントミラー回路
と、ソースが第1の電位に接続され、且つゲートに前記
カレントミラー回路の前記出力端が接続される第1のM
ISトランジスタと、ソースが前記第1のMISトラン
ジスタのソースに接続され、ゲートが前記第1のMIS
トランジスタのドレインに接続され、且つドレインから
前記カレントミラー回路の前記入力端に電流を供給する
第2のMISトランジスタと、前記第1のMISトラン
ジスタのゲートとドレインとを接続する抵抗素子と、を
具備し、前記第1,第2の電流の電流値をそれぞれI
1,I2とし、前記第1,第2のMISトランジスタの
チャネル幅をそれぞれW1,W2とし、前記第1,第2
のMISトランジスタのチャネル長をそれぞれL1,L
2とし、前記第1,第2のMISトランジスタの閾値電
圧をそれぞれVth1,Vth2とし、前記抵抗素子の
抵抗値をRとした場合、 L2>L1、 |Vth1|−|Vth2|>0、 I1/(W1/L1)=I2/(W2/L2)、 なる関係を実質的に満たし、前記第1の電流は実質的
に、 I1=(|Vth1|−|Vth2|)/R により表される電流値となることを特徴とする。
段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件
における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され
得る。例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾
つかの構成要件が省略されることで発明が抽出された場
合、その抽出された発明を実施する場合には省略部分が
周知慣用技術で適宜補われるものである。
程において、図9を参照して述べたように、温度変化に
対する出力電流の変動が小さい定電流回路を実現するた
めの方法について研究した。その結果、本発明者等は、
以下に述べるような知見を得た。
チャネル長に依存し、例えば図1に示すような特性を示
す。すなわち、図1に示す特性のMOSトランジスタに
おいて、チャネル長がL1,L2とすると、閾値電圧の
差はΔVthとなる。従来は、チャネル長の違いによる
閾値電圧の差ΔVthは小さかったため、これを利用し
た回路はなかった。しかし、近時、半導体製造プロセス
技術の微細化により、チャネル長の違いによる閾値電圧
の差を顕著なものとなった。また、さらなる微細化に従
い、この閾値電圧の差は、より大きく、安定したものと
なることが予想される。
電圧との関係をSPICEシミュレーションにより示し
たものである。図2において、実線はチャネル長の短い
MOSトランジスタの特性を示しており、破線はチャネ
ル長の長いそれを示している。図2に示すように、MO
Sトランジスタの閾値電圧と温度との関係は、チャネル
長の長短によらず、ほぼ同様の特性を示す。ΔVth
は、これらMOSトランジスタの閾値電圧の差である。
OSトランジスタの閾値電圧の差ΔVthと温度との関
係を示している。図3に示すように、図2に示す2つの
特性のMOSトランジスタの閾値電圧の差ΔVthは温
度変動に対してほぼ一定である。すなわち、温度による
影響をほとんど受けない。
圧回路、定電流回路を含む半導体集積回路を形成するこ
とが考えられる。
れた本発明の実施の形態について図面を参照して説明す
る。なお、以下の説明において、略同一の機能及び構成
を有する構成要素については、同一符号を付し、重複説
明は必要な場合にのみ行う。
の実施形態に係る定電流回路1を示している。第1の実
施形態の回路構成は、図9に示す従来の定電流回路と同
じ構成であるため、説明は省略する。第1の実施形態が
従来例と異なるのは、NMOSトランジスタM3,M4
のチャネル長がL2>L1の関係を満たすことと、NM
OSトランジスタM3,M4の電流密度が I1/(W1/L1)=I2/(W2/L2) ……(4) の関係を満たすことである。このため、式(2)に示す
ゲート電圧の電位差ΔVgは発生しない。なお、L2は
L1に対して十分大きい値とされ、且つ、L2の閾値電
圧の変化が少なくなるような領域での値とし、L2はL
1の例えば5倍である。
圧をそれぞれVth1,Vth2とし、上記NMOSト
ランジスタM3,M4の閾値電圧の差をΔVthとする
と、ΔVth=Vth1−Vth2となる。このΔVt
hは、チャネル長などのトランジスタの形状に依存し、
上記したように温度の影響をほとんど受けず、ほぼ一定
の値である。
下に説明する。説明を簡略化するため、PMOSトラン
ジスタM3,M4の各ドレイン電流I1,I2が予め概
略等しくされているものとする。
M2からなるカレントミラー回路2により、電流I1と
概略等しくなる。この電流I1によって、抵抗R1の両
端に電位差ΔVR=R1×I1を生じる。したがって、
NMOSトランジスタM4のゲート電圧は、この電位差
ΔVRの分、NMOSトランジスタM3のゲート電圧よ
り低くなる。
値電圧の差ΔVthより低い場合、NMOSトランジス
タM4の実効ゲート電圧Vg4はNMOSトランジスタ
M3の実効ゲート電圧Vg3より高くなる。すると、次
の瞬間の電流I2は、電流I2>電流I1となる。
Vthより高い場合、NMOSトランジスタM4の実効
ゲート電圧はNMOSトランジスタM3の実効ゲート電
圧より低くなる。すると、次の瞬間の電流I2は、電流
I2<電流I1となる。
差ΔVRが上記閾値電圧の差ΔVthと等しくなるよう
に電流I1が調節され、電位差ΔVRと上記閾値電圧の
差ΔVthとが等しくなったところで安定する。したが
って、ΔVth(すなわち抵抗R1の端子電圧)=R1
×I1と表され、電流I1は、ΔVth/R1で表され
る一定値となる。この電流I1を出力として取り出すこ
とにより、定電流を得られる。
が相互に相違するNMOSトランジスタM3,M4を用
いて定電流回路を形成し、チャネル長の違いによるこれ
らNMOSトランジスタの閾値電圧の差ΔVthを基準
電圧として利用して定電流を得る。閾値電圧の差ΔVt
hは温度変動に対してほとんど影響を受けないため、基
準電圧は温度変動に対してほとんど変動しない。したが
って、温度変動による出力電流の変動を回避し、本発明
に係る定電流回路は一定値の電流を供給できる。
特性の異なるMOSトランジスタを使用せず、チャネル
長の相違するMOSトランジスタを使用する。このた
め、異なる特性のMOSトランジスタの形成に必要なイ
オン注入に要する工程の増大を防ぎ、製造工程を大きく
変更することなく、温度変動に対して安定した電流を出
力可能な定電流回路を含む半導体集積回路を実現でき
る。
1において、電流I1,I2が0である場合、定電流回
路1はこの状態で安定してしまい、出力電流が供給され
ない。そこで、第2の実施形態に係る定電流回路は、電
流I1,I2を強制的に流すような構成を図5の定電流
回路1に付加するものである。
際的な回路に適用した際の定電流回路2の回路図であ
る。図5に示すように、電位VDD,VSSが供給され
る端子間に起動回路部3が接続されている。この起動回
路部3において、抵抗R2の一端に上記電位VDDが供
給され、抵抗R2の他端は、直列接続NMOSトランジ
スタM5、M6を介して電位VSSが供給される端子に
接続される。この電位VSSは、例えば接地電位とされ
る。この抵抗R2は、NMOSトランジスタM5,M6
の電流を設定するために設けられる。NMOSトランジ
スタM5のゲートはNMOSトランジスタM5のドレイ
ンに接続される。
ードである接続線l1はPMOSトランジスタM7のソ
ースに接続される。このNMOSトランジスタM7は、
後述するNMOSトランジスタM8のドレイン電流を制
御するために設けられる。PMOSトランジスタM7の
ゲートはNMOSトランジスタM8のドレインに接続さ
れ、ドレインはNMOSトランジスタM8のソースに接
続される。NMOSトランジスタM8のゲートは上記N
MOSトランジスタM5のゲートに接続される。NMO
SトランジスタM8のソースは、NMOSトランジスタ
9を介して、接続線l2に接続される。NMOSトラン
ジスタM9のゲートは上記NMOSトランジスタM5,
M6,M8のゲートに接続される。
される。定電流回路部4において、上記接続線l1は直
列接続されたPMOSトランジスタM1、抵抗R1、N
MOSトランジスタM3を介して接続線l2に接続され
る。PMOSトランジスタM1のゲートは上記PMOS
トランジスタM7のゲートに接続される。NMOSトラ
ンジスタM3のゲートは、PMOSトランジスタM1と
抵抗R1との接続ノードに接続される。上記NMOSト
ランジスタM5,M6,M8,M9によりカレントミラ
ー回路が構成される。
1は直列接続されたPMOSトランジスタM2、NMO
SトランジスタM10,M4を介して接続線l2に接続
される。NMOSトランジスタM10は、NMOSトラ
ンジスタM1,M2の各ドレイン電流が等しくなるよう
に設けられる。PMOSトランジスタM2のゲートはP
MOSトランジスタM3のゲート及びPMOSトランジ
スタM2のドレインに接続される。NMOSトランジス
タM4のゲートは抵抗R1とNMOSトランジスタM3
との接続ノードに接続される。
に接続される。出力取り出し回路部5において、接続線
l1は、直列接続されたPMOSトランジスタM11、
NMOSトランジスタM12,M13を介して接続線l
2に接続される。NMOSトランジスタM12,M13
は後述するNMOSトランジスタM15,M18のバイ
アスを発生させるために設けられる。PMOSトランジ
スタM11のゲートはPMOSトランジスタM2とNM
OSトランジスタM10との接続ノードに接続される。
NMOSトランジスタ12のゲートは、NMOSトラン
ジスタM12とPMOSトランジスタM11との接続ノ
ードに接続されるとともに、NMOSトランジスタM1
0のゲートに接続される。NMOSトランジスタM13
のゲートはNMOSトランジスタM12とNMOSトラ
ンジスタM13との接続ノードに接続される。
トには、電位VSSと所定の電位差を有する電位が供給
されていればよい。
M14及びNMOSトランジスタM15を介して接続線
l2に接続される。PMOSトランジスタM14のゲー
トはPMOSトランジスタM14とNMOSトランジス
タM15との接続ノードに接続される。NMOSトラン
ジスタM15のゲートはNMOSトランジスタM2のゲ
ートに接続される。
OSトランジスタM16,M17、NMOSトランジス
タM18,M19を介して接続線l2に接続される。こ
のNMOSトランジスタM18は、NMOSトランジス
タM4とNMOSトランジスタM19のドレイン電流を
等しくするために設けられる。PMOSトランジスタM
16のゲートはPMOSトランジスタM17とNMOS
トランジスタM18との接続ノードに接続される。PM
OSトランジスタM17のゲートはPMOSトランジス
タM14とNMOSトランジスタM15との接続ノード
に接続される。NMOSトランジスタM18のゲートは
PMOSトランジスタM11とNMOSトランジスタM
12との接続ノードに接続される。NMOSトランジス
タM19のゲートはNMOSトランジスタM15のゲー
トに接続される。
M20,M21を介して出力される。PMOSトランジ
スタM20のゲートはPMOSトランジスタM16のゲ
ートに接続される。PMOSトランジスタM21のゲー
トはPMOSトランジスタM17のゲートに接続され
る。上記PMOSトランジスタM16とM20、及びP
MOSトランジスタM17とM21によりそれぞれカレ
ントミラー回路が構成される。すなわち、PMOSトラ
ンジスタM16とM20,PMOSトランジスタM1
7,M21はそれぞれ相互に等しいチャネル長及びチャ
ネル幅を有する。これらカレントミラー回路により、P
MOSトランジスタM17,M21のドレイン電流が等
しくなる。
て説明する。
電流回路2に電位VDDが供給されると、抵抗R2を介
して電流I3がNMOSトランジスタM5,M6,M
8,M9の各ゲートに電圧が供給される。これにより、
NMOSトランジスタM5,M6,M8,M9がオン
し、電流I4が流れる。このとき、PMOSトランジス
タM7のゲートには電圧が供給されておらず、PMOS
トランジスタM7はオフである。このため、電流I5は
0である。したがって、NMOSトランジスタM5,M
6,M8,M9はカレントミラー回路として動作し、電
流I3と電流I4は等しい。
SトランジスタM7がオンし、電流I5が流れる。これ
により、電流I4,I5,I6は、I4=I6−I5の
関係を満たす。したがって、電流I4を制限することに
より、PMOSトランジスタM1,M2のゲート電圧を
制御し、定電流回路4に流れる電流を制限する。
SトランジスタM1,M2の各ゲートに電流が流れ、P
MOSトランジスタM1,M2がオンして、電流I1,
I2が流れる。これにより、電流I1によりNMOSト
ランジスタM3のゲートに電圧が供給されるとともに、
抵抗R1を介して流れる電流I1によりNMOSトラン
ジスタM4のゲートに電圧が供給され、NMOSトラン
ジスタM3,M4がオンする。また、電流I2によりP
MOSトランジスタM11がオンし、PMOS電流I7
が流れる。この電流I7によりNMOSトランジスタM
10のゲートに供給され、NMOSトランジスタM10
がオンする。
記第1の実施形態で示したのと同様の動作により、NM
OSトランジスタM3,M4により電流I1,I2がほ
ぼ等しくなるように制御される。
ンジスタM12のゲートに電圧が供給されることにより
NMOSトランジスタM12がオンし、次いで、NMO
SトランジスタM13のゲートに電圧が供給され、NM
OSトランジスタM13がオンする。NMOSトランジ
スタM12,M13がオンすることによりNMOSトラ
ンジスタM12とM13との端子電圧がNMOSトラン
ジスタM18のゲートに供給され、NMOSトランジス
タM18がオンする。
タM15がオンし、電流I8が流れることにより、PM
OSトランジスタM14がオンする。その結果、PMO
SトランジスタM17,M21のゲートに電圧が供給さ
れ、PMOSトランジスタPMOSトランジスタM1
7,M21がオンする。
タM19のゲートに電圧が供給され、NMOSトランジ
スタM19がオンし、NMOSトランジスタM18,M
19に電流通路が形成される。この結果、PMOSトラ
ンジスタPMOSトランジスタM16,M20のゲート
に電圧が供給され、PMOSとトランジスタM16,M
20がオンする。よって、出力電流Ioutが流れる。
1のチャネル長及びチャネル幅を相互に等しく形成する
ことにより、これらPMOSトランジスタM2,M11
の電流が相互に等しい値となる。このとき、これらPM
OSトランジスタM2,M11をPMOSトランジスタ
1つで置換することができる。
た電流を例えば抵抗素子に流すことによって、定電圧回
路を形成することもできる。このような構成は当業者に
よれば容易に理解される。
形態で示したのと同様の効果を得られる。さらに、定電
流回路部4の前段に起動回路部3を設けている。このた
め、定電流回路部4を流れる電流が0で安定している場
合も、強制的に定電流回路部4に電流を流し、この定電
流回路部4により出力電流を得られる。
路部4に流れる電流を制限している。このため、定電流
回路部4に過剰な電流が流れ、半導体素子等が損傷する
ことを回避できる。
発明をオフセット付きボルテージフォロア回路に適用し
た定電圧回路である。図6は、本発明に係るチャネル長
の異なる2つのMOSトランジスタの閾値電圧の差を、
そのまま出力電圧とした定電圧回路を示している。
供給される端子間にボルテージフォロア部31が接続さ
れる。このボルテージフォロア回路部31は、定電流源
IE1,IE2、MOSトランジスタM31〜M35に
より構成される。ボルテージフォロア回路部31におい
て、電位VDDが定電流源IE1の入力端に供給され
る。定電流源IE1の出力端は、直列接続されたPMO
SトランジスタM31,NMOSトランジスタM32を
介して電位VSSを供給する端子と接続される。PMO
SトランジスタM31のゲートは接地される。
たPMOSトランジスタM33,NMOSトランジスタ
M34を介して接地される。NMOSトランジスタM3
4のゲートは、NMOSトランジスタM34のドレイン
と接続されるとともに、NMOSトランジスタM32の
ゲートと接続される。
供給される。定電流源IE2の出力端は、NMOSトラ
ンジスタM33のゲートと接続されるとともに、NMO
SトランジスタM35を介して電位VSSを供給する端
子と接続される。NMOSトランジスタM35のゲート
は、PMOSトランジスタM31とNMOSトランジス
タM32との接続ノードに接続される。NMOSトラン
ジスタM35の端子電圧は、出力電圧Voutとされ
る。
のチャネル長をL31,L32とし、チャネル幅をW3
1,W32とすると、W1/L1=W2/L2の関係を
満たすようにそれぞれの値が決定される。また、チャネ
ル長L2は、チャネル長L1に対して十分大きくなるよ
うに形成される。したがって、PMOSトランジスタM
31,M33の閾値電圧をVth31,Vth33とす
ると、|Vth31|>|Vth33|となる。
の出力電圧Voutは、ΔVth1=Vth33−Vt
h31とすると、Vout1=ΔVth1である。上記
したように、MOSトランジスタのチャネル長の違いに
よる閾値電圧の差は、温度による変動をほとんど受けな
いため、出力電圧Vout1は温度変動にほとんど影響
を受けない。したがって、温度変動に対して安定した電
圧を供給できる。
部31と同様のボルテージフォロア回路部を多段接続す
ることにより、所望の電圧を得られる。図7に示す実施
形態では、定電流源IE3,IE4、MOSトランジス
タM36〜M40から構成されるボルテージフォロア回
路部32を、ボルテージフォロア回路部31の後段に接
続している。すなわち、ボルテージフォロア回路部31
の出力電圧Vout1を、ボルテージフォロア回路部3
2のNMOSトランジスタM36のゲートに接続する。
PMOSトランジスタM36,M38のチャネル長、チ
ャネル幅、閾値電圧の特性、及び相互関係は、PMOS
M31,M33のそれと同様である。
ut2は、PMOSトランジスタM36,M38の閾値
電圧をそれぞれVth36,Vth38、ΔVth2=
Vth38−Vth36とすると、Vout2=ΔVt
h1+ΔVth2である。
フォロア回路部を接続し、所望の電圧を得られる。
記第1の実施形態の定電流回路の温度変動による出力電
流の変動をさらに減少させるものであり、構成及びMO
SトランジスタM3,M4の特性は図4の回路と同じで
ある。異なるのは、NMOSトランジスタM3,M4の
関係が、 I1/(W1/L1)≠I2/(W2/L2) ……(5) とされている点である。
(5)の関係とされ、電流密度に差を生じるため、式
(2)に示す電位差ΔVgを生じる。この電流密度の差
による電位差ΔVgは、 I1/(W1/L1)>I2(W2/L2) ……(6) の場合、正の温度係数を持ち、一方、 I1/(W1/L1)<I2(W2/L2) ……(7) の場合、負の温度係数を持つ。
ランジスタM3,M4のゲート電圧相互間の電位差ΔV
2は、上記チャネル長の差による閾値電圧の電位差ΔV
thと上記電位差ΔVgとを用いると、 ΔV2=ΔVth+ΔVg ……(8) となる。したがって、第1の実施形態で説明したのと同
様の動作により、抵抗R1の端子電圧が電位差ΔVth
+ΔVgとなったところで、電流I1,I2が安定す
る。このときの電流I1は、 I1=(ΔVth+ΔVg)/R1 ……(9) となる。したがって、ΔVgを適宜調整することによ
り、図3に示す閾値電圧の電位差ΔVthの温度による
変動を補償することができる。よって、第1の実施形態
に示す定電流回路より、さらに温度に対する出力電流の
変動が少ない定電流回路を実現できる。
MOSトランジスタM1,M2を用いてカレントミラー
回路を構成した。しかしこれに限らず、他のいかなるカ
レントミラー回路を適用することも出来る。
て、電源の極性及び各MOSトランジスタのN型,P型
を逆転することによっても、同様の効果を得られる。す
なわち、図4〜図8において、上側を電位VSSとし、
下側を電位VDDとする。さらに、各PMOSトランジ
スタをNMOSトランジスタとし、NMOSトランジス
タをPMOSトランジスタとする。
業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るも
のであり、それら変更例及び修正例についても本発明の
範囲に属するものと了解される。
温度変動に対して出力電流の変動が小さい定電流回路及
び定電圧回路を含む半導体集積回路を提供できる。
の関係を示す図。
を示す図。
タの閾値電圧の差との関係を示す図。
を示す回路図。
を示す回路図。
を示す回路図。
の他の実施形態を示す回路図。
を示す回路図。
Claims (4)
- 【請求項1】定電圧回路を含む半導体集積回路であっ
て、前記定電圧回路は、実質的にドーピング量が互いに
同じ第1,第2のMISトランジスタを具備し、前記第
1,第2のMISトランジスタのチャネル長をそれぞれ
L1,L2とし、前記第1,第2のMISトランジスタ
の閾値電圧をそれぞれVth1,Vth2とした場合、
L2>L1なる関係を満たし、前記第1,第2のMIS
トランジスタのゲート電圧の差をVth1−Vth2と
することを特徴とする半導体集積回路。 - 【請求項2】前記ゲート電圧の差を基準電圧としたこと
を特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路。 - 【請求項3】定電流回路を含む半導体集積回路であっ
て、前記定電流回路は、 第1の電流を出力する出力端と、第2の電流が入力され
る入力端とを有するカレントミラー回路と、 ソースが第1の電位に接続され、且つゲートに前記カレ
ントミラー回路の前記出力端が接続される第1のMIS
トランジスタと、 ソースが前記第1のMISトランジスタのソースに接続
され、ゲートが前記第1のMISトランジスタのドレイ
ンに接続され、且つドレインから前記カレントミラー回
路の前記入力端に電流を供給する第2のMISトランジ
スタと、 前記第1のMISトランジスタのゲートとドレインとを
接続する抵抗素子と、 を具備し、 前記第1,第2の電流の電流値をそれぞれI1,I2と
し、前記第1,第2のMISトランジスタのチャネル幅
をそれぞれW1,W2とし、前記第1,第2のMISト
ランジスタのチャネル長をそれぞれL1,L2とし、前
記第1,第2のMISトランジスタの閾値電圧をそれぞ
れVth1,Vth2とし、前記抵抗素子の抵抗値をR
とした場合、 L2>L1、 |Vth1|−|Vth2|>0、 I1/(W1/L1)=I2/(W2/L2)、 なる関係を実質的に満たし、 前記第1の電流は実質的に、 I1=(|Vth1|−|Vth2|)/R により表される電流値となることを特徴とする半導体集
積回路。 - 【請求項4】ドレインが前記カレントミラー回路の前記
入力端に接続され、ソースが前記第2のMISトランジ
スタのドレインに接続され、ゲートが前記第2の電位に
接続される第3のMISトランジスタをさらに具備し、
前記第2の電位は前記第1の電位に対して実質的に一定
の電位差を持っていることを特徴とする請求項3に記載
の半導体集積回路。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001303410A JP4250355B2 (ja) | 2001-09-28 | 2001-09-28 | 半導体集積回路 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2003110032A true JP2003110032A (ja) | 2003-04-11 |
JP4250355B2 JP4250355B2 (ja) | 2009-04-08 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008152632A (ja) * | 2006-12-19 | 2008-07-03 | Ricoh Co Ltd | 基準電圧発生回路 |
JP2008197994A (ja) * | 2007-02-14 | 2008-08-28 | Oki Electric Ind Co Ltd | 起動回路 |
US7944255B2 (en) | 2009-03-16 | 2011-05-17 | Kabushiki Kaisha Toshiba | CMOS bias circuit |
-
2001
- 2001-09-28 JP JP2001303410A patent/JP4250355B2/ja not_active Expired - Fee Related
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