JP2003110015A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2003110015A
JP2003110015A JP2001301321A JP2001301321A JP2003110015A JP 2003110015 A JP2003110015 A JP 2003110015A JP 2001301321 A JP2001301321 A JP 2001301321A JP 2001301321 A JP2001301321 A JP 2001301321A JP 2003110015 A JP2003110015 A JP 2003110015A
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etching
trench
semiconductor device
buried
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JP2001301321A
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Kazunori Fujita
和範 藤田
Norihiro Ikeda
典弘 池田
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】素子分離溝内に充填した埋め込み膜がエッチン
グ除去されることを抑制する半導体装置の製造方法を提
供する。 【解決手段】素子分離トレンチ12を有するシリコン基
板11の表面に有機SOG膜13を堆積し、これに不純
物を注入して改質SOG膜13aとする。これを化学機
械研磨して基板11の素子形成面の高さに平坦化する。
続いて、この素子形成面に不純物を注入して拡散層15
を形成し、さらにこの拡散層15の表層16を金属シリ
サイドとする。そして、この上面に層間絶縁膜17を堆
積したのち、これにコンタクトホール18をパターニン
グ形成する。この工程において、コンタクトホール18
のパターンがトレンチ12にずれ込んでも改質SOG膜
13aはそのエッチングレートが低いため食刻されず、
トレンチ12側壁は露出しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、素子と素子とを分
離する素子分離溝(トレンチ)を利用した半導体装置の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路装置の大規模化、
高集積化がすすむにつれて、半導体装置への微細化の要
求が高まっている。そして、こうした半導体装置の微細
化要求が高まるにつれて、素子の微細化とともに、素子
と素子とを電気的に分離する素子分離領域の縮小化も求
められている。
【0003】この素子分離領域の縮小化のためには、こ
れまで一般的に用いられているLOCOS(Local Oxid
ation of Silicon)分離法に代わって、トレンチ分離法
が用いられるようになってきている。このトレンチ分離
法では、半導体基板の素子形成領域以外の部分に溝(ト
レンチ)を掘ってその溝内部を誘電体(絶縁物)で充填
することにより素子分離を行う。こうした構成とするこ
とによって素子間の分離距離を基板中に深くとることが
できるため、トレンチ分離法ではLOCOS分離法など
と比較して隣接する素子間の分離幅を著しく縮小するこ
とができるようになる。
【0004】ところで、こうしたトレンチ分離法によっ
て素子分離領域が縮小されるとともに素子自体の微細化
が進められると、半導体装置を加工形成する寸法の余裕
代がいっそう厳しく制限されてくる。たとえば、シリコ
ン基板上に形成されたMOS(Metal Oxide Semiconduc
tor )トランジスタの素子層(拡散層)と上層配線との
接続工程においては、以下のような情況となっている。
【0005】図4(a)〜(c)は、上記MOSトラン
ジスタの素子層と上層配線との接続工程において加工形
成されるシリコン基板の部分断面図を示している。図4
(a)に示したようにこの工程においてはまず、トレン
チ分離されたシリコン基板41の素子形成領域42の上
面に素子の拡散層43を形成してその上層にシリサイド
層44を形成したのち、層間絶縁膜45を形成する。こ
こで、シリサイド層44は拡散層43とともに素子層4
6をなしており、拡散層43のシート抵抗を低減させる
ために設けられるものである。続いて、素子層46と上
層配線とを接続する層間配線(プラグ)を埋め込むため
のコンタクトホールを、層間絶縁膜45を貫通して形成
する。このコンタクトホールは、層間絶縁膜45上にパ
ターニング形成されたフォトレジストをマスクとした異
方性エッチングにより形成される。当然ながら、このフ
ォトレジストの開口パターン、すなわちコンタクトホー
ル形成パターンは、素子形成領域42内に的確に位置合
わせされることが望ましい。しかしながら、微細化のた
めに素子形成領域42が縮小されるにつれて、このコン
タクトホール形成パターンを同素子形成領域42内に完
全に収めるように位置合わせすることはしだいに困難に
なってくる。そしてついには、図4(b)に示したよう
に、コンタクトホール形成パターンであるフォトレジス
ト47の開口が、素子形成領域42からトレンチ48の
形成されている素子分離(STI:Shallow Trench Iso
lation)領域49にずれ込んで形成されてしまうように
なる。
【0006】ここで、上記トレンチ48に埋め込まれる
埋め込み膜61としては通常、高密度プラズマ励起(H
DP−)CVD法やTEOS−O3 CVD法などによっ
て形成されるシリコン酸化膜が用いられる。そして、こ
れらの方法により形成された埋め込み膜61は、フォト
レジスト47の開口がSTI領域49にずれ込んで形成
された場合には、コンタクトホール形成のための異方性
エッチングにより層間絶縁膜45とともに食刻されてし
まう。
【0007】すなわち、STI領域49にずれ込んで開
口したフォトレジスト47をマスクとして異方性エッチ
ングを行うと、図4(c)に示したように、トレンチ4
8に充填されている埋め込み膜61の一部までもがエッ
チング除去されて、トレンチ48の側壁を露呈させてし
まうことになる。これは通常、シリコン基板全面にわた
る素子の加工ばらつき等を考慮してもコンタクトホール
51が素子層46と電気的に確実に接続されるように、
層間絶縁膜45をオーバエッチングするためである。そ
して、フォトレジスト47のSTI領域49へのずれ込
み量が大きい場合には、露呈したトレンチ48の側壁に
シリコン基板41と拡散層43との間に構成されるpn
接合の界面までもが露呈してしまうおそれがある。
【0008】こうして上記pn接合界面が露呈したトレ
ンチ48の側壁に通じるコンタクトホール51に対して
層間配線材料が充填されると、上記トレンチ48内のエ
ッチング除去部分50にも同配線材料が充填されること
になる。そのため、トレンチ48の側壁において露呈し
たpn接合界面には、そこに充填される配線材料による
短絡パスが形成されてしまう(ショートしてしまう)。
その結果、その短絡パスを介した素子の接合リーク電流
の増加を招き、ひいては素子として機能しなくなること
もある。
【0009】そこで従来、こうした露呈面52における
pn接合界面の短絡パスの形成を防止するために、コン
タクトホール51の形成後に、素子の拡散層43に注入
した不純物をコンタクトホール51から注入(コンタク
ト注入)するようにしている。図5は、このコンタクト
注入によりトレンチ48のエッチング除去部分50の露
呈面52から上記不純物が注入された場合に、その露呈
面52から拡散層43が拡がる様子を示したものであ
る。この場合上記露呈面52は拡がった拡散層43aに
より占められるため、pn接合の接合面が露呈すること
はない。その結果、上記エッチング除去部分50を含む
コンタクトホール51に層間配線材料が充填されても、
露呈面52におけるpn接合界面の短絡パスの形成を防
止することができるようになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記コンタ
クト注入を行うことにより、トレンチ48の側壁の露呈
面52におけるpn接合界面の短絡パスの形成を防止す
ることは可能ではある。ただしこの場合、拡散層43の
シート抵抗を低減させる目的で形成したシリサイド層4
4の抵抗が増大してしまう。これはコンタクト注入によ
りシリサイド層44にも上記不純物が注入されてしまう
ためである。
【0011】このように、コンタクト注入を行った場
合、素子の接合リーク電流の増加を抑制することはでき
るものの、動作速度に関わるシリサイド層のシート抵抗
を増大させてしまうことにもなる。そこで、素子および
素子分離領域が微細化されて層間絶縁膜に形成したコン
タクトホールが素子分離領域にずれ込んだ場合であって
も、素子特性に影響を与えることのない素子分離領域を
形成することが切望されている。
【0012】なお、上記MOSトランジスタに限らず、
素子層と電気的に接続するためのコンタクトホールを層
間絶縁膜に形成する際にその寸法の余裕代が問題となる
こうした実情は、他の素子たとえばバイポーラトランジ
スタなどにおいてもおおむね共通したものとなってい
る。
【0013】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、素子分離溝内に充填した埋め込み
膜がエッチング除去されることを抑制する半導体装置の
製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】以下、上記目的を達成す
るための手段およびその作用効果について記載する。請
求項1に記載の発明は、半導体装置の製造方法として、
半導体基板に形成した素子分離溝に埋め込み膜を充填す
ることによって当該基板に形成する素子間を電気的に分
離するとともに、それら素子を形成したのちにはその上
面に絶縁膜を堆積してこの絶縁膜に対して前記素子と電
気的に接続する埋め込み配線のための接続孔を異方性エ
ッチングにより形成するものであって、前記埋め込み膜
は有機SOG膜を含み、前記有機SOG膜は少なくとも
前記素子分離溝内の上縁部近傍に位置することをその要
旨とする。
【0015】通常、上記絶縁膜としては化学的気相成長
(CVD:Chemical Vapor Deposition )法などを用い
て堆積したシリコン酸化膜が用いられる。そして、有機
SOG膜は、上記接続孔を形成するためのこのシリコン
酸化膜の異方性エッチングに対して低いエッチングレー
トを有する。この点上記方法によれば、上記接続孔の形
成パターンがたとえ素子の形成領域から素子分離溝にず
れ込んで位置合わせされた部分があったとしても、埋め
込み膜のエッチングレートを絶縁膜のそれと比較して低
いものとすることができる。このため、半導体基板全面
にわたる加工ばらつきの吸収のために上記接続孔をオー
バエッチングして形成しても、上記素子分離溝内の埋め
込み膜がエッチング除去されるのを好適に抑制すること
ができるようになる。これにより、上記接続孔の位置合
わせの余裕代を大きくすることができるため、上記素子
の特性に影響を与えることなく同素子の微細化をいっそ
うすすめることができるようになる。なお、SOG(Sp
in On Glass )とは、シラノール(Si(OH)4 )を
アルコールに溶かしたものであり、SOG膜はこれを回
転塗布したのちにベーキングして形成されるものであ
る。有機SOG膜は、その原料に有機成分を含んで構成
される。
【0016】また、請求項2に記載の発明は、半導体装
置の製造方法として、半導体基板に形成した素子分離溝
に埋め込み膜を充填することによって当該基板に形成す
る素子間を電気的に分離するとともに、それら素子を形
成したのちにはその上面に絶縁膜を堆積してこの絶縁膜
に対して前記素子と電気的に接続する埋め込み配線のた
めの接続孔を異方性エッチングにより形成するものであ
って、前記埋め込み膜は改質させる処理が施されたSO
G膜を含み、前記SOG膜は少なくとも前記素子分離溝
内の上縁部近傍に位置することをその要旨とする。
【0017】通常、上記絶縁膜としては化学的気相成長
(CVD:Chemical Vapor Deposition )法などを用い
て堆積したシリコン酸化膜が用いられる。そして、改質
される処理が施されたSOG膜は、上記接続孔を形成す
るためのこのシリコン酸化膜の異方性エッチングに対し
て低いエッチングレートを有する。この点上記方法によ
れば、上記接続孔の形成パターンがたとえ素子の形成領
域から素子分離溝にずれ込んで位置合わせされた部分が
あったとしても、埋め込み膜のエッチングレートを絶縁
膜のそれと比較して低いものとすることができる。この
ため、半導体基板全面にわたる加工ばらつきの吸収のた
めに上記接続孔をオーバエッチングして形成しても、上
記素子分離溝内の埋め込み膜がエッチング除去されるの
を好適に抑制することができるようになる。これによ
り、上記接続孔の位置合わせの余裕代を大きくすること
ができるため、上記素子の特性に影響を与えることなく
同素子の微細化をいっそうすすめることができるように
なる。なお、改質される処理が施されたSOG膜は、上
記接続孔に埋め込み配線を充填する処理の際に膜質の安
定性を高くすることができるようになる。また、改質さ
れる処理を施したSOG膜を上記素子分離溝全体に対し
て充填した場合には、上記接続孔の位置合わせの余裕代
をいっそう大きくすることができるようになる。
【0018】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載の半導体装置の製造方法において、前記埋め込み
膜をSOG膜に改質させる処理としてイオン注入法を用
いることをその要旨とする。
【0019】上記方法によれば、上記埋め込み膜をSO
G膜に改質させる処理を容易にかつ制御性よく行うこと
ができるようになる。また、請求項4に記載の発明は、
請求項3に記載の半導体装置の製造方法において、前記
イオン注入に用いるイオンとして、フッ化シリコンイオ
ン、フッ化ボロンイオン、アルゴンイオン、ボロンイオ
ン、および窒素イオンからなるグループから選択された
少なくとも1つのイオンを用いることをその要旨とす
る。
【0020】上記方法によれば、上記埋め込み膜をSO
G膜に改質させる処理を好適に行うことができるように
なる。そして、請求項5に記載の発明は、半導体装置の
製造方法として、半導体基板に形成した素子分離溝に埋
め込み膜を充填することによって当該基板に形成する素
子間を電気的に分離するとともに、それら素子を形成し
たのちにはその上面に絶縁膜を堆積してこの絶縁膜に対
して前記素子と電気的に接続する埋め込み配線のための
接続孔を異方性エッチングにより形成するものであっ
て、前記埋め込み膜として、前記異方性エッチングに対
するエッチングレートが前記層間絶縁膜のそれよりも低
い材料を用いることを要旨とする。
【0021】上記方法によれば、上記接続孔の形成パタ
ーンがたとえ素子の形成領域から素子分離溝にずれ込ん
で位置合わせされた部分があったとしても、埋め込み膜
のエッチングレートを絶縁膜のそれと比較して低いもの
とすることができる。このため、半導体基板全面にわた
る加工ばらつきの吸収のために上記接続孔をオーバエッ
チングして形成しても、上記素子分離溝内の埋め込み膜
がエッチング除去されるのを好適に抑制することができ
るようになる。これにより、上記接続孔の位置合わせの
余裕を大きくすることができるため、上記素子の特性に
影響を与えることなく同素子の微細化をいっそうすすめ
ることができるようになる。
【0022】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)以下、本発
明にかかる半導体装置の製造方法をMOSトランジスタ
に適用した一実施の形態について、図1〜図3を使って
説明する。
【0023】図1は、シリコン基板11にトレンチ12
を形成して、これに埋め込み膜を充填する過程を示す部
分断面図である。また、図3はこのシリコン基板11の
部分平面図を示しており、図3に示したA−A線に沿っ
て切断したときの断面を図1として示している。図3に
おいて、矩形部21a〜21dが素子形成領域であり、
それ以外の部分22は素子分離領域である。素子分離領
域22は、シリコン基板11の表面がエッチングにより
テーパ状に掘削除去されており、したがって素子形成領
域21a〜21dは図3の紙面上方に凸状に加工形成さ
れた形状となっている。また、符号23はゲート電極を
示している。素子形成領域21a〜21dは、図3にお
いて「S」および「D」により示したように、素子のデ
バイス活性領域(ソースおよびドレイン)となる。
【0024】図1(a)に示したように、このトレンチ
12に埋め込み膜を充填する工程ではまず、シリコン基
板11上にシリコン酸化膜26とシリコン窒化膜27と
を形成し、これらをマスクとした異方性エッチングによ
りシリコン基板11にトレンチ12を形成する。続い
て、このトレンチ12を形成した基板表面に有機SOG
膜13を堆積する(図1(b))。そして、この堆積し
た有機SOG膜13の上面から同有機SOG膜13を改
質させる不純物を注入する(図1(c))。このとき注
入する不純物としてはたとえば、フッ化シリコンイオ
ン、フッ化ボロンイオン、アルゴンイオン、ボロンイオ
ン、および窒素イオンからなるグループから選択された
少なくとも1つのイオンを用いることが好ましい。これ
により有機SOG膜13は改質されて改質SOG膜13
aとなり、後述のコンタクトホールにプラグを充填する
工程において、その素子分離機能をより安定したものと
することができるようになる。さらに、得られた膜の表
面を化学機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Poli
shing )法によりシリコン窒化膜27の上面が露呈する
まで研磨して平坦化する(図1(d))。なお、この表
面の平坦化に際してはエッチバック法を用いてもよい。
【0025】図2は、続いて行われる素子の形成とそれ
に配線を施す過程を、先に示した図3のA−A線に沿っ
た断面により示す図である。この工程においてはまず、
ゲート絶縁膜(図示略)およびゲート電極23(図3参
照)を適宜形成したのちに、図2(a)に示した領域2
1aおよび21c等の素子形成領域に不純物を注入して
素子のデバイス活性領域となる拡散層15を形成する。
続いて、ゲート電極23や拡散層15のシート抵抗を低
減させるために、それら表面にチタン(Ti)、コバル
ト(Co)、あるいはニッケル(Ni)などによるシリ
サイド層16を形成する(図2(b))。続いて、この
表面にCVD法などにより層間絶縁膜17を堆積する
(図2(c))。そして、この層間絶縁膜17の上面に
パターニング形成したフォトレジスト(図示略)をマス
クとして、異方性エッチングにより同層間絶縁膜17に
コンタクトホール18を形成する。この異方性エッチン
グに際しては、コンタクトホール18を確実に素子に到
達して形成できる程度にオーバエッチングする。この場
合、コンタクトホール18を形成するパターンの一部
が、図2(d)に示したように、素子形成領域21aお
よび21c等から素子分離領域であるトレンチ12の形
成部にずれ込んで位置合わせされても、その部位19に
おいてトレンチ12に充填された埋め込み膜の食刻は著
しく低減される。これは、トレンチ12への埋め込み膜
として上記異方性エッチングに対してエッチングレート
の低い改質SOG膜13aが用いられているためであ
る。なお、トレンチ12に埋め込んだ有機SOG膜13
に対して改質処理を行わない場合であっても、上記異方
性エッチングに対する埋め込み膜のエッチングレートを
低いものとすることができる。
【0026】以上説明したように、この第1の実施の形
態にかかる半導体装置の製造方法によれば、以下のよう
な効果を得ることができるようになる。 (1)シリコン基板11に形成したトレンチ12への埋
め込み膜として有機SOG膜を用いるようにしている。
このため、層間絶縁膜17にコンタクトホール18をエ
ッチング形成する際に、コンタクトホール18を形成す
るためのパターンの一部がトレンチ12にずれ込んで位
置合わせされた場合であっても、オーバエッチングによ
るトレンチ12に充填された埋め込み膜の食刻は著しく
抑制されるようになる。このため、たとえこのコンタク
トホール18にプラグが充填されても、トレンチ12の
側壁において拡散層15とシリコン基板11とを短絡す
るパスの形成が回避されるようになる。こうして、図5
に示したコンタクト注入を行うことなく、すなわち図2
に示したシリサイド層16のシート抵抗を増大させるこ
となくトレンチ12の側壁部における接合リーク電流の
増加を防止することができるようになる。また、コンタ
クト注入を必要としないため、接合リーク電流の増加を
防止するための半導体装置の製造工程数が増加するのを
回避することができるようになる。したがって、コンタ
クトホール18を拡散層15内に完全に位置合わせする
ことができない場合であっても、特性の良好な素子を従
来より少ない工程数により形成することができるように
なる。
【0027】(2)上記(1)により、素子の微細化を
いっそうすすめることができるようになる。 (3)トレンチ12に有機SOG膜13を堆積したのち
に、同膜13に対して改質処理を行うようにした。これ
により、埋め込み膜としての膜質がより安定したものと
なり、コンタクトホール18へのプラグ形成もより好適
に行うことができるようになる。そして、この改質処理
は、上述のフッ化シリコンイオン、フッ化ボロンイオ
ン、アルゴンイオン、ボロンイオン、および窒素イオン
からなるグループから選択された少なくとも1つのイオ
ンを有機SOG膜13に注入して施されるため、容易に
かつ制御性よく行うことができるようになる。
【0028】(4)また、トレンチ12への埋め込み膜
として比誘電率の低い有機SOG膜を用いるため、ゲー
ト電極23のシリコン基板11に対する静電容量を低減
することができるようになる。このため、入出力容量の
より小さい特性のよい素子を形成することができるよう
にもなる。
【0029】(第1の実施の形態の変形例)なお、上記
第1の実施の形態は以下のように変更して実施してもよ
い。 ・トレンチ12に有機SOG膜13を充填する前に、そ
の表面に酸化膜を形成しておいてもよい。この場合、ト
レンチ12による素子分離特性がより向上するととも
に、有機SOG膜13のトレンチ12への密着性も向上
させることができるようになる。
【0030】・有機SOG膜13の改質処理は、必ずし
も不純物の注入によらなくてもよい。たとえば、電子線
照射等にて有機SOG膜13に適宜のエネルギーを与え
ることによっても同有機SOG膜13を改質した改質S
OG膜13aにすることができる。
【0031】・有機SOG膜13に対する改質処理は必
ずしも必要ではない。改質処理を行わない場合であって
も、上記第1の実施の形態に準じた効果を得ることがで
きる。またこの場合、有機SOG膜13を改質した場合
と比較して比誘電率をさらに低いものとすることができ
るようになる。
【0032】・層間絶縁膜17は、必ずしもCVD法に
より形成しなくてもよい。このほかにもたとえば、スパ
ッタ法やSOG法によって形成してもよい。 ・上記第1の実施の形態の対象となる素子は、MOSト
ランジスタに限定されない。本実施の形態に示した半導
体装置の製造方法は、たとえば、MOS以外のMIS
(Metal Insulator Semiconductor )構造を有するトラ
ンジスタにも、またバイポーラトランジスタにも適用す
ることができる。
【0033】・半導体基板は、シリコン基板に限定され
ない。半導体素子を形成することのできる任意の半導体
基板に対しても、本実施の形態に示した半導体装置の製
造方法を広く適用することができる。
【0034】(第2の実施の形態)近年、半導体集積回
路装置の大規模化、高集積化がすすむにつれて、半導体
装置への微細化の要求が高まっている。そして、こうし
た半導体装置の微細化要求が高まるにつれて、素子の微
細化とともに、素子と素子とを電気的に分離する素子分
離領域の縮小化も求められている。
【0035】この素子分離領域を縮小する手法として、
これまで一般的に用いられているLOCOS(Local Ox
idation of Silicon)分離法に代わって、トレンチ分離
法が用いられるようになってきている。このトレンチ分
離法では、半導体基板の素子形成領域以外の部分に溝
(トレンチ)を掘ってその溝内部を誘電体(絶縁物)で
充填することにより素子分離を行う。こうした構成とす
ることによって素子間の分離距離を基板中に深くとるこ
とができるため、LOCOS分離法などによる素子分離
の場合と比較して隣接する素子間の分離幅を著しく縮小
することができるようになる。
【0036】ここで、半導体基板、たとえばMOS(Me
tal Oxide Semiconductor )トランジスタを形成するた
めのシリコン基板は、一般に以下の(イ)〜(ニ)の工
程を経て素子分離領域を構成するトレンチが形成される
(図示略)。
【0037】(イ)シリコン基板の表面を熱酸化してパ
ッド酸化膜を形成する。 (ロ)その表面に化学的気相成長(CVD:Chemical V
apor Deposition )法によりシリコン窒化膜を堆積す
る。
【0038】(ハ)そのシリコン窒化膜をフォトリソグ
ラフィ技術を用いてパターニングする。 (ニ)パターニングしたシリコン窒化膜をマスクとし
て、異方性エッチングによりトレンチを所望の深さにパ
ターニング形成する。
【0039】図6は、こうして加工されたシリコン基板
71の部分平面図を示している。図6において、矩形部
72a〜72dが素子形成領域であり、それ以外の部分
73は素子分離領域である。素子分離領域73では、シ
リコン基板71の表面がエッチングにより一様な深さに
掘削除去されており、素子形成領域72a〜72dとの
境界においてはその断面がテーパ部を有するトレンチ形
状をなしている。すなわち、図6において素子形成領域
72a〜72dは紙面上方に凸状の形状をなしている。
なお、図6において一点鎖線で示した部分74は、のち
にゲート電極が形成される部分を表している。また、上
記トレンチ形状は必ずしもテーパ部を有したものとする
必要はない。
【0040】続いて、このシリコン基板71は、一般に
以下の(ホ)〜(リ)の手順によりその素子分離領域7
3を構成するトレンチに埋め込み膜が充填される。な
お、図7はこのときの基板の積層構造の変化を、図6の
B−B線に沿った部分断面により示す図である。ここ
で、図6および図7に示したトレンチ78aは素子形成
領域72aおよび72bにて挟まれた比較的開口面積の
小さい素子分離領域の凹部を指したものであり、他方ト
レンチ78bは比較的開口面積の大きい素子分離領域の
凹部を指したものである。
【0041】(ホ)上記(ニ)により素子分離領域73
にトレンチが形成されたシリコン基板71の表面に、シ
リコン窒化膜77の上面を超える高さまで、埋め込み膜
75としてのシリコン酸化膜をCVD法により堆積する
(図7(a))。
【0042】(ヘ)熱処理を施して埋め込み膜75を緻
密化させる。 (ト)シリコン窒化膜77をストッパ膜として化学機械
研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing )法に
より、同シリコン窒化膜77の表面が露呈するまで研磨
し、積層膜の表面を平坦化する(図7(b))。
【0043】(チ)表面に露呈したシリコン窒化膜77
をリン酸等によりエッチング除去する(図7(c))。 (リ)さらに、フッ酸系の薬液によりパッド酸化膜76
をエッチング除去する。
【0044】そして、こうして得られた基板の素子形成
領域にはこののち、一般に以下の(ヌ)〜(レ)の工程
により素子が形成される(図示略)。 (ヌ)素子形成領域において露呈しているシリコン基板
を熱酸化して、その表面に犠牲酸化膜を形成する。この
犠牲酸化膜は、次工程のイオン注入の際に不要な不純物
がシリコン基板71に混入しないように意図して設けら
れる。
【0045】(ル)その犠牲酸化膜を介して基板の素子
形成領域にイオン注入を行い、素子のデバイス活性領域
(ソースおよびドレイン)を形成する。 (ヲ)犠牲酸化膜をフッ酸系の薬液にてエッチング除去
する。
【0046】(ワ)露呈したシリコン基板の表面を熱酸
化してゲート酸化膜を形成する。 (レ)ゲート電極を形成する。ところで、CVD法によ
り得られるシリコン酸化膜(図7の符号75)は、工程
(ヘ)による熱処理を施した場合であっても一般に熱酸
化により得られるシリコン酸化膜よりもフッ酸系の薬液
に対してエッチングレートの高い特性を有している。こ
のため、上記工程(リ)および(ヲ)において、それぞ
れパッド酸化膜76および犠牲酸化膜をフッ酸系の薬液
によってエッチング除去する際には、トレンチへの埋め
込み膜75の方がそれら熱酸化膜よりも速く食刻される
ことになる。その結果、たとえば図7(c)に示したパ
ッド酸化膜76をエッチング除去すると、図8(a)お
よび(b)にその拡大断面図を示すように、トレンチ7
8aおよび78bの上縁部79にフッ酸の食刻による膜
減りを生じる(図8(a)および(b))。そして、同
部位79においてはシリコン基板の一部が露呈してしま
う。また、符号78bに示したように、素子分離領域に
広く開口している部分には、上記工程(ト)のCMP法
を用いた積層膜表面の平坦化処理によってその中央部8
0にディッシングといわれる異常な膜減りを生じること
がある(図8(b))。
【0047】こうしたトレンチ上縁部79における異常
な膜減りは、その部位での電界集中によるリーク電流の
増加を招く要因となる。また、素子分離領域に広く開口
したトレンチ開口部の中央部80におけるディッシング
は、半導体装置としての絶縁不良やその後工程における
加工不良などを招く要因となる。
【0048】そこで本実施の形態においては、トレンチ
に充填する埋め込み膜について意図しない膜減りを抑制
することのできる半導体装置の製造方法を提供する。図
9は、本実施の形態にかかる、シリコン基板上に形成し
た素子分離領域のトレンチに埋め込み膜を充填する様子
をその拡大断面により示す図である。そして、その加工
形成は以下の工程により行われる。これは上述の工程
(ホ)〜(リ)に相当する。
【0049】(ホ’)上記工程(ニ)により素子分離領
域73としてトレンチが形成されたシリコン基板71の
表面に、シリコン窒化膜77の上面を超える高さまで、
埋め込み膜75としてのシリコン酸化膜をCVD法によ
り堆積する(図9(a))。ここで、先に示した図7と
同様、図9における符号78aおよび78bは、それぞ
れ図6に示したトレンチ78aおよび78bに対応して
いる。この場合、たとえばトレンチの掘削深さDを「3
50nm」、パッド酸化膜76の膜厚Tpを「20n
m」、シリコン窒化膜77の膜厚Tnを「150n
m」、トレンチに堆積する埋め込み膜75の膜厚Tfを
「600nm」とする。
【0050】(ホ’’)上記(ホ’)により得られた表
面に窒素イオンを、注入エネルギー「50〜220ke
V」、注入量「1×10^15〜1×10^18 ions
/cm2 」にて注入する。ここで記号「^」はべき乗を
意味するものであり、「^15」は「15乗」を示してい
る。このイオン注入に際しては、窒素イオンの注入深さ
が素子のデバイス活性領域上面付近となるようにその注
入エネルギーを設定する。
【0051】(ヘ’)得られた積層基板に対して、「9
00〜1200℃、0.5〜4時間」の条件にて熱処理
を施す。たとえば、先に例示したトレンチの掘削深さ
D、およびパッド酸化膜膜厚Tp、シリコン窒化膜膜厚
Tn、埋め込み膜膜厚Tfの値に対応して、窒素イオン
を注入エネルギー「120keV」、注入量「1×10
^16 ions/cm2 」にて注入する。このとき窒素
イオンの注入深さは約「300nm」となる。そして、
これを窒素(N2 )雰囲気中で「1000℃、0.5時
間」の条件にて熱処理を施す。これにより、図9(b)
に示すように、埋め込み膜75を緻密化させて膜75a
にするとともに、注入した窒素イオンを拡散させつつ埋
め込み膜75aを構成するシリコン酸化膜をその領域に
おいて窒化(SiON化)して窒化層81を形成する。
こうして、トレンチの掘削深さD、およびパッド酸化膜
膜厚Tp、シリコン窒化膜膜厚Tn、埋め込み膜膜厚T
fの各々を先に例示した値とした場合に、埋め込み膜の
窒化層81を素子のデバイス活性化領域上面高さに形成
することができる。そして窒化層81において、埋め込
み膜75aのフッ酸系の薬液に対するエッチングレート
を低くすることができるようになる。また、同窒化層8
1においては、CMP法による平坦化に対してそのリム
ーバルレートを低くすることにもなる。
【0052】(ト’)シリコン窒化膜77をストッパ膜
としてCMP法により、同膜77の表面が露呈するまで
研磨し、積層膜の表面を平坦化する(図9(c))。 (チ’)得られた表面に露呈しているシリコン窒化膜7
7をリン酸等によりエッチング除去する(図9
(d))。
【0053】(リ’)さらに、フッ酸系の薬液によりパ
ッド酸化膜76をエッチング除去する。ここで、上記工
程(リ’)においては、素子分離領域に充填した埋め込
み膜の内層に、窒化によってフッ酸系の薬液に対してエ
ッチングレートが低くなった窒化層81が形成されてい
る。このため、同工程においてフッ酸によりエッチング
されたのちの積層膜は、図10(a)および(b)に示
すように、トレンチ78aおよび78bの上縁部79a
においてフッ酸の食刻による膜減りが抑制された断面形
状となる。したがって、同部位79aにおいてはシリコ
ン基板71の一部が露呈することがない。また、符号7
8bに示したように、素子分離領域に広く開口している
部分には、上記工程(ト’)のCMP法による積層膜表
面の平坦化処理において、その中央部80aにディッシ
ングによる異常な膜減りを生じることがない。
【0054】なお、ここで述べた窒素イオンの注入によ
り形成された埋め込み膜の窒化層81は、続いて行われ
る上記工程(ヌ)〜(レ)における犠牲酸化膜のエッチ
ング除去に対しても同様の機能を果たす。すなわち、同
窒化層81においてはフッ酸系の薬液に対するエッチン
グレートが低いため、犠牲酸化膜のエッチング除去に際
しても埋め込み膜75aのトレンチの上縁部における膜
減りが抑制される。
【0055】以上説明したように、この第2の実施の形
態にかかる半導体装置の製造方法によれば、以下のよう
な効果を得ることができるようになる。 (1)フッ酸系の薬液によりパッド酸化膜76をエッチ
ング除去する際に、トレンチ78aおよび78bの上縁
部79aにおいて、フッ酸の食刻による埋め込み膜75
aの膜減りを抑制することができるようになる。したが
って、同部位79aにおいてシリコン基板71の端面が
露呈しないようになる。
【0056】(2)トレンチ78aおよび78bの上縁
部79aにおいてシリコン基板の端面が露呈することが
ないため、その部位79aでの電界集中によるリーク電
流の増加を抑制することができるようになる。
【0057】(3)CMP法による積層膜表面の平坦化
処理の際に、素子分離領域に広く開口している部分の中
央部80aにおいてディッシングによる異常な膜減りを
抑制することができるようになる。これにより、半導体
装置としての絶縁不良やその後工程における加工不良な
どを未然に防止して、半導体装置の製造歩留まりを向上
させることができるようになる。
【0058】(第2の実施の形態の変形例)なお、上記
第2の実施の形態は以下のように変更して実施してもよ
い。 ・上記工程(ト’)において、堆積した埋め込み膜75
の平坦化処理は、エッチバック法を用いて行ってもよ
い。また、必ずしもその表面を平坦化する必要はなく、
堆積した埋め込み膜75をその表面側から所定量除去し
てシリコン窒化膜77を埋め込み膜75から露呈させれ
ばよい。
【0059】・上記工程(ホ’)において堆積する埋め
込み膜は、CVD法により形成されるシリコン酸化膜に
限定されない。たとえばSOG膜等であってもよい。 ・上記第2の実施の形態にて例示したトレンチの掘削深
さD、パッド酸化膜76の膜厚Tp、シリコン窒化膜7
7の膜厚Tn、およびトレンチに堆積する埋め込み膜7
5の膜厚Tfについては、その各々を任意に変更するこ
とができる。この場合も、窒素イオンを注入エネルギー
「50〜220keV」、注入量「1×10^15〜1×
10^18 ions/cm2 」の範囲の適切な値にて注
入することにより、窒素イオンの注入領域の深さを素子
のデバイス活性領域上面付近に設定することができる。
【0060】・また、上記窒素イオンの注入された積層
基板に対して、「900〜1200℃、0.5〜4時
間」の範囲の適切な条件にて熱処理を施すことにより、
埋め込み膜を緻密化させるとともに、注入した窒素イオ
ンの拡散と埋め込み膜75aを構成するシリコン酸化膜
のその領域における窒化(SiON化)とを適切に行う
ことができるようになる。
【0061】・埋め込み膜への窒素の導入は、必ずしも
イオン注入法を用いて行う必要はない。たとえば、モノ
シラン(SiH4 )と一酸化ニ窒素(N2 O)ガスと窒
素(N2 )ガスとを用いたプラズマCVD法によりSi
ONを埋め込み膜として堆積しても窒素を導入すること
ができる。この場合、埋め込み膜の緻密化熱処理は必ず
しも行う必要はない。
【0062】・素子分離領域にトレンチが形成されたシ
リコン基板71の表面に埋め込み膜75を堆積する前
に、シリコン基板71の表面を熱酸化しておいてもよ
い。これによりシリコン基板71の露呈表面に熱酸化膜
が形成されるとともに、同基板71におけるトレンチ7
8aおよび78bの上縁部79aや底縁部等の角部の形
状を丸く加工することができるようになる。この場合、
その角部における電界集中によるリーク電流の増加をい
っそう効果的に抑制することができるとともに、埋め込
み膜の基板への密着性も向上させることができるように
もなる。
【0063】・上記第2の実施の形態においては、半導
体基板としてシリコン基板を、トレンチを形成する際の
マスク膜として同基板表面の熱酸化膜およびその上面に
形成したシリコン窒化膜を、その溝に埋め込む埋め込み
膜としてシリコン酸化膜を、上記熱酸化膜をエッチング
除去するためにフッ酸系の薬液を、そして埋め込み膜と
してのシリコン酸化膜に導入する不純物として窒素イオ
ンを用いる場合について例示したが、必ずしもこの構成
に限定されるものではない。要は、マスク膜をエッチン
グ除去する際に用いられる薬液に対して埋め込み膜のエ
ッチングレートを低くすることができさえすればよい。
【0064】・また、上記半導体基板に形成するトレン
チ(溝)は必ずしも素子分離領域である必要はなく、そ
れ以外の他の用途を意図したものであってもよい。 ・上記第2の実施の形態の対象となる素子は、MOSト
ランジスタに限定されない。本実施の形態に示した半導
体装置の製造方法は、たとえば、MOS以外のMIS
(Metal Insulator Semiconductor )構造を有するトラ
ンジスタに適用した場合にも本実施の形態に準じた効果
を得ることができるようになる。また、バイポーラトラ
ンジスタに適用した場合にあっても、上記工程(ヌ)〜
(ヲ)において説明した犠牲酸化膜のエッチング除去時
に得られる効果を除き、本実施の形態に準じた効果を得
ることができるようになる。
【0065】・半導体基板は、シリコン基板に限定され
ない。半導体素子を形成することのできる任意の半導体
基板に対しても、本実施の形態に示した半導体装置の製
造方法を広く適用することができる。
【0066】以上説明した上記第2の実施の形態、およ
びその変形例から把握することができる技術思想を、そ
の各々から得られる作用効果とともに以下に記載する。 (1)半導体基板に溝をパターニング形成するためのマ
スク膜を同基板表面に形成してそのマスク膜を用いて前
記半導体基板に所定の形状の溝を形成するとともに、そ
の表面に該溝に充填する埋め込み膜を堆積して同溝を覆
ったのちその埋め込み膜を表面側から所定量除去して前
記マスク膜を露呈させ、さらにそのマスク膜をエッチン
グ除去することによって前記溝に前記埋め込み膜を充填
した半導体基板を形成する半導体装置の製造方法におい
て、前記埋め込み膜を堆積したのちに、少なくともその
埋め込み膜の充填されている前記溝の内側上縁部におけ
る半導体基板との境界近傍に、前記マスク膜をエッチン
グ除去する薬液に対するエッチングレートを低くする不
純物を導入することを特徴とする半導体装置の製造方
法。
【0067】この方法によれば、上記マスク膜をエッチ
ング除去する際に、上記埋め込み膜の充填されている溝
の内側上縁部の半導体基板との境界近傍での膜減りを抑
制することができるようになる。これにより、同部位に
おいて半導体基板が露呈するのを防止し、電界集中によ
るリーク電流の増加を抑制することができるようにな
る。
【0068】(2)前記半導体基板として前記溝にシリ
コン酸化膜を充填したシリコン基板を用い、前記マスク
膜はそのシリコン基板を熱酸化したシリコン酸化膜を含
んで形成され、前記薬液としてフッ酸を含むものを用い
る上記(1)に記載の半導体装置の製造方法。
【0069】この方法によれば、上記溝に埋め込み膜と
してのシリコン酸化膜を充填した半導体基板を好適に形
成することができるようになる。 (3)前記薬液に対するエッチングレートを低くする不
純物は、窒素イオンをイオン注入法により導入する上記
(2)に記載の半導体装置の製造方法。
【0070】この方法によれば、上記薬液としてのフッ
酸に対するエッチングレートを低くする不純物としての
窒素イオンを、上記埋め込み膜としてのシリコン酸化膜
内の所望の領域に容易にかつ制御性よく導入することが
できるようになる。
【0071】(4)前記窒素イオンの導入ののち、前記
埋め込み膜としてのシリコン酸化膜を窒化するための熱
処理を施す上記(3)に記載の半導体装置の製造方法。
この方法によれば、上記埋め込み膜としてのシリコン酸
化膜が緻密化されるとともに同埋め込み膜が窒化される
ようになる。このため、埋め込み膜として窒化されたシ
リコン酸化膜のフッ酸に対するエッチングレートをより
いっそう低くすることができるようになる。また、CM
P法を用いて上記平坦化を行う場合には、上記溝のうち
開口面積の大きい部分において発生する異常な膜減り
(ディッシング)を抑制することができるようになる。
【0072】(5)前記マスク膜の膜厚、前記溝の深
さ、および同溝の底面からの前記埋め込み膜の堆積膜厚
がそれぞれ「75〜360nm」、「200〜600n
m」、および「300〜1000nm」の範囲に形成さ
れ、前記窒素イオンのイオン注入は、注入エネルギー
「50〜220keV」、注入量「1×10^15〜1×
10^18 ions/cm2 」の条件にて行われる上記
(4)に記載の半導体装置の製造方法。
【0073】この方法によれば、上記埋め込み膜の充填
されている溝の内側上縁部の半導体基板との境界近傍に
窒素イオンを好適に導入することができるようになる。
ただし、上記記載において記号「^」はべき乗を意味す
るものであり、「^15」は「15乗」を示している。
【0074】(6)前記埋め込み膜としてのシリコン酸
化膜を窒化する熱処理が、加熱温度「900〜1150
℃」、加熱時間「0.5〜4時間」の条件にて行われる
上記(5)に記載の半導体装置の製造方法。
【0075】この方法によれば、上記埋め込み膜として
のシリコン酸化膜を好適に窒化することができるように
なる。なお、この熱処理を行う装置としては、抵抗加熱
熱処理炉またはランプ加熱急速熱処理炉を用いることが
できる。
【0076】(第3の実施の形態)近年、半導体素子の
動作の高速化が要求されている。そのため、MOS(Me
tal Oxide Semiconductor )トランジスタなどのゲート
電極として、従来から用いられているタングステンポリ
サイド(WSi/poly−Si)、あるいはチタン(T
i)やコバルト(Co)等の金属シリサイドなどよりも
抵抗の小さい材料が検討されている。
【0077】こうした低抵抗の導電性材料としては、た
とえばタングステン(W)を用いたポリメタル、あるい
はWやTi等の金属などが挙げられる。ただし、これら
の材料には下地絶縁膜と選択比をとりながらドライエッ
チングすることが難しいという問題がある。
【0078】そのため、絶縁膜の内層に配線パターンを
埋め込む構造、いわゆるダマシン構造の配線にて低抵抗
のゲート配線を実現する手法が提案されている。このダ
マシン構造のゲート配線は、絶縁膜に形成した溝に導電
材料を充填して配線を行うものである。
【0079】この溝を形成するためには、まずダミーゲ
ート電極パターンを形成したのち絶縁膜を堆積してこれ
を覆い、その表面を化学機械研磨(CMP:Chemical M
echanical Polishing )法等により研磨してダミーゲー
ト電極パターンを露呈させる。そして、この露呈したダ
ミーゲート電極パターンをエッチング除去することによ
り、絶縁膜に上記溝を形成することができる。
【0080】ところで、上記ダミーゲート電極パターン
は通常、化学的気相成長(CVD:Chemical Vapor Dep
osition )法などにより多結晶シリコンや非晶質シリコ
ンを堆積して形成される。そして、そののちのダミーゲ
ート電極パターンの除去は従来、化学反応のみを利用し
たプラズマエッチング(CDE:Chemical Dry Etchin
g)法を用いて行われている。
【0081】しかし、このCDE法によってダミーゲー
ト電極パターンを除去する場合、以下の問題がある。 (a)エッチングに際して、ダミーゲート電極として用
いられる多結晶シリコンまたは非晶質シリコンのダマシ
ン絶縁膜に対する選択比がとりにくく、ゲート寸法の高
精度な制御が困難である。
【0082】(b)エッチング後に基板を洗浄する必要
があり、半導体装置の製造にあたっての工程数が増加す
る。そこで本実施の形態においては、ダマシン構造を有
して構成される低抵抗配線材料によるゲートパターンを
より高精度に形成するとともに、そのゲートパターンの
形成に必要な工程数を削減することのできる半導体装置
の製造方法を提供する。
【0083】図11および図12は、本実施の形態にか
かる、シリコン基板上にダマシン構造を有するMOSト
ランジスタの形成の様子をその拡大断面により模式的に
示す図である。そしてその加工形成は、以下の(イ)〜
(ト)の手順により行われる。
【0084】(イ)まず、図11(a)に示すように、
シリコン基板85に素子分離領域となるトレンチ86を
形成してこれにシリコン酸化膜を充填する。そののち、
素子形成領域において露呈しているシリコン基板85の
表面を熱酸化してダミーゲート絶縁膜87を形成する。
なお、このダミーゲート絶縁膜87については、CVD
法を用いてシリコン酸化膜を堆積形成してもよい。続い
て、その上面にダミーゲート電極となる多結晶シリコン
膜88をCVD法により形成し、それをオキシ塩化リン
(POCl3 )ガスを含む雰囲気中で熱処理して多結晶
シリコン膜88にリンを高濃度にドーピングする。そし
て、その上面にフォトレジスト89をパターニング形成
する。こうして、ダミーゲート電極となる多結晶シリコ
ン膜88にリンが高濃度にドーピングされるため、のち
にこれを除去する際のエッチングレートを高くすること
ができる。
【0085】(ロ)図11(b)に示すように、フォト
レジスト89をマスクとしてダミーゲート電極90をパ
ターニング形成する。さらに、フォトレジスト89を除
去し、素子形成領域に不純物をイオン注入して拡散層9
1を形成する。
【0086】(ハ)図11(c)に示すように、その上
面にダマシン絶縁膜92をCVD法により形成する。な
お、このダマシン絶縁膜92としてはシリコン酸化膜お
よびシリコン窒化膜のいずれを用いてもよい。また、両
者の積層膜を用いてもよい。
【0087】(ニ)ダマシン絶縁膜92をCMP法によ
り研磨して、図11(d)に示すようにダミーゲート電
極90の上面を露呈させる。これにより積層表面は研磨
されて平坦化される。なお、この工程はドライエッチン
グを用いたエッチバックにより行ってもよい。
【0088】(ホ)表面に露呈したダミーゲート電極9
0をエッチング除去する。このエッチングは、従来行わ
れているCDE法ではなく、アンモニア水を用いたウェ
ットエッチングにより行う。さらに、露呈したダミーゲ
ート絶縁膜をフッ酸等によりエッチング除去する(図1
2(a))。こうして、ダマシン絶縁膜92に溝93が
形成される。
【0089】(ヘ)溝93に露呈しているシリコン基板
表面を熱酸化して本来のゲート絶縁膜94を形成する。
なお、このゲート絶縁膜94は、CVD法を用いてシリ
コン酸化膜を堆積形成してもよい。そして、その表面に
ゲート電極となる配線材料の導電膜95を堆積する(図
12(b))。この際の導電性材料として、Wを用いた
ポリメタルや、WまたはTi等の金属を用いる。なお、
Wを用いたポリメタルとしては、Wと多結晶シリコンと
の積層膜「W/poly−Si」、あるいはWとWナイトラ
イドと多結晶シリコンとの積層膜「W/WN/poly−S
i」などが好ましい。
【0090】(ト)図12(c)に示すように、表面を
ダマシン絶縁膜92が露呈するまでCMP法により研磨
してゲート電極96を形成する。このようにして、ダマ
シン絶縁膜92に形成した溝93に、ゲート絶縁膜
(「ダミー」ではなく「本来形成すべき」ゲート絶縁
膜)94とゲート電極(「ダミー」ではなく「本来形成
すべき」ゲート電極)96とが形成される。
【0091】以上説明したように、この第3の実施の形
態にかかる半導体装置の製造方法は、以下のような特徴
を有している。 (1)ダミーゲート電極90にリンを高濃度にドーピン
グすることにより、ダミーゲート電極90のエッチング
レートを向上させることができるようになる。そのた
め、エッチング時間を短縮できるとともに、該エッチン
グによるダマシン絶縁膜92の膜減りも抑制することが
できるようになる。これにより、ダマシンゲート電極9
6を充填する溝93を短時間にかつ高品質に形成するこ
とができるようになる。
【0092】(2)特に、ダミーゲート電極90のエッ
チングを、アンモニア水を用いて行うようにしたため、
ダマシン絶縁膜92に対する選択比を高くとることがで
き、エッチングの品質をいっそう向上させることができ
るようになる。また、CDE法を使わないことでエッチ
ング後の洗浄が不要になり、ダマシンゲート電極を形成
する工程数を削減することができるようになる。したが
って、ポリメタルや金属等の低抵抗の導電性材料を用い
た高精度なダマシンゲート電極をより短時間に形成する
ことができるようになる。
【0093】(第3の実施の形態の変形例)なお、上記
第3の実施の形態は以下のように変更して実施してもよ
い。 ・上記工程(イ)において、多結晶シリコン膜88に対
するリンのドーピングは、イオン注入によって行っても
よい。また、多結晶シリコン膜88を堆積する際に同時
にドーピングしてもよい。
【0094】・上記工程(イ)における多結晶シリコン
膜88に対するリンのドーピングは、そののちの拡散層
91(図11(b)参照)の形成に用いられる不純物が
リンである場合には必ずしも必要ではない。
【0095】・上記工程(ロ)においてダミーゲート電
極90として用いる材料は、多結晶シリコンに限定され
ない。同材料として非晶質シリコンを用いてもよい。 ・上記第3の実施の形態においては、素子分離領域とし
てトレンチが形成されているシリコン基板を用いる場合
について例示したが、必ずしもこの構造に限定されるも
のではない。素子分離はLOCOS(Local Oxidation
of Silicon)分離法を用いて行ってもよいし、また素子
分離の施されていない基板を用いてもよい。
【0096】・上記第3の実施の形態においては、ダミ
ーゲート電極90にリンを高濃度にドーピングし、かつ
そのリンのドーピングされたダミーゲート電極90をア
ンモニア水を用いてウェットエッチングする場合につい
て例示したが、この方法に限定されない。上記いずれか
一方のみ、すなわちリンのドーピングまたはアンモニア
水によるウェットエッチングを各々単独で実施してもよ
い。この場合にも、本実施の形態に準じた効果を得るこ
とができるようによる。
【0097】・ダミーゲート電極90のエッチングは、
アンモニア水に代えてアンモニアを含むエッチング液を
用いて行ってもよい。またアンモニアそのものを用いて
行ってもよい。
【0098】・上記第3の実施の形態の対象となる素子
は、MOSトランジスタに限定されない。本実施の形態
に示した半導体装置の製造方法は、たとえば、MOS以
外のMIS(Metal Insulator Semiconductor )構造を
有するトランジスタに適用した場合にも、本実施の形態
に準じた効果を得ることができるようになる。
【0099】・半導体基板は、シリコン基板に限定され
ない。半導体素子を形成することのできる任意の半導体
基板に対しても、本実施の形態にて示した半導体装置の
製造方法を広く適用することができる。
【0100】以上説明した上記第3の実施の形態、およ
びその変形例から把握することができる技術思想を、そ
の各々から得られる作用効果とともに以下に記載する。 (1)ダミーパターンの形成された半導体基板表面に絶
縁膜を堆積してそのダミーパターンを覆ったのちその絶
縁膜を表面側から所定量除去して同ダミーパターンを露
呈させ、さらにそのダミーパターンをエッチング除去し
て前記絶縁膜に溝を形成する半導体装置の製造方法にお
いて、前記ダミーパターンの少なくとも一部として多結
晶シリコンおよび非晶質シリコンのいずれかによるダミ
ー電極が用いられ、そのダミー電極がアンモニアを含む
エッチング液を用いてエッチング除去されることを特徴
とする半導体装置の製造方法。
【0101】この方法によれば、上記ダミー電極のエッ
チング除去工程がアンモニアを含むエッチング液、たと
えばアンモニア水などを用いて行われるようになる。こ
のため、同工程として従来の化学反応のみを利用したプ
ラズマエッチング(CDE:Chmical Dry Etching )法
を用いた場合よりも、上記ダミーパターンとして用いら
れる多結晶シリコンまたは非晶質シリコンの上記絶縁膜
に対するエッチング選択比を高くとることができるよう
になる。これにより、ポリメタルや金属等の低抵抗の配
線材料を用いて上記絶縁膜の溝に配線を行う場合であっ
ても、その加工形成をより高精度に行うことができるよ
うになる。また、CDE法において必要であったエッチ
ング後の洗浄工程が不要になるため、半導体装置の製造
工程としての工程数を削減することができるようにな
る。
【0102】(2)ダミーパターンの形成された半導体
基板表面に絶縁膜を堆積してそのダミーパターンを覆っ
たのちその絶縁膜を表面側から所定量除去して同ダミー
パターンを露呈させ、さらにそのダミーパターンをエッ
チング除去して前記絶縁膜に溝を形成する半導体装置の
製造方法において、前記ダミーパターンの少なくとも一
部として多結晶シリコンおよび非晶質シリコンのいずれ
かによるダミー電極が用いられ、そのダミー電極はこれ
をエッチング除去する際にそのエッチングレートを高め
る不純物が導入されて形成されることを特徴とする半導
体装置の製造方法。
【0103】この方法によれば、上記ダミー電極のエッ
チングレートを高くとることができるため、そのダミー
電極をエッチング除去する際に上記絶縁膜に対する選択
比を高くとることができるようになる。これにより上記
エッチング処理を行う時間を短縮することができるよう
になり、また上記ダミーパターンによる上記絶縁膜への
溝の形成を高精度に行うことができるようになる。
【0104】(3)ダミーパターンの形成された半導体
基板表面に絶縁膜を堆積してそのダミーパターンを覆っ
たのちその絶縁膜を表面側から所定量除去して同ダミー
パターンを露呈させ、さらにそのダミーパターンをエッ
チング除去して前記絶縁膜に溝を形成する半導体装置の
製造方法において、前記ダミーパターンの少なくとも一
部として多結晶シリコンおよび非晶質シリコンのいずれ
かによるダミー電極が用いられ、そのダミー電極はこれ
をエッチング除去する際にそのエッチングレートを高め
る不純物が導入されて形成されるとともに、同ダミー電
極がアンモニアを含むエッチング液を用いてエッチング
除去されることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【0105】この方法によれば、上記ダミー電極のエッ
チングレートを高くとることができるため、そのダミー
電極をエッチング除去する際に上記絶縁膜に対する選択
比を高くとることができるようになる。また、そのエッ
チングに際してアンモニア水を用いるため、従来行われ
ているCDE法を用いた場合よりも、上記ダミーパター
ンとして用いられる多結晶シリコンおよび非晶質シリコ
ンの上記絶縁膜に対するエッチング選択比を高くとるこ
とができるようになる。これにより、ポリメタルや金属
等の低抵抗の配線材料を用いて上記絶縁膜の溝に配線を
行う場合であっても、その加工形成をより高精度に、ま
たより高品質に行うことができるようになる。また、C
DE法において必要であったエッチング後の洗浄工程が
不要になるため、上記配線のための工程を削減すること
ができるようになる。
【0106】(4)前記ダミー電極は、多結晶シリコン
および非晶質シリコンのいずれかに不純物としてリンを
導入して形成される上記(2)または(3)に記載の半
導体装置の製造方法。
【0107】この方法によれば、上記ダミー電極を好適
に形成することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態について、これを実施したと
きに基板上に形成される積層断面構造の推移例を模式的
に示す図。
【図2】同実施の形態について、これを実施したときに
基板上に形成される積層断面構造の推移例を模式的に示
す図。
【図3】同実施の形態について、これを実施したときの
基板の平面構造例を模式的に示す部分平面図。
【図4】従来の半導体装置の製造方法について、コンタ
クトホールが形成された積層断面構造を模式的に示す
図。
【図5】コンタクト注入を行った場合の基板上の積層断
面構造を示す図。
【図6】一般の半導体装置の製造方法について、基板の
平面構造例を模式的に示す部分平面図。
【図7】従来の半導体装置の製造方法について、トレン
チに埋め込み膜が充填されるときの積層断面構造の推移
を模式的に示す部分断面図。
【図8】従来の半導体装置の製造方法について、トレン
チに充填された埋め込み膜の膜減りの部分断面を模式的
に例示する図。
【図9】第2の実施の形態について、トレンチに埋め込
み膜が充填されるときの積層断面構造の推移例を模式的
に示す図。
【図10】同実施の形態について、トレンチに充填され
た埋め込み膜の部分断面の例を模式的に示す図。
【図11】第3の実施の形態について、ダマシンゲート
電極が形成されるときの積層断面構造の推移例を模式的
に示す図。
【図12】同実施の形態について、ダマシンゲート電極
が形成されるときの積層断面構造の推移例を模式的に示
す図。
【符号の説明】
11…シリコン基板、12…トレンチ、13…有機SO
G膜、13a…改質SOG膜、15…拡散層、16…シ
リサイド層、17…層間絶縁膜、18…コンタクトホー
ル、21a〜21d…素子形成領域、22…素子分離領
域、23…ゲート電極、26…シリコン酸化膜、27…
シリコン窒化膜、41…シリコン基板、42…素子形成
領域、43…拡散層、43a…拡散層、44…シリサイ
ド層、45…層間絶縁膜、46…素子層、47…フォト
レジスト、48…トレンチ、49…素子分離(STI)
領域、50…エッチング除去部分、51…コンタクトホ
ール、52…露呈面、61…埋め込み膜、71…シリコ
ン基板、72a〜72d…素子形成領域、73…素子分
離領域、74…ゲート電極、75…埋め込み膜、75a
…緻密化された埋め込み膜、76…パッド酸化膜、77
…シリコン窒化膜、78a、78b…トレンチ、79、
79a…トレンチ上縁部、80…素子分離領域の中央
部、81…埋め込み膜の窒化層、85…シリコン基板、
86…トレンチ、87…ダミーゲート絶縁膜、88…多
結晶シリコン膜、89…フォトレジスト、90…ダミー
ゲート電極、91…拡散層、92…ダマシン絶縁膜、9
3…溝、94…ゲート絶縁膜、95…導電膜、96…ダ
マシンゲート電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 29/78 H01L 29/78 301G 301P 301R Fターム(参考) 4M104 AA01 BB01 CC05 DD03 DD75 FF13 GG08 GG09 HH12 5F032 AA34 AA39 AA44 AA45 AA46 AA50 AA77 AA78 CA17 CA18 DA04 DA24 DA25 DA33 DA34 DA53 DA60 DA74 DA78 5F033 HH04 HH26 HH27 KK01 KK26 KK27 MM01 MM05 MM07 MM08 MM13 QQ08 QQ09 QQ12 QQ16 QQ19 QQ35 QQ37 QQ48 QQ60 QQ64 QQ65 QQ66 RR25 SS11 VV06 XX01 XX10 XX33 5F058 AE05 AF04 AG03 AG04 AG06 AH06 5F140 AA00 AA10 AA24 BA01 BD06 BE03 BE07 BE10 BF04 BF08 BF11 BF18 BF20 BF21 BF28 BF56 BG03 BG05 BG40 BJ08 BK08 BK25 CB01 CB04 CB10 CC05 CC12 CE06 CE07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板に形成した素子分離溝に埋め込
    み膜を充填することによって当該基板に形成する素子間
    を電気的に分離するとともに、それら素子を形成したの
    ちにはその上面に絶縁膜を堆積してこの絶縁膜に対して
    前記素子と電気的に接続する埋め込み配線のための接続
    孔を異方性エッチングにより形成する半導体装置の製造
    方法において、 前記埋め込み膜は有機SOG膜を含み、前記有機SOG
    膜は少なくとも前記素子分離溝内の上縁部近傍に位置す
    ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】半導体基板に形成した素子分離溝に埋め込
    み膜を充填することによって当該基板に形成する素子間
    を電気的に分離するとともに、それら素子を形成したの
    ちにはその上面に絶縁膜を堆積してこの絶縁膜に対して
    前記素子と電気的に接続する埋め込み配線のための接続
    孔を異方性エッチングにより形成する半導体装置の製造
    方法において、 前記埋め込み膜は改質させる処理が施されたSOG膜を
    含み、前記SOG膜は少なくとも前記素子分離溝内の上
    縁部近傍に位置することを特徴とする半導体装置の製造
    方法。
  3. 【請求項3】前記埋め込み膜をSOG膜に改質させる処
    理としてイオン注入法を用いる請求項2に記載の半導体
    装置の製造方法。
  4. 【請求項4】前記イオン注入に用いるイオンとして、フ
    ッ化シリコンイオン、フッ化ボロンイオン、アルゴンイ
    オン、ボロンイオン、および窒素イオンからなるグルー
    プから選択された少なくとも1つのイオンを用いる請求
    項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】半導体基板に形成した素子分離溝に埋め込
    み膜を充填することによって当該基板に形成する素子間
    を電気的に分離するとともに、それら素子を形成したの
    ちにはその上面に絶縁膜を堆積してこの絶縁膜に対して
    前記素子と電気的に接続する埋め込み配線のための接続
    孔を異方性エッチングにより形成する半導体装置の製造
    方法において、 前記埋め込み膜として、前記異方性エッチングに対する
    エッチングレートが前記層間絶縁膜のそれよりも低い材
    料を用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006332143A (ja) * 2005-05-24 2006-12-07 Renesas Technology Corp 半導体装置及びその製造方法
JP2013207174A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Lapis Semiconductor Co Ltd 半導体装置の製造方法
JP2020532124A (ja) * 2017-08-28 2020-11-05 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーションInternational Business Machines Corporation 半導体構造体および半導体構造体を製造する方法

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JP7128262B2 (ja) 2017-08-28 2022-08-30 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 半導体構造体および半導体構造体を製造する方法

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