JP2003109660A - 有機電解液 - Google Patents

有機電解液

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安全性が優れた有機電解液二次電池を構成す
ることのできる有機電解液を提供する。 【解決手段】 全電解液溶媒中で鎖状エステルが主溶媒
として50体積%を超えて用いられ、かつ少なくともメ
チル基を有する鎖状エステルを電解液溶媒として用いた
有機電解液において、炭素数が4個以上のアルキル基を
有する非イオン性芳香族化合物を含有させ、かつ全電解
液溶媒中にエチレンカーボネートを10体積%以上含有
させることによって、有機電解液を構成する。上記炭素
数が4個以上のアルキル基を有する非イオン性芳香族化
合物としては、ブチルベンゼン、シクロヘキシルベンゼ
ン、トリメリット酸エステル、トリメリット酸エステル
の誘導体、ジブチルフタレートなどが好ましく、その有
機電解液中での含有量としては電解液溶媒100容量部
に対して0.1容量部以上10容量部以下が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機電解液に関
し、さらに詳しくは、安全性が優れた有機電解液二次電
池を構成することができる有機電解液に関する。
【0002】
【従来の技術】有機電解液二次電池は電解液の溶媒とし
て有機溶媒を用いた二次電池であり、この有機電解液二
次電池は、容量が大きく、かつ高電圧、高エネルギー密
度、高出力であることから、ますます需要が増える傾向
にある。
【0003】そして、この電池の有機電解液の溶媒(本
書においては、この「有機電解液の溶媒」を簡略化して
「電解液溶媒」と表現する)としては、これまで、エチ
レンカーボネートなどの環状エステルとジメチルカーボ
ネート、ジエチルカーボネート、プロピオン酸メチルな
どの鎖状エステルとが混合して用いられてきた。
【0004】しかし、この有機電解液二次電池について
さらなる安全性の向上を目指して検討を進めるうちに、
鎖状のエステルを有機電解液の主溶媒として用いた場合
や、負極の充放電可能な容量が多い場合には、電池の構
造に関して充分な工夫をしないと、電池が内部短絡した
場合や釘刺しされた場合の安全性が低下する傾向のある
ことがわかった。
【0005】通常は、保護回路などで過充電を防止して
内部短絡を引き起こさないように対策されているし、通
常の内部短絡では電池が発熱するだけで異常な事態には
いたらない。また、釘刺しは滅多に起こるものではな
く、使用者がわざとやらない限り起こりにくい。起こり
得ることとしては、衝撃事故などで電池が部分的に潰さ
れることが想定される。
【0006】そのために、電池の圧壊試験を行っている
が、通常は安全である。しかし、数十個試験しただけで
は充分に安全であるとはいいがたく、より危険度の高い
条件下で試験を行って安全性を確認することが望まし
い。
【0007】一方、釘刺し試験は、電池の圧壊試験に比
べて少ない部分で電池を確実に短絡させるので、短絡部
位に電流が集中して、より発熱しやすく、電池が部分的
に急速に高温になりやすい。そのため、電池の発熱によ
りフューズを生じるセパレータを介して帯状の正極と帯
状の負極が渦巻状に巻回された渦巻状電極体を有する電
池では、セパレータのフューズ(溶融による目づまり)
のばらつきが生じやすく、また短絡部位での電解液と負
極との反応による発熱が多くなるなどのため、電池の発
熱がさらに多くなる。従って、安全性確認のための苛酷
試験として釘刺し試験は有効である。さらに、釘刺し試
験を室温で行うよりも40℃の高温状態で行う方が、電
池がより高温にまで上昇しやすく、電池の熱暴走反応が
起きやすい。また、1/2釘刺しのように、釘を電池の
途中で止める方が、短絡部分が少なくなり電流がより集
中して発熱しやすい。従って、より高い安全性を得るに
は、このような加温下での1/2釘刺し試験にある程度
は耐えるものであることが望ましい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カーボンな
どのリチウムを脱挿入できる化合物を負極に用いた場
合、金属リチウムを用いる場合よりも高温での電解液と
の反応性がはるかに低下し、電池の安全性が改善され
る。そして、その安全性改善のためには、リチウムを脱
挿入できる化合物を用いた負極の表面に電解液と反応し
て形成された良質の皮膜の存在が不可欠である。
【0009】負極の表面での電解液との反応について
は、D.Aurbachらが、カーボン上に有機炭酸塩
(ROCO2 Li)、Li2 CO3 や、アルコキシド
(ROLi)などが生成していることを報告している
〔J.Electrochemical Soc.,V
ol142(No.9),p2882(1995)〕。
また、同報文では、環状エステルのエチレンカーボネー
トと鎖状エステルのジエチルカーボネートとの混合溶媒
において、環状エステルのエチレンカーボネートに対す
る鎖状エステルのジエチルカーボネートの割合が1:1
より多くなると、サイクル特性に悪影響があると報告さ
れている。さらに、本発明者らの検討においても、特に
ジエチルカーボネートのような鎖状エステルの割合が多
くなると、とりわけメチル基を有する鎖状エステルの割
合が多くなると、短絡や釘刺しにおける安全性が低下す
る傾向のあることがわかってきた。
【0010】従って、本発明は、従来の有機電解液の安
全性に関する問題点を解決し、安全性が優れた有機電解
液二次電池を構成することのできる有機電解液を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、全電解液溶媒
中で鎖状エステルが主溶媒として50体積%を超えて用
いられ、かつ少なくともメチル基を有する鎖状エステル
を電解液溶媒として用いた有機電解液において、炭素数
が4個以上のアルキル基を有する非イオン性芳香族化合
物を含有させ、かつ全電解液溶媒中にエチレンカーボネ
ートを10体積%以上含有させることによって、上記課
題を解決したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において用いる炭素数が4
個以上のアルキル基を有する非イオン性芳香族化合物と
しては、たとえば、トリメリット酸エステル、トリ−2
−エチルヘキシルトリメリテート〔C6 3 (COOC
8 173 〕などのトリメリット酸エステルの誘導体、
ジブチルフタレート〔C6 4 (COOC
4 9 2 〕、ブチルベンゼン(C6 5 −C4 9
ノルマルまたはターシャリーまたはイソ)、シクロヘキ
シルベンゼン(C6 11−C6 5 )などが挙げられ
る。
【0013】上記非イオン性芳香族化合物のアルキル基
は、炭素数が4個以上であることが必要であり、望まし
くは炭素数が5個以上である。また、上記アルキル基
は、ベンゼン環に直接結合していても良いが、COO基
を介してベンゼン環に結合しているのがさらに望まし
い。つまり、アルキル基は長い方がまたCOO基のある
方が負極表面でのバリアー効果(高温で電極と電解液と
の急速な反応を抑える効果)が大きいからである。ここ
で、上記非イオン性芳香族化合物における非イオン性と
は、カチオン部やアニオン部を分子内に持たないことを
いう。
【0014】本発明において、上記炭素数が4個以上の
アルキル基を有する非イオン性芳香族化合物の有機電解
液中での含有量は、電解液溶媒100容量部に対して
0.1容量部以上であることが望ましく、0.2容量部
以上であることがさらに望ましく、0.5容量部以上が
もっとも望ましい。なお、上記炭素数が4個以上のアル
キル基を有する非イオン性芳香族化合物が固体の場合
は、その密度で体積換算した値を用いる。また、上記炭
素数が4個以上のアルキル基を有する非イオン性芳香族
化合物の有機電解液中での含有量は、電解液溶媒100
容量部に対して10容量部以下が望ましく、2容量部以
下がさらに望ましく、1容量部以下がもっとも望まし
い。
【0015】上記炭素数が4個以上のアルキル基を有す
る非イオン性芳香族化合物の有機電解液中での含有量が
上記より少ない場合は安全性を充分に向上させることが
できなくなるおそれがあり、また、上記炭素数が4個以
上のアルキル基を有する非イオン性芳香族化合物の有機
電解液中での含有量が上記より多い場合は電池のサイク
ル特性や負荷特性が悪くなるおそれがある。
【0016】本発明者らは、芳香族化合物の有機電解液
への添加が電池の安全性に及ぼす効果を詳細に検討し
た。これを詳しく説明すると、本発明者らは、まず、内
部短絡などを想定してリチウムイオン電池の釘刺し試験
を行ったところ、通常の市販のリチウムイオン電池では
危険性が低いが、電池のエネルギー密度が高くなるにつ
れて危険性が増していくことがわかった。
【0017】これらの電池の負極には通常炭素材料など
のリチウムを脱挿入できる化合物が使用されているが、
負極が過充電されて多少リチウムが電着した場合、約1
00℃付近から電解液と電着リチウムやリチウムが挿入
された炭素材料との間に発熱反応が生じる。一方、正極
はリチウムが脱離することによって、電解液との反応開
始温度が低くなり、負極の反応熱によって正極の熱暴走
温度にまで温度が上昇すると、電池は異常発熱を起こす
ことになる。
【0018】このような連続反応を伴う発熱現象がある
ため、負極の単位体積あたりの放電可能な容量が多いほ
ど、過充電時に発熱した場合に電池単位体積あたりの発
熱量が多くなり、電池温度が正極の熱暴走温度にまで上
昇する可能性が高くなるのである。従って、単位体積あ
たりの負極容量の大きい電池ほど、負極と電解液との発
熱反応を抑制する必要がある。また、電池サイズが大き
い場合も発熱量が多くなるので、負極と電解液との発熱
反応を抑制する必要があり、本発明の炭素数が4個以上
のアルキル基を有する非イオン性芳香族化合物を含有さ
せる効果が顕著に発現する。単電池のサイズが10cm
3 以上、特に15cm3 以上になると発熱量が多くなる
ので、本発明の効果がより顕著に発現する。
【0019】本発明において、上記炭素数が4個以上の
アルキル基を有する非イオン性芳香族化合物を含有する
有機電解液を用いることによって安全性を改善できる理
由は以下のように考えられる。
【0020】カーボン材料のようにリチウムを脱挿入で
きる化合物によって負極を作製することにより、電解液
と負極との高温での反応性は金属リチウムを負極に用い
た場合よりも抑制されているが、負極の充放電可能な容
量が増えることによって電解液との反応性が増加し、電
池が発熱して負極と電解液との反応が起こったときの発
熱量が多くなり、温度が上昇しやすくなる。しかし、炭
素数が4個以上の非イオン性芳香族化合物が有機電解液
中に添加されていると、該芳香族化合物が負極の表面に
吸着し、負極の表面と鎖状エステルとの直接の接触を抑
制するので、負極と電解液との反応性が低減されて、温
度上昇が制限されるものと考えられる。そして、芳香族
化合物は、炭素数が4個以上のアルキル基を有するもの
の方が効果が高いこともわかった。その詳細は後記の実
施例で明らかにする。
【0021】電解液溶媒のうち主溶媒として用いる鎖状
エステルは、たとえば、ジメチルカーボネート、ジエチ
ルカーボネート、メチルエチルカーボネート、プロピオ
ン酸メチルなどの鎖状のCOO−結合を有する有機溶媒
である。主溶媒というのは、これらの鎖状エステルを含
んだ全電解液溶媒中で鎖状エステルが50体積%を超え
ることを意味する。鎖状エステルが65体積%を超える
と釘刺し試験での電池の安全性が低下する傾向があり、
炭素数が4個以上のアルキル基を有する非イオン性芳香
族化合物の添加効果が大きくなる。そして、鎖状エステ
ルが70体積%を超えると上記アルキル基を有する非イ
オン性芳香族化合物の添加効果がより一層大きくなり、
鎖状エステルが75体積%を超えると上記アルキル基を
有する非イオン性芳香族化合物の添加効果がさらに大き
くなる。また、鎖状エステルがメチル基を有する場合も
電池の安全性が低下しやすくなるので、上記アルキル基
を有する非イオン性芳香族化合物の添加効果がより一層
顕著になる。
【0022】また、上記鎖状エステルに下記の誘電率が
高いエステル(誘電率30以上)を混合して用いると、
鎖状エステルだけで用いる場合よりも、サイクル特性や
電池の負荷特性が向上し、また、安全性も向上するの
で、電池としてはより望ましいものとなる。上記のよう
な安全性の向上は、誘電率の高いエステルが全電解液溶
媒(有機電解液の全溶媒)中で10体積%以上になると
顕著になる。このような誘電率の高いエステルとして
は、たとえば、プロピレンカーボネート(PC)、エチ
レンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(B
C)、ガンマーブチロラクトン(γ−BL)、エチレン
グリコールサルファイト(EGS)などが挙げられ、特
に環状構造のものが好ましく、とりわけ環状のカーボネ
ートが好ましく、エチレンカーボネート(EC)が最も
好ましい。従って、本発明においては、前記炭素数が4
個以上のアルキル基を有する非イオン性芳香族化合物と
ともに、全電解液溶媒中にエチレンカーボネートを10
体積%以上含有させる。
【0023】上記誘電率の高いエステルは全電解液溶媒
中の40体積%未満が好ましく、より好ましくは30体
積%以下、さらに好ましくは25体積%以下である。
【0024】上記誘電率の高いエステル以外に鎖状エス
テルと併用可能な溶媒としては、たとえば1,2−ジメ
トキシエタン(DME)、1,3−ジオキソラン(D
O)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチル−テ
トラヒドロフラン(2Me−THF)、ジエチルエーテ
ル(DEE)などが挙げられる。そのほか、アミンイミ
ド系有機溶媒や、含イオウまたは含フッ素系有機溶媒な
ども用いることができる。
【0025】有機電解液の電解質としては、たとえば、
LiClO4 、LiPF6 、LiBF4 、LiAs
6 、LiSbF6 、LiCF3 SO3 、LiC4 9
SO3 、LiCF3 CO2 、Li2 2 4 (SO3
2 、LiN(CF3 SO2 2 、LiC(CF3
2 3 、LiCn 2n+1SO3 (n≧2)、LiN
(Rf3OSO2 2 〔ここでRfはフルオロアルキル
基〕などが単独でまたは2種以上混合して用いられる
が、特にLiPF6 やLiC4 9 SO3 などが充放電
特性が良好なことから望ましい。有機電解液中における
電解質の濃度は、特に限定されるものではないが、濃度
を1mol/l以上にすると安全性が向上するので望ま
しく、1.2mol/l以上がさらに望ましい。また、
有機電解液中における電解質の濃度が1.7mol/l
以下であると良好な電気特性が保たれるので望ましく、
1.5mol/l以下であることがさらに望ましい。
【0026】本発明の有機電解液を用いて有機電解液二
次電池を構成するにあたって、正極活物質としては、た
とえば、LiCoO2 などのリチウムコバルト酸化物、
LiMn2 4 などのリチウムマンガン酸化物、LiN
iO2 などのリチウムニッケル酸化物、二酸化マンガ
ン、五酸化バナジウム、クロム酸化物、などの金属酸化
物または二硫化チタン、二硫化モリブデンなどの金属硫
化物が用いられる。
【0027】そして、正極は、たとえば、それらの正極
活物質に導電助剤やポリフッ化ビニリデンなどの結着剤
などを適宜添加した合剤を、アルミニウム箔などの集電
材料を芯材として帯状の成形体に仕上げたものが用いら
れる。
【0028】特にLiNiO2 、LiCoO2 、LiM
2 4 などの充電時の開路電圧がLi基準で4V以上
を示すリチウム複合酸化物を正極活物質として用いる場
合には、高エネルギー密度が得られるので望ましい。特
に充電したLiCoO2 やLiNiO2 は、電解液溶媒
との反応開始温度がLiMn2 4 より低く、負極の発
熱によって正極の熱暴走温度に達しやすいので、本発明
の効果がより顕著に発揮される。
【0029】また、本発明の有機電解液を用いて有機電
解液二次電池を構成するにあたって、負極に用いる材料
としては、リチウムイオンをドープ・脱ドープできるも
のであればよく、たとえば、黒鉛、熱分解炭素類、コー
クス類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物の焼成体、
メソカーボンマイクロビーズ、炭素繊維、活性炭などの
炭素材料あるいはSi、Sn、Inなどの酸化物などを
用いることができる。
【0030】負極に炭素材料を用いる場合、該炭素材料
は下記の特性を持つものが望ましい。すなわち、その
(002)面の層間距離d002 に関しては、0.35n
m以下が望ましく、より望ましくは0.345nm以
下、さらに望ましくは0.34nm以下である。また、
c軸方向の結晶子の大きさLcは、3nm以上が望まし
く、より望ましくは8nm以上、さらに望ましくは25
nm以上である。そして、その平均粒径は8〜15μ
m、特に10〜13μmが望ましく、純度は99.9%
以上が望ましい。
【0031】
【実施例】つぎに、実施例をあげて本発明をより具体的
に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限
定されるものではない。
【0032】実施例1 メチルエチルカーボネートとエチレンカーボネートとを
体積比76:24で混合し、この混合溶媒100容量部
に対してトリ−2−エチルヘキシルトリメリテート〔C
6 3 (COOC8 173 〕を1容量部添加して混合
し、LiPF6を1.4mol/l溶解させて有機電解
液を調製した。
【0033】これとは別に、正極活物質としてのLiC
oO2 に導電助剤としてリン状黒鉛を質量比100:7
で加えて混合し、この混合物と、ポリフッ化ビニリデン
をN−メチルピロリドンに溶解させた溶液とを混合して
スラリーにした。この正極合剤スラリーを70メッシュ
の網を通過させて大きなものを取り除いた後、厚さ20
μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の両面に均一
に塗付して乾燥し、その後、ローラプレス機により圧縮
成形し、切断した後、リード体を溶接して、帯状の正極
を作製した。
【0034】つぎに、黒鉛系炭素材料(ただし、層間距
離d002 =0.337nm、c軸方向の結晶子サイズL
c=95nm、平均粒径10μm、純度99.9%とい
う特性を持つ黒鉛系炭素材料)90質量部を、フッ化ビ
ニリデン10質量部をN−メチルピロリドンに溶解させ
た溶液と混合してスラリーにした。この負極合剤スラリ
ーを70メッシュの網を通過させて大きなものを取り除
いた後、厚さ10μmの帯状の銅箔からなる負極集電体
の両面に均一に塗付して乾燥し、その後、ローラプレス
機により圧縮成形し、切断した後、リード体を溶接し
て、帯状の負極を作製した。
【0035】前記帯状正極を厚さ25μmの微孔性ポリ
エチレンフィルムを介して上記帯状負極に重ね、渦巻状
に巻回して渦巻状電極体とした後、外径18mmの有底
円筒状の電池ケース内に充填し、正極および負極のリー
ド体の溶接を行った。ここで、負極の充放電容量は、こ
の電池の通常充電条件(1400mAの定電流で充電
し、4.1Vに達した後は4.1Vの定電圧で充電する
操作を2時間30分行う)では、85mAh/cm3
あった。
【0036】つぎに上記有機電解液を電池ケース内に注
入し、該有機電解液がセパレータなどに充分に浸透した
後、封口し、予備充電、エイジングを行い、図1に示す
構造の筒形の有機電解液二次電池を作製した。
【0037】図1に示す電池について概略的に説明する
と、1は前記の正極で、2は前記の負極である。ただ
し、図1では、繁雑化を避けるため、正極1や負極2の
作製にあたって使用された集電体などは図示しておら
ず、これらの正極1と負極2はセパレータ3を介して渦
巻状に巻回され、渦巻状電極体として、有機電解液と共
に、ステンレス鋼製の電池ケース4内に収容されてい
る。
【0038】上記有機電解液には前記のようにトリ−2
−エチルヘキシルトリメリテートを含有させており、上
記電池ケース4は負極端子を兼ねていて、その底部には
絶縁体5が配置され、渦巻状電極体上にも絶縁体6が配
置されている。そして、電池ケース4の開口部には環状
の絶縁パッキング7を介して封口体8が配置され、電池
ケース4の開口端部の内方への締め付けにより電池内部
を密閉構造にしている。ただし、上記封口体8には、電
池内部に発生したガスをある一定圧力まで上昇した段階
で電池外部に排出して、電池の高圧下での破裂を防止す
るための可逆式のベント機構が組み込まれている。
【0039】実施例2 トリ−2−エチルヘキシルトリメリテートに代えてジブ
チルフタレート〔C64 (COOC4 9 2 〕を用
いた以外は実施例1と同様に有機電解液を調製し、該有
機電解液を用いた以外は実施例1と同様に筒形の有機電
解液二次電池を作製した。
【0040】比較例1 トリ−2−エチルヘキシルトリメリテートに代えてジメ
チルフタレート〔C64 (COOCH3 2 〕を用い
た以外は実施例1と同様に有機電解液を調製し、該有機
電解液を用いた以外は実施例1と同様に筒形の有機電解
液二次電池を作製した。
【0041】比較例2 トリ−2−エチルヘキシルトリメリテートに代えてトル
エンを用いた以外は実施例1と同様に有機電解液を調製
し、該有機電解液を用いた以外は実施例1と同様に筒形
の有機電解液二次電池を作製した。
【0042】比較例3 有機電解液にトリ−2−エチルヘキシルトリメリテート
を含有させなかった以外は実施例1と同様に有機電解液
を調製し、該有機電解液を用いた以外は実施例1と同様
に筒形の有機電解液二次電池を作製した。
【0043】比較例4 エチレンカーボネートとメチルエチルカーボネートとの
比率を体積比で1:1にした以外は比較例3と同様に有
機電解液を調製し、該有機電解液を用いた以外は実施例
1と同様に筒形の有機電解液二次電池を作製した。
【0044】上記実施例1〜2および比較例1〜4の電
池を、1400mAで2.75Vまで放電した後140
0mAの定電流で充電し、4.18Vに達した後は4.
18Vの定電圧に保つ条件で2時間30分の充電を行っ
た。その後、電池を40℃の恒温槽に入れて2時間後に
取り出し、木製で溝をきった電池ホルダー上に置き、軸
部の直径が3mmのステンレス鋼製の釘を電池の側面中
心に直角にかつ速やかに電池外径の1/2の深さまで刺
し、異常発熱の有無を調べた。その結果を表1に示す。
【0045】この試験には実施例1〜2、比較例1〜4
の電池とも20個ずつを用い、表1には試験に供した電
池個数を分母に示し、異常発熱のあった電池個数を分子
に示す態様で異常発熱の割合を示す。上記40℃での1
/2釘刺し試験は安全性を確認する試験としてきわめて
苛酷な条件下での試験である。
【0046】
【表1】
【0047】表1に示すように、本発明の有機電解液を
用いた実施例1〜2の電池は、有機電解液中の鎖状エス
テルが50体積%を超えているにもかかわらず異常発熱
の割合が少なく、有機電解液中に炭素数が4個以上のア
ルキル基を有する非イオン性芳香族化合物を含有させ、
かつ全電解液溶媒中にエチレンカーボネートを10体積
%以上含有させることによって釘刺し試験での安全性が
向上することがわかる。特に実施例1のように、非イオ
ン性芳香族化合物のアルキル基の炭素数が5個以上の場
合は、より効果が大きくなる。しかし、比較例1〜2の
電池のように、有機電解液中に含有させる非イオン性芳
香族化合物のアルキル基の炭素数が少ない場合は効果が
小さい。その中でも、比較例2のようにアルキル基がベ
ンゼン環に直接結合しているよりも、比較例1のように
アルキル基がCOO基を介してベンゼン環に結合してい
るものの方が効果が大きい。また、比較例4のようにメ
チルエチルカーボネートなどの鎖状エステルが少なかっ
たり、あるいは鎖状エステルがエチル基だけを有する場
合には安全性がよく、炭素数が4個以上のアルキル基を
有する非イオン性芳香族化合物の添加の効果は少なくな
る傾向にある。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、全電
解液溶媒中で鎖状エステルが主溶媒として50体積%を
超えて用いられ、かつ少なくともメチル基を有する鎖状
エステルを電解液溶媒として用いた有機電解液におい
て、上記有機電解液中に炭素数が4個以上のアルキル基
を有する非イオン性芳香族化合物を含有させ、かつ全電
解液溶媒中にエチレンカーボネートを10体積%以上含
有させることによって、このような有機電解液を用いる
電池の安全性を改善することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機電解液を用いた有機電解液二次電
池の一例を模式的に示す部分断面斜視図である。
【符号の説明】
1 正極 2 負極 3 セパレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 和伸 大阪府茨木市丑寅一丁目1番88号 日立マ クセル株式会社内 Fターム(参考) 5H029 AJ12 AK02 AK03 AK05 AL02 AL06 AL07 AL08 AM02 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ02 BJ14 EJ04 EJ12 HJ02 HJ07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全電解液溶媒中で鎖状エステルが主溶媒
    として50体積%を超えて用いられ、かつ少なくともメ
    チル基を有する鎖状エステルを電解液溶媒として用いた
    有機電解液であって、上記有機電解液中に炭素数が4個
    以上のアルキル基を有する非イオン性芳香族化合物を含
    有させ、かつ全電解液溶媒中にエチレンカーボネートを
    10体積%以上含有させたことを特徴とする有機電解
    液。
  2. 【請求項2】 非イオン性芳香族化合物の炭素数が4個
    以上のアルキル基が、ベンゼン環に直接結合するかまた
    はCOO基を介してベンゼン環に結合していることを特
    徴とする請求項1記載の有機電解液。
  3. 【請求項3】 炭素数が4個以上のアルキル基がベンゼ
    ン環に直接結合した非イオン性芳香族化合物が、ブチル
    ベンゼンまたはシクロヘキシルベンゼンである請求項2
    記載の有機電解液。
  4. 【請求項4】 炭素数が4個以上のアルキル基がCOO
    基を介してベンゼン環に結合した非イオン性芳香族化合
    物が、トリメリット酸エステル、トリメリット酸エステ
    ルの誘導体またはジブチルフタレートである請求項2記
    載の有機電解液。
  5. 【請求項5】 アルキル基の炭素数が5個以上である請
    求項2〜4のいずれかに記載の有機電解液。
  6. 【請求項6】 全電解液溶媒中で鎖状エステルが65体
    積%を超えていることを特徴とする請求項1〜5のいず
    れかに記載の有機電解液。
  7. 【請求項7】 炭素数が4個以上のアルキル基を有する
    非イオン性芳香族化合物の有機電解液中での含有量が、
    電解液溶媒100容量部に対して0.1容量部以上10
    容量部以下である請求項1〜6のいずれかに記載の有機
    電解液。
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