JP2003108960A - 非接触型データ送受信体 - Google Patents

非接触型データ送受信体

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JP2003108960A
JP2003108960A JP2001300514A JP2001300514A JP2003108960A JP 2003108960 A JP2003108960 A JP 2003108960A JP 2001300514 A JP2001300514 A JP 2001300514A JP 2001300514 A JP2001300514 A JP 2001300514A JP 2003108960 A JP2003108960 A JP 2003108960A
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capacitance
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Toru Maruyama
徹 丸山
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Toppan Forms Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】物品などに貼り付けられた非接触型データ送受
信体を剥ぎ取るときに、予め設定されていたキャパシタ
ンスが変更されるようにし、非接触型データ送受信体を
利用したシステムのセキュリティを高めるようにする。 【解決手段】貼着層3に配したアンテナユニット6のキ
ャパシタンス変更手段10の少なくともその一部分を、
貼着層3に区分形成した強接着部11に重なるようにし
て配置し、貼着層3により被着体に貼り付けた後に剥ぎ
取りしたときに、キャパシタンス調整手段10における
強接着部11に対応する部分が被着体側に残ってアンテ
ナユニット6から分離するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非接触型データ送受
信体に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、非接触型ICラ
ベル・タグなどのように非接触状態でデータの送受信を
行ってデータの記録、消去などが行なえる情報記録メデ
ィア(RF−ID(Radio Frequency
IDentification))の用途に多く用いら
れる非接触型データ送受信体は、シート状の基材に、所
要のパターンにしたアンテナにICチップを実装したア
ンテナユニットを配置した構成を有している。上述した
ように、離れた位置にあるデータ読取機器(リーダーと
称されている)などとの間でデータをやり取りして、非
接触型データ送受信体側に予め記録されているデータを
読取りできることから、利用の具体的な一例としてはこ
の非接触型データ送受信体を値札ラベルや商品ラベルな
どの貼着タイプのものとして一般小売り店舗などで利用
されるようになってきている。そして、このような用途
では非接触型データ送受信体に予め商品情報などをデー
タとして記録させて利用しているため、不正な取り扱い
に対処する必要がある。例えば、一般小売り店舗におい
て、Aの非接触型データ送受信体が取り付けられたBの
製品からそのAの送受信体を剥ぎ取り、他のCの製品に
貼り付けてそのCの製品をBの製品に見せかけるような
不正操作が行われる可能性がある。
【0003】このことから商品などの被着体に貼った非
接触型データ送受信体を剥ぎ取るときにこの送受信体自
体が自動的に破壊されるようにすることが対策として考
えられる。しかしながら、従来から有る基本的な非接触
型データ送受信体はフィルム基材上にアンテナユニット
が形成され、さらに樹脂で覆われているために、注意深
く行なう不正な剥ぎ取り操作で構造的な破壊を生じさせ
ることが困難である。また、非接触型データ送受信体と
しては紙基材にアンテナユニットを形成した構造のもの
も提案されているが、この送受信体にあってもアンテナ
ユニットが紙やフィルムに覆われていて、同様に注意深
く行なう不正な剥ぎ取り操作では構造的な破壊を生じさ
せることができない。即ち、現在の非接触型データ送受
信体は送受信体自体の信頼性を高めることに主眼が置か
れていて、送受信体の破壊などによりシステムのセキュ
リティを確保するものとはなっていない。
【0004】ところで、非接触型データ送受信体にあっ
ては、アンテナに、いわゆるコンデンサ様態のキャパシ
タンス調整部が設けられていて、アンテナユニットの製
造の際にキャパシタンスを所定の値に設定している。こ
のキャパシタンス調整部は導電材からなる少なくとも一
つのキャパシタンス調整子がアンテナに接続されたもの
であり、例えば、アンテナの印刷形成時に一体にして形
成されている。そして、前述のキャパシタンスを所要の
値に設定するときには、いくつかのキャパシタンス調整
子をアンテナから分断するようにしており、レーザーに
て切ったり、カッターにて切ったりしている。なお、印
刷やエッチングを問わずにアンテナが作成された非接触
型データ送受信体のキャパシタンスを調整する場合、ア
ンテナが細くなるようにアンテナを削ることも行われて
いる。
【0005】このように非接触型データ送受信体におけ
る上述のキャパシタンスの調整に際し、キャパシタンス
調整子をアンテナから分断して、キャパシタンスを初期
の値から設定の値に変更している。そして、キャパシタ
ンス調整子を分断すればキャパシタンスの値が変化する
ことから、キャパシタンスを所定の値としたアンテナに
おいて、キャパシタンス調整子を分断すると、リーダと
の間で通常には通信が行なえなくなる。本発明ははこの
点に着目して本発明に至った。そこで、本発明は上記事
情に鑑み、物品などに貼り付けられた非接触型データ送
受信体を剥ぎ取るときに、予め設定されていたキャパシ
タンスが変更されるようになることを課題とし、非接触
型データ送受信体を利用したシステムのセキュリティを
高めるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を考慮
してなされたもので、基材片面に貼着層を設け、該貼着
層に、キャパシタンス変更手段を有するアンテナにIC
チップを接続してなるアンテナユニットを配して、被着
体に貼着可能な非接触型データ送受信体であって、前記
貼着層は、該貼着層におけるキャパシタンス変更手段の
対応領域中の少なくとも一部分に位置して前記キャパシ
タンス変更手段と重なる強接着力の強接着部とこの強接
着部を除く領域の基材片面に位置して前記強接着部より
接着力の弱い弱接着部とからなることを特徴とする非接
触型データ送受信体を提供して、上記課題を解消するも
のである。そして、上記発明は、上記キャパシタンス変
更手段の全てが上記強接着部と重なる配置に設けられて
いるものとすることが可能である。
【0007】
【作用】本発明にあっては、アンテナユニットのアンテ
ナに接続したキャパシタンス変更手段の少なくとも一部
分が強接着部と重なるように設けられることとなり、非
接触型データ送受信体を貼着層により被着体に貼り付け
た後に剥ぎ取りしたときに、キャパシタンス調整手段の
強接着部に対応する部分が被着体側に残ってアンテナユ
ニットから分離するようにしているので、被着体から剥
ぎ取った非接触型データ送受信体のキャパシタンスの値
は、設定された値と異なるものとなり、よって、アンテ
ナの共振周波数がずれ通信距離が短くなる。そのため、
キャパシタンス強制手段が欠損している非接触型データ
送受信体を他の被着体に貼り付けた状態で、通常のよう
にリーダ側へのデータ読み込みなどを行なわせようとし
ても、設定されたキャパシタンスの下で通信(データの
やり取り)を行なう仕様のリーダとの間では、その通信
が行なえなかったり通信が途切れるなどして通信不良と
なる。
【0008】上記非接触型データ送受信体自体には予め
記録されているデータが消えずに残っているとともに、
その非接触型データ送受信体とリーダとの間で全く通信
が行なえなくなるというものではなく、通常の状態とは
異なる通信距離としたりリーダ側での共振周波数などを
変更することで非接触型データ送受信体と通信が行な
え、データが読み出せる。よって、上述のように一旦、
剥がした非接触型データ送受信体を、他の被着体に貼っ
ていた場合では、読み出したデータと被着体とを目視確
認にてチェックすることで、データで示される被着体情
報と被着体とが相違することが判断できるようになる。
そして、不用意に非接触型データ送受信体を捲り上げて
しまって貼り戻したものでもキャパシタンスが変更され
ているため、読み取り不良が生じる。しかし、上述のよ
うにして非接触型データ送受信体からデータを読み出せ
ば、データが示す被着体情報と被着体とは一致すること
になり、故意ではなく、不用意な取り扱いでキャパシタ
ンス調整子が分断されてキャパシタンスの値が変わった
ものであることが判断できるようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】つぎに本発明を実施の形態に基づ
いて詳細に説明する。図1から図3は非接触型データ送
受信体1における第一の実施例を示していて、該非接触
型データ送受信体1は紙や合成樹脂フィルムなどとした
薄形の基材2の片面側を貼着層3として各種の被着体に
貼り付けることができるようにしていて、この貼着層3
に、導電材からなるアンテナ4にICチップ5を設けた
アンテナユニット6が位置しているものである。まず、
図1から図3に示す非接触型データ送受信体1の例にお
いて、基材2の貼着層3は、基材片面全面に粘着剤や接
着剤を層状に塗布してなるユニット支持層7の上に上記
アンテナユニット6が配されている。アンテナユニット
6は上述したようにアンテナ4にICチップ5を接続し
たものであり、アンテナ4の端子部分に、ICチップ5
を有する別成形されたインターポーザ部材9を通常の手
法により重ね合わせ接合している。また、このアンテナ
ユニット6のアンテナ4にはキャパシタンス変更手段1
0が設けられていて、それぞれがアンテナ4の一つのル
ープに接続している複数のキャパシタンス変更子10a
からこのキャパシタンス変更手段10が構成されてい
る。
【0010】この例においてアンテナユニット6自体の
形成作業は上記ユニット支持層7の上で行われるもので
はなく、予めアンテナ4とインターポーザ部材9とを一
体としたものがこのユニット支持層7の上に配される。
アンテナユニット6のアンテナ4は、剥離性のある図示
しない基材の上に、スクリーン印刷手法を用いた導電材
のパターン印刷、インクジェット手法を用いた導電材の
パターン印刷、ディスペンス手法を用いた導電材による
パターン形成、蒸着手法を用いた導電材のパターン形成
などにより行なう。上記キャパシタンス変更手段10
も、これと同様にして、このアンテナ4と一体にして形
成される。また、インターポーザ部材9は、所要の基材
に前記アンテナの端部それぞれに対応した接続端子を形
成し、この接続端子を跨ぐようにしてICチップ5を実
装している。そして、インターポーザ部材9における前
記接続端子をアンテナ4の端部に導電接着剤などを介し
て接着することで、アンテナ4にICチップ5を設けた
アンテナユニット6を得ている。その後、このアンテナ
ユニット6をユニット支持層7の上に転写して支持させ
ている。
【0011】上記ユニット支持層7におけるアンテナユ
ニット6の上記キャパシタンス変更手段10が位置する
対応領域中において、ユニット支持層7を構成している
接着剤や粘着剤より接着力の強い接着剤を、前記キャパ
シタンス変更手段10のキャパシタンス変更子10a全
てが重なるパターンにして設けた強接着部11が位置し
ていて、さらにこの強接着部11を除く基材片面全域に
前記ユニット支持層7の粘着剤や接着剤による弱接着部
12が配されていて、このユニット支持層7は強接着部
11と弱接着部12とに区分形成されている。即ち、非
接触型データ送受信体1を貼着層3側から見たときに、
この貼着層3の領域は強接着部11が位置する部分と弱
接着部12が位置する部分とに区分されている。このよ
うにアンテナユニット6はキャパシタンス変更手段10
を強接着部11に位置した状態でユニット支持層7の
上、即ち、貼着層3に配されていることから、この貼着
層3を被着体に合せることで、非接触型データ送受信体
1をその被着体に貼り合わせることができる。なお、ア
ンテナユニット6がユニット支持層7に転写される前の
時点で、所定のキャパシタンスの値を設定するために一
つ、あるいは複数のキャパシタンス変更子10aが予め
アンテナ4から分断(非導通状態)しておく場合もあ
る。
【0012】上記構造の非接触型データ送受信体1で
は、貼着層3での強接着部11にアンテナユニット6の
キャパシタンス変更手段10が対応位置していることか
ら、この強接着部11とキャパシタンス変更手段10と
の間では剥離困難な状態となっているものであり、そし
て、非接触型データ送受信体1が被着体に貼り付けられ
た場合には、前記強接着部11によりキャパシタンス変
更手段10が被着体に強固に貼り付けられた状態とな
る。よって、この非接触型データ送受信体1を被着体に
貼り付けた後にその被着体から剥ぎ取った場合には、強
接着部11を構成している強接着剤とこの強接着部11
に対応していたキャパシタンス変更手段10とが被着体
側に残り、剥ぎ取った非接触型データ送受信体1は図4
に示すようにキャパシタンス変更手段10が欠損し、予
め設定されたキャパシタンスの値が変化してリーダとの
間での通信を行なっても通信不良となる状態を有したも
のとなる。そのため、剥ぎ取ったこの非接触型データ送
受信体1を他の被着体に貼り付けても、通常の読み取り
作業ではリーダとの間でデータの送受信が行なえず、リ
ーダ側の読取条件を変更して読取するなどのチェックを
要するものであることが判断できるようになる。そし
て、読み出されたデータが示す貼着体情報と貼着体との
対比を人間にて行なうことで不正に非接触型データ送受
信体1が貼り変えられたものであることが判断できる。
【0013】上記非接触型データ送受信体1は、貼着層
3のユニット支持層7における一部分を強接着部11と
し、この強接着部11にアンテナユニット6のキャパシ
タンス変更手段10が対応するようにして配され、被着
体に貼り付けられた非接触型データ送受信体1を剥ぎ取
った時に、強接着部11に対応したキャパシタンス変更
手段10が被着体側に残って非接触型データ送受信体1
のキャパシタンスが所定の値から変更されるようにした
ものである。なお、この例ではキャパシタンス変更手段
10における複数のキャパシタンス変更子10a全てが
前記強接着部11に対応するようにしているが、一部の
キャパシタンス変更子10aにのみに強接着部11が対
応するようにしてもよい。そして、初期のキャパシタン
ス調整用として利用されるキャパシタンス変更子がある
場合は、強接着部11を対応させないようにする。
【0014】図4は図1から図3に示す実施の形態を変
形した例を示している。上記実施の例にあっては、基材
2の片面に位置しているユニット支持層7に対して強接
着力の接着剤を塗布して強接着部11を設けるととも
に、その強接着力の接着剤が塗布されていない部分を前
記ユニット支持層7からなる弱接着力の弱接着部12と
したが、図4に示す例にあっては、ユニット支持層7を
構成する接着剤や粘着剤自体を、キャパシタンス変更手
段10の対応領域とそれ以外の領域とで異なるようにし
たものであり、キャパシタンス変更手段10の対応領域
において強接着力の接着剤を直接基材2に塗布して強接
着部11とし、それ以外の領域に弱接着力の接着剤を塗
布して弱接着部12としている。このように、基材2に
直接強接着力の接着剤を塗布して強接着部11を設ける
ようにすることも可能である。
【0015】上記実施の例においては強接着部11の上
にキャパシタンス変更手段10が、重ね合わされている
ものであるが、本発明はこれに限定されるものではな
い。さらなる変形の例を表した図5に示すように上記ユ
ニット支持層7にアンテナユニット6を転写した後、そ
のアンテナユニット6におけるキャパシタンス変更手段
10の上に強接着剤を塗布して強接着部11を形成する
ことが可能であり、キャパシタンス変更手段10を覆う
ようにして強接着剤を塗布してなる強接着部11とその
他の領域のユニット支持層7自体による弱接着部12と
で、貼着層3を区分形成するようにしてもよい。
【0016】本発明の非接触型データ送受信体1は、予
め作成されたアンテナユニットを基材側に転写する形態
に限定されない。図6から図8はその他の例を示してい
る。この例でのアンテナユニット6は、アンテナ4が基
材2に直接形成されているものであって、基材2の前記
アンテナ4が形成されたアンテナ形成面2aに接着層1
4を介して保護シート15に貼り合わせている。この例
におけるアンテナユニット6にあっては、上記例とは異
なってインターポーザ部材を用いず、基材2に形成され
たアンテナ4の端子部の内、一方の端子部からジャンパ
部材16を渡して他方の端子部に近接させ、その間にI
Cチップ5を実装により接続している。そして、図示さ
れているように前記アンテナ形成面2aとは反対側のキ
ャパシタンス形成面2bにキャパシタンス変更手段10
が設けられていて、基材2を貫通するスルーホールなど
の導通手段17を介してアンテナ4の最内側のループと
キャパシタンス変更手段10の接続端10bとが接続さ
れている。
【0017】上記キャパシタンス形成面2b中におい
て、キャパシタンス変更手段10が設けられる対応領域
には強接着部11が配されていて、上記接続端10bを
除くキャパシタンス変更手段10がこの強接着部11の
領域中に積層されている。図示されているようにこの例
におけるキャパシタンス変更手段10は一つのキャパシ
タンス変更子10aから形成されている。また、基材2
のキャパシタンス形成面2bにおいて上記強接着部11
と接続端10bとを除く領域に、強接着部11より接着
力の弱い接着剤を塗布してなる弱接着部12が設けられ
ており、キャパシタンス形成面2b側における貼着層3
はこの強接着部11と弱接着部12とに区分形成されて
いる。これによって、貼着層3を被着体に面しさせた状
態で非接触型データ送受信体1を貼り付ければ、前記キ
ャパシタンス変更手段10が被着体に相対するようにな
るとともに、キャパシタンス変更手段10の周辺におい
て表出していた強接着部11も直接被着体に接着する状
態となる。よって、被着体に貼り付けた非接触型データ
送受信体1を剥ぎ取るようにすれば強接着部11とキャ
パシタンス変更手段10とがともに基材2から離れて、
そのキャパシタンス変更手段10が被着体側に残るよう
になる。よって、上述した実施の例と同じようにこの非
接触型データ送受信体1を被着体に貼り付けた後にその
被着体から剥ぎ取った場合、その剥ぎ取った非接触型デ
ータ送受信体1は図8に示すようにキャパシタンス変更
手段10が欠損し、予め設定されたキャパシタンスの値
が変化してリーダとの間での通信を行なっても通信不良
となる状態を有したものとなり、リーダ側で通信不良と
してチェックできるようになる。なお、図5において示
した変形の例と同じようにキャパシタンス変更手段10
を基材2のキャパシタンス形成面2bに直接形成したの
ち、このキャパシタンス変更手段10に強接着部11を
重ねるようにして形成してもよい。
【0018】アンテナユニットを形成する上で、ICチ
ップとアンテナの接続はワイヤボンディングによるもの
やハンダボールを使用する方法など公知の如何なる方法
も採用することが可能である。例えば、ICチップとア
ンテナの接続を確立し、固定化するために接着層を介在
させるようにしてもよい。この接着層としては、公知の
異方導電性フィルム(ACF(Anisotropic
Conductive Film))、上述の異方導
電性ペースト(ACP(Anisotropic Co
nductive Paste))、絶縁樹脂(NCP
(Non−Conductive Paste))、両
面接着テープなどを用いて形成でき、塗布法は、ディス
ペンス法、印刷法、スプレー法などの公知の方法で行な
える。ICチップの接続端子部には、通常、金属電解メ
ッキ、スタッド、無電解金属メッキ、導電性樹脂の固定
化などによるバンプを形成するが、実装の際に、必要な
圧力および接着層形成材料に応じて、熱、光、高周波な
どの電磁波、超音波などのエネルギーを与えても構わな
い。実装の後、さらに固定化を十分にするために、後硬
化を行なってもよい。実装後に、IC実装部を物理的或
いは化学的な衝撃から守るために、実装部全体あるいは
一部をグローブトップ材のアンダーフィル材などで、被
覆保護してもよい。
【0019】つぎに本発明の非接触型データ送受信体を
下記部材から図1から図3に示す構成とし、被着体から
の剥ぎ取りに際してキャパシタンス変更手段の分断の有
無を検討した。 (1)剥離基材(帝人・デュポンフィルム株式会社製
テトロンA−31)に対して、導電材である導電インキ
(藤倉化成株式会社製 FA−353)を用いてアンテ
ナパターンを印刷し、150℃、30分の加熱を行なっ
てアンテナ(キャパシタンス変更手段が接続されてい
る)を形成したのち、ICチップを実装してアンテナユ
ニットを形成した。 (2)粘着剤を備える基材としたタックフィルム(日東
電工株式会社製 No5091)の前記粘着剤の塗布面
(ユニット支持層)における所要位置(キャパシタンス
健康手段10を位置させる部分を含む領域)に、強接着
剤を塗工した。 (3)上記(1)のアンテナユニットが形成されている
剥離基材と、上記(2)の基材とを、強接着剤塗工部分
にキャパシタンス変更手段が対応するようにして重ね合
わせ、2kg/cm2、40℃の条件の下で貼り合わせ
た。この後、剥離基材を除去してアンテナユニットをユ
ニット支持層に転写して、非接触型データ送受信体を得
た。 なお、強接着部を形成する上記強接着剤は、エスレック
BM−S(ポリビニルブチラール:積水化学株式会社
製)を2質量部、エスレックBL−S(ポリビニルブチ
ラール:積水化学株式会社製)を2質量部、ルトナール
A−50(ポリビニルエーテル:BASF)を3質量部
とし、これらを混合してエタノールで固形分60%に希
釈したものとした。この非接触型データ送受信体をSU
S板に貼り付け、剥がしたところ強接着部とキャパシタ
ンス変更手段がSUS板側に残った。
【0020】また、非接触型データ送受信体を下記部材
から図5に示す構成とし、被着体からの剥ぎ取りに際し
てキャパシタンス変更手段の分断の有無を検討した。 (1)剥離基材(帝人・デュポンフィルム株式会社製
テトロンA−31)に対して、導電材である導電インキ
(藤倉化成株式会社製 FA−353)を用いてアンテ
ナパターンを印刷し、150℃、30分の加熱を行なっ
てアンテナ(キャパシタンス変更手段が接続されてい
る)を形成したのち、ICチップを実装してアンテナユ
ニットを形成した。 (2)粘着剤を備える基材としたタックフィルム(日東
電工株式会社製 No531)に上記(1)のアンテナ
ユニットが形成されている剥離基材を重ね合わせ、2k
g/cm2、40℃の条件の下で貼り合わせた。 (3)上記(2)のアンテナユニットにおけるキャパシ
タンス変更手段にUV粘着剤を印刷し、これに1J/c
2のUV光を照射して強接着部を形成し、非接触型デ
ータ送受信体を得た。 なお、強接着部を形成するためのUV粘着剤は、TEA
1000(メタクリル変性ポリブタジエン系オリゴマ
ー:日本曹達株式会社製)を20質量部、M310(3
官能アクリレート:東亜合成株式会社製)を40質量
部、イルガキュアー184(光重合開始剤:チバガイギ
ー株式会社製)8質量部を混合したものである。この非
接触型データ送受信体をSUS板に貼り付け、剥がした
ところ強接着部とキャパシタンス変更手段がSUS板側
に残った。
【0021】上記各非接触型データ送受信体には予めI
−CODE(コード情報)を入力し、リーダとの通信距
離を測定したところ、30cmであった。そして、剥ぎ
取りした非接触型データ送受信体に対して通信距離を測
定したがリーダーとの通信が行なえなかった。
【0022】また、上記第一の実施の例(図1から図
3)と第二の実施の例(図6から図8)の非接触型デー
タ送受信体1を作成して、キャパシタンス変更子やキャ
パシタンス変更手段の分断を手作業にて行ない、キャパ
シタンス変更手段の欠損度合いに応じてリアクタンス、
キャパシタンス、共振周波数、通信距離が変化するかど
うかを計測し、その結果を表1、表2に示した。表1、
表2に示されているように、キャパシタンス変更子の欠
損度合いに応じて、また、キャパシタンス変更手段自体
の有無によって、共振周波数、通信距離が変化すること
が確認できた。よって、被着体に貼り付けられている非
接触型データ送受信体の剥ぎ取りを行なった際に、キャ
パシタンス変更子やキャパシタンス変更手段が分断され
ることで、リーダ側で通信不良としてチェックできるも
のと判断できる。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、非接触型
データ送受信体を被着体に貼り付けた後にこの非接触型
データ送受信体を剥ぎ取りする際、強接着部の被着体に
対する接着力によりキャパシタンス変更手段の部分がア
ンテナユニットのアンテナから分断されるようにしてい
るため、この非折衝型データ送受信体ではキャパシタン
スの値が変更されることになり、リーダとの通常読取で
の通信不良が発生することから、キャパシタンスの値が
異なる非接触型データ送受信体をチェック対象として特
定できるようになる。そして、リーダ側の通信条件など
を変更してその非接触型データ送受信体との通信を行な
い、非接触型データ送受信体に記録されている被着体情
報とこの非折衝型データ送受信体が貼り付けられていた
被着体とのチェックを行なえば、一旦、剥がした非接触
型データ送受信体を、他の被着体に貼ったものである
か、或いは不用意な取り扱いでキャパシタンス変更手段
が分断されてキャパシタンスの値が変化したものである
かが判断できるようになる。よって、不正な非接触型デ
ータ送受信体の貼り変えを抑止する効果があり、非接触
型データ送受信体を利用したシステムのセキュリティを
高めるなど、実用性に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非接触型データ送受信体の第一の
例を貼着面側から見た状態で示す説明図である。
【図2】第一の例を図1X−X線に沿った断面で示す説
明図である。
【図3】第一の例において被着体から剥ぎ取った状態を
図1X−X線に沿った断面で示す説明図である。
【図4】第一の例の変形例を図1X−X線と同部の断面
で示す説明図である。
【図5】第一の例の変形例を図1X−X線と同部の断面
で示す説明図である。
【図6】第二の例を示すもので、(イ)は貼着面側から
見た状態で示す説明図、(ロ)は保護シート側から見た
状態を示す説明図である。
【図7】第二の例において基材の上にキャパシタンス変
更手段を配した状態を図6X−X線に沿った断面で示す
説明図である。
【図8】第二の例において被着体から剥ぎ取った状態を
図6X−X線に沿った断面で示す説明図である。
【符号の説明】
1…非接触型データ送受信体 2…基材 3…貼着層 6…アンテナユニット 10…キャパシタンス変更手段 11…強接着部 12…弱接着部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材片面に貼着層を設け、該貼着層に、キ
    ャパシタンス変更手段を有するアンテナにICチップを
    接続してなるアンテナユニットを配して、被着体に貼着
    可能な非接触型データ送受信体であって、 前記貼着層は、該貼着層におけるキャパシタンス変更手
    段の対応領域中の少なくとも一部分に位置して前記キャ
    パシタンス変更手段と重なる強接着力の強接着部とこの
    強接着部を除く領域の基材片面に位置して前記強接着部
    より接着力の弱い弱接着部とからなることを特徴とする
    非接触型データ送受信体。
  2. 【請求項2】上記キャパシタンス変更手段の全てが上記
    強接着部と重なる配置に設けられている請求項1に記載
    の非接触型データ送受信体。
JP2001300514A 2001-09-28 2001-09-28 非接触型データ送受信体 Pending JP2003108960A (ja)

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