JP2003107761A - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JP2003107761A
JP2003107761A JP2001297317A JP2001297317A JP2003107761A JP 2003107761 A JP2003107761 A JP 2003107761A JP 2001297317 A JP2001297317 A JP 2001297317A JP 2001297317 A JP2001297317 A JP 2001297317A JP 2003107761 A JP2003107761 A JP 2003107761A
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Japan
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chemical
substituted
group
unsubstituted
polycarbonate resin
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Application number
JP2001297317A
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English (en)
Inventor
Katsumi Abe
勝美 阿部
Chieko Inayoshi
智恵子 稲吉
Mitsutoshi Anzai
光利 安西
Masaki Okubo
正樹 大久保
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Hodogaya Chemical Co Ltd
Original Assignee
Hodogaya Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度、残留電位などの電子写真特性の向
上した、さらに耐久性にも優れた電子写真用感光体を提
供すること。 【解決手段】 電荷輸送物質として下記一般式[1] 【化1】 で表されるインダン化合物の1種または2種以上と、下
記一般式[2] 【化2】 で表されるポリカーボネート樹脂の1種または2種以上
とを含有する電子写真用感光体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真用感光体
に関する。詳しくは、感度が良く、耐久性に優れた電子
写真用感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真用感光体には、セレン、
酸化亜鉛、硫化カドミウム、シリコン等の無機系光導電
性物質が広く用いられてきた。これらの無機物質は多く
の長所を持っていると同時に、種々の欠点も有してい
た。例えばセレンは製造する条件が難しく、熱や機械的
衝撃で結晶化しやすいという欠点があり、酸化亜鉛や硫
化カドミウムは耐湿性や機械的強度に問題があり、また
増感剤として添加した色素により帯電や露光の劣化が起
こり、耐久性に欠ける等の欠点がある。シリコンも製造
する条件が難しい事と刺激性の強いガスを使用するため
コストが高く、湿度に敏感であるため取り扱いに注意を
要する。さらにセレンや硫化カドミウムには毒性の問題
もある。
【0003】近年、これらの無機感光体の有する欠点を
克服する目的で種々の有機化合物を用いた有機感光体が
研究され、広く使用されるに至っている。有機感光体に
は電荷発生剤と電荷輸送剤を結着樹脂中に分散させた単
層感光体と、電荷発生層と電荷輸送層に機能を分離した
積層感光体がある。機能分離型と称されているこのよう
な感光体の特徴はそれぞれの機能に適した材料を広い範
囲から選択できることであり、任意の性能を有する感光
体を容易に作製し得ることから多くの研究が進められて
きた。
【0004】以上述べたように、電子写真用感光体に求
められる基本的な性能や高い耐久性などの要求を満足さ
せるため、新規な材料の開発やそれらの組み合わせ等、
種々の改良が成されてきたが、未だ十分なものが得られ
ていないのが現状である。
【0005】上述の一つの例として、特定の電荷輸送剤
に対して結着樹脂を変化させて種々の感光体を形成した
場合、結着樹脂の種類が感光体の膜物性および電子写真
特性に影響することが一般的に知られている。例えばス
チルベン系電荷輸送剤に対してポリスチレン樹脂を結着
樹脂として感光体を作製した場合、ドリフト移動度や感
度で表される電子写真特性は向上するが、逆に膜は脆く
なり膜物性が低下する。またアクリル酸エステル樹脂を
結着樹脂として感光体を作製した場合、膜物性は良好と
なるが、電子写真特性は低下する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、高感度
かつ耐久性に優れた電子写真用感光体について鋭意検討
したところ、インダン化合物およびポリカーボネート樹
脂を含有する電子写真用感光体が、高感度かつ耐久性に
優れていることをつきとめた。本発明の目的はインダン
化合物およびポリカーボネート樹脂を組み合わせること
により、感度、残留電位などの電子写真特性の向上し
た、更に耐久性にも優れた電子写真用感光体を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性支持体
上に下記一般式[1]
【0008】
【化29】
【0009】〔式中、Ar1は置換もしくは無置換のア
リール基を表し、Ar2は置換もしくは無置換のフェニ
レン基、置換もしくは無置換のナフチレン基、置換もし
くは無置換のビフェニレン基、または置換もしくは無置
換のアントリレン基を表し、Wは水素原子、置換もしく
は無置換のアルキル基または置換もしくは無置換のアリ
ール基を表し、Xは置換もしくは無置換のアリール基、
下記一般式[2]
【0010】
【化30】
【0011】で表される1価基または下記一般式[3]
【0012】
【化31】
【0013】(式中、R1は水素原子、低級アルキル基
または低級アルコキシ基を表し、R2は水素原子、ハロ
ゲン原子または低級アルキル基を表し、Yは水素原子ま
たは置換もしくは無置換のアリール基を表し、mおよび
nは0〜4の整数を表す。)で表される1価基を表
す。〕で表されるインダン化合物の1種または2種以上
と、下記一般式[4]
【0014】
【化32】
【0015】〔式中、R3およびR4は各々独立に水素
原子、置換もしくは無置換のアルキル基または置換もし
くは無置換のアリール基を表し、R3とR4が共同で環
を形成しても良く、R5、R6、R7、R8、R9、R
10、R11およびR12は各々独立に水素原子、置換
もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のア
リール基またはハロゲン原子を表し、pは正の整数を表
し、qは0または正の整数を表し、pとqは式0≦q/
p≦2を満足する関係にあり、Zは置換もしくは無置換
の炭素数が1〜5のアルキレン基、置換もしくは無置換
の4,4’−ビフェニレン基または下記一般式[5]
【0016】
【化33】
【0017】(式中、R13およびR14は各々独立に
水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基または置換
もしくは無置換のアリール基を表し、R13とR14で
共同で環を形成しても良く、R15、R16、R17お
よびR18は各々独立に水素原子、置換もしくは無置換
のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基または
ハロゲン原子を表し、rは0または1〜3の整数を表
す。)で表される2価基を表す。〕で表されるポリカー
ボネート樹脂の1種または2種以上とを、インダン化合
物とポリカーボネート樹脂の重量比2:8ないし7:3
の関係を維持しつつ、含有することを特徴とする電子写
真用感光体である。ただし、ポリカーボネート樹脂を1
種のみ用いる場合においては、一般式[4]で表される
ポリカーボネート樹脂の構造がR3およびR4がメチル
基で、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11
およびR12が水素原子で、qが0である場合は除かれ
る。本発明の電子写真用感光体を使用することによっ
て、感度、残留電位等の電子写真特性を向上させること
ができ、さらに高耐久性をも満足することができるもの
である。
【0018】前記一般式[1]〜一般式[3]で表され
るインダン化合物の、電荷輸送剤の具体例として次のも
のが挙げられる。
【0019】(電荷輸送剤No.1)
【化34】
【0020】(電荷輸送剤No.2)
【化35】
【0021】(電荷輸送剤No.3)
【化36】
【0022】(電荷輸送剤No.4)
【化37】
【0023】(電荷輸送剤No.5)
【化38】
【0024】(電荷輸送剤No.6)
【化39】
【0025】(電荷輸送剤No.7)
【化40】
【0026】(電荷輸送剤No.8)
【化41】
【0027】(電荷輸送剤No.9)
【化42】
【0028】(電荷輸送剤No.10)
【化43】
【0029】(電荷輸送剤No.11)
【化44】
【0030】(電荷輸送剤No.12)
【化45】
【0031】(電荷輸送剤No.13)
【化46】
【0032】(電荷輸送剤No.14)
【化47】
【0033】(電荷輸送剤No.15)
【化48】
【0034】(電荷輸送剤No.16)
【化49】
【0035】(電荷輸送剤No.17)
【化50】
【0036】(電荷輸送剤No.18)
【化51】
【0037】(電荷輸送剤No.19)
【化52】
【0038】(電荷輸送剤No.20)
【化53】
【0039】(電荷輸送剤No.21)
【化54】
【0040】(電荷輸送剤No.22)
【化55】
【0041】(電荷輸送剤No.23)
【化56】
【0042】(電荷輸送剤No.24)
【化57】
【0043】(電荷輸送剤No.25)
【化58】
【0044】(電荷輸送剤No.26)
【化59】
【0045】(電荷輸送剤No.27)
【化60】
【0046】(電荷輸送剤No.28)
【化61】
【0047】(電荷輸送剤No.29)
【化62】
【0048】(電荷輸送剤No.30)
【化63】
【0049】前記一般式[4]および[5]で示される
ポリカーボネート樹脂の具体例を示すが、本発明に使用
されるポリカーボネート樹脂は、これらの具体例に限定
されるものではない。
【0050】
【化64】
【0051】
【化65】
【0052】
【化66】
【0053】
【化67】
【0054】
【化68】
【0055】
【化69】
【0056】
【化70】
【0057】
【化71】
【0058】
【化72】
【0059】
【化73】
【0060】
【化74】
【0061】
【化75】
【0062】
【化76】
【0063】
【化77】
【0064】
【化78】
【0065】
【化79】
【0066】
【化80】
【0067】
【化81】
【0068】
【化82】
【0069】
【化83】
【0070】
【化84】
【0071】
【化85】
【0072】
【化86】
【0073】本発明の電子写真用感光体は、前記したイ
ンダン化合物を1種または2種以上含有し、さらに前記
したポリカーボネート樹脂を1種または2種以上含有し
た感光層を有するものである。
【0074】
【発明の実施の形態】感光層の形態としては種々のもの
が存在するが、本発明の電子写真用感光体の感光層とし
てはそのいずれも採用することができる。代表例として
図1〜図6にそれらの感光体を示した。
【0075】図1および図2では、導電性支持体1上に
電荷発生物質を主成分として含有する電荷発生層2と電
荷輸送物質およびポリカーボネート樹脂を主成分として
含有する電荷輸送層3との積層体よりなる感光層4を設
ける。このとき、図3および図4に示すように、感光層
4は導電性支持体上に設けた電荷を調整するためのアン
ダーコート層5を介して設けても良く、最外層として保
護層8を設けても良い。また本発明においては、図5お
よび図6に示すように前記電荷発生物質7を電荷輸送物
質を主成分とする層6中に溶解または分散させて成る感
光層4を導電性支持体1上に直接、あるいはアンダーコ
ート層5を介して設けても良い。
【0076】本発明の感光体は次のようにして常法に従
って製造することができる。例えば、前述した一般式
[1]で表されるインダン化合物と一般式[4]で表さ
れるポリカーボネート樹脂を適当な溶剤中に溶解し、必
要に応じて電荷発生物質、電子吸引性化合物あるいは酸
化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、可塑剤、顔料、そ
の他添加剤を添加して塗布液を調製する。この塗布液を
導電性支持体上に塗布、乾燥して数μmから数十μmの
感光層を形成させることにより、感光体を製造すること
ができる。電荷発生層と電荷輸送層の二層よりなる感光
層の場合は、一般式[1]で表されるインダン化合物と
一般式[4]で表されるポリカーボネート樹脂を適当な
溶剤中に溶解して、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、可塑剤、顔料、その他添加剤を添加して調製された
塗布液を、電荷発生層の上に塗布するか、または上記塗
布液を塗布して得られる電荷輸送層の上に電荷発生層を
形成させることにより製造することができる。また、こ
のようにして製造される感光体には必要に応じて、アン
ダーコート層、保護層を設けても良い。
【0077】本発明の感光体において、インダン化合物
とポリカーボネート樹脂を使用するときの両者の重量比
は2:8ないし7:3である。好ましい使用量としては
インダン化合物とポリカーボネート樹脂の重量比が3:
7ないし6:4の場合である。
【0078】本発明の感光層が形成される導電性支持体
として、周知の電子写真用感光体に使用されている材料
が使用できる。アルミニウム、アルミニウム合金、ステ
ンレス、銅、亜鉛、バナジウム、モリブデン、クロム、
チタン、ニッケル、インジウム、金や白金等の金属ドラ
ム、シートあるいはこれらの金属のラミネート物、蒸着
物、また金属粉末、カーボンブラック、ヨウ化銅、高分
子電解質の導電性物質を適当なバインダーとともに塗布
して導電処理したプラスチックフィルム、プラスチック
ドラム、紙、紙管、あるいは導電性物質を含有させるこ
とにより導電性を付与したプラスチックフィルムやプラ
スチックドラム等を使用することができる。
【0079】また、必要に応じて導電性支持体と感光層
との間に樹脂または樹脂と顔料を含むアンダーコート層
を設けてもよい。アンダーコート層に分散する顔料は、
一般に用いられる粉体でよいが、近赤外に吸収の殆ど無
い白色、またはこれに近いものが高感度化を考えた場合
に望ましい。このような顔料としては、例えば酸化チタ
ン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化ジルコ
ニウム、アルミナ、シリカに代表されるような金属酸化
物などが挙げられ、吸湿性がなく環境変動の少ないもの
が望ましい。
【0080】また、アンダーコート層に用いる樹脂とし
ては、その上に感光層を溶剤で塗布することを考え合わ
せると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂が
望ましい。このような樹脂としてはポリビニルアルコー
ル、ガゼイン、ポリアクリル酸ナトリウムなどの水溶性
樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロンなど
のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹
脂、エポキシ樹脂などの三次元網目構造を形成する硬化
型樹脂などが挙げられる。
【0081】本発明における電荷発生層は、電荷発生
剤、結着樹脂、および必要に応じて添加される添加剤な
どよりなり、その製法としては、例えば塗工法、蒸着
法、CVD法などが挙げられる。
【0082】電荷発生剤としては、各種結晶型のチタニ
ルフタロシアニン、Cu−KαのX線回折スペクトルに
おける回折角2θ±0.2°が9.3、10.6、1
3.2、15.1、20.8、23.3、26.3に強
いピークを有するチタニルフタロシアニン、回折角2θ
±0.2°が7.5、10.3、12.6、22.5、
24.3,25.4、28.6に強いピークを有するチ
タニルフタロシアニン、回折角2θ±0.2°が9.
6、24.1、27.2に強いピークを有するチタニル
フタロシアニン、τ型、X型等の各種結晶型のメタルフ
リーフタロシアニン、銅フタロシアニン、アルミニウム
フタロシアニン、亜鉛フタロシアニン、α型、β型、Y
型オキソチタニルフタロシアニン、コバルトフタロシア
ニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロルアル
ミニウムフタロシアニン、クロルインジウムフタロシア
ニン等のフタロシアニン系顔料。トリフェニルアミン骨
格を有するアゾ顔料(特開昭53−132347号公報
に記載)、カルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭
53−95033号公報に記載)、フルオレン骨格を有
するアゾ顔料(特開昭54−22834号公報に記
載)、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭
54−12742号公報に記載)、ビススチルベン骨格
を有するアゾ顔料(特開昭54−17733号公報に記
載)、ジベンゾチオフェン骨格を有するアゾ顔料(特開
昭54−21728号公報に記載)、ジスチリルベンゼ
ン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−133445号
公報に記載)、ジスチリルカルバゾール骨格を有するア
ゾ顔料(特開昭54−17734号公報に記載)、ジス
チリルオキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭
54−2129号公報に記載)、スチルベン骨格を有す
るアゾ顔料(特開昭53−138229号公報に記
載)、カルバゾール骨格を有するトリスアゾ顔料(特開
昭57−195767、同57−195768号各公報
に記載)、アントラキノン骨格を有するアゾ顔料(特開
昭57−202545号公報に記載)、ジフェニルポリ
エン骨格を有するビスアゾ顔料(特開昭59−1298
57号、同62−267363号、同64−79753
号、特公平3−34503号、同4−52459号各公
報に記載)のアゾ系顔料。ペリレン酸無水物、ペリレン
酸イミド等のペリレン顔料。アントラキノン誘導体、ア
ンスアンスロン誘導体、ジベンズピレンキノン誘導体、
ピラントロン誘導体、ビオラントロン誘導体およびイソ
ビオラントロン誘導体等の多環キノン顔料。ジフェニル
メタンおよびトリフェニルメタン系顔料。シアニンおよ
びアゾメチン系顔料。インジゴイド系顔料、ビスベンズ
イミダゾール系顔料、アズレニウム塩、ピリリウム塩、
チアピリリウム塩、ベンゾピリリウム塩、スクエアリリ
ウム塩などがある。これらは単独で、または必要に応じ
て2種以上混合して用いてもよい。
【0083】結着樹脂としては、特に限定されることな
く、例えばポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエ
ステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリスチレン、ポ
リアクリレート、ポリメタクリレート、ポリビニルブチ
ラール、ポリビニルアセタール、ポリビニルホルマー
ル、ポリビニルアルコール、ポリアクリロニトリル、ポ
リアクリルアミド、スチレン−アクリル共重合体、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン共重合体、ポリスルホン、ポリエーテルスルホ
ン、シリコン樹脂、フェノキシ樹脂などがある。これら
は単独で、または必要に応じて2種以上混合して用いて
もよい。
【0084】必要に応じて用いられる添加剤としては、
例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、分散剤、粘着剤、増
感剤などが挙げられる。以上のような材料を用いて作製
された電荷発生層の膜厚は、0.1〜2.0μmであ
り、好ましくは0.1〜1.0μmである。
【0085】本発明における電荷輸送層は、電荷輸送剤
と結着樹脂および必要に応じて電子受容物質と添加剤を
溶剤に溶解し、それを電荷発生層上または導電性支持体
上、アンダーコート層上に塗工後、乾燥させて形成する
ことができる。
【0086】用いられる溶剤としては、電荷輸送剤、結
着樹脂、電子受容物質、添加剤を溶解させるものなら、
特に限定されることなく、例えば、テトラヒドロフラ
ン、1,4−ジオキサン、メチルエチルケトン、シクロ
ヘキサノン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルム
アミド、酢酸エチル等の極性有機溶剤、トルエン、キシ
レン、クロロベンゼン等の芳香族有機溶剤、クロロホル
ム、トリクロロエチレン、ジクロロメタン、1,2−ジ
クロロエタン、四塩化炭素等の塩素系炭化水素溶剤等を
使用することができる。これらは単独で、または必要に
応じて2種以上混合して用いてもよい。
【0087】また、本発明の感光層には感度の向上や残
留電位の減少、或いは反復使用時の疲労低減を目的とし
て電子受容物質を含有させることができる。このような
電子受容性物質としては例えば、無水コハク酸、無水マ
レイン酸、ジブロモ無水コハク酸、無水フタル酸、テト
ラクロロ無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、3
−ニトロ無水フタル酸、4−ニトロ無水フタル酸、無水
ピロメリット酸、無水メリット酸、テトラシアノエチレ
ン、テトラシアノキノジメタン、o−ジニトロベンゼ
ン、m−ジニトロベンゼン、1,3,5−トリニトロベ
ンゼン、p−ニトロベンゾニトリル、ピクリルクロライ
ド、キノンクロルイミド、クロラニル、ブロマニル、ジ
クロルジシアノ−p−ベンゾキノン、アントラキノン、
ジニトロアントラキノン、2,3−ジクロロ−1,4−
ナフトキノン、1−ニトロアントラキノン、2−クロロ
アントラキノン、フェナントレンキノン、テレフタラル
マレノニトリル、9−アントリルメチリデンマレノニト
リル、9−フルオレニリデンマロノニトリル、ポリニト
ロ−9−フルオレニリデンマロノニトリル、4−ニトロ
ベンズアルデヒド、9−ベンゾイルアントラセン、イン
ダンジオン、3,5−ジニトロベンゾフェノン、4−ク
ロロナフタル酸無水物、3−ベンザルフタリド、3−
(α−シアノ−p−ニトロベンザル)−4,5,6,7
−テトラクロロフタリド、ピクリン酸、o−ニトロ安息
香酸、p−ニトロ安息香酸、3,5−ジニトロ安息香
酸、ペンタフルオロ安息香酸、5−ニトロサリチル酸、
3,5−ジニトロサリチル酸、フタル酸、メリット酸、
その他の電子親和力の大きい化合物を挙げることができ
る。
【0088】必要に応じて用いられる添加剤としては、
例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、消光剤、分
散剤、潤滑剤などが上げられる。酸化防止剤としては、
2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,
6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、
2−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,
4−ジ−メチル−6−tert−ブチルフェノール、
2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノ−
ル、ブチル化ヒドロキシアニソール、プロピオン酸ステ
アリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル、α-トコフェロール、β-トコフェロ
ール、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4
−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリ
ノ)−1,3,5−トリアジン、オクタデシル−3−
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート、3,5−ジ−tert−ブチル
−4−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチ
ルエステル、2,4−ビス〔(オクチルチオ)メチル〕
−o−クレゾール、イソオクチル−3−(3,5−ジ−
tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート等のモノフェノール系化合物。トリエチレングリ
コール−ビス〔3−(3−tert−ブチル−5−メチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,
6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−te
rt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト〕、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5
−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート〕、2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート〕、N,N’−ヘキサメチレンビ
ス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−
ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス−(3,5−ジ
−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソ
シアヌレート、2,2−チオビス(4−メチル−6−t
ert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス
(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、
4,4’−ブチリデン−ビス−(3−メチル−6−te
rt−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−
tert−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1,
3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ter
t−ブチルフェニル)ブタン等のポリフェノール系化合
物が挙げられる。これらモノフェノール系化合物および
ポリフェノール系化合物は単独で用いても、あるいは2
種以上を混合して用いてもよい。また紫外線吸収剤およ
び光安定剤と混合して用いてもよい。
【0089】紫外線吸収剤としては、2−(5−メチル
−2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
[2−ヒドロキシ−3,5−ビス(α,α−ジメチルベ
ンジル)フェニル]−ベンゾトリアゾール、2−(3,
5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−5
−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−tert−ブチル
−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリア
ゾール、2−(3,5−ジ−tert−アミル−2−ヒ
ドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒ
ドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−[2−ヒドロキシ−3−(3,4,
5,6−テトラ−ヒドロフタルイミド−メチル)−5−
メチルフェニル]等のベンゾトリアゾール系化合物。2
−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒド
ロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2,
2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒ
ドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,
2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2
−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、
4−ドデシロキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン等の
ベンゾフェノン系化合物。またベンゾエート系化合物、
シアノアクリレート系化合物、修酸アニリド系化合物、
トリアジン系化合物等についても市販のものが好適に用
いられる。これらの紫外線吸収剤は単独で用いても、あ
るいは2種以上を混合して用いてもよい。また光安定剤
および酸化防止剤と混合して用いてもよい。
【0090】光安定剤としては、コハク酸ジメチル・1
−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,
2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、ポリ
{[6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミ
ノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル]
[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)イミノ]}、N,N’−ビス
(3−アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビ
ス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,
3,5−トリアジン縮合物、ビス(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)セ
バケート、2−(3,5−ジーtert−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロン酸ビス
(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)等のヒンダードアミン系化合物等が挙げられる。こ
れらの光安定剤は単独で用いても、あるいは2種以上を
混合して用いてもよい。また紫外線吸収剤および酸化防
止剤と混合して用いてもよい。
【0091】また添加剤として、一つの分子中に酸化防
止剤および紫外線吸収剤の機能を兼ね備えた化合物を添
加してもよい。具体的には、6−(2−ベンゾトリアゾ
リル)−4−tert−ブチル−6’−tert−ブチ
ル−4’−メチル−2,2’−メチレンビスフェノー
ル、6−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−tert−
ブチル−4’,6’−ジ−tert−ブチル−2,2’
−メチレンビスフェノール、6−(2−ベンゾトリアゾ
リル)−4−tert−ブチル−4’,6’−ジ−te
rt−アミル−2,2’−メチレンビスフェノール、6
−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−tert−ブチル
−4’,6’−ジ−tert−オクチル−2,2’−メ
チレンビスフェノール、6−(2−ベンゾトリアゾリ
ル)−4−tert−オクチル−6’−tert−ブチ
ル−4’−メチル−2,2’−メチレンビスフェノー
ル、6−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−tert−
オクチル−4’,6’−ジ−tert−ブチル−2,
2’−メチレンビスフェノール、6−(2−ベンゾトリ
アゾリル)−4−tert−オクチル−4’,6’−ジ
−tert−アミル−2,2’−メチレンビスフェノー
ル、6−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−tert−
オクチル−4’,6’−ジ−tert−オクチル−2,
2’−メチレンビスフェノール、6−(2−ベンゾトリ
アゾリル)−4−メチル−6’−tert−ブチル−
4’−メチル−2,2’−メチレンビスフェノール、6
−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−メチル−4’,
6’−ジ−tert−ブチル−2,2’−メチレンビス
フェノール、6−(2−ベンゾトリアゾリル)−4−メ
チル−4’,6’−ジ−tert−アミル−2,2’−
メチレンビスフェノール、6−(2−ベンゾトリアゾリ
ル)−4−メチル−4’,6’−ジ−tert−オクチ
ル−2,2’−メチレンビスフェノール、等のベンゾト
リアゾール−アルキレンビスフェノール系化合物等が挙
げられる。これらの化合物は単独で用いても、あるいは
2種以上を混合して用いてもよい。また紫外線吸収剤お
よび酸化防止剤と混合して用いてもよい。
【0092】また、本発明の感光層には成膜性、可とう
性、機械的強度を向上させる目的で周知の可塑剤を含有
させても良い。可塑剤としては、例えばフタル酸エステ
ル、リン酸エステル、塩素化パラフィン、メチルナフタ
リン、エポキシ化合物、塩素化脂肪酸エステル等を使用
することができる。
【0093】感光体の表面には、必要に応じて表面保護
層を設けてもよい。用いられる材料としては、ポリエス
テル、ポリアミドなどの樹脂、またこれらの樹脂に電気
抵抗を調節できる金属、金属酸化物など混合して用いる
こともできる。この表面保護層は電荷発生剤の光吸収の
波長領域においてできるだけ透明であることが望まし
い。
【0094】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。実施例中の部は重量部を表わし、濃度は%を表す。
【0095】[実施例1]アルコール可溶性ポリアミド
(アミランCM−4000、東レ製)1重量部をメタノ
ール13重量部に溶解した。これに酸化チタン(タイペ
ークCR−EL、石原産業製)5重量部を加え、ペイン
トシェーカーで8時間分散し、アンダーコート層用塗布
液を作製した後、アルミ蒸着PETフィルムのアルミ面
上にワイヤーバーを用いて塗布乾燥し、厚さ1μmのア
ンダーコート層を形成した。
【0096】次にCu−KαのX線回折スペクトルにお
ける回折角2θ±0.2°が9.6、24.1、27.
2に強いピークを有するチタニルフタロシアニン(電荷
発生剤No.1)
【0097】
【化87】
【0098】1.5部をポリビニルブチラール樹脂(エ
スレックBL−S、積水化学工業(株)製)の3%シク
ロヘキサノン溶液50部に加え、超音波分散機で1時間
分散した。得られた分散液を上記アンダーコート層上に
ワイヤーバーを用いて塗布後、常圧下110℃で1時間
乾燥して膜厚0.6μmの電荷発生層を形成した。一
方、電荷輸送剤として下記インダン化合物(電荷輸送剤
No.1)
【0099】
【化88】
【0100】100部を下記ポリカーボネート樹脂(ポ
リカーボネート樹脂No.1)
【0101】
【化89】
【0102】の13.0%テトラヒドロフラン溶液96
2部に加え超音波をかけてインダン化合物を完全に溶解
させた。この溶液を前記の電荷発生層上にワイヤーバー
で塗布し、常圧下110℃で30分間乾燥して膜厚20
μmの電荷輸送層を形成し感光体を作製した。
【0103】[実施例2]実施例1においてポリカーボ
ネート樹脂No.1を用いる代わりに下記ポリカーボネ
ート樹脂(ポリカーボネート樹脂No.2)を用いる以
外は実施例1と同様にして感光体を作製した。
【0104】
【化90】
【0105】[実施例3]実施例1において電荷発生剤
No.1を用いる代わりに、Cu−KαのX線回折スペ
クトルにおける回折角2θ±0.2°が7.5、10.
3、12.6、22.5、24.3,25.4、28.
6に強いピークを有するチタニルフタロシアニン(電荷
発生剤No.2)を用い、電荷輸送剤No.1を用いる
代わりにインダン化合物(電荷輸送剤No.2)
【0106】
【化91】
【0107】を用い、それ以外は実施例1と同様にして
感光体を作製した。
【0108】[実施例4]実施例3においてポリカーボ
ネート樹脂No.1を用いる代わりにポリカーボネート
樹脂No.2を用いる以外は実施例3と同様にして感光
体を作製した。
【0109】[実施例5]実施例1において電荷発生剤
No.1を用いる代わりに、Cu−KαのX線回折スペ
クトルにおける回折角2θ±0.2°が9.3、10.
6、13.2、15.1、20.8、23.3、26.
3に強いピークを有するチタニルフタロシアニン(電荷
発生剤No.3)を用い、電荷輸送剤No.1を用いる
代わりにインダン化合物(電荷輸送剤No.3)
【0110】
【化92】
【0111】を用い、それ以外は実施例1と同様にして
感光体を作製した。
【0112】[実施例6]実施例5においてポリカーボ
ネート樹脂No.1を用いる代わりにポリカーボネート
樹脂No.2を用いる以外は実施例5と同様にして感光
体を作製した。
【0113】[実施例7]実施例5において電荷輸送剤
No.3を用いる代わりにインダン化合物(電荷輸送剤
No.4)
【0114】
【化93】
【0115】を用いる以外は実施例5と同様にして感光
体を作製した。
【0116】[実施例8]実施例7においてポリカーボ
ネート樹脂No.1を用いる代わりにポリカーボネート
樹脂No.2を用いる以外は実施例7と同様にして感光
体を作製した。
【0117】[実施例9]アルコール可溶性ポリアミド
(アミランCM−8000、東レ製)10重量部をメタ
ノール190重量部に溶解後、アルミ蒸着PETフィル
ムのアルミ面上にワイヤーバーを用いて塗布乾燥し、厚
さ1μmのアンダーコート層を形成した。次に電荷発生
剤として下記τ型メタルフリーフタロシアニン(電荷発
生剤No.4)
【0118】
【化94】
【0119】1.5部をポリビニルブチラール樹脂(エ
スレックBL−S、積水化学工業(株)製)の3%シク
ロヘキサノン溶液50部に加え、超音波分散機で1時間
分散した。得られた分散液を上記アンダーコート層上に
ワイヤーバーを用いて塗布後、常圧下110℃で1時間
乾燥して膜厚0.6μmの電荷発生層を形成した。
【0120】一方、電荷輸送剤として下記インダン化合
物(電荷輸送剤No.5)
【0121】
【化95】
【0122】100部をポリカーボネート樹脂No.1
の13.0%テトラヒドロフラン溶液962部に加え超
音波をかけてインダン化合物を完全に溶解させた。この
溶液を前記の電荷発生層上にワイヤーバーで塗布し、常
圧下110℃で30分間乾燥して膜厚20μmの電荷輸
送層を形成し感光体を作製した。
【0123】[実施例10]実施例9においてポリカー
ボネート樹脂No.1を用いる代わりにポリカーボネー
ト樹脂No.2を用いる以外は実施例9と同様にして感
光体を作製した。
【0124】[実施例11]実施例9において電荷発生
剤No.4を用いる代わりに、X型メタルフリーフタロ
シアニン(電荷発生剤No.5)を用い、電荷輸送剤N
o.5を用いる代わりにインダン化合物(電荷輸送剤N
o.6)
【0125】
【化96】
【0126】を用い、それ以外は実施例9と同様にして
感光体を作製した。
【0127】[実施例12]実施例11においてポリカ
ーボネート樹脂No.1を用いる代わりにポリカーボネ
ート樹脂No.2を用いる以外は実施例11と同様にし
て感光体を作製した。
【0128】[実施例13]実施例3において電荷輸送
剤No.2を用いる代わりに下記インダン化合物(電荷
輸送剤No.7)
【0129】
【化97】
【0130】を用いる以外は実施例3と同様にして感光
体を作製した。
【0131】[実施例14]実施例13においてポリカ
ーボネート樹脂No.1を用いる代わりにポリカーボネ
ート樹脂No.2と下記ポリカーボネート樹脂(ポリカ
ーボネート樹脂No.3)の8:2重量比の混合物を用
いる以外は実施例13と同様にして感光体を作製した。
【0132】
【化98】
【0133】[実施例15]実施例1においてポリカー
ボネート樹脂No.1を用いる代わりに下記ポリカーボ
ネート樹脂(ポリカーボネート樹脂No.4)を用いる
以外は実施例1と同様にして感光体を作製した。
【0134】
【化99】
【0135】[実施例16]実施例1においてポリカー
ボネート樹脂No.1を用いる代わりに下記ポリカーボ
ネート樹脂(ポリカーボネート樹脂No.5)を用いる
以外は実施例1と同様にして感光体を作製した。
【0136】
【化100】
【0137】[実施例17]実施例1においてポリカー
ボネート樹脂No.1を用いる代わりに下記ポリカーボ
ネート樹脂(ポリカーボネート樹脂No.6)を用いる
以外は実施例1と同様にして感光体を作製した。
【0138】
【化101】
【0139】[実施例18]実施例3において電荷輸送
剤No.2を用いる代わりに電荷輸送剤No.2とイン
ダン化合物(電荷輸送剤No.8)
【0140】
【化102】
【0141】の8:2重量比の混合物を用いる以外は実
施例3と同様にして感光体を作製した。
【0142】[実施例19]実施例18においてポリカ
ーボネート樹脂No.1を用いる代わりに下記ポリカー
ボネート樹脂No.2を用いる以外は実施例18と同様
にして感光体を作製した。
【0143】[実施例20]実施例7において電荷輸送
剤No.4を用いる代わりに電荷輸送剤No.4とイン
ダン化合物(電荷輸送剤No.9)
【0144】
【化103】
【0145】の8:2重量比の混合物を用いる以外は実
施例7と同様にして感光体を作製した。
【0146】[実施例21]実施例20においてポリカ
ーボネート樹脂No.1を用いる代わりに下記ポリカー
ボネート樹脂No.2を用いる以外は実施例20と同様
にして感光体を作製した。
【0147】[実施例22]電荷発生剤として下記ビス
アゾ顔料(電荷発生剤No.6)
【0148】
【化104】
【0149】1.0部およびポリビニルブチラール樹脂
(エスレックBL−S、積水化学工業(株)製)の5%
シクロヘキサノン溶液8.6部をシクロヘキサノン83
部に加え、ボールミルにて粉砕分散処理を48時間行っ
た。得られた分散液を導電性支持体であるアルミ蒸着P
ETフィルムのアルミ面上にワイヤーバーを用いて塗布
乾燥し、厚さ0.8μmの電荷発生層を形成した。一
方、電荷輸送剤として電荷輸送剤No.2、100部を
ポリカーボネート樹脂No.5の13.0%テトラヒド
ロフラン溶液962部に加え超音波をかけてインダン化
合物を完全に溶解させた。この溶液を前記の電荷発生層
上にワイヤーバーで塗布し、常圧下110℃で30分間
乾燥して膜厚20μmの電荷輸送層を形成し感光体を作
製した。
【0150】[実施例23]実施例22において電荷発
生剤No.6を用いる代わりに下記ビスアゾ顔料(電荷
発生剤No.7)を用いる以外は実施例22と同様にし
て感光体を作製した。
【0151】
【化105】
【0152】[実施例24]電荷発生剤として下記ビス
アゾ顔料(電荷発生剤No.8)
【0153】
【化106】
【0154】1.0部およびポリエステル樹脂(バイロ
ン200、東洋紡(株)製)の5%テトラヒドロフラン
溶液8.6部をテトラヒドロフラン83部に加え、ボー
ルミルにて粉砕分散処理を48時間行った。得られた分
散液を導電性支持体であるアルミ蒸着PETフィルムの
アルミ面上にワイヤーバーを用いて塗布乾燥し、厚さ
0.8μmの電荷発生層を形成した。一方、電荷輸送剤
として電荷輸送剤No.7、100部をポリカーボネー
ト樹脂No.2の13.0%テトラヒドロフラン溶液9
62部に加え超音波をかけてインダン化合物を完全に溶
解させた。この溶液を前記の電荷発生層上にワイヤーバ
ーで塗布し、常圧下110℃で30分間乾燥して膜厚2
0μmの電荷輸送層を形成し感光体を作製した。
【0155】[実施例25]実施例24において電荷発
生剤No.8を用いる代わりに下記トリスアゾ顔料(電
荷発生剤No.9)を用いる以外は実施例24と同様に
して感光体を作製した。
【0156】
【化107】
【0157】[比較例1]実施例1においてポリカーボ
ネート樹脂No.1を用いる代わりにポリカーボネート
樹脂No.3を用いる以外は実施例1と同様にして感光
体を作製した。
【0158】[比較例2]実施例3においてポリカーボ
ネート樹脂No.1を用いる代わりにポリカーボネート
樹脂No.3を用いる以外は実施例3と同様にして感光
体を作製した。
【0159】[比較例3]実施例10においてポリカー
ボネート樹脂No.2を用いる代わりにポリカーボネー
ト樹脂No.3を用いる以外は実施例10と同様にして
感光体を作製した。
【0160】[比較例4]実施例21においてポリカー
ボネート樹脂No.2を用いる代わりにポリカーボネー
ト樹脂No.3を用いる以外は実施例21と同様にして
感光体を作製した。
【0161】[比較例5]実施例24においてポリカー
ボネート樹脂No.2を用いる代わりにポリカーボネー
ト樹脂No.3を用いる以外は実施例24と同様にして
感光体を作製した。
【0162】[実施例1〜21、比較例1〜4]実施例
1〜21および比較例1〜4で作製した感光体を静電複
写紙試験装置(商品名「EPA−8100」)を用いて
電子写真特性評価を行った。まず感光体を暗所で−6.
5kVのコロナ放電を行い、このときの帯電電位V0を
測定した。次いで1.0μW/cm2の780nm単色
光で露光し、半減露光量E1/2(μJ/cm2)を求
めた。次にこの感光体を東洋精機社製ロータリーアブレ
ーションテスターで摩耗輪CS−10を用いて1500
回転、摩耗させた。結果を[表1]に示した。
【0163】
【表1】
【0164】[実施例22〜25、比較例5]実施例2
2〜25および比較例5で作製した感光体を静電複写紙
試験装置(商品名「EPA−8100」)を用いて電子
写真特性評価を行った。まず感光体を暗所で−6.0k
Vのコロナ放電を行い、このときの帯電電位V0を測定
した。次いで1.0Luxの白色光で露光し、半減露光
量E1/2(Lux・sec)を求めた。次にこの感光
体を東洋精機社製ロータリーアブレーションテスターで
摩耗輪CS−10を用いて1500回転、摩耗させた。
結果を[表2]に示した。
【0165】
【表2】
【0166】
【発明の効果】以上のように、本発明は電荷輸送剤とし
て特定の構造を有するインダン化合物と、結着樹脂とし
て特定の構造を有するポリカーボネート樹脂を組み合わ
せることによって、感度、残留電位等の電子写真特性の
向上した、かつ耐久性にも優れた電子写真用感光体を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】機能分離型電子写真用感光体の層構成を示す模
式断面図である。
【図2】機能分離型電子写真用感光体の層構成を示す模
式断面図である。
【図3】電荷発生層と導電性支持体との間にアンダーコ
ート層を設けた機能分離型電子写真用感光体の層構成を
示す模式断面図である。
【図4】電荷輸送層と導電性支持体との間にアンダーコ
ート層を設け、かつ電荷発生層上に保護層を設けた機能
分離型電子写真用感光体の層構成を示す模式断面図であ
る。
【図5】単層型電子写真用感光体の層構成を示す模式断
面図である。
【図6】感光層と導電性支持体との間にアンダーコート
層を設けた単層型電子写真用感光体の層構成を示す模式
断面図である。
【符号の説明】
1 導電性支持体 2 電荷発生層 3 電荷輸送層 4 感光層 5 アンダーコート層 6 電荷輸送物質含有層 7 電荷発生物質 8 保護層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 正樹 茨城県つくば市御幸が丘45番地 保土谷化 学工業株式会社筑波研究所内 Fターム(参考) 2H068 AA13 AA20 BA12 BA13 BA14 BB26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に下記一般式[1] 【化1】 〔式中、Ar1は置換もしくは無置換のアリール基を表
    し、Ar2は置換もしくは無置換のフェニレン基、置換
    もしくは無置換のナフチレン基、置換もしくは無置換の
    ビフェニレン基、または置換もしくは無置換のアントリ
    レン基を表し、Wは水素原子、置換もしくは無置換のア
    ルキル基または置換もしくは無置換のアリール基を表
    し、Xは置換もしくは無置換のアリール基、下記一般式
    [2] 【化2】 で表される1価基または下記一般式[3] 【化3】 (式中、R1は水素原子、低級アルキル基または低級ア
    ルコキシ基を表し、R2は水素原子、ハロゲン原子また
    は低級アルキル基を表し、Yは水素原子または置換もし
    くは無置換のアリール基を表し、mおよびnは0〜4の
    整数を表す。)で表される1価基を表す。〕で表される
    インダン化合物の1種または2種以上と、下記一般式
    [4] 【化4】 〔式中、R3およびR4は各々独立に水素原子、置換も
    しくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置換の
    アリール基を表し、R3とR4が共同で環を形成しても
    良く、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11
    およびR12は各々独立に水素原子、置換もしくは無置
    換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基また
    はハロゲン原子を表し、pは正の整数を表し、qは0ま
    たは正の整数を表し、pとqは式0≦q/p≦2を満足
    する関係にあり、Zは置換もしくは無置換の炭素数が1
    〜5のアルキレン基、置換もしくは無置換の4,4’−
    ビフェニレン基または下記一般式[5] 【化5】 (式中、R13およびR14は各々独立に水素原子、置
    換もしくは無置換のアルキル基または置換もしくは無置
    換のアリール基を表し、R13とR14で共同で環を形
    成しても良く、R15、R16、R17およびR18は
    各々独立に水素原子、置換もしくは無置換のアルキル
    基、置換もしくは無置換のアリール基またはハロゲン原
    子を表し、rは0または1〜3の整数を表す。)で表さ
    れる2価基を表す。〕で表されるポリカーボネート樹脂
    の1種または2種以上とを、インダン化合物とポリカー
    ボネート樹脂の重量比2:8ないし7:3の関係を維持
    しつつ、含有することを特徴とする電子写真用感光体。
    ただし、ポリカーボネート樹脂を1種のみ用いる場合に
    おいては、一般式[4]で表されるポリカーボネート樹
    脂の構造がR3およびR4がメチル基で、R5、R6、
    R7、R8、R9、R10、R11およびR12が水素
    原子で、qが0である場合を除く。
  2. 【請求項2】 一般式[4]で表されるポリカーボネー
    ト樹脂の1種または2種以上が、次の構造式で表される
    ポリカーボネート樹脂であることを特徴とする請求項1
    記載の電子写真用感光体。 【化6】 【化7】 【化8】 【化9】 【化10】 【化11】 【化12】 【化13】 【化14】 【化15】 【化16】 【化17】 【化18】 【化19】 【化20】 【化21】 【化22】 【化23】 【化24】 【化25】 【化26】 【化27】 【化28】
  3. 【請求項3】 一般式[1]で表されるインダン化合物
    の1種または2種以上と一般式[4]で表されるポリカ
    ーボネート樹脂の1種または2種以上との重量比が3:
    7ないし6:4の関係であることを特徴とする請求項1
    〜請求項2記載の電子写真用感光体。
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