JP2003107285A - 多芯フェルールとその製造方法及びそれを用いた多芯光コネクタ - Google Patents

多芯フェルールとその製造方法及びそれを用いた多芯光コネクタ

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JP2003107285A
JP2003107285A JP2001295953A JP2001295953A JP2003107285A JP 2003107285 A JP2003107285 A JP 2003107285A JP 2001295953 A JP2001295953 A JP 2001295953A JP 2001295953 A JP2001295953 A JP 2001295953A JP 2003107285 A JP2003107285 A JP 2003107285A
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ferrule
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hole
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Yoshihiro Kobayashi
善宏 小林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】多芯フェルールの各貫通孔の位置精度が低く、
また長期間の使用に供することができない。 【解決手段】複数の貫通孔3を有する円柱形の多芯フェ
ルール10であって、上記貫通孔3が多芯フェルール1
0の中心1から少なくとも1つの同心円2上に等間隔に
形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信等に使用さ
れる、多芯フェルールとその製造方法及び多芯フェルー
ルを用いた多芯光コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の貫通孔を備えた多芯フェル
ールは、その各貫通孔に接着剤を介して多芯光ファイバ
を挿通保持し、該光ファイバの先端面を他の光ファイバ
と光結合させてなる多芯光コネクタを形成し、光通信等
の光信号処理や、半導体レーザと光ファイバ等から構成
される半導体レーザモジュール等に多用されている。
【0003】かかる多芯光コネクタに用いられる多芯フ
ェルールは、図6に示すようにエポキシ樹脂等のプラス
チックからなり、光ファイバ21及びガイドピン24を
挿通するための複数の貫通孔23が同一平面内に互いに
平行となるよう形成されている。
【0004】また、上記多芯フェルールの各貫通孔23
に光ファイバ21を挿通保持するとともに、2本のガイ
ドピン24を両端の貫通孔23aに嵌合することによっ
て、光ファイバ21の先端面を結合端面とする多芯光コ
ネクタを形成している。
【0005】一対の多芯光コネクタ同士を接続する際
は、その位置決めとして上記2つのガイドピン24を貫
通孔23aに嵌合し、この2本のガイドピン24をもう
一方の多芯光コネクタ30の多芯フェルールに設けられ
た貫通孔23に嵌合することによって、高精度に位置決
めされた多芯光ファイバ21同士を光結合している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
多芯フェルールは、プラスチックからなるため、脱着の
繰り返しによってガイドピン24を挿通する貫通孔23
aが磨耗しやすく、多芯で一括接続されている光ファイ
バ21同士の位置ずれが生じてしまい、多芯光コネクタ
30として使用する際、接続損失が増大してしまうとい
う問題を有していた。
【0007】そこで、上述の問題を解決するため、高強
度で、耐磨耗性の優れたセラミックスで多芯フェルール
を作製することが検討されてきた。
【0008】しかし、セラミックス製の多芯フェルール
は、成形金型を精度よく作製しても、多芯フェルールの
形状が矩形断面であるために、成形時に貫通孔となる孔
を穿設するための圧力が均一に伝わらず、成形後に貫通
孔の位置ずれが生じやすく、その後の焼成における収縮
においても上記成形同様に形状が矩形断面であるため
に、さらに貫通孔の位置ずれが大きくなってしまうとい
う欠点を有していた。
【0009】また、上記多芯フェルールは貫通孔の個数
が多くなるのにともない、各貫通孔の間の距離ばらつき
が生じやすくなり、貫通孔の個数が3個以上の多いもの
になるほど、位置ずれが生じやすくなるという欠点を有
していた。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記従来の欠点に鑑みて
本発明の多芯フェルールは、複数の貫通孔を有する円柱
形状の多芯フェルールであって、上記貫通孔が多芯フェ
ルールの中心から少なくとも1つの同心円上に等間隔に
形成されていること特徴とするものである。
【0011】また、本発明の多芯フェルールは、上記同
心円を複数備え、その1つを基準同心円とし、他の同心
円上に上記基準同心円上に形成された貫通孔の整数倍の
貫通孔を形成することを特徴とするものである。
【0012】さらに、本発明の多芯フェルールは、セラ
ミックス原料を上記貫通孔の位置に対応するピンを有す
る金型によって押し出し成形し、得られた成形体を所定
温度で焼成することによって製造されることを特徴とす
るものである。
【0013】さらにまた、本発明の多芯光コネクタは、
上記多芯フェルールの貫通孔に光ファイバもしくは光フ
ァイバ及びガイドピンを挿通してなることを特徴とする
ものである。
【0014】本発明の多芯フェルールによれば、円柱形
状の多芯フェルールの貫通孔が、その中心から少なくと
も1つの同心円上に等間隔に形成されていることから、
成形時に貫通孔となる孔を形成する際、各孔に作用する
圧力が円柱形状の中心より均一に作用するため、得られ
た多芯フェルールの各貫通孔は等間隔で位置精度の高い
ものとし高精度な多芯フェルールを得ることができる。
【0015】また、本発明の多芯フェルールによれば、
上記同心円を複数備え、その1つを基準同心円として、
他の同心円上に上記基準同心円上に形成された貫通孔の
整数倍の貫通孔を形成することから、それぞれの同心円
の貫通孔が規則的に配置され、位置精度の高い多芯フェ
ルールを得ることができる。
【0016】さらに、本発明の多芯フェルールの製造方
法によれば、セラミックス原料を上記貫通孔の位置に対
応するピンを有する金型によって押し出し成形し、得ら
れた成形体を所定温度で焼成することによって得られる
ことから、貫通孔の位置が同心円状に等間隔に形成され
ているため、押し出し成形時に貫通孔となる孔を形成す
る際、セラミックス原料に均一に圧力が作用して各貫通
孔の位置精度を非常に高くすることができる。
【0017】さらにまた、本発明の多芯光コネクタは、
上記多芯フェルールの貫通孔に光ファイバもしくは光フ
ァイバ及びガイドピンを挿通してなることから、一対の
多芯光コネクタ同士の光ファイバが高精度に配置されて
いるため、結合時の接続損失を非常に小さくすることが
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づいて説明する。
【0019】図1(a)は、本発明の多芯フェルールの
一実施形態を示す平面図であり、図1(b)は同図
(a)のX−X線における端面図である。
【0020】本発明の多芯フェルール10は、先端面4
と後端面5と外周面6を有する円柱形状をなしており、
光ファイバを挿通保持するための複数の貫通孔3を有し
ている。
【0021】本発明の多芯フェルール10は、プラスチ
ックス、金属、セラミックス、ガラス等からなり、例え
ば、セラミックスからなる場合、所定のセラミックス原
料粉末を、押出成形や射出成形もしくはプレス成形等で
貫通孔3となる複数の孔を有する形状に成形した後、所
定温度にて焼成し、貫通孔の周囲をダイヤモンド砥粒を
用いた研磨加工もしくはYAGレーザ、エキシマレーザ
等を用いたレーザ加工によって仕上げ加工することによ
って作製される。
【0022】本発明の多芯フェルール10は、上記貫通
孔3が、多芯フェルール10の中心1から同心円2上に
等間隔に形成されていることが重要である。
【0023】上記各貫通孔3が中心1から放射状に規則
的に形成されていることによって、非常に位置精度が高
く、多芯光コネクタ等に用いた際の接続損失を小さくす
ることができる。これは、その製造工程において所定の
原料を成形金型によって成形する際、成形金型を精度よ
く作製しておけば、各貫通孔3が等間隔に、且つ中心1
より一定の距離で配置されているため、成形時の圧力が
均一に印加され、成形後の貫通孔3は位置ずれが生じに
くく、その後の焼成における収縮においても上記成形同
様に貫通孔3の位置ずれが生じにくい。そのため、後工
程である貫通孔3のダイヤモンド砥粒を用いた研磨加
工、YAGレーザ、エキシマレーザ等を用いたレーザ加
工による孔仕上げ工程においても成形、焼成時に生じた
微妙な各貫通孔3間の位置ずれを十分に修正でき、位置
精度の高い貫通孔3を形成することができる。
【0024】なお、上記貫通孔3は3個以上形成するこ
とが好ましく、貫通孔3の個数が3個以上と多くなるほ
ど、従来の多芯フェルールに比し、各貫通孔3間の距離
が一定となり、より位置精度の高いものとなる。さらに
は貫通孔3の個数が4個以上とすることがより好まし
く、多芯フェルール10に挿通保持される種々の光ファ
イバのうち、多芯光ファイバは4芯のものが一般的であ
るためである。
【0025】また、本発明の多芯フェルール10は、図
2(a)〜(d)に示すように、上記複数の貫通孔3が
先端側に小径孔7を備え、後端面5側に小径孔7に連続
する大径孔8を有していてもよい。これは、後に各貫通
孔3に挿通する光ファイバの種類によって種々選択さ
れ、図2(a)、(b)に示すように各貫通孔3が各小
径孔7にそれぞれ直結した複数の大径孔8が形成されて
いる場合には、各貫通孔3に単芯の光ファイバが挿通さ
れ、図2(c)、(d)に示すように複数の小径孔7に
1つの大径孔8が形成されている場合には多芯光ファイ
バを挿通して用いることができる。
【0026】さらに、本発明の多芯フェルール10は、
複数の同心円上に貫通孔3が形成されていてもよく、図
3に示すように、同心円2のさらに外周に同心円2aを
備え、そのうち同心円2を基準同心円2とし、該基準同
心円2上に等間隔に設けられた貫通孔3の整数倍の貫通
孔3aが他の同心円2a上に設けられていることが好ま
しい。例えば、基準同心円2上に4個の貫通孔3を形成
した場合、他の同心円2a上には基準同心円2上の貫通
孔3の個数(4個)の整数倍(1倍)の貫通孔3aが4
個形成されていることとなる。
【0027】このように複数の同心円上に貫通孔3を形
成することによって、基準同心円2上に配置した貫通孔
3の位置をもとに、他の同心円2a上に規則的な配列を
もって貫通孔3aを配置することができ、各同心円2及
び2a上の貫通孔3及び3aの位置精度をより優れたも
のとすることができる。
【0028】ここで、上記複数の同心円上に貫通孔を配
列する方法を図4に基づいて説明する。
【0029】先ず、多芯フェルール10の円形断面の中
心1から第一の同心円2上にn個の貫通孔3(第一の貫
通孔と称す)を360°/nの角度で等間隔に設け、こ
れを基準同心円2とする。
【0030】次に、第二の同心円2a上に上記貫通孔3
の個数nのα倍(整数倍)の貫通孔3aを形成する場
合、第一の貫通孔3を基準として第二の貫通孔3aは0
°の位置に360°/(n×α)の角度の等間隔に形成
される。また、第三の同心円2b上に上記貫通孔3の個
数nのβ倍(整数倍)の貫通孔3bを形成する場合、第
一の貫通孔3を基準として第三の貫通孔3bは360°
/(2×n×β)の位置に360°/(n×β)の角度
の等間隔に形成される。
【0031】具体的には、基準同心円2上に3個の貫通
孔3を形成する場合、各貫通孔3の間隔は120°とな
り、第二の同心円2a上に9個の貫通孔3aを形成する
と、基準同心円2上の貫通孔3を0°として40°間隔
で形成される。同様に、第三の同心円2b上に6個の貫
通孔2bを形成すると、基準同心円2上の貫通孔3より
30°ずれた位置に60°間隔で形成されることとな
る。
【0032】なお、上記同心円の数は1以上であれば本
発明の効果を得ることができ、また、基準同心円2上の
貫通孔3の位置を0°とし、他の同心円2b上の貫通孔
3bの位置を360°/(2×n×α)としたが、全て
の同心円2、2a、2b・・・上の貫通孔3、3a、3
b・・・に適用してもよい。
【0033】上述のような構造を有する多芯フェルール
10は、ジルコニア、アルミナ、窒化珪素、炭化珪素、
ムライト等のセラミックスからなることが好ましく、さ
らには、アルミナ、ジルコニア等の酸化物セラミックス
からなることがより好ましい。これらセラミックスは、
耐久性が高く、高温高湿条件においても形状の変化、材
質の変化がなく長期間の使用に供することができる。ま
た、上記セラミックスは、3点曲げ強度を300MPa
以上としておくと、多芯光コネクタの脱着時に必要以上
の横荷重がかけられた際、もしくは多芯光コネクタを誤
って落下させてしまった際の破断、破損を防止すること
ができる。
【0034】これらセラミックスの中でも、特にジルコ
ニアを主成分とするセラミックスが最適である。具体的
には、ZrO2を主成分とし、安定化剤としてY23
MgO、CaO、CeO2、Dy23等の一種以上を含
有するもので、正方晶の結晶を主体とした部分安定化ジ
ルコニアセラミックスを用いる。
【0035】このジルコニアセラミックスは平均結晶粒
径が0.1μm〜1.0μmであり、かつ気孔率が3%
以下であるものが適用可能である。ここで結晶粒径が
1.0μmを越えると結晶間の空隙が大きくなり良好な
外周面が得られず、また、原料混合時ボールミル等で粉
砕を行う時に安定して0.1μm以下に粒度を調整する
ことが困難であり、焼成後は結晶が粒成長するため更に
径が大きくなる為に0.1μm以上とした。気孔率はフ
ェルールの個体中に含まれる空隙の割合を百分率であら
わしたもので3%を越えると気孔部分が外周面粗度を悪
化させてしまうことになる。
【0036】次に、本発明の多芯フェルール10を用い
た多芯光コネクタについて図5に基いて説明する。
【0037】図5(a)〜(d)は、本発明の多芯フェ
ルール10を用いた多芯光コネクタ20を示す端面図で
あり、それぞれ1つの同心円上に4個の貫通孔3を有す
る多芯フェルール10を用いており、上記各貫通孔3に
光ファイバ11が接着剤13により固定されており、多
芯フェルール10の先端面4は光ファイバ11の先端面
と共に研磨仕上げされ結合端面を形成し、後端面5は光
ファイバ11の突出した部分の破断防止のため光ファイ
バ保持部材12によって固定されている。
【0038】図5(a)は、光ファイバ11の被覆部を
一つに束ねて貫通孔3の大径孔8で固定されているか、
もしくは多芯光ファイバが挿通されており、多芯フェル
ール10の後端面5から突出した部分は破断防止のため
に光ファイバ保持部材12が設けられている。この使用
用途としては、光パッケージ内で半導体レーザから出射
された光をレンズで集光し、多芯光コネクタ20の結合
端面の光ファイバ11に入射させる等がある。
【0039】また、同図(b)は、各小径孔7と連続し
た複数の大径孔8を有する貫通孔3が形成され、各貫通
孔3に単芯光ファイバ11を挿通保持してなり、その結
合端面は、長手方向の垂線に対して一定角度だけ傾斜し
た斜め研磨面を有する。
【0040】さらに、同図(c)は、多芯フェルール1
0の先端面4から単芯光ファイバ11が突出して挿通保
持され、光ファイバ11の先端部11aは平面、斜め平
面、球面、斜め球面、楔形状、円錐形状等の様々な形状
をなし、該先端面11aから光を入射させる役目を果た
す。このような形状を有する多芯光コネクタ20は、主
に光パッケージに用いられる。
【0041】またさらに、同図(d)は、多芯フェルー
ル10の貫通孔3に単心光ファイバ11が挿通保持され
るとともに、多芯フェルール10の外周面6側の同心円
上に設けられて貫通孔3には、ガイドピン14が保持さ
れている。該ガイドピン14は、貫通孔3の奥まで入り
込まないよう部材を挿入するか接着剤を注入する等のガ
イドピンストッパ15が設けられている。特に、多芯フ
ェルール10をセラミックスで形成することによって、
高硬度の材質からなるガイドピン14を繰り返し脱着し
ても多芯フェルール10に欠け等が生じることはなく、
長期間の使用に供する多芯光コネクタ20を得ることが
できる。
【0042】また、上記多芯光コネクタ20における多
芯フェルール10の貫通孔3には、光ファイバ11もし
くは光ファイバ11及びガイドピン14が挿通され、ガ
イドピン14を挿通する貫通孔3も上述と同様に、多芯
フェルール10の中心1の同心円2上に等間隔に配置さ
れることによって、多芯光コネクタ20として用いた際
の光ファイバ11の接続損失を高めることができる。
【0043】なお、上記多芯光コネクタ20に用いられ
る多芯フェルール10には、その一部に切り欠き等から
なる方向表示部を設けることによって、一対の多芯光コ
ネクタ20を接続する際の位置決めを容易にすることが
できる。
【0044】これら多芯光コネクタ20は、上述の多芯
フェルール10を用いることによって、その光ファイバ
11の位置精度が優れているため、一対の多芯光コネク
タを結合させる際の接続損失が非常に小さくすることが
できる。
【0045】なお、本発明の多芯フェルール10及び多
芯光コネクタ20は、上述の実施形態に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば種々
の変更は可能である。
【0046】
【実施例】ここで、本発明の実施例を説明する。
【0047】本発明の図1に示すような多芯フェルール
試料と、比較例として図6に示すような矩形断面の多芯
フェルール試料を各10個作製した。
【0048】本発明試料及び比較例試料ともに、ジルコ
ニアセラミックスを貫通孔の内径をφ0.126mm、
貫通孔を12個、各貫通孔3、31aの間隔を0.25
0mm、全長を6.0mmとする金型を用いて押し出し
成形を行い、焼成後その各貫通孔間の距離を測定した。
なお、本発明試料は、1つの同心円上に中心より30°
の間隔で12個設けた。
【0049】上記測定は、本発明試料は各貫通孔間の距
離を12箇所で、比較例試料は11箇所でレーザ変位計
によって測定し、基準寸法である0.250mmとの差
を算出し、その最大値を表1に示す。
【0050】なお、製品としては、焼成後に各貫通孔を
研磨等の仕上げ加工を行うが、本実施例においては、焼
成肌のままで測定した。
【0051】
【表1】
【0052】表1より明らかなように、比較例試料であ
る従来の多芯フェルール試料は、貫通孔間の距離の誤差
が0.0028〜0.0132mmであり、平均値が
0.0079mm、ばらつきが0.00281と大きい
のに対し、本発明の多芯フェルール試料における各貫通
孔間の距離の誤差は、0.0006〜0.0028mm
でであり、その平均値が0.0018mm、ばらつき
0.00065と比較例に比し、非常に位置精度の高い
ことが判った。
【0053】
【発明の効果】本発明の多芯フェルールによれば、円柱
形状の多芯フェルールの貫通孔が、その中心から少なく
とも1つの同心円上に等間隔に形成されていることか
ら、成形時に貫通孔となる孔を形成する際、各孔に作用
する圧力が円柱形状の中心より均一に作用するため、得
られた多芯フェルールの各貫通孔は等間隔で位置精度の
高いものとし高精度な多芯フェルールを得ることができ
る。
【0054】また、本発明の多芯フェルールによれば、
上記同心円を複数備え、その1つを基準同心円として、
他の同心円上に上記基準同心円上に形成された貫通孔の
整数倍の貫通孔を形成することから、それぞれの同心円
の貫通孔が規則的に配置され、位置精度の高い多芯フェ
ルールを得ることができる。
【0055】さらに、本発明の多芯フェルールの製造方
法によれば、セラミックス原料を上記貫通孔の位置に対
応するピンを有する金型によって押し出し成形し、得ら
れた成形体を所定温度で焼成することによって得られる
ことから、貫通孔の位置が同心円状に等間隔に形成され
ているため、押し出し成形時に貫通孔となる孔を形成す
る際、セラミックス原料に均一に圧力が作用して各貫通
孔の位置精度を非常に高くすることができる。
【0056】さらにまた、本発明の多芯光コネクタは、
上記多芯フェルールの貫通孔に光ファイバもしくは光フ
ァイバ及びガイドピンを挿通してなることから、一対の
多芯光コネクタ同士の光ファイバが高精度に配置されて
いるため、結合時の接続損失を非常に小さくすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の多芯フェルールの一実施形態
を示す平面図であり、(b)はそのX−X線における端
面図である。
【図2】(a)は本発明の多芯フェルールの第2の実施
形態を示す平面図であり、(b)はそのそのY−Y線に
おける端面図である。であり、(c)は本発明の多芯フ
ェルールの第3の実施形態を示す平面図であり、(d)
はそのZ−Z線における端面図である。
【図3】(a)は本発明の多芯フェルールの第4の実施
形態を示す平面図であり、(b)はそのA−A線におけ
る端面図である。
【図4】本発明の多芯フェルールの貫通孔の配列を説明
する図である。
【図5】(a)〜(d)は本発明の多芯光コネクタを示
す端面図である。
【図6】従来の多芯光コネクタを示す斜視図である。
【符号の説明】
1:中心 2:同心円 3:貫通孔 4:先端面 5:後端面 6:外周面 7:小径孔 8:大径孔 10:多芯フェルール 11:光ファイバ 11a:先端部 12:光ファイバ保持部材 13:接着剤 14:ガイドピン 15:ガイドピンストッパ 20:多芯光コネクタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ファイバもしくは光ファイバ及びガイド
    ピンを挿通するための複数の貫通孔を有する円柱形状の
    多芯フェルールであって、上記貫通孔が多芯フェルール
    の中心から同心円上に等間隔に形成されていることを特
    徴とする多芯フェルール。
  2. 【請求項2】上記同心円を複数有し、その1つを基準同
    心円として、他の同心円上に上記基準同心円上に形成さ
    れた貫通孔の整数倍の貫通孔を形成することを特徴とす
    る請求項1記載の多芯フェルール。
  3. 【請求項3】セラミックス原料を金型によって押し出し
    成形し、得られた成形体を所定温度で焼成することを特
    徴とする請求項1又は2に記載の多芯フェルールの製造
    方法。
  4. 【請求項4】請求項1又は2に記載の多芯フェルールの
    貫通孔に光ファイバもしくは光ファイバ及びガイドピン
    を挿通してなる多芯光コネクタ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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