JP2003106980A - 微小粒子群の計測装置および計測方法 - Google Patents

微小粒子群の計測装置および計測方法

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JP2003106980A
JP2003106980A JP2001304790A JP2001304790A JP2003106980A JP 2003106980 A JP2003106980 A JP 2003106980A JP 2001304790 A JP2001304790 A JP 2001304790A JP 2001304790 A JP2001304790 A JP 2001304790A JP 2003106980 A JP2003106980 A JP 2003106980A
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spray
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Shinji Yamagata
真司 山形
Hideo Mihashi
秀男 三橋
Katsuhisa Okawa
勝久 大川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒子径が大きい場合でも、粒子径分布および
粒子の濃度分布の計測が可能な装置および方法を提供す
る。 【解決手段】 レーザ回折法を用いた粒子径測定装置に
おいて、干渉縞を得るためのディテクタとしてCCD素
子6aを使用することにより、干渉縞計測の空間分解能
を高め、かつ、フーリエ変換レンズ3と、CCD素子6
aとの間に0次回折光遮蔽板5を設けることにより、C
CD素子6aのダイナミックレンジ内での干渉縞の計測
を可能とする。また、フーリエ変換レンズ3と0次回折
光遮蔽板5との間に、レーザ光強度を減衰させるNDフ
ィルタ4を設けることで、CCD素子7面とその保護膜
との間での干渉をなくす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒子径および粒子
濃度を測定するための微小粒子群の計測装置および計測
方法に関し、特に、気化器から噴射された微小粒子を計
測対象として、噴霧領域における粒子径および濃度の空
間分布を測定する装置および方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】微小粒子群の粒子径およびその分布の測
定手段としては、レーザ光を照射してその回折光を解析
するレーザ回折法が広く採用されている。図8は、特開
平4−249742号公報にて開示されたレーザ回折法
を用いた粒度分布測定装置の模式図である。図8に示す
従来のレーザ回折法を用いた粒度分布測定装置は、試料
粒子を含む試料セル33と、試料セル33に向けて所定
径の平行レーザ光束10を照射するレーザ光源1と、平
行レーザ光束10の光軸上にあって、その前側焦点位置
を試料セル33の計測位置16に合致させて配置され、
試料粒子による平行レーザ光束10の回折光を捉えて、
回折角度を位置に変換するフーリエ変換レンズ3と、フ
ーリエ変換レンズ3のフーリエ変換面位置に合致させて
配置され、フーリエ変換レンズ3により形成された回折
パターンを受光し、その強度分布を光強度分布信号とし
て出力するリング状ディテクタ35と、試料粒子による
平行レーザ光束10の回折光もしくは散乱光を集光する
集光レンズ31と、集光レンズ31により集光された回
折光もしくは散乱光を受光し、光強度分布信号36を出
力するするフォトセンサ32と、フォトセンサ32とリ
ング状ディテクタ35とから光強度分布信号を受けて、
試料セル33中の試料粒子についての粒度分布を求める
粒度分布算出手段34とで構成される。
【0003】次に、従来の粒度分布測定装置の動作につ
いて説明する。レーザ光源1から出射された平行レーザ
光束10は試料セル33内の粒子により回折・散乱され
る。この時の回折・散乱の種類は式(1)から求められ
るαの値による。α<0.4の場合にはレイリー散乱、0.4
<α<3の場合にはミー散乱、α>3の場合には回折散乱
となる。ただし、dは粒子径、λは平行レーザ光束10
の波長である。αの値から、試料セル33内の粒子径が
ミー散乱やレイリー散乱になる場合には、回折されたレ
ーザ光の回折角度が大きいため、集光レンズ31を経て
フォトセンサ32で検知される。一方、回折散乱の場合
にはフラウンホーファー回折となり、回折角度は比較的
小さく、フーリエ変換レンズ3によりリング状ディテク
タ35上に回折角度に応じた半径を持つ同心円状の干渉
縞が現れる。リング状ディテクタ35では、この受光し
た干渉縞の光強度分布を光強度分布信号36として出力
し、粒度分布算出手段34は光強度分布信号36を受
け、粒子径を算出する。
【0004】
【数1】
【0005】ここで、粒度分布算出手段34は、フラウ
ンホーファー回折の光強度分布を示す式(2)を用いて
粒子径を算出する。リング状ディテクタ35から得られ
る干渉縞の光強度分布Iは、以下に示す円形開口のフラ
ウンホーファー回折強度分布の式(2)で示される。た
だし、J1は第1種1次のベッセル関数、fはフーリエ変
換レンズの焦点距離、λはレーザ光源波長、rは干渉縞
の半径である。粒度分布算出手段34では、リング状デ
ィテクタ35にて観察された干渉縞の光強度分布を基
に、フラウンホーファー回折理論による式(2)より粒
子径を算出する。
【0006】
【数2】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図8に示した従来の粒
子径測定装置において、α>3で回折散乱となる場合
に、リング状ディテクタ35で観察される干渉縞は、レ
ーザ光のうち試料セル33内の粒子によって回折されず
直進する成分の光(0次回折光)を中心に、同心円状に
明暗が繰り返される光強度分布である。ここで、式
(2)から測定対象である粒子の粒子径が大きいと、干
渉縞の間隔は狭くなる。このとき、リング状ディテクタ
35はフォトダイオードをリング状に多重に構成したも
のであり、ダイナミックレンジは広いが、半径方向の分
解能は、例えばCCD素子に比較して低くなる。そのた
め、粒子径がある程度大きくなると、分解能不足により
干渉縞を得ることができなくなり、正しい粒子径を算出
できなくなる。すなわち、従来技術の第1の問題点は、
粒子径がある程度大きくなると粒子径を算出できなくな
ることである。また、従来の粒子径測定装置において
は、試料セルの周囲に多数の集光レンズとフォトセンサ
を配置して散乱角度の大きいレーザ光を散乱角度毎に測
定するようにしていたが、この方法では、素子数が増加
して装置が大型化し高価なものとなる外、集光レンズと
フォトセンサの正確な位置決めが困難である。すなわ
ち、従来技術の第2の問題点は、粒子径の小さい試料を
測定するために大掛かりで高価な装置が必要となる上に
高い精度の測定が困難であることである。また、前記レ
ーザ回折法による粒度分布測定方法において、噴霧領域
15の濃度が高い、例えば噴霧中心部分などの場合に
は、粒子による多重散乱などが生じ、正確な粒子径計測
を行うことができなくなり、さらに、多重散乱の度合が
大きい場合には、干渉縞そのものが観察できなくなっ
て、粒子径の算出ができなくなる。すなわち、従来技術
の第3の問題点は、噴霧領域の中心部分の粒子濃度が高
くなると、粒子径の空間分布の測定ができなくなること
である。本発明の課題は、上述した従来技術の問題点を
解決することであって、その目的は、粒子径が大きさに
よらずまた粒子濃度が高くなっても粒子径の空間分布の
測定を精度よく行い得るようにすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明によれば、微小粒子群中の計測位置に向けて
所定径の平行レーザ光束を照射するレーザ光源と、前記
平行レーザ光束の光軸上にあって、その前側焦点位置を
前記噴霧領域中の計測位置に概略合致させて配置され、
前記微小粒子による前記平行レーザ光束の回折光を捉え
て、回折角度を位置に変換するフーリエ変換レンズと、
前記平行レーザ光束の光軸上にあって、かつ、前記フー
リエ変換レンズのフーリエ変換面位置にCCD素子面を
概略合致させて配置され、前記フーリエ変換レンズによ
り形成された回折パターンを撮像し、その強度分布を画
像データとして出力するCCDカメラと、前記CCDカ
メラの前記CCD素子面の外側に配置された、回折光を
受光する受光素子と、前記CCDカメラの出力信号と前
記受光素子の出力信号とが入力され、回折光の広がりを
検出しその広がりを所定の範囲内に収めるための信号を
出力する回折光広がり補正手段と、前記回折光広がり補
正手段の出力信号が入力され、その信号に従って前記フ
ーリエ変換レンズの位置を移動させるレンズ位置駆動手
段と、前記CCDカメラから出力された前記干渉縞の光
強度分布を示す画像データを基に、計測位置での微小粒
子の直径を算出する粒子径算出手段と、を備えたことを
特徴とする微小粒子群の計測装置、が提供される。
【0009】また、上記の目的を達成するため、本発明
によれば、計測対象である微小粒子群中の計測位置に向
けて所定径の平行レーザ光束を照射するレーザ光源と、
前記平行レーザ光束の光軸上にあって、前記微小粒子群
による前記平行レーザ光束の回折光を捉えて、回折角度
を位置に変換するフーリエ変換レンズと、前記平行レー
ザ光束の光軸上にあって、前記微小粒子群を通過した前
記レーザ光の回折光のうち0次回折光のみを反射する0
次回折光反射手段と、該0次回折光反射手段により反射
された前記0次回折光を受光してその光量を受光量信号
として出力する受光素子と、前記平行レーザ光束の光軸
上にあって、前記フーリエ変換レンズにより形成された
回折パターンを撮像し、その強度分布を画像データとし
て出力するCCDカメラと、前記CCDカメラから出力
された前記干渉縞の光強度分布を示す画像データと前記
受光素子が出力する受光量信号を基に、計測位置での微
小粒子の直径を算出する粒子径算出手段と、を備えたこ
とを特徴とする微小粒子群の計測装置、が提供される。
【0010】また、上記の目的を達成するため、本発明
によれば、噴射された微小粒子群の噴霧領域全体の粒子
径の空間分布をレーザ回折法にて計測する方法であっ
て、噴霧方向と垂直な断面において、噴霧領域の外側か
ら噴霧中心方向に向かって計測位置を変えながら干渉縞
の撮像が可能な点まで粒子径の計測して干渉縞の撮像が
可能な点を検出する第1のステップと、前記第1のステ
ップにて検出した干渉縞の撮像が可能な点から噴霧中心
方向に向かって計測位置を変えながら噴霧領域の周辺領
域の粒子径の空間分布を計測する第2のステップと、微
小粒子の噴射量を、前記噴霧領域中心においても干渉縞
の撮像が可能な粒子濃度になる噴射量に低下させる第3
のステップと、噴霧領域の周辺領域から噴霧中心方向に
向かって計測位置を変えながら噴霧中心を含む領域の粒
子径の空間分布を計測する第4のステップと、第2のス
テップで計測された粒子径空間分布データと前記第4の
ステップで計測された粒子径空間分布データとに基づ
き、前記噴霧領域に所定の噴射量で前記微小粒子が噴射
されている場合の噴霧領域全体の粒子径分布を推定する
第5のステップと、を含むことを特徴とする微小粒子群
の計測方法、が提供される。
【0011】[作用]気化器噴霧粒子径計測装置におい
て、気化器(図1の2)によって形成された噴霧領域
(図1の15)内の微小粒子に、平行レーザ光束(図1
の10)を照射した時に発生するフラウンホーファー回
折光(図1の11)は、フーリエ変換レンズ(図1の
3)により回折角度に応じた位置に変換され、フーリエ
変換面上に干渉縞が現れる。フーリエ変換面位置にはC
CDカメラ(図1の6)のCCD素子(図1の6a)が設
置されており、前記CCDカメラは前記CCD素子上に
現れた干渉縞の光強度分布を画像データ(図1の13)
として出力する。粒子径算出手段(図1の8)はフラウ
ンホーファー回折理論による式(2)より粒子径を算出
する。従来の粒子径測定装置において、α>3で回折散
乱となる場合に、リング状ディテクタ(図8の35)で
観察される干渉縞は、レーザ光のうち試料セル(図8の
33)内の粒子によって回折されず直進する成分の光
(0次回折光)を中心に、同心円状に明暗が繰り返され
る光強度分布である。ここで、式(2)から測定対象で
ある粒子の粒子径が大きいと、干渉縞の間隔は狭くな
る。このとき、前記リング状ディテクタはフォトダイオ
ードをアレイ状に構成したものであり、ダイナミックレ
ンジは広いが、半径方向の分解能は、例えばCCD素子
に比較して低くなる。そのため、粒子径がある程度大き
くなると、分解能不足により干渉縞を得ることができな
くなり、正確な粒子径を算出できなくなる。そこで、本
発明においては、従来技術の前記リング状ディテクタの
代わりに前記CCDカメラを配置し、前記CCD素子で
前記回折光を受光して干渉縞の光強度分布を出力する。
前記CCD素子は前記リング状ディテクタよりも空間分
解能が高いため、粒子径が大きくて、干渉縞の直径が小
さく、縞の間隔が密であっても、光強度分布の計測が十
分可能である。
【0012】このとき、1次以上の回折光の光強度は、
0次回折光の光強度と比べて非常に小さいために、0次
回折光まで含めた光強度分布の計測を行うには、かなり
大きなダイナミックレンジを有するディテクタが必要と
なるが、前記CCD素子のダイナミックレンジは狭い。
そこで、1次以上の回折光のみが前記CCD素子上に至
るようにするために、光を透過しない0次光遮蔽板(図
1の5)を平行レーザ光束上に設置することで、0次回
折光を除去し、前記CCD素子のダイナミックレンジ内
での計測を可能とする。さらに、レーザ光を前記CCD
素子で受光する場合、レーザ光強度が強いと前記CCD
素子とその表面の保護膜との間で干渉が起こり、干渉縞
測定の妨げとなる。そこで、本発明においては、前記フ
ーリエ変換レンズと前記0次光遮蔽板との間に減光フィ
ルタ(図1の4)を設けて、レーザ光の強度を弱くする
ことで、CCD素子面での干渉の発生を抑える。また、
粒子径が一定以下に小さくなった場合には、回折光が広
がるために回折光がCCD素子(図1の6a)の撮像面
に収まらなくなる可能性がある。これに対処して、本発
明では、レンズ駆動手段(図6の19)を設けて回折光
の広がりをCCD素子の撮像面内に収まるようにしてい
る。これにより、簡易な手段により高い測定精度を実現
することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実
施の形態を示す構成図である。図1に示すように、本発
明の粒子径計測装置は、計測対象である気化器2から噴
射された微小粒子の噴霧領域15の計測位置16に向け
て所定径の平行レーザ光束10を照射するレーザ光源1
と、平行レーザ光束10の光軸上にあって、その前側焦
点位置を噴霧領域15の計測位置16に合致させて配置
され、微小粒子による平行レーザ光束10の回折光11
を捉えて、回折角度を位置に変換するフーリエ変換レン
ズ3と、平行レーザ光束10の光軸上にあって、かつ、
フーリエ変換レンズ3のフーリエ変換面位置にCCD素
子6a面を合致させて配置され、フーリエ変換レンズ3
により形成された回折パターンを撮像し、その光強度分
布を画像データ13として出力するCCDカメラ6と、
平行レーザ光束10の光軸上にあって、かつフーリエ変
換レンズ3とCCDカメラ6との間に配置され、CCD
素子6aに入射する回折光11の光量を所定量減衰させ
る減光フィルタとしてのNDフィルタ4と、平行レーザ光
束10の光軸上にあって、かつNDフィルタ4とCCDカ
メラ6との間に配置され、平行レーザ光束10の直径と
同等以上の直径を有し、CCD素子6aに入射する回折
光11のうち、0次回折光成分のみを遮断する遮蔽板と
しての0次光遮蔽板5と、画像データ13を受けて光強
度分布を数値に変換し光強度分布数値データ14を出力
するビデオキャプチャボード7と、光強度分布数値デー
タ14を基に微小粒子の直径を算出する粒子径算出手段
としてのパソコン8とを含んで構成される。
【0014】図1に示される本発明の粒子径計測装置を
用いた気化器粒子径測定動作は以下のように行われる。
まず、レーザ光源1は気化器2によって形成された噴霧
領域15内の計測位置16に向けて、平行レーザ光束1
0を照射する。平行レーザ光束10は、噴霧領域15中
の微小粒子により回折させられ、フラウンホーファー回
折により回折光11が発生する。回折光11は、フーリ
エ変換レンズ3により回折角度に応じた位置に変換さ
れ、フーリエ変換面上に干渉縞が現れる。フーリエ変換
面位置にはCCDカメラ6のCCD素子6aが設置され
ており、CCDカメラ6はCCD素子6a上に現れた干
渉縞の光強度分布を画像データ13として出力する。ビ
デオキャプチャボード7は画像データ13を受けて光強
度分布を数値に変換して光強度分布数値データ14を出
力し、パソコン8は光強度分布数値データ14を受け
て、光強度分布数値データ14を基に、フラウンホーフ
ァー回折理論による式(2)より粒子径とその分布を算
出する。
【0015】従来の粒子径測定装置において、α>3で
回折散乱となる場合に、リング状ディテクタ35で観察
される干渉縞は、レーザ光のうち試料セル33内の粒子
によって回折されず直進する成分の光(0次回折光)を
中心に、同心円状に明暗が繰り返される光強度分布であ
る。ここで、式(2)から測定対象である粒子の粒子径
が大きいと、干渉縞の間隔は狭くなる。このとき、前記
リング状ディテクタはフォトダイオードをアレイ状に構
成したものであり、ダイナミックレンジは広いが、半径
方向の分解能は、例えばCCD素子に比較して低くな
る。そのため、粒子径がある程度大きくなると、分解能
不足により干渉縞を得ることができなくなり、正しい粒
子径とその分布を算出できなくなる。
【0016】そこで、本発明においては、従来技術のリ
ング状ディテクタ55の代わりにCCDカメラ6を配置
し、CCD素子6aで回折光11を受光して干渉縞の光
強度分布を出力する。CCD素子6aはリング状ディテ
クタ55よりも空間分解能が高いため、粒子径が大きく
て、干渉縞の直径が相当に小さく、縞の間隔がかなり密
であっても、光強度分布の計測が十分可能である。この
とき、1次以上の回折光の光強度は、0次回折光の光強
度と比べて非常に小さいために、0次回折光まで含めた
光強度分布の計測を行うには、かなり大きなダイナミッ
クレンジを有するディテクタが必要となるが、CCD素
子6aのダイナミックレンジは狭い。そこで、1次以上
の回折光のみがCCD素子6a上に至るようにするため
に、光を透過しない0次光遮蔽板5を平行レーザ光束1
0上に設置することで、0次回折光を除去し、CCD素
子6aのダイナミックレンジ内での計測を可能とする。
さらに、レーザ光をCCD素子6aで受光する場合、レ
ーザ光強度が強いとCCD素子6aとその表面の保護膜
との間で干渉が起こり、干渉縞測定の妨げとなる。そこ
で、本発明においては、フーリエ変換レンズ3と0次光
遮蔽板5との間にNDフィルタ4を設けて、レーザ光の
強度を弱くすることで、CCD素子6a面での干渉の発
生を抑える。
【0017】
【実施例】次に、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。 [第1の実施例]図2は、本発明の第1の実施例を示す
フローチャートであり、図3は、第1の実施例の説明図
である。この第1の実施例は、気化器2から噴射される
微小粒子の噴霧領域15全体の粒子径分布を推測する方
法に係るものであって、噴霧領域15の中心領域の粒子
密度が、干渉縞が観察できないほど高い場合に適用され
るものである。本実施例において、計測は、レーザ光束
が噴霧領域15を横断するように行われる。すなわち、
図3(a)に示す噴霧領域15をレーザ光束が紙面裏側
から紙面手前側に移動するようにしながら計測が行われ
る。計測が行われる噴霧領域15の断面を図3(b)に
示す。なお、説明では気化器2に対し計測光学系が移動
するものとしているが、逆に計測光学系を停止させて気
化器2を移動させてもよい。また、本実施例において
は、粒子径の分布は噴霧領域15の中心軸15cを中心
として対称に形成されているものとする。そのため、計
測は噴霧領域15の周辺部から中心点までについてのみ
行う。まず、ステップS101で、図3(b)に示すよ
うに、平行レーザ光束10の計測位置16を噴霧領域1
5の外側から噴霧領域の中心cに向かって移動させつつ
粒子径の分布の計測を行い、実質的な粒子径の計測が可
能な点aを検出する。次に、ステップS102で、計測
位置16を噴霧領域15の計測可能な点aから噴霧領域
の中心cに向かって計測が可能な点bまで移動させつつ
計測を繰り返す。これにより得られた霧領域15中の測
定可能な外縁領域における粒子径空間分布が、図3
(c)においてdにて示される。
【0018】次に、ステップS103で、噴霧領域15
の点bより内側の領域の粒子密度が粒子径分布の計測が
可能になるように気化器2の噴射量を減らす。この状態
で、ステップS104で、ステップS102で計測でき
なかった噴霧領域中心部の領域における粒子径分布を測
定する。すなわち、点bから中心点cまでの計測を行
う。得られた粒子径空間分布を図3(c)においてeで
示す。最後にステップS105で、ステップS102で
測定した外縁領域の粒子径分布に続く中心領域の粒子径
分布とステップS104で計測した中心領域の粒子径分
布が相似であるとして、外縁領域と中心領域の境目にお
ける粒子径分布が連続的に変化するように、ステップS
104で計測した中心領域の粒子径分布に係数を乗じた
後、ステップS102で計測した外縁領域の粒子径分布
と、係数を乗じた中心領域の粒子径分布とを合成し、推
定計測結果とする。なお、上記の推定方法に代えあらか
じめ別手段で基準となる噴霧での粒径の空間分布を計測
しておき、その基準となる噴霧での外縁領域の粒径空間
分布とステップS102で得られた粒子径空間分布とを
比較して、外縁部と中心部での分布の比が同じであると
して中心部の空間分布を求めるようにしてもよい。ま
た、上記実施例では、ステップS102とステップS1
04とで計測する領域が重ならないものとしたが、両ス
テップの計測領域が重なっていてもよい。
【0019】[第2の実施例]図4は、本発明の第2の
実施例を示すフローチャートであり、図5は第2の実施
例の説明図である。この第2の実施例は、気化器2から
噴射される微小粒子の噴霧領域15全体の粒子径分布を
計測する方法に係るものであって、噴霧領域15の中心
領域の粒子密度が、干渉縞が観察できないほど高い場合
に適用されるものである。本実施例において、計測は、
噴霧領域15の全領域にわたって行われる。すなわち、
噴霧領域の横断面を示す図5(a)において、矢印
“イ”で示すように、計測位置16を噴霧領域15の周
方向に沿って移動させながら計測を行い、一周の計測が
終了したら、計測位置16を噴霧領域15の中心cに向
かって計測位置16′と移動させた後、図5(a)にお
いて矢印“ロ”で示すように、計測位置16′を噴霧領
域15の周方向に沿って移動させながら計測を行う。そ
して、この計測動作を噴霧領域15の中心cまで続け
る。なお、説明では気化器2に対し計測光学系を移動さ
せるものとしているが、逆に計測光学系を停止させて気
化器2をレーザ光束に対して直角方向に移動させ、か
つ、気化器2をその中心軸2c〔図3(a)参照〕を中
心として回転させるようにしてもよい。
【0020】まず、ステップS201にて、噴霧領域1
5の干渉縞が撮像できる最外周の点aを検出するが、こ
のステップの動作は第1の実施例のステップS101と
同じであるので、詳しい説明は省略する。次に、ステッ
プS202において、噴霧領域15中心軸を中心として
計測位置16を、光学系(レーザ光源1、フーリエ変換
レンズ等)を周回させることにより、周方向にずらしつ
つ計測を行う。一周の計測が終了したら、計測位置16
の位置を噴霧領域15を中心に向かって少し移動させた
後に再び周方向の計測を行う。このような動作を、噴霧
領域15中の測定可能な円環状の外縁領域Aにおいて続
ける。このようにして得られた粒子径空間分布を、図5
(b)において“ハ”にて示す。
【0021】次に、ステップS203で、円環状の外縁
領域Aより内側の噴霧領域15の粒子濃度を粒子径分布
の計測が可能な濃度に下げるように、気化器2の噴射量
を調節する。この状態で、ステップS204で、ステッ
プS202で計測できなかった噴霧領域の円形状の中心
領域Bにおける粒子径分布を、ステップS202と同様
の方法により計測する。得られた粒子径空間分布を図5
(b)において“ニ”にて示す。最後に、ステップS2
05で、ステップS202で円環状に測定した外縁領域
Aの粒子径分布とステップS204で計測した円形状の
中心領域Bの粒子径分布が相似であるとして、ステップ
S204で計測した円形状の中心領域の粒子径分布に係
数を乗じた後、外縁領域と中心領域の境目における粒子
径分布が連続的に変化するように、ステップS202で
計測した外縁領域の粒子径空間分布と、係数を乗じた中
心領域の粒子径空間分布とを合成し、図5(b)におい
て“ホ”にて示すように、推定計測結果を得る。第2の
実施例では、ステップS202とステップS204とで
計測する領域が重ならないものとしたが、両ステップの
計測領域が重なっていてもよい。なお、上述の推定計測
結果を得る方法に代え、あらかじめ別手段で基準となる
噴霧での粒径の空間分布を計測しておき、その基準とな
る噴霧での外縁領域の粒径空間分布とステップS202
で得られた粒子径空間分布とを比較して、外縁部と中心
部での分布の比が同じであるとして中心部の空間分布を
推定するようにしてもよい。なお、図3(c)、図5
(b)に示した粒径の空間分布は、各点において最大濃
度を示す粒径をその点における粒径として示したもので
ある。各点において、粒径は粒径毎にある分布を示して
おり、第1、第2の実施例により得られた測定結果に基
づいてその分布を図示することもできる。
【0022】[第3の実施例]図6は、本発明の第3の
実施例を示す構成図である。図6に示す噴霧粒子濃度測
定装置において、図1に示した噴霧粒子濃度測定装置と
同等の部分には同一の参照番号を付しその部分に関する
詳細な説明は省略する。本実施例においては、大きな回
折角度を有する回折光を捉えるための複数個のフォトセ
ンサ17がCCDカメラ6の外側に配置される。そし
て、フォトセンサ17から得られる光強度信号20とC
CDカメラ6から得られる画像データ13とが干渉縞広
がり補正手段18に入力され、干渉縞広がり補正手段1
9は回折光11が適切にCCDカメラ6のCCD素子6
aの撮像面に入力されるためのフーリエ変換レンズ3の
位置を算出してその信号をレンズ駆動手段19に出力し
てレンズを移動させる。
【0023】粒子径が所定の値より小さい場合には、現
れる干渉縞の直径が大きくなってしまい、CCD素子6
aの撮像面で捉えられなくなり、その状態では正確な粒
径を算出することができなくなる。そこで、CCDカメ
ラ6の外側にフォトセンサ17を配置し、回折光がフォ
トセンサ17によって検出された場合には、干渉縞広が
り補正手段18は、レンズ駆動手段19により、フーリ
エ変換レンズ3の前側焦点位置が噴霧領域15中の計測
位置16よりもレーザ光束10の進行方向に所定距離だ
け離れた位置になるように、フーリエ変換レンズ3を移
動させることで、フーリエ変換された回折光11を狭
め、粒子径の算出に必要な干渉縞の光強度分布を、CC
D素子6a面で捉えることができるようにする。この
時、フーリエ変換レンズ3の前側焦点位置と計測位置1
6がずれる為、完全なフーリエ変換にはならず、CCD
素子6a面で観察される干渉縞にはぼけが発生するが、
離す量が一定範囲内であれば特に問題はない。
【0024】本発明においては、回折光を検出するのに
CCDカメラ6を用いているために、リング状ディテク
タを用いる従来例に比較して、高い解像度が得られてい
るが、それでもそのままでは微粒子の粒子径が予定外に
大きくなると、現れる干渉縞の直径が小さくなってしま
い、CCD素子6aの空間分解能が不足し、正確な粒径
を算出することができなくなる。本実施例は、このよう
な場合にも対処できるようにしたものである。すなわ
ち、CCD素子6aに捉えられた干渉縞の広がりが十分
でない場合には、CCDカメラ6から出力される画像デ
ータ13が入力される干渉縞広がり補正手段18は干渉
縞の広がりが狭いことを検知して、レンズ駆動手段19
を介して、フーリエ変換レンズ3を、その前側焦点位置
が噴霧領域15中の計測位置16よりもレーザ光束10
の進行方向とは逆方向に所定距離だけ離れた位置になる
ように、移動させる。これにより、フーリエ変換された
回折光11は拡げられ、干渉縞の直径は全体的に大きく
なるので、空間分解能の不足は解消して、精度よく粒子
径の算出することができるようになる。この時も、フー
リエ変換レンズ3の前側焦点位置と計測位置16がずれ
る為、完全なフーリエ変換にはならず、CCD素子6a
面で観察される干渉縞にはぼけが発生するが、離す量が
少しであれば特に問題はない。
【0025】[第4の実施例]図7は、本発明の第4の
実施例を示す構成図である。測定を行うべき噴霧領域で
の粒子濃度が一定以上に高くなると多重散乱などの影響
により算出される粒子径に誤差が生じる。本実施例にお
いては、予めの測定によって決定された濃度と粒子径に
対する補正係数との関係をテーブルの形でパソコンに保
持しておいてこれを用いることによってより精度の高い
測定を可能にする。図7に示す本実施例の噴霧粒子濃度
測定装置おいては、図1に示した噴霧粒子濃度測定装置
と同等の部分には同一の参照番号を付されているのでそ
の部分に関する詳細な説明は省略する。本実施例におい
ては、平行レーザ光束10の光軸上にあって、平行レー
ザ光束10の回折光11のうち0次回折光12のみを反
射する0次光反射鏡21と、0次光反射鏡21によって
反射された0次回折光22が入力されるフォトダイオー
ド23と、フォトダイオード23が出力する光強度信号
25が入力されパソコン8に向けて光強度数値データ2
6を出力するA/D変換ボード24と、が新たに設けら
れる。
【0026】次に、第4の実施例の動作について説明す
る。まず、レーザ光源1は、気化器2より形成された噴
霧領域15中の計測位置16に向けて、平行レーザ光束
10を照射する。次に、噴霧領域15内における平行レ
ーザ光束10の通過領域の粒子濃度を計測するため、噴
霧領域15の回折光11のうち0次光反射鏡21にて回
折光12のみを反射させ他の回折光と分離する。次に、
0次光反射鏡21にて反射された0次回折光22をフォ
トダイオード23にて受光し、その光強度を光強度信号
25として出力する。次に、A/D変換ボード24は光
強度信号22を受けて光強度数値データ26に変換し出
力する。最後に、パソコン8は光強度と粒子濃度とを対
応させる濃度テーブルデータと、粒子濃度に係る粒子径
に対する補正係数を集めた補正テーブルデータとをあら
かじめ保持しておき、光強度数値データ27を基に濃度
を算出すると共にCCDカメラ6の出力データにより求
められた粒子径を補正する。
【0027】以上、好ましい実施の形態、実施例につい
て説明したが、本発明はこれらの実施の形態、実施例に
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲内において適宜の変更が可能なものである。例えば、
図6に示す第3の実施例において、0次光遮蔽板5に代
えミラーなど用いてもよい。また、減光フィルタとして
NDフィルタ4に代え平行レーザ光束の波長のみを減衰さ
せるフィルタを使用してもよい。また、粒子径算出手段
としては、パソコンに代えロジック回路を使用すること
ができる。
【0028】
【発明の効果】本発明の第1の効果は、粒子径の大小に
関わらず粒子径の特定が可能なことである。その理由
は、粒子径が大きく干渉縞の半径が小さくなった場合で
も、ディテクタとして干渉縞の半径方向について高い分
解能を有するCCD素子を用いると共に光強度の強い0
次回折光を除去することで、CCD素子のダイナミック
レンジ内で1次以上の回折光による干渉縞の光強度分布
を捉えることを可能とし、さらにフーリエ変換レンズを
移動させる手段を設けたことにより、干渉縞の広がりが
CCD素子の撮像面に対して適切になるようになされた
ためである。本発明の第2の効果は、噴霧領域の粒子濃
度が高い場合でも、粒子径の空間分布の推定が可能なこ
とである。その理由は、噴霧中心の粒子濃度が高く多重
散乱により粒子径測定ができない場合に、噴霧領域外縁
の粒子径計測が可能な領域について測定を行った後、噴
霧濃度を下げて、中心部分の粒子径分布を測定し、外縁
部分の粒子径分布に対して中心部分の粒子径分布が相似
であるとして外縁領域と内部領域の境目における粒子径
分布が連続的に変化するように、内部領域の粒子径分布
に係数を乗じた後、外縁領域の粒子径分布と係数を乗じ
た内部領域の粒子径分布とを合成することで、全体の粒
子径分布の推定を可能としたためである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態を示す構成図。
【図2】 本発明の第1の実施例を示すフローチャー
ト。
【図3】 本発明の第1の実施例の説明図。
【図4】 本発明の第2の実施例を示すフローチャー
ト。
【図5】 本発明の第2の実施例の説明図。
【図6】 本発明の第3の実施例を示す構成図。
【図7】 本発明の第4の実施例を示す構成図。
【図8】 従来のレーザ回折法を用いた粒子径測定装置
の一例を示す構成図。
【符号の説明】
1 レーザ光源 2 気化器 2c 中心軸 3 フーリエ変換レンズ 4 NDフィルタ 5 0次光遮蔽板 6 CCDカメラ 6a CCD素子 7 ビデオキャプチャボード 8 パソコン 10 平行レーザ光束 11 回折光 12 0次回折光 13 画像データ 14 光強度分布数値データ 15 噴霧領域 15c 中心軸 16 計測位置 17 フォトセンサ 18 干渉縞広がり補正手段 19 レンズ駆動手段 20 光強度信号 21 0次光反射鏡 22 0次回折光 23 フォトダイオード 24 A/D変換ボード 25 光強度信号 26 光強度数値データ 31 集光レンズ 32 フォトセンサ 33 試料セル 34 粒度分布算出手段 35 リング状ディテクタ 36 光強度分布信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大川 勝久 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株 式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微小粒子群中の計測位置に向けて所定径
    の平行レーザ光束を照射するレーザ光源と、前記平行レ
    ーザ光束の光軸上にあって、その前側焦点位置を前記噴
    霧領域中の計測位置に概略合致させて配置され、前記微
    小粒子による前記平行レーザ光束の回折光を捉えて、回
    折角度を位置に変換するフーリエ変換レンズと、前記平
    行レーザ光束の光軸上にあって、かつ、前記フーリエ変
    換レンズのフーリエ変換面位置にCCD素子面を概略合
    致させて配置され、前記フーリエ変換レンズにより形成
    された回折パターンを撮像し、その強度分布を画像デー
    タとして出力するCCDカメラと、前記CCDカメラの
    前記CCD素子面の外側に配置された、回折光を受光す
    る受光素子と、前記CCDカメラの出力信号と前記受光
    素子の出力信号とが入力され、回折光の広がりを検出し
    その広がりを所定の範囲内に収めるための信号を出力す
    る回折光広がり補正手段と、前記回折光広がり補正手段
    の出力信号が入力され、その信号に従って前記フーリエ
    変換レンズの位置を移動させるレンズ位置駆動手段と、
    前記CCDカメラから出力された前記干渉縞の光強度分
    布を示す画像データを基に、計測位置での微小粒子の直
    径を算出する粒子径算出手段と、を備えたことを特徴と
    する微小粒子群の計測装置。
  2. 【請求項2】 前記フーリエ変換レンズと前記CCDカ
    メラとの間に、前記CCD素子に入射する前記回折光の
    内0次回折光成分のみを遮断する遮蔽板または反射板が
    配置されていることを特徴とする請求項1記載の微小粒
    子群の計測装置。
  3. 【請求項3】 計測対象である微小粒子群中の計測位置
    に向けて所定径の平行レーザ光束を照射するレーザ光源
    と、前記平行レーザ光束の光軸上にあって、前記微小粒
    子群による前記平行レーザ光束の回折光を捉えて、回折
    角度を位置に変換するフーリエ変換レンズと、前記平行
    レーザ光束の光軸上にあって、前記微小粒子群を通過し
    た前記レーザ光の回折光のうち0次回折光のみを反射す
    る0次回折光反射手段と、該0次回折光反射手段により
    反射された前記0次回折光を受光してその光量を受光量
    信号として出力する受光素子と、前記平行レーザ光束の
    光軸上にあって、前記フーリエ変換レンズにより形成さ
    れた回折パターンを撮像し、その強度分布を画像データ
    として出力するCCDカメラと、前記CCDカメラから
    出力された前記干渉縞の光強度分布を示す画像データと
    前記受光素子が出力する受光量信号を基に、計測位置で
    の微小粒子の直径を算出する粒子径算出手段と、を備え
    たことを特徴とする微小粒子群の計測装置。
  4. 【請求項4】 前記粒子径算出手段は、予め行った測定
    結果に基づいた、受光量信号と受光量信号による微小粒
    子の直径に対する補正値との関係を保持していることを
    特徴とする請求項3記載の微小粒子群の計測装置。
  5. 【請求項5】 前記フーリエ変換レンズと前記CCDカ
    メラとの間に、前記CCD素子に入射する前記回折光の
    光量を所定量減衰させる減光フィルタが配置されている
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の微小
    粒子群の計測装置。
  6. 【請求項6】 噴射された微小粒子群の噴霧領域全体の
    粒子径の空間分布をレーザ回折法にて計測する方法であ
    って、 (1)噴射方向と垂直な断面において、噴霧領域の外側
    から噴霧中心方向に向かって計測位置を変えながら干渉
    縞の撮像が可能な点まで粒子径の計測を行って干渉縞の
    撮像が可能な点を検出する第1のステップと、 (2)前記第1のステップにて検出した干渉縞の撮像が
    可能な点から噴霧中心方向に向かって計測位置を変えな
    がら噴霧領域の周辺領域の粒子径の空間分布を計測する
    第2のステップと、 (3)微小粒子の噴射量を、前記噴霧領域中心において
    も干渉縞の撮像が可能な粒子濃度になる噴射量に低下さ
    せる第3のステップと、 (4)噴霧領域の周辺領域から噴霧中心方向に向かって
    計測位置を変えながら噴霧中心を含む領域の粒子径の空
    間分布を計測する第4のステップと、 (5)第2のステップで計測された粒子径空間分布デー
    タと前記第4のステップで計測された粒子径空間分布デ
    ータとに基づき、前記噴霧領域に所定の噴射量で前記微
    小粒子が噴射されている場合の噴霧領域全体の粒子径分
    布を推定する第5のステップと、 を含むことを特徴とする微小粒子群の計測方法。
  7. 【請求項7】 前記第2のステップと前記第4のステッ
    プにおいては、計測位置を噴霧中心方向に向かって移動
    させる動作と計測位置を円周上で移動させる動作とを繰
    り返すことにより、前記第2のステップと前記第4のス
    テップにおいては、それぞれ噴霧領域の円環領域と円領
    域を計測することを特徴とする請求項6記載の微小粒子
    群の計測方法。
  8. 【請求項8】 前記第5のステップにおいては、所定の
    噴射量での粒子径の空間分布と低下された粒子濃度での
    粒子径の空間分布とが相似であるとして噴霧領域全体の
    粒子径分布を推定することを特徴とする請求項6または
    7記載の微小粒子群の計測方法。
  9. 【請求項9】 レーザ回折光をCCDカメラにて受光す
    ることを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の微
    小粒子群の計測方法。
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