JP2003106612A - 空気調和装置 - Google Patents

空気調和装置

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JP2003106612A
JP2003106612A JP2001296058A JP2001296058A JP2003106612A JP 2003106612 A JP2003106612 A JP 2003106612A JP 2001296058 A JP2001296058 A JP 2001296058A JP 2001296058 A JP2001296058 A JP 2001296058A JP 2003106612 A JP2003106612 A JP 2003106612A
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air
humidity
indoor fan
temperature
flow direction
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JP2001296058A
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Seiya Kira
誠也 吉良
Makio Takeuchi
牧男 竹内
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度センサおよび湿度センサを用いて風量制
御を行う空気調和装置であって、室内に居る人間の快適
性が損なわれることの少ない装置を提供する。 【解決手段】 空気調和装置は、室内ファンと、フラッ
プと、空気の温度を測定する温度センサと、空気の湿度
を測定する湿度センサと、制御部とを備えている。室内
ファンは、空気を室内に送り出す。フラップは、室内フ
ァンにより送り出された空気の流れ方向を上下に調整す
る。制御部は、温度センサおよび湿度センサの測定デー
タを基にして、室内ファンおよびフラップを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、空気調和装置、特
に、湿度センサを備え測定した空気の湿度を制御に利用
する空気調和装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和装置は、主に、圧縮機や熱交換
器等を有する室外機と、遠心送風機や熱交換器を有する
室内機とから構成されている。一般に、空気調和装置に
おいては、冷房運転、暖房運転、あるいは除湿運転(ド
ライ運転)において、温度センサによる測定温度値が制
御に利用されている。使用者によって風量の自動設定が
選択されている場合には、設定温度になるように空気調
和装置の制御部が測定温度値に応じて風量を制御する。
また、最近では湿度センサを備えた空気調和装置も開発
されており、湿度センサによる測定湿度を利用して結露
を防止するような風量制御が種々提案されている。
【0003】一方、空気調和装置の室内機から室内に吹
き出される空気の流れ方向を調整するために、室内機の
吹出口には電動のフラップが設けられていることが多
い。このフラップの角度を変えることで、吹き出される
空気の流れ方向を上下に調整することができる。また、
空気の流れ方向を左右に調整することのできる別のフラ
ップを備えた空気調和装置も存在する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
空気調和装置の中には、吹き出し空気の流れ方向を調整
するフラップを有し、温度センサおよび湿度センサを備
えるものがある。しかし、フラップは、冷房運転時など
に室内が均等に冷えるように自動制御されるものの、除
湿運転時には制御が為されていない。また、温度センサ
および湿度センサによる測定値により室内ファンを制御
して風量を自動調整することが提案されているが、室内
に居る人間の感覚に十分に配慮が払われているとは言え
ず、室内の人間の快適性を損なう恐れがある。
【0005】本発明の課題は、温度センサおよび湿度セ
ンサを用いて風量制御を行う空気調和装置であって、室
内に居る人間の快適性が損なわれることの少ない装置を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る空気調和
装置は、室内ファンと、流れ方向調整機構と、空気の温
度を測定する温度センサと、空気の湿度を測定する湿度
センサと、制御部とを備えている。室内ファンは、空気
を室内に送り出す。流れ方向調整機構は、室内ファンに
より送り出された空気の流れ方向を調整する。制御部
は、温度センサおよび湿度センサの測定データを基にし
て、室内ファンおよび流れ方向調整機構を制御する。
【0007】ここでは、室内ファンによって送り出され
る空気が、流れ方向調整機構によって流れ方向が調整さ
れ、室内に流れる。そして、制御部は、温度センサおよ
び湿度センサの測定データを基にして室内ファンの制御
を行う際に、流れ方向調整機構の制御も行う。すなわ
ち、温度センサおよび湿度センサによって室内ファンに
よる空気の送り出し量(以下、風量という。)が自動制
御されるときに、その風量制御に加えて流れ方向調整機
構が制御され、室内に流れる空気の流れ方向が適切に制
御される。
【0008】例えば、制御部が、湿度や温度が低いため
に風量を減らす制御を行う場合に、室内に居る人間に風
(室内に送り出される空気)が直接当たらないよう、流
れ方向調整機構を制御することが考えられる。また、湿
度が高く風量を増やす制御を行う場合には、制御部が、
流れ方向調整機構を制御し、人間に風が直接当たり易い
状態としたり、反対に強い風が人間に当たらないように
したりすることが考えられる。
【0009】このように、本請求項の装置では、温度セ
ンサおよび湿度センサの測定データを基に制御部が室内
ファンおよび流れ方向調整機構の両方の制御を行うの
で、室内ファンの制御により風量が増加する場合であっ
ても、室内に居る人間の快適性が損なわれることを少な
くすることができる。また、室内ファンの制御により風
量を減らして室内の人間の快適性を向上させるととも
に、流れ方向調整機構の制御を行って更に室内の人間の
快適性を向上させることも可能となる。
【0010】請求項2に係る空気調和装置は、請求項1
に記載の装置であって、制御部は、過剰運転抑制制御を
行う。この過剰運転抑制制御は、冷房運転あるいは除湿
運転において、過剰乾燥且つ過剰低温の過剰運転状態と
なった場合に行われる。過剰運転抑制制御では、室内フ
ァンの送出空気量を少なくするとともに、流れ方向調整
機構を制御して空気の流れ方向を水平方向に近づける。
【0011】ここでは、冷房運転や除湿運転において冷
房や除湿が進み、過剰に温度および湿度が下がった場
合、すなわち必要以上に温度および湿度が下がった状態
になった場合に、室内ファンの送出空気量(風量)を少
なくし、且つ、風向き(空気の流れ方向)を水平に近づ
ける過剰運転抑制制御を行っている。このため、室内の
人間が冷えすぎで乾燥しすぎであると感じている場合
に、風量が少なくなり不快感が抑えられ、さらに風向き
が水平に近づいて人間に風が当たり難くなって不快感が
より抑えられるようになる。また、冷えすぎ等のときに
過剰運転と判断してそれを抑制する制御を行うため、省
エネルギーに寄与することになる。
【0012】なお、過剰乾燥且つ過剰低温の過剰運転状
態であるか否かの判断は、湿度と温度とを別々に判断し
両方の判断が揃ったか否かで行ってもよいし、温度と湿
度とを組み合わせた不快指数のようなパラメータを利用
して行ってもよい。請求項3に係る空気調和装置は、請
求項2に記載の装置であって、制御部は、温度センサで
測定された空気の温度が所定温度レベルよりも小さくな
り且つ湿度センサで測定された空気の湿度が所定湿度レ
ベルよりも小さくなったときに、過剰運転状態になった
と判断する。
【0013】ここでは、過剰運転状態の条件が所定温度
レベルと所定湿度レベルとを用いる簡単なものであるた
め、複雑な判断基準を用いる場合に較べて制御部にかか
る負担が少なくなる。なお、過剰運転状態が解除された
という判断については、同じ所定温度レベルおよび所定
湿度レベルを用いることも可能であるが、通常は上記の
所定温度レベルよりも高い解除温度レベルおよび上記の
所定湿度レベルよりも高い解除湿度レベルを設定すると
考えられる。
【0014】請求項4に係る空気調和装置は、請求項2
又は3に記載の装置であって、制御部は、過剰運転抑制
制御において、室内ファンの送出空気量の外部設定値が
外部設定可能な最少の値に設定されている場合に、その
最少の値よりも更に少ない送出空気量となるように室内
ファンを制御する。従来においては、室内ファンの送出
空気量(風量)の設定に関しては、例えば、微風、弱
風、中風、強風といったように数段階の設定が可能であ
る。しかし、手動設定であっても自動設定であっても、
予め決められている数段階の設定値以外の風量にはなら
ない。
【0015】ここでは、手動設定などの外部設定が為さ
れた外部設定値が設定可能な最少の値(例えば、微風と
いった設定)になっている場合において、過剰運転抑制
制御を行うときには、外部設定値である最少の値よりも
更に少ない風量となるように室内ファンが制御される。
すなわち、手動設定などの外部設定で設定可能な最少風
量よりも、過剰運転抑制制御における風量は少なくなり
得る。
【0016】このように、通常の最少風量よりも更に少
ない風量が室内ファンから送出されるように過剰運転抑
制制御を行うため、冷えすぎ且つ乾燥しすぎの状態にお
いて室内の人間に風が強く当たって不快感を生じさせる
ことが更に抑制される。また、省エネルギーや低騒音と
いうメリットも期待できる。請求項5に係る空気調和装
置は、請求項2から4のいずれかに記載の装置であっ
て、制御部は、過剰運転抑制制御において、室内ファン
の送出空気量の設定値および空気の流れ方向の設定状態
にかかわらず室内ファンの送出空気量を少なくし且つ空
気の流れ方向を水平方向に近づけ、温度又は湿度が所定
の範囲に入ると室内ファンの送出空気量を設定値に戻し
且つ空気の流れ方向を設定状態に戻す。
【0017】ここでは、過剰運転状態を解消するために
室内ファンの送出空気量の設定値および空気の流れ方向
の設定状態を無視して送出空気量および流れ方向を調整
する過剰運転抑制制御を行うが、温度又は湿度が所定の
範囲に入り過剰運転状態が解消された後には、送出空気
量を設定値に戻し流れ方向を設定状態に戻している。こ
のため、室内の人間に明らかに不快感を与えると考えら
れる過剰運転状態が解消されるとともに、過剰運転状態
が解消された後には設定どおりの送出空気量および流れ
方向となって操作者(室内の人間など)に設定の復旧を
してもらう必要がない。
【0018】請求項6に係る空気調和装置は、請求項1
から5のいずれかに記載の装置であって、制御部は、湿
度センサの経年変化に対応する補正制御を行い、湿度の
測定データを補正する。湿度センサは、経年変化による
測定値のズレが比較的大きく、例えば空気調和装置を1
0年以上使用する場合には数%の測定値のズレが生じる
ものも多い。これに鑑み、ここでは、湿度の測定データ
を補正する補正制御を行っている。
【0019】
【発明の実施の形態】<空気調和装置の概略構成>本発
明の一実施形態に係る空気調和装置の室内機1の外観斜
視図(天井は省略)を図1に示す。室内機1は、天井埋
設型であり、天井に埋設されるケーシング11を有して
いる。この室内機1は、室内に設置されており、室内の
空気を吸込口20からケーシング11の内部に取り込
み、熱交換等の空気調和された後、空気調和された空気
を吹出口21からケーシング11の外部に吹き出して、
室内に供給するものである(図2の矢印W,X,Y参
照)。
【0020】また、図3は、空気調和装置の室内機1お
よび室外機2の制御ブロック図である。制御部50は、
室内機1内の室内ファン17を駆動する室内ファンモー
タ51やフラップ30を駆動するフラップ駆動モータ5
2を制御するとともに、室外機2内の室外ファンを駆動
する室外ファンモータ72や圧縮機71の制御を行う。
使用者による各種設定は、室内リモコン3から制御部5
0へと伝えられる。室内リモコン3は、ワイヤードリモ
コンであってもよいし、ワイヤレスリモコンであっても
よい。
【0021】なお、本実施形態に係る空気調和装置は、
冷房運転、暖房運転、および除湿運転を選択することが
でき、風量や風向きなど種々の設定が可能である。 <室内機の構成>室内機1は、図2に示すように、主と
して、ケーシング11と、ベルマウス18と、室内ファ
ン17と、熱交換器27と、フラップ30とから構成さ
れている。
【0022】ケーシング11は、略直方体形状の外形を
有しており、その底部に略矩形形状の化粧パネル11a
を有している。ケーシング11の底部の中央には、吸込
口20が形成されている。また、吸込口20の外周側に
は、矩形の各辺に対応するように4つの吹出口21が形
成されている。ケーシング11の内部には、図2に示す
ように、吸込口20に対応したベルマウス18が配置さ
れている。そのベルマウス18の上方には、吸込口20
から空気を吸い込んで側方に空気を吹き出す室内ファン
17が配置されている。この室内ファン17と吹出口2
1との間には、室内ファン17から吹き出された空気を
熱交換する熱交換器27が配置されている。この熱交換
器27は、室内ファン17を囲むように構成されている
クロスフィン型の熱交換器であり、冷媒配管によって室
外機2の熱交換器と連結されている。
【0023】なお、室内ファン17を回転駆動する室内
ファンモータ51は、図3に示すように、制御部50に
よって制御される。室内ファン17による送風量は、室
内ファンモータ51の出力制御により、室内リモコン3
によって「急」・「強」・「弱(L)」の3段階の設定
が可能である。また、吹出口21には、室内への空気の
吹き出しの方向(以下、送風方向という。)を上下に調
整するフラップ30が配置されている。このフラップ3
0は、図3に示すフラップ駆動モータ52によって、そ
の傾斜状態を5段階のいずれかに設定することができ
る。これにより、室内機1から吹き出される空気の送風
方向は、図4に示す矢印P00〜矢印P04のいずれかに
決まることになる。このうち、送風方向が矢印P00の
向きになるようにフラップ30が設定されているときに
は、送風方向が概ね水平となる。
【0024】<空気調和装置の基本動作>室内ファン1
7を回転させると、図2の矢印Wに示されるように、室
内機1の内部に吸込口20から室内の空気が吸い込まれ
る。吸い込まれた空気は、図2の矢印Xに示されるよう
に、室内ファン17の側方に吹き出される。そして、室
内ファン17の側方に吹き出された空気は、矢印Yに示
されるように、室内ファン17の周りに配置された熱交
換器27によって熱交換され、ケーシング11の底部に
設けられた吹出口21から室内に吹き出される。
【0025】<空気調和装置の制御>図3に示すよう
に、空気調和装置の制御部50は、室内ファンモータ5
1を制御することによって室内ファン17による送風の
風量を制御し、フラップ駆動モータ52を制御すること
によってフラップ30の傾斜状態を変化させ送風の風向
きを制御する。これらの風量および風向きの設定は、基
本的には室内リモコン3で使用者が行った設定に合わせ
られる。また、室内機1には、空気の温度を測定する温
度センサ53と、空気の湿度を測定する湿度センサ54
とが配備されている。そして、これらの温度センサ53
および湿度センサ54は、測定した温度DB,湿度RH
を制御部50に対して送っている。制御部50は、これ
らの温度DB,湿度RHを取り入れて空気調和装置の制
御を行うように構成されている。
【0026】〔風量および風向きに関する基本制御〕風
量の設定は、室内リモコン3によって、3段階の切り替
えが可能となっている。3段階は、概ね最大風量となる
「急」、比較的多い風量である「強」、比較的少ない風
量である「弱(図面では”L”と表示)」である。制御
部50は、使用者が設定した風量の段階に合わせて、室
内ファンモータ51の出力を制御する。また、自動風量
設定が選択されているときには、温度DBや湿度RHの
条件を考慮して、制御部50が原則として3段階のうち
適切な風量となるように室内ファンモータ51を自動制
御する。
【0027】但し、除湿運転を行っているときには、風
量が自動的に「弱(L)」に設定される。さらに、後述
する過剰運転抑制制御においては、「弱(L)」よりも
更に風量の少ない「最弱(LL)」が選択される場合も
ある。この「最弱(LL)」の風量設定は、室内リモコ
ン3によって為すことはできない。風向きの設定として
は、室内リモコン3によって、0°〜65°の範囲で5
段階の切り替えが可能となっている。5段階は、上述の
ように、室内機1から吹き出される空気の送風方向が図
4に示す矢印P00〜矢印P04のいずれかとなるフラッ
プ30の傾斜状態である。また、フラップ30の傾斜状
態を5段階のうちの1つに固定する代わりに、室内リモ
コン3で「オートスイング運転」を選択することも可能
である。この「オートスイング運転」を選択した場合に
は、0°〜65°の範囲でフラップ30が所定のスピー
ドでスイングを繰り返す。
【0028】〔風量および風向きに関する過剰運転抑制
制御〕制御部50は、除湿運転において、過剰乾燥且つ
過剰低温の過剰運転状態となった場合に、過剰運転抑制
制御を行う。過剰乾燥且つ過剰低温の過剰運転状態は、
ここでは、図5に示す温度と湿度との組合せにより決定
されるディファレンシャル領域よりも温度DBおよび湿
度RHが低い状態と定義している。すなわち、温度セン
サ53で測定された空気の温度DBが所定温度レベル
(27℃)よりも小さくなり且つ湿度センサ54で測定
された空気の湿度が所定湿度レベル(70%)よりも小
さくなったときに、制御部50が過剰運転状態になった
と判断する。
【0029】過剰運転抑制制御では、室内ファン17に
よる送出空気量(風量)を少なくするとともに、フラッ
プ30を動かして風向きを水平方向とする。風向きにつ
いては、送風方向が矢印P00の向き(図4参照)にな
るようにフラップ30を動かしてやることを、ここでは
「水平方向とする」と定義する。この過剰運転抑制制御
の詳細を、図6から図8に示す制御フローを参照しなが
ら以下に説明する。
【0030】図6に示す制御フローが、過剰運転抑制制
御における風量および風向きの設定に関するメインフロ
ーである。ここでは、まず、ステップS1において温度
データ(DB)および湿度データ(RH)を温度センサ
53および湿度センサ54から取得する。そして、後述
するステップS2の湿度データ補正処理およびステップ
S3の湿度データ足切り処理を経て、ステップS4に移
行する。
【0031】ステップS4では、室内ファン17の風量
が「弱(L)」の状態であるか、それとも室内ファン1
7の風量が「最弱(LL)」の状態であるのかが判断さ
れる。ここで、風量の「最弱(LL)」設定は、この過
剰運転抑制制御で用いられる特別の風量設定であり、室
内リモコン3によって使用者が設定することのできない
ものである。この風量の「最弱(LL)」設定では、通
常の除湿運転で選択される「弱(L)」設定の風量より
も更に少ない風量が、室内ファン17から室内へと送り
出されることになる。
【0032】ステップS4で風量が「弱(L)」である
場合には、ステップS4からステップS5/ステップS
6へと移行し、湿度RHが70%以下であり且つ温度D
Bが27℃以下である状態か否かが判断される。これら
の条件のどちらかを満たしていなければ、図5に示すデ
ィファレンシャル領域の内側にある乾燥・冷えすぎの領
域に温度DBおよび湿度RHの組合せがないという判断
が為され、そのままの風量設定および風向き設定が維持
される。一方、湿度RHが70%以下であり且つ温度D
Bが27℃以下である場合には、ステップS7に移行
し、室内ファン17の風量が強制的に「最弱(LL)」
に設定されるとともに、フラップ30が動かされ風向き
が強制的に水平方向となる。これにより、乾燥・冷えす
ぎの領域(図5のディファレンシャル領域の内側の領
域)に温度DBおよび湿度RHがあるときにおいて、風
量が「最弱(LL)」になり風向きが水平にされるた
め、室内に居る人間に強い風が直接当たって人に不快感
を与えることが抑えられる。
【0033】ステップS4で風量が「最弱(LL)」で
ある場合には、ステップS4からステップS8/ステッ
プS9へと移行し、湿度RHが75%以上であるか又は
温度DBが29℃以上であるかが判断される。これらの
条件のいずれかを満たしていれば、温度DBおよび湿度
RHの組合せが図5に示すディファレンシャル領域やそ
の内側にある乾燥・冷えすぎの領域から脱したという判
断が為され、ステップS10に移行し、室内ファン17
の風量が「弱(L)」に戻されるとともに、フラップ3
0が基の設定どおりの状態に戻される。一方、湿度RH
が75%以上の条件および温度DBが29℃以上の条件
のいずれにも該当しない場合には、図5に示すディファ
レンシャル領域やその内側にある乾燥・冷えすぎの領域
に依然として温度DBおよび湿度RHの組合せが存在し
ているという判断が為され、そのまま風量が「最弱(L
L)」に維持される。なお、風量が「最弱(LL)であ
るときには、ステップS7およびステップS10から明
らかなように、フラップ30は風向きが水平となるよう
な傾斜状態となっている。
【0034】次に、ステップS2の湿度データ補正処理
およびステップS3の湿度データ足切り処理について説
明する。ステップS2の湿度データ補正処理の制御フロ
ーを図7に示す。この湿度データ補正処理は、湿度セン
サ54の経年変化に対する補正処理であり、湿度センサ
54の計測値を使用時間450時間ごとに修正する方法
を採っている。まず、ステップS21で時間計測を行
い、ステップS22で累計時間が450時間を超えたか
否かが判断される。ここで450時間を超えると、ステ
ップS23で変数Aに1がプラスされ、ステップS24
で時間がリセットされて、ステップS25に移行する。
なお、ステップS22で時間が450時間を超えていな
ければ、そのままステップS25へと移行する。ステッ
プS25では、経験則に基づき、図7に示すような修正
計算式によって湿度RHが修正される。
【0035】ステップS3の湿度データ足切り処理の制
御フローを図8に示す。ステップS41においては、測
定した湿度RHが30%未満であるか否かが判断され、
30%未満であればステップS42で湿度RHを30%
と見なすという足切り処理が為される。また、ステップ
S43では湿度RHが90%を超えているか否かが判断
され、90%を超えていればステップS44で湿度RH
を90%と見なすという足切り処理が為される。湿度R
Hが30%以上90%以下である場合には、足切り処理
は行われない(ステップS45)。
【0036】<本実施形態の空気調和装置の特徴> (1)本実施形態の空気調和装置では、過剰運転抑制制
御を行う。すなわち、ここでは、除湿運転において除湿
が進み、必要以上に温度および湿度が下がった状態にな
った場合、具体的には、図5に示すディファレンシャル
領域の内側にある乾燥・冷えすぎの領域に温度DBおよ
び湿度RHの組合せが入った場合に、風量を「最弱(L
L)」として風量を減らし、且つ、フラップ30を動か
して風向きを水平にしている。このため、室内の人間が
冷えすぎで乾燥しすぎであると感じる状態にある場合
に、風量が少なくなることで不快感が抑えられ、さらに
風向きが水平となって人間に風が直接当たり難くなるこ
とで不快感がより抑えられる。また、このような過剰運
転抑制制御は、結果的に冷えすぎ等のときに過剰運転と
判断して風量を抑制する制御となっているため、省エネ
ルギーに寄与する。
【0037】(2)従来においては、室内リモコン3に
よる室内ファン17の風量設定が3段階の「急」、
「強」、「弱(L)」であれば、空気調和装置は、それ
らの3つの風量設定のいずれかで運転を行っている。こ
れに対し、本実施形態の空気調和装置においては、除湿
運転で風量が「弱(L)」と設定されていても、過剰運
転抑制制御では更に風量の少ない「最弱(LL)」とい
う状態で運転が為されることがある。このため、冷えす
ぎ且つ乾燥しすぎの状態において室内の人間に風が強く
当たって不快感を生じさせることが抑制されるととも
に、省エネルギーや低騒音というメリットも生じる。
【0038】(3)本実施形態の空気調和装置では、過
剰運転状態を解消するために、室内ファン17の既存の
風量設定「弱(L)」や室内リモコン3による風向きの
設定状態を無視して、風量を「最弱(LL)」に強制設
定して風向きが水平となるようにフラップ30を強制的
に動かす。したがって、具体的に言えば、温度DBが2
7℃以下で湿度RHが70%以下のときには、室内の人
間からすれば知らないうちに風量や風向きが勝手に変わ
ってしまうことになる。
【0039】しかし、これは室内の人間に明らかに不快
感を与えると考えられる過剰運転状態を解消するための
制御であり、温度DB又は湿度RHが所定の範囲(温度
DBが29℃以上又は湿度RHが75%以上)に入り過
剰運転状態が解消された後には、風量が「弱(L)」に
戻り風向きも基の設定に自動的に戻る。このため、室内
の人間が違和感を覚えることは殆どなく、過剰運転状態
を脱した後で操作者(室内の人間など)に設定の復旧を
してもらう必要もない。
【0040】(4)湿度センサは、経年変化による測定
値のズレが比較的大きく、例えば空気調和装置を10年
以上使用する場合には数%の測定値のズレが生じるもの
も多い。これに鑑み、ここでは、図7に示すように、湿
度RHの測定データを補正する補正制御を行っている。
【0041】<他の実施形態> (A)上記実施形態では、天井埋設型の室内機1を備え
た空気調和装置に本発明を適用しているが、天井吊り下
げ型の業務用室内機を備えた空気調和装置や一般の家庭
に設置される空気調和装置などに対しても本発明の適用
が可能である。
【0042】(B)上記実施形態では、風向きの上下を
調整するフラップ30を動かして過剰運転抑制制御にお
いて室内の人間に風が直接当たることを回避させている
が、風向きの左右を調整する別の風向き調整機構を設
け、それを過剰運転抑制制御で用いれば、室内の人間が
感じる不快感をさらに低減することができるようにな
る。例えば、過剰運転抑制制御において室内の人間が居
ない方向にだけ風が流れるように風向き左右調整機構を
動かしてやれば、乾燥していて冷えすぎの室内において
人間に風が直接当たることがなくなる。
【0043】(C)上記実施形態では、温度センサ53
および湿度センサ54から得られる温度DBおよび湿度
RHを用いて風量と風向きとを調整する制御として過剰
運転抑制制御を挙げているが、温度DBおよび湿度RH
を用いた風量と風向きとの制御は、低温・低湿の条件の
ときに限らず、高温・高湿で風量を増加させる制御にお
いても利用することができる。例えば、高温・高湿を短
時間で解消させるために風量を増加させる制御におい
て、風向きを高温・高湿の解消に最も適した方向に自動
設定したり、室内の人間の快適性を向上させるように風
向きを調整したりすることが考えられる。
【0044】(D)上記実施形態では、除湿運転時にお
いて過剰運転抑制制御を行う空気調和装置を説明してい
るが、冷房運転時においても上記と同様の過剰運転抑制
制御を行うことができ、同様の効果を得ることができ
る。
【0045】
【発明の効果】請求項1に係る発明では、温度センサお
よび湿度センサの測定データを基に制御部が室内ファン
および流れ方向調整機構の両方の制御を行うので、室内
ファンの制御により風量が増加する場合であっても、室
内に居る人間の快適性が損なわれることを少なくするこ
とができる。また、室内ファンの制御により風量を減ら
して室内の人間の快適性を向上させるとともに、流れ方
向調整機構の制御を行って更に室内の人間の快適性を向
上させることもできるようになる。
【0046】請求項2に係る発明では、冷房運転や除湿
運転において冷房や除湿が進み、過剰に温度および湿度
が下がった場合、すなわち必要以上に温度および湿度が
下がった状態になった場合に、室内ファンの送出空気量
(風量)を少なくし、且つ、風向き(空気の流れ方向)
を水平に近づける過剰運転抑制制御を行っている。この
ため、室内の人間が冷えすぎで乾燥しすぎであると感じ
ている場合に、風量が少なくなり不快感が抑えられ、さ
らに風向きが水平に近づいて人間に風が当たり難くなっ
て不快感がより抑えられるようになる。また、冷えすぎ
等のときに過剰運転と判断してそれを抑制する制御を行
うため、省エネルギーに寄与することになる。
【0047】請求項3に係る発明では、過剰運転状態の
条件が所定温度レベルと所定湿度レベルとを用いる簡単
なものであるため、複雑な判断基準を用いる場合に較べ
て制御部にかかる負担が少なくなる。請求項4に係る発
明では、通常の最少風量よりも更に少ない風量が室内フ
ァンから送出されるように過剰運転抑制制御を行うた
め、冷えすぎ且つ乾燥しすぎの状態において室内の人間
に風が強く当たって不快感を生じさせることが更に抑制
される。また、省エネルギーや低騒音というメリットも
期待できる。
【0048】請求項5に係る発明では、過剰運転状態を
解消するために室内ファンの送出空気量の設定値および
空気の流れ方向の設定状態を無視して送出空気量および
流れ方向を調整する過剰運転抑制制御を行うが、温度又
は湿度が所定の範囲に入り過剰運転状態が解消された後
には、送出空気量を設定値に戻し流れ方向を設定状態に
戻している。このため、室内の人間に明らかに不快感を
与えると考えられる過剰運転状態が解消されるととも
に、過剰運転状態が解消された後には設定どおりの送出
空気量および流れ方向となって操作者(室内の人間な
ど)に設定の復旧をしてもらう必要がない。
【0049】請求項6に係る発明では、湿度の測定デー
タを補正する補正制御を行うため、経年変化による湿度
センサの測定値のズレの悪影響を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る空気調和装置の室内
機の斜視図。
【図2】室内機の縦断面概略図。
【図3】空気調和装置の制御ブロック概略図。
【図4】風向きの各設定状態(段階)におけるフラップ
の傾斜状態を表す図。
【図5】湿度および温度により定義される過剰運転状態
を示す図。
【図6】制御のメインフローを示す図。
【図7】湿度データ補正処理の制御フローを示す図。
【図8】湿度データ足切り処理の制御フローを示す図。
【符号の説明】
17 室内ファン 30 フラップ(流れ方向調整機構) 50 制御部 51 室内ファンモータ 52 フラップ駆動モータ(流れ方向調整機構) 53 温度センサ 54 湿度センサ DB 温度 RH 湿度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3L060 AA05 CC02 CC07 DD02 EE05 EE45

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】空気を室内に送り出す室内ファン(17,
    51)と、 前記室内ファン(17,51)により送り出された空気
    の流れ方向を調整する流れ方向調整機構(30,52)
    と、 空気の温度を測定する温度センサ(53)と、 空気の湿度を測定する湿度センサ(54)と、 前記温度センサ(53)および前記湿度センサ(54)
    の測定データを基にして、前記室内ファン(17,5
    1)および前記流れ方向調整機構(30,52)を制御
    する制御部(50)と、を備えた空気調和装置。
  2. 【請求項2】前記制御部(50)は、冷房運転あるいは
    除湿運転において、過剰乾燥且つ過剰低温の過剰運転状
    態となった場合に、前記室内ファン(17,51)の送
    出空気量を少なくするとともに、前記流れ方向調整機構
    (30,52)を制御して前記空気の流れ方向を水平方
    向に近づける過剰運転抑制制御を行う、請求項1に記載
    の空気調和装置。
  3. 【請求項3】前記制御部(50)は、前記温度センサ
    (53)で測定された空気の温度(DB)が所定温度レ
    ベルよりも小さくなり且つ前記湿度センサ(54)で測
    定された空気の湿度(RH)が所定湿度レベルよりも小
    さくなったときに、前記過剰運転状態になったと判断す
    る、請求項2に記載の空気調和装置。
  4. 【請求項4】前記制御部(50)は、前記過剰運転抑制
    制御において、前記室内ファン(17,51)の送出空
    気量の外部設定値が外部設定可能な最少の値に設定され
    ている場合に、その最少の値よりも更に少ない送出空気
    量となるように前記室内ファン(17,51)を制御す
    る、請求項2又は3に記載の空気調和装置。
  5. 【請求項5】前記制御部(50)は、前記過剰運転抑制
    制御において、前記室内ファン(17,51)の送出空
    気量の設定値および前記空気の流れ方向の設定状態にか
    かわらず前記室内ファン(17,51)の送出空気量を
    少なくし且つ前記空気の流れ方向を水平方向に近づけ、
    前記温度(DB)又は前記湿度(RH)が所定の範囲に
    入ると前記室内ファン(17,51)の送出空気量を前
    記設定値に戻し且つ前記空気の流れ方向を前記設定状態
    に戻す、請求項2から4のいずれかに記載の空気調和装
    置。
  6. 【請求項6】前記制御部(50)は、前記湿度センサ
    (54)の経年変化に対応する補正制御を行い、前記湿
    度の測定データを補正する、請求項1から5のいずれか
    に記載の空気調和装置。
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