JP2003106336A - スラスト針状ころ軸受 - Google Patents

スラスト針状ころ軸受

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JP2003106336A
JP2003106336A JP2001298527A JP2001298527A JP2003106336A JP 2003106336 A JP2003106336 A JP 2003106336A JP 2001298527 A JP2001298527 A JP 2001298527A JP 2001298527 A JP2001298527 A JP 2001298527A JP 2003106336 A JP2003106336 A JP 2003106336A
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JP
Japan
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bearing
needle roller
lubricant
cage
thrust needle
Prior art date
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Application number
JP2001298527A
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English (en)
Inventor
Takeyuki Yoshiba
岳雪 吉場
Makoto Fujinami
誠 藤波
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ころと軌道輪との接触部分に十分な量の潤滑
剤が供給されやすい、潤滑性に優れたスラスト針状ころ
軸受を提供する。 【解決手段】 軌道輪1,2と、両軌道輪1,2の間に
転動自在に配設された複数の針状ころ3と、両軌道輪
1,2の間に針状ころ3を保持する保持器4と、を備え
るスラスト針状ころ軸受において、保持器4の軸方向の
厚さtを針状ころ3の直径dの90%以下とした。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、潤滑性に優れたス
ラスト針状ころ軸受に係り、特に、自動車用変速機,電
装用機器,一般産業用機器等に好適に用いられるスラス
ト針状ころ軸受に関する。 【0002】 【従来の技術】A/T(automatic transmission),M
/T(manual transmission )等の自動車用変速機や、
電装用機器,一般産業用機器等に用いられるスラスト針
状ころ軸受においては、軸受の早期損傷を防ぐために、
ころと軌道輪の軌道面との間の潤滑状態が良好であるこ
とが求められる。 【0003】スラスト針状ころ軸受の潤滑は、一般に、
潤滑剤を軸受の外部から内部へ供給することによって行
われるが、良好な潤滑状態を確保するために、軸受内部
において潤滑剤が円滑に流動して軸受内部の全体に潤滑
剤が供給されやすいような工夫がなされている。例え
ば、図2の斜視図に示すように、軌道輪20の外径側
(図2の(A))又は内径側(図2の(B))に備えら
れたフランジ部22に切り欠き24を設ける方法が提案
されている。軸受内部に供給された潤滑剤が軸受内部を
移動して切り欠き24から軸受外部に流出するような構
造とすれば、軸受内部において潤滑剤が円滑に流動して
軸受内部の全体に供給されやすくなる。 【0004】また、図3の部分断面図に示すように、保
持器の外径側の形状を工夫することにより、軸受の外径
側の開口部分を広くする方法も提案されている。軸受内
部に供給された潤滑剤が軸受内部を移動して外径側の開
口部分から軸受外部に流出するような構造とすれば、軸
受内部において潤滑剤が円滑に流動して軸受内部の全体
に供給されやすくなる。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のスラスト針状ころ軸受においては、潤滑剤を軸受外部
に流出させる開口部分を大きくすることによって、軸受
内部における潤滑剤の流動を円滑化して軸受内部の全体
に潤滑剤を供給するという方法が採用されているが、軌
道輪と保持器との間に形成される隙間が狭いため、この
隙間部分への潤滑剤の供給が不十分となるおそれがあ
り、潤滑剤が最も必要とされる部位、例えば、ころと軌
道輪の軌道面との接触部分等へは、潤滑剤が十分に供給
されない場合があった。よって、上記のような方法は、
良好な潤滑状態を確保するためには十分なものとは言え
なかった。 【0006】特に、カーエアコン用コンプレッサ等の場
合は、使用される潤滑剤の量が非常に少なく、しかも、
その潤滑剤は潤滑性が乏しいので、大きな問題となるこ
とが多かった。そこで、本発明は、このような従来のス
ラスト針状ころ軸受が有する問題点を解決し、ころと軌
道輪との接触部分に十分な量の潤滑剤が供給されやす
い、潤滑性に優れたスラスト針状ころ軸受を提供するこ
とを課題とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発
明のスラスト針状ころ軸受は、内輪と、外輪と、前記内
輪と前記外輪との間に転動自在に配設された複数の針状
ころと、前記内輪と前記外輪との間に前記針状ころを保
持する保持器と、を備えるスラスト針状ころ軸受におい
て、前記保持器の軸方向の厚さを、前記針状ころの直径
の90%以下としたことを特徴とする。 【0008】このような構成であれば、前記内輪と前記
保持器との間の隙間及び前記外輪と前記保持器との間の
隙間が広いので、この隙間部分に潤滑剤が十分に供給さ
れやすい。その結果、針状ころと軌道輪の軌道面との接
触部分等のような、潤滑剤が最も必要とされ且つ供給さ
れにくい部位にも、十分な量の潤滑剤が供給されやす
い。よって、使用される潤滑剤の量が少ない場合や、潤
滑剤の潤滑性が乏しい場合であっても、十分に良好な潤
滑状態が確保される。 【0009】なお、軸方向の厚さが一定でない保持器の
場合は、その最大値を針状ころの直径の90%以下とす
る。 【0010】 【発明の実施の形態】本発明に係るスラスト針状ころ軸
受の実施の形態を、図1の部分断面図を参照しながら詳
細に説明する。このスラスト針状ころ軸受は、図示しな
い軸に取り付けられる軌道輪1と、図示しないハウジン
グに取り付けられる軌道輪2と、両軌道輪1,2の間に
転動自在に配設された複数の針状ころ3と、両軌道輪
1,2の間に針状ころ3を保持する保持器4と、を備え
ている。 【0011】保持器4は板状部材をプレスすることによ
って製造されたものであり、複数の湾曲部6(図1の例
においては5個)が径方向に連続して形成されて断面波
形状をなしている。また、軌道輪2の外径部(径方向外
端部)には、軸方向の軌道輪1側に屈曲された屈曲部2
aが形成されており、屈曲部2aの先端部と軌道輪1の
外径部との間には、環状の隙間8が形成されている。 【0012】このようなスラスト針状ころ軸受への潤滑
剤の供給は、内径側から行われる。内径側から軸受内部
に流入した潤滑剤は、回転する軌道輪1,自公転する針
状ころ3,及び公転(回転)する保持器4の影響(遠心
力)によって、内径側から径方向外方に送られる。そし
て、軸受内部の全体に潤滑剤が供給されて、外径側の隙
間8から軸受外部に流出する。 【0013】このとき、保持器4の軸方向の厚さtは、
針状ころ3の直径dの90%以下とされていて、軌道輪
1と保持器4との間の隙間C及び軌道輪2と保持器4と
の間の隙間Cが広くなっているので、この隙間Cの部分
に潤滑剤が十分に供給される。その結果、針状ころ3と
軌道輪1,2の軌道面との接触部分に、十分な量の潤滑
剤が供給される。よって、使用される潤滑剤の量が少な
い場合や、潤滑剤の潤滑性が乏しい場合であっても、十
分に良好な潤滑状態が確保されて、焼付きが防止され
る。 【0014】次に、上記と同様の構成のスラスト針状こ
ろ軸受について、焼付き試験を行った結果について説明
する。 〔試験例1〕内径30mm、外径50mm、高さ5m
m、ころの直径d3mmのスラスト針状ころ軸受に、種
々の厚さの保持器を組み込んで、下記の条件で回転試験
を行い、焼付きが生じるまでの時間を測定した。 【0015】 潤滑剤の供給量:0.1ml/min アキシアル荷重:2000N 回転速度 :5000min-1 試験結果を表1に示す。 【0016】 【表1】 【0017】表1から分かるように、保持器の軸方向の
厚さtが針状ころの直径dの90%超過である場合は、
2回の試験ともに短時間で焼付きが生じた。それに対し
て、保持器の軸方向の厚さtが針状ころの直径dの90
%以下である場合は、60時間回転させても焼付きが生
じなかった。 〔試験例2〕内径40mm、外径60mm、高さ6m
m、ころの直径d3.5mmのスラスト針状ころ軸受
に、種々の厚さの保持器を組み込んで、下記の条件で回
転試験を行い、焼付きが生じるまでの時間を測定した。 【0018】 潤滑剤の供給量:0.1ml/min アキシアル荷重:2500N 回転速度 :4500min-1 試験結果を表2に示す。 【0019】 【表2】【0020】表2から分かるように、保持器の軸方向の
厚さtが針状ころの直径dの97%である場合は、2回
の試験ともに短時間で焼付きが生じた。それに対して、
保持器の軸方向の厚さtが針状ころの直径dの94%以
下である場合は、60時間回転させても焼付きが生じな
かった。なお、本実施形態は本発明の一例を示したもの
であって、本発明は本実施形態に限定されるものではな
い。 【0021】例えば、保持器の種類や形状は、図1のも
のに限定されるものではなく、種々の保持器が適用可能
である。 【0022】 【発明の効果】以上のように、本発明のスラスト針状こ
ろ軸受は、保持器の軸方向の厚さを針状ころの直径の9
0%以下としたので、針状ころと軌道輪の接触部分に十
分な量の潤滑剤が供給されやすい。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施形態であるスラスト針状ころ軸
受の構成を示す部分断面図である。 【図2】従来のスラスト針状ころ軸受の軌道輪の斜視図
である。 【図3】従来のスラスト針状ころ軸受の構成を示す部分
断面図である。 【符号の説明】 1,2 軌道輪 3 針状ころ 4 保持器 d 針状ころの直径 t 保持器の軸方向の厚さ

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 内輪と、外輪と、前記内輪と前記外輪と
    の間に転動自在に配設された複数の針状ころと、前記内
    輪と前記外輪との間に前記針状ころを保持する保持器
    と、を備えるスラスト針状ころ軸受において、 前記保持器の軸方向の厚さを、前記針状ころの直径の9
    0%以下としたことを特徴とするスラスト針状ころ軸
    受。
JP2001298527A 2001-09-27 2001-09-27 スラスト針状ころ軸受 Pending JP2003106336A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006093235A1 (ja) * 2005-03-03 2006-09-08 Nsk Ltd. スラスト円筒ころ軸受
US20100322549A1 (en) * 2009-06-15 2010-12-23 Koyo Bearings Usa Llc Cage for bearing assembly

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