JP2003105735A - 水防構造体及び水防方法 - Google Patents

水防構造体及び水防方法

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JP2003105735A
JP2003105735A JP2001302541A JP2001302541A JP2003105735A JP 2003105735 A JP2003105735 A JP 2003105735A JP 2001302541 A JP2001302541 A JP 2001302541A JP 2001302541 A JP2001302541 A JP 2001302541A JP 2003105735 A JP2003105735 A JP 2003105735A
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waterproof
water
levee protection
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levee
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Kazuyasu Tamura
和安 田村
Shunichi Tani
俊一 谷
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Okamoto Industries Inc
Original Assignee
Okamoto Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水などの流動体を充填したとき、上面及び下面
が平坦になり、また応力が掛かっても変形しない、安定
に積み重ねて使用できる水防構造体を提供することを目
的とする。 【解決手段】相対する表裏2枚の編織物2,3が非伸縮
性繋ぎ糸4によって適宜間隔に連結された立体編織物を
基材とし、該立体編織物の各編織物の表面に合成樹脂又
はゴムの防水層6,7を形成し、その各側面を密封8し
てなり、且つ流動体注入口9を取り付けた水防構造体1
である。この水防構造体の周縁部に係止部材を設けるの
が好ましい。また、空気抜きバルブを設けるのが好まし
い。更に、上記の水防構造体に、水防現場で、水を流動
体注入口から注入充填した後、該流動体注入口を密閉
し、水防場所に設置する水防方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、河川や下水道等の
溢水を防いだり、河川等を一時的に仕切って止水するた
めの水防構造体及びこれを用いた水防方法に関する。
【0002】
【従来技術】河川が増水し氾濫する危険がある時、また
集中豪雨などで小川や下水道が溢水し建物に浸水する危
険がある時など、従来は、堤防の上に土嚢を積んだり、
建物周囲に土嚢を積んで、氾濫や浸水を防いでいた。土
嚢は布製の袋に土を充填したものであるため、その作成
にも労力を要し、また重いため現場への運搬も大変な労
力を要する。
【0003】そこで、近年、防水布や合成樹脂シートで
袋や筒状体を作り、その中に水を充填して土嚢の代わり
に用いる水防構造体が種々提案されている。しかし、防
水布や合成樹脂シートで作った袋や筒状体に水を充填し
たものは、丸みを帯びた形状になり、また局部的に応力
を加えると、この応力の加わった部分が凹み、この凹ん
だ部分の水が移動し他の部分を膨らますため、全体的に
変形する。このように丸みを帯びた形状になり、また変
形しやすいため、積み重ねて使用するとき安定性が十分
でない問題点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の事情
に鑑みなされたもので、水などの流動体を充填したと
き、上面及び下面が平坦になり、そして応力が掛かって
も殆ど変形することがなく、したがって安定に積み重ね
て使用できる水防構造体、並びにこれを用いた水防方法
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、相
対する表裏2枚の編織物が非伸縮性繋ぎ糸によって適宜
間隔に連結された立体編織物を基材とし、該立体編織物
の各編織物の表面に合成樹脂又はゴムの防水層を形成
し、その各側面を密封してなり、且つ流動体注入口を取
り付けた水防構造体である。この水防構造体の周縁部に
係止部材を設けるのが好ましい。また、これらの水防構
造体には空気抜きバルブを設けるのが好ましい。更に、
本発明は、上記の水防構造体に、水防現場で、水を流動
体注入口から注入充填した後、該流動体注入口を密閉
し、水防場所に設置することを特徴とする水防方法であ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明を詳しく説明する。本発明
の水防構造体は、相対する2枚の編織物が繋ぎ糸によっ
て適宜間隔に連結された立体織物の特性を利用したもの
である。本発明で基材となる立体編織物は、上面の編織
物と下面の編織物とが数多くの繋ぎ糸によってつながっ
ている。この立体織物自体は周知であり、本発明では各
種の立体織物を使用することができる。本発明において
は繋ぎ糸として非伸縮性のものを用いる。繋ぎ糸が伸縮
性であると、水などの流動体を充填したときに表裏両面
が平坦な水防構造体が得られない。上面の編織物と下面
の編織物との間隔は任意であるが、普通は5〜60cm
である。この間隔が本発明の水防構造体の使用時の厚さ
と略等しくなる。非伸縮性繋ぎ糸の密度は、織物の組織
を適宜変えることによって、所望の密度にすることが出
来る。
【0007】編織物の糸としては、綿繊維、レーヨン繊
維、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン
繊維等の天然繊維又は合成繊維からなる糸が用いられ
る。また、化学繊維のモノフィラメント糸を用いると、
充填した流動体が、毛細管現象によって糸を伝わって漏
れるのを防ぐことを容易にすることができる。また、非
伸縮性繋ぎ糸の「非伸縮性」とは、ここでは全く伸縮し
ないという意味ではない。剛性の高いポリエステル糸で
も多少伸縮する。この非伸縮性繋ぎ糸には、上記した各
種の繊維糸が用いられる。
【0008】本発明では、この立体編織物の表裏両面の
表面に、それぞれ合成樹脂又はゴムの防水層を形成す
る。ゴムとしては天然ゴム、又はクロロプレン、ブタジ
エンゴムなど各種の合成ゴムが用いられる。合成樹脂と
しては塩化ビニル系樹脂、オレフィン系樹脂、ウレタン
系樹脂などが用いられるが、ウレタン系樹脂が好まし
く、さらに好ましくはポリウレタンエラストマーが用い
られる。ポリウレタンエラストマーは優れた弾性率、耐
荷重性、機械強度、耐油性、耐薬品性、耐摩耗性があり
有利である。織布に合成樹脂又はゴムの防水層を形成す
るには、通常のノリ引法やトッピング法で行なうことが
でき、またシート状に成形した合成樹脂又はゴムを織布
に加圧接着してもよい。
【0009】上記の表裏両面に防水層を形成させて立体
織物を、目的とする水防構造体の用途に応じて適宜の形
状、大きさに裁断し、次いでその各側面を密封し、また
空気吹込み口を取り付けて水防構造体にする。図1は本
発明の水防構造体に水などの流動体を充填したときの断
面図である。1は水防構造体、2は表側(上側)の編織
物、3は裏側(下側)の編織物、4は非伸縮性繋ぎ糸、
5は非伸縮性繋ぎ糸が表側及び裏側の編織物に編織成さ
れている部分、6は表側の編織物2の表面に形成した防
水層、7は裏側の編織物3の表面に形成した防水層であ
る。8は表側(上側)と裏側(下側)とを縫い合わせた
縫合部である。この縫合によって側面が形成される。9
は流動体注入口である。流動体注入口は、水防構造体の
使用に邪魔にならない位置ならどこに付けてもよい。ま
た、流動体注入口は蓋などで密閉できるようにする。
【0010】本発明の水防構造体は、水などの流動体を
充填したとき、すなわち使用時に、応力が加わったとき
には、形状変化や内容積変化が殆ど無いため、この応力
が水防構造体の内壁にもろにかかるので、各側面を堅固
にする必要があるが、側面は図2に示すようにしてもよ
い。図2は水防構造体の一端の断面図である。10は防
水性シートで、その一端11は表側の防水層6に接着剤
で接着されている。13はその接着部である。また防水
性シート10の他の端12は裏側の防水層7に接着剤で
接着されている。14はその接着部である。この防水性
シート10は編織物、好ましくはバイヤス織物の片面又
は両面に合成樹脂やゴムの防水層を設けたものが好まし
く、また非伸縮性のものが好ましい。また、更に堅固に
するため、上記の側面に設けた防水性シート10をスッ
ポリ覆うように他の防水性シートを貼着し(該防水性シ
ートの端部は防水層6又は防水層7に接着させる)、側
面を二重にしてもよい。
【0011】本発明の水防構造体の形状は任意であるが
が、通常は直方体である。またその大きさは任意である
が、直方体の場合、標準的には、幅0.2〜1.2m、
長さ1〜10m、厚さ6〜60cm程度である。この水
防構造体には流動体注入口を設ける。水防構造体に充填
する流動体は通常は水であるが、比重を大きくするため
塩水を用いてもよいし、砂を用いてもよい。また、水防
構造体には空気抜きバルブを設けるのが好ましい。
【0012】また、本発明の水防構造体の周縁に係止部
材を設けるのが好ましい。係止部材は、例えば水防構造
体の表側(上側)及び/又は裏側(下側)の四隅に設け
る。係止部材は帆布などで作成し、縫製などで水防構造
体に固定する。そして、その中心付近にロープやアンカ
ー杭を通すための鳩目を作るのが好ましい。図3は、係
止部材を設けた一例を示す斜視図で、直方形の水防構造
体の一方の端部を示したものである。1は水防構造体、
15は係止部材であり、この例では表側(上側)の四隅
及び裏側(下側)の四隅に設けてある。水防構造体を積
み重ねて使用するとき、積み重ねた各水防構造体の係止
部材の鳩目16にロープやアンカー杭を通すことによっ
て、積み重ねた水防構造体を一体化したり、また地面に
固定することができる。
【0013】本発明の水防構造体を使用するには、ま
ず、これを水防する現場に運ぶ。この水防構造体は軽量
で、フレキシブルなため、運搬しやすく、また取り扱い
やすい。水防構造体にポンプで水などの流動体を流動体
注入口から入れて充填し、該注入口を蓋などを用いて密
閉する。水などの流動体を充填したとき、水防構造体は
繋ぎ糸によって上下方向への膨らみが抑えられるため、
水防構造体の上面及び下面は平坦になり、また局部的に
応力が掛かっても変形することがない。このよう上面及
び下面が平坦になるため、水防構造体を所定の高さにな
るまで安定に積み重ねて用いることができる。そして、
この積み重ねた水防構造体は安定性がよいため、その上
を人が歩くことができる。また、本発明の水防構造体
は、使用後は充填した流動体を排出し、折り畳むなどし
て保管できる。
【0014】
【発明の効果】本発明の水防構造体は、水などの流動体
を充填したときには、上面及び下面が平坦であり、また
その一部に応力が掛かっても変形することがない。その
ため、積み重ねても安定であり、所定の高さに積み重ね
て使用する水防構造体として好適である。また、周縁部
に係止部材を設けることによって、積み重ねたときの安
定性を更に増強できる。また、この水防構造体は、軽量
で取り扱い易く、運搬、施工を小人数で行うことができ
る。また、不使用時には、萎ませて、折り畳むなどして
保管でき、保管に場所をとらない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水防構造体の水を充填したときの断面
【図2】本発明の水防構造体の側面の一例を示す断面図
【図3】本発明の水防構造体の周縁に係止部材を設けた
一例を示す断面図
【符号の説明】
1 立体織物、2 表側の織物、3 裏側の織物、4、
非伸縮性繋ぎ糸、5 非伸縮性繋ぎ糸の織込み部、
6,7 防水層、8 縫合部、9 流動体注入口、10
防水性シート、11,12防水性シートの端部、1
3,14 防水性シートの接着部、15 係止部材、1
6 鳩目

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】相対する表裏2枚の編織物が非伸縮性繋ぎ
    糸によって適宜間隔に連結された立体編織物を基材と
    し、該立体編織物の各編織物の表面に合成樹脂又はゴム
    の防水層を形成し、その各側面を密封してなり、且つ流
    動体注入口を取り付けた水防構造体。
  2. 【請求項2】周縁部に係止部材を設けた請求項1記載の
    水防構造体。
  3. 【請求項3】空気抜きバルブを設けた請求項1又は2記
    載の水防構造体。
  4. 【請求項4】請求項1記載の水防構造体に、水防現場
    で、水を流動体注入口から注入充填した後、該流動体注
    入口を密閉し、水防場所に設置することを特徴とする水
    防方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100778321B1 (ko) 2006-06-27 2007-11-22 한국건설기술연구원 차수수단이 설치된 지오튜브

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