JP2002275850A - 防水用具 - Google Patents

防水用具

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JP2002275850A
JP2002275850A JP2001070426A JP2001070426A JP2002275850A JP 2002275850 A JP2002275850 A JP 2002275850A JP 2001070426 A JP2001070426 A JP 2001070426A JP 2001070426 A JP2001070426 A JP 2001070426A JP 2002275850 A JP2002275850 A JP 2002275850A
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Yasuyoshi Mizukoshi
康嘉 水越
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水害現場で土嚢などの代わりに防水壁として
利用することができ、軽量かつ運搬が容易で折畳みが可
能な防水用具を提供する。 【解決手段】 防水シートで被覆され折畳みが可能な防
水用具であって、投入排出口および連結具を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水害時の緊急用防水
壁として使用される防水用具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来河川氾濫時などにおける緊急防水対
策として土嚢や砂袋などを利用し防水壁が作られてい
る。しかし水害現場で緊急かつ大量に土嚢や砂袋などを
供給することは一般に困難であり、河川の堤防決壊や高
潮に対して迅速かつ有効な対策を講ずることができず被
害が拡大している。このような問題は都市部においても
同様であり、家屋浸水被害は広範囲なものとなってい
る。
【0003】水害時における土嚢や砂袋などの代換品に
関する技術として、特開2000−144672号公報
には、災害現場で水道水または泥水などを注水し、硬質
体ブロックを形成することのできる折畳み式防水用具に
関する技術が開示されている。この防水用具は、積上げ
ても滑りにくいように防水用具全体がスポンジゴムで加
工されている。しかし洪水や高潮などの実際の水害に対
してはこの程度のすべり止めでは役に立たず、すぐにブ
ロック体は流されてしまう。また、スポンジゴムは外傷
に弱く耐久性が低いため、水害を防止するために実際に
使用することはできない。
【0004】特開昭63−176513号公報には、上
端部が開口した弾性体からなる袋であって内部に水を入
れて使用するラバーダムの技術が開示されている。しか
し、このラバーダムは土石流の直撃からダムを守るため
にダムに固定して使用する構造を有し、水害現場で土嚢
や砂袋の代わりとして迅速かつ容易に供給できる防水用
具として機能するものではない。
【0005】特公昭58−14889号公報には、水な
どの流体の封入により形成される膨満部を有し、農業用
水の取水や高潮時の防潮などに使用されるゴム堰に関す
る技術が開示されている。しかしこのゴム堰も河床に固
定して使用される構造であるため、土嚢や砂袋の代わり
として水害現場で利用することはできない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】浸水や堤防決壊などの
水害現場で土嚢や砂袋の代わりに防水壁を形成すること
ができ、軽量かつ収納に便利な防水用具を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、防水シートで
被覆され折畳みが可能な防水用具であって、投入排出口
および連結具を有することを特徴とする防水用具に関す
る。
【0008】防水シートは織布を補強層とするゴム材料
からなるものが好ましい。投入排出口は防水用具の2以
上の面に設けられ、また埋込み構造を有するものが好ま
しい。
【0009】防水用具は直方体であり、平行な4本の各
辺に連結具を有することが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の防水用具は、防水シート
で被覆され折畳みが可能であって、投入排出口および連
結具を有する。
【0011】本発明の実施の形態は典型的には図1の斜
視図で示され、水などを投入すると直方体となる防水用
具の例が示されている。直方体の各面は防水シートで被
覆され、辺および頂点には連結具11、12、13が、
面には投入排出口14、15が設けられる。
【0012】防水用具の形状としては直方体が好まし
い。直方体には立方体が含まれるが、水害現場の様々な
地形や氾濫する水量に対して、防水用具の向きを変える
ことによりいろいろな対応ができる点で、立方体以外の
直方体が好ましい。
【0013】本発明の防水用具は折畳みが可能であり、
収納し保管するときや水害現場へ運搬するときは中身の
水などを排出し、折り畳まれた状態にし、軽量で場所を
取らず大量に保管し運搬することができる。
【0014】防水シートは、家庭の床下浸水の防止など
を目的とする防水用具であれば、塩化ビニルシート、ポ
リプロピレンシート、またはこれらをラミネートしたゴ
ムシートなどを材質とする厚さ0.5mm〜1.0mm
程度の遮水シートでもよいが、堤防決壊の予防などを目
的とする防水用具では、強度と耐久性が求められる点で
織布または不織布を補強層とし、ゴムや粘弾性ポリマー
を含浸、密着させたものが好ましく、織布を補強層とす
るのがより好ましい。織布または不織布は2プライまた
はそれ以上の枚数を重ねて使用するのが防水シートの強
度と耐久性を高める点でより好ましい。
【0015】織布や不織布の材質は用途に応じて選択す
ることができるが、ポリアミド(ナイロン)、ポリエス
テル、テトロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ビニ
ロンなどが強度、経済性などの点で好ましく、強度と価
格の点でナイロンがより好ましい。
【0016】防水シートにはゴムや粘弾性ポリマーがシ
ート状または織布などに含浸させて用いられる。防水用
具内に注入した水などの流体の漏れを防止する点では、
防水シートには遮水性があればよいが、本発明の防水用
具は縦、横に積層して使用されるものであり、また注水
後は横方向に多少膨らむ傾向がある。したがって積層
後、隣り合う防水用具同士の間に隙間が生じ、隙間から
堰き止めている水の漏れを防止するために、作業手順と
しては各防水用具の辺同士を連結した後で水などを投入
することが好ましく、また防水シートの材質としては防
水シート同士の密着性が高まる点で、ゴムからなるもの
が好ましい。
【0017】ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプ
レンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン
−ブタジエンゴム(SBR)、エチレン−プロピレンゴ
ム(EPDM)、ブチルゴム(IIR)、ニトリルゴム
(NBR)、水素化ニトリルゴム、ポリウレタンゴム、
シリコンゴム(MQ)などがあり、飲料水を収納するに
当たり食品適合性および耐久性の点でEPDM、水素化
ニトリルゴムが好ましいが、経済性を加味しNR、I
R、IIRおよびそのブレンド組成物も好ましい。
【0018】防水シートの製造方法はたとえば、ナイロ
ン繊維などからなる織布を未加硫ゴムシートの表裏両面
に載せた後、加硫装置により所定の圧力および熱を加え
て行なう。加熱、加圧時には未加硫ゴムシートと接触し
ている面の織布に未加硫ゴムの一部が含浸し固結する。
ゴムシートの表裏の織布にさらにエポキシ樹脂、ウレタ
ン樹脂、アクリル樹脂層を設けることもできる。防水壁
側の面は、流木などが衝突し、大きな衝撃がかかる場合
が多く、ゴムを厚塗りしたシートや織布で補強したシー
トとすることが好ましい。
【0019】防水用具には構造を補強する点で、ステン
レス製のワイヤや合成樹脂または繊維強化プラスチック
(FRP)などの剛性のある枠組を設けるのが好まし
く、軽量かつ強度の高い点でFRPがより好ましい。
【0020】防水用具には投入排出口が設けられる。投
入排出口は通常、防水用具に水などの流体を注入しまた
は排出するときに使用できるが、流体に限定されず、水
害現場に散在する石、砂、岩の小塊などを適宜防水用具
内に入れ、取り出すときに使用することもできる。土
嚢、砂袋などの比重は2〜3程度であるのに対し、水を
充填した防水用具の比重はおよそ1である。したがっ
て、防水用具を固定することなく水中壁として使用する
ことは本来困難である。しかし近くの石、砂などを入れ
ることにより、防水用具全体の比重を大きくすることが
でき、また堤防の決壊を防止するために本発明の防水用
具に水を充填し設置したが、雨量が予想外に多くなり、
水位が上昇してきたような場合には、投入排出口を開
け、石や砂などを投入し、緊急の事態に対応することも
できる。防水用具の設置に際し、必要量の水が供給でき
ないような場合においても水の代換として石や砂などを
利用することができ、事情により石、砂などのみを入れ
て使用することができる。
【0021】投入排出口は、防水用具の1の面または2
以上の面に設けることができるが、2以上の面に設ける
のが好ましい。注水後の防水用具はかなりの重量になる
ため注水後に防水用具の移動は困難であり、また防水用
具を撤去するときに防水用具内の水を効率的に排出する
必要がある。したがって排出用の口は、防水用具の設置
後に側面となる面に設けるのが好ましい。また最後まで
排水できる点で側面の下方に設けるのがより好ましい。
一方、防水用具に水などを投入し、また注水終了後も必
要に応じて石などを追加する場合があり、そのような作
業を効率的に行なう必要がある。したがって投入用の口
は、防水用具の設置後に上面となる面に設けるのが好ま
しい。
【0022】1面当たりの投入排出口の数は、緊急時に
速やかに注水などの作業を完了できる点で複数個設ける
ことが好ましい。
【0023】投入排出口14、15の構造は典型的には
図2の断面図で示される。投入排出口は、防水シート2
1、25に固定される22、24と、ネジ止めされる蓋
23により構成される。投入排出口が防水シート面から
突き出していると、設置した後、隣り合う防水用具の間
に隙間を作って水漏れの原因となり、また隣りの防水用
具の表面を傷付けるから、投入排出口は埋込み構造、す
なわち防水用具の内部に埋め込まれた構造を有するもの
が好ましい。蓋23の外径は、石や岩の小塊などを入れ
る場合に支障がないようにし、また水などの流体を入れ
る場合には短時間で作業を完了できる点で、5cm〜3
0cmが好ましい。投入排出口の材質は硬質プラスチッ
クないしステンレススチールなどであり、長期保管時の
錆や運搬組立時の破壊防止に有効である点で、ステンレ
ススチールが好ましい。
【0024】防水用具には連結具が設けられる。連結具
は隣り合う防水用具同士を連結し、また防水用具を地面
に固定する機能を果たす。
【0025】連結具は、隣り合う防水用具同士を堅固に
連結する点で、防水用具が直方体の場合、平行な4本の
各辺に連結具を有することが好ましい。防水用具は水害
現場の地形などに応じて直方体の長辺を縦方向、横方
向、深さ方向と、向きを自在に変えて使用できるよう
に、連結具は直方体の各辺に設けることが好ましい。
【0026】連結具の数は、防水シートが平板構造であ
り、水などを投入すると自重により横方向に膨らみ、防
水用具間に隙間が生じ、水漏れが生じるのを防止できる
点で、各辺の頂点や中点などに複数個設けることが好ま
しい。
【0027】連結具としては図1に示すように金属製の
連結具11、12および布地に金属の環を取り付けた構
造を有する連結具13を使用することができる。いずれ
も前述した2種類の機能を発揮する点で共通するが、金
属製の連結具11、12は堅固な連結効果を発揮する点
で好ましい。一方、布地の連結具13は緊急時に迅速に
対応できる点で好ましい。
【0028】金属製の連結具は、図3に示すとおり金板
35を介してボルト36により防水用具を連結する。し
たがって連結具は防水用具間の隙間を介しての水漏れを
防止するとともに、隣り合う防水用具を傷付けない点
で、防水用具の連結後にボルト36が防水シート面から
突き出さないような埋込み構造を有することが好まし
い。
【0029】連結具11、12の材質は一般構造用圧延
鋼材ないしステンレス鋼であり、長期保管時の錆により
連結に支障が起こりにくい点で、ステンレス鋼が好まし
い。また連結具13はビニロンないしポリアミドの織布
にゴムや粘弾性ポリマーなどを含浸させたものであり、
強度が大きい点で、ポリアミドの織布にゴムを含浸させ
たものが好ましい。
【0030】連結具11、12、13は、防水用具の一
面に鋼板などを取り付ける場合にも使用できる。水害状
況に応じて、流木が多い場合や土石流などが予想される
場合には防水壁を鋼板などで補強しておく必要があり、
そのような場合には連結具を利用して容易に鋼板などを
防水用具に取り付けることができる。
【0031】防水用具31、32同士の連結は前述のと
おり、図3に示すように金板35を介してボルト36に
より行なうことができ、布製の連結具をロープなどで結
ぶなどにより応急的に行なうこともできる。連結する防
水用具同士の密着性を高め水漏れを未然に防止すること
ができる点で、連結する際には防水用具の間にウレタン
シートやゴムシートを挟むことが好ましい。
【0032】防水用具の地面への固定は、地面に堅固に
防水用具を固定できる点で、図3に示すようにL型金具
33をボルト34で固定した後、杭37を打ち込む方法
により行なうことが好ましい。また応急的には防水用具
を地面に迅速に固定できる点で、布製金具に杭38を打
ち込む方法により固定することが好ましい。杭37、3
8の代わりにアンカーボルトを打ち込む方法は長期間に
わたり防水用具を堅固に固定できる点で好ましい。
【0033】防水用具の連結固定は、注水などの後は防
水用具の重量がかなりなものとなるから、移動が容易な
ように注水などの前に行なうことが好ましい。風が強
く、空の防水用具が流され連結固定が困難な場合には、
現場の状況に応じて連結固定前に防水用具にある程度注
水し、風によって流されないようにしてから連結し固定
することもできる。
【0034】防水用具の配置の仕方としては、1段1列
に配置する場合のほか、図4に示すように1段2列に配
置する場合、図5に示すように2段1列に配置する場
合、2段1列に配置した後でさらに補強材61を取り付
ける場合、図6に示すように2段2列に配置する場合、
図7に示すように真直ぐに配置する場合、河川の流れや
岸壁などの地形に合わせて図8のように配置する場合な
どがあり、水害状況に応じて様々な配置を採用すること
ができる。防水用具を複数段設けて利用するときは、底
部の防水用具には水などを投入してその重量を利用し、
上段の防水用具には空気を充填して使用することもでき
る。また空気を充填した防水用具の連結具にロープを取
り付け浮きとして使用することもでき、空気を充填した
防水用具を複数個連結することにより、オイルフェンス
のように使用し、水害時の流木などから養殖筏、漁船、
川舟、橋梁などを損傷から事前に守ることもできる。こ
のように本発明の防水用具は水害時に多目的に利用する
ことができる。
【0035】
【実施例】実施例1 本発明の実施例である防水用具を、図1に示す構造で製
造した。
【0036】形状は直方体、大きさはAB=1.5m、
BC=1.0m、BF=1.0m、骨組は直径3mmの
スチールワイヤを使用した。
【0037】防水シートは、ナイロン製の織布(引張強
さ60kg/cm、厚さ0.8mm)を未加硫ゴムシー
ト(厚さ0.4mm)の表裏両面に載置し、カレンダー
ロールで加圧して、厚さ1.5mmのカレンダーシート
にした。未加硫ゴムシートは、天然ゴム(90部)、N
BR(10部)、ステアリン酸(1部)、亜鉛華(5
部)、カーボンブラック(40部)、プロセスオイル
(15部)、硫黄(1.0部)、加硫促進剤(大内新興
化学工業製ノクセラーTS)(0.7部)、加硫促進剤
(大内新興化学工業製ノクセラーNS)(1.0部)の
組成物を用いた。シートを骨組に張り合わせた後、15
0℃、15分間加熱することにより加硫接着した。防水
継ぎ目加工はオーバーラップジョイントにより行なっ
た。
【0038】防水シートの一部を切除し、投入排出口と
連結具を取り付けた。投入排出口は、蓋の直径が10c
mであり、鉄製のものを用いた。投入排出口14は面A
BCDの頂点Dから約30cmの所に、投入排出口15
は面ABFEの頂点Fから約15cmの所に取り付け
た。連結具は、辺ABおよび辺ABと平行な3辺のそれ
ぞれに金属製の連結具を等間隔に4箇所、布製の連結具
を3箇所取り付けた。
【0039】同様の方法で防水用具を合計10個製造
し、製造した本発明の防水用具を使用してつぎのとおり
屋内試験を行なった。
【0040】図9は屋内試験で作成したプールの平面図
である。床94および壁91がコンクリート製の建屋内
に、本発明の7個の防水用具92を1段で仮置きした
後、防水用具同士を連結し、また壁91に接する防水用
具については連結具を利用し、壁に固定した。つづいて
ポンプ1台を使用し防水用具に注水した。作業は、防水
用具の仮置き、連結および注水を2人で担当し、防水用
具1個あたりの注水に10分かかったため、仮置きから
注水をすべて終了するまでに合計90分を要した。した
がって要した仕事量は、 2人×90分=180人・分 であり、このうち防水用具の仮置きおよび連結作業の仕
事量は、 2人×(90−10×7)分=40人・分 であった。
【0041】注水作業に時間がかかったが、性能の良い
ポンプやポンプの台数を増やすことにより作業時間を短
縮できるものと考察された。
【0042】比較例1 土嚢93を、T1=Y1=約7.5m、Y2=T2=約1
m、高さ=約1mとなるように積上げた。作業は、5人
で担当し、積上げに要した時間は120分であった。し
たがって要した仕事量は土嚢の積上げ作業だけで、 5人×120分=600人・分 であった。これは、本発明の防水用具の仮置きおよび連
結作業の仕事量40人・分の15倍に相当することがわ
かった。
【0043】なお土嚢は1個あたり20kgあり、疲労
のため途中から作業能率が極端に低下した。また土砂を
予め詰めておいた土嚢を600個用意した上で、前記積
上げ作業を行なったが、土砂を詰めて土嚢を作る時間ま
で入れると、本発明の防水用具の設置に比べて作業時間
ははるかに長く、必要とする労力も大きいことがわかっ
た。
【0044】できあがったプールに深さが0.95mに
なるまで注水した。注水時に注水用のホースを土嚢93
の壁面に向けると、水の流れが集中する部分より崩れ始
め、周りの土嚢がつぎつぎと崩れていった。一方ホース
の向きを防水用具92の壁面に向けても変化はなく、決
壊しにくいことがわかった。本発明の防水用具はこの実
施例の場合、水を入れると1個あたり約1.5tの重量
があり、かつ防水用具同士が連結されているため決壊し
にくいものと考察された。
【0045】注水完了後3時間プールの状態を観察し
た。土嚢についてはT1の全面にわたり、土嚢同士の隙
間から水がチョロチョロ流れ出す箇所が多数認められ
た。一方、本発明の防水用具については、防水用具間の
隙間や防水用具と床面との隙間から水が滲む程度でY1
の全面にわたり水漏れは観察されなかった。
【0046】観察を終えた後、プールから排水し、防水
用具および土嚢を収納した。土嚢の収納には積上げ作業
と同一の時間と労力を要したが、本発明の防水用具につ
いては側面の投入排出口の蓋を開けることにより自然に
排水され、連結具をはずすと軽量で折り畳むことがで
き、運搬が容易であり、また収納にも場所を取らないこ
とがわかった。
【0047】今回開示された実施の形態および実施例は
すべての点で例示であって制限的なものではないと考え
られるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではな
くて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と
均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれるこ
とが意図される。
【0048】
【発明の効果】通常は折り畳んで収納しておくので軽量
で場所を取らず、水害時には土嚢の代わりになる多目的
防水用具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の防水用具の斜視図である。
【図2】 本発明の防水用具に使用する投入排出口の断
面図である。
【図3】 本発明の防水用具の連結状態を示す図であ
る。
【図4】 本発明の防水用具の設置状態を示す図であ
る。
【図5】 本発明の防水用具の設置状態を示す図であ
る。
【図6】 本発明の防水用具の設置状態を示す図であ
る。
【図7】 本発明の防水用具の設置状態を示す図であ
る。
【図8】 本発明の防水用具の設置状態を示す図であ
る。
【図9】 屋内試験の見取り図である。
【符号の説明】
11,12 金属製の連結具、13 布製の連結具、1
4,15 投入排出口、21,25 防水シート、23
蓋、31,32 防水用具、33 L型金具、34,
36 ボルト、37,38 杭、61 補強材、91
壁、92 防水用具、93 土嚢、94 床。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防水シートで被覆され折畳みが可能な防
    水用具であって、投入排出口および連結具を有すること
    を特徴とする防水用具。
  2. 【請求項2】 直方体であることを特徴とする請求項1
    記載の防水用具。
  3. 【請求項3】 防水シートは織布を補強層とするゴム材
    料からなることを特徴とする請求項1記載の防水用具。
  4. 【請求項4】 投入排出口が2以上の面に設けられてい
    る請求項1記載の防水用具。
  5. 【請求項5】 投入排出口は埋込み構造を有する請求項
    1記載の防水用具。
  6. 【請求項6】 直方体の平行な4本の各辺に連結具を有
    する請求項2記載の防水用具。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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