JP2003105678A - 弾性的な伸長性を有する複合シートの製造方法 - Google Patents

弾性的な伸長性を有する複合シートの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非弾性的な伸長性を有する熱可塑性合成繊維
のウエブと、弾性的な伸長性を有する熱可塑性合成樹脂
のウエブとから得られる弾性的な伸長性を有する複合シ
ートにおいての毛羽立ちの発生を防ぐ。 【解決手段】 弾性的な伸長性を有する複合シート44
が非弾性的な伸長性を有する熱可塑性合成繊維35から
なる第1ウエブ41と弾性的な伸長性を有する熱可塑性
合成樹脂からなる第2ウエブ42とを重ね合わせて間欠
的に接合し、一方向へ伸長した後に収縮させることによ
って作られる。熱可塑性合成繊維35には、数平均分子
量が20000〜150000の範囲内にあって、数平
均分子量の比Ma/Mbが1.1以上となる少なくとも
2種類の熱可塑性合成樹脂Ra,Rbが含まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】この発明は、弾性的な伸長性
を有する複合シートの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】特開2001−18315号公報には、
弾性的な伸長性を有する複合シートの製造方法が開示さ
れている。この製造方法では、熱可塑性合成繊維からな
り一方向へ非弾性的に伸長可能な第1ウエブが、熱可塑
性合成樹脂からなり前記一方向へ弾性的に伸長可能な第
2ウエブの少なくとも片面に重ねられて前記一方向にお
いて間欠的に接合される。接合された第1,2ウエブ
は、第2ウエブの弾性限界内であって、第1ウエブの破
断伸度以下の範囲で前記一方向へ伸長された後に第2ウ
エブの弾性によって収縮して所期の弾性的な伸長性を有
する複合シートとなる。このようにして得られる複合シ
ートは、第1ウエブの繊維が伸長されて永久変形した後
に収縮するから、嵩が高く、柔軟な肌触りのものとなっ
て、使い捨ておむつや使い捨てガウン等の着用物品に使
用するのに好適な素材となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術の複合シ
ートにおいて、第1ウエブを伸長することによって着用
物品の素材にふさわしい嵩をもたせるには、第1ウエブ
を50〜300%、より好ましくは70〜150%伸長
して、これを第2ウエブの収縮力によって100〜70
%収縮させることが望ましい。また、着用物品の素材に
ふさわしい肌触りをもたせるには、第1ウエブの繊維に
繊径の小さなもの、例えば20μm以下のものを使用し
て、この繊維を70〜150%伸長することが好まし
い。しかしながら、第1ウエブをこの程度にまで伸長し
ようとすると、第1ウエブを形成する繊維によっては糸
切れ、つまり破断するものが多数あって、得られた複合
シートは、その糸切れによる毛羽立ちによって光沢が乏
しくなったり、肌触りに滑らかさがなくなったりすると
いうことがある。こうしたことは、その繊維を溶融紡糸
する過程において、繊維に高率のドラフトがかけられて
繊維を形成している高分子の配向が進み、その結果とし
て、繊維が高い伸度を持ち得ないことに原因がある。ま
た、この繊維が高い伸度を持っていたとしても、やはり
その配向の結果として、繊維は伸長応力の高いものにな
り、第1ウエブを伸長するときに大きな力が必要とな
る。つまり、そのような第1ウエブは、容易には伸長し
ないという問題をもたらす。
【0004】この発明では、複合シートを製造する前記
従来技術において、非弾性的な伸長性を有するウエブを
伸長するときに、そのウエブを形成している繊維に糸切
れが簡単には生じることがないように改良を施すことが
課題である。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題解決のために、
この発明が対象とするのは、弾性的な伸長性を有する複
合不織布の次のような製造方法である。つまり、熱可塑
性合成繊維からなり一方向へ非弾性的に伸長可能な第1
ウエブと、熱可塑性合成樹脂からなり少なくとも前記一
方向へ弾性的に伸長可能な第2ウエブとを重ね合わせて
接合することにより前記一方向への弾性的な伸長性を有
する複合シートを製造する工程に下記工程a〜d、即ち a.前記第1ウエブを前記一方向へ連続的に供給する工
程、 b.前記第2ウエブを前記一方向へ連続的に供給して前
記第1ウエブに重ね合わせる工程、 c.重ね合わせた前記第1,2ウエブを前記一方向と前
記一方向に対する直交方向とのうちの少なくとも前記一
方向において間欠的に接合する工程、および d.接合した前記第1,2ウエブを前記第2ウエブの弾
性限界内であって前記第1ウエブの破断伸度以下の範囲
で前記一方向と直交方向とのうちの少なくとも前記一方
向へ伸長する工程 が含まれる前記複合シートの製造方法である。
【0006】かかる製造方法において、この発明が特徴
とするところは、次のとおりである。前記第1ウエブを
形成する熱可塑性合成繊維として、数平均分子量が20
000〜150000の範囲内にあって互いの数平均分
子量が異なる複数種類の熱可塑性合成樹脂の混合物で形
成されていて繊維径が5〜20μmの範囲にある繊維が
使用され、前記複数種類の熱可塑性合成樹脂は、前記混
合物の20〜90重量%を占める数平均分子量Maの熱
可塑性合成樹脂Raと、80〜10重量%を占める数平
均分子量Mbの熱可塑性合成樹脂Rbとであって、これ
ら両熱可塑性合成樹脂RaとRbとの和が前記混合物の
50〜100重量%を占め、これら両熱可塑性合成樹脂
RaとRbとの数平均分子量の比Ma/Mbが1.1以
上である2種類の熱可塑性合成樹脂を含む。
【0007】この発明には、次のような好ましい実施態
様がある。 (1)前記複合シートを製造する工程には、前記第2ウ
エブの両面に前記第1ウエブを重ね合わせてこれら第
1,2ウエブを接合し、伸長する工程が含まれる。 (2)前記第2ウエブが熱可塑性合成繊維からなるもの
である。 (3)前記第2ウエブがフィルムからなるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】添付の図面を参照し、この発明に
係る弾性的な伸長性を有する複合シートの製造方法の詳
細を説明すると、以下のとおりである。
【0009】図1に斜視図で示された弾性的な伸長性を
有する複合シート1は、上層2と下層3とを有し、これ
ら両層2,3が接合部4で溶着し、一体化している。複
合シート1は、互いに直交する双頭矢印X−X,Y−Y
のうち、少なくとも矢印Y−Y方向へ仮想線で示される
ように弾性的に伸長可能である。
【0010】複合シート1の上層2は、X−X,Y−Y
方向のうち、少なくともY−Y方向へ非弾性的に伸長可
能な層である。この上層2は、熱可塑性合成樹脂からな
り非弾性的に伸長可能な連続繊維6の集合体をY−Y方
向またはX−X方向とY−Y方向とに伸長して得られた
ものであって、好ましくは接合部4においてのみ繊維6
どうしが互いに溶着し、接合部4どうしの間では接合し
ていない。接合部4以外では、連続繊維6が不規則な曲
線を画きながら、下層3の上面に広がっている。連続繊
維6には、数平均分子量が20000〜150000の
範囲にあって互いの数平均分子量が異なる少なくとも2
種類の熱可塑性合成樹脂を混合して溶融紡糸したものが
使用されている。
【0011】複合シート1の下層3は、Y−Y方向、好
ましくはY−Y方向とX−X方向とに弾性的な伸長性を
有するシートで、Y−Y方向へ少なくとも200%、好
ましくは少なくとも400%伸長可能であり、100%
伸長したのちに、元の長さの1.3倍未満にまで弾性的
に収縮可能なものが使用されている。かかるシートに
は、弾性糸からなるカードウエブ、弾性糸からなるサー
マルボンド不織布やスパンレース不織布等の不織布、弾
性糸からなる織布、熱可塑性エラストマーからなるフィ
ルム等がある。
【0012】これら上層2と下層3とは、接合部4で加
熱加圧して一体化できる他に、超音波処理で一体化する
こともできる。また、上層2の連続繊維6を下層3の組
織と機械的に交絡させて両者を一体化することができる
場合には、その交絡のための手段としてニードルパンチ
ング、高圧柱状水流処理等を採用することができる。接
合部4は、X−X方向およびY−Y方向のうちの少なく
ともY−Y方向において間欠的に形成されており、個々
の面積が0.03〜10mm程度の範囲にあり、複合
シート1の面積に占める割合が1〜50%程度の範囲に
あることが好ましい。
【0013】かかる複合シート1を例えばY−Y方向へ
引っ張ると、下層3がY−Y方向へ向かって弾性的に伸
長し、その伸長に付随して曲線を画いている上層2の連
続繊維6が向きを変えながらY−Y方向へ延びる。複合
シート1を引っ張るのに要する力は、主として下層3を
引っ張るための力であって、上層2は連続繊維6の向き
を変えるだけであるから、複合シート1を引っ張る力に
殆ど影響を与えない。下層3をさらに弾性変形させなが
ら複合シート1を引っ張ると、曲線を画いていた連続繊
維6が下層3と一体化している接合部4と4との間で直
線状に延びるようになる。このような状態になった複合
シート1を引っ張るには、下層3を引っ張る力と、直線
状の連続繊維6を非弾性的に伸長させる力とが必要にな
る。
【0014】図2は、複合シート1の製造工程の一例を
示す図面である。図では、左から右へ無端ベルト30が
走行している。図の左方部分では、ベルト30の上方に
第1押出機31が設置され、押出機31の直下には急冷
用エアのブロワ―31Bが設置され、ベルト30の下方
にはサクション装置31Aが設置されている。第1押出
機31はベルト30の幅方向に並ぶ多数のノズルを有
し、それらのノズルからは、非弾性的な伸長性を有する
熱可塑性合成樹脂が吐出されて第1連続繊維35が形成
され、この第1連続繊維35がベルト30へ到達する間
にサクションの作用を受けながら急冷されることによっ
て所要倍率のドラフトがかけられ、ベルト30の上に不
規則な曲線を画きながら堆積して第1ウエブ41を形成
する。好ましい第1ウエブ41では、堆積して重なり合
う連続繊維35どうしが溶着することがないように、ま
た溶着したとしても、後の工程において容易に分離する
ことができるように、第1押出機31の吐出条件とベル
ト30の走行条件とが選択される。
【0015】第1連続繊維35は、数平均分子量が20
000〜150000の範囲にあって互いの数平均分子
量が異なる少なくとも2種類の熱可塑性合成樹脂Raと
Rbとの混合物を第1押出機31で溶融紡糸することに
よって得られるものである。樹脂Raは、数平均分子量
Maを有し、第1連続繊維35において20〜90重量
%を占め、樹脂Rbは、数平均分子量Mbを有し、第1
連続繊維35において80〜10重量%を占めており、
これら両樹脂RaとRbとの総量は第1連続繊維35に
おいて50〜100重量%を占めている。また、両樹脂
RaとRbとの間において、互いの数平均分子量の比M
a/Mbは、1.1以上である。少なくともこれらの樹
脂Ra,Rbを含む樹脂の混合物は、例えば孔径500
μmノズルから吐出され、200〜2300倍、より好
ましくは200〜1000倍のドラフトをかけられてベ
ルト30へ到達し、繊径5〜20μmを有する第1連続
繊維35を形成することが好ましい。樹脂RaとRbと
には、例えばプロピレンのホモポリマー、プロピレンと
エチレン等とのコポリマー、ポリエステル、ポリエチレ
ンその他この発明の要件を満たす適宜のものを使用する
ことができる。
【0016】このようにして得られる第1連続繊維35
は、ドラフトをかけられた後にも容易に伸長するもので
あって、この繊維35の破断時の応力をSとし、15
0%伸長時の応力をSとすると、これら両応力の比S
/S×100(%)は70%以下になり得る。かよ
うな第1連続繊維35は、複合シート1を得るために、
後の工程において伸長されても簡単には破断することが
ない。
【0017】第1押出機31の右方には、第2押出機3
2と、急冷用エアのブロワー32Bと、サクション装置
32Aとが設置されている。第2押出機32もまた、ベ
ルト30の幅方向に並ぶ多数のノズルを有し、それらの
ノズルからは弾性的な伸長性を有する熱可塑性合成樹脂
が吐出されて第2連続繊維40が形成され、所要倍率の
ドラフトをかけられながら第1ウエブ31の上に不規則
な曲線を画いて堆積し、第2ウエブ42を形成する。堆
積して重なり合う第2連続繊維40どうしは互いに溶着
し、第2ウエブ42がベルト30の走行方向に、より好
ましくはその走行方向とその走行方向に直交する方向と
に弾性的な伸長性を有するシートを形成するように、第
2押出機32の吐出条件が選択される。
【0018】重なり合う第1,2ウエブ41,42は、
上下一対のエンボスロール34,34の間を通り、これ
らウエブ41,42の走行方向である長手方向とその長
手方向に直交する幅方向とのうち、少なくとも長手方向
へ間欠的に加熱加圧されて互いに溶着し、第1複合ウエ
ブ43を形成する。
【0019】第1複合ウエブ43は、伸長用の第1,
2,3ロール36,37,38を通過する。第1,3ロ
ール36,38の回転速度は同じであるが、第2ロール
37の回転速度よりも遅い。第1ロール36と第2ロー
ル37との回転速度差は、第1複合ウエブ43を10〜
60℃、より好ましくは15〜40℃の室温近傍におい
て所要倍率にまで伸長できるように設定される。伸長後
の第1複合ウエブ43は、第2ロール37と第3ロール
38との間で元の長さにまで弾性的に収縮して第2複合
ウエブ44を形成する。
【0020】第1複合ウエブ43の伸長では、エンボス
ロール34で溶着した部位と部位との間において、第1
連続繊維35が伸長され、その長さ方向へ塑性変形、即
ち永久変形して寸法が長くなり、径が細くなる。第2連
続繊維40からなる第2ウエブ42は、溶着した部位と
部位との間において第2連続繊維40の弾性限界内で弾
性的に伸長する。第1複合ウエブ43の好ましい伸長倍
率は、50〜300%、より好ましい伸長倍率は70〜
150%である。
【0021】このように伸長される第1複合ウエブ43
において、第1連続繊維35は、150%伸長してもそ
のときの伸長応力が破断時の伸長応力Sの70%以下
で、簡単には破断することがないものであり、第2ウエ
ブ42には、第1複合ウエブ43の伸長に十分耐え得る
ものが使用されているから、第1複合ウエブ43から得
られる第2複合ウエブ44では、第1連続繊維35の糸
切れによる毛羽立ちは生じない。
【0022】第2複合ウエブ44は巻き取られ、その後
適宜の寸法に裁断されて複合シート1となる。第2複合
ウエブ44における第1ウエブ41と第2ウエブ42と
は、図1の複合シート1の上層2と下層3とになる。第
2複合ウエブ44においてエンボスロール34で溶着し
た部分は、複合シート1の接合部4となる。
【0023】このようにして得られる第2複合ウエブ4
4、即ち複合シート1を使い捨ておむつや生理用ナプキ
ン、使い捨てのガウンなどの使い捨て着用物品に使用す
る場合には、第2ウエブ42にゴム質の材料が含まれて
いても、第1ウエブ41が肌に当接するように使用すれ
ば、ゴム質の材料に特有な肌に対する滑りの悪さで肌を
刺激することがない。第2複合シート44では、第1連
続繊維35が伸長して径が細くなることにより、一層柔
軟なものになる。第1ウエブ41は、第1連続繊維35
が永久変形して繊維長の長いものになることによって嵩
が増して肌触りのよいものになる。第2複合ウエブ44
の第1連続繊維35が、エンボス加工による接合部4を
除いて連続繊維35どうしで溶着することもなければ、
第2ウエブ42と融着することもない場合には、第2複
合ウエブ44を伸長するときの初期の力は、第2ウエブ
42のみを伸長する比較的弱い力で足りる。かような第
2複合ウエブ44は、上下2層からなるものではある
が、伸長が容易で柔軟である。図示例の工程であれば、
第2複合ウエブ44における第1,2ウエブ41,42
それぞれの坪量は、各押出機31,32から吐出された
ときの坪量そのままになる。また、第1,2ウエブ4
1,42は、いずれも繊維集合体であるから、これらか
ら得られる第2複合ウエブ44は一般的に通気性のよい
ものになる。
【0024】この発明を実施する際には、図2の工程を
様々に変化させることができる。例えば、第2ウエブ4
2は、第1ウエブ41よりも先にベルト30に供給する
ことができる。第1,2ウエブ41,42を接合するに
は、エンボスロール34による加工に代えて、ニードル
パンチングや高圧柱状水流処理等の手段を採用すること
もできる。また、第2押出機32の下流側に第3成形機
を設置し、この成形機から吐出される非弾性的な伸長性
を有する第3の連続繊維で第2ウエブ42の上に第1ウ
エブ41と同様な第3ウエブを形成し、第1,2ウエブ
41,42と第3ウエブとからなる3層構造の複合シー
ト1を製造することも可能である。第1ウエブ41と第
3ウエブとは、同じものでもよいし、坪量の異なるもの
であってもよい。また、樹脂の種類や繊度、色等の外観
が異なるものであってもよい。また、第2ウエブ42と
して熱可塑性エラストマーからなるフィルムを使用する
こともできる。
【0025】(実施例)図2の工程において、数平均分
子量が異なる2種類の熱可塑性合成樹脂Ra,Rbとし
て、2種類のプロピレンのホモポリマーおよび2種類の
プロピレンとエチレンとのコポリマーを使用し、第1連
続繊維とこの繊維の集合体である坪量15g/mの第
1ウエブを得た。また、第2ウエブとしてスチレン系エ
ラストマーからなる連続繊維の集合体であって、坪量2
0g/m、破断伸度400%以上のものを得た。これ
ら第1,2ウエブを重ね合わせて機械方向(図の右方
向)において間欠的に接合して第1複合ウエブを得た。
第1複合ウエブは、これを機械方向へ100%伸長して
から収縮させて、第2複合ウエブ、即ち本発明における
弾性的な伸長性を有する複合シートを得た。
【0026】第1連続繊維を得るために使用した2種類
の熱可塑性合成樹脂Ra,Rbの数平均分子量Ma,M
b、混合割合、溶融紡糸条件、得られた第1連続繊維に
ついての繊径と破断応力に対する150%伸長応力の比
は、表1のとおりであった。
【0027】(比較例)実施例の第1連続繊維に代え
て、1種類のプロピレンのホモポリマーからなる繊維を
使用した場合、2種類の熱可塑性合成樹脂の数平均分子
量の比を実施例のそれよりも小さくした場合、および2
種類の熱可塑性合成樹脂の混合割合を実施例のそれより
も高くまたは低くした場合のそれぞれで得られる繊径2
0μm以下の繊維についての破断応力に対する150%
伸長応力の比は、表1のとおりであった。また、これら
の繊維からなるウエブを実施例で使用した弾性的な伸長
性を有する第2ウエブと接合し、次いで100%伸長し
た後に収縮させて得られた複合シートについての外観の
観察結果は、表1のとおりであった。
【0028】これら実施例から明らかなように、本発明
の方法によれば非弾性的に伸長可能な繊維は150%伸
長時の応力が破断応力の70%以下であって、この繊維
を使用して得られる弾性的な伸長性を有する複合シート
には糸切れによる毛羽立ちが生じない。
【0029】
【表1】
【0030】
【発明の効果】この発明に係る製造方法によれば、弾性
的な伸長性を有するウエブに対して、数平均分子量の異
なる少なくとも2種類の熱可塑性合成樹脂の混合物から
得た非弾性的に伸長容易な繊維からなるウエブを重ね合
わせて接合し、これら両ウエブを伸長することによって
弾性的な伸長性を有する複合シートを得るから、その複
合シートには、非弾性的な繊維の糸切れによる毛羽立ち
が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】複合シートの斜視図。
【図2】複合シート製造工程図。
【符号の説明】
1 複合シート 35 熱可塑性合成繊維(第1連続繊維) 40 熱可塑性合成繊維(第2連続繊維) 41 第1ウエブ 42 第2ウエブ 44 複合シート(第2複合ウエブ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 合田 裕樹 香川県三豊郡豊浜町和田浜高須賀1531−7 ユニ・チャーム株式会社テクニカルセン ター内 (72)発明者 磯貝 一成 香川県三豊郡豊浜町和田浜高須賀1531−7 ユニ・チャーム株式会社テクニカルセン ター内 (72)発明者 光野 聡 香川県三豊郡豊浜町和田浜高須賀1531−7 ユニ・チャーム株式会社テクニカルセン ター内 Fターム(参考) 3B029 BF02 4F100 AK01A AK01B AK01C AK07 AK64 AK73 AL05A AT00B BA03 BA06 BA10A BA32 DG06A DG06B DG06C GB71 GB72 JA07A JB16A JB16C JK08 JK08B JK08C YY00A 4L032 AA04 AC01 CA01 DA00 DA01 EA00 4L047 AA13 AA19 AB07 AB10 CA02 CA06 CB01 CB10 CC01 CC04 DA00 EA10 EA22

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性合成繊維からなり一方向へ非弾
    性的に伸長可能な第1ウエブと、熱可塑性合成樹脂から
    なり少なくとも前記一方向へ弾性的に伸長可能な第2ウ
    エブとを重ね合わせて接合することにより前記一方向へ
    の弾性的な伸長性を有する複合シートを製造する工程に
    下記工程a〜d、即ち a.前記第1ウエブを前記一方向へ連続的に供給する工
    程、 b.前記第2ウエブを前記一方向へ連続的に供給して前
    記第1ウエブに重ね合わせる工程、 c.重ね合わせた前記第1,2ウエブを前記一方向と前
    記一方向に対する直交方向とのうちの少なくとも前記一
    方向において間欠的に接合する工程、および d.接合した前記第1,2ウエブを前記第2ウエブの弾
    性限界内であって前記第1ウエブの破断伸度以下の範囲
    で前記一方向と直交方向とのうちの少なくとも前記一方
    向へ伸長する工程が含まれる前記複合シートの製造方法
    において、 前記第1ウエブを形成する熱可塑性合成繊維として、数
    平均分子量が20000〜150000の範囲内にあっ
    て互いの数平均分子量が異なる複数種類の熱可塑性合成
    樹脂の混合物で形成されていて繊維径が5〜20μmの
    範囲にある繊維が使用され、前記複数種類の熱可塑性合
    成樹脂は、前記混合物の20〜90重量%を占める数平
    均分子量Maの熱可塑性合成樹脂Raと、80〜10重
    量%を占める数平均分子量Mbの熱可塑性合成樹脂Rb
    とであって、これら両熱可塑性合成樹脂RaとRbとの
    和が前記混合物の50〜100重量%を占め、これら両
    熱可塑性合成樹脂RaとRbとの数平均分子量の比Ma
    /Mbが1.1以上である2種類の熱可塑性合成樹脂を
    含むことを特徴とする前記製造方法。
  2. 【請求項2】 前記複合シートを製造する工程には、前
    記第2ウエブの両面に前記第1ウエブを重ね合わせてこ
    れら第1,2ウエブを接合し、伸長する工程が含まれる
    請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第2ウエブが熱可塑性合成繊維から
    なるものである請求項1または2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第2ウエブがフィルムからなるもの
    である請求項1または2記載の製造方法。
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