JP2003103943A - 被転写シート - Google Patents

被転写シート

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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、インクシートと被転写シートを有す
る溶融型熱転写記録において、記録濃度が高く、地汚れ
がほとんどなく、印字むらのない均一な転写性を有し、
インクシートと被転写シートとのは貼り付きがない走行
安定性の優れた熱転写被転写シートを提供する。 【構成】パルプ繊維を主とする複数層からなる支持体上
に、少なくとも顔料と水性接着剤を含有した塗料を顔料
固形分で0.5〜5g/m含浸または塗布して設けた
受像層を有する被転写シートにおいて、塗工層表面の平
滑性としてマイクロトポグラフで測定した加圧条件下2
0kg/cmにおけるRp値が12μm以下であるこ
とを特徴とする熱転写記録用の被転写シート。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は多層基材からなる熱
転写記録用の被転写シートに関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、カラープリンタの需要が広がり、
とりわけノンインパクト記録方式の一種である熱転写記
録、特に昇華型熱転写記録は、簡便な装置で信頼性が高
く、比較的高解像度の画像が得られ、またカラーの階調
記録が可能であること、ドットプリンタ等のインパクト
プリンタに比較し極めて静粛でありオフィスで使い易い
ことなどから高い評価を受けている。一方熱転写記録用
の被転写シートにおいても印字速度の高速化に対する適
応、印字抜け、解像度、印字品質向上の要求が高まって
きている。 【0003】前記要求を解決する手段として、、塗工紙
タイプの熱転写受像紙の提案が既に幾つかなされてきて
いる。これら従来の塗工紙タイプの熱転写記録用受像紙
の基本的な考え方は、熱昇華性インクの良好な転写を図
るため、受像紙表面をいかに滑らかにし、かつ光沢を高
めて表面の均一性を得るかであった。 【0004】ところが、熱転写記録においては、サーマ
ルヘッド等の発熱体から大きな印加熱エネルギーが加わ
るため、繊維素材からなる基材では熱による変形、カー
ルの問題が生じ易く、得られる印刷物の見栄えが悪くな
るばかりではなく、各色毎の記録において変形が生じ、
プリンタ内部で紙詰まり、画素点の重ね不良等のトラブ
ルを生じる欠点を有している。これらの問題を解決する
ため、高平滑であり、搬送性が安定するロール紙タイプ
の合成紙基材の利用が検討されている。 【0005】しかし、ロール紙タイプの合成紙基材は、
引き裂き、引っ張り強度が高いため、得られた印刷物の
加工が難しく、カット紙への加工においてカッターの刃
が摩耗し易い欠点があり、また、合成紙等は高価であり
コストアップになるという問題もあり、熱転写記録普及
の妨げとなっていた。 【0006】これらの問題を解決する手段として、長網
多層抄き原紙上に多層構造のキャストコート処理層を設
けた紙を基材とした技術(特開2000−26395
5)が紹介されている。しかし、基材にキャストコート
処理層を設けた被転写シートは、熱転写記録用インクシ
ートとの密着性が悪く、記録濃度、印刷適性の更なる品
質改善が要望されている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱転写記録
において、加工性に優れ、記録濃度、印刷適性が良好な
被転写シートを安価に提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記問題を解決し、本発
明の目的を達成するための手段は、繊維素材を主成分と
する複数層からなる支持体上に、少なくとも顔料と水性
接着剤を含有した塗料を顔料固形分で0.5〜5g/m
塗布して設けた受像層を有する被転写シートにおい
て、顔料として合成シリカ及び/または炭酸マグネシウ
ムを重量比で80%以上含有し、塗工層表面の平滑性と
してマイクロトポグラフで測定した加圧条件下20kg
/cmにおけるRp値が12μm以下であり、被転写
シート表面のパルプ繊維の露呈率が20%以下であるこ
とを特徴とするものである。 【0009】ここで、マイクロトポグラフとは、一定の
圧力条件で紙をガラス表面に押し付けてその平滑度を測
定する装置であり、本発明者らが鋭意検討した結果で
は、一般的な空気漏洩式の平滑度測定器であるベック平
滑度やパーカープリントサーフなどの如く紙の透気性の
影響を受けることがなく、実際の平滑性と極めて相関関
係の優れた測定値が得られ、しかもこのマイクロトポグ
ラフ(測定圧20kg/cm)での測定値によって、
本発明の所望の効果が極めて適切に判断し得ることが明
らかになったものである。 【0010】因みに、本発明に係る被転写シートの平滑
性の測定値がマイクロトポグラフ(測定圧20kg/c
)で12μmを超えると、高光沢、高品位の昇華型
熱転写記録用の被転写シートを得られない。 【0011】本発明に用いられる支持体は、複数層から
なり、少なくとも3層の構成を有する。従来のように、
単層である場合には、十分な平滑度を付与し、かつ優れ
た地合を得るには不可能であり、インクシートとの良好
なクッション性による密着性が得られないという問題が
あった。 【0012】これに対し、本発明によれば、その受像層
は、インクシートの高精度の密着性とクッション性を得
るに十分な設計を、多層構造の支持体によって可能であ
り、また各層にて地合調整を細かく行える。また、単層
に比べ、見かけの地合ムラが少なくクッション性も高い
ことから、転写ムラが生じず高品位の画像が得られる。
同時に、透気度の低さから、受像層塗工の際に泡が発生
するという塗工作業上の問題が解消される。 【0013】このようにして、本発明を用いると、クッ
ション性、高速印画性に優れ、しかも高エネルギーの印
画条件下においても、高感度且つ高品位の画像、つまり
はフィルム基材と同等な画像形成し得る昇華型熱転写受
像シートが得られる。 【0014】本発明においては、パルプ繊維を主とする
複数層からなる支持体として、長網多層抄き、短網多
層、丸網多層等公知の多層抄き方法が慣用できる。多層
抄きの上限に関しては、特に制限されるものではない
が、操業性、コスト面から3〜4層抄きが好ましい。 【0015】 【発明の実施の形態】本発明に係るパルプ繊維を主とす
る複数層からなる支持体に顔料を塗工ないしは含浸する
方法において用いる顔料は、合成シリカ、合成珪酸塩、
炭酸マグネシウムが好ましい。これらの顔料の中でもよ
り印字特性に優れたものは、平均粒径が1〜20μmの
範囲のある程度多孔性(比表面積が大きい)を有するも
のであって、上述顔料の中では、特に、板状あるいは球
状の塩基性炭酸マグネシウムが好適である。これらの顔
料に対し、重量比20%未満の範囲で他の顔料も適宜加
えることができる。それらの例としては、焼成カオリ
ン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、クレ
イ、カオリン、酸性白土、タルク、水酸化アルミニウ
ム、酸化亜鉛、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、珪藻
土、硫酸バリウム、サチンホワイト、有機樹脂顔料等で
ある。 【0016】ここで用いられる繊維素材としては、木材
繊維を中心とする植物のパルプ繊維、古紙などから再生
するパルプ繊維であり、これらのパルプ繊維に合成パル
プ繊維、合成繊維、無機繊維等を一部併用することもで
きる。支持体としての繊維シートは、上記パルプ繊維を
主体とした上質紙・中質紙などの非塗工紙、故紙等を利
用した再生紙など、酸性・中性のいずれのものも使用す
ることができる。尚パルプ繊維支持体には本発明の目的
を損なわない程度に他の顔料、添加剤等が含有すること
は可能である。 【0017】顔料を支持体上に塗布含浸するための使用
する塗料に用いる水性接着剤は、特に限定するものでは
なく合成高分子ラテックスでも水溶性高分子接着剤でも
よい。本発明の塗料における顔料と水性接着剤との固形
分重量比は、40/60〜95/5が好ましく、更に好
ましい範囲は50/50〜90/10である。合成高分
子ラテックスとしては、スチレン−ブタジエン共重合
体、変性スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体、メチルメタアクリレート−
ブタジエン共重合体、クロロプレンラテックス、アクリ
ル酸エステル及びメタアクリル酸エステルの重合体また
は共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、酢酸ビニル
−マレイン酸エステル共重合体、アクリル−酢酸ビニル
共重合体、酢酸ビニル重合体などを例示することができ
る。また水溶性高分子接着剤としては、澱粉、カチオン
変性澱粉、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセ
ルロースやカルボキシメチルセルロース等のセルロース
誘導体、ポリアクリルアミド類、ポリビニルピリジン、
ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、カゼ
イン、ゼラチン、アルギン酸ソーダ、ポリスチレンスル
ホン酸ソーダ、ポリアクリル酸ソーダ、澱粉−アクリロ
ニトリルグラフトポリマー加水分解物、スルホン化キチ
ン、カルボキシル化キチン及びキトサンとそれらの誘導
体等を例示することができる。 【0018】本発明の塗料には、他の様々な添加剤を必
要に応じて加えることが可能である。塗工適性改善を目
的とするものとしては、分散剤、増粘剤、離型剤、界面
活性剤、粘度調節剤、凝集剤、レベリング剤、耐水化剤
などがある。更に記録特性改善や記録紙の搬送性改善の
ために、滑剤や帯電防止剤などを加える。 【0019】また本発明の塗料の塗布あるいは含浸方法
としては、サイズプレス、エアーナイフコーター、ロー
ルコーター、ブレードコーター、バーコーター、カーテ
ンコーター、スプレー法等が挙げられる。 【0020】本願発明にあっては、塗工層は0.5〜5
g/mの微塗工でかつパルプ繊維露呈率が20%以下
であることが好ましい。しかし、一般に、顔料と接着剤
を含む塗料を上質紙などの繊維性支持体の上に塗布した
場合、顔料固形分でその塗布量が0.5g/m以下で
あると、例えば紙パ技協誌第24巻第6号(1970年
6月)303〜312頁にも示されているように、か
なりの繊維が露呈してしまうことが知られている。その
比率が20%を超えると、すなわちパルプ繊維を中心と
した表面であれば貼り付き及び走行性はやや良好となる
が、印字濃度の低下、転写むらなどの画質の低下が生じ
る。被転写シート表面のパルプ繊維の露呈率を単に下げ
るだけなら塗料の塗布量を大きくすればよいが、そうす
ると、印字濃度がアップするなど画質は向上するが、貼
り付き、鳴き、走行トラブルなどの問題が生ずる。従っ
て、本願発明の目的を達成するには、塗料を顔料固形分
で0.5〜5g/mに塗布して、なおかつ被転写シー
ト表面のパルプ繊維露呈率が20%以下とし、支持体の
表面を均一にしかも薄く、大部分の繊維が露呈すること
ない表面記録層が得られるように塗布することが好まし
い。 【0021】また、本願発明の他の重要なポイントは、
被転写シート表面の平滑度を一定の条件にしなければな
らない。粗さの調整は、使用する顔料の種類と量、及び
平滑化処理により行う。平滑化処理は通常カレンダー処
理であり、ソフトカレンダーあるいはスーパーカレンダ
ー及びそれらの併用である。 【0022】紙の平滑性を測定する試験器としては、正
反射型平滑度計、Bekk(ベック)、王研式平滑度試
験器、Williams Gurley Hill
S.P.S、Sheffield 、Bendsen
、Print−surf(プリントサーフ)など数多
くの方法があるが、それぞれ一長一短があり各々の目的
にあわせて採用されている。昇華型熱転写記録において
は、被転写シートはサーマルヘッドによりある一定加圧
条件で押さえつけられること、またインクシートと被転
写シートとの密着性の問題、インクの転写効率による印
字特性への影響、インクシート及び被転写シートの搬送
性などが問題となる。特に被転写シートとインクシート
が相対速度を有する熱転写記録においては、被転写シー
ト表面でのミクロな単位での平坦性がそれぞれに大きな
影響を与えているため、加圧条件下でのミクロな正反射
平滑度を的確に捉える必要がある。上述の各機器の中で
は、マイクロトポグラフが20kg/cmの一定の加
圧条件で測定するものであり、前述の条件を満たすもの
である。 【0023】本発明の被転写シートの平滑性としてマイ
クロトポグラフによるRp値は12μm以下が好まし
く、より好ましくは10μm以下である。このRp値が
高すぎると表面にあるインク定着性が悪化しベタ印字部
の印字むら、印字抜けなどが生じ易くなり、全体として
も不均一な画像となる。また印字ドットのズレも生じ易
くなるので好ましくない。一方Rp値が低すぎると、走
行不良、搬送不良が発生し易くなる。好ましいRp値
は、昇華型熱転写プリンタにより異なり、本発明の被転
写シートの平滑化処理の最適値は、上記Rp値の範囲で
他の性質を大きく変えることなくプリンタに合わせる必
要がある。 【0024】前期条件を満足した被転写シートの受像面
は、顔料がパルプ繊維間空隙を埋めまた繊維表面の大部
分をを均一に且つ薄く被覆している状態である。このた
め記録面では紙層のマクロな凹凸は十分残っている状態
である。場合によっては、繊維がランダムに現れている
という特殊な表面状態を形成している。この表面状態に
よってマクロ的にはインクシートと被転写シートとの間
に生じている摩擦力が分散緩和され、尾引きや字汚れの
少ない画像が得られるとともに、貼り付きによる印字抜
けや鳴き、走行トラブルなどがほとんどないものが得ら
れる。一方摩擦力の分散緩和によって印字むらや印字濃
度低下が予想されるが、繊維間に充填ないしは繊維表面
を被覆している顔料によって構成されているミクロ的な
細孔が数多く存在することにより、熱溶融インクの吸収
性や捕獲性に優れ、印字ドットの均一な形成性に優れか
つ記録濃度が高いものが得られるものと思われる。 【0025】 【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。尚、以下の実施例において部及び%は断わらない
限り固形分重量部及び固形分重量%を示す。 [実施例1]水に分散剤として濃度40%のアクリル酸
ソーダ2部を加え、その水溶液に顔料として板状の塩基
性炭酸マグネシウム(平均凝集粒子径:4.2μm、吸
油量:160ml/100g)100部を加えて撹拌分
散した。次にバインダーとして50%濃度のスチレン−
ブタジエン共重合体エマルジョン(Tg:−12℃)1
0部と、更に10%濃度のポリビニルアルコール(鹸化
度:約99%、平均重合度:1700)30部をそれぞ
れ撹拌しながら加えて全体として固形分15%分散液を
調製して塗布液とした。この塗布液を、メイヤーバーに
て66g/mの上質紙の上に片面3.2g/m(顔
料固形分)塗布、乾燥した。更にこのシートをテストス
ーパーカレンダーにより塗工層表面の平滑化処理を行
い、パルプ繊維の露呈率4.6%の実施例1の被転写シ
ートを得た。 [実施例2]水に分散剤として濃度40%のアクリル酸
ソーダ2部を加え、その水溶液に顔料として合成珪酸ア
ルミ塩(平均一次粒径0.025μm、BET比表面積
135m/g)50部及び板状の塩基性炭酸マグネシ
ウム(平均凝集粒子径:5.6μm、吸油量:140m
l/100g)50部を固形分濃度25%で分散し、次
にバインダーとして濃度10%のポリビニルアルコール
(鹸化度:約99%、平均重合度:1700)10部、
55%濃度のエチレン酢酸ビニル樹脂(MFT:0℃、
粘度:1000C.P./25℃)20部をそれぞれ撹
拌しながら加えて全体として固形分17%分散液を調製
して塗布液とした。この塗布液を、メイヤーバーにて6
6g/mの上質紙の上に片面2.5g/m(固形
分)塗布、乾燥したのち、平滑化処理をして、パルプ繊
維露呈率8.3%の実施例2の被転写シートを得た。 [実施例3]実施例1顔料を板状の塩基性炭酸マグネシ
ウム(平均凝集粒子径:4.2μm、吸油量:160m
l/100g)90部及びカオリン(粒径2μm以下9
2%、真比重2,58、見かけ比重0.822g/cm
)10部とした以外は実施例1と同様にして、パルプ
繊維露呈率4.7%の被転写シートを得た。 [比較例1〜3]適宜分散剤を加えた水溶液に対して、
実施例2の塩基性炭酸マグネシウムに代えて焼成カオリ
ン(粒径2μm以下90%、真比重2.7、見かけ比重
0.251g/cm)、軽質微粒炭酸カルシウム(柱
状アラゴナイト系、平均粒径2μm)、カオリン(粒径
2μm以下92%、真比重2,58、見かけ比重0.8
22g/cm)をそれぞれ用いた以外は実施例1と同
様にして塗料を調製し、塗布乾燥後平滑化処理して、そ
れぞれ比較例1、2、3の被転写シートを得た。各顔料
の固形分塗布量、繊維露呈率は表1に示すとおりであ
る。 [比較例4〜6]実施例1塗料の塗布量を、8.9g/
、6.6g/m、0.3g/mとした以外は実
施例1と同様にして比較例4、5、6の被転写シートを
得た。繊維露呈率は表1に示すとおりである。実施例
1、2及び比較例1〜6の各被転写シートの評価は、次
のような方法で行ない、結果を表1に示した。 (1)記録濃度被転写シートとインクシートの相対速度
が5/1である熱転写プリンタを用いて、単色(ブラッ
ク)による記録を行い、ベタ記録部での記録濃度をマク
ベス濃度計で測定した。 (2)尾引きベタ印字部と白紙部の被転写シートの流れ
方向側の境界線において及び文字部においてそれぞれイ
ンクの尾引きがどの程度発生しているかを目視で判定し
た。B以上を合格とした。 A:尾引きは境界部及び文字部のいずれもほとんどなく
良好である。 B:尾引きは境界部でやや見られ文字部でも見られる。 C:尾引きは境界部及び文字部のいずれもでも多く見ら
れる。 (3)印字むら上記プリンタにてベタ記録部の記録むら
及び細線のドット抜けの状態を目視で評価した。B以上
を合格とした。 A:ドット抜け、むらともほとんどなく、画質は良好で
ある。 B:ドット抜け、むらが若干見られ、やや画質が低下し
ている。 C:ドット抜け、むらが多く見られ、画質が悪い。 (4)貼り付き上記プリンタにて一定の画像を出力させ
た時の貼り付き状態を評価する。B以上を合格とした。 A:印字部の印字抜けもなく走行安定性に優れる。 B:印字部の印字抜けがやや見られる。 C:印字部の印字抜けが多く見られ鳴きが生じている。 D:印字部の印字抜けだけでなく被転写シートの走行不
良が生じている。 (5)マイクロトポグラフを用いて平滑度を測定した。 (6)記録紙表面でのパルプ繊維と顔料の比率測定走査
型電子顕微鏡(JSM840A、日本電子(株)製)を
用いて被転写シート表面の反射電子像(倍率200倍)
を得て顔料部分と繊維部分とに分けてその画像から画像
解析装置(IBASシステム、カールツァイス社製)を
用いて各シートの記録層表面でのパルプ繊維の露呈率
(面積比率%=繊維面積/(繊維+顔料面積))を求め
た。 【0026】 【表1】 【0027】実施例1、2及び比較例1〜6は、パルプ
繊維支持体上に少なくとも顔料と水性接着剤からなる塗
料を含浸、塗布、または吹き付ける方法の例である。評
価を示した表1を見ると、好適な顔料を適正量塗布し、
繊維露呈率が面積比で20%以下であり、平滑性として
マイクロトポグラフで測定した加圧条件下20kg/c
におけるRp値が12μ以下であるものは極めて優
秀な成績で本願発明の目的を達成した被転写シートが得
られているのに対し、本発明以外にあるものすなわち、
顔料の種類若しくはその塗布量、平滑度、繊維の露呈率
が本願発明で規定する範囲外にあるものは、印字適性及
び/または走行安定性に欠け、本願発明の目的を達成で
きないことを示している。 【0028】 【発明の効果】以上説明したように、パルプ繊維を主と
する複数層からなる支持体上に、少なくとも顔料と水性
接着剤を含有した塗料を顔料固形分で0.5〜5g/m
含浸または塗布して設けた受像層を有する被転写シー
トにおいて、顔料として合成シリカ、合成珪酸塩、炭酸
マグネシウムを用いること、塗工層表面の平滑性として
マイクロトポグラフで測定した加圧条件下20kg/c
におけるRp値が12μm以下であること、被転写
シート表面のパルプ繊維の露呈率が20%以下であるこ
とを特徴とすることによって、熱転写記録において、記
録濃度が高く、しかも尾引きや地汚れがほとんどなく、
印字むらのない均一な転写性を有し、貼付きによる印字
抜けや鳴きがない優れた熱転写記録用受像シートが得ら
れた。 【0029】更に本発明の被転写シートは、インクシー
トと被転写シートが相対速度を有する熱転写記録法に優
れた特性を示すだけでなく、多数回使用が可能なインク
シートに対しても汚れや尾引きの少ない優れた熱転写記
録が得られるといった効果がある。 【0030】加工性についても、本発明の被転写シート
は合成紙を基材としたものに比べ引張強度や引裂強度が
不必要に高くないため、良好な特性を得ている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】繊維素材を主成分とする複数層からなる支
    持体上に、少なくとも顔料と水性接着剤を含有した塗料
    を顔料固形分で0.5〜5g/m塗布して設けた受像
    層を有する被転写シートにおいて、顔料として合成シリ
    カ及び/または炭酸マグネシウムを重量比で80%以上
    含有し、塗工層表面の平滑性としてマイクロトポグラフ
    で測定した加圧条件下20kg/cmにおけるRp値
    が12μm以下であり、被転写シート表面のパルプ繊維
    の露呈率が20%以下であることを特徴とする熱転写記
    録用の被転写シート。
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