JP2003103640A - 連通セルを有する発泡体ローラの製造方法及び画像形成装置 - Google Patents

連通セルを有する発泡体ローラの製造方法及び画像形成装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成装置に用いられる、トナーの供給・
掻き取り機能が特に要求される、トナー供給ローラとし
て好適な、連通セルを有する発泡体ローラを製造する方
法を提供すること。 【解決手段】 成形した発泡体ローラの表面に外力を加
えて、該表面の近傍に存在するセル骨格を形成する膜を
破断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連通セルを有する
発泡体ローラの製造方法及び画像形成装置に関する。さ
らに詳しくは、本発明は、画像形成装置に用いられるト
ナー供給ローラとして有用な、セル骨格がそれを形成す
る膜が破断し、内部が連通した形で表面の近傍に存在す
る発泡体ローラを製造する方法及びこの方法で得られた
該発泡体ローラを装着してなる画像形成装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真技術の進歩に伴い、乾式
電子写真装置等の画像形成装置には、現像用、転写用、
トナー供給用、クリーニング用、給紙用など種々の目的
で弾性層を有するローラが使用されており、特に、弾性
層として、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPD
M)やシリコーンゴムなどを、4,4′−オキシビス
(ベンゼンスルホニルヒドラジド)のような発泡剤で発
泡させたフォームや、ポリウレタンを水やフロンなどの
発泡剤で発泡させたフォーム、特にポリウレタン発泡体
が賞用されている。
【0003】この、発泡体からなる弾性層を有するロー
ラは、例えば、回転軸がセットされた円筒状の金型に、
発泡体形成材料を注型して発泡硬化させる一体発泡成形
法等により製造されるが、弾性層である発泡体は、膜に
よって互いに連通しない独立空間として形成された、多
数のセル骨格から成り立っている。一方、特にトナー供
給ローラにおいては、トナーを均一に供給・掻き取るた
めに、表面が自由度を有することが必要である。しかる
に、セル骨格が互いに連通しない独立空間の形で発泡体
の表面に存在する場合には、表面にトナー供給ローラと
して必要な自由度はなく、トナー搬送性等の性能が不十
分となる。
【0004】又、上記のような方法により発泡体ローラ
を製造した場合、表面にスキン層が形成されるが、この
スキン層もトナー搬送性等に不都合なものとされ、例え
ば、金型の表面にフッ素樹脂をコーティングしたり、離
型剤を塗布した金型を使用して成形する方法や、スキン
層のある発泡弾性体層を成形した後に、表面を研磨した
り研削することによりスキン層を取り除く方法が提案さ
れている。しかし、スキン層を取り除いても、セル骨格
が互いに連通しない独立空間の形で発泡体の表面に存在
する限り、トナー供給ローラとして必要な自由度は得ら
れなかった。従って、表面の近傍においては、セル骨格
がそれを形成する膜が破断し、内部が連通した形で存在
する発泡体ローラの製造方法が求められている。かかる
方法としては、発泡体の表面に熱風をあててセル骨格を
形成する膜を消失させたり、粘着テープを貼りつけて剥
がす等の方法が考えられるが、これらの方法ではセル骨
格そのものが消滅してしまい、弾性体としての機能も失
われる結果となる。即ち、表面の近傍においては、セル
骨格は内部が連通した形で存在することが必要なのであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、画像形成装置に用いられるトナー供給ローラ
として有用な、セル骨格がそれを形成する膜が破断し、
内部が連通した形で表面の近傍に存在する発泡体ローラ
を製造する方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、成形した発泡
体ローラの表面に外力を加えて、該表面の近傍に存在す
るセル骨格を形成する膜を破断することにより、その目
的を達成し得ることを見出した。本発明は、かかる知見
に基づいて完成したものである。また、本発明は、上記
製造方法で得られた連通セルを有する発泡体ローラを装
着したことを特徴とする画像形成装置をも提供するもの
である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の方法は、成形した発泡体
ローラの表面に外力を加えて、該表面の近傍に存在する
セル骨格を形成する膜を破断する方法である。当該方法
に供する発泡体ローラとしては、回転軸がセットされた
円筒状の金型に、発泡体形成材料を注型して発泡硬化さ
せる一体発泡成形法により製造される、回転軸の外周に
発泡体からなる弾性層を有する発泡体ローラが適当であ
る。回転軸としては、例えば硫黄快削鋼などの鋼材に亜
鉛などのメッキを施した金属部材、アルミニウム、ステ
ンレス鋼、マグネシウム合金などの金属部材が挙げられ
る。弾性層を形成する発泡体としては特に制限はなく、
ポリウレタン発泡体、シリコーンゴム発泡体、EPDM
発泡体など、いずれであってもよいが、特にポリウレタ
ン発泡体(回転軸の外周にポリウレタン発泡体を設けて
なるローラを、以下、ポリウレタン発泡体ローラと称
す。)が、性能などの点から好適である。このポリウレ
タン発泡体ローラの製造においては、ポリウレタン発泡
体形成材料として、ポリオール成分、ポリイソシアネー
ト成分、発泡剤及び所望により用いられる導電性付与
剤、触媒、整泡剤などを含有するものが使用される。上
記ポリウレタン発泡体形成材料においては、ポリオール
成分やポリイソシアネート成分は、それらを反応させて
なるプレポリマーの形で含まれていてもよい。
【0008】ポリオールあるいはプレポリマーの製造に
用いられるポリオール成分としては特に制限はなく、ポ
リエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、疎水
性ポリオールなどを挙げることができる。ここで、ポリ
エーテルポリオールとしては、グリセリン等にエチレン
オキシドやプロピレンオキシドを付加重合したポリオー
ル、ポリテトラメチレングリコール、エチレングリコー
ル、プロパンジオール、ブタンジオール等のポリオール
が好ましく用いられる。ポリエステルポリオールとして
は、ジカルボン酸とジオールやトリオールなどとの縮合
により得られる縮合系ポリエステルポリオール、ジオー
ルやトリオールをベースとしラクトンの開環重合により
得られるラクトン系ポリエステルポリオール、ポリエー
テルポリオールの末端をラクトンでエステル変性したエ
ステル変性ポリオールなどのポリオールが好ましく用い
られる。また、疎水性ポリオールとしては、ポリイソプ
レンポリオール、ポリブタジエンポリオール、水素添加
ポリブタジエンポリオールなどが用いられる。これらの
ポリオール成分は、一種用いてもよく、二種以上を組み
合わせて用いてもよい。
【0009】一方、ポリイソシアネートあるいはプレポ
リマーの製造に用いられるポリイソシアネート成分とし
ては、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニ
ルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製ジフェニル
メタンジイソシアネート(クルードMDI)、イソホロ
ンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソ
シアネート;水素添加トリレンジイソシアネート;ヘキ
サメチレンジイソシアネート等の不飽和結合を持たない
ポリイソシアネート類やそれらのイソシアヌレート、カ
ルボジイミド、グリコール等による変性物などが挙げら
れる。これらのポリイソシアネート成分は一種用いても
よく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0010】次に、発泡剤としては、製造プロセス上の
取扱いやすさ、気化や発泡のしやすさなどを考慮して、
一般に沸点が20〜60℃の範囲にある物理的発泡剤が
好ましく用いられる。そして、この発泡剤をポリウレタ
ン発泡体の原料として用いる場合、発泡剤単独では粘度
が低く、発泡機で安定した流量を得にくいため、ポリオ
ールなどの粘度の高い原料成分とあらかじめ混合して用
いるのが有利である。このような発泡剤としては、例え
ばn−ペンタン、イソペンタン、シクロペンタン、メチ
レンクロリド、フロン134a(1,1,1,2−テト
ラフルオロエタン)、フロン245fa(1,1,1,
3,3−ペンタフルオロプロパン)、フロン365mf
c(1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン)、フ
ロン356、フロン141b(1,1−ジクロロ−1−
フルオロエタン)、フロン142b(1−クロロ−1,
1−ジフルオロエタン)、フロン22(クロロジフルオ
ロメタン)、さらには水などが挙げられる。これらは単
独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
【0011】次に、本発明におけるポリウレタン発泡体
形成材料において、所望により用いられる導電性付与剤
としては、カーボンブラックやイオン導電剤などが挙げ
られる。カーボンブラックとしては、例えば電化ブラッ
ク、ケッチェンブラック、アセチレンブラックなどのガ
スブラック、インクブラックを含むオイルファーネスブ
ラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、ラン
プブラックなどが挙げられる。イオン導電剤としては、
例えばテトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモ
ニウム、ラウリルトリメチルアンモニウムなどのドデシ
ルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアン
モニウムなどのオクタデシルトリメチルアンモニウム、
ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、ベンジルトリメ
チルアンモニウム、変性脂肪族ジメチルエチルアンモニ
ウムなどの過塩素酸塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、
ヨウ素酸塩、ホウフッ化水素酸塩、硫酸塩、アルキル硫
酸塩、カルボン酸塩、スルホン酸塩などのアンモニウム
塩;リチウム、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム
などのアルカリ金属又はアルカリ土類金属の過塩素酸
塩、塩素酸塩、塩酸塩、臭素酸塩、ヨウ素酸塩、ホウフ
ッ化水素酸塩、トリフルオロメチル硫酸塩、スルホン酸
塩などが挙げられる。
【0012】これらの導電性付与剤は一種用いてもよ
く、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その
配合量は特に制限はなく、各種状況に応じて適宜選定さ
れるが、通常、高分子材料100重量部に対し、0.1
〜40重量部、好ましくは0.3〜20重量部の割合で
配合される。また、上記のカーボンブラックやイオン導
電剤と共に金属粉末や金属酸化物粉末などのフィラー系
導電剤を添加することができる。また、ポリウレタン発
泡体形成材料において、所望により用いられる触媒とし
ては、例えば有機金属触媒のジブチルチンジラウレー
ト、ジブチルチンジアセテート、スタナスオクトエー
ト、ジブチルチンマーカブチド、ジブチルチンチオカル
ボキシレート、ジブチルチンジマレニート、ジオクチル
チンマーカブチド、ジオクチルチンチオカルボキシレー
ト、フェニル水銀、プロピオン酸銀、オクテン酸錫、ア
ミン触媒のトリエチルアミン、N,N,N′N′−テト
ラメチルエチレンジアミン、トリエチレンジアミン、N
−メチルモルホリン、ジメチルアミノエタノール、ビス
(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、1,8−ジア
ザビシクロ(5,4,0)−ウンデセン−7等が好まし
く用いられる。これらの触媒は、単独で用いてもよく、
二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0013】さらに、該ポリウレタン発泡体形成材料に
おいては、所望により用いられる整泡剤としては、例え
ばポリエーテルシリコーンオイル、ノニオン性界面活性
剤、イオン性界面活性剤などが挙げられ、これらは一種
用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
成形用金型としては、樹脂、セラミックス又は金属から
なる円筒状のものが好適である。樹脂製成形金型を用い
る場合には、それに注型される発泡体形成材料に対して
耐性を有するものが用いられる。発泡体形成材料が、前
記ポリウレタン発泡体形成材料である場合、樹脂性成形
金型としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレンな
どからなる成形金型が好適である。成形の条件について
は特に制約はなく、通常の一体発泡成形法の条件が採用
でき、ポリウレタン発泡体の場合は、15〜80℃、好
ましくは20〜65℃の範囲の温度において発泡を開始
させ、型内空隙部がポリウレタン発泡体で埋められたの
ち、70〜120℃程度の温度でキュアを行い、次いで
脱型することにより発泡体ローラを得る。なお、前記し
たように、この一体発泡成形法で得られた発泡体ローラ
の発泡体表面には通常スキン層が形成されるが、金型の
表面にPTFE(四フッ化エチレン樹脂)、PFA(四
フッ化エチレンペルフルオロアルコキシビニルエーテル
共重合体)、FEP(四フッ化エチレン・六フッ化プロ
ピレン共重合体)等のフッ素樹脂をコーティングした
り、離型剤を塗布した金型を使用すれば、スキン層のな
い発泡体ローラが得られる。本発明の方法においては、
表面にスキン層を有する発泡体ローラを用いても有効で
あるが、上記のような方法で得られるスキン層のない発
泡体ローラを用いた方が、更にトナー搬送性等の性能に
優れたものが得られるので好ましい。
【0014】次に、本発明の、連通セルを有する発泡体
ローラの製造方法について、説明する。本発明の方法
は、上記のような構成材料、成形方法等により成形した
発泡体ローラの表面に外力を加えて、該表面の近傍に存
在するセル骨格を形成する膜を破断する方法である。こ
の「外力」は、表面の近傍に存在するセル骨格を形成す
る膜を破断する力であり、例えば、「セル骨格を形成す
る膜の破断伸び以上に変形させる外力」である。この
「セル骨格を形成する膜の破断伸び以上に変形させる外
力」としては、発泡体ローラの表面をセル骨格を形成す
る膜の破断伸び以上に引っ張ることを挙げることができ
る。図1は、発泡体ローラの表面を引っ張る方法の1例
を示す図であり、互いに反対方向に回転する1対の歯車
1,2の間に発泡体ローラ3の表面4を挟み込んで引っ
張り、それにより表面近傍のセル骨格を形成する膜を破
断させる。発泡体ローラの表面は、歯車の回転により引
っ張られるが、膜の破断伸び以上に引っ張った段階で、
歯車を逆回転させ、発泡体ローラの表面を挟み込んだ状
態から開放させる。発泡体ローラを所定角度ずつ回転さ
せ、表面の位置を変えながら、この処置を、発泡体ロー
ラの全表面に施すことにより、連通セルを有する発泡体
ローラが得られる。無論複数対の歯車を用いて、複数箇
所に同時に処置を施して、効率を高めることもできる。
【0015】図2は、「セル骨格を形成する膜の破断伸
び以上に変形させる外力」を与える他の例を示す図であ
り、歯車5を発泡体ローラ3の表面4に、セル骨格を形
成する膜の破断伸び以上に変形させる強度で押しつけて
いる。歯車4と発泡体ローラとを互いに反対方向に回転
させて、発泡体ローラの全表面に外力を与えることによ
り、連通セルを有する発泡体ローラが得られる。
【0016】本発明の画像形成装置は、前述の本発明の
方法で得られた連通セルを有する発泡体ローラを、上記
の各種部材として装着してなるものである。
【0017】次に、該発泡体ローラを、トナー供給ロー
ラとして画像形成装置に装着した例について説明する。
図3は、本発明の方法で得られた連通セルを有する発泡
体ローラを、トナー供給ローラとして装着した電子写真
方式の画像形成装置の一例を示す説明図であって、本発
明に係るトナー供給ローラ13と静電潜像を保持した画
像形成体11との間に現像ローラ12がその外周面を画
像形成体11の表面に近接させた状態で配設され、かつ
画像形成体11に紙などの記録媒体18を介して、転写
ローラ15を当接させた構造を示している。トナー供給
ローラ13、現像ローラ12及び画像形成体11を矢印
方向に回転させることにより、トナーがトナー供給ロー
ラ13により、現像ローラ12の表面に供給され、層規
制ブレード14によって均一な薄層に整えられたのち、
画像形成体11上の潜像に付着し、該潜像が可視化され
る。そして画像形成体11と転写ローラ15との間に電
界を発生させることにより、画像形成体11上のトナー
画像を記録媒体18に転写させる。また、16はクリー
ニングローラであり、このクリーニングローラ16によ
り、転写後に画像形成体11表面に残留するトナーが除
去される。なお、17は帯電ローラである。
【0018】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定さ
れるものではない。 (発泡体ローラの作製)平均分子量5000,官能基
数3のポリエーテルポリオール70重量部、スチレン
グラフトタイプのポリマーポリオール30重量部、ト
リエチレンジアミン0.3重量部、N−メチルモルフ
ォリン0.2重量部、水1.5重量部、シリコーン
整泡剤1.5重量部及びTDI−80/ポリメリック
MDIの重量比率が50/50のイソシアネートをイン
デックス105となる量配合することにより、ポリウレ
タン発泡体形成材料を調製した。このポリウレタン発泡
体形成材料は、別途行われたカップ内でのフリー発泡実
験において、攪拌注入後、温度25℃にて10秒で発泡
を開始し、90秒間で発泡を終了した。その際の密度は
0.10g/ミリリットルであった。ステンレス製の円
筒形状で底部にシャフト保持用穴を有する成形金型、鉄
製シャフト(径6mm、長さ260mm)、及びシャフ
ト保持用孔とベントホールを設けた蓋を用意した。ま
た、金型の内表面には、フッ素樹脂(PTFE)をコー
ティングした。まず、成形金型底部のシャフト保持用穴
にシャフトを差し込んだ状態で成形金を立てた。次い
で、この成形金型内に、上記のポリウレタン発泡体形成
材料6.5gを発泡機から注入し、ただちにベントホー
ルを有する蓋をシャフト保持用孔にシャフトの端部が入
るように成形金型の開口部に装着した。25℃で90秒
間発泡させ、発泡体が成形金型内に充満しベントホール
から溢れ出した時点で、ベントホールにキャップをし
て、金型内を密閉系とした。次いで、金型を90℃に保
持したオーブンに入れ20分間加熱した。次いで脱型
後、裁断して直径18mm、長さ220mmのシャフト
付きポリウレタン発泡体ローラを作製した。このローラ
は、表面にスキン層は全くなかった。
【0019】実施例1 上記のようにして成形された発泡体ローラを用い、図1
に示した如く、互いに反対方向に回転する1対の歯車
1,2の間に発泡体ローラ3の表面4を挟み込んで引っ
張り、それにより表面近傍のセル骨格を形成する膜を破
断させた。発泡体ローラも回転させて、1周分の表面に
この処置を施した。得られた発泡体ローラの表面状態を
マイクロスコ−プを用い、100〜200倍の倍率で観
察したところ、セル骨格が破壊されていることが確認さ
れた。
【0020】実施例2 実施例1で得られた連通セルを有する発泡体ローラを、
図3に示した電子写真方式の画像形成装置にトナー供給
ローラとして装着し、画像形成試験を行ったところ、画
像の乱れもなく、トナー搬送の掻き取り・搬送が安定的
に行われていることが証明された。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法によれば、表面にセル骨格
が残っており、しかもそのセル骨格はそれを形成する膜
が破断されていて自由に動くことができるため、トナー
の供給・掻き取り機能が特に要求される、トナー供給ロ
ーラとして好適な、連通セルを有する発泡体ローラを、
効率良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の、発泡体ローラの表面に外力を加え
る方法の1例を示す図である。
【図2】 本発明の、発泡体ローラの表面に外力を加え
る方法の他の例を示す図である。
【図3】 本発明の画像形成装置の一例を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1,2 歯車 3 発泡体ローラ 4 発泡体ローラの表面 5 歯車 11 画像形成体 12 現像ローラ 13 トナー供給ローラ 14 層規制用ブレード 15 転写ローラ 16 クリーニングローラ 17 帯電ローラ 18 記録媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H071 BA43 DA08 DA09 DA13 DA22 2H077 AC04 FA22 FA27 3J103 AA02 AA12 AA32 BA41 EA02 EA11 FA15 GA02 GA57 HA04 HA12 HA20 HA48 4F212 AG20 AH04 UA13 UG03 UW27

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形した発泡体ローラの表面に外力を加
    えて、該表面の近傍に存在するセル骨格を形成する膜を
    破断することを特徴とする連通セルを有する発泡体ロー
    ラの製造方法。
  2. 【請求項2】 成形した発泡体ローラが、スキン層を形
    成させない方法で成形されたものであることを特徴とす
    る請求項1に記載の連通セルを有する発泡体ローラの製
    造方法。
  3. 【請求項3】 セル骨格を形成する膜の破断伸び以上に
    変形させる外力を加えることを特徴とする請求項1又は
    2に記載の連通セルを有する発泡体ローラの製造方法。
  4. 【請求項4】 発泡体ローラの表面をセル骨格を形成す
    る膜の破断伸び以上に引っ張ることを特徴とする請求項
    3に記載の連通セルを有する発泡体ローラの製造方法。
  5. 【請求項5】 互いに反対方向に回転する1対の歯車の
    間に発泡体ローラの表面を挟み込み引っ張ることを特徴
    とする請求項4に記載の連通セルを有する発泡体ローラ
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 歯車を発泡体ローラの表面にセル骨格を
    形成する膜の破断伸び以上に変形させる強度で押しつ
    け、歯車と発泡体ローラとを互いに反対方向に回転させ
    ることを特徴とする請求項3に記載の連通セルを有する
    発泡体ローラの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の製
    造方法で得られた連通セルを有する発泡体ローラを装着
    したことを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006227512A (ja) * 2005-02-21 2006-08-31 Tokai Rubber Ind Ltd トナー供給ロールおよびその製法
US11576837B2 (en) 2019-10-03 2023-02-14 Jfxd Trx Acq Llc Multi-zonal roller and method of use thereof

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